JP2007278462A - 走行用hst - Google Patents

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Takashi Niitome
隆志 新留
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Abstract

【課題】クリープ走行時に走行モータに供給される圧油の流量の安定性を向上させることができる斜板式可変容量型ピストンポンプ及び走行用HSTの提供。
【解決手段】走行用HSTに備えられる斜板式可変容量型ピストンポンプ20において、サーボピストン29を初期位置の方向へ付勢する付勢手段が、第1,第2ばね32F,33Fと、第1,第2ばね32R,33Rとを備えている。これにより、サーボピストン29が所定位置(変位量Sc)を越える前後で、第1ばね32F,32R及び第2ばね33F,33Fのうちの第1ばね32F,32Rのみがサーボピストン29を押圧する状態から、第1ばね32F,32F及び第2ばね33F,33Rのすべてがサーボピストン29を押圧する状態に移行して、サーボピストン29を初期位置の方向へ付勢する付勢力がステップ状に増大するようになっている。
【選択図】図2

Description

本発明は、ホイルローダ等のホイール式建設機械に備えられる走行用HST(ハイドロ・スタティック・トランスミッション)に関する。
従来の走行用HSTとしては、特許文献1に示されているものがある。
この従来の走行用HSTは、斜板式可変容量型ピストンポンプから吐出される圧油により走行モータ(油圧モータ)を駆動するようになっている。斜板式可変容量型ピストンポンプは、ポンプピストンのピストンストロークを可変にする傾転可能な斜板と、傾転制御圧力(油圧)により操作されて斜板の傾転角を制御するサーボシリンダと、このサーボシリンダのサーボピストンを初期位置の方向へ押圧するばねを備えている。
このように構成された従来の走行用HSTでは、傾転制御圧力により押圧されたサーボピストンがばねに抗して初期位置から変位し、これに連動して斜板が傾転し、この結果、ポンプピストンのピストンストローク、すなわち、斜板式可変容量型ピストンポンプの吐出流量が変化する。そして、この吐出流量に応じて、走行モータの回転速度が変化する。
特開2001−238455公報
前述した従来の走行用HSTのように構成された走行用HSTには、傾転制御圧力の生成を走行速度の指令値の変化に連動させることで、例えばアクセルペダルの踏込み量の変化に連動させることで、傾転制御圧力を制御し、これによりエンジン回転数と斜板の傾転角とを連動させてポンプ吐出流量すなわち走行速度を制御する、オートモティブ制御を実現したものがある。
このようにオートモティブ制御を行えるようにした走行用HSTには、エンジンのアイドル状態での走行、いわゆるクリープ走行を行えるよう設定されているものがある。クリープ走行は、例えばアイドル状態のエンジンにより駆動されるパイロットポンプが吐出する圧油を利用し、サーボピストンに傾転制御圧力を与えることによって実現できる(後述の図1参照)。
しかし、クリープ走行時のパイロットポンプの回転速度が一定であっても、気温の変化等に起因する作動油の粘度の変化に伴って傾転制御圧力が変化するため、クリープ走行を行うためのサーボピストンの変位量が安定せず、クリープ走行時に走行モータに供給される圧油の流量が安定しないという問題がある。
本発明は前述の実状を考慮してなされたものであり、その目的は、クリープ走行時に走行モータに供給される圧油の流量の安定性を向上させることができる走行用HSTを提供することにある。
〔1〕 前述の目的を達成するための本発明は、ポンプピストンのピストンストロークを可変にする傾転可能な斜板と、傾転制御圧力により操作されて斜板の傾転角を制御するサーボシリンダと、このサーボシリンダのサーボピストンを初期位置の方向へ付勢する付勢手段とを有する斜板式可変容量型ピストンポンプと、クリープ走行を行うための傾転制御圧力を生成する傾転制御圧力生成手段とを備える走行用HSTにおいて、前記初期位置近傍における所定位置を前記サーボピストンが越える前後で、前記初期位置の方向へ前記サーボピストンを付勢する付勢力がステップ状に増大するよう前記付勢手段が構成されるとともに、クリープ走行を行うための傾転制御圧力の最小値がサーボピストンを所定位置まで変位させるのに必要な大きさ以上となるように、また、クリープ走行を行うための傾転制御圧力の最大値がサーボピストンに所定位置を越えさせるのに必要な大きさ以下となるように、前記付勢力のステップ状の増大幅が設定されることを特徴とする。
このように構成された本発明では、初期位置近傍における所定位置をサーボピストンが越える前後で、初期位置の方向へサーボピストンを付勢する付勢力が、ステップ状に増大するようになっている。さらに、クリープ走行を行うための傾転制御圧力の最小値がサーボピストンを所定位置まで変位させるのに必要な傾転制御圧力以上となるように、また、同最大値がサーボピストンに所定位置を越えさせるのに必要な傾転制御圧力以下となるように、付勢力のステップ状の増大幅が設定されている。これらにより、作動油の粘度の変化に伴う傾転制御圧力の変化に関係なくクリープ走行時のサーボピストンの変位量を安定させることができ、この結果、クリープ走行時に走行モータに供給される圧油の流量の安定性を向上させることができる。
