JPH05215221A - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

自動変速機の制御装置

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Publication number
JPH05215221A
JPH05215221A JP4046284A JP4628492A JPH05215221A JP H05215221 A JPH05215221 A JP H05215221A JP 4046284 A JP4046284 A JP 4046284A JP 4628492 A JP4628492 A JP 4628492A JP H05215221 A JPH05215221 A JP H05215221A
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JP
Japan
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pressure
line
valve
speed
control
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Application number
JP4046284A
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English (en)
Inventor
Daisaku Moriki
大策 森木
Takayuki Sumimoto
隆行 住本
Minoru Kuriyama
実 栗山
Kiyousuke Mori
匡輔 森
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数の変速段で締結される摩擦要素、特に、
速やかに締結されることが要求される第1の変速段と遅
延させて締結されることが要求される第2の変速段で締
結される摩擦要素を有する自動変速機において、上記第
1の変速段への切換えの応答遅れを防止すると共に、第
2の変速段への切換え時における締結圧の立ち上がりを
適切に制御することを目的とする。 【構成】 4速(主変速機の直結段)と後退速とで締結
される直結クラッチ23への締結圧供給路115,11
6にコントロールバルブ76を備え、4速への変速時に
は、該コントロールバルブ76により、オリフィス83
a及びアキュムレータ91を介してフィードバックされ
る制御圧に応じて締結圧の立ち上がりを制御する一方、
後退速への切換え時には、上記コントロールバルブ76
の一端のポート76bにライン圧を供給して、該コント
ロールバルブ76の調圧動作を阻止するように構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車に搭載される自動
変速機、特に複数の変速段で締結される摩擦要素を有す
る自動変速機における上記摩擦要素に対する締結圧の制
御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】トルクコンバータと変速歯車機構とを連
結し、この変速歯車機構の動力伝達経路を複数の摩擦要
素の選択的締結によって切換えることにより、当該自動
車の運転状態に応じて変速段を自動的に切換えるように
した自動変速機においては、各摩擦要素に締結圧を供給
する油圧回路が備えられるが、この種の油圧回路とし
て、各摩擦要素毎に、締結圧を調整する調圧手段を備え
たものがある。
【0003】その1例として、例えば特開昭60−10
9647号公報によれば、各摩擦要素への締結圧供給通
路に調圧バルブを備えると共に、該調圧バルブから出力
された締結圧をオリフィスとアキュムレータとを介して
該調圧バルブにフィードバックさせることにより、締結
圧の立ち上がりを調整するようにしたものが開示されて
いる。これによれば、変速時に締結圧が遅延して立ち上
がり、摩擦要素が急激に締結されることによるショック
が抑制されることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の自
動変速機には、例えば後退段と前進の直結段とで締結さ
れる直結クラッチのように、複数の変速段で締結される
摩擦要素が備えられることがある。そして、このような
摩擦要素についても、上記のような締結圧の調整手段を
設けることが望ましいのであるが、その場合、次のよう
な問題の発生が考えられる。
【0005】つまり、上記直結クラッチの場合、前進走
行中に低変速段側から直結段へシフトアップされる場合
において、該直結クラッチに締結圧が供給されるとき
に、調圧手段によって締結圧の立ち上がりが良好に調整
されることにより、変速ショックが抑制されることにな
るが、後退段への切換え時において該直結クラッチが締
結される場合には、上記調圧手段が締結圧の立ち上がり
を遅延させるため、該クラッチの締結動作が遅れ、その
ため、後退段への切換えの応答遅れの問題が発生するの
である。
【0006】そこで、本発明は、上記の直結クラッチの
ように、複数の変速段、特に、締結圧が遅延させて立ち
上がることが要求される変速段と、速やかに立ち上がる
ことが要求される変速段とで締結される摩擦要素が備え
られる場合に、該摩擦要素の締結圧をそれぞれの変速段
で要求される状態に適合させて供給し得るようにするこ
とを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は次のような手段を用いることを特徴とす
る。
【0008】まず、本願の請求項1に係る発明(以下、
第1発明という)は、複数の摩擦要素を締結して第1の
変速段を達成すると共に、これらの摩擦要素のうちの所
定の摩擦要素と、これらの摩擦要素とは異なる他の摩擦
要素とを締結して第2の変速段を達成するようにした自
動変速機において、上記所定摩擦要素に対して第2の変
速段で供給される締結圧を調整する調圧手段と、第1の
変速段で該調圧手段の調圧動作を禁止する調圧禁止手段
とを備えたことを特徴とする。
【0009】また、請求項2に係る発明(以下、第2発
明という)は、上記第1発明の構成に加えて、第1の変
速段への移行時に、該変速段で締結される摩擦要素のう
ちの所定摩擦要素とは異なる摩擦要素に対して締結圧の
供給を制御する締結圧制御手段を備えたことを特徴とす
る。
【0010】また、請求項3に係る発明(以下、第3発
明という)は、上記第1発明または第2発明における調
