JPH05215234A - 可変速用可変容量油圧ポンプを備えたエンジン車両 - Google Patents

可変速用可変容量油圧ポンプを備えたエンジン車両

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JPH05215234A
JPH05215234A JP2030792A JP2030792A JPH05215234A JP H05215234 A JPH05215234 A JP H05215234A JP 2030792 A JP2030792 A JP 2030792A JP 2030792 A JP2030792 A JP 2030792A JP H05215234 A JPH05215234 A JP H05215234A
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JP
Japan
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hydraulic pump
traveling
operation amount
swash plate
plate angle
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Application number
JP2030792A
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English (en)
Inventor
Yoshio Kadokawa
嘉男 門川
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Publication date
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  • Fluid-Pressure Circuits (AREA)
  • Control Of Fluid Gearings (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両の急発進を防止すること及びインチング
走行開始時における優れた作業性を得ることを可能とす
る。 【構成】 コントローラ17が前後進バルブ14を制御
することにより、走行用油圧ポンプ5の斜板角を調整す
るようにした。そして、アクセル操作量が第1の所定値
以上で第2の所定値未満のときには、コントローラ17
から出力される斜板角指令値を比較的短い時間に対して
振動させ、かつ、各アクセル操作量に対応する最大の指
令値を、走行用モータLm,Rmに流入される油圧力が
同走行用モータLm,Rmを回転させるための最大摩擦
力よりも大きくなるよう設定する。従って、アクセル操
作量が第1の所定値を越えた時点で、走行用モータL
m,Rmは最大摩擦力に抗して徐々に回転されはじめ、
駆動輪は滑らかに回転されはじめる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は可変速用可変容量油圧ポ
ンプを備えたエンジン車両に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、フォークリフトをはじめとする
産業車両において、チャージポンプによる斜板角の調整
にて吐出容量が制御される可変容量油圧ポンプを有した
油圧装置により走行を行うものは、例えば図6に示すよ
うな構成を備えている。
【0003】すなわち、エンジン41には、チャージポ
ンプ42及び可変容量式の走行用油圧ポンプ43が連結
され、両ポンプ42,43がエンジン41の回転に追従
して回転するようになっている。そして、走行用油圧ポ
ンプ43は左右両走行用油圧モータMに作動油を供給
し、これらを正逆回転させる。
【0004】エンジン41の回転数に比例した作動油を
吐出するチャージポンプ42は前後進バルブ44を介し
て斜板角調整シリンダ45に接続されている。そして、
前後進バルブ44は前後進レバー46の操作位置を検知
するコントローラ47を介して、そのレバー46の操作
位置に基づいて前進位置、後進位置又は中立位置に切換
操作される。また、前後進バルブ44はアクセルペダル
