JPH05215690A - 異物検査装置 - Google Patents

異物検査装置

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JPH05215690A
JPH05215690A JP4641492A JP4641492A JPH05215690A JP H05215690 A JPH05215690 A JP H05215690A JP 4641492 A JP4641492 A JP 4641492A JP 4641492 A JP4641492 A JP 4641492A JP H05215690 A JPH05215690 A JP H05215690A
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川 隆 志 大
Katsuyasu Inagaki
垣 克 泰 稲
Yasuo Hachikake
掛 保 夫 八
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 異物検査装置において、検査対象物に対する
後方散乱光受光部の受光範囲を拡大して異物の検出率を
高める。 【構成】 後方散乱光受光部5a〜5dを、検査対象物
1の表面に対する光ビーム3の照射位置を中心としてそ
の両側方に所定の角度間隔で複数箇所に配置する。これ
により、投光部からの光ビーム3の照射によって上記検
査対象物1上の異物から発生する後方散乱光を幅広い範
囲で受光し、検査対象物1上の異物の検出率を高めるこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体電子部品の製造
におけるガラス基板又はペリクル膜を形成したペリクル
面などの検査対象物の表面の異物(ゴミ、傷など)を検
出する異物検査装置に関し、特に検査対象物に対する後
方散乱光受光部の受光範囲を拡大して異物の検出率を高
めることができる異物検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の異物検査装置は、図3に
示すように、検査対象物1を位置決めして保持すると共
に所定方向へ移動する保持テーブル2と、上記検査対象
物1の表面に光ビーム3を照射する投光部4と、上記検
査対象物1に対して光ビーム3の照射側にあって該検査
対象物1上の異物からの後方散乱光を入射する光ファイ
バを備えた後方散乱光受光部5と、上記光ビーム3の透
過側にあって該検査対象物1上の異物からの前方散乱光
を入射する光ファイバを備えた前方散乱光受光部6とを
有して成っていた。上記投光部4は、例えばHe-Neレ
ーザ発振器から成り、このレーザ発振器より矢印Pのよ
うに発射されたレーザ光は、その後第一のダイクロイッ
クミラー7→ビームエキスパンダー8→第二のダイクロ
イックミラー9→ポリゴンミラー10→スキャンレンズ
11→第三のダイクロイックミラー12を介して、上記
検査対象物1の表面に特定方向に走査して照射される。
そして、上記検査対象物1の表面の異物からの散乱光を
上記後方散乱光受光部5及び前方散乱光受光部6で受光
して検出することにより異物の検査を行うようになって
いた。
【0003】ここで、上記後方散乱光受光部5及び前方
散乱光受光部6は、図4に示すように配置されていた。
すなわち、後方散乱光受光部5は、検査対象物1に対し
て光ビーム3の照射側にあって該検査対象物1の表面に
対して、その光軸13が例えば約60度の角度で傾斜し
て配置されている。また、前方散乱光受光部6は、上記
検査対象物1に対して光ビーム3の透過側にあって該検
査対象物1の裏面に対して、その光軸14が例えば約6
0度の角度で傾斜して配置されている。なお、図4にお
いて、符号15,16は、それぞれ後方散乱光受光部5
又は前方散乱光受光部6に受光端部が挿入され、検査対
象物1上の異物からの散乱光を入射して図示外の光電変
換手段に導く光ファイバを示している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の異物検査装置においては、後方散乱光受光部5は、
検査対象物1の光ビーム3の照射側にて予めセットされ
た所定の角度だけ傾斜して1系統しか配置されていなか
ったので、製造工程内で発生する異物で特定の指向性を
有するものが上記検査対象物1上に付着した場合は、上