〔2〕 本発明は、「〔1〕」記載の発明において、前記付勢手段は、前記初期位置から離れた状態の前記サーボピストンを前記初期位置の方向へ押圧する第1ばねと、前記第1ばねの外周側に設けられ、前記所定位置に位置した状態及び前記所定位置を越えた状態の前記サーボピストンを前記初期位置の方向へ押圧する第2ばねとを備え、前記サーボピストンが前記所定位置を越える前後で、前記第1,第2ばねのうちの前記第1ばねのみが前記サーボピストンを押圧する状態から、前記第1,第2ばねの両方が前記サーボピストンを押圧する状態に移行して、前記付勢力がステップ状に増大するようになっていることを特徴とする。
このように構成された本発明では、サーボピストンが所定位置を越える前後における付勢力のステップ状の増大を、第1,第2ばねを備える簡単な構造で実現できる。また、第1ばねの外周側に第2ばねが設けられるので、第2ばねを設けることに伴ってサーボシリンダのシリンダボアの寸法が軸方向に長くなるのを抑えることができる。
〔3〕 本発明は、「〔1〕」記載の発明において、前記付勢手段は、前記所定位置に位置した状態及び前記所定位置を越えた状態の前記サーボピストンを前記初期位置の方向へ押圧するばねを備え、前記サーボピストンが前記所定位置を越える前後で、斜板式可変容量型ピストンポンプ内に生じた自己復帰モーメントが作用した前記斜板から前記サーボピストンに伝達される自己復帰力のみが前記付勢力となる状態から、前記ばねが発揮するばね力と前記自己復帰力との合力が前記付勢力となる状態に移行することによって、前記付勢力がステップ状に増大するようになっていることを特徴とする。
このように構成した本発明では、所定位置よりも初期位置側においてサーボピストンに与える付勢力が、自己復帰モーメントによるものであって「〔2〕」で述べた第1ばねは不要なので、さらに構造を簡単にすることができる。
〔4〕 本発明は、「〔1〕」〜「〔3〕」のいずれか1に記載の発明において、前記傾転制御圧力生成手段は、走行速度の指令値の変化に傾転制御圧力を連動させるよう構成されることを特徴とする。
このように構成された本発明では、アクセルペダルの踏込み量等の走行速度の指令値の変化と傾転制御圧力の変化とが連動するので、エンジン回転数の変化と斜板の傾転角の変化とを連動させることができ、これにより、オートモティブ制御を行うことができる。
本発明によれば、クリープ走行時に走行モータに供給される圧油の流量の安定性を向上させることができる。
本発明の走行用HSTの実施形態について図を用いて説明する。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態について図1〜5を用いて説明する。図1は本発明の第1実施形態の油圧回路図、図2は第1実施形態に備えられる斜板式可変容量型油圧ポンプの断面図、図3は第1実施形態におけるサーボピストンの変位量とサーボピストンを初期位置の方向へ付勢する付勢力(ばね力+自己復帰力)との関係を示す特性線図、図4は図2に示すサーボピストンが所定位置まで移動した状態を示す断面図、図5は図2に示すサーボピストンが所定位置を越えた状態の一例を示す断面図である。
第1実施形態は図1に示す走行用HST1であり、ホイール式建設機械、例えばホイルローダに備えられている。この走行用HST1は、図2に示す斜板式可変容量型ピストンポンプ20(破線で囲まれた部分)を備えている。斜板式可変容量型ピストンポンプ20は、エンジン3により駆動されるようになっていて、走行モータ4と閉回路接続されている。
走行用HST1は、斜板式可変容量型ピストンポンプ20のサーボシリンダ27を操作するための傾転制御圧力(油圧)を生成する傾転制御圧生成手段としての、パイロットポンプ9と(固定容量型ポンプ)と絞り13とを備えている。パイロットポンプ9は固定容量型ポンプであるから、走行速度の指令値であるアクセルペダル5の踏込み量すなわちエンジン回転数に応じた流量の圧油を吐出する。絞り13の上流側の圧力である傾転制御圧力は、パイロットポンプ9の吐出流量の変化、すなわち、アクセルペダル5の踏込み量に応じて変化する。つまり、アクセルペダル5の踏込み量の増加に伴って傾転制御圧力が大きくなり、アクセルペダル5の踏込み量の減少に伴って傾転制御圧力が小さくなる、というように走行速度の指令値の変化に連動する傾転制御圧力が生成されるようになっている。また、エンジン3のアイドル状態、すなわちアクセルペダル5の踏込み量がゼロの状態では、アイドル状態のエンジン3により駆動されるパイロットポンプ9の吐出流量と、絞り13により傾転制御圧力が生成されて、この傾転制御圧力がクリープ走行を行うための傾転制御圧力となる。