圧手段として、ライン圧と制御圧とを受け、この制御圧
に応じてライン圧を所定の締結圧に調整する調圧バルブ
を備えたことを特徴とする。
【0011】そして、請求項4に係る発明(以下、第4
発明という)は、上記第3発明の調圧手段に対する調圧
禁止手段として、第1の変速段への変速時に立ち上がる
作動圧を調圧バルブに導いて該調圧バルブのスプールを
固定することにより、その調圧動作を阻止する調圧阻止
用作動圧の供給路を設けたことを特徴とする。
【0012】また、請求項5に係る発明(以下、第5発
明という)は、上記第1発明または第2発明における調
圧手段として、当該摩擦要素への締結圧供給路上に設け
られたオリフィスと、該オリフィスの下流側に設置され
て上記締結圧供給路から作動油が導入されるアキュムレ
ータとを備えたことを特徴とする。
【0013】そして、請求項6に係る発明(以下、第6
発明という)は、上記第5発明の調圧手段に対する調圧
禁止手段として、締結圧供給路上のオリフィスをバイバ
スするバイパス通路に設置されたバイパスバルブと、第
1の変速段への変速時に立ち上がる作動圧をバイパスバ
ルブに導いて上記バイパス通路を開通させるバイパス開
通用作動圧の供給路とを設けたことを特徴とする。
【0014】さらに、請求項7に係る発明(以下、第7
発明という)は、上記第1〜第6発明における第1の変
速段が後退段であり、第2の変速段が前進段であること
を特徴とする。
【0015】
【作用】上記の構成によれば、第1、第2の両変速段で
締結される所定摩擦要素に対し、まず、第2の変速段で
締結される場合には、締結圧が調圧手段によって調整さ
れてその立ち上がりが遅延される等により、変速ショッ
クが抑制されることになる。また、第1の変速段で締結
される場合には、調圧禁止手段が上記調圧手段の調圧動
作を禁止するので、該所定摩擦要素に締結圧が速やかに
供給されることになり、したがって、当該第1の変速段
への切換えの応答遅れが解消されることになる。
【0016】そして、第2発明によれば、第1の変速段
で締結される複数の摩擦要素のうちの所定摩擦要素とは
異なる他の摩擦要素について、第1の変速段への移行時
に締結圧の供給を制御する締結圧制御手段が備えられて
いるので、第1の変速段への切換わり時に、調圧手段の
調圧動作が禁止されることにより、上記所定摩擦要素が
急激に締結されても、これとは異なる上記他の摩擦要素
の締結が適切に制御されることになって、当該第1の変
速段への切換わりが円滑に行われることになる。
【0017】また、第3発明によれば、第2の変速段へ
の変速時に、所定摩擦要素に供給される締結圧が、ライ
ン圧と制御圧とを受けて、この制御圧に応じてライン圧
を所定の締結圧に調整する調圧バルブによって調整さ
れ、これにより該所定摩擦要素が良好に締結されること
になる。そして、第4発明によれば、第1の変速段への
変速時に立ち上がる作動圧によって調圧バルブのスプー
ルが固定されて、該調圧バルブの調圧動作が阻止される
ことにより、第1の変速時に当該所定摩擦要素が速やか
に締結されることになる。
【0018】さらに、第5発明によれば、第2の変速段
への変速時に、所定摩擦要素に供給される締結圧が、そ
の供給路上に設けられたオリフィスと、該オリフィスの
下流側に設置されて上記締結圧供給路から作動油が導入
されるアキュムレータの作用により、遅延して供給され
ることになる。そして、第6発明によれば、第1の変速
段への変速時に立ち上がる作動圧により、上記締結圧供
給路上のオリフィスをバイバスするバイパス通路に設置
されたバイパスバルブが作動して、上記バイパス通路を
開通させることにより、上記オリフィスとアキュムレー
タとでなる調圧動作が阻止されて、第1の変速段への変
速時に当該所定摩擦要素が速やかに締結されることにな
る。
【0019】なお、第7発明によれば、以上の作用が前
進段と後退段とで得られ、両変速段で締結される所定摩
擦要素に対する締結圧の供給が、前進段では遅延させ
て、後退段では速やかに行われることになって、前進走
行中における変速ショックが抑制されると共に、後退段
への切換え時における応答遅れが回避されることにな
る。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0021】図1に示すように、この実施例に係る自動
変速機1は、パワートレインを構成する要素として、ト
ルクコンバータ10と、該トルクコンバータ10と同一
軸線上に配置された主変速機20と、これらの軸線と平
行な軸線上に配置された副変速機30とを有する。
【0022】上記トルクコンバータ10は、エンジン出
力軸2に連結されたケース11に一体のポンプ12と、
該ポンプ12に対向配置されて該ポンプ12により作動
油を介して駆動されるタービン13と、該ポンプ12と
タービン13との間に配置され、かつワンウエィクラッ
チ14を介して変速機ケース3に支持されて、トルク増
大作用を行うステータ15と、上記タービン13に連結
された出力軸(タービンシャフト)16と、上記ケース
11を介して出力軸16をエンジン出力軸2に直結する
ロックアップクラッチ17とで構成されている。
【0023】なお、該トルクコンバータ10と主変速機
20との間には、上記ケース11を介してエンジン出力
軸2に駆動されるオイルポンプ4が配置されている。
【0024】また、上記主変速機20は、上記トルクコ
ンバータ出力軸16上における該トルクコンバータ側に
配置されたフロント遊星歯車機構21と、反トルクコン
バータ側に配置されたリヤ遊星歯車機構22とを有す
る。
【0025】そして、上記トルクコンバータ出力軸16
が、直結クラッチ23を介してフロント遊星歯車機構2
1のサンギヤ21aに、また、前進クラッチ24を介し
てリヤ遊星歯車機構22のサンギヤ22aにそれぞれ結
合されるようになっていると共に、フロント遊星歯車機
構21のリングギヤ21bと上記リヤ遊星歯車機構22
のサンギヤ22aとが結合されている。また、上記フロ
ント遊星歯車機構21のサンギヤ21aと変速機ケース
3との間には、第1ワンウエィクラッチ25と中間ブレ
ーキ26とが直列に配置され、かつ、これらに並列にエ
ンジンブレーキ用のコーストブレーキ27が配置されて
いると共に、上記リヤ遊星歯車機構22のリングギヤ2
2bと変速機ケース3との間には、第2ワンウエィクラ
ッチ28とローリバースブレーキ29とが並列に配置さ
れている。
【0026】そして、フロント遊星歯車機構21及びリ
ヤ遊星歯車機構22のピニオンキャリヤ21c,22c
