JPH05214514A - 優れた色彩異方効果を発現する繊維構造物又はフィルム - Google Patents

優れた色彩異方効果を発現する繊維構造物又はフィルム

Info

Publication number
JPH05214514A
JPH05214514A JP26551792A JP26551792A JPH05214514A JP H05214514 A JPH05214514 A JP H05214514A JP 26551792 A JP26551792 A JP 26551792A JP 26551792 A JP26551792 A JP 26551792A JP H05214514 A JPH05214514 A JP H05214514A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
color
resin
metal
fibrous structure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP26551792A
Other languages
English (en)
Inventor
Michio Kubota
道雄 久保田
Yoshikazu Kondo
義和 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanebo Ltd filed Critical Kanebo Ltd
Priority to JP26551792A priority Critical patent/JPH05214514A/ja
Publication of JPH05214514A publication Critical patent/JPH05214514A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた色彩異方効果を発現する繊維構造物又
はフィルムを提供する。 【構成】 繊維構造物またはフィルム上に樹脂をコーテ
ィングし、その上に半透明膜として膜厚15〜350Å
の金属膜を、更にその上に透明膜として膜厚100〜5
000Åの酸化錫膜あるいは酸化錫と錫の混合物を有す
る事を特徴とする繊維構造物またはフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、優れた色彩異方効果を
発現する繊維構造物又はフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、反射膜としてアルミニウム,金,
銀,銅,亜鉛,錫,ニッケル(以下Al,Au,Ag,
Cu,Zn,Sn,Niと記す)等の金属膜を被着し、
その上に透明膜として酸化アルミニウム(以下Al2
3 と記す),酸化アンチモン,酸化チタン(以下TiO
2 と記す),酸化ジルコニウム等の金属酸化物膜を積層
したフィルムは提案されている。又、特開昭61−16
900号公報には、離型性ベースフィルム上に半透明金
属蒸着膜及び金属酸化物透明薄膜を形成した積層膜を少
なくとも1層設け、該積層膜の最上層の金属酸化物透明
薄膜の上に更に、反射率の高いAl,Ag等の反射膜及
び接着剤層を順次設けてなる虹彩光沢を呈する転写箔が
提案され、更に特開平3−82881号公報には、繊維
布帛の少なくとも片面に、該繊維布帛側から反射金属
膜、透明金属化合物膜、半透明金属膜を順次蒸着積層し
た干渉色を有する繊維布帛が開示されている。
【0003】しかしながら、これらはいずれも複数の層
を順次に蒸着作業等により積層するものであるから工数
の増加等によるコスト上昇のために商業的に不利であり
生産性にも問題がある。また、前記の積層フィルムは元
来フィルムを対象としたものであって、ファッショナブ
ルな装飾効果を奏する色彩異方性を備えた繊維構造物を
与えるものではない。例えば上記の転写箔は、それを織
編物等の繊維構造物に転写すると箔の厚みや接着剤など
により通気性を失い、手触り、風合が粗硬化して商品価
値を減ずるため、繊維製品には不適である。
【0004】一方、複数の薄層を積層する事なく、単一
の薄層で部分的に膜厚を異ならせて全面に虹彩色を顕出
