JP2012532405A - 伝熱膜を有するアノードディスク素子 - Google Patents

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Abstract

本発明は概してX線発生技術に関し、特にX線発生装置のアノードディスク素子に関する。電磁放射線の生成は、フォーカルトラックへの印加エネルギーのかなりの部分がX線ではなく熱に変換されるので、非常に非効率であると考えられる。故に、X線管動作の制限要因はアノード素子、より具体的にはフォーカルトラックの冷却である。本発明にて、フォーカルトラックからの熱放散が改善されたアノードディスク素子が提供される。このアノードディスク素子は、構造上の完全性を維持しながら、より多大な熱に耐え得る。アノードディスク素子1は少なくとも、フォーカルトラック4を有する第1の表面2と、伝熱膜5を有する第2の表面3とを有する。アノードディスク素子1は、回転軸6を中心に回転可能であり、フォーカルトラック4は回転軸6に対して回転対称である。フォーカルトラックを有する第1の表面と伝熱膜を有する第2の表面とが隣接配置される。

Description

本発明は概してX線発生技術に関する。特に、本発明は、伝熱膜を有するX線発生装置用アノードディスク素子、アノードディスク素子を有するX線発生装置、X線画像を収集するX線システム、アノードディスク素子を製造する方法、並びに、X線発生装置、X線管及びX線システムのうちの少なくとも1つにおける伝熱膜を有するアノードディスク素子の使用に関する。
X線発生装置は、例えば、医療用途のX線システムで使用されている。例えばX線管などとしても知られるX線発生装置は、例えば医療検査又はセキュリティ撮像の用途で使用され得る電磁放射線を発生するために使用される。
通常、X線を発生するため、X線発生装置の真空筐体内のカソード素子とアノード素子との間で電子が加速される。電子は、フォーカルスポット(焦点)と呼ばれるアノード素子部分に突き当たり、それによって電磁放射線を作り出す。アノード素子は、静止型の場合もあれば、回転式のアノード素子として実装される場合もある。
X線の発生は、印加エネルギーの大部分が熱に変換されるので、非常に非効率であると考え得る。熱の放散、特にフォーカルスポットでのそれは、X線管の主要な制約のうちの1つであると考えられる。
回転式のアノード素子を採用することにより、ターゲット(標的)すなわち電子衝突領域又はフォーカルスポットは、回転式アノードディスク素子の表面上の一定の領域であり、そこで、標的とする移動している素子が、変化のない電子ビームを渡すと見なし得る。故に、アノードを回転させることにより、フォーカルスポットひいてはアノードに作用する熱負荷を、より広い円形領域に分散させて、X線発生装置の可能な電力定格を増大させ得る。
構造上の完全性をなおも維持しながら、増大された熱に耐え得るようなアノードディスク素子を提供することが望まれる。また、特にはフォーカルスポット領域であるフォーカルトラック(焦点軌道)からの熱放散を改善することが望まれる。
X線管の回転式のアノード素子は、例えば高耐熱、高強度、良好な熱伝導率及び熱容量などのような、好ましい特性を有し得る高融点金属ターゲットで構成され得る。X線装置の回転式アノードディスク素子は、当該アノードディスク素子の回転及びガントリーの回転によって発生する大きい機械的ストレスに晒されると考えられる。また、アノード素子は、X発生過程により誘起される熱機械的ストレスによって応力を加えられ得る。
X線は、アノードのフォーカルトラックの電子衝撃によって発生される。フォーカルスポット及び隣接するアノード表面に印加されるエネルギーのうち、かなりの量が熱に変換される。X線発生装置の動作中、フォーカルスポットは通常、約2000−3000℃まで昇温する。従って、例えばフォーカルスポットの領域から熱を除去することなどによって、フォーカルスポットの熱を管理しなければならない。
電子の衝突によるフォーカルスポットの局所加熱は、ターゲット角度、フォーカルトラックの直径、フォーカルスポットサイズ(長さ×幅)、回転周波数、フォーカルスポットに与えられるパワー、並びに、アノードディスク素子の例えば熱伝導率、密度及び比熱などの材料特性のような、複数のパラメータを考慮に入れる関数であると見なされ得る。
フォーカルスポット温度及び熱機械的ストレスは、上述の変数又はパラメータを制御することによって管理され得る。