が結合され、これらに主変速機20から副変速機30へ
動力を伝達する中間ギヤ5が連結されている。
【0027】このような構成により、この主変速機20
によれば、前進3段と後退1段の変速段が得られる。
【0028】つまり、まず、前進クラッチ24のみを締
結した状態では、トルクコンバータ出力軸16からの動
力がリヤ遊星歯車機構22のサンギヤ22aに入力され
ると共に、リングギヤ22bが第2ワンウエィクラッチ
28を介してケース3に固定されるので、該遊星歯車機
構22のピニオンキャリヤ22cから中間ギヤ5に上記
トルクコンバータ出力軸16の回転が大きな減速比で減
速されて出力され、主変速機20の1速が得られる。
【0029】また、この1速の状態から中間ブレーキ2
6が締結されると、第1ワンウェイクラッチ25を介し
てフロント遊星歯車機構21のサンギヤ21aが固定さ
れるため、トルクコンバータ出力軸16から前進クラッ
チ24及びリヤ遊星歯車機構22のサンギヤ22aを介
してフロント遊星歯車機構21のリングギヤ21bに入
力される動力は、該フロント遊星歯車機構21で上記1
速の減速比よりも小さな減速比で減速されて、ピニオン
キャリヤ21cから中間ギヤ5に出力されることにな
り、主変速機20の2速が得られる。
【0030】さらに、上記の2速の状態から直結クラッ
チ23が締結されると、トルクコンバータ出力軸16か
らの動力は、前進クラッチ24及びリヤ遊星歯車機構2
2のサンギヤ22aを介してフロント遊星歯車機構21
のリングギヤ21bに入力されると同時に、上記直結ク
ラッチ23を介して該フロント遊星歯車機構21のサン
ギヤ21aにも入力されることになる。したがって、該
フロント遊星歯車機構21は全体が一体回転することに
なって、ピニオンキャリヤ21cから中間ギヤ5にトル
クコンバータ出力軸16の回転と等しい回転が出力さ
れ、主変速機20の3速が得られる。
【0031】そして、上記前進クラッチ24が解放され
て、直結クラッチ23とローリバースブレーキ29とが
締結されれば、トルクコンバータ出力軸16からの動力
はフロント遊星歯車機構21のサンギヤ21aに入力さ
れる一方において、リヤ遊星得歯車機構22のリングギ
ヤ22bが固定されることにより、両遊星歯車機構2
1,22のピニオンキャリヤ21c,22cから中間ギ
ヤ5に上記トルクコンバータ出力軸16の回転が逆転さ
れて出力され、後退速が得られる。
【0032】なお、1速及び2速の状態での減速時に
は、上記第2、第1ワンウエィクラッチ28,25がそ
れぞれ空転して、エンジンブレーキが作動しないことに
なるが、エンジンブレーキ用レンジでの1速時には、第
2ワンウエィクラッチ28に並列のローリバースブレー
キ29が締結されることにより、また、2速時には第1
ワンウエィクラッチ25に並列のコーストブレーキ27
が締結されることにより、エンジンブレーキが作動する
1速及び2速が得られることになる。
【0033】一方、上記副変速機30は遊星歯車機構3
1を有し、上記主変速機20における中間ギヤ5に常時
噛み合った中間ギヤ6が該遊星歯車機構31のリングギ
ヤ31aに連結されていると共に、該遊星歯車機構31
のリングギヤ31aとサンギヤ31bとの間には直結ク
ラッチ32が配置され、かつ、サンギヤ31bと変速機
ケース3との間には、第3ワンウエィクラッチ33と減
速ブレーキ34とが並列に配置されている。そして、該
遊星歯車機構31のピニオンキャリヤ31cに出力ギヤ
7が連結され、該ギヤ7から差動装置を介して左右の駆
動輪(図示せず)に動力が伝達されるようになってい
る。
【0034】この副変速機30は、主変速機20から中
間ギヤ5,6を介して入力される動力を前進2段に変速
して出力ギヤ7に出力することができるようになってい
る。
【0035】つまり、直結クラッチ32が解放され、か
つ減速ブレーキ34が締結されれば、遊星歯車機構31
のサンギヤ31bが固定されることにより、該遊星歯車
機構31のリングギヤ31aに入力される中間ギヤ6か
らの動力が減速されてピニオンキャリヤ31cから出力
ギヤ7に出力され、また、上記直結クラッチ32が締結
され、かつ減速ブレーキ34が解放されれば、該遊星歯
車機構31のリングギヤ31aとサンギヤ31bとが結
合されることにより、上記中間ギヤ6からの動力がその
まま出力ギヤ7に出力されることになる。
【0036】このようにして、主変速機20によって前
進3段、後退1段の変速段が得られ、また、副変速機3
0によって、主変速機20の出力に対して前進2段の変
速段が得られるから、自動変速機の全体としては、前進
6段、後退2段の変速段がえられることになるが、この
実施例では、これらの変速段のうち、前進5段と後退1
段の変速段を採用するようになっている。
【0037】ここで、この前進5段、後退1段の各変速
段における各クラッチやブレーキの作動状態をまとめる
と、表1のようになる。なお、表1中、(○)は、エン
ジンブレーキ用の変速段のみで締結されることを示す。
【0038】
【表1】 次に、上記表1に従って各クラッチ及びブレーキを選択
的に締結させることにより、運転状態もしくは運転者の
要求に応じた変速段を形成する油圧回路について説明す
る。
【0039】図2に示すように、この油圧回路40に
は、まず、オイルポンプ4から吐出される作動油の圧力
を所定圧力のライン圧に調整するレギュレータバルブ4
1が備えられ、該レギュレータバルブ41によって調整
されたライン圧が、メインライン42により、運転者に
よって操作されるマニュアルバルブ43と、各種制御用
元圧を生成する第1〜第3レデューシングバルブ44,
45,46とに供給されるようになっている。
【0040】これらのレデューシングバルブ44〜46
のうち、第1レデューシングバルブ44によって減圧さ
れた制御用元圧はライン47を介してモデュレータバル
ブ48に供給されると共に、このモデュレータバルブ4
8の制御ポート48aにはデューティソレノイドバルブ
49によって調整された制御圧が供給されるようになっ
ている。したがって、該モデュレータバルブ48におい
ては、上記デューティソレノイドバルブ49のデューテ
ィ率(1ON,OFFサイクル中のON時間の比率)に
応じたモデュレータ圧が生成されることになると共に、
このモデュレータ圧がライン50を介して上記レギュレ
ータバルブ41の第1増圧ポート41aに供給されるこ
とにより、ライン圧が上記デューティ率に応じて増圧さ
れることになる。その場合に、上記デューティ率は例え