48の操作量を検知するコントローラ47を介してその
アクセル操作量に対する斜板角調整シリンダ45への作
動油の流量(走行用油圧ポンプ43の斜板角)が制御さ
れる。すなわち、図7に示すように、コントローラ47
はアクセルペダル48のアクセル操作量Accに対する
斜板角指令値θが予め用意され、そのときどきのアクセ
ル操作量Accに基づいて斜板角指令値θが設定され、
その斜板角指令値θに基づいて前後進バルブ44の作動
油の流量が制御されている。
【0005】この前後進バルブ44からの作動油は、斜
板角調整シリンダ45のピストン49にて区画された前
室又は後室の一方、すなわち、前後進バルブ44が前進
位置のときには後室に、また、前後進バルブ44が後進
位置のときには前室に供給される。そして、前室と後室
の圧力と斜板角調整シリンダ45内においてピストン4
9を中央に戻そうとするスプリング50とのバランスに
よってピストン49の位置、すなわち、ピストンロッド
51を介して連結された走行用油圧ポンプ43の斜板の
傾斜方向及び斜板角が制御される。
【0006】従って、アクセル操作量Accによって一
義的に斜板角指令値θが決まり、走行用油圧ポンプ43
の斜板の斜板角が設定され、走行用油圧ポンプ43の吐
出容量、つまり走行用油圧モータMの回転数が設定され
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
技術では、斜板角の指令値θは、コントローラ47によ
って図7のマップに基づいて制御されていた。すなわ
ち、アクセル操作量Accが所定値A1よりも小さい場
合には、斜板角指令値θはゼロになるように制御され、
また、アクセル操作量Accが所定値A1以上、所定値
A2以下の場合には、斜板角指令値θはアクセル操作量
Accに比例するように制御され、アクセル操作量Ac
cが所定値A2よりも大きい場合には、斜板角指令値θ
は最大値MAXとなるように制御されていた。つまり、
アクセル操作量Accに対して斜板角指令値θは一義的
に決定されていた。
【0008】しかしながら、実際には走行用油圧モータ
Mは、アクセル操作量AccがA3(>A1)以上、つ
まり、斜板角が所定値θ1以上にならないと駆動されな
かった。これは、走行用油圧モータMを回転駆動させる
のに充分な最大静摩擦力を与えない限りは同走行用油圧
モータMは回転されないためであると考えられる。その
結果、図8に示すように、実際には、走行用油圧モータ
Mを回転駆動させるための最大静摩擦力に対抗しうる量
(A3)だけアクセルペダル48を踏み込んだ際に初め
て走行用油圧モータMが回転されていた。このときに
は、アクセルペダル48は相当量踏み込まれていること
となり、結果として、車両が急発進したり、車両を微速
走行させながら荷役作業を行ういわゆるインチング走行
の作業性が損なわれたりする等の不具合が生じるおそれ
があった。
【0009】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、その目的は車両の急発進を防止する
こと及びインチング走行開始時における優れた作業性を
得ることの可能な可変速用可変容量油圧ポンプを備えた
エンジン車両を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、エンジンにて駆動される可変容量油圧ポ
ンプと、前記油圧ポンプの吐出容量を制御する吐出容量
調節手段と、前記油圧ポンプの吐出容量をエンジン回転
数に追従させるように前記エンジンの回転数に相対した
油圧力にて前記吐出容量調節手段を駆動する駆動手段
と、前記油圧ポンプから吐出される作動油にて駆動さ
れ、走行用駆動輪を回転させる走行用油圧モータと、そ
のときどきのアクセルペダルの操作量を検出するアクセ
ル操作量検出手段と、前記アクセル操作量検出手段によ
り検出したアクセル操作量に基づいて前記駆動手段の作
動量制御値を決定する演算手段と、前記演算手段が演算
した制御値に基づいて前記駆動手段を作動制御する作動
制御手段とを有する可変速用可変容量油圧ポンプを備え
たエンジン車両において、前記演算手段には、車両が走
行開始する際に、アクセル操作量が予め定められた第1
の所定量以上で、かつ、第1の所定量よりも大きい第2
の所定量未満であるとき、前記演算手段が演算した制御