したフィルムが特開昭60−32645号公報に提案さ
れている。このものは、部分マスキングを施しつつ蒸着
処理を繰り返すことによって膜厚を局部的に変えるた
め、単一層でありながらも結局工程の簡素化は達成され
ない。また虹彩色パターンは固定された単調なものであ
るのみならず、粗表面を有する繊維構造物に対して適用
しても同様の効果を奏しないものである。
【0005】また、金属酸化物以外の透明膜、例えばヨ
ウ化銅,フッ化マグネシウム,フッ化アルミニウム(以
下これをCuI,MgF2 ,AlF3 と記す)等を用い
た例もあるが(特開昭60−2359号公報)、これら
の処理物では耐光性が悪く、サンプルを数日間放置する
と変色し色の黒ずみや光沢低下が見られ、実用性に乏し
い。
【0006】更に特開昭59−23882号公報には、
ステンレス鋼上にスパッタリング,イオンプレーティン
グ及びプラズマCVD等を用いて窒化チタン薄膜を形成
し、更に耐食性を向上させるために窒化珪素で被覆した
二層膜が提案されている。これも窒化珪素の膜厚を変化
することにより光の干渉効果によるさまざまな色調が得
られる。
【0007】しかしながら、この方法により得られる色
彩は黄色系統が中心であり、窒化珪素の膜厚を変化させ
ても色彩のバリエーションに乏しく、この方法を用いて
も我々が要求しているファッション性豊かな色彩は、到
底得ることができない。
【0008】特開平3−287863号公報では、繊維
体を減圧下又は真空状態に維持し、不活性ガスの存在も
しくは非存在下に金属薄膜層形成処理を行い、次いで金
属化合物構成成分を含む不活性ガスの存在下もしくは非
存在下に金属化合物薄膜層形成処理を行うことを特徴と
する金属薄膜層と光透過性金属化合物薄膜とを備えた干
渉色を有する繊維体の製造方法が開示されている。
【0009】この方法では、第二層の透明膜として酸化
インジウムと酸化錫(以下SnO2と記す)の混合膜を
使用している。しかし、我々が目的としている優れた色
彩異方効果を発現させるためには、酸化インジウムはむ
しろ添加しない方がよい。そればかりか、使用するイン
ジウムは非常に高価であり、経済的にも非常に制限され
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述の通り、従来、金
属薄膜又は金属化合物薄膜を蒸着等により複数層積層し
て干渉色を顕出する多くの提案がなされているが、いず
れも工程が煩雑であって生産性,経済性等に問題を抱え
ており、またフィルムや金属ストリップを対象とするも
のが殆どであって、繊維構造物に対して興趣ある装飾性
を備えた色彩異方効果を与える満足すべき方法は未だ提
案されていない。本発明者らは、このような現状に鑑
み、従来技術の有する問題点を解消すべく鋭意研究した
結果、本発明を完成した。
【0011】
【課題を解決するための手段】即ち第一の本発明は、繊
維構造物又はフィルム上に樹脂を有し、その上に半透明
膜として膜厚15〜350Åの金属膜を、更にその上に
透明膜として膜厚100〜5000ÅのSnO2 或いは
SnO2 とSnの混合物を有することを特徴とする色彩
異方繊維構造物又はフィルムである。
【0012】又第二の本発明は、金属膜として、Alと
Al2 3 の混合膜を有することを特徴とする色彩異方
繊維構造物又はフィルムである。
【0013】本発明に使用する繊維構造物としては、
綿,絹,麻等の天然繊維、レーヨン及びナイロン,ポリ
エステル,アクリル等の合成繊維或いは化学繊維を含む
公知の繊維より成る織編物,不織布,繊維シート及び立
毛布帛等のすべての繊維構造物を言う。又糸の形状は、
丸,三角,偏平,U断面等公知のすべての形状が使用で
きるが、このなかでも、偏平或いは三角断面を使用する
と、色彩異方効果が良好になる。好ましくはスルフォン
酸基含有のカチオン可染ポリエチレンテレフタレート
(以下PETと記す)を少なくとも一成分として用いる
と、金属膜との接着性或いは色彩の発現が良好になる。
【0014】本発明に使用するフィルムとしては、PE
Tフィルム,ポリエチレンフィルム,ポリプロピレンフ
ィルム,ポリ塩化ビニルフィルム,アクリル系フィルム
等の公知のフィルム或いはシートが挙げられる。
