JPH05217219A - 情報記録媒体の基板の回収方法 - Google Patents
情報記録媒体の基板の回収方法Info
- Publication number
- JPH05217219A JPH05217219A JP4054217A JP5421792A JPH05217219A JP H05217219 A JPH05217219 A JP H05217219A JP 4054217 A JP4054217 A JP 4054217A JP 5421792 A JP5421792 A JP 5421792A JP H05217219 A JPH05217219 A JP H05217219A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- substrate
- recording medium
- dye
- information recording
- layer
- Prior art date
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- Withdrawn
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- Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
- Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 記録エラーや再生エラーの発生のため、ある
いは不要になって廃棄せざるをえなくなった情報記録媒
体の基板を、基板表面のプリグルーブやプリピットの形
状を変化させることなく回収する方法を提供する。 【構成】 基板上に色素層が設けられ、且つ該色素層が
自己支持性を有するフィルムあるいは保護層で覆われて
なる情報記録媒体から、該フィルムを剥離又は該保護層
を溶剤により除去し、次いで該色素層を、有機溶剤を用
いて溶解させることにより基板上から除去して該基板を
回収することからなる情報記録媒体の基板の回収方法。
いは不要になって廃棄せざるをえなくなった情報記録媒
体の基板を、基板表面のプリグルーブやプリピットの形
状を変化させることなく回収する方法を提供する。 【構成】 基板上に色素層が設けられ、且つ該色素層が
自己支持性を有するフィルムあるいは保護層で覆われて
なる情報記録媒体から、該フィルムを剥離又は該保護層
を溶剤により除去し、次いで該色素層を、有機溶剤を用
いて溶解させることにより基板上から除去して該基板を
回収することからなる情報記録媒体の基板の回収方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光により記録が可能な
情報記録媒体の基板の回収方法に関するものである。
情報記録媒体の基板の回収方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年において、レーザー光等の高エネル
ギー密度のビームを用いる情報記録媒体が開発され、実
用化されている。この情報記録媒体は光ディスクと称さ
れ、ビデオ・ディスク、オーディオ・ディスク、さらに
は大容量静止画像ファイルおよび大容量コンピュータ用
ディスク・メモリーとして使用されうるものである。こ
れらの情報記録媒体のうちで、音楽等のオーディオ再生
用としてコンパクトディスク(CD)が広く実用化され
ている。
ギー密度のビームを用いる情報記録媒体が開発され、実
用化されている。この情報記録媒体は光ディスクと称さ
れ、ビデオ・ディスク、オーディオ・ディスク、さらに
は大容量静止画像ファイルおよび大容量コンピュータ用
ディスク・メモリーとして使用されうるものである。こ
れらの情報記録媒体のうちで、音楽等のオーディオ再生
用としてコンパクトディスク(CD)が広く実用化され
ている。
【0003】一般のDRAW(Direct Read After Writ
e 、書き込み可能)型の情報記録媒体は、基本構造とし
てプラスチック、ガラス等からなる円盤状の透明基板
と、この上に設けられたBi、Sn、In、Te等の金
属または半金属、あるいはシアニン色素等の色素類から
なる記録層とを有する。記録媒体への情報の書き込み
は、たとえばレーザービームを記録媒体に照射すること
により行なわれ、記録層の照射部分がその光を吸収して
局所的に温度上昇する結果、ピット形成等の物理的変化
あるいは化学的変化を生じてその光学的特性を変えるこ
とにより情報が記録される。光ディスクからの情報の読
み取りもまた、レーザービームを光ディスクに照射する
ことにより行なわれ、記録層の光学的特性の変化に応じ
た反射光または透過光を検出することにより情報が再生
される。
e 、書き込み可能)型の情報記録媒体は、基本構造とし
てプラスチック、ガラス等からなる円盤状の透明基板
と、この上に設けられたBi、Sn、In、Te等の金
属または半金属、あるいはシアニン色素等の色素類から
なる記録層とを有する。記録媒体への情報の書き込み
は、たとえばレーザービームを記録媒体に照射すること
により行なわれ、記録層の照射部分がその光を吸収して
局所的に温度上昇する結果、ピット形成等の物理的変化
あるいは化学的変化を生じてその光学的特性を変えるこ
とにより情報が記録される。光ディスクからの情報の読
み取りもまた、レーザービームを光ディスクに照射する
ことにより行なわれ、記録層の光学的特性の変化に応じ
た反射光または透過光を検出することにより情報が再生
される。
【0004】情報記録媒体の記録層を形成する記録材料
として上記のように金属類や色素等が知られている。色
素は金属に比べて塗布により容易に記録層を形成するこ
とができるとの利点を有する。一方、色素層は、傷つき
易いことから、従来からその表面は保護層で覆われた
り、あるいは保護フィルムで覆われたりされている。保
護層は、無機化合物のスパッタリングや蒸着により、あ
るいは塗布により形成されるが、蒸着環境あるいは塗布
溶剤で色素層が損傷され易い。保護フィルムは、設置時
に色素層を損傷することがないので、好適とされてい
る。また、色素層を塗布溶剤で侵さない弗素樹脂の保護
層も提案されている(特願平1−195585号参
照)。
として上記のように金属類や色素等が知られている。色
素は金属に比べて塗布により容易に記録層を形成するこ
とができるとの利点を有する。一方、色素層は、傷つき
易いことから、従来からその表面は保護層で覆われた
り、あるいは保護フィルムで覆われたりされている。保
護層は、無機化合物のスパッタリングや蒸着により、あ
るいは塗布により形成されるが、蒸着環境あるいは塗布
溶剤で色素層が損傷され易い。保護フィルムは、設置時
に色素層を損傷することがないので、好適とされてい
る。また、色素層を塗布溶剤で侵さない弗素樹脂の保護
層も提案されている(特願平1−195585号参
照)。
【0005】このような色素層を有する情報記録媒体
は、上記の様にDRAW型(あるいは再生専用CDも可
能)であり、当然記録した情報を消去することができな
い。従って、記録エラーや再生エラの発生した媒体、あ
るいは不要になった媒体は廃棄されていた。
は、上記の様にDRAW型(あるいは再生専用CDも可
能)であり、当然記録した情報を消去することができな
い。従って、記録エラーや再生エラの発生した媒体、あ
るいは不要になった媒体は廃棄されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、記録エラー
や再生エラーの発生のため、あるいは不要になって廃棄
せざるをえなくなった情報記録媒体(DRAWあるいは
CD)の基板を、基板表面の形状を変化させることなく
(直接色素層を形成できる状態で)回収する方法を提供
することを目的とする。
や再生エラーの発生のため、あるいは不要になって廃棄
せざるをえなくなった情報記録媒体(DRAWあるいは
CD)の基板を、基板表面の形状を変化させることなく
(直接色素層を形成できる状態で)回収する方法を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は、基板上に色
素層が設けられ、且つ該色素層が自己支持性を有するフ
ィルムで覆われてなる情報記録媒体から、該フィルムを
剥離し、次いで該色素層を、有機溶剤を用いて溶解させ