値と、その制御値よりも大きく走行用油圧モータを駆動
させるに充分な制御値との間で、前記駆動手段の作動量
制御値を経時的に変化させるように決定する第2の演算
部を設けたことを特徴とする可変速用可変容量油圧ポン
プを備えたエンジン車両をその要旨とする。
【0011】
【作用】上記の構成によれば、車両が走行開始する際
に、アクセル操作量が予め定められた第1の所定量以上
で、かつ、第1の所定量よりも大きい第2の所定量未満
であるときには、駆動手段の作動量制御値は、第2の演
算部により、演算手段が演算した制御値と、その値より
も大きく走行用油圧モータを駆動させるに充分な値との
間で経時的に変化させるように決定される。そして、走
行を開始する際には、作動制御手段により、その演算し
た作動量に基づいて駆動手段を作動制御する。従って、
アクセル操作量が第1の所定量以上で、第2の所定量以
下のときには、吐出容量調節手段及び油圧ポンプから吐
出される作動油の流量が作動制御手段によって制御さ
れ、走行用油圧モータは徐々に回転される。そのため走
行用駆動輪は滑らかに回転される。
【0012】
【実施例】以下、本発明をフォークリフトの油圧回路に
具体化した一実施例を図1〜5に基づいて説明する。
【0013】図1に示すように、エンジン1の出力軸2
には、荷役用油圧ポンプ3、チャージポンプ4及び可変
容量油圧ポンプとしての走行用油圧ポンプ5が順に連結
されている。前記エンジン1のスロットルレバー6に
は、アクセルペダル7が連結されており、このアクセル
ペダル7の操作量に伴い、スロットルバルブに連結され
たスロットルレバー6が傾動する。そして、エンジン1
はこの傾動量に伴った回転速度で回転し、前記各ポンプ
3〜5が駆動される。
【0014】前記走行用油圧ポンプ5は2方向タイプの
斜板式可変容量型油圧ポンプであって、斜板の傾斜方向
によって走行用管路5a,5b内で作動油が流れる方向
を選択し、左方及び右方の走行用油圧モータLm,Rm
を正逆回転させて、同走行用油圧モータLm,Rmに連
結された図示しない左右一対の駆動輪を駆動させる。ま
た、走行用油圧ポンプ5の吐出容量は斜板の傾斜角(斜
板角)が大きなときには多く、また、斜板角が小さいと
きには少なくなるように調整される。そして、走行用油
圧モータLm,Rmは、前記走行用油圧ポンプ5の吐出
量(斜板角によって規定される吐出容量における走行用
油圧ポンプ5の回転数に従って増減する)に従う回転速
度にて駆動される。
【0015】前記走行用油圧ポンプ5には、吐出容量調
節手段としての斜板角調整シリンダ8が隣接して配置さ
れているとともに、同斜板角調整シリンダ8のピストン
ロッド9が走行用油圧ポンプ5の斜板に連結配置されて
おり、このピストンロッド9の移動によって斜板角が調
節されるようになっている。前記斜板角調整シリンダ8
内は、ピストンロッド9に設けたピストン9aによって
前室10a及び後室10bに二分されており、斜板角調
整シリンダ8の各側壁からピストン9aに架装した一対
の押しバネSによって、通常時にはピストン9aは前記
斜板角調整シリンダ8のほぼ中央位置に保持されてい
る。すなわち、このときには斜板角はゼロとなり、走行
用油圧ポンプ5の吐出容量はゼロとなる。
【0016】前記チャージポンプ4はエンジン1の回転
速度(エンジン回転数)に基づく量の作動油をチャージ
管路11内に吐出する。このチャージ管路11は、本実
施例における駆動手段としての前後進バルブ14に接続
されている。
【0017】前記前後進バルブ14には、主として前進
位置(a位置)又は後進位置(b位置)又は中立位置
(c位置)の3つの位置があり、前後進レバー16を操
作することにより、後述する演算手段、作動制御手段、
特別演算手段及び特別作動制御手段としてのコントロー
ラ17を介して適宜切換えられるようになっている。そ
して、前後進バルブ14には、前後一対のパイロット管
路15a,15bが連結されており、前記前後進バルブ
14が前進位置であればパイロット管路15bを経て前
記斜板角調整シリンダ8の後室10bに、また、前後進
バルブ14が後進位置であればパイロット管路15aを
経て前記斜板角調整シリンダ8の前室10aにそれぞれ
連通されるようになっている。また、前後進バルブ14
には、ドレインタンク18が連結され、前記パイロット