【0015】本発明に使用する金属膜としては、Al,
Au,Ag,Cu,Zn,Sn,Niなどが挙げられ
る。これらの金属の中では、可視領域において小さな反
射率を有するCu,Auを用いると、最も好ましい結果
となる。即ち、金属の反射率が大きいと入射光が金属膜
にて完全反射し、半透明膜としての作用を発現しなくな
る。
【0016】金属膜の膜厚は通常15〜350Å、好ま
しくは15〜200Å、特に好ましくは15〜100Å
である。金属の膜厚が15Åよりも小さいと、半透明膜
としての作用は充分発現するが、金属膜が薄いため干渉
効果が弱まり、優れた色彩異方効果は得られない。又、
350Å以上では、金属膜が厚過ぎて半透明膜としての
作用がなくなり、樹脂による色彩の変化が見られなくな
る。
【0017】金属の種類によって色調及び異方効果が大
きく異なる。例えば、Auでは薄い青色から紫色系統の
色調となり、Cu及びAlではかなり濃色の青色、緑色
から紫色系統の色調となる。
【0018】金属としてAlを使用した場合、膜の構成
成分としてAl2 3 が混在していると好ましい結果と
なる。Al中にAl2 3 が混在するとAlの反射率が
減少し膜の半透明性が増大し、樹脂による色彩の可変が
顕著になる。
【0019】Al中のAl2 3 の存在は、光電子分光
法(以下ESCAと記す)測定により確認され、Al2
3 に対応するピークは、Alのそれに比べて高エネル
ギー側にある。
【0020】本発明において使用する透明膜としてはS
nO2 あるいはSnO2 とSnの混合物(以下該透明膜
と記す)を用いる。該透明膜を用いると驚くべきこと
に、非常に優れた色彩異方効果が得られ、かつ従来の酸
化チタン,Al2 3 等、他の金属酸化物では大きな問
題であった耐光性を改善する事ができ、しかも見る角度
によって色が変化しても色の輝きが低下しない優れた色
彩異方効果を発現する繊維構造物又はフィルムが得られ
る。SnO2 /Snの比は1/1以上が好ましく、より
好ましくは3/1〜5/1である。該透明膜を用いる
と、SnO2 単独の場合よりも優れた色彩異方効果が得
られる。
【0021】SnO2 中のSnの存在は、ESCA測定
により確認され、SnO2 に対応するピークは、Snの
それに比べて高エネルギー側にある。
【0022】該透明膜の膜厚は通常100〜5000
Å、好ましくは200〜2000Åである。該透明膜の
膜厚が100Åより小さいと干渉効果が充分でなく、目
的とする優れた色彩異方効果を発現することができな
い。一方、5000Åより大きいと、被膜が厚くなり過
ぎ被膜の剥離脱落が起こり、耐久性あるいは風合の面に
大きな問題が生じる。
【0023】本発明において使用する樹脂としては、ジ
メチルシリコン樹脂,含フッ素アクリル樹脂,ポリエー
テルポリエステル樹脂,ウレタン樹脂,アクリル樹脂等
の透明樹脂及びそれらの混合樹脂を用いる。色彩の大き
く異なる樹脂の組合せとして、シリコン樹脂及びそれが
相分離し混在する混合膜とそれ以外に大きく分けられ
る。又、樹脂の組合せによってもさまざまな色彩の変化
が見られ、非常に優れた色彩異方効果も得られる。シリ
コン樹脂及びそれが相分離し混在する混合膜を用いると
色調が薄くなる傾向にあり、これは淡い色彩の、例えば
真珠色の発現に応用できる。又樹脂のコーティング方法
は、通常の方法で行う。
【0024】色彩の変化は金属膜の非常に薄い範囲で顕
著に見られ、例えば金属膜の膜厚が80Å以下では、含
フッ素アクリル樹脂のみが、特異的なより濃色な色彩を
発する。又金属の種類によっても色彩が変化するので、
樹脂の種類と合わせてさまざまな色彩の変化が見られ
る。
【0025】本発明により得られた優れた色彩異方効果
を発現する繊維構造物またはフィルムは耐光性,耐摩耗
性に優れているが、その表面に保護膜として屈折率1.
7以下好ましくは1.5以下のシリコン樹脂,アクリル
樹脂,アルキド樹脂,アミノ樹脂,エポキシ樹脂,ニト
ロセルロース及びそれらの変成樹脂等の透明樹脂層を形
成すると、更に実用上の耐久性が向上する。透明樹脂層
の膜厚は通常0.5μm以下が好ましく、更に好ましく
は0.3〜0.01μm、特に好ましくは0.1〜0.