ばエンジンのスロットル開度等に応じて設定さることに
より、ライン圧が該スロットル開度等に応じた値に調整
されることになる。なお、上記モデュレータ圧をレギュ
レータバルブ41の第1増圧ポート41aに供給するラ
イン50には、デューティソレノイドバルブ49の周期
的ON,OFF動作に起因する油圧の脈動を抑制するた
めのアキュムレータ51が設置されている。
【0041】また、上記マニュアルバルブ43は、D,
3,2,1の各前進レンジと、R(後退)レンジと、N
(中立)レンジと、P(駐車)レンジの設定が可能とさ
れており、前進レンジでは、上記メインライン42を前
進52ラインに、Rレンジでは後退ライン53にそれぞ
れ接続させるようになっている。そして、前進ライン5
2は、作動油の供給時と排出時とで絞り量を異ならせた
オリフィス54を介して前進クラッチ24に導かれてお
り、したがって、D,3,2,1の各前進レンジでは、
前進クラッチ24が常時締結されることになる。
【0042】ここで、この前進ライン52には、前進ク
ラッチ24への締結圧の供給時におけるショックを緩和
するための第1アキュムレータ55が設置され、このア
キュムレータ55に上記メインライン42からライン5
6を介して背圧が供給されるようになっている。また、
上記後退ライン53からはレギュレータバルブ41の第
2増圧ポート41bに通じるライン57が分岐され、R
レンジでライン圧の調整値を高くするようになってい
る。
【0043】一方、上記メインライン42、前進ライン
52及び後退ライン53からは、主変速機20における
変速用の第1、第2、第3シフトバルブ61,62,6
3と、副変速機30における変速用の第4、第5シフト
バルブ64,65とにライン圧が供給されるようになっ
ている。
【0044】これらのシフトバルブ61〜65は、いず
れも一端に制御ポート61a〜65aが設けられ、上記
第2レデューシングバルブ45から導かれた制御用元圧
ライン66が主変速機用の第1〜第3シフトバルブ61
〜63の各制御ポート61a〜63aに、また、第3レ
デューシングバルブ46から導かれた制御用元圧ライン
67が副変速機用の第4、第5シフトバルブ64,65
の各制御ポート64a,65aにそれぞれ接続されてい
る。
【0045】そして、上記制御用元圧ライン66,67
には、第1〜第5シフトバルブ61〜65に対応させて
第1〜第5ON−OFFソレノイドバルブ71〜75が
設置されている。これらのON−OFFソレノイドバル
ブ71〜75は、ON時に当該シフトバルブ61〜65
の制御ポート61a〜65a内をドレンさせるようにな
っており、したがって、各シフトバルブ61〜65のス
プールは、対応するON−OFFソレノイドバルブ71
〜75がONのときに図面上、左側に位置し、OFFの
ときに右側に位置することになる。
【0046】ここで、上記第1〜第5ON−OFFソレ
ノイドバルブ71〜75の状態と変速段との関係をまと
めると、表2に示すようになる。なお、この表2中、
(1),(2)はエンジンブレーキ用の1速及び2速を
示す。また、OFF*は、一旦ONとなった後、OFF
に切換わることを示す。
【0047】
【表2】 そして、この表2に示すような各ON−OFFソレノイ
ドバルブ71〜75のON,OFFの組合せに応じて、
各シフトバルブ61〜65のスプールの位置が決定され
ることにより、上記メインライン42或は前進ライン5
2もしくは後退ライン53から各クラッチ及びブレーキ
に通じるラインが選択的に連通され、これにより、前記
表1に示すところに従って各クラッチ及びブレーキが締
結されて、1〜5速と後退速とが得られることになる。
【0048】その場合に、主変速機20における直結ク
ラッチ23、コーストブレーキ27、ローリバースブレ
ーキ29及び中間ブレーキ26については、ライン圧を
減圧して所定の締結圧に調整するためのコントロールバ
ルブ76,77,78,79がそれぞれ備えられてい
る。そして、これらのバルブのうちのコーストブレーキ
用、ローリバースブレーキ用及び中間ブレーキ用のコン
トロールバルブ77,78,79については、制御ポー
ト77a,78a,79aに第1リニアソレノイドバル
ブ81によって調整された制御圧がライン82を介して
供給されるようになっており、また、直結クラッチ用コ
ントロールバルブ76の制御ポート76aには、直結ク
ラッチ23に供給された締結圧自体がライン83を介し
て制御圧として供給されるようになっている。
【0049】なお、上記第1リニアソレノイドバルブ8
1は、上記第1レデューシングバルブ44からライン4
7及びライン84を介して供給される制御元圧をコント
ローラ(図3参照)からの制御信号に応じて調整して、
そのときの変速段や運転状態に応じた制御圧を生成する
ようになっている。また、上記直結クラッチ用コントロ
ールバルブ76と、上記ローリバースブレーキ用コント
ロールバルブ78の一端に設けられたポート76b,7
8bには、上記後退ライン53から分岐されたライン8
5を介して調圧動作禁止用ライン86,87がそれぞれ
接続され、Rレンジで、これらのポート76b,78b
にライン圧が供給されてスプールが図面上、左側の位置
に固定されることにより、該直結クラッチ用及びローリ
バースブレーキ用コントロールバルブ76,78の調圧
(減圧)動作が阻止されるようになっている。さらに、
中間ブレーキ用コントロールバルブ79の一端のポート
79bには、コーストブレーキ27に締結圧が供給され
るときに、該締結圧がライン88を介して供給されて、
該コントロールバルブ79の調圧動作が制限されるよう
になっている。
【0050】また、上記第1リニアソレノイドバルブ8
1によって生成された制御圧は、アキュムレータ用モデ
ュレータバルブ89の制御ポート89aにも供給される
ようになっている。このモデュレータバルブ89は、メ
インライン42からライン90を介して供給されるライ
ン圧を上記第1リニアソレノイドバルブ81からの制御
圧に応じて調整して、第2、第3アキュムレータ91,
92用の背圧を生成し、これをライン93,94によっ
てこれらのアキュムレータ91,92の背圧ポート91
a,92aに供給するようになっている。
【0051】さらに、副変速機30の制御用としては、
直結クラッチ32及び減速ブレーキ34に供給される締
結圧を調整する第2リニアソレノイドバルブ95が備え
られている。この第2リニアソレノイドバルブ95は、
メインライン42からライン96を介してライン圧を制
御元圧として供給され、これをコントローラからの制御