管路15a,15bに連通されていないものは、前後進
バルブ14を介してドレインタンク18に連通されるよ
うになっている。なお、前後進バルブ14が中立位置に
あるときには、前記パイロット管路15a,15bは、
チャージ管路11及びドレインタンク18から遮断され
る。
【0018】前記パイロット管路15a,15bには、
斜板角調整シリンダ8の入力ポート直前において、それ
ぞれ急激な吐出量の変動を防ぐためのオリフィス19
a,19bが設けられ、これらオリフィス19a,19
bによって、流量が規制されたパイロット流体が前記斜
板角調整シリンダ8内に送られるようになっている。ま
た、後方のパイロット管路15bには、オリフィス19
bを迂回して斜板角調整シリンダ8の後室10bに接続
された迂回管路20が設けられているとともに、同迂回
管路20内には、電磁制御弁21が設けられている。そ
して、同電磁制御弁21の開閉によって迂回管路20と
斜板角調整シリンダ8の後室10bとが連通又は遮断さ
れるようになっている。
【0019】これにより、前記前後進バルブ14が前進
位置(a位置)にあるときには、エンジンの回転数が増
大するに従ってパイロット圧が増大し、そのパイロット
圧により前記ピストンロッド9は左方に移動して、斜板
角は前進方向に大きく傾動される。このとき、前記電磁
制御弁21が閉鎖されるとパイロット流体がオリフィス
19bにて流量が制限されながら斜板角調整シリンダ8
の後室10bに流入して、ピストン9aは緩慢に移動さ
れる。一方、電磁制御弁21が開放されるとパイロット
流体が迂回管路20を介して斜板角調整シリンダ8の後
室10bに流入して、ピストン9aは迅速に移動され
る。
【0020】そして、走行用油圧ポンプ5は作動油を一
方の吐出口から吐出させて走行用油圧モータLm,Rm
を正転させ、フォークリフト等のエンジン車両を前進さ
せる。
【0021】また、前後進バルブ14が後進位置(b位
置)にあるときには、エンジン1の回転数が増大するこ
とによって前記同様にパイロット圧が増大し、そのパイ
ロット圧により前記ピストンロッド9は右方に移動して
斜板角は後進方向に大きく傾動される。このとき、前記
電磁制御弁21が閉鎖されるとパイロット流体はオリフ
ィス19bにて流量が制限されながら斜板角調整シリン
ダ8の後室10bから同オリフィス19bを介して流出
し、ピストン9aは緩慢に移動される。一方、電磁制御
弁21が開放されるとパイロット流体は迂回管路20を
介して斜板角調整シリンダ8の後室10bから流出し
て、ピストン9aは迅速に移動される。
【0022】そして、走行用油圧ポンプ5は、作動油を
一方の吐出口から吐出させて走行用油圧モータLm,R
mを逆転させ、フォークリフト等のエンジン車両を後進
させる。
【0023】さらに、前後進バルブ14が中立位置(c
位置)にあるときには、パイロット管路15a,15b
はチャージ管路11及びドレインタンク18から遮断さ
れ、ピストン9aは斜板角調整シリンダ8の中央位置に
保持される。そのため、走行用油圧ポンプ5は回転され
ない。
【0024】また、チャージ管路11には、同チャージ
管路11から分岐した分岐管路22が接続されている。
分岐管路22には、同分岐管路22に設けられたフィル
タ24とチャージリリーフ弁25の間から分岐して、チ
ェック弁26a,26bとリリーフ弁27a,27bと
で構成される一対の補給回路28に接続されている。こ
の補給回路28は前記走行用管路5a,5bに接続さ
れ、走行用油圧ポンプ5からの作動油の漏れ等により、
走行用管路5a,5b内の油圧が低下したときには、前
記チャージ管路11から補給回路28を介して走行用管
路5a,5b内に作動油が供給される。さらに、前記チ
ャージポンプ4から分岐管路22内を流れる作動油は、
前記走行用管路5a,5bの過負荷時にチャージリリー
フ弁25を開放して、走行用管路5a,5b内の作動油
に混入され、走行用油圧ポンプ5と走行用油圧モータL
m,Rmとの間を循環して昇温した同走行用管路5a,
5bの油温を低下させる。
【0025】また、前記荷役用油圧ポンプ3は、エンジ
ン1の回転速度に基づく量の作動油を図示しない荷役用
油圧管路に出力する。この荷役用油圧管路は荷役用のリ
フトシリンダ、ティルトシリンダ等に作動油を供給し、