03μmである。
【0026】この中でアクリル酸エチル及び/またはア
クリル酸ブチルを主成分とする樹脂、例えば「エルコー
トEX−210」(根上工業社製、防水加工コーティン
グ樹脂の商品名)等を保護膜として用いると最も好まし
い結果が得られる。エルコートEX−210は、パラク
ロンCL−コンク(Paracron CL−con
c、根上工業社製、トルイレンジイソシアネート3モル
とトリメチロールプロパン1モルとを反応させたトリイ
ソシアネートの固形分75%酢酸エチル溶液の商品名)
及びカタリストC−46(Catalyst C−4
6、根上工業社製、30%の有機スズ化合物及び70%
のトルエンから成るエルコート用撥水シリコン用の架橋
剤の商品名)の架橋剤と併用するとより効果的である。
【0027】又、エルコートEX−210は、ポリマー
側鎖中に反応基として水酸基とカルボン酸基を有してい
る特殊なポリマーであって、パラクロンCL−コンク又
はメラミン系架橋剤及びカタリストC−46と併用し三
次元化することにより、耐水性、耐油性が格段に向上
し、特に接着性が非常に良好になるとともに、耐摩耗性
等の耐久性が飛躍的に向上する。特にこの樹脂を適用す
ると、他の樹脂に比して色彩の劣化や変化が非常に少な
く、例えば、単色で見られる若干の色のくすみも本発明
の目的とする虹色干渉に対して実質的に影響を及ぼさな
い。
【0028】本発明により得られる色彩異方効果を発現
する繊維構造物またはフィルムを透明膜の方から走査型
電子顕微鏡で観察すると、繊維構造物またはフィルムの
表面に粒状のものが見られる。これをX線顕微鏡解析で
観察すると、この粒状物は該透明膜が粒状に集合したも
のであることがわかった。この粒状構造の生成は粒子の
大きさや数に変化はあるが、殆どすべての繊維構造物ま
たはフィルムに見られている。粒状構造の粒子の大きさ
は、通常0.2〜1.0μ、好ましくは0.3〜0.8
μであり、又、その数は通常100個/μm2 、好まし
くは高々50個/μm2 である。
【0029】繊維構造物又はフィルムの場合、金属膜、
該透明膜及び樹脂膜は繊維全体に存在する必要はなく、
少なくとも良好な色彩異方効果を発現する程度に、その
表面、即ち、蒸着面にのみ存在すればよい。繊維構造物
又はフィルムの裏側にも蒸着したい時は、最初蒸着した
面の裏側から再度蒸着すればよい。
【0030】金属層及び該透明膜層とは、真空中で真空
蒸着,イオンプレーティング,スパッタリングあるいは
それらの応用技術にて積層することができる。その界面
は、原子オーダーにて組成が徐々に変化するものであ
る。
【0031】本発明の該透明膜の形成速度は、通常1.
0〜50Å/秒、好ましくは2.0〜20Å/秒で行
う。蒸着速度が50Å/秒よりも大きいと膜厚の制御が
困難となり、一方、蒸着速度が1.0Å/秒よりも小さ
いと蒸着時間が長くなり、作業の煩雑さや経済的な面に
大きな問題が生じてくる。本発明例では、蒸着速度を
1.0〜50Å/秒、好ましくは2.0〜20Å/秒と
することにより、本発明者らが目的とする非常に優れた
色彩異方効果を発現する繊維構造物またはフィルムが得
られる。
【0032】本発明でいう色彩異方効果とは、基本的に
光の干渉効果によって生じるものと思われるが、水上の
油膜やシャボン玉の色合やコンパクトディスクでの分光
現象とは、その大きさや色調,趣において根本的に異な
る。身近な例でいうならば、真珠の光沢を布一杯に広げ
たようなものである。しかも、見る方向によって各種自
在に色調を異にする。
【0033】
【発明の効果】本発明方法により得られる優れた色彩異
方繊維構造物またはフィルムは、基布上の第一層の樹脂
の種類を変えるだけで多彩な色彩を発現できるという点
で他の方法とは比較にならない程優れている。又、本発
明例では透明膜として該透明膜を使用しているので耐久
性、耐光性に優れており、しかも見る角度が変化しても
色の輝きが低下しない。同時に、透明膜の膜厚を変える
事により、基調となる色や色彩異方効果を任意に変える
事ができるのでファッション性,経済性等、どれを取っ
ても他のものに比べて比較にならない程優れている。
【0034】
【実施例】耐光性試験は、オートフェードメーター密閉
式(FOL−HB)にて紫外線ロングライフカーボンア
ークを使用し、バックパネル温度72〜74℃、温度3
1℃、紫外線照射20時間の条件で行った。評価は露光
後、肉眼判定により色彩変化の少ないものから「優」,
「良」,「可」,「不可」とした。
【0035】実施例1 表1に示す10種の樹脂を1.0重量%コーティングし
た一辺10cmのPET布帛を、真空蒸着装置の蒸着源