続いて、独立請求項に係る、X線発生装置用のアノードディスク素子、X線発生装置、X線システム、アノードディスク素子を製造する方法、並びに、X線発生装置、X線管及びX線システムのうちの少なくとも1つにおけるアノードディスク素子の使用を提示する。
本発明の典型的な一実施形態によれば、第1の表面と、第2の表面と、フォーカルトラックと、伝熱膜と、を有するX線発生装置用のアノードディスク素子が提供される。アノードディスク素子は、回転軸を中心に回転可能であり、第1の表面及び第2の表面は隣接し合うように配置され、且つ第1の表面はフォーカルトラックを有する。フォーカルトラックは上記回転軸に対して回転対称であり、第2の表面は前記伝熱膜を有する。
本発明の典型的な更なる一実施形態によれば、カソード素子とアノード素子とを有するX線発生装置が提供される。カソード素子及びアノード素子は、X線の生成のために動作的に結合される。アノード素子は、本発明に係るアノードディスク素子を有する。
本発明の典型的な更なる一実施形態によれば、X線発生装置とX線検出器とを有するX線システムが提供される。X線発生装置とX線検出器との間に対象物を配置可能であり、X線発生装置及びX線検出器は、対象物のX線画像が取得されるように動作的に結合される。X線発生装置は、本発明に係るX線発生装置として設けられる。
本発明の典型的な更なる一実施形態によれば、アノードディスク素子を製造する方法が提供される。当該方法は、第1の表面と第2の表面とを有するアノードディスク素子を準備する工程と、第1の表面にフォーカルトラックを設ける工程と、第2の表面に伝熱膜を設ける工程とを有し、第1の表面及び第2の表面は隣接し合うように配置される。
本発明の典型的な更なる一実施形態によれば、本発明に係るアノードディスク素子は、X線発生装置、X線管及びX線システムのうちの少なくとも1つにて使用される。
アノードディスク素子は、複合材料、及び/又は異方性の熱伝導率を有する材料を備え得る。
複合材料は、例えば繊維及びマトリクス材(母材)といった少なくとも2つの異なる構造又は材料によって構成されるような、材料の組み合わせとし得る。
異方性の熱伝導率を有する材料は、当該材料の第1の方向に第1の熱伝導率を有し、第2の方向に第2の熱伝導率を有し、第1の熱伝導率と第2の熱伝導率とが等しくない材料として見ることができる。例えば、或る材料は、第1の方向において、第2の方向における第2の熱伝導率より高い第1の熱伝導率を有し得る。換言すれば、この例において、第2の熱伝導率は第1の熱伝導率と比較して低下あるいは低減されている。
特定の種類の複合材料は、特に、当該複合材内の例えば繊維といった個々の区別可能な構造又は材料の構成に応じて、異方性の熱伝導率を示し得る。個々の材料は、複合材料内であっても、区別可能なままであり得る。
非複合材料が同様に異方性の熱伝導率を示すことも考え得る。
非複合材料はまた、モノリシック材料又は均質材料と呼ばれることもある。特に、非複合材料は、2つ以上の別々の専用材料又は材料構造で構成されるのではなく、とりわけ一様な材料分布及び/又は材料構造を有する1つの均質材料からなると見なされ得る。
本発明の主旨は、アノードディスク素子の表面に、該アノードディスク素子の或る特定の方向において好適な熱放散又は強化された熱放散を提供する伝熱膜(伝熱性コーティング)を設けることとして理解され得る。
伝熱膜は、アノードディスク素子の或る方向において或る熱伝導率を提供し、該方向においてアノードディスク素子の材料は、別の熱伝導率を有する該アノードディスク素子の別の方向と比較したときに、低減された熱伝導率を有し得る。具体的には、伝熱膜は、アノードディスク素子の、例えば伝熱膜の延在方向といった、特定の方向又は区画において、アノードディスク素子の熱伝導率より高い熱伝導率又は熱伝達量を提供し得る。
換言すれば、伝熱膜は、アノードディスク素子の外側に熱伝導路を提供し、ひいては、特にアノードディスク素子自体の熱放散量と比較して増大された熱放散を提供し得る。伝熱膜はまた、制御された熱伝導、又は方向を持った熱伝導を提供するものとして理解され得る。
故に、伝熱膜は、アノードディスク素子の低めの熱伝導率の方向でのフォーカルトラックからの熱放散に適応され得る。
さらに、伝熱膜は熱放射を提供してもよい。
本発明の一態様は、複合材料からなるアノードディスク素子を提供するものである。複合材料は、特に、マトリクス構造を有すると考えることができる。マトリクス構造は、特に母材によって覆われた、繊維材料と母材とによって構築された材料構造として理解され得る。繊維材料は、無方向性あるいは全方向性の繊維材料であってもよいし、特には織られた繊維構造である所定の繊維構造を有していてもよい。