公知の荷役作業を可能にしている。
【0026】次に、本例における電気的構成について説
明する。前記アクセルペダル7には、ポテンショメータ
により構成されたアクセル操作量検出手段としてのアク
セル操作量センサ29が配設されており、前記アクセル
ペダル7の踏込み量を検出して、その検出信号をコント
ローラ17に出力する。
【0027】また、前記エンジン1には、ピックアップ
コイルよりなるエンジン回転数センサ30が配設されて
おり、エンジン1の回転数を検出して、その検出信号を
前記コントローラ17に出力する。
【0028】前記前後進レバー16には、リミットスイ
ッチにより構成された前後進位置センサ31が配設され
ており、前記前後進レバー16の前進、後進及び中立位
置を検出して、その検出信号を前記コントローラ17に
出力する。
【0029】さらに、走行用油圧モータLm,Rmの近
傍には、車速センサ32が設けられており、その検出信
号を前記コントローラ17に出力する。一方、コントロ
ーラ17は、前記アクセル操作量センサ29からの検出
信号に基づいて、そのときのアクセル操作量Accを割
出すとともに、斜板角を制御すべく、前記前後進バルブ
14の開度を調整するようになっている。すなわち、コ
ントローラ17には、図2及び図7(従来の技術にて説
明)に示すように、アクセル操作量Accに対する斜板
角指令値θを予め定めたマップが記憶されている。そし
て、コントローラ17は、走行を開始する際には図2の
マップに基づいて、また、それ以外のときには図7のマ
ップに基づいて、実際の斜板角が斜板角指令値θとなる
ような開度信号を前記前後進バルブ14に出力するよう
になっている。
【0030】図2のマップについて詳細に説明すると、
アクセル操作量Accが第1の所定値A1未満のときに
は、コントローラ17から出力される斜板角指令値θは
ゼロとなる。
【0031】また、アクセル操作量Accが第1の所定
値A1以上で第2の所定値A4(但しA4>A1)未満
のときには、コントローラ17から出力される斜板角指
令値θは下記式(イ)に基づいて決定される。
【0032】 θ=k1/Acc・sin t+k2・Acc …(イ) 但し、k1及びk2は定数、tは時間である。 従って、斜板角指令値θは時間tに対して図3に示すよ
うに、比較的短い周波数(数10分の1秒で1周期)で
振動する。但し、このときの各アクセル操作量Accに
対応する最大の指令値θは、走行用モータLm,Rmに
流入される油圧力が、同走行用モータLm,Rmを回転
させるための最大摩擦力よりも大きくなるよう設定され
ている。
【0033】さらに、アクセル操作量Accが第2の所
定値A4以上のときには、前記図7において説明したの
と同様、斜板角指令値θはアクセル操作量Accに対し
て一義的に決定される。
【0034】また、コントローラ17にはタイマ17a
が設けられている。そして、走行を開始してから所定時
間が経過した後は、前記図7のマップに基づいて開度信
号を前記前後進バルブ14に出力する。なお、この所定
時間は、円滑な走行が開始されるのに充分な時間を予め
実験的、経験的に定めたものである。
【0035】次に、本実施例のコントローラ17により
実行される各種制御のうち、走行時の処理動作について
図5のフローチャートに従って説明する。図5はフォー
クリフトのエンジン回転時に実行される制御ルーチンを
示し、所定時間毎の定時割り込みで実行される。
【0036】処理がこのルーチンへ移行すると、先ずス
テップ101において、図示しない車速センサ32から
の信号に基づき、現在車両が停止中であるか否かを判断
する。そして、停止中でないと判断した場合には、ステ
ップ102に移行し、前記した図7のマップに基づい
て、アクセル操作量Accに対応した斜板角指令値θの
信号を前記前後進バルブ14に出力し、同前後進バルブ
14を目的の斜板角が得られるよう制御する。そして、
その後の処理を一旦終了する。
【0037】また、ステップ101において、車両が停
止中であると判断した場合には、ステップ103に移行
する。ステップ103において、前後進位置センサ31
からの信号に基づき、前後進レバー16が中立位置以外
の、つまり前進又は後進位置に操作されているか否かを
判断する。そして、前後進レバー16が中立位置に操作