ることにより基板上から除去して該基板を回収すること
からなる情報記録媒体の基板の回収方法により達成する
ことができる。
素層が設けられ、且つ該色素層が自己支持性を有するフ
ィルムで覆われてなる情報記録媒体から、該フィルムを
剥離し、次いで該色素層を、有機溶剤を用いて溶解させ
ることにより基板上から除去して該基板を回収すること
からなる情報記録媒体の基板の回収方法により達成する
ことができる。
【0008】本発明の上記情報記録媒体の基板の回収方
法の好ましい態様は以下の通りである。 1)該基板の材料が、ポリカーボネートである上記情報
記録媒体の基板の回収方法。
法の好ましい態様は以下の通りである。 1)該基板の材料が、ポリカーボネートである上記情報
記録媒体の基板の回収方法。
【0009】2)該色素層の除去が、弗素原子含有アル
コールを用いて該色素層を洗浄することにより行なわれ
る上記情報記録媒体の基板の回収方法。
コールを用いて該色素層を洗浄することにより行なわれ
る上記情報記録媒体の基板の回収方法。
【0010】3)該色素層の除去が、該色素を膨潤させ
る有機溶剤(溶解度が0.1未満)で該色素層を膨潤さ
せた後、該弗素含有アルコールを含む有機溶剤(溶解度
が0.1以上)で該色素層を膨で該色素層を溶解させ、
そして色素を膨潤させる有機溶剤(溶解度が0.1未
満)で該基板表面を洗浄することにより行なわれる上記
情報記録媒体の基板の回収方法。
る有機溶剤(溶解度が0.1未満)で該色素層を膨潤さ
せた後、該弗素含有アルコールを含む有機溶剤(溶解度
が0.1以上)で該色素層を膨で該色素層を溶解させ、
そして色素を膨潤させる有機溶剤(溶解度が0.1未
満)で該基板表面を洗浄することにより行なわれる上記
情報記録媒体の基板の回収方法。
【0011】4)該色素を膨潤させる有機溶剤が、低級
アルコールである上記3)の情報記録媒体の基板の回収
方法。
アルコールである上記3)の情報記録媒体の基板の回収
方法。
【0012】5)該自己支持性を有するフィルムが、ド
ーナツ状のポリカーボネートフィルムであり、該色素層
の内外周端部と保護シートの内外周端部との接合するこ
とにより、該色素層を被覆している上記情報記録媒体の
基板の回収方法。
ーナツ状のポリカーボネートフィルムであり、該色素層
の内外周端部と保護シートの内外周端部との接合するこ
とにより、該色素層を被覆している上記情報記録媒体の
基板の回収方法。
【0013】6)該基板の材料が、ガラスである上記情
報記録媒体の基板の回収方法。
報記録媒体の基板の回収方法。
【0014】7)該色素層の材料が、下記の一般式
(I):
(I):
【0015】
【化1】 [ただし、R1 及びR2 は、アルキル基、アルケニル基
又はアリール基を表わし、これらは互いに同一でも異な
っていても良く、Lは、メチン基又は3、5もしくは7
個のメチン基が共役二重結合により連結されて生じる三
価の基を表わし、Zは、芳香族環を完成するための原子
群を表わし、そしてX- は、陰イオン表わす]で表わさ
れるイミダゾキノキサリンである上記情報記録媒体の基
板の回収方法。
又はアリール基を表わし、これらは互いに同一でも異な
っていても良く、Lは、メチン基又は3、5もしくは7
個のメチン基が共役二重結合により連結されて生じる三
価の基を表わし、Zは、芳香族環を完成するための原子
群を表わし、そしてX- は、陰イオン表わす]で表わさ
れるイミダゾキノキサリンである上記情報記録媒体の基
板の回収方法。
【0016】8)該色素層が、レーザーにより情報が記
録されている上記情報記録媒体の基板の回収方法。
録されている上記情報記録媒体の基板の回収方法。
【0017】9)該基板の表面に、CDフォーマットの
EFM信号がプリピットとして形成されている上記情報
記録媒体の基板の回収方法。
EFM信号がプリピットとして形成されている上記情報
記録媒体の基板の回収方法。
【0018】また、上記目的は、基板上に色素層が設け
られ、そして該色素層上にポリマーからなる保護層が設
けられてなる情報記録媒体から、該保護層を、有機溶剤
を用いて溶解させることにより色素層上から除去し、次
いで該色素層を、有機溶剤を用いて溶解させることによ
り基板上から除去して該基板を回収することからなる情
報記録媒体の基板の回収方法によっても達成することが
できる。
られ、そして該色素層上にポリマーからなる保護層が設
けられてなる情報記録媒体から、該保護層を、有機溶剤
を用いて溶解させることにより色素層上から除去し、次
いで該色素層を、有機溶剤を用いて溶解させることによ
り基板上から除去して該基板を回収することからなる情
報記録媒体の基板の回収方法によっても達成することが
できる。
【0019】本発明の上記情報記録媒体の基板の回収方
法の好ましい態様は以下の通りである。
法の好ましい態様は以下の通りである。
【0020】1)該基板の材料が、ポリカーボネートで
ある上記情報記録媒体の基板の回収方法。
ある上記情報記録媒体の基板の回収方法。
【0021】2)該色素層の除去が、弗素原子含有アル
コールを用いて該色素層を洗浄することにより行なわれ
る上記情報記録媒体の基板の回収方法。
コールを用いて該色素層を洗浄することにより行なわれ
る上記情報記録媒体の基板の回収方法。
【0022】3)該色素層の除去が、該色素を膨潤させ
る有機溶剤(溶解度が0.1未満)で該色素層を膨潤さ
せた後、該弗素含有アルコールを含む有機溶剤(溶解度
が0.1以上)で該色素層を膨で該色素層を溶解させ、
そして色素を膨潤させる有機溶剤(溶解度が0.1未
満)で該基板表面を洗浄することにより行なわれる上記
情報記録媒体の基板の回収方法。
る有機溶剤(溶解度が0.1未満)で該色素層を膨潤さ
せた後、該弗素含有アルコールを含む有機溶剤(溶解度
が0.1以上)で該色素層を膨で該色素層を溶解させ、
そして色素を膨潤させる有機溶剤(溶解度が0.1未
満)で該基板表面を洗浄することにより行なわれる上記
情報記録媒体の基板の回収方法。
【0023】4)該色素を膨潤させる有機溶剤が、低級
アルコールである上記3)の情報記録媒体の基板の回収
方法。
アルコールである上記3)の情報記録媒体の基板の回収
方法。
【0024】5)該保護層のポリマーが、脂肪族炭化水
素溶剤に可溶の弗素原子含有グラフトポリマーである上
記情報記録媒体の基板の回収方法。
素溶剤に可溶の弗素原子含有グラフトポリマーである上
記情報記録媒体の基板の回収方法。
【0025】6)該基板の材料が、ガラスである上記情
報記録媒体の基板の回収方法。
報記録媒体の基板の回収方法。
【0026】7)該色素層の材料が、下記の一般式
(I):
(I):
【0027】
【化2】 [ただし、R1 及びR2 は、アルキル基、アルケニル基
又はアリール基を表わし、これらは互いに同一でも異な
っていても良く、Lは、メチン基又は3、5もしくは7
個のメチン基が共役二重結合により連結されて生じる三
価の基を表わし、Zは、芳香族環を完成するための原子
群を表わし、そしてX- は、陰イオン表わす]で表わさ
れるイミダゾキノキサリンである上記情報記録媒体の基
板の回収方法。
又はアリール基を表わし、これらは互いに同一でも異な
っていても良く、Lは、メチン基又は3、5もしくは7
個のメチン基が共役二重結合により連結されて生じる三
価の基を表わし、Zは、芳香族環を完成するための原子
群を表わし、そしてX- は、陰イオン表わす]で表わさ
れるイミダゾキノキサリンである上記情報記録媒体の基
板の回収方法。
【0028】8)該色素層が、レーザーにより情報が記
録されている上記情報記録媒体の基板の回収方法。
録されている上記情報記録媒体の基板の回収方法。
【0029】9)該基板の表面に、CDフォーマットの
EFM信号がプリピットとして形成されている上記情報
記録媒体の基板の回収方法。
EFM信号がプリピットとして形成されている上記情報
記録媒体の基板の回収方法。
【0030】[発明の詳細な記述]本発明の情報記録媒
体の基板の回収方法に使用される情報記録媒体は、例え
ば下記のようにして製造することができる。
体の基板の回収方法に使用される情報記録媒体は、例え
ば下記のようにして製造することができる。
【0031】上記基板は、従来の情報記録媒体の基板と
して用いられている各種の材料から任意に選択すること
ができる。本発明の基板材料として、例えばソーダ石灰
ガラス、石英ガラスなどの無機ガラス;ポリカーボネー