アノードディスク素子、特に回転式のアノードに、例えば炭素繊維強化炭素(carbon fiber reinforced carbon;CFC)複合構造などを使用することは、アノードディスク素子の基板材料の機械的強度を最大化するように、複合材料、特に母材をカスタマイズすることを可能にし得る。
特に、繊維材料は、アノードディスク素子の回転中に発生する応力への好ましい適応化のため、例えば真に放射状の繊維と円周状の繊維とを提供し、それによって輪状及び放射状の機械的特性の最適化のための回転対称を作り出すよう、極構成(polar configuration)に織られてもよい。
極構成、特に回転対称の極構成は、2つの別個の繊維構造によって構成されると見なしてもよい。一方の繊維構造は、回転軸から実質的に外に向かって突き出ており、故に、回転式アノード素子の回転軸に垂直であると見なし得る。第2の繊維構造は、回転軸に対して円周状に並べられ、故に、特定の繊維に関して、回転軸から実質的に等距離に配置されていると見なし得る。これら2つの繊維構造の交差箇所において、それらの繊維は互いに対して実質的に垂直であると見なし得る。
これに従った織物構成は回転対称であると考えられるものの、理解されるように、織物繊維の構造に起因して、真の回転対称構造、特に連続した回転対称性は達成されないこともある。しかしながら、本出願の状況においては、部分的な回転対称性であっても回転対称と見なされるべきである。
複合材料の繊維構造は良好な熱伝導率を提供すると考え得るので、熱伝導率は、大部分の繊維が面内方向を向いていることに起因して、例えば個々の繊維層同士間の方向であるクロスプライ(cross-ply)方向において低減され得る。この配向性は、安定性を高めるとともに、クロスプライ方向でのフォーカルスポット/トラックからの局所熱の除去効率を低下させながら、繊維構造に沿った面内方向で、フォーカルスポット/フォーカルトラックから局所熱を除去することを可能にし得る。
本発明は更に、例えば繊維強化炭素複合材の回転式X線管アノード素子の、アノードディスク素子の最外周の半径部分のような、アノードディスク素子の一部に適用される熱伝導性コーティングなどの、伝熱膜の適用に関する。これに従った伝熱膜は、電子衝撃による局所的な熱が複合材アノードディスク素子のクロスプライ方向に進行するための伝導路を構成あるいは生成すると考えることができる。
換言すれば、繊維構造によって、熱が繊維構造の繊維に沿って主として面内方向で放散することが可能にされるので、伝熱膜は、繊維構造自体によって直接的に接続されておらず、むしろ、直接的な接触なく母材によって所定距離だけ互いに離隔されて位置している隣接繊維層間の橋渡しを構成すると考えることができる。
故に、伝熱膜は、熱負荷がターゲットの軸方向に伝導することを可能にする。その後、熱エネルギーは、伝熱性の繊維マトリクス又は繊維構造を介して面内方向に迅速に導通すると考え得る。これは、局在化された熱のフォーカルトラックからの好ましい放散を提供し得る。
伝熱膜は様々な方法を用いて設けられ得る。伝熱膜は、フォーカルトラックのうちの、ターゲットの側面の周囲に設けられた部分であってもよい。換言すれば、フォーカルトラック及び伝熱膜は、例えばタングステン−レニウムなど、同様の材料を用いて実質的に同時に設けられてもよい。伝熱膜は、フォーカルトラックを最終的に機械加工するのに先立ってタングステンを更に設けたものであってもよい。また、回転式アノードの外側バンド、例えば周囲面に、特にフォーカルトラックの端部と接触して熱伝送のための伝導路を作り出すようにして、樹枝状のレニウムが化学気相成長法(chemical vapor deposition;CVD)によって設けられてもよい。
伝熱膜、特に必要以上の材料を有する伝熱膜を設けることは、ターゲットすなわちアノードディスク素子の外側の端部、例えば周囲面に、バランス目的の、特に動的にバランスをとる目的のための、機械加工可能な質量体を提供し得る。
アノードディスク素子は、複合材料、特にプリフォームされた極構成を有する極状織物繊維構造、を用いて製造され得る。極状の織り方は、輪状及び放射状の特性の最適化のための真に放射状の繊維と円周状の繊維とを提供し、ひいては実質的な回転対称性を作り出し得る。
プリフォームは、織物の生成と同様に完成され得る。所望の織り方を有するプリフォームが完成されると、プリフォームは、例えば加圧などの圧縮処理によって緻密化される。しかしながら、CFCターゲットは依然として非常に孔が多く(多孔質)且つ不連続なものになり得る。緻密化は、繊維周りの母材を完成させるための熱分解カーボン含浸法(pyrolytic carbon impregnation;PCI)又は化学気相含浸法(chemical vapor infiltration;CVI)によって完了され得る。