されている場合には、前記ステップ102に移行し、図
7のマップに基づいて斜板角指令値θを決定し、前後進
バルブ14を制御する。そして、その後の処理を一旦終
了する。
【0038】さらに、ステップ103において前後進レ
バー16が前進又は後進位置に操作されている場合に
は、次のステップ104において、アクセル操作量セン
サ29からの信号に基づき、アクセルペダル7が踏み込
まれているか否かを判断する。そして、アクセルペダル
7が踏み込まれていない場合には、前記同様ステップ1
02に移行し、その後の処理を一旦終了する。
【0039】一方、ステップ104においてアクセルペ
ダル7が踏み込まれている場合には、ステップ105に
移行する。そして、同ステップ105において、走行が
開始されたものとして、前記タイマ17aによるカウン
トを開始する。
【0040】続くステップ106において、図2のマッ
プに基づいて斜板角指令値θを決定し、前後進バルブ1
4を制御する。すなわち、アクセル操作量Accが第1
の所定値A1未満のときには、コントローラ17から出
力される斜板角指令値θをゼロとし、また、アクセル操
作量Accが第1の所定値A1以上で第2の所定値A2
未満のときには斜板角指令値θを前記式(イ)に基づい
て決定し、さらに、アクセル操作量Accが第2の所定
値A2以上のときには斜板角指令値θを前記図7のマッ
プの如くアクセル操作量Accに対し一義的に決定す
る。すると、アクセル操作量が第1の所定値A1以上の
場合には、斜板角指令値θは、図7のマップにて演算さ
れる斜板角指令値と、走行用モータLm,Rmに流入さ
れる油圧力が同走行用モータLm,Rmを回転させるた
めの最大摩擦力よりも大きくなるような斜板角指令値と
の間で経時的に振動される。そのため、特にアクセル操
作量AccがA1の近傍にあるときには、走行用モータ
Lm,Rmに流入される油圧力が同走行用モータLm,
Rmを回転させるための最大摩擦力よりも大きくなった
り小さくなったりする。その結果、図4に示すように、
アクセル操作量AccがA1を越えた時点で、走行用モ
ータLm,Rmは徐々に回転されはじめ、駆動輪は滑ら
かに回転されはじめる。その後、その回転数はアクセル
操作量Accの増大に伴って徐々に増加してゆく。一
方、アクセル操作量AccがA2以上の場合には、それ
だけ大きい操作量に対応するだけの斜板角指令値θが出
力され、走行用モータLm,Rmはその大きな回転数に
て回転され、ある程度速やかな発進が行われる。
【0041】そして、次のステップ107において、前
記タイマによるカウント値が所定時間を経過したか否か
を判断する。そして、タイマによるカウント値が所定時
間を未だ経過していない場合には、再度ステップ106
に移行し、所定時間が経過するまで、つまり、円滑な走
行の開始が完了するまで上記の処理を繰り返す。また、
所定時間を経過した場合には、走行開始が円滑に完了し
たものとして、続くステップ108においてカウント値
をクリアし、その後の処理を一旦終了する。
【0042】このように、本実施例においては、走行を
開始するにあたって、アクセル操作量Accが第1の所
定値A1以上で第2の所定値A4未満のときには斜板角
指令値θを前記式(イ)に基づいて決定するようにし
た。そのため、アクセル操作量AccがA1以上(特に
A1の近傍)のときには、走行用モータLm,Rmに流
入される油圧力が同走行用モータLm,Rmを回転させ
るための最大摩擦力よりも大きくなったり小さくなった
りするので、走行用モータLm,Rmを徐々に回転させ
ることができるとともに、駆動輪を滑らかに回転させる
ことができる。従って、アクセル操作量AccがA1程
度であるにもかかわらず、走行用モータLm,Rmを回
転させるための最大摩擦力よりも大きくなった油圧が流
れた時点で同走行用モータLm,Rmが急回転するのを
回避することができ、運転者の意図に反して車両が急発
進してしまうのを未然に防止することができる。また、
通常走行時だけでなく、インチング走行を行うに際して
も、滑らかに発進させることができる。そのため、作業
性をより一層優れたものとすることができる。
【0043】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で構成の一部