電磁式制御弁8は、ノーマル位置nから、前進を指令する傾転制御圧力がサーボシリンダ27に付与される前進位置fと、後進を指令する傾転制御圧力がサーボシリンダ27に付与される後進位置rとに切換可能になっている。また、この電磁式制御弁8の弁位置は、前後進切換レバー6に連動する電気信号を電磁駆動部8f,8rに与えることによって、ノーマル位置nから前進位置f、後進位置rに切換わるようになっている。
また、閉回路2は、逆止弁10,11を介してパイロットポンプ9に接続されている。逆止弁10,11は、パイロットポンプ9から閉回路2への圧油の流れを許容し、その逆s方向の流れを阻止するようになっている。逆止弁10,11は、リリーフ弁12に接続されている。これらのパイロットポンプ9、逆止弁10,11及びリリーフ弁12によって、走行モータ4の吸込み側の圧力がリリーフ弁12で規定される圧力に安定するようになっている。
斜板式可変容量型ピストンポンプ20は、エンジン3の出力軸3aに結合されるドライブシャフト22と、このドライブシャフト22に対してスプライン結合等により結合されドライブシャフト22と一体的に回転するシリンダブロック23とを備えている。シリンダブロック23には、ドライブシャフト22の軸方向に平行な方向に延び、ドライブシャフト22と同心の円周状に並ぶ複数のシリンダボア24が形成されている。各シリンダボア24には、ポンプピストン25が摺動可能に挿入されている。
ポンプピストン25の頭部にはシュー(図示しない)が設けられている。これらのシューには斜板26が接していて、この斜板26によりピストンストロークが規定されている。この斜板26は、傾転角0°から相反する2方向へ傾転可能に設けられた両傾転式である。
斜板26の傾転角はサーボシリンダ27により制御されるようになっている。このサーボシリンダ27のシリンダボア28内には、サーボピストン29が、初期位置(図2に示す状態)から相反する2方向へ摺動可能に設けられている。サーボピストン29が初期位置のときに斜板26の傾転角が0°になるように、また、サーボピストン29が初期位置から一方向へ変位したときに斜板が傾転角0°から一方向へ傾転するように、また、サーボピストン29が初期位置から一方向と相反する逆方向へ変位したときに斜板26が傾転角0°から一方向と相反する逆方向へ傾転するように、サーボピストン29と斜板26は結合されている。
また、シリンダブロック23を格納するケーシング21には、図示しないが第1,第2吸排管路が形成されている。これらの第1,第2吸排管路は、斜板26との間でシリンダブロック23を挟んで対向する位置で開口している。これらの第1,第2吸排管路とシリンダブロック23の間には、シリンダブロック23が摺動する弁板(図示しない)が設けられている。この弁板には、第1吸排管路に連通する第1吸排ポートと第2吸排管路に連通する第2吸排ポートとが、それぞれドライブシャフト22と同心の円弧状に断続的に形成されている。これにより、シリンダブロック23の回転角度に応じて各シリンダボア24と第1,第2吸排ポートのそれぞれとの位置関係が変化し、各シリンダボア24が第1吸排管路と連通した状態と、各シリンダボア24が第2吸排管路と連通した状態とが交互に切換わるようになっている。
エンジン3の出力軸3aの回転方向は一定であるので、ドライブシャフト22と一体的に回転するシリンダブロック23の回転方向も一定である。したがって、両傾転式の斜板26を備える斜板式可変容量型ピストンポンプ20では、斜板26が傾転角0°から一方向に傾転した状態でシリンダブロック23が回転すると、作動油が第1吸排管路から吸込まれて第2吸排管路から吐出されるようになる。逆に、斜板26が傾転角0°から一方向と相反する逆方向へ傾転した状態でシリンダブロック23が回転すると、作動油が第2吸排管路から吸込まれて第1吸排管路から吐出されるようになる。
また、斜板式可変容量型ピストンポンプ20は、斜板26を傾転角0°の方向に復帰させるモーメント、すなわち自己復帰モーメントが発生する構造になっている。自己復帰モーメントが発生する機構は様々であり、その構造は一般的に知られているので、説明を省略する。
特に、斜板式可変容量型ピストンポンプ20では、サーボシリンダ27のサーボピストン29を初期位置の方向へ付勢する付勢手段が、初期位置(図2に示す位置)近傍における所定位置をサーボピストン29が越える前後で初期位置の方向へサーボピストン29を付勢する付勢力がステップ状に増大するよう構成されている。前記所定位置は、初期位置から一方向(図2の右方向)へのサーボピストン29の変位量がScとなる位置、及び、初期位置から一方向と相反する逆方向(図2の左方向)へのサーボピストン29の変位量がScとなる位置である。
サーボピストン29が右側の所定位置まで変位すると、斜板26が一方向へ僅かに傾転し、クリープ走行で前進を行うのに要する圧油が斜板式可変容量型ピストンポンプ20から走行モータ4に供給されることになる。逆に、サーボピストン29が左側の所定位置に変位すると、斜板26が一方向と相反する逆方向へ傾転し、クリープ走行で後進を行うのに必要な圧油が斜板式可変容量型ピストンポンプ20から走行モータ4に供給されることになる。