例えばCFCアノード基板であるアノード基板の完成後、化学気相成長法(CVD)及び/又は真空プラズマスプレー法(vacuum plasma spraying;VPS)を用いて、フォーカルトラックが設けられ得る。ここで、同様あるいは同一の方法を用いて、特にフォーカルトラックが設けられるのと実質的に同時に、伝熱膜が設けられてもよい。
フォーカルトラックは通常、タングステン、又は例えば95%タングステン−5%レニウムから90%タングステン−10%レニウムなどのようなタングステンとレニウムとの合金で製造される。
しかしながら、フォーカルトラックは、その他の高z番号の高融点金属で製造されてもよい。フォーカルトラック及び伝熱膜は、例えばタングステン、タングステン合金、タングステン−レニウム、タングステン−タンタル、タンタル、ハフニウム、ニオブ、及び/又はモリブデンのような材料のうちの何れか又は全てで製造され得る。
従って、フォーカルトラック材料と同一材料とし得るタングステン−レニウム膜が、フォーカルトラックと同時に、アノードディスク素子に設けられてもよい。これは、フォーカルトラックの堆積中にアノードディスク素子の例えば周囲面といった側面の遮蔽を不要とし得るので、特に有益となり得る。
伝熱膜及びフォーカルトラックが実質的に同時に設けられない場合、複合構造、特に炭素繊維強化炭素構造の異方性により、然るべき遮蔽が必要となり得る。特に高温において、アノードディスク素子の部分又は側面を保護あるいは遮蔽することは、特に複合材料と遮蔽材料との間での熱膨張係数の差のために、困難な手順であると考えられる。
また、既に設けられた、例えばタングステン−レニウムからなる、例えば側壁又は周囲面の、既存の伝熱膜として、あるいはその上に、伝熱膜が設けられてもよい。とりわけ化学気相成長法(CVD)によって設けられ得る。これに従った伝熱膜はまた、樹枝状レニウム伝熱膜とし得る。
樹枝状のレニウムからなる伝熱膜は、高耐熱、高放射性のコーティングを提供し、とりわけ、樹枝状レニウム伝熱膜の材料特性により増大した放射表面を提供することによって、アノード構造の放射冷却を支援し得る。
本発明は、特に、炭素マトリクス複合材又はセラミックスマトリクス複合材を用いたアノードディスク素子とともに使用され得る。これに従ったアノードディスク素子を使用するX線管は、特に心臓血管・CT医用撮像に適した高性能製品であると考えられる。しかしながら、これに従ったX線管はまた、検査・セキュリティ用途にも使用され得る。
プリフォームは、織物の生成と同様に完成され得る。所望の織り方を有するプリフォームが完成されると、プリフォームは、例えば加圧などの圧縮処理によって緻密化される。しかしながら、CFCターゲットは依然として非常に孔が多く(多孔質)且つ不連続なものになり得る。緻密化は、繊維周りの母材を完成させるための熱分解カーボン含浸法(PCI)又は化学気相含浸法(CVI)によって完了され得る。
X線管はユニポーラ又はバイポーラの何れかに設計され得る。
バイポーラX線管は、カソード素子を例えば−70kVといった負電位とし、アノード素子を例えば+70kVといった正電位として、カソード素子及びアノード素子を使用する。
ユニポーラX線管は、一端を接地したプラットフォームであると見なされ得る。ユニポーラX線管は、接地電位を有するアノードへと電子を加速するようにカソード素子を使用し得る。故に、ユニポーラX線管は、アノード素子又はCFCターゲットが例えばゼロ電位を持ちながら、例えば−140kVといった電位を持つカソード素子を有し得る。アノード素子はとりわけ正電位を有しなくてもよい。
一般的に言えば、電位は、カソード素子からアノード素子への電子の加速のために、カソード素子とアノード素子との間に設定される。カソード素子は電子放出素子として理解され、アノード素子は電子受け取り素子又は電子収集素子であると見なされ得る。
CFCアノードは、例えばハイエンド、高電力、高回転速度、そして高電力密度のCTシステムのための、改善された特性を有すると考えられる。電力要求が増し且つフォーカルスポットサイズが小さくなるにつれ、CFCアノード素子は、機械的ストレス及び熱機械的ストレスに対処する際に、また、ハイエンドCTシステムの熱負荷に耐え且つ対処する際に利点をもたらす。
以下、特にX線発生装置用のアノードディスク素子を参照して、本発明の更なる実施形態を説明する。しかしながら、これらの説明はまた、X線発生装置、X線システム、アノードディスク素子の製造方法、及びアノードディスク素子の使用にも当てはまる。