記異物からの後方散乱光を受光できないことがあった。
例えば、1系統の後方散乱光受光部5が約60度の方向
にセットされており、上記異物からの後方散乱光が約4
5度の方向に指向性を持って発生したとすると、上記1
系統の後方散乱光受光部5だけでは受光できないことと
なる。すなわち、1系統の後方散乱光受光部5が予めセ
ットされた所定の角度方向以外に発生する異物からの散
乱光については、それらを受光できないものであった。
【0005】また、上記検査対象物1上の異物からの散
乱光は、図4に示すように、後方散乱光受光部5の光フ
ァイバ15の受光端部に直接入射するようになっている
ので、その受光範囲角θは、上記光ファイバ15の口径
と検査対象物1までの距離とで決まり、例えば15.9度と
あまり広いものではなかった。従って、このことから、
上記後方散乱光受光部5が異物からの散乱光を受光する
範囲が広いとは言えなかった。これらのことから、従来
の異物検査装置では、検査対象物1上の実異物の総ては
検出することができず、ガラス基板やペリクル面の不良
品を確実に検査できないことがあった。従って、最終的
な製品の品質が低下すると共に、歩留まりも低下するも
のであった。
【0006】そこで、本発明は、このような問題点に対
処し、検査対象物に対する後方散乱光受光部の受光範囲
を拡大して異物の検出率を高めることができる異物検査
装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明による異物検査装置は、検査対象物を位置決
めして保持すると共に所定方向へ移動する保持テーブル
と、上記検査対象物の表面に光ビームを照射する投光部
と、上記検査対象物に対して光ビームの照射側にあって
該検査対象物上の異物からの後方散乱光を入射する光フ
ァイバを備えた後方散乱光受光部と、上記光ビームの透
過側にあって該検査対象物上の異物からの前方散乱光を
入射する光ファイバを備えた前方散乱光受光部とを有
し、上記投光部からの光ビームを検査対象物の表面に走
査して照射し、その検査対象物の表面の異物からの散乱
光を上記後方散乱光受光部及び前方散乱光受光部で受光
して検出することにより異物の検査を行う異物検査装置
において、上記後方散乱光受光部を、検査対象物の表面
に対する光ビームの照射位置を中心としてその両側方に
所定の角度間隔で複数箇所に配置したものである。
【0008】また、上記各後方散乱光受光部の光ファイ
バの受光端部の前方には、検査対象物上の異物からの散
乱光を入射して絞り込む集光レンズを挿入するとよい。
【0009】さらに、上記各後方散乱光受光部の光入射
幅を、前記投光部による光ビームの走査方向に沿って長
く形成し、検査対象物上の異物からの散乱光の捕集領域
を広くすると効果的である。
【0010】
【作用】このように構成された異物検査装置は、検査対
象物の表面に対する光ビームの照射位置を中心としてそ
の両側方に所定の角度間隔で複数箇所に配置された後方
散乱光受光部により、投光部からの光ビームの照射によ
って上記検査対象物上の異物から発生する後方散乱光を
幅広い範囲で受光するように動作する。これにより、検
査対象物上の異物の検出率を高めることができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
詳細に説明する。図1は本発明による異物検査装置の実
施例を示す一部断面した要部拡大説明図である。この異
物検査装置は、半導体電子部品の製造におけるガラス基
板又はペリクル膜を形成したペリクル面などの検査対象
物の表面の異物を検出するもので、その全体の概略構成
は図3に示す従来例と同様に構成されている。
【0012】すなわち、図3において、保持テーブル2
は、検査対象物1を位置決めして保持すると共に所定方
向へ移動するもので、図示は省略したが、水平面内で互
いに直交方向に移動し得るXテーブル(X方向に移動す
る)及びYテーブル(Y方向に移動する)を有し、さら
に、上記Xテーブル又はYテーブルの上方には上下方向
(Z方向)に移動し得るZテーブルを有している。
【0013】上記保持テーブル2に保持された検査対象
物1の表面には、投光部4から光ビーム3が照射され
る。この投光部4は、例えばHe-Neレーザ発振器から
成り、矢印Pのようにレーザ光を発するようになってい
る。そして、この発射されたレーザ光は、その後第一の