を適宜に変更して次のように実施することもできる。 (1)前記実施例においては、コントローラ17によ
り、前後進バルブ14の開度を適宜制御することにより
斜板角を調整する構成としたが、この前後進バルブ14
をデューティー制御することにより斜板角を適宜調整す
るようにしてもよい。また、前記チャージ管路11の途
中(例えば図1におけるα点)に減圧弁及び同減圧弁を
駆動調整するインチングレバー等のアクチュエータを設
け、これらを駆動手段としてコントローラ17により制
御してもよい。さらには、加減速フィーリングを調整す
るためのツマミ等を設け、コントローラ17により電磁
制御弁21の開度を適宜デューティー制御するような構
成としてもよい。
【0044】(2)図2及び図7に示したマップの傾き
等は適宜変更してもよい。
【0045】
【発明の効果】本発明の可変速用可変容量油圧ポンプを
備えたエンジン車両によれば、車両の走行開始時におい
て急発進を防止することができるとともに、インチング
走行開始時における優れた作業性を得ることができると
いう従来にはなかった優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可変速用可変容量油圧ポンプを備えた
エンジン車両における油圧及び電気の回路構成図であ
る。
【図2】一実施例におけるアクセル操作量に対する斜板
角指令値の関係を示すデータマップである。
【図3】一実施例における時間に対する斜板角指令値の
関係を示すグラフである。
【図4】一実施例におけるアクセル操作量に対する走行
用油圧モータの回転数の関係を示すグラフである。
【図5】一実施例におけるコントローラによって実行さ
れるエンジン回転時の前後進バルブの制御処理を示すフ
ローチャートである。
【図6】従来の技術における可変速用可変容量油圧ポン
プを備えたエンジン車両における油圧及び電気の要部回
路構成図である。
【図7】従来の技術及び一実施例におけるアクセル操作
量に対する斜板角指令値の関係を示すデータマップであ
る。
【図8】従来の技術におけるアクセル操作量に対する走
行用油圧モータの回転数の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1…エンジン、3…荷役用油圧ポンプ、5…可変容量油
圧ポンプとしての走行用油圧ポンプ、7…アクセルペダ
ル、8…吐出容量調節手段としての斜板角調整シリン
ダ、14…駆動手段としての前後進バルブ、29…アク
セル操作量検出手段としてのアクセルセンサ、17…演
算手段、作動制御手段、特別演算手段及び特別作動制御
手段としてのコントローラ、Lm,Rm…走行用油圧モ
ータ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンにて駆動される可変容量油圧ポ
    ンプと、 前記油圧ポンプの吐出容量を制御する吐出容量調節手段
    と、 前記油圧ポンプの吐出容量をエンジン回転数に追従させ
    るように前記エンジンの回転数に相対した油圧力にて前
    記吐出容量調節手段を駆動する駆動手段と、 前記油圧ポンプから吐出される作動油にて駆動され、走
    行用駆動輪を回転させる走行用油圧モータと、 そのときどきのアクセルペダルの操作量を検出するアク
    セル操作量検出手段と、 前記アクセル操作量検出手段により検出したアクセル操
    作量に基づいて前記駆動手段の作動量制御値を決定する
    演算手段と、 前記演算手段が演算した制御値に基づいて前記駆動手段
    を作動制御する作動制御手段とを有する可変速用可変容
    量油圧ポンプを備えたエンジン車両において、 前記演算手段には、車両が走行開始する際に、アクセル
    操作量が予め定められた第1の所定量以上で、かつ、第
    1の所定量よりも大きい第2の所定量未満であるとき、
    前記演算手段が演算した制御値と、その制御値よりも大
    きく走行用油圧モータを駆動させるに充分な制御値との
    間で、前記駆動手段の作動量制御値を経時的に変化させ
    るように決定する第2の演算部を設けたことを特徴とす
    る可変速用可変容量油圧ポンプを備えたエンジン車両。
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