また、個々の請求項間、特に請求項記載のエンティティ間での単一又は複数の特徴の任意の変形及び置き換えも考えることが可能であり、それらも本出願の範囲及び開示の範囲内である。
本発明の典型的な更なる一実施形態によれば、アノードディスク素子は、複合材料、及び/又は異方性の熱伝導率を有する材料として設けられ得る。
特に、複合材料は、構造上の完全性を維持しながら、より大きな機械的ストレス及び熱曝露に耐えるよう特に調整された機械的特性及び構造的特性を有するアノードディスク素子の製造を可能にし得る。
本発明の典型的な更なる一実施形態によれば、複合材料は、少なくとも1つの繊維材料と少なくとも1つの母材とからなるマトリクス構造を有し得る。
複合材料の使用は、所望用途のアノードディスク素子の形状及び特に材料特性を明確に設計あるいは調整することを可能にし得る。
繊維材料及び母材は、炭素材料、セラミック材料、ポリマー材料又は金属のような材料とし得る。
本出願の状況においては、炭素ベースの繊維材料と、炭素ベースあるいはセラミックベースの母材とを用いることが特に有利であると考えられる。
本発明の典型的な更なる一実施形態によれば、複合材料は極構成を有し得る。
繊維材料、特に繊維材料の繊維の配置又は織り方は、極構成にて配置され得る。極構成はまた、極座標を用いて、すなわち、1つの点又は軸からの距離と角度とを用いて記述され得る。これに従った極構成は、1つの極座標のみを変化させる(例えば、放射状に配置された繊維に関しては回転軸からの距離を変化させ、円周状に配置された繊維に関しては角度を変化させ、且つ、その特定の繊維のそれぞれ他方の変数は一定に維持する)ことによって記述可能な、真に放射状の繊維及び真に円周状の繊維を有し得る。
本発明の典型的な更なる一実施形態によれば、フォーカルトラック及び伝熱膜は隣接し合うように配置され得る。
フォーカルトラック及び伝熱膜は、例えば伝導性接触、特に熱伝導性接触にて互いに接触され、フォーカルトラックから伝熱膜への熱の伝達又は放散を可能にし得る。
伝熱膜も、フォーカルトラックと最適に熱接触していない繊維材料又は繊維への、更なる熱放散を可能にし得る。
本発明の典型的な更なる一実施形態によれば、第2の表面は周囲面である。
第2の表面として周囲面を使用することは、クロスプライ方向での好適な熱放散を可能にし、特に、例えば軸方向で、好適な層間熱放散を提供し得る。
本発明の典型的な更なる一実施形態によれば、フォーカルトラック及び伝熱膜のうちの少なくとも一方は、タングステン−レニウム膜及び樹枝状レニウム膜からなる群のうちの少なくとも1つを有し得る。
これに従った膜は、熱伝導及び熱放散に好適な特性を提供しながら、X線の生成に適した材料を提供し得る。
本発明の典型的な更なる一実施形態によれば、伝熱膜は、より低い熱伝導率の方向でのフォーカルトラックからの熱放散に適応され得る。
或る方向でのアノードディスク素子の熱伝導率と比較して好ましい、故に高い、熱伝導率をその方向で提供する伝熱膜を設けることにより、アノードディスク素子の内部構造を変更することなく、アノードディスク素子のその特定方向での熱放散が高められ得る。伝熱膜はまた、アノードディスク素子の熱伝導率が低い方向での、熱分散素子として用いられ得る。
本発明の典型的な更なる一実施形態によれば、伝熱膜は、軸方向でのフォーカルトラックからの熱放散に適応され得る。
これに従った伝熱膜は、アノードディスク素子の繊維構造内、特に、互いに直接的に繊維−繊維接触していない複数の薄層状レイヤ内、の間隙又は隔たりと交わる、あるいは間隙又は隔たりを橋渡しすることが可能な、特にクロスプライ方向又は軸方向の、熱伝達路を提供し得る。
以下、特にアノードディスク素子の製造方法を参照して、本発明の更なる実施形態を説明する。しかしながら、これらの説明はまた、アノードディスク素子、X線発生装置、X線システム、並びに、X線発生装置、X線管及びX線システムのうちの少なくとも1つにおけるアノードディスク素子の使用にも当てはまる。
本発明の典型的な更なる一実施形態によれば、フォーカルトラック及び伝熱膜は、特にタングステン−レニウム膜を用いて、実質的に同時に設けられる。
フォーカルトラック及び伝熱膜の双方の同様の材料を実質的に同時に設けること、例えば、同時あるいは少なくとも連続した工程又は処理で設けることは、アノードディスク素子の側面又は周囲面の遮蔽を不要にすることを可能にし、故に、アノードディスク素子の一層容易な製造を可能にし得る。