ダイクロイックミラー7→ビームエキスパンダー8→第
二のダイクロイックミラー9→ポリゴンミラー10→ス
キャンレンズ11→第三のダイクロイックミラー12を
介して、上記検査対象物1の表面に特定方向に走査して
照射される。
【0014】上記検査対象物1の保持された上面側すな
わち光ビーム3の照射側には、後方散乱光受光部5が設
けられ、下面側すなわち光ビーム3の透過側には、前方
散乱光受光部6が設けられている。後方散乱光受光部5
は、上記検査対象物1に照射されたレーザ光が該検査対
象物1上の異物によって反射された後方散乱光を入射す
るもので、この入射光を図示外の光電変換手段に導く光
ファイバ(図3では図示省略)を備えている。また、前
方散乱光受光部6は、光透過性の検査対象物1に照射さ
れたレーザ光が該検査対象物1を透過した際の異物によ
る前方散乱光を入射するもので、同じくこの入射光を図
示外の光電変換手段に導く光ファイバ(図3では図示省
略)を備えている。
【0015】ここで、本発明においては、図1に示すよ
うに、上記の後方散乱光受光部5が、検査対象物1の表
面に対する光ビーム3の照射位置を中心としてその両側
方に所定の角度間隔で複数箇所(例えば5a〜5dの4
個)に配置されている。すなわち、第一の後方散乱光受
光部5aは、検査対象物1の表面に対してその光軸13
aが例えば約26度の角度で傾斜して配置され、第二の
後方散乱光受光部5bは、上記第一の後方散乱光受光部
5aの光軸13aに対してその光軸13bが例えば38
度の角度で傾斜して配置されている。そして、第三の後
方散乱光受光部5c及び第四の後方散乱光受光部5d
は、上記光ビーム3の照射軸に対してそれぞれ第二の後
方散乱光受光部5b又は第一の後方散乱光受光部5aと
対称の位置に配置されている。なお、図1において、符
号15a,15b,15c,15dは、それぞれ第一〜
第四の後方散乱光受光部5a〜5dに受光端部が挿入さ
れ、検査対象物1上の異物からの散乱光を入射して光電
変換手段としての光電子増倍管17a,17bに導く光
ファイバを示している。このように、検査対象物1の光
ビーム3の照射位置に対して、例えば4個の後方散乱光
受光部5a〜5dで異物からの散乱光を受光するので、
その受光範囲は従来よりも格段と広くなり、異物からの
散乱光の指向性の影響を受けにくくすることができる。
【0016】また、上記各後方散乱光受光部5a〜5d
の光ファイバ15a〜15dの受光端部18の前方に
は、図1及び図2に示すように、検査対象物1上の異物
からの散乱光を入射して絞り込む集光レンズとして、例
えば第一のシリンドリカルレンズ19aと第二のシリン
ドリカルレンズ19bが挿入配置されている。第一のシ
リンドリカルレンズ19aは、検査対象物1上の異物か
ら発生する後方散乱光を入射して平行光線とするもの
で、例えば口径が18mm,焦点距離が30mmで、受光範
囲角αが約29.9度とされている。また、第二のシリンド
リカルレンズ19bは、上記第一のシリンドリカルレン
ズ19aから射出された光を入射し、光ファイバ15a
の受光端部18に結像するもので、例えば口径が20m
m,焦点距離が40mmで、上記受光端部18への入射角
βが小さくなるようにされている。このように、第一及
び第二のシリンドリカルレンズ19a,19bを用いる
ことにより、個々の後方散乱光受光部5a〜5dの受光
範囲角αを従来のθよりも大きくできると共に、光ファ
イバ15a〜15dの受光端部18への入射角βを小さ
くして上記光ファイバ15a〜15d内への光の入射効
率を向上することができる。
【0017】さらに、図2に示すように、上記各後方散
乱光受光部5a〜5dの光入射幅Wは、前記投光部4に
よる光ビーム3の走査方向に沿って長く(例えば155mm
程度)形成し、検査対象物1の異物からの散乱光の捕集
領域Eが広くされている。これにより、各後方散乱光受
光部5a〜5d上の位置による受光角度の違いを少なく
することができると共に、1枚の検査対象物1の全面に
ついて異物検出をする時間を短縮することができる。
【0018】なお、図1においては、後方散乱光受光部
5を全部で4個配置した例を示したが、本発明はこれに
限らず、2個以上ならば何個配置してもよい。また、光
電子増倍管17a,17bは、2個の後方散乱光受光部
5に対して1個の割合で設けたが、各後方散乱光受光部