信号に応じて調整して、上記直結クラッチ32もしくは
減速ブレーキ34に供給される締結圧を生成する。
【0052】ここで、この油圧回路40による各変速段
についての各クラッチやブレーキに対する締結圧の供給
状態を具体的に説明する。
【0053】まず、Dレンジ等で採用されるエンジンブ
レーキの作動しない1速では、主変速機20側では、第
1〜第3ON−OFFソレノイドバルブ71〜73がO
N,OFF,OFFの状態にあって、第1〜第3シフト
バルブ61〜63のスプールが左側、右側、右側にそれ
ぞれ位置している。この状態では、前進ライン52から
分岐されたライン101が第1シフトバルブ61を介し
てライン102に連通し、さらに第2シフトバルブ62
を介してライン103に連通するが、このライン103
は第3シフトバルブ63で遮断される。また、同じく前
進ライン52から分岐された他のライン104は第2シ
フトバルブ62で、メインライン42から分岐されたラ
イン105は第1シフトバルブ61でそれぞれ遮断され
る。したがって、この場合は、前述のように、前進レン
ジで常時締結される前進クラッチ24のみが締結された
状態となり、主変速機20においてエンジンブレーキが
作動しない1速が得られる。
【0054】そして、副変速機30においては、第4、
第5ON−OFFソレノイドバルブ74,75が共にO
FFの状態にあって、第4、第5シフトバルブ64,6
5のスプールが共に右側に位置することにより、メイン
ライン42から分岐されたライン106が第4シフトバ
ルブ64を介してライン107に連通し、さらに、第5
シフトバルブ65を介して減速ブレーキ34に通じるラ
イン108に連通して該ブレーキ34にライン圧が供給
される。したがって、該減速ブレーキ34が締結され
て、副変速機30の変速段が減速段となり、その結果、
自動変速機全体としての変速段はエンジンブレーキの作
動しない1速となる。
【0055】また、1レンジや2レンジ等で採用される
エンジンブレーキ用の1速では、上記のエンジンブレー
キ非作動の1速に対して第3ソレノイドバルブ73がO
Nとなり、これにともなって、第3シフトバルブ63の
スプールが左側に位置する。
【0056】したがって、この場合は、上記前進ライン
52が、その分岐ライン101、第1シフトバルブ6
1、ライン102、第2シフトバルブ62、ライン10
3及び第3シフトバルブ63を介してローリバースブレ
ーキ用コントロールバルブ78に通じるライン109に
連通し、該コントロールバルブ78にライン圧が供給さ
れることになる。そして、このコントロールバルブ78
に供給されたライン圧は、第1リニアソレノイドバルブ
81から供給されている制御圧に応じた締結圧に調整さ
れ、この締結圧がローリバースブレーキ29に供給され
ることになる。これにより、前進クラッチ24に加え
て、ローリバースブレーキ29が締結され、主変速機2
0において、エンジンブレーキ用の1速が得られること
になる。そして、副変速機30の変速段は、前述のエン
ジンブレーキ非作動の1速の場合と同様に減速段に設定
されているから、自動変速機全体として、エンジンブレ
ーキが作動する1速が得られる。
【0057】次に、Dレンジ等で採用されるエンジンブ
レーキ非作動の2速、及び1レンジや2レンジ等で採用
されるエンジンブレーキ用の2速では、上記のエンジン
ブレーキ非作動の1速及びエンジンブレーキ用の1速の
状態に対して副変速機30の変速段のみが変化する。つ
まり、副変速機30における第5ON−OFFソレノイ
ドバルブ75がONとなり、これに伴って第5シフトバ
ルブ65のスプールが左側に位置する。したがって、第
4シフトバルブ64から該第5シフトバルブ65に導か
れているライン107が直結クラッチ32に通じるライ
ン110に連通されて、該直結クラッチ32が締結され
ることになり、副変速機30の変速段が直結段となる。
これにより、自動変速機の全体として、エンジンブレー
キが作動しない2速或はエンジンブレーキが作動する2
速が得られることになる。
【0058】なお、上記副変速機30における減速段か
ら直結段への切換わり時には、第4ON−OFFソレノ
イドバルブ74が一旦ONとなった後、OFFとなる。
そのため、第4シフトバルブ64のスプールが一時的に
左側に位置して、上記ライン106,107間を遮断す
る。そして、この間は第2リニアソレノイドバルブ95
が締結圧を調整し、これをライン97及び第5シフトバ
ルブ65を介して直結クラッチ32に供給する。
【0059】さらに、3速では、主変速機20におい
て、第1〜第3ON−OFFソレノイドバルブ71〜7
3がOFF,ON,ONとなり、これに伴って第1〜第
3シフトバルブ61〜63のスプールが、右側、左側、
左側に位置することになる。この場合、まず、前進ライ
ン52からの一方の分岐ライン101が、第1シフトバ
ルブ61を介してライン111に連通し、さらに第3シ
フトバルブ63を介してコーストブレーキ用コントロー
ルバルブ77に通じるライン112に連通する。したが
って、該コントロールバルブ77にライン圧が供給さ
れ、これが第1リニアソレノイドバルブ81からの制御
圧に応じた締結圧に調整された上で、コーストブレーキ
27に供給され、該ブレーキ27を締結させる。
【0060】また、前進ライン52からの他方の分岐ラ
イン104が第2シフトバルブ62を介して中間ブレー
キ用コントロールバルブ79に通じるライン113に連
通し、該コントロールバルブ79にライン圧を供給す
る。その場合に、このコントロールバルブ79には、上
記第1リニアソレノイドバルブ81からの制御圧が供給
されると共に、上記コーストブレーキ27に供給されて
いる締結圧がライン88を介して制御圧として供給され
て、これらの制御圧に応じて調整された締結圧が中間ブ
レーキ26に供給されることになる。その結果、主変速
機20においては、前進クラッチ24に加えて中間ブレ
ーキ26が締結され、しかも上記コーストブレーキ27
も締結されることにより、エンジンブレーキが作動する
2速となる。
【0061】一方、副変速機30においては、第4、第
5ON−OFFソレノイドバルブ74,75が共にOF
Fの状態にあって、前述の1速の場合と同様にして、変
速段が減速段に設定されている。したがって、自動変速
機の全体としては、所定の減速比を有し、かつ、エンジ
ンブレーキが作動する3速が得られることになる。
【0062】また、4速では、主変速機20において
は、第1〜第3ON−OFFソレノイドバルブ71〜7