前記付勢手段は、例えば、サーボピストン29の軸方向における一方側(図2の右側)の傾転制御圧力室31Fに配置されている第1,第2ばね32F,33Fと、サーボピストン29の軸方向における他方側(図2の左側)の傾転制御圧力室31Rに配置されている第1,第2ばね32R,33Rとを備えている。サーボシリンダ27の傾転制御圧力室31F側と傾転制御圧力室31R側は同様に構成されていて、サーボピストン29の軸方向における中心線を挟んで線対称になっている。
傾転制御圧力室31F側の構成について説明する。
サーボピストン29の本体29aの右端面からは、棒状部29bFが延びている。この棒状部29bFには、その軸方向へ移動可能にばね座34F,35Fが挿通されている。第1ばね座34Fには、サーボピストン29の本体29aの方向に延び、ばね座34Fと同心の円筒部38Fが形成されている。この円筒部38Fの外径寸法はばね座34Fの外径寸法よりも小さく、円筒部38Fの内径寸法はばね座34Fと等しく設定されている。ばね座35Fには、サーボピストン29の本体29aから離れる方向に延び、ばね座35Fと同心の円筒部39Fが形成されている。この円筒部39Fの外径寸法はばね座35Fの外径寸法よりも小さく、円筒部39Fの内径寸法はばね座35Fと等しく設定されている。
円筒部38F,39Fのそれぞれには、その軸方向へ移動可能にばね座36F,37Fのそれぞれが挿通されている。サーボピストン29の本体29aが摺動するシリンダボア28の内壁と、傾転制御圧力室31Fの内壁との間には段差28aFが形成されていて、この段差28aFとばね座34Fとの間には、ばね座36Fが配置されている。このばね座36Fは段差28aFによって、サーボピストン29の本体29aに近づく方向への移動の限界位置を規定されている。この限界位置は、サーボピストン29が初期位置に位置した状態において、サーボピストン29の本体29aとばね座36Fとの距離がScとなるように設定されている。また、限界位置に達した状態のばね座36Fは、サーボピストン29の本体29aの方向へのばね座34Fの移動の限界位置を規定している。ばね座34Fが限界位置に位置した状態において、円筒部38Fがサーボピストン29の本体29aに当接するように、円筒部38F及び本体29aの形状・寸法が設定されている。
ばね座37Fは、棒状部29bFの終端側に配置されて棒状部29bFに固定されたストッパ40Fと、ばね座35Fとの間に配置されている。シリンダボア28の一端側を塞ぐ蓋30Fには、サーボピストン29の本体29aの方向に突出する突出部30Faが形成されている。この突出部30Faはサーボピストン29の本体29aから離れる方向へのばね座37Fの移動の限界位置を規定している。この限界位置は、サーボピストン29が初期位置に位置した状態おいて、ばね座37Fとストッパ40Fとの距離がScになるように設定されている。また、限界位置に達した状態のばね座37Fは、サーボピストン29の本体29aから離れる方向へのばね座35Fの移動の限界位置を規定している。ばね座35Fが限界位置に位置した状態において、円筒部39Fがストッパ40Fに当接するように、円筒部39Fの長さ寸法及びストッパ40Fの位置が設定されている。
第1ばね32Fは、棒状部29bFに挿通され圧縮された状態で、ばね座34F,35Fの間に配置されている。第2ばね33Fは、ばね座34F,35Fの外周側で、ばね座36F,37Fの間に圧縮された状態で配置されている。
このようにして第1ばね32Fと第2ばね33Fが設けられた傾転制御圧力室31Fでは、初期位置から右方向へ離れた状態のサーボピストン29を第1ばね32Fが初期位置の方向へ押圧するようになり、右側の所定位置に位置した状態及びその所定位置を越えた状態のサーボピストン29を第2ばね33Fが初期位置の方向へ押圧するようになる。
また、傾転制御圧力室31R側にも傾転制御圧力室31Fと同様に、棒状部29bR、ばね座34R,35R、円筒部38R,39R、ばね座36R,37R、段差28aR、ストッパ40R、蓋30R、及び、突出部30Raが設けられている。したがって、前述したように傾転制御圧力室31Fにおいて初期位置から右方向へ離れた状態のサーボピストン29を第1ばね32Fが初期位置の方向へ押圧する一方で、傾転制御圧力室31Rにおいては第1ばね32Rがサーボピストン29を初期位置の方向へ押圧するようになる。さらに、前述したように傾転制御圧力室31Fにおいて右側の所定位置に位置した状態及びその所定位置を越えた状態のサーボピストン29を第2ばね33Fが初期位置の方向へ押圧する一方で、傾転制御圧力室31Rにおいては第2ばね33Rがサーボピストン29を初期位置の方向へ押圧するようになる。
つまり、サーボピストン29が右側の所定位置を越える前後で、第1ばね32f,32R及び第2ばね33F,33Rのうちの第1ばね32F,32Rのみがサーボピストン29を押圧する状態から、第1ばね32F,32R及び第2ばね33F,33Rのすべてがサーボピストン29を押圧する状態に移行することによって、サーボピストン29を初期位置の方向へ付勢する付勢力がステップ状に増大するようになっている。