5a〜5dについて1個ずつ光電子増倍管をそれぞれ設
けてもよい。
【0019】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されたので、
検査対象物1の表面に対する光ビーム3の照射位置を中
心としてその両側方に所定の角度間隔で複数箇所に配置
された後方散乱光受光部5a〜5dにより、投光部4か
らの光ビーム3の照射によって上記検査対象物1上の異
物から発生する後方散乱光を幅広い範囲で受光すること
ができる。従って、検査対象物1上の異物の検出率を高
めることができる。
【0020】また、各後方散乱光受光部5a〜5dの光
ファイバ15a〜15dの受光端部18の前方に、検査
対象物1上の異物からの散乱光を入射して絞り込む集光
レンズ(19a,19b)を挿入したものにおいては、
個々の後方散乱光受光部5a〜5dの受光範囲角αを従
来よりも大きくできると共に、光ファイバ15a〜15
dの受光端部18への入射角βを小さくすることができ
る。従って、上記光ファイバ15a〜15d内への光の
入射効率を向上することができる。
【0021】さらに、各後方散乱光受光部5a〜5dの
光入射幅Wを投光部4による光ビーム3の走査方向に沿
って長く形成したものにおいては、検査対象物1上の異
物からの散乱光の捕集領域Eを広くすることができる。
従って、各後方散乱光受光部5a〜5d上の位置による
受光角度の違いを少なくすることができると共に、異物
検出の時間を短縮することができる。
【0022】これらのことから、本発明による異物検査
装置によれば、検査対象物1上の実異物のほとんど総て
を検出することができ、ガラス基板やペリクル面の不良
品を確実に検査することができる。従って、最終的な製
品の品質を向上することができると共に、歩留まりも向
上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による異物検査装置の実施例を示す一
部断面した要部拡大説明図、
【図2】 本発明における後方散乱光受光部の内部構成
の概略を示す説明図、
【図3】 従来の異物検査装置を示す概略構成図、
【図4】 従来例における後方散乱光受光部の配置状態
を示す要部拡大説明図。
【符号の説明】
1…検査対象物、 2…保持テーブル、 3…光ビー
ム、 4…投光部、5,5a〜5d…後方散乱光受光
部、 6…前方散乱光受光部、 15a〜15d…光フ
ァイバ、 17a,17b…光電子増倍管、 18…受
光端部、 19a,19b…シリンドリカルレンズ、
W…光入射幅、 E…捕集領域。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検査対象物を位置決めして保持すると共
    に所定方向へ移動する保持テーブルと、上記検査対象物
    の表面に光ビームを照射する投光部と、上記検査対象物
    に対して光ビームの照射側にあって該検査対象物上の異
    物からの後方散乱光を入射する光ファイバを備えた後方
    散乱光受光部と、上記光ビームの透過側にあって該検査
    対象物上の異物からの前方散乱光を入射する光ファイバ
    を備えた前方散乱光受光部とを有し、上記投光部からの
    光ビームを検査対象物の表面に走査して照射し、その検
    査対象物の表面の異物からの散乱光を上記後方散乱光受
    光部及び前方散乱光受光部で受光して検出することによ
    り異物の検査を行う異物検査装置において、上記後方散
    乱光受光部を、検査対象物の表面に対する光ビームの照
    射位置を中心としてその両側方に所定の角度間隔で複数
    箇所に配置したことを特徴とする異物検査装置。
  2. 【請求項2】 上記各後方散乱光受光部の光ファイバの
    受光端部の前方には、検査対象物上の異物からの散乱光
    を入射して絞り込む集光レンズを挿入したことを特徴と
    する請求項1記載の異物検査装置。
  3. 【請求項3】 上記各後方散乱光受光部の光入射幅を、
    前記投光部による光ビームの走査方向に沿って長く形成
    し、検査対象物上の異物からの散乱光の捕集領域を広く
    したことを特徴とする請求項1又は2記載の異物検査装
    置。
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