ト;ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂;ポリ
塩化ビニル、塩化ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹
脂;エポキシ樹脂;アモルファスポリオレフィンおよび
ポリエステルなどを挙げることができ、所望により併用
してもよい。なお、これらの材料はフィルム状としてま
たは剛性のある基板として使うことができる。上記材料
の中で、耐湿性、寸法安定性などの点からガラス及びポ
リカーボネートが好ましい。
して用いられている各種の材料から任意に選択すること
ができる。本発明の基板材料として、例えばソーダ石灰
ガラス、石英ガラスなどの無機ガラス;ポリカーボネー
ト;ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂;ポリ
塩化ビニル、塩化ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹
脂;エポキシ樹脂;アモルファスポリオレフィンおよび
ポリエステルなどを挙げることができ、所望により併用
してもよい。なお、これらの材料はフィルム状としてま
たは剛性のある基板として使うことができる。上記材料
の中で、耐湿性、寸法安定性などの点からガラス及びポ
リカーボネートが好ましい。
【0032】また、基板上には、トラッキング用グルー
ブ(プリグルーブ)またはアドレス信号等の情報を表わ
す凹凸(プリピット)が形成されていることが好まし
い。また、DRAW型CD以外のCD−ROM、CD−
I、CDの基板も、一般に表面に上記プリグルーブ及び
プリピット(ウォブルマーク)(CDはプリピットの
み)が形成されている。
ブ(プリグルーブ)またはアドレス信号等の情報を表わ
す凹凸(プリピット)が形成されていることが好まし
い。また、DRAW型CD以外のCD−ROM、CD−
I、CDの基板も、一般に表面に上記プリグルーブ及び
プリピット(ウォブルマーク)(CDはプリピットの
み)が形成されている。
【0033】上記プリグルーブ又はプリピットの形成
は、ポリカーボネートなどの樹脂材料を射出成形あるい
は押出成形などにより直接基板上にグルーブが設けられ
ることが好ましい。このような成形方法には、2P方式
とスタンパ方式の二種類があり、さらに成形2P方式と
称される、無信号の基板を成形した後スタンパする方式
も知られている。一般に、スタンパ方式が採用されてい
る。
は、ポリカーボネートなどの樹脂材料を射出成形あるい
は押出成形などにより直接基板上にグルーブが設けられ
ることが好ましい。このような成形方法には、2P方式
とスタンパ方式の二種類があり、さらに成形2P方式と
称される、無信号の基板を成形した後スタンパする方式
も知られている。一般に、スタンパ方式が採用されてい
る。
【0034】スタンパ方式は、金型内に所定の信号が記
録されたスタンパ(フォトレジストにレーザーカッティ
ングにより情報が記録されたレジスト原版から得られ
る)を可動型の金型に装着して、樹脂を成形して、スタ
ンパの所定の信号が転写された基板を得ることができ
る。また2P方式では、まず精密に作られた母型(スタ
ンパー)上に上記のアクリル酸エステル、アクリルオリ
ゴマーおよび重合開始剤からなる混合液を塗布し、さら
にこの塗布液層上に基板を載せたのち、基板または母型
を介して紫外線の照射により液層を硬化させて基板と液
相とを固着させる。次いで、基板を母型から剥離するこ
とによりスタンパの所定の信号が転写された基板が得ら
れる。2P方式は、基板材料がガラスの場合に用いられ
ることが多い。プレグルーブ層の層厚は一般に0.05
〜100μmの範囲にあり、好ましくは0.1〜50μ
mの範囲である。
録されたスタンパ(フォトレジストにレーザーカッティ
ングにより情報が記録されたレジスト原版から得られ
る)を可動型の金型に装着して、樹脂を成形して、スタ
ンパの所定の信号が転写された基板を得ることができ
る。また2P方式では、まず精密に作られた母型(スタ
ンパー)上に上記のアクリル酸エステル、アクリルオリ
ゴマーおよび重合開始剤からなる混合液を塗布し、さら
にこの塗布液層上に基板を載せたのち、基板または母型
を介して紫外線の照射により液層を硬化させて基板と液
相とを固着させる。次いで、基板を母型から剥離するこ
とによりスタンパの所定の信号が転写された基板が得ら
れる。2P方式は、基板材料がガラスの場合に用いられ
ることが多い。プレグルーブ層の層厚は一般に0.05
〜100μmの範囲にあり、好ましくは0.1〜50μ
mの範囲である。
【0035】基板上には情報を記録するための色素層が
設けられる。上記色素層は、蒸着、スパッタリング、塗
布のいずれで形成しても良いが、生産性の観点から塗布
が好ましい。色素層の形成は、例えば、色素、さらに所
望によりクエンチャー、結合剤などを溶剤に溶解して塗
布液を調製し、次いでこの塗布液を基板表面に塗布して
塗膜を形成したのち乾燥することにより行なうことがで
きる。塗布に使用する溶剤は、色素を溶解することがで
き、且つ基板表面を侵さない限りどれでも使用すること
ができる。
設けられる。上記色素層は、蒸着、スパッタリング、塗
布のいずれで形成しても良いが、生産性の観点から塗布
が好ましい。色素層の形成は、例えば、色素、さらに所
望によりクエンチャー、結合剤などを溶剤に溶解して塗
布液を調製し、次いでこの塗布液を基板表面に塗布して
塗膜を形成したのち乾燥することにより行なうことがで
きる。塗布に使用する溶剤は、色素を溶解することがで
き、且つ基板表面を侵さない限りどれでも使用すること
ができる。
【0036】色素層塗布液調製用の溶剤としては、酢酸
エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテートなどのエス
テル;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチル
イソブチルケトンなどのケトン;ジクロルメタン、1,
2−ジクロルエタン、クロロホルムなどの塩素化炭化水
素;ジメチルホルムアミドなどのアミド;シクロヘキサ
ンなどの炭化水素;テトラヒドロフラン、エチルエーテ
ル、ジオキサンなどのエーテル;エタノール、n−プロ
パノール、イソプロパノール、n−ブタノール、ジアセ
トンアルコールなどのアルコール;2,2,3,3−テ
トラフロロプロパノールなどのフッ素系溶剤;エチレン
グリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモ
ノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエ
ーテルなどのエチレングリコールエーテル類などを挙げ
ることができる。基板材料がガラスの場合や、プラスチ
ックであっても溶剤に不溶性のPMMAなどは、上記の
いずれを用いても良い。
エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテートなどのエス
テル;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチル
イソブチルケトンなどのケトン;ジクロルメタン、1,
2−ジクロルエタン、クロロホルムなどの塩素化炭化水
素;ジメチルホルムアミドなどのアミド;シクロヘキサ
ンなどの炭化水素;テトラヒドロフラン、エチルエーテ
ル、ジオキサンなどのエーテル;エタノール、n−プロ
パノール、イソプロパノール、n−ブタノール、ジアセ
トンアルコールなどのアルコール;2,2,3,3−テ
トラフロロプロパノールなどのフッ素系溶剤;エチレン
グリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモ
ノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエ
ーテルなどのエチレングリコールエーテル類などを挙げ
ることができる。基板材料がガラスの場合や、プラスチ
ックであっても溶剤に不溶性のPMMAなどは、上記の
いずれを用いても良い。
【0037】また、基板がポリカーボネートなどの溶剤
に溶解し易いプラスチックの場合は、シクロヘキサン、
ヘプタン、オクタンなどの炭化水素系溶剤;エタノー