ここで、サーボピストン29を初期位置の方向へ付勢する付勢力(ばね力+自己復帰力)と、斜板式サーボピストン29の変位量との関係を、図3を用いて説明する。以下では、斜板26に自己復帰モーメントが作用することに伴って斜板26からサーボピストン29に伝達される自己復帰力をFm、第1ばね32F,32Rの両方のばね力の合力をばね力F1、第2ばね33F,33Rの両方のばね力の合力をばね力F2、クリープ走行を行うための傾転制御圧力によりサーボピストン29に作用する傾転制御力をFhという。図3における破線は、車体がクリープ走行を行うように予め設定された斜板式可変容量型ピストンポンプ20の運転条件の範囲内において、自己復帰力FmがFmminからFmmaxの間で変化することによる付勢力の変化の幅を大まかに示している。
第1ばね32F,32Rの両方のばね力の合力であるばね力F1は、サーボピストン29が初期位置に位置しているときに最小値F1minになり、所定位置(変位量Sc)の方向へのサーボピストン29の変位に伴って大きくなり、サーボピストン29が所定位置(変位量Sc)に達したときにF1’になる。また、サーボピストン29が初期位置に位置した状態において、サーボピストン29の本体29aはばね座36Fに対して距離Scを隔てて位置しているとともに、ストッパ40Rはばね座37Rに対して距離Scを隔てて位置しているので、サーボピストン29が初期位置から離れて所定位置に達するまでの間、サーボピストン29には第2ばね33F,33Rの両方のばね力の合力であるばね力F2が与えられない。つまり、サーボピストン29が初期位置から離れて所定位置に達するまでの間、自己復帰力Fmとばね力F1との合力「Fm+F1」からなる付勢力がサーボピストン29に与えられる。この合力「Fm+F1」は斜線部B1で示すように増大し、サーボピストン29が所定位置に当接したときに、「Fm+F1’」となる。
所定位置に達したサーボピストン29の本体29aはばね座36Fに当接していて、このときのストッパ40Rはばね座37Rに当接している(図4参照)。この状態でサーボピストン29が所定位置を越える方向へ押圧されると、サーボピストン29には、第2ばね33F,33Rの両方のばね力の合力であるばね力F2が与えられる。このばね力F2は、サーボピストン29が所定位置から離れるほど大きくなる。つまり、所定位置を越えた状態でサーボピストン29に与えられる付勢力は、合力「Fm+F1+F2」からなり、斜線部A1で示すように増大する。
第1実施形態では、サーボピストン29が所定位置を越える前の付勢力の最大値、すなわち合力「Fmmax+F1’」と、サーボピストン29が所定位置を越えた後の付勢力の最小値「Fmmin+F1’+F2min」との間に幅D1ができるように、第1ばね32F、第1ばね32R、第2ばね33F及び第2ばね33Rのそれぞれのばね定数が設定されている。つまり、サーボピストン29が所定位置を越えるときに、サーボピストン29を初期位置の方向へ付勢する付勢力がステップ状に増大するようになっている。
クリープ走行を行うための傾転制御圧力は気温の変化等に起因する作動油の粘性の変化に伴って変化するため、傾転制御力Fhには最小値Fhminから最大値Fhmaxまでの幅がある。第1実施形態では、傾転制御力Fhの最小値Fhminがサーボピストン29を所定位置まで変位させるのに必要な傾転制御力、すなわち付勢力「Fmmax+F1’」以上となり、同最大値Fhmaxがサーボピストン29に所定位置を越えさせるのに必要な傾転制御力、すなわち付勢力「Fmmin+F1’+F2min」以下となるように、幅D1が設定されている。
このように構成された第1実施形態は、次の(1),(2)のように動作する。
(1)クリープ走行時の動作について説明する。
エンジン3が始動すると、このエンジン3のアイドル回転数でパイロットポンプ9が駆動されて圧油を吐出するようになる。これに伴い、絞り13の上流側に圧力が生成される。そして、前後進切換レバー6が中立位置から前進を指令する前進位置、または後進を指令する後進位置に、例えば前進位置に切換えられると、電磁式制御弁8の弁位置がノーマル位置nから前進位置f側に切換って、絞り13の上流側に生成された圧力がクリープ走行で前進を行うための傾転制御圧力としてサーボシリンダ27に導かれる。この傾転制御圧力は、サーボピストン29の左側の傾転制御圧力室31R側からサーボピストン29の本体29aの左側の端面に作用し、これにより、サーボピストン29は自己復帰力Fmとばね力F1との合力「Fm+F1」に抗して、図4に示すように右側の所定位置の方向へ移動する。
クリープ走行を行うための傾転制御圧力、すなわち傾転制御力Fhには、最小値Fhminから最大値Fhmaxまでの幅があるが、傾転制御力Fhの最小値Fhminは、図3に示すように、所定位置に達したサーボピストン29に与えられる付勢力「Fmmax+F1’」以上に設定されているので、クリープ走行を行うための傾転制御圧力がサーボピストン29に作用すると、このサーボピストン29は必ず所定位置に達する。さらに、傾転制御力Fhの最大値Fhmaxは、図3に示すように、所定位置を越えるときのサーボピストン29に与えられる付勢力「Fmmin+F1’+F2min」以下に設定されているので、クリープ走行を行うための傾転制御圧力がサーボピストン29に作用すると、このサーボピストン29は必ず所定位置に停止する。