本発明の典型的な更なる一実施形態によれば、上記伝熱膜として、或いは/且つ、上記伝熱膜に重ねて、樹枝状レニウム伝熱膜が設けられ得る。
樹枝状のレニウム膜は、伝熱膜からの熱放射、特にアノードディスク素子から外への熱放射によって良好な熱放散を提供し得る。熱放射は、X線発生装置の真空筐体内での熱伝達の主要な機構であると考えられる。
既存の伝熱膜に、樹枝状レニウムの更なる伝熱膜を重ねることは、フォーカルトラック及び伝熱膜を、例えば第1の工程にて、実質的に同時に設け、且つ、例えば樹枝状レニウムからなる上地の更なる伝熱膜を後続の更なる工程で設けることを可能にし得る。これは、特に、例えばアノードディスク素子の側面又は周囲面といった伝熱膜の領域を遮蔽する必要なくアノードディスク素子を得るとともに、さらに、樹枝状レニウム伝熱膜の好適な熱放散・放射特性を得ることを可能にする。
本発明の上述及びその他の態様は、以下にて説明される実施形態を参照することで明らかになる。
以下では、以下の図を含む図面を参照して、本発明の典型的な実施形態を説明する。図面における図示は概略的なものである。異なる複数の図において、同様あるいは同一の要素には、類似あるいは同一の参照符号を付する。図は、定性的な性質を描こうとしたものであり、縮尺通りには描かれていない。
X線発生装置用のアノードディスク素子の典型的な一実施形態を示す図である。 本発明に従った伝熱膜を有するアノードディスク素子の典型的な一実施形態を示す図である。 本発明に従った伝熱性樹枝状レニウム膜を有するアノードディスク素子の典型的な一実施形態を示す図である。 a及びbは、本発明に従ったアノードディスク素子の極構成の典型的な一実施形態を示す図である。 本発明に従ったX線システムの典型的な一実施形態を示す図である。 本発明に従ったCT X線システムの典型的な一実施形態を示す図である。 本発明に従ったアノードディスク素子の製造方法の典型的な一実施形態を概略的に示すフローチャートである。 a及びbは、本発明に従ったアノードディスク素子の織物アーキテクチャの典型的な一実施形態を示す図である。
図1を参照するに、X線発生装置用のアノードディスク素子の典型的な一実施形態が示されている。
図1は、回転軸6を中心にした回転のために対称的に構築されたアノードディスク素子1を示している。アノードディスク素子1は、図1において破線で指し示した軸素子7を収容するための凹部15を有している。アノードディスク素子1を回転させるための、例えば、X線管の筐体内のモータ素子などのような、更なるアクチュエータ要素は図示していない。
アノードディスク素子1は、フォーカルトラック(焦点軌道)4が配置される第1の表面2を有する。フォーカルトラック4は、回転軸6に対して回転対称に配置され、第1の表面2の少なくとも一部に、連続したフォーカルトラック領域が提供される。図1において、フォーカルトラックは、僅かに下向きに角度を付けられるように示されている。しかしながら、第1の表面2は回転軸6に実質的に垂直であると見なすことができる。特にフォーカルトラック4の角度のある部分に関しての、第1の表面2の、回転軸6に対する垂直からの小さな逸脱は、十分に本発明の設計パラメータの範囲内である。
フォーカルトラック4は、電子軌道8から電子を衝突させられることで、フォーカルスポット(焦点)16にてX線9を生成する。アノードディスク素子は、例えば側面又は周囲面である第2の表面3を有する。
次いで、図2を参照するに、本発明に従った伝熱膜を有するアノードディスク素子の典型的な一実施形態が示されている。
図2のアノードディスク素子1は、構造上、図1のアノードディスク素子1と同様である。しかしながら、図2のアノードディスク素子1は更に、第2の表面3の少なくとも一部に伝熱膜(伝熱性コーティング)5を有している。図2では、伝熱膜5は第2の表面3の全体に示されている。伝熱膜5はまた、アノードディスク素子1の周囲面である第2の表面3上に、連続した膜を構成している。フォーカルトラック4は、X線9の生成のための電子8の衝突によって加熱される。フォーカルトラック4と伝熱膜5とは材料的に接触しているので、フォーカルトラック4からの熱は伝熱膜5へと導かれ、そして、矢印10で指し示すように伝熱膜5の全体に分散される。
アノードディスク素子1は、繊維層14(回転軸6に垂直な横方向の破線で図示)を有し得る。回転軸6の方へ内側を向いた、熱伝導の矢印10からの複数の小さい矢印は、繊維層14に沿って伝搬するアノードディスク素子1の内部への熱伝導を指し示している。故に、熱は、伝熱膜5を介してフォーカルトラック4から導き除かれ、且つアノードディスク素子1の内部に分散される。