ル、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノ
ール、ジアセトンアルコールなどのアルコール;2,
2,3,3−テトラフロロプロパノールなどのフッ素系
アルコールを使用することが好ましい。
に溶解し易いプラスチックの場合は、シクロヘキサン、
ヘプタン、オクタンなどの炭化水素系溶剤;エタノー
ル、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノ
ール、ジアセトンアルコールなどのアルコール;2,
2,3,3−テトラフロロプロパノールなどのフッ素系
アルコールを使用することが好ましい。
【0038】使用される色素としては、一般にイミダゾ
キノキサリン系色素などのシアニン系色素、オキソノー
ル色素、メロシアニン色素、ピリリウム色素、チオピリ
リウム色素およびヘテロアヌレン色素を挙げることがで
る。高反射率を得る上で好適な色素は、カルボシアニン
色素、ジカルボシアニン色素が好ましく、特に下記の一
般式(I):
キノキサリン系色素などのシアニン系色素、オキソノー
ル色素、メロシアニン色素、ピリリウム色素、チオピリ
リウム色素およびヘテロアヌレン色素を挙げることがで
る。高反射率を得る上で好適な色素は、カルボシアニン
色素、ジカルボシアニン色素が好ましく、特に下記の一
般式(I):
【0039】
【化3】 [ただし、R1 及びR2 は、アルキル基、アルケニル基
又はアリール基を表わし、これらは互いに同一でも異な
っていても良く、Lは、メチン基又は3、5もしくは7
個のメチン基が共役二重結合により連結されて生じる三
価の基を表わし、Zは、芳香族環を完成するための原子
群を表わし、そしてX- は、陰イオン表わす]で表わさ
れるイミダゾキノキサリンであることが好ましい。上記
のような色素を用いて色素層を形成し、60〜100%
の反射率を示す色素層とした場合、CDの反射層の代替
えにもなり、また情報が記録でき且つCDプレーヤーで
再生が可能なDRAW型CDの記録層と反射層の両方の
機能を有する層となることができる。
又はアリール基を表わし、これらは互いに同一でも異な
っていても良く、Lは、メチン基又は3、5もしくは7
個のメチン基が共役二重結合により連結されて生じる三
価の基を表わし、Zは、芳香族環を完成するための原子
群を表わし、そしてX- は、陰イオン表わす]で表わさ
れるイミダゾキノキサリンであることが好ましい。上記
のような色素を用いて色素層を形成し、60〜100%
の反射率を示す色素層とした場合、CDの反射層の代替
えにもなり、また情報が記録でき且つCDプレーヤーで
再生が可能なDRAW型CDの記録層と反射層の両方の
機能を有する層となることができる。
【0040】また、これらの色素を、2,2,3,3−
テトラフロロプロパノールの溶液(特に好ましくは2g
/dl以上の濃度)として、スピンコートすることによ
り、色素層を形成することが、反射率を高くする上で好
ましい。
テトラフロロプロパノールの溶液(特に好ましくは2g
/dl以上の濃度)として、スピンコートすることによ
り、色素層を形成することが、反射率を高くする上で好
ましい。
【0041】次に、上記色素の好ましい具体例を挙げ
る。
る。
【0042】
【化4】
【0043】
【化5】
【0044】
【化6】
【0045】
【化7】
【0046】
【化8】
【0047】
【化9】
【0048】
【化10】
【0049】
【化11】
【0050】
【化12】
【0051】
【化13】
【0052】結合剤を使用する場合、結合剤としては、
たとえばゼラチン、セルロース誘導体、デキストラン、
ロジン、ゴムなどの天然有機高分子物質;およびポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリイソブチ
レン等の炭化水素系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビ
ニリデン、ポリ塩化ビニル・ポリ酢酸ビニル共重合体等
のビニル系樹脂、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリ
ル酸メチル等のアクリル樹脂、ポリビニルアルコール、
塩素化ポリエチレン、エポキシ樹脂、ブチラール樹脂、
ゴム誘導体、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂等の熱
硬化性樹脂の初期縮合物などの合成有機高分子物質を挙
げることができる。
たとえばゼラチン、セルロース誘導体、デキストラン、
ロジン、ゴムなどの天然有機高分子物質;およびポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリイソブチ
レン等の炭化水素系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビ
ニリデン、ポリ塩化ビニル・ポリ酢酸ビニル共重合体等
のビニル系樹脂、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリ
ル酸メチル等のアクリル樹脂、ポリビニルアルコール、
塩素化ポリエチレン、エポキシ樹脂、ブチラール樹脂、
ゴム誘導体、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂等の熱
硬化性樹脂の初期縮合物などの合成有機高分子物質を挙
げることができる。
【0053】色素層の除去を容易にするため、色素以外
の材料(例えば、結合剤、一重項クエンチャーなどの安
定剤)の含有量は、色素重量に対して30重量%以下が
好ましく、更に20重量%以下が好ましい。
の材料(例えば、結合剤、一重項クエンチャーなどの安
定剤)の含有量は、色素重量に対して30重量%以下が
好ましく、更に20重量%以下が好ましい。
【0054】塗布方法としては、スプレー法、スピンコ
ート法、ディップ法、ロールコート法、ブレードコート
法、ドクターロール法、スクリーン印刷法などを挙げる
ことができる。
ート法、ディップ法、ロールコート法、ブレードコート
法、ドクターロール法、スクリーン印刷法などを挙げる
ことができる。
【0055】上記塗布方法に加えて、基板を一定方向に
延伸したり、基板を摩擦したり、色素塗布液に塩類や樹
脂を添加したり、あるいは色素層形成後該層に機械的あ
るいは熱的刺激を与えるなどにより、色素の会合または
配向が促進され高反射率が得られ易いことから、これら
の処理を加えても良い。
延伸したり、基板を摩擦したり、色素塗布液に塩類や樹
脂を添加したり、あるいは色素層形成後該層に機械的あ
るいは熱的刺激を与えるなどにより、色素の会合または
配向が促進され高反射率が得られ易いことから、これら
の処理を加えても良い。
【0056】色素層の層厚は、一般に、10〜500n
m、好ましくは20〜250nm、特に好ましくは50
〜200nmの範囲である。色素層は一層であっても、
二層以上あっても良い。
m、好ましくは20〜250nm、特に好ましくは50
〜200nmの範囲である。色素層は一層であっても、
二層以上あっても良い。
【0057】また、色素層上には、色素層を物理的およ
び化学的に保護する目的で、自己支持性フィリムが設置
されるか、又は保護層が設けられる。色素層除去の障害
にならないように、色素層上にプラスチックのフィルム
を基板の内周及び外周にて粘着により接合、あるいは融
着(超音波融着又は熱融着)して接合することにより、
色素層を覆って保護する。
び化学的に保護する目的で、自己支持性フィリムが設置
されるか、又は保護層が設けられる。色素層除去の障害
にならないように、色素層上にプラスチックのフィルム
を基板の内周及び外周にて粘着により接合、あるいは融
着(超音波融着又は熱融着)して接合することにより、
色素層を覆って保護する。
【0058】保護層は、色素層上に形成時に色素層を侵
すことなく且つ基板回収時には有機溶剤により容易に除
去できる必要がある。従って、溶剤に溶解され易いポリ
カーボネート基板まで考慮すると、保護層に用いられる
材料は、脂肪族炭化水素可溶型弗素原子含有グラフトポ
リマー、あるいはエマルジョン型の熱可塑性樹脂等の有
機物質が好ましい。脂肪族炭化水素可溶型弗素原子含有
グラフトポリマーの例としては、ポリアルキル(メタ)
アクリレート、ポリブタジエン、エチレン・酢酸ビニル
共重合体などからなる幹ポリマーと、ポリアルキル(メ