なお、図3において、斜線Jは、従来のポンプにおいてサーボピストンに与えられる付勢力の変化を示している。この斜線Jから分かるように、従来のポンプでは、クリープ走行を行うための傾転制御力Fhの変化の幅(Fhmin<Fh<Fhmax)に対応して、サーボピストン29の変位量にも幅Hができてしまうので、所定位置に停止するとは限らない。
このようにしてサーボピストン29が所定位置まで変位し停止するのに伴って、斜板26は一方向へ僅かに傾転し停止する。これにより、アイドル状態のエンジン3で駆動される斜板式可変容量型ピストンポンプ20から走行モータ4に供給される圧油の流れの方向が、ホイルローダを前進させる方向に決定されるとともに、同圧油の流量が決定される。この結果、ホイルローダがクリープ走行で前進する。
(2)通常走行時の動作について説明する。
「(1)」で述べたようにしてクリープ走行が行われている状態でアクセルペダル5が踏み込まれ、エンジン回転数が上昇すると、パイロットポンプ9の回転数すなわち吐出流量が増加する。これに伴い、絞り13の上流側の圧力が上昇する。つまり、傾転制御圧力が上昇する。
このようにして上昇した傾転制御圧力によりサーボピストン29に与えられる傾転制御力が、サーボピストン29に与えられる付勢力「Fm+F1’+F2min」よりも大きければ、サーボピストン29は右側の所定位置を越える。これに伴い、斜板26がクリープ走行時よりも大きく傾転する。そして、サーボシリンダ27は付勢力「Fm+F1+F2」と傾転制御力とがつり合う位置で停止し、これに伴って、斜板26も停止する。
つまり、アクセルペダル5の踏込み量の増大に伴って、電磁式制御弁8介してサーボピストン29に付与される傾転制御圧力が増大し、これにより、アクセルペダル5の踏込み量の増大に伴ってサーボピストン29の変位量、すなわち、斜板26の傾転角が増大する。なお、図5に示すようにサーボピストン29の棒状部29bFの端部が蓋30Fに当接して、サーボピストン29が停止し、斜板26の最大傾転角が規制される。
アクセルペダル5の踏込み量が増大すればエンジン回転数も増大するので、前述したようにアクセルペダルの踏込み量の増大に連動して斜板26の傾転角が増大することで、エンジン回転数の増大と傾転角の増大とが連動し、斜板式可変容量型ピストンポンプ20の吐出流量、すなわち、走行速度が増大する。つまり、アクセルペダルの踏込み量に走行速度が連動するオートモティブ制御が行われる。
「(1)」,「(2)」では、ホイルローダを前進させる際の動作を例に挙げて説明したが、ホイルローダが後進する場合も同様の動作なので、その説明を省略する。
第1実施形態によれば次の効果を得られる。
第1実施形態では、サーボピストン29が所定位置を越える前後における付勢力の幅D1によって、作動油の粘度の変化に伴う傾転制御圧力の変化に関係なくクリープ走行時のサーボピストン29の所定位置(変位量Sc)に安定させることができる。したがって、クリープ走行時に走行モータ4に供給される圧油の流量の安定性を向上させることができる。
また、第1実施形態では、第1ばね32F及び第2ばね33Fと、第1ばね32R,33Rとを備えた簡単な構造で、サーボピストン29が所定位置を越えるときの付勢力をステップ状に増大させることを実現できる。また、第1ばね32F,32Rがそれぞれ第2ばね33F,33Rの外周側に設けられるので、第2ばね33F,33Rを設けることに伴ってシリンダボア28の寸法が軸方向に長くなるのを抑えることができる。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態について図6〜8を用いて説明する。図6は第2実施形態に備えられるサーボシリンダを示す断面図、図7は第2実施形態におけるサーボピストンの変位量とサーボピストンを初期位置の方向へ付勢する付勢力(ばね力+自己復帰力)との関係を示す特性線図、図8は図6に示すサーボピストンが所定位置を越えた状態の一例を示す断面図である。なお、図6において、図2に示すものと同じものに対しては、図2で付した符号と同じ符号を付してある。
図6に示すように、第2実施形態では、付勢手段が、右側の傾転制御圧力室31Fに設けられるばね50F,51Fと、左側の傾転制御圧力室31Rに設けられるばね50R,51Rとを備える構成になっている。これ以外の第2実施形態の構成は第1実施形態と同様なので、その説明は省略する。
傾転制御圧力室31F側の構成について説明する。
サーボピストン29の棒状部29bFには、その軸方向へ移動可能にばね座52F,53Fが挿通されている。ばね座52Fは、段差28aFによってサーボピストン29の本体29aに近づく方向への移動の限界位置を規定されている。この限界位置は、サーボピストン29が初期位置に位置した状態において、サーボピストン29の本体29aとばね座52Fとの距離がScとなるように設定されている。
もう一方のばね座53Fは、蓋30Fの突出部30Faによって、サーボピストン29の本体29aから離れる方向への移動の限界位置を規定されている。この限界位置は、サーボピストン29が初期位置に位置した状態おいて、ばね座53Fとストッパ40Fとの距離がScになるように設定されている。