3がOFF,ON,OFFとなって、第1〜第3シフト
バルブ61〜63のスプールが右側、左側、右側に位置
する。そのため、メインライン42から分岐されたライ
ン105が第1シフトバルブ61を介してライン114
に連通すると共に、さらに、第3シフトバルブ63を介
して直結クラッチ用コントロールバルブ76に通じるラ
イン115に連通し、したがって、該コントロールバル
ブ76にライン圧が供給されることになる。そして、こ
のコントロールバルブ76によって調整された締結圧が
ライン116によって直結クラッチ23に供給され、該
クラッチ23を締結させる。これにより、主変速機20
は、前進クラッチ24と直結クラッチ23とが締結され
て3速となる。ここで、直結クラッチ23の締結時に
は、第2アキュムレータ91の作用により、締結圧が徐
々に供給されるようになっている。
【0063】一方、副変速機30は、前述の3速の場合
と同様に、第4、第5ON−OFFソレノイドバルブ7
4,75が共にOFFの状態にあって、変速段は減速段
に設定されており、その結果、自動変速機の全体として
は4速が得られることになる。
【0064】そして、この4速の状態から副変速機30
における第5ON−OFFソレノイドバルブ75がON
となって第5シフトバルブ65のスプールが左側に位置
することにより、該副変速機30における直結クラッチ
32が締結されて変速段が直結段となり、その結果、自
動変速機全体としての変速段が5速となる。なお、この
場合も、副変速機30の直結段への切換わり時に、第4
ON−OFFソレノイドバルブ74が一旦ONとなるこ
とにより、直結クラッチ32へは、第2リニアソレノイ
ドバルブ95によって調整された締結圧が一時的に供給
される。
【0065】さらに、上記マニュアルバルブ43がRレ
ンジに操作された後退速においては、該マニュアルバル
ブ43を介して後退ライン53がメインライン42に連
通されると共に、第1〜第3ON−OFFソレノイドバ
ルブ71〜73がOFF,OFF,OFFの状態となっ
て、第1〜第3シフトバルブ61〜63のスプールがい
ずれも右側に位置することになる。
【0066】そのため、まず、メインライン42から分
岐されたライン105が、前述の4速及び5速の場合と
同様に、第1シフトバルブ61を介してライン114に
連通すると共に、さらに、第3シフトバルブ63を介し
て直結クラッチ用コントロールバルブ76に通じるライ
ン115に連通し、したがって、該コントロールバルブ
76にライン圧が供給されることになる。この場合は、
該コントロールバルブ76の一端のポート76bに、上
記後退ライン53からライン85,86を介してライン
圧が供給されて、該コントロールバルブ76のスプール
が図面上、左側に固定されることにより、上記ライン1
15から供給されたライン圧が、減圧されることなく、
ライン116を介してそのまま直結クラッチ24に供給
され、該直結クラッチ24を高い締結圧で締結させる。
【0067】また、上記後退ライン53は、作動油の供
給方向と排出方向とで絞り量が異なるオリフィス117
を有するライン118、第3シフトバルブ63及び前述
のライン109を介してローリバースブレーキ用コント
ロールバルブ78に連通して、上記のエンジンブレーキ
用の1速の場合と同様に、該コントロールバルブ78に
ライン圧を供給する。この場合、コントロールバルブ7
8の一端のポート78bには、上記後退ライン53から
分岐されたライン85,87によってライン圧が導入さ
れることにより、該コントロールバルブ78のスプール
が図面上、左側に固定されることになる。そのため、上
記ライン109によって供給されているライン圧は、該
コントロールバルブ78で調整されることなく、そのま
まローリバースブレーキ29に供給され、該ローリバー
スブレーキ29を高い締結圧で締結することになる。
【0068】これにより、主変速機20においては、直
結クラッチ24及びローリバースブレーキ29が締結さ
れ、後退速が得られる。この場合、副変速機30におい
ては、第4,第5ON−OFFソレノイドバルブ74,
75ともOFFの状態にあって、減速段に設定された状
態にある。
【0069】なお、上記ローリバースバスブレーキ29
に締結圧が供給される際には、上記ライン118からラ
イン119を介して第3アキュムレータ92に作動油が
導入されることにより、該締結圧が徐々に立ち上がるこ
とになる。
【0070】以上の構成に加えて、この油圧回路40に
は、トルクコンバータ10内のロックアップクラッチ1
7を制御するためのロックアップ第1、第2シフトバル
ブ121,122と、ロックアップコントロールバルブ
123とが備えられている。
【0071】そして、メインライン42から第1シフト
バルブ121とコントロールバルブ123とにコンバー
タライン124が導かれていると共に、第1シフトバル
ブ121の一端の制御ポート121aには、上記第2レ
デューシングバルブ45からの制御ライン66がライン
125を介して接続されている。そして、このライン1
25にはロックアップ制御用のON−OFFソレノイド
バルブ126が設置され、該バルブ126がOFFのと
きに、上記第1シフトバルブ121の制御ポート121
aに制御圧が導入されることにより、該バルブ121の
スプールが左側に位置するようになっており、このと
き、上記コンバータライン124がトルクコンバータ1
0内のロックアップ解放室17aに通じる解放ライン1
27に連通し、これによってロックアップクラッチ17
が解放される。
【0072】一方、上記ON−OFFソレノイドバルブ
126がONとなって、第1シフトバルブ121の制御
ポート121aから制御圧がドレンされることにより、
該バルブ121のスプールが右側に位置すると、上記コ
ンバータライン124がトルクコンバータ10内のロッ
クアップ締結室17bに通じる締結ライン128に連通
し、これによりロックアップクラッチ17が締結され
る。そして、このとき、上記解放ライン127は第1シ
フトバルブ121及びライン129を介してロックアッ
プコントロールバルブ123に通じ、該コントロールバ
ルブ123で調整された作動圧が、ロックアップ解放圧
としてロックアップクラッチ17の解放室17bに供給
される。
【0073】つまり、上記コントロールバルブ123の
一端の制御ポート123aには、上記第1レデューシン
グバルブ44からの制御ライン130が接続されている
と共に、この制御ライン130にはデューティソレノイ
ドバルブ131が設置され、上記制御ポート123aに