タ)アクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリスチレ
ン等からなる枝ポリマーから構成され、弗素原子は幹ポ
リマーあるいは枝ポリマーのいずれかに含有されてい
る、弗素系グラフトポリマーを挙げることができる。
すことなく且つ基板回収時には有機溶剤により容易に除
去できる必要がある。従って、溶剤に溶解され易いポリ
カーボネート基板まで考慮すると、保護層に用いられる
材料は、脂肪族炭化水素可溶型弗素原子含有グラフトポ
リマー、あるいはエマルジョン型の熱可塑性樹脂等の有
機物質が好ましい。脂肪族炭化水素可溶型弗素原子含有
グラフトポリマーの例としては、ポリアルキル(メタ)
アクリレート、ポリブタジエン、エチレン・酢酸ビニル
共重合体などからなる幹ポリマーと、ポリアルキル(メ
タ)アクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリスチレ
ン等からなる枝ポリマーから構成され、弗素原子は幹ポ
リマーあるいは枝ポリマーのいずれかに含有されてい
る、弗素系グラフトポリマーを挙げることができる。
【0059】本発明に用いられる情報記録媒体は上記の
ような方法で製造することができる。
ような方法で製造することができる。
【0060】次に、本発明の情報記録媒体から色素層を
除去して、表面に直接色素層を形成できる状態の基板を
回収する方法について述べる。
除去して、表面に直接色素層を形成できる状態の基板を
回収する方法について述べる。
【0061】色素層の除去に使用する溶剤は、色素を溶
解することができ、且つ基板表面を侵さないものが好ま
しい。たとえば、基板材料にガラスあるいは有機溶剤に
溶解し難いPMMA等のプラスチック材料を用いた場合
は、色素の除去効率だけ考慮すれば良く、一般に塗布に
使用した溶剤が用いられる。一方、ポリカーボネート等
の有機溶剤に溶解し易いプラスチック材料を用いた場合
は、基板表面のプレグルーブやプリピットの形状が変化
しないよう、その表面を侵さない溶剤を使用する必要が
ある。
解することができ、且つ基板表面を侵さないものが好ま
しい。たとえば、基板材料にガラスあるいは有機溶剤に
溶解し難いPMMA等のプラスチック材料を用いた場合
は、色素の除去効率だけ考慮すれば良く、一般に塗布に
使用した溶剤が用いられる。一方、ポリカーボネート等
の有機溶剤に溶解し易いプラスチック材料を用いた場合
は、基板表面のプレグルーブやプリピットの形状が変化
しないよう、その表面を侵さない溶剤を使用する必要が
ある。
【0062】従って、ポリカーボネート等の有機溶剤に
溶解し易いプラスチック材料の基板を用いた場合に、色
素の除去するための洗浄方法が問題となる。その洗浄方
法としては、弗素含有アルコール単独、あるいはこれを
含む混合溶剤(例、下記の有機溶剤a)又は有機溶剤
c)と有機溶剤b))を使用する方法が好ましい。
溶解し易いプラスチック材料の基板を用いた場合に、色
素の除去するための洗浄方法が問題となる。その洗浄方
法としては、弗素含有アルコール単独、あるいはこれを
含む混合溶剤(例、下記の有機溶剤a)又は有機溶剤
c)と有機溶剤b))を使用する方法が好ましい。
【0063】さらに、本発明者の検討によると、色素層
の除去を、色素を膨潤させる有機溶剤a)(25℃にて
溶解度が0.1未満)で色素層を膨潤させた後、色素を
溶解させる弗素含有アルコールを含む有機溶剤b)(2
5℃にて溶解度が0.1以上)で色素層を溶解させ、そ
して色素を膨潤させる有機溶剤c)(25℃にて溶解度
が0.1未満)で基板表面を洗浄することにより(好ま
しくはこの手順を2〜3回繰り返すことにより)、高速
で且つ完全に色素を除去できることが判明した。尚、こ
の操作の後、乾燥を行なう前に、上記a)又はb)の有
機溶剤、あるいは、これらの混合溶剤、もしくは水又は
含水有機溶剤による洗浄を加えても良い。
の除去を、色素を膨潤させる有機溶剤a)(25℃にて
溶解度が0.1未満)で色素層を膨潤させた後、色素を
溶解させる弗素含有アルコールを含む有機溶剤b)(2
5℃にて溶解度が0.1以上)で色素層を溶解させ、そ
して色素を膨潤させる有機溶剤c)(25℃にて溶解度
が0.1未満)で基板表面を洗浄することにより(好ま
しくはこの手順を2〜3回繰り返すことにより)、高速
で且つ完全に色素を除去できることが判明した。尚、こ
の操作の後、乾燥を行なう前に、上記a)又はb)の有
機溶剤、あるいは、これらの混合溶剤、もしくは水又は
含水有機溶剤による洗浄を加えても良い。
【0064】色素を膨潤させる有機溶剤a)としては、
メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロ
パノール、n−ブタノール、ジアセトンアルコールなど
のアルコール;色素を溶解させる有機溶剤b)としては
2,2,3,3−テトラフロロプロパノールなどの弗素
含有アルコール;色素を膨潤させる有機溶剤c)として
はエタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、
n−ブタノール、ジアセトンアルコールなどのアルコー
ル;が好ましい。上記組み合わせは、ポリカーボネート
の表面を侵さないので、基板材料がポリカーボネート場
合に特に好ましい。有機溶剤c)は、有機溶剤a)より
蒸発速度の遅い溶剤が好ましい。
メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロ
パノール、n−ブタノール、ジアセトンアルコールなど
のアルコール;色素を溶解させる有機溶剤b)としては
2,2,3,3−テトラフロロプロパノールなどの弗素
含有アルコール;色素を膨潤させる有機溶剤c)として
はエタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、
n−ブタノール、ジアセトンアルコールなどのアルコー
ル;が好ましい。上記組み合わせは、ポリカーボネート
の表面を侵さないので、基板材料がポリカーボネート場
合に特に好ましい。有機溶剤c)は、有機溶剤a)より
蒸発速度の遅い溶剤が好ましい。
【0065】色素除去に用いる洗浄方法としては、色素
上に、上記溶剤を噴霧したり、スピコートを用いて溶剤
を塗布したり、あるいは溶剤中に浸漬したり、種々の方
法を利用することができる。
上に、上記溶剤を噴霧したり、スピコートを用いて溶剤
を塗布したり、あるいは溶剤中に浸漬したり、種々の方
法を利用することができる。
【0066】色素層を除去する前に色素層上に設けられ
た自己支持性フィルムまたは保護層を除去する必要があ
る。自己支持性フィルムは、一般に基板を損傷させるこ
となく容易に剥離することができる。又、保護層は、前
記保護層形成時に使用した脂肪族炭化水素溶剤あるいは
水など(これらはポリカーボネート基板等も侵さないと
の利点もある)により洗浄除去される。保護層除去に用
いる洗浄方法としては、上記溶剤浸漬したり、噴霧した
り、あるいはスピコートを用いて溶剤を塗布したり、種
々の方法を利用することができる。このようにして回収
された基板は、プリグルーブ、プリピットがその形状が
変化することなく(すなわち直接色素層を形成すること
ができる状態で)、完全に色素が除去されているので、
再び、この表面に色素層を形成して情報記録媒体を製造
することができる。
た自己支持性フィルムまたは保護層を除去する必要があ
る。自己支持性フィルムは、一般に基板を損傷させるこ
となく容易に剥離することができる。又、保護層は、前
記保護層形成時に使用した脂肪族炭化水素溶剤あるいは
水など(これらはポリカーボネート基板等も侵さないと
の利点もある)により洗浄除去される。保護層除去に用
いる洗浄方法としては、上記溶剤浸漬したり、噴霧した
り、あるいはスピコートを用いて溶剤を塗布したり、種
々の方法を利用することができる。このようにして回収
された基板は、プリグルーブ、プリピットがその形状が
変化することなく(すなわち直接色素層を形成すること
ができる状態で)、完全に色素が除去されているので、
再び、この表面に色素層を形成して情報記録媒体を製造
することができる。
【0067】情報記録および再生方法は、上記情報記録
媒体を用いて、例えば次のように行なわれる。まず、情
報記録媒体を定線速度(CDフォーマットの場合は1.