ばね51Fはばね50Fの外周側に配置されている。ばね50F,51Fは、棒状部29bFに挿通され圧縮された状態で、ばね座52F,53Fの間に配置されている。
このようにしてばね50F,51Fが設けられた傾転制御圧力室31Fでは、所定位置に位置した状態及び所定位置を右側に越えた状態のサーボピストン29を、ばね50F,51Fが初期位置の方向へ押圧するようになっている。
また、傾転制御圧力室31R側にも傾転制御圧力室31Fと同様に、ばね座52R,53Rが設けられて、これらのばね座52R,53R間にばね50R,51Rが配置されている。したがって、前述したように傾転制御圧力室31Fにおいて所定位置に位置した状態及び所定位置を右側に越えた状態のサーボピストン29を、ばね50F,51Fが初期位置の方向へ押圧する一方で、傾転制御圧力室31Rにおいてはばね50R,51Rがサーボピストン29を初期位置の方向へ押圧するようになる。
つまり、サーボピストン29が所定位置を越える前後で、自己復帰モーメントが作用した斜板26からサーボピストン29に伝達される自己復帰力のみが付勢力となる状態から、ばね50F,51F,50R,51Rが発揮するばね力と自己復帰力との合力が前記付勢力となる状態に移行することによって、サーボピストン29を初期位置の方向へ付勢する付勢力がステップ状に増大するようになっている。
ここで、サーボピストン29を初期位置の方向へ付勢する付勢力(ばね力+自己復帰力)と、斜板式サーボピストン29の変位量との関係を、図7を用いて説明する。以下では、斜板26に自己復帰モーメントが作用することに伴って斜板26からサーボピストン29に伝達される自己復帰力をFm、ばね50F,51F,50R,51Rのすべてのばね力の合力をばね力F3、クリープ走行を行うための傾転制御圧力によりサーボピストン29に作用する傾転制御力をFhという。図7における破線も図3と同様に、自己復帰力FmがFmminからFmmaxの間で変化することによる付勢力の変化の幅を大まかに示している。
サーボピストン29が初期位置に位置しているとき、サーボピストン29の本体29aはばね座52Fに対して距離Scを隔てて位置しているとともに、ストッパ40Rはばね座53Rに対して距離Scを隔てて位置している(図6参照)。したがって、サーボピストン29が初期位置から離れて所定位置に達するまでの間、サーボピストン29にはばね力F3が与えられない。つまり、サーボピストン29が初期位置から離れて所定位置に達するまでの間、自己復帰力Fmのみからなる付勢力がサーボピストン29に与えられる。
所定位置に達したサーボピストン29はばね座52に当接している。この状態でサーボピストン29が所定位置を越える方向へ押圧されると、サーボピストン29にはばね力F3が与えられる。このばね力F3は、サーボピストン29が所定位置から離れるほど大きくなる。つまり、所定位置を越えたサーボピストン29に与えられる付勢力は、合力「Fm+F3」からなり、斜線部A2で示すように増大する。
第2実施形態では、サーボピストン29が所定位置を越える前後の付勢力、すなわち自己復帰力の最大値Fmmaxと合力「Fmmin+F3min」との間に幅D2ができるように、ばね50F,51F,50R,51Rのそれぞれのばね定数が設定されている。つまり、サーボピストン29が所定位置を越える前後で、サーボピストン29を初期位置の方向へ付勢する付勢力がステップ状に増大するようになっている。
クリープ走行を行うための傾転制御圧力は気温の変化等に起因する作動油の粘性の変化に伴って変化するため、傾転制御力Fhには最小値Fhminから最大値Fhmaxまでの幅がある。第2実施形態では、傾転制御力Fhの最小値Fhminがサーボピストン29を所定位置まで変位させるのに必要な傾転制御力、すなわち付勢力Fmmax以上となり、同傾転制御力Fhmaxがサーボピストン29に所定位置を越えさせるのに必要な傾転制御力、すなわち付勢力「Fmmin+F3min」以下となるように、幅D2が設定されている。
このように構成された第2施形態では、クリープ走行で前進を行うための傾転制御圧力がサーボピストン29の本体29aに作用したとき、サーボピストン29は自己復帰力Fmと、ばね50F,51F,50R,51Rのすべてのばね力の合力「Fm+F3」に抗して、右側の所定位置の方向へ移動する。
クリープ走行を行うための傾転制御圧力、すなわち傾転制御力Fhには、最小値Fhminから最大値Fhmaxまでの幅があるが、傾転制御力Fhの最小値Fhminは、図7に示すように付勢力Fmmax以上に設定されているので、クリープ走行を行うための傾転制御圧力がサーボピストン29に作用すると、このサーボピストン29は必ず所定位置に達する。さらに、傾転制御力Fhの最大値Fhmaxは、同図7に示すように、所定位置を越えるときのサーボピストン29に与えられる付勢力「Fmmin+F3min」以下に設定されているので、クリープ走行を行うための傾転制御圧力がサーボピストン29に作用すると、このサーボピストン29は必ず所定位置に停止する。