次いで、図3を参照するに、本発明に従った伝熱性樹枝状レニウム膜を有するアノードディスク素子の典型的な一実施形態が示されている。
図3のアノードディスク素子1は、構造的に図2のアノードディスク素子1と同様であるが、例えばX線発生装置のアノード素子の筐体内などへの、アノードディスク素子1からの熱放射11を更に高める表面4を備えた伝熱膜5を有している。好適な熱放射(輻射)11を有する伝熱膜5は、例えば樹枝状レニウムなどのような、拡大された表面構造を備えた材料を採用することによって実現され得る。
次いで、図4a、4bを参照するに、本発明に従ったアノードディスク素子の極構成の典型的な一実施形態が示されている。
アノードディスク素子1は、図4bに示すような複数の個別の繊維層14を使用することにより、極構成を有する。個々の繊維層14は、個々の繊維を介して構造的に接続されたものではないようにし得るが、実質的に互いに隣接するように位置付けられてもよく、場合により、マトリクス材によって離隔されてもよい。
各繊維層14は極構成を有する。真の極構成は、図4aに示すように、真に放射状の繊維12と真に円周状の繊維13との組み合わせを用いることによって達成され得る。
図4a及び4bにおける個々の繊維12、13、14の間の距離又は間隙は、単に、アノードディスク素子1の極構成を例示するためのものである。とりわけ、繊維群が実質的に一層小さい距離だけ離隔されることで、実質的に一様な繊維層14が達成され得る。
次いで、図5を参照するに、本発明に従ったX線システムの典型的な一実施形態が示されている。
図5は、例えばX線管であるX線発生装置21とX線検出器22とを有するX線システム20を示している(ここでは天井取り付け型のCアームとして示している)。X線発生装置21からX線検出器22へのX線9の経路内に対象物23が配置される。
X線発生装置21は、カソード素子24と、アノードディスク素子1を有するアノード素子25とを含んでいる。
次いで、図6を参照するに、本発明に従ったCT X線システムの典型的な一実施形態が示されている。
診断状況におけるX線システム20が示されている。対象物23が、支持体26上で、X線発生装置21とX線検出器22との間の放射線9のライン内に位置付けられる。制御システム27を用いて、所望の画像収集プロトコルのパラメータが制御される。
X線発生装置21及びX線検出器22は、対象物23、特に、X線発生装置21とX線検出器22の間のアイソセンタに位置付けられる関心領域、の周りを回転可能なように構成され、特にはコロナル、アクシャル及びサジタルの断層像として表示され得る3次元X線画像が生成される。
次いで、図7を参照するに、本発明に従ったアノードディスク素子の製造方法の典型的な一実施形態の概略的なフローチャートが示されている。
アノード素子を製造する方法30は、第1の表面及び第2の表面を有する複合材料を準備する工程31と、第1の表面にフォーカルトラックを設ける工程32と、第2の表面に伝熱膜を設ける工程33とを有する。
フォーカルトラック及び伝熱膜を設ける工程は、実質的に同時に行われる1つの結合された工程であってもよい。
それに代えて、あるいは加えて、工程35にて、上記伝熱膜として、あるいは上記伝熱膜を覆うように、或る伝熱膜が設けられてもよい。具体的には、樹枝状のレニウム材料が用いられてもよい。
次いで、図8a、8bを参照するに、本発明に従ったアノードディスク素子の織物構造(ウィーブ・アーキテクチャ)の典型的な一実施形態が示されている。
図8aは、図4a、4bのアノードディスク素子の極構成の単純化した模式図を示している。アノードディスク素子は複数の個別の繊維層14で構成され、各繊維層14は、放射状の繊維12と円周状の繊維13とを有する。
図8bには、放射状の繊維12及び円周状の繊維13の織目(ウィーブ・パターン)が示されている。典型的な織目又は織物構造は、平織り、あや織り、バスケット織り、4ハーネス・サテン(カラス足)織り、5ハーネス・サテン織り、及び8ハーネス・サテン織りとし得る。個々の繊維層14は個別の織目を有していてもよい。
図8bから見て取れるように、それぞれの交差箇所において、放射状の繊維12及び円周状の繊維14は互いに対して垂直であると見なし得る。
放射状の繊維12及び円周状の繊維13の織物構造はまた、更なる織目が達成されるように交換され、それによってそれぞれのパターンが約90°だけ実質的に回転されてもよい。
なお、用語“有する”はその他の要素又は工程を排除するものではなく、不定冠詞“a”又は“an”は複数であることを排除するものではない。相異なる実施形態に関連して説明された要素が組み合わされてもよい。