供給される制御圧を該デューティソレノイドバルブ13
1に与えられる制御信号のデューティ率に応じて調整す
ることにより、上記解放圧を調整するようになっている
のである。
【0074】また、上記デューティソレノイドバルブ1
31によって生成された制御圧は、ライン132を介し
て第2シフトバルブ122の制御ポート122aにも供
給される。そして、該制御圧が所定値以下の場合には、
第2シフトバルブ122のスプールが右側に位置するこ
とにより、メインライン42からライン56を介して導
かれたライン133がライン134を介して上記コント
ロールバルブ123の調圧阻止ポート123bに連通し
て、該ポート123bにライン圧が供給される。これに
より、コントロールバルブ123による解放圧の調整動
作が阻止され、このとき、ロックアップクラッチ17は
締結圧のみが供給された完全締結状態となる。
【0075】そして、上記制御圧が所定値以上となった
ときに、コントロールバルブ123による解放圧の調整
動作が行われ、この解放圧に応じてロックアップクラッ
チ17がスリップ制御されるようになっている。
【0076】ここで、上記第2シフトバルブ122のス
プールは、制御圧の非導入時に右側に位置し、このと
き、上記直結クラッチ24に通じるライン52上のオリ
フィス54をバイパスするライン135を開通させるよ
うになっている。
【0077】なお、この油圧回路40に備えられたライ
ン圧調整用のデューティソレノイドバルブ49、変速用
の第1〜第5ON−OFFソレノイドバルブ71〜7
5、締結圧調整用の第1、第2リニアソレノイドバルブ
81,95、ロックアップ制御用のON−OFFソレノ
イドバルブ126及びデューティソレノイドバルブ13
1は、図3に示すように、コントローラ140からの制
御信号によって制御されるようになっている。そして、
このコントローラ140には、車速を検出するセンサ1
41からの信号、エンジンのスロットル開度を検出する
センサ142からの信号、及び運転者によって選択され
たシフト位置(レンジ)を検出するセンサ143からの
信号等が入力され、これらの信号によって示される運転
状態や運転者の要求に応じて上記各ソレノイドバルブを
制御するようになっている。
【0078】本実施例に係る自動変速機は以上のような
構成を有するのであるが、この自動変速機1において
は、前述の説明から明らかなように、主変速機20にお
ける直結クラッチ23が主変速機20の直結段である
4,5速と後退速とで締結されることになる。
【0079】次に、この直結クラッチ23が締結される
際の締結圧の制御について、さらに詳しく説明する。
【0080】図4は、直結クラッチ23が締結される一
方の変速段である4速への変速時における関連バルブの
作動状態を示すものである。この変速時の場合、前進ラ
イン52からのライン圧によって前進クラッチ24が既
に締結されている状態で、さらに、メインライン42
(図2参照)からのライン圧がライン114から第3シ
フトバルブ63及びライン115を介して直結クラッチ
用コントロールバルブ76の入力ポート76cに供給さ
れ、該コントロールバルブ76で所定の締結圧に調整さ
れて直結クラッチ23に供給される。これにより、該直
結クラッチ23が締結され、変速段が3速から4速に切
換わる。
【0081】その場合に、直結クラッチ23に供給され
た締結圧は、一方向オリフィス83aが設けられたライ
ン83によって上記コントロールバルブ76の制御ポー
ト76aにフィードバックされ、このフィードバック圧
とスプリング76dによる付勢力との和に対応するよう
に締結圧が調整されることになるが、上記ライン83に
おける一方向オリフィス83aよりコントロールバルブ
76側にはアキュムレータ91が設置されて、上記フィ
ードバック圧の立ち上りが緩かとされるため、直結クラ
ッチ23に供給される締結圧も、図6に示すように立ち
上りが緩やかとなる。
【0082】これにより、4速への変速時に直結クラッ
チ23が緩かに締結されることになって、変速ショック
が低減されることになる。
【0083】一方、直結クラッチ23が締結されるもう
一方の変速段である後退速への変速時には、図5に示す
ように、上記の4速への変速時と同様に、メインライン
42からのライン圧がライン114、第3シフトバルブ
63及びライン115を介して直結クラッチ用コントロ
ールバルブ76の入力ポート76cに供給される。そし
て、この場合は、後退ライン53(図2参照)からライ
ン圧がライン85及びライン86を介して上記コントロ
ールバルブ76の一端の調圧禁止用ポート76bに供給
されるため、該コントロールバルブ76においては、図
示のように、補助スプール76eを介して主スプール7
6fが図面上、左側の位置に固定される。そのため、上
記入力ポート76cに供給されたライン圧は調圧される
ことなく、また、アキュムレータ91の作動の影響を受
けることなく、図7に示すように、直結クラッチ23の
締結圧として速やかに立ち上がることになる。これによ
り、後退速への変速時に、直結クラッチ23が遅滞なく
締結される。
【0084】一方、この後退速への切換わり時には、上
記後退ライン53に連通しているライン118から第3
シフトバルブ63及びライン109を介してローリバー
スブレーキ用コントロールバルブ78の入力ポート78
cにライン圧が供給されるが、このコントロールバルブ
78においても、一端の調圧禁止用ポート78bに上記
ライン85から分岐されたライン87によってライン圧
が供給されて、補助スプール78dを介して主スプール
78eが図面上、左側の位置に固定されるため、上記入
力ポート78cに供給されたライン圧が、調圧されるこ
となく、締結圧としてそのままローリバースブレーキ2
9に供給されることになる。
【0085】そして、このローリバースブレーキ29の
締結時には、上記ライン118から分岐されたライン1
19を介して作動油がアキュムレータ92に導入される
ことにより、該ローリバースブレーキ29の締結圧が図
8に示すように所定時間遅延して立ち上がることにな
る。また、その場合における遅延時間は、ライン94を
介して該アキュムレータ92の背圧ポート92aに供給
される背圧が、図2に示す第1リニアソレノイドバルブ
81と背圧制御バルブ89とによって適切に制御される
ことにより、最適の時間に調整される。
【0086】このようにして、後退速への切換わり時
に、まず直結クラッチ23が速やかに締結され、その後
ローリバースブレーキ29が最適なタイミングで締結さ