また、傾転制御圧力によりサーボピストン29に与えられる傾転制御力が、サーボピストン29に与えられる付勢力「Fmmin+F3min」よりも大きければ、サーボピストン29は右側の所定位置を越え、傾転制御力と付勢力「Fm+F3」とがつり合うことによって、または、例えば図8に示すようにサーボピストン29の棒状部29bFが蓋30Fに当接することによって、停止する。
第2実施形態によれば次の効果を得られる。
第2実施形態では、サーボピストン29が所定位置を越える前後における付勢力の幅D2によって、作動油の粘度の変化に伴う傾転制御圧力の変化に関係なくクリープ走行時のサーボピストン29の所定位置(変位量Sc)に安定させることができる。この結果、クリープ走行時に走行モータ4に供給される圧油の流量の安定性を向上させることができる。
また、第2実施形態では、ばね50F,51Fと、ばね50R,51Rとを備えた第1実施形態よりも簡単な構造で、サーボピストン29が所定位置を越えるときの付勢力をステップ状に増大させることを実現できる。なお、ばね50F,51Fの組合せ及びばね50R,51Rの組合せを、それぞれ1つのばねに替えれば、部品点数を削減できる。
本発明の走行用HSTの第1実施形態の油圧回路図である。 第1実施形態に備えられる斜板式可変容量型油圧ポンプの断面図である。 第1実施形態におけるサーボピストンの変位量とサーボピストンを初期位置の方向へ付勢する付勢力(ばね力+自己復帰力)との関係を示す特性線図である。 図2に示すサーボピストンが所定位置まで移動した状態を示す断面図である。 図2に示すサーボピストンが所定位置を越えた状態の一例を示す断面図である。 本発明の第2実施形態に備えられるサーボシリンダを示す断面図である。 第2実施形態におけるサーボピストンの変位量とサーボピストンを初期位置の方向へ付勢する付勢力(ばね力+自己復帰力)との関係を示す特性線図である。 図8は図6に示すサーボピストンが所定位置を越えた状態の一例を示す断面図である。
符号の説明
1 走行用HST
2 閉回路
3 エンジン
4 走行モータ
5 アクセルペダル
6 前後進切換レバー
8 電磁式制御弁
9 パイロットポンプ
20 斜板式可変容量型油圧ポンプ
26 斜板
27 サーボシリンダ
29 サーボピストン
32F,32R 第1ばね
33F,33R 第2ばね
50F,50R ばね
51F,51R ばね

Claims (4)

  1. ポンプピストンのピストンストロークを可変にする傾転可能な斜板と、傾転制御圧力により操作されて斜板の傾転角を制御するサーボシリンダと、このサーボシリンダのサーボピストンを初期位置の方向へ付勢する付勢手段とを有する斜板式可変容量型ピストンポンプと、クリープ走行を行うための傾転制御圧力を生成する傾転制御圧力生成手段とを備える走行用HSTにおいて、
    前記初期位置近傍における所定位置を前記サーボピストンが越える前後で、前記初期位置の方向へ前記サーボピストンを付勢する付勢力がステップ状に増大するよう前記付勢手段が構成されるとともに、
    クリープ走行を行うための傾転制御圧力の最小値がサーボピストンを所定位置まで変位させるのに必要な大きさ以上となるように、また、クリープ走行を行うための傾転制御圧力の最大値がサーボピストンに所定位置を越えさせるのに必要な大きさ以下となるように、前記付勢力のステップ状の増大幅が設定されることを特徴とする走行用HST。
  2. 請求項1記載の発明において、
    前記付勢手段は、前記初期位置から離れた状態の前記サーボピストンを前記初期位置の方向へ押圧する第1ばねと、前記第1ばねの外周側に設けられ、前記所定位置に位置した状態及び前記所定位置を越えた状態の前記サーボピストンを前記初期位置の方向へ押圧する第2ばねとを備え、
    前記サーボピストンが前記所定位置を越える前後で、前記第1,第2ばねのうちの前記第1ばねのみが前記サーボピストンを押圧する状態から、前記第1,第2ばねの両方が前記サーボピストンを押圧する状態に移行することによって、前記付勢力がステップ状に増大するようになっていることを特徴とする走行用HST。
  3. 請求項1記載の発明において、
    前記付勢手段は、前記所定位置に位置した状態及び前記所定位置を越えた状態の前記サーボピストンを前記初期位置の方向へ押圧するばねを備え、
    前記サーボピストンが前記所定位置を越える前後で、斜板式可変容量型ピストンポンプ内に生じた自己復帰モーメントが作用した前記斜板から前記サーボピストンに伝達される自己復帰力のみが前記付勢力となる状態から、前記ばねが発揮するばね力と前記自己復帰力との合力が前記付勢力となる状態に移行することによって、前記付勢力がステップ状に増大するようになっていることを特徴とする走行用HST。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明において、
    前記傾転制御圧力生成手段は、走行速度の指令値の変化に傾転制御圧力を連動させるよう構成されることを特徴とする走行用HST。
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