また、請求項中の参照符号は、請求項の範囲を限定するものとして解されるべきでない。
1 アノードディスク素子
2 第1の表面
3 第2の表面
4 フォーカルトラック
5 伝熱膜
6 回転軸
7 軸素子
8 電子衝突経路
9 X線
10 熱伝導
11 熱放射
12 放射状の繊維
13 円周状の繊維
14 繊維層
15 凹部
16 フォーカルスポット
20 X線システム
21 X線発生装置
22 X線検出器
23 対象物
24 カソード素子
25 アノード素子
26 支持体
27 制御システム
30 アノードディスク素子を製造する方法
31 複合材料を準備する工程
32 フォーカルトラックを設ける工程
33 伝熱膜を設ける工程
34 フォーカルトラック及び伝熱膜を同時に設ける工程
35 伝熱膜を別個に設ける、あるいは伝熱膜を重ねて設ける工程

Claims (15)

  1. X線発生装置用のアノードディスク素子であって:
    第1の表面;
    第2の表面;
    フォーカルトラック;及び
    伝熱膜;
    を有し、
    当該アノードディスク素子は、回転軸を中心に回転可能であり、
    前記第1の表面及び前記第2の表面は隣接し合うように配置され、
    前記第1の表面は前記フォーカルトラックを有し、
    前記フォーカルトラックは前記回転軸に対して回転対称であり、且つ
    前記第2の表面は前記伝熱膜を有する、
    アノードディスク素子。
  2. 当該アノードディスク素子は、複合材料、及び/又は異方性の熱伝導率を有する材料として設けられる、請求項1に記載のアノードディスク素子。
  3. 前記複合材料は、繊維材料と母材とからなるマトリクス構造を有する、請求項2に記載のアノードディスク素子。
  4. 前記複合材料は極構成を有する、請求項2又は3に記載のアノードディスク素子。
  5. 前記フォーカルトラック及び前記伝熱膜は隣接し合うように配置されている、請求項1乃至4の何れか一項に記載のアノードディスク素子。
  6. 前記第2の表面は周囲面である、請求項1乃至5の何れか一項に記載のアノードディスク素子。
  7. 前記フォーカルトラック及び前記伝熱膜のうちの少なくとも一方は、タングステン−レニウム膜及び樹枝状レニウム膜からなる群のうちの少なくとも1つを有する、請求項1乃至6の何れか一項に記載のアノードディスク素子。
  8. 前記伝熱膜は、より低い熱伝導率の方向での前記フォーカルトラックからの熱放散に適応されている、請求項1乃至7の何れか一項に記載のアノードディスク素子。
  9. カソード素子;及び
    アノード素子;
    を有するX線発生装置であって:
    前記カソード素子及び前記アノード素子は、X線の生成のために動作的に結合され、且つ
    前記アノード素子は、請求項1乃至8の何れか一項に記載のアノードディスク素子を有する、
    X線発生装置。
  10. X線発生装置;及び
    X線検出器;
    を有するX線システムであって:
    前記X線発生装置と前記X線検出器との間に対象物を配置可能であり、
    前記X線発生装置及び前記X線検出器は、前記対象物のX線画像が取得されるように動作的に結合され、且つ
    前記X線発生装置は、請求項9に記載のX線発生装置として設けられる、
    X線システム。
  11. アノードディスク素子を製造する方法であって:
    第1の表面と第2の表面とを有するアノードディスク素子を準備する工程;
    前記第1の表面にフォーカルトラックを設ける工程;及び
    前記第2の表面に伝熱膜を設ける工程;
    を有し、
    前記第1の表面及び前記第2の表面は隣接し合うように配置される、
    方法。
  12. 前記フォーカルトラック及び前記伝熱膜は、タングステン−レニウム膜を用いて実質的に同時に設けられる、請求項11に記載の方法。
  13. 前記伝熱膜として、あるいは前記伝熱膜に重ねて、樹枝状レニウム伝熱膜が設けられる、請求項11又は12に記載の方法。
  14. 前記アノードディスク素子は、複合材料、及び/又は異方性の熱伝導率を有する材料として準備される、請求項11乃至13の何れか一項に記載の方法。
  15. X線発生装置、X線管及びX線システムのうちの少なくとも1つにて使用される、請求項1乃至8の何れか一項に記載のアノードディスク素子。
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