2〜1.4m/秒)または定角速度にて回転させなが
ら、基板側から半導体レーザー光などの記録用の光を照
射する。この光の照射により、記録層にピット(孔)が
形成されることにより、あるいは記録層に変色、会合状
態の変化等により屈折率が変化することにより情報が記
録されると考えられる。記録光としては750nm〜8
50nmの範囲の発振波長を有する半導体レーザービー
ムが用いられる。上記のように記録された情報の再生
は、情報記録媒体を上記と同一の定線速度で回転させな
がら半導体レーザー光を基板側から照射して、その反射
光を検出することにより行なうことができる。なお、レ
ーザー光の照射は、フレキシブルディスクなどの場合、
記録層側から行なうこともある。
媒体を用いて、例えば次のように行なわれる。まず、情
報記録媒体を定線速度(CDフォーマットの場合は1.
2〜1.4m/秒)または定角速度にて回転させなが
ら、基板側から半導体レーザー光などの記録用の光を照
射する。この光の照射により、記録層にピット(孔)が
形成されることにより、あるいは記録層に変色、会合状
態の変化等により屈折率が変化することにより情報が記
録されると考えられる。記録光としては750nm〜8
50nmの範囲の発振波長を有する半導体レーザービー
ムが用いられる。上記のように記録された情報の再生
は、情報記録媒体を上記と同一の定線速度で回転させな
がら半導体レーザー光を基板側から照射して、その反射
光を検出することにより行なうことができる。なお、レ
ーザー光の照射は、フレキシブルディスクなどの場合、
記録層側から行なうこともある。
【0068】以下に、本発明の実施例を記載する。ただ
し、これらの各例は本発明を制限するものではない。
し、これらの各例は本発明を制限するものではない。
【0069】
[実施例1]前記色素番号−1のシアニン系色素2.0
gを2,2,3,3−テトラフロロプロパノール(構造
式:HCF2CF2CH2OH)100ccに溶解して色素溶液を調
製した。
gを2,2,3,3−テトラフロロプロパノール(構造
式:HCF2CF2CH2OH)100ccに溶解して色素溶液を調
製した。
【0070】CDフォーマットのEFM信号を示すピッ
トが形成された円盤状のポリカーボネート基板(外径:
120mm、内径:15mm、厚さ:1.2mm、トラ
ックピッチ:1.6μm、ピットの深さ:80nm)上
に、上記色素溶液をスピンコート法により回転数500
rpmの速度で塗布し、回転数を1000rpmまで上
げて乾燥することにより層厚が90nmの色素層を形成
した。この色素層上に、コンパクトディスク保護フィル
ム(商品名:キープトーン、富士写真フイルム(株)
製)を基板の内周側端部と外周側端部にてフィルムに添
付された粘着剤により接合して、基板、色素層(反射
層)及び保護フィルムからなる情報記録媒体(CD)を
製造した。
トが形成された円盤状のポリカーボネート基板(外径:
120mm、内径:15mm、厚さ:1.2mm、トラ
ックピッチ:1.6μm、ピットの深さ:80nm)上
に、上記色素溶液をスピンコート法により回転数500
rpmの速度で塗布し、回転数を1000rpmまで上
げて乾燥することにより層厚が90nmの色素層を形成
した。この色素層上に、コンパクトディスク保護フィル
ム(商品名:キープトーン、富士写真フイルム(株)
製)を基板の内周側端部と外周側端部にてフィルムに添
付された粘着剤により接合して、基板、色素層(反射
層)及び保護フィルムからなる情報記録媒体(CD)を
製造した。
【0071】得られた情報記録媒体を、市販のCDプレ
ーヤー(D−50MK−II、SONY製)で再生を行なったと
ころ、ピットとして形成されたCDフォーマットのEF
M信号がエラーなく再生することができた。
ーヤー(D−50MK−II、SONY製)で再生を行なったと
ころ、ピットとして形成されたCDフォーマットのEF
M信号がエラーなく再生することができた。
【0072】この情報記録媒体から保護フィルムを剥し
た後、スピンコーターを用いて500rpmで回転させ
ながら、色素層上にメタノールを5ml滴下し、次いで
2,2,3,3−テトラフロロプロパノールを15ml
滴下して色素を洗い流し、次いで、イソプロピルアルコ
ールを10ml滴下して洗浄した。その後、40℃で乾
燥して、基板を回収した。
た後、スピンコーターを用いて500rpmで回転させ
ながら、色素層上にメタノールを5ml滴下し、次いで
2,2,3,3−テトラフロロプロパノールを15ml
滴下して色素を洗い流し、次いで、イソプロピルアルコ
ールを10ml滴下して洗浄した。その後、40℃で乾
燥して、基板を回収した。
【0073】この基板上に、前記色素溶液を用いて前記
と同様にして、色素層を形成し、保護フィルムを接合し
た。得られた情報記録媒体を、上記と同様に市販のCD
プレーヤー(D−50MK−II、SONY製)で再生したとこ
ろ、ピットとして形成されたCDフォーマットのEFM
信号がエラーなく再生することができた。
と同様にして、色素層を形成し、保護フィルムを接合し
た。得られた情報記録媒体を、上記と同様に市販のCD
プレーヤー(D−50MK−II、SONY製)で再生したとこ
ろ、ピットとして形成されたCDフォーマットのEFM
信号がエラーなく再生することができた。
【0074】上記実施例1より、上記記録媒体(CD:
コンパクトディスク)は、金属反射層を持たないにもか
かわらず、高い反射率(780nmで65%以上)を有
することから市販のCDプレーヤーで再生することがで
き、更に、上記洗浄方法で基板回収することにより、回
収した基板で同様のコンパクトディスクを得ることがで
きることが分かった。従って、本発明の基板の回収方法
を利用することにより、上記のような媒体が使用不能に
なった場合には、破棄することなく媒体を再生すること
ができる。
コンパクトディスク)は、金属反射層を持たないにもか
かわらず、高い反射率(780nmで65%以上)を有
することから市販のCDプレーヤーで再生することがで
き、更に、上記洗浄方法で基板回収することにより、回
収した基板で同様のコンパクトディスクを得ることがで
きることが分かった。従って、本発明の基板の回収方法
を利用することにより、上記のような媒体が使用不能に
なった場合には、破棄することなく媒体を再生すること
ができる。
【0075】[実施例2]前記色素番号−1のシアニン
系色素2.0gを2,2,3,3−テトラフロロプロパ
ノール(構造式:HCF2CF2CH2OH)100ccに溶解して
色素層塗布液を調製した。
系色素2.0gを2,2,3,3−テトラフロロプロパ
ノール(構造式:HCF2CF2CH2OH)100ccに溶解して
色素層塗布液を調製した。
【0076】トラッキングガイドが設けられた円盤状の
ポリカーボネート基板(外径:120mm、内径:15
mm、厚さ:1.2mm、トラックピッチ:1.6μ
m、グルーブ幅:0.5μm、グルーブの深さ:80n
m)に、上記塗布液をスピンコート法により回転数50
0rpmの速度で塗布し、回転数を1000rpmまで
上げて乾燥することにより層厚が90nmの色素層を形
成した。この色素層上に、ポリカーボネートフィルム
(商品名:ユーピロンマットフィルム、FE−2000
M01、厚さ130μm、三菱瓦斯化学(株)製)を基
板の内周側端部と外周側端部にて超音波融着により接合
して、基板、色素層(記録層)及び保護フィルムからな
る情報記録媒体を製造した。
ポリカーボネート基板(外径:120mm、内径:15
mm、厚さ:1.2mm、トラックピッチ:1.6μ
m、グルーブ幅:0.5μm、グルーブの深さ:80n
m)に、上記塗布液をスピンコート法により回転数50
0rpmの速度で塗布し、回転数を1000rpmまで
上げて乾燥することにより層厚が90nmの色素層を形
成した。この色素層上に、ポリカーボネートフィルム
(商品名:ユーピロンマットフィルム、FE−2000
M01、厚さ130μm、三菱瓦斯化学(株)製)を基
板の内周側端部と外周側端部にて超音波融着により接合
して、基板、色素層(記録層)及び保護フィルムからな
る情報記録媒体を製造した。
【0077】この媒体を、定線速度2.6m/秒で回転
させながら、波長780nm、記録パワー6.0mWの
半導体レーザーパルスを照射して、EFM信号を記録し