より15cm下方に配置し、系内の真空度を1×10-5
Torrに保ちつつ、金属膜としてCu,Auを、透明
膜としてSnO2 (粉末をプレスした錠剤)とSn(粒
状物)の混合物(SnO2 /Sn=4/1)を表2で示
す膜厚で蒸着した。尚、膜厚は蒸着源とサンプルとの距
離と同距離の位置に置いた膜厚センサーにより測定し
た。
【0036】
【表1】
【0037】実施例2 透明膜としてSnO2 (粉末をプレスした錠剤)を、金
属膜としてCuを表2に示す膜厚で蒸着する以外、実施
例1と同様に行った。
【0038】実施例1と実施例2により得られたサンプ
ルは、金属膜及び該透明膜の膜厚が同一であれば同一色
が得られるが、色彩の角度依存性については、SnO2
とSnの混合物を使用した方が優れている。
【0039】実施例3 金属膜をAl,Agに変更する以外、実施例1と同様に
行った。
【0040】Alの場合、ESCA分析によりAlの一
部が酸化されてAl2 3 になっていることがわかる。
(図2参照)
【0041】比較例1 透明膜としてMgF2 を、金属膜としてCuを表2に示
す膜厚で蒸着する以外、実施例1と同様に行った。以上
の結果を表2に示す。
【0042】
【表2】
【0043】比較例2 SnO2 (粉末をプレスした錠剤)とSn(粉状物)の
混合物(SnO2 /Sn=4/1)の膜厚を90、60
00Åに変更する以外、実施例1と同様に行った。
【0044】膜厚90Åの場合、樹脂による色彩の変化
は見られるが、色彩異方効果が良好でない。膜厚600
0Åの場合、樹脂による色彩変化も、色彩異方効果も良
好でない。
【0045】比較例3 Cuの膜厚を10、500Åに変更する以外、実施例1
と同様に行った。膜厚10Åの場合、金属膜の膜厚が薄
すぎて色彩異方効果がほとんど見られず、膜厚500Å
の場合は、金属膜が厚すぎて樹脂による色彩変化が顕著
ではない。
【0046】実施例4 PET布帛をPETフィルムに変更し、金属膜としてC
uを表3に示す膜厚で蒸着する以外、実施例1と同様に
行った。結果を表3に示す。
【0047】実施例5 PET布帛をPETフィルムに変更し、金属膜としてC
uを表3に示す膜厚で蒸着する以外、実施例2と同様に
行った。結果を表3に示す。
【0048】
【表3】
【図面の簡単な説明】
【図1】真空蒸着装置内の蒸着源、布帛(又はフィル
ム)、膜厚センサーの位置を表す図である。蒸着源と布
帛(又はフィルム)及び膜厚センサーの距離は同距離で
ある。
【図2】実施例4のPET布帛のESCA分析チャート
であり、75.8eVと72.4eVのピークはそれぞ
れAl2 3 とAlに対応する。
【符号の説明】
1 蒸着源 2 布帛(又はフィルム) 3 膜厚センサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C23C 14/20 7308−4K 28/00 B D06M 11/83 // D06Q 1/04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維構造物上に樹脂を有し、その上に半
    透明膜として膜厚15〜350Åの金属膜を、更にその
    上に透明膜として膜厚100〜5000Åの酸化錫或い
    は酸化錫と錫の混合膜を有することを特徴とする繊維構
    造物。
  2. 【請求項2】 フィルム上に樹脂を有し、その上に半透
    明膜として膜厚15〜350Åの金属膜を、更にその上
    に透明膜として膜厚100〜5000Åの酸化錫或いは
    酸化錫と錫の混合膜を有することを特徴とするフィル
    ム。
  3. 【請求項3】 金属膜として、アルミニウムと酸化アル
    ミニウムの混合膜を有することを特徴とする請求項1記
    載の繊維構造物。
  4. 【請求項4】 金属膜として、アルミニウムと酸化アル
    ミニウムの混合膜を有することを特徴とする請求項2記
    載のフィルム。
JP26551792A 1991-09-12 1992-09-07 優れた色彩異方効果を発現する繊維構造物又はフィルム Pending JPH05214514A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26551792A JPH05214514A (ja) 1991-09-12 1992-09-07 優れた色彩異方効果を発現する繊維構造物又はフィルム

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26330191 1991-09-12
JP3-263301 1991-09-12