れることになって、後退速への切換えが、大きなショッ
クを発生することなく、しかも応答遅れを生じることな
く良好に行われることになる。
【0087】なお、以上の実施例によれば、4速への変
速時に、直結クラッチ用コントロールバルブ76と、該
コントロールバルブ76に制御圧(フィードバック圧)
を供給する通路83上に設けられたオリフィス83a及
びアキュムレータ91とによって、直結クラッチ23に
供給される締結圧を調整するようにしたが、この締結圧
の調圧手段としては、例えば図9に示すように構成して
もよい。
【0088】つまり、直結クラッチ23に締結圧を供給
するライン151上にオリフィス152を設けると共
に、その下流側にアキュムレータ153を備え、かつ、
上記オリフィス152をバイパスするバイパスライン1
54を設けて、該ライン154上に、これを開通させ或
は遮断するバイパスバルブ155を備える。
【0089】このような構成によっても、上記バイパス
バルブ155によりバイパスライン154を遮断すれ
ば、直結クラッチ23に供給される締結圧の立ち上がり
が遅延されて、該クラッチ23が良好に締結されること
になる。そして、後退速への切換え時において、このオ
リフィス152とアキュムレータ153とでなる調圧手
段の調圧動作を阻止させるためには、後退速でライン圧
が立ち上がるライン156(例えば図4,5のライン8
7)から作動圧を上記バイパスバルブ155に導いて、
バイパスライン154を連通させればよく、これにより
直結クラッチ23に締結圧が速やかに供給されることに
なる。
【0090】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、例えば前
進の直結段と後退段とで締結される直結クラッチのよう
に、複数の変速段で締結される摩擦要素、特に一方の変
速段への切換わり時には速やかに、他方の変速段への切
換わり時には緩やかに締結されることが要求される摩擦
要素を有する自動変速機において、上記摩擦要素に対す
る締結圧の供給が、両変速段への切換わり時に、上記の
ような要求に応じてそれぞれ適切に行われることにな
る。これにより、一方の変速段への切換わりの応答遅れ
と、他方の変速段への切換わり時における変速ショック
が共に効果的に防止されることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係る自動変速機の骨子図で
ある。
【図2】 同自動変速機の油圧回路を示す回路図であ
る。
【図3】 図2の油圧回路における各ソレノイドバルブ
に対する制御システム図である。
【図4】 4速への変速時におけるバルブの状態を示す
油圧回路の要部拡大図である。
【図5】 後退速への変速時におけるバルブの状態を示
す油圧回路の要部拡大図である。
【図6】 4速への変速時における直結クラッチの締結
圧の変化を示す図である。
【図7】 後退速への変速時における直結クラッチの締
結圧の変化を示す図である。
【図8】 後退速への変速時におけるローリバースブレ
ーキの締結圧の変化を示す図である。
【図9】 本発明における調圧手段の他の実施例を示す
該略図である。
【符号の説明】
23,24,29 摩擦要素(直結クラッチ、前進ク
ラッチ、ローリバースクラッチ) 76,83a,91 調圧手段(直結クラッチ用コン
トロールバルブ、オリフィス、アキュムレータ) 86 調圧禁止手段(調圧禁止用ライン) 92 締結圧制御手段(アキュムレータ)
フロントページの続き (72)発明者 森 匡輔 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の摩擦要素を締結して第1の変速段
    を達成すると共に、これらの摩擦要素のうちの所定の摩
    擦要素と、これらの摩擦要素とは異なる他の摩擦要素と
    を締結して第2の変速段を達成するようにした自動変速
    機の制御装置であって、上記所定摩擦要素に対して第2
    の変速段で供給される締結圧を調整する調圧手段と、第
    1の変速段で該調圧手段の調圧動作を禁止する調圧禁止
    手段とを備えたことを特徴とする自動変速機の制御装
    置。
  2. 【請求項2】 複数の摩擦要素を締結して第1の変速段
    を達成すると共に、これらの摩擦要素のうちの所定の摩
    擦要素と、これらの摩擦要素とは異なる他の摩擦要素と
    を締結して第2の変速段を達成するようにした自動変速
    機の制御装置であって、上記所定摩擦要素に対して第2
    の変速段で供給される締結圧を調整する調圧手段と、第
    1の変速段で該調圧手段の調圧動作を禁止する調圧禁止
    手段と、第1の変速段への移行時に、該変速段で締結さ
    れる摩擦要素のうちの上記所定摩擦要素とは異なる摩擦
    要素に対して締結圧の供給を制御する締結圧制御手段と
    を備えたことを特徴とする自動変速機の制御装置。
  3. 【請求項3】 調圧手段は、ライン圧と制御圧とを受
    け、この制御圧に応じてライン圧を所定の締結圧に調整
    する調圧バルブである請求項1または請求項2に記載の
    自動変速機の制御装置。
  4. 【請求項4】 調圧禁止手段は、第1の変速段への変速
    時に立ち上がる作動圧を調圧バルブに導いて該調圧バル
    ブのスプールを固定することにより、その調圧動作を阻
    止する調圧阻止用作動圧の供給路である請求項3に記載
    の自動変速機の制御装置。
  5. 【請求項5】 調圧手段は、当該摩擦要素への締結圧供
    給路上に設けられたオリフィスと、該オリフィスの下流
    側に設置されて上記締結圧供給路から作動油が導入され
    るアキュムレータとで構成されている請求項1または請
    求項2に記載の自動変速機の制御装置。
  6. 【請求項6】 調圧禁止手段は、締結圧供給路上のオリ
    フィスをバイバスするバイパス通路に設置されたバイパ
    スバルブと、第1の変速段への変速時に立ち上がる作動
    圧をバイパスバルブに導いて上記バイパス通路を開通さ
    せるバイパス開通用作動圧の供給路とで構成されている
    請求項5に記載の自動変速機の制御装置。
  7. 【請求項7】 第1の変速段は後退段であり、第2の変
    速段は前進段である請求項1から請求項6のいずれかに
    記載の自動変速機の制御装置。
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