た。情報を記録した情報記録媒体を、市販のCDプレー
ヤー(D−50MK−II、SONY製)で再生を行なったとこ
ろ、記録されたEFM信号がエラーなく再生することが
できた。
させながら、波長780nm、記録パワー6.0mWの
半導体レーザーパルスを照射して、EFM信号を記録し
た。情報を記録した情報記録媒体を、市販のCDプレー
ヤー(D−50MK−II、SONY製)で再生を行なったとこ
ろ、記録されたEFM信号がエラーなく再生することが
できた。
【0078】この情報記録媒体から保護フィルムを剥し
た後、スピンコーターを用いて500rpmで回転させ
ながら、色素層上にメタノールを5ml滴下し、次いで
2,2,3,3−テトラフロロプロパノールを15ml
滴下して色素を洗い流し、次いで、イソプロピルアルコ
ールを10ml滴下して洗浄した。その後、40℃で乾
燥して、基板を回収した。
た後、スピンコーターを用いて500rpmで回転させ
ながら、色素層上にメタノールを5ml滴下し、次いで
2,2,3,3−テトラフロロプロパノールを15ml
滴下して色素を洗い流し、次いで、イソプロピルアルコ
ールを10ml滴下して洗浄した。その後、40℃で乾
燥して、基板を回収した。
【0079】この基板上に、前記色素層塗布液を用いて
前記と同様にして、色素層を形成し、保護フィルム接合
した。得られた情報記録媒体を、市販のCDプレーヤー
(D−50MK−II、SONY製)で再生したところ読取が不
可能であった。再度上記と同様にEFM信号を記録し、
上記CDプレーヤーで再生したところ、EFM信号がエ
ラーなく再生することができた。
前記と同様にして、色素層を形成し、保護フィルム接合
した。得られた情報記録媒体を、市販のCDプレーヤー
(D−50MK−II、SONY製)で再生したところ読取が不
可能であった。再度上記と同様にEFM信号を記録し、
上記CDプレーヤーで再生したところ、EFM信号がエ
ラーなく再生することができた。
【0080】上記実施例2より、上記洗浄方法で回収さ
れた基板には信号が残っておらず、回収した基板で同様
の情報記録媒体を得ることができることが分かった。従
って、本発明の基板の回収方法を利用することにより、
上記のような媒体が使用不能になった場合には、破棄す
ることなく媒体を再生することができる。
れた基板には信号が残っておらず、回収した基板で同様
の情報記録媒体を得ることができることが分かった。従
って、本発明の基板の回収方法を利用することにより、
上記のような媒体が使用不能になった場合には、破棄す
ることなく媒体を再生することができる。
【0081】[実施例3]前記色素番号−11のシアニ
ン系色素2.0gを2,2,3,3−テトラフロロプロ
パノール(構造式:HCF2CF2CH2OH)100ccに溶解し
て色素溶液を調製した。
ン系色素2.0gを2,2,3,3−テトラフロロプロ
パノール(構造式:HCF2CF2CH2OH)100ccに溶解し
て色素溶液を調製した。
【0082】トラッキングガイドが設けられた円盤状の
カリ強化ガラス製基板(外径:120mm、内径:15
mm、厚さ:1.2mm、トラックピッチ:1.6μ
m、グルーブ幅:0.5μm、グルーブの深さ:80n
m)に、上記色素溶液をスピンコート法により回転数5
00rpmの速度で塗布し、回転数を1000rpmま
で上げて乾燥することにより層厚が100nmの記録層
を形成した。この色素層上に、コンパクトディスク保護
フィルム(商品名:キープトーン、富士写真フイルム
(株)製)を基板の内周側端部と外周側端部にてフィル
ムに添付された粘着剤により接合して、基板、色素層
(記録層)及び保護フィルムからなる情報記録媒体を製
造した。
カリ強化ガラス製基板(外径:120mm、内径:15
mm、厚さ:1.2mm、トラックピッチ:1.6μ
m、グルーブ幅:0.5μm、グルーブの深さ:80n
m)に、上記色素溶液をスピンコート法により回転数5
00rpmの速度で塗布し、回転数を1000rpmま
で上げて乾燥することにより層厚が100nmの記録層
を形成した。この色素層上に、コンパクトディスク保護
フィルム(商品名:キープトーン、富士写真フイルム
(株)製)を基板の内周側端部と外周側端部にてフィル
ムに添付された粘着剤により接合して、基板、色素層
(記録層)及び保護フィルムからなる情報記録媒体を製
造した。
【0083】この媒体を、定線速度1.3m/秒で回転
させながら、波長780nm、記録パワー6.0mWの
半導体レーザーパルスを照射して、EFM信号を記録し
た。情報を記録した情報記録媒体を、市販のCDプレー
ヤー(D−50MK−II、SONY製)で再生を行なったとこ
ろ、記録されたEFM信号がエラーなく再生することが
できた。
させながら、波長780nm、記録パワー6.0mWの
半導体レーザーパルスを照射して、EFM信号を記録し
た。情報を記録した情報記録媒体を、市販のCDプレー
ヤー(D−50MK−II、SONY製)で再生を行なったとこ
ろ、記録されたEFM信号がエラーなく再生することが
できた。
【0084】この情報記録媒体から、保護フィルムを剥
し、スピンコーターを用いて500rpmで回転させな
がら、色素上にメタノールを5ml滴下し、次いで2,
2,3,3−テトラフロロプロパノールを15ml滴下
して色素を洗い流し、次いで、イソプロピルアルコール
を10ml滴下して洗浄した。その後、40℃で乾燥し
て、基板を回収した。
し、スピンコーターを用いて500rpmで回転させな
がら、色素上にメタノールを5ml滴下し、次いで2,
2,3,3−テトラフロロプロパノールを15ml滴下
して色素を洗い流し、次いで、イソプロピルアルコール
を10ml滴下して洗浄した。その後、40℃で乾燥し
て、基板を回収した。
【0085】この基板上に、前記色素溶液を用いて前記
と同様にして、色素層を形成し、上記保護フィルム接合
した。得られた情報記録媒体を、市販のCDプレーヤー
(D−50MK−II、SONY製)で再生したところ読取が不
可能であった。再度上記と同様にEFM信号を記録し、
上記CDプレーヤーで再生したところ、EFM信号がエ
ラーなく再生することができた。
と同様にして、色素層を形成し、上記保護フィルム接合
した。得られた情報記録媒体を、市販のCDプレーヤー
(D−50MK−II、SONY製)で再生したところ読取が不
可能であった。再度上記と同様にEFM信号を記録し、
上記CDプレーヤーで再生したところ、EFM信号がエ
ラーなく再生することができた。
【0086】上記実施例3より、上記洗浄方法で回収さ
れた基板には信号残っておらず、回収した基板で同様の
情報記録媒体を得ることができることが分かった。従っ
て、本発明の基板の回収方法を利用することにより、上
記のような媒体が使用不能になった場合には、破棄する
ことなく媒体を再生することができる。
れた基板には信号残っておらず、回収した基板で同様の
情報記録媒体を得ることができることが分かった。従っ
て、本発明の基板の回収方法を利用することにより、上
記のような媒体が使用不能になった場合には、破棄する
ことなく媒体を再生することができる。
【0087】[実施例4]前記色素番号−1のシアニン
系色素2.0gを2,2,3,3−テトラフロロプロパ
ノール(構造式:HCF2CF2CH2OH)100ccに溶解して
色素層塗布液を調製した。
系色素2.0gを2,2,3,3−テトラフロロプロパ
ノール(構造式:HCF2CF2CH2OH)100ccに溶解して
色素層塗布液を調製した。
【0088】トラッキングガイドが設けられた円盤状の
ポリカーボネート基板(外径:120mm、内径:15
mm、厚さ:1.2mm、トラックピッチ:1.6μ
m、グルーブ幅:0.5μm、グルーブの深さ:80n
m)に、上記塗布液をスピンコート法により回転数50
0rpmの速度で塗布し、回転数を1000rpmまで
上げて乾燥することにより層厚が90nmの色素層を形
成した。この色素層上に、弗素系グラフトポリマー(商
品名:F−3、東亜合成化学工業(株)製)10gをシ
クロヘキサン100ccに溶解した塗布液をスピンコー
ト法により回転数1000rpmの速度で塗布し、乾燥
することにより層厚が1μmの保護層を形成した。この
ようにして、基板、色素層(記録層)及び保護層からな
る情報記録媒体を製造した。
ポリカーボネート基板(外径:120mm、内径:15