JP26551792A JPH05214514A (ja) 1991-09-12 1992-09-07 優れた色彩異方効果を発現する繊維構造物又はフィルム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05214514A true JPH05214514A (ja) 1993-08-24

Family

ID=26545955

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26551792A Pending JPH05214514A (ja) 1991-09-12 1992-09-07 優れた色彩異方効果を発現する繊維構造物又はフィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05214514A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1996006216A1 (fr) * 1993-02-23 1996-02-29 Toray Industries, Inc. Produit de depot en phase vapeur et son procede de production

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1996006216A1 (fr) * 1993-02-23 1996-02-29 Toray Industries, Inc. Produit de depot en phase vapeur et son procede de production

Similar Documents

Publication Publication Date Title
PL190502B1 (pl) Płyta o regulowanej przepuszczalności promieniowania słonecznego, wielowarstwowa jednostka do oszkleń oraz sposób wytwarzania płyty o regulowanej przepuszczalności promieniowania słonecznego
DK172762B1 (da) Belagt underlag af glasagtigt materiale og fremgangsmåde til belægning
JP2619838B2 (ja) セラミックスコーティング金属板
JP2929211B2 (ja) 皮膜を有する板ガラスの製造方法
JP2001527018A (ja) 模様付けされコーティングされた物品及びその製法
US4900630A (en) Glass plate with reflective multilayer coatings to give golden appearance
US20090081460A1 (en) Reinforced Glitter
CN88101654A (zh) 氮氧钛喷镀膜
JPH08304601A (ja) 高視感透過率、低ソーラーファクター及び反射における中性外観を有する被覆基体
JPH05214514A (ja) 優れた色彩異方効果を発現する繊維構造物又はフィルム
KR100324085B1 (ko) 증착제품및그제조방법
CN106381465B (zh) 一种四银低辐射节能窗膜及其制备方法
JP3183911B2 (ja) 色彩異方繊維及び/又は繊維構造物
JPH05295680A (ja) 耐久性に優れた色彩異方繊維及び/又は繊維構造物又はフィルム
JPH05195205A (ja) 色彩異方フィルム
JPH05271907A (ja) 孔雀の羽根模様を呈する繊維構造物又はフィルムの製造方法
JPH05214684A (ja) 孔雀の羽根模様を呈する繊維構造物またはフィルムの製造方法
JPH05186883A (ja) 孔雀の羽根模様を呈する繊維構造物又はフィルムの製造方法
CN102046394A (zh) 装饰用基材,特别是具有颜色效果的人造首饰石,和用于获得装饰用透明基材的颜色效果的方法
JPH05209367A (ja) 色彩異方繊維構造物またはフィルムおよびその製造方法
JPH05139789A (ja) 色彩異方ガラス
JPH0551766A (ja) 色彩異方フイルム
JPH07252773A (ja) 干渉虹彩蒸着織物
JPH05331765A (ja) 濃色効果に優れた色彩異方繊維またはフィルム
JPH0693566A (ja) 濃色効果に優れた繊維及び/又は繊維構造物又はフィルム