mm、厚さ:1.2mm、トラックピッチ:1.6μ
m、グルーブ幅:0.5μm、グルーブの深さ:80n
m)に、上記塗布液をスピンコート法により回転数50
0rpmの速度で塗布し、回転数を1000rpmまで
上げて乾燥することにより層厚が90nmの色素層を形
成した。この色素層上に、弗素系グラフトポリマー(商
品名:F−3、東亜合成化学工業(株)製)10gをシ
クロヘキサン100ccに溶解した塗布液をスピンコー
ト法により回転数1000rpmの速度で塗布し、乾燥
することにより層厚が1μmの保護層を形成した。この
ようにして、基板、色素層(記録層)及び保護層からな
る情報記録媒体を製造した。
【0089】この媒体を、定線速度2.6m/秒で回転
させながら、波長780nm、記録パワー6.0mWの
半導体レーザーパルスを照射して、EFM信号を記録し
た。情報を記録した情報記録媒体を、市販のCDプレー
ヤー(D−50MK−II、SONY製)で再生を行なったとこ
ろ、記録されたEFM信号がエラーなく再生することが
できた。
させながら、波長780nm、記録パワー6.0mWの
半導体レーザーパルスを照射して、EFM信号を記録し
た。情報を記録した情報記録媒体を、市販のCDプレー
ヤー(D−50MK−II、SONY製)で再生を行なったとこ
ろ、記録されたEFM信号がエラーなく再生することが
できた。
【0090】この情報記録媒体をシキロヘキサン中に浸
漬して保護層を洗い流し、次いで、イソプロピルアルコ
ール、メタノールそして2,2,3,3−テトラフロロ
プロパノールに逐次浸漬して色素を洗い流し、最後に、
イソプロピルアルコールで洗浄した。その後、40℃で
乾燥して、基板を回収した。
漬して保護層を洗い流し、次いで、イソプロピルアルコ
ール、メタノールそして2,2,3,3−テトラフロロ
プロパノールに逐次浸漬して色素を洗い流し、最後に、
イソプロピルアルコールで洗浄した。その後、40℃で
乾燥して、基板を回収した。
【0091】この基板上に、前記色素層塗布液を用いて
前記と同様にして、色素層を形成し、色素層上に保護層
を形成した。得られた情報記録媒体を、市販のCDプレ
ーヤー(D−50MK−II、SONY製)で再生したところ読
取が不可能であった。再度上記と同様にEFM信号を記
録し、上記CDプレーヤーで再生したところ、EFM信
号がエラーなく再生することができた。
前記と同様にして、色素層を形成し、色素層上に保護層
を形成した。得られた情報記録媒体を、市販のCDプレ
ーヤー(D−50MK−II、SONY製)で再生したところ読
取が不可能であった。再度上記と同様にEFM信号を記
録し、上記CDプレーヤーで再生したところ、EFM信
号がエラーなく再生することができた。
【0092】上記実施例4より、上記洗浄方法で回収さ
れた基板には信号残っておらず、回収した基板で同様の
情報記録媒体を得ることができることが分かった。従っ
て、本発明の基板の回収方法を利用することにより、上
記のような媒体が使用不能になった場合には、破棄する
ことなく媒体を再生することができる。
れた基板には信号残っておらず、回収した基板で同様の
情報記録媒体を得ることができることが分かった。従っ
て、本発明の基板の回収方法を利用することにより、上
記のような媒体が使用不能になった場合には、破棄する
ことなく媒体を再生することができる。
【0093】
【発明の効果】本発明の情報記録媒体の基板の回収方法
を利用することにより、情報記録媒体の基板を、基板の
表面に形成されたプリグルーブなどを破壊することな
く、あるいは基板を変質させることなく、回収すること
ができる。従って、本発明により、記録エラーや再生エ
ラーの発生のため、あるいは不要になって廃棄せざるを
えなくなった情報記録媒体(DRAWあるいはCD)の
基板を、基板表面のプリグルーブやプリピットの形状を
変化させることなく(直接色素層を形成できる状態で)
回収することができるので、回収した基板を再び情報記
録媒体の製造に使用することができる。
を利用することにより、情報記録媒体の基板を、基板の
表面に形成されたプリグルーブなどを破壊することな
く、あるいは基板を変質させることなく、回収すること
ができる。従って、本発明により、記録エラーや再生エ
ラーの発生のため、あるいは不要になって廃棄せざるを
えなくなった情報記録媒体(DRAWあるいはCD)の
基板を、基板表面のプリグルーブやプリピットの形状を
変化させることなく(直接色素層を形成できる状態で)
回収することができるので、回収した基板を再び情報記
録媒体の製造に使用することができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 基板上に色素層が設けられ、且つ該色素
層が自己支持性を有するフィルムで覆われてなる情報記
録媒体から、該フィルムを剥離し、次いで該色素層を、
有機溶剤を用いて溶解させることにより基板上から除去
して該基板を回収することからなる情報記録媒体の基板
の回収方法。 - 【請求項2】 ポリカーボネート基板上に、色素層が設
けられ、且つ該色素層が自己支持性を有するフィルムで
覆われてなる情報記録媒体から、該フィルムを剥離し、
次いで該色素層を、弗素原子含有アルコールを用いて溶
解させることにより基板上から除去して、該基板を回収
することからなる情報記録媒体の基板の回収方法。 - 【請求項3】 基板上に色素層が設けられ、そして該色
素層上にポリマーからなる保護層が設けられてなる情報
記録媒体から、該保護層を、有機溶剤を用いて溶解させ
ることにより色素層上から除去し、次いで該色素層を、
有機溶剤を用いて溶解させることにより基板上から除去
して該基板を回収することからなる情報記録媒体の基板
の回収方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4054217A JPH05217219A (ja) | 1992-02-05 | 1992-02-05 | 情報記録媒体の基板の回収方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4054217A JPH05217219A (ja) | 1992-02-05 | 1992-02-05 | 情報記録媒体の基板の回収方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05217219A true JPH05217219A (ja) | 1993-08-27 |
Family
ID=12964380
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4054217A Withdrawn JPH05217219A (ja) | 1992-02-05 | 1992-02-05 | 情報記録媒体の基板の回収方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05217219A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7868052B2 (en) | 2004-06-24 | 2011-01-11 | Sony Corporation | Method for recycling recovered discs, flame retardant resin composition and flame retardant resin molded products |
-
1992
- 1992-02-05 JP JP4054217A patent/JPH05217219A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7868052B2 (en) | 2004-06-24 | 2011-01-11 | Sony Corporation | Method for recycling recovered discs, flame retardant resin composition and flame retardant resin molded products |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990518 |