JPH0521443Y2 - - Google Patents

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JPH0521443Y2
JPH0521443Y2 JP1985132839U JP13283985U JPH0521443Y2 JP H0521443 Y2 JPH0521443 Y2 JP H0521443Y2 JP 1985132839 U JP1985132839 U JP 1985132839U JP 13283985 U JP13283985 U JP 13283985U JP H0521443 Y2 JPH0521443 Y2 JP H0521443Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、2本のアツパリンク、2本のロア
リンク及び1本のパナールロツドにより車軸管を
車体に支持した5リンク車軸式サスペンシヨン装
置、又は、2本のアツパリンク及び2本のロアリ
ンクにより車軸管を車体に支持した4リンク車軸
式サスペンシヨン装置において、少なくとも2本
のアツパリンク及び2本のロアリンクの計4本の
リンクの連結端部は剛性可変型ブツシユを装着
し、この剛性可変型ブツシユの剛性を操舵時に変
えることにより、車両のステア特性を低速時の応
答性を高め且つ高速時の安定性を高めるように変
えることができるようにした、ステア特性可変型
車軸式サスペンシヨン装置に関する。
〔従来の技術〕
従来の5リンク車軸式サスペンシヨン装置及び
その変形型としての4リンク車軸式サスペンシヨ
ン装置としては、例えば、「自動車工学全書11ス
テアリング、サスペンシヨン」、昭和55年8月20
日、株式会社山海堂発行、第97〜99頁に記載され
たものが知られている。
前者の従来装置は、車軸管の左右の上下と車体
とを車両の前後方向に配置されたアツパリンク及
びロアリンクで連結し、車軸管と車体とを車両の
横方向に配置されたパナールロツド(すなわちラ
テラルロツド)で連結して構成される。
また、後者の従来装置は、アツパリンクを斜め
に配置して横荷重を受け持たせ、パナールロツド
を省略して構成されたものである。
しかしながら、このような従来の5リンク及び
4リンクの車軸式サスペンシヨン装置にあつて
は、そのサスペンシヨンジオメトリを変化させる
ことができない構造であつたため、一般路走行時
の操縦性安定性の確保と、極悪路(あるいは不整
地路)走行時の走破性及び乗心地の向上との両立
を図ることが難しいとともに、一つの車両で路面
状況や走行条件に適合したステア特性を選択して
目的に適つた走行を楽しむことができないという
問題点があつた。
このため、本出願人は先に実願昭59−85343号
明細書において、パナールロツドと車体又は車軸
管との連結部に、剛性を変えることのできる剛性
可変型ブツシユを装着し、パナールロツドによる
車両の横方向の拘束力を可変として車体のロール
剛性を可変とし、もつて、一般路走行時にはロー
ル剛性を高くして操縦性安定性を確保し、かつ、
極悪路走行時にはロール剛性を低くして走破性及
び乗心地の向上させることのできるロール剛性可
変型5リンク車軸式サスペンシヨン装置を提案し
た。
〔考案が解決しようとする問題点〕
この考案は、上述した本出願人の先願に係わる
ロール剛性可変型5リンク車軸式サスペンシヨン
装置をさらに改良発展させたものであり、コーナ
リング時において、低速走行時におけるステア特
性としての応答性を向上させ、且つ高速走行時に
おけるステア特性としての安定性を向上させるス
テア特性可変型車軸式サスペンシヨン装置を提供
することを目的とするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
そこで、この考案のステア特性可変型車軸式サ
スペンシヨン装置は、車軸管の左右の上下と車体
との間をアツパリンク及びロアリンクで連結し、
各リンクの少なくとも一方の連結端部に剛性可変
型ブツシユを装着した車軸式サスペンシヨン装置
において、前記剛性可変型ブツシユを、前記リン
クの端部に固定される外筒と、前記車軸管側又は
車体側に固定されて前記外筒内に配置される軸部
材と、前記外筒と前記軸部材との間にあつて外筒
に対して軸部材を弾性支持するゴムと、前記外筒
内で前記軸部材を挟んで前記リンクに近い側と遠
い側とに個別に設けられて液体が内在され前記ゴ
ムの変形により容積が可変の空洞部と、開閉弁を
介して前記両空洞部間を連通するメインポート
と、前記メインポートよりも細く且つ前記メイン
ポートと並列に前記両空洞部間を連通するサブポ
ートと、により構成し、さらに、手動の応答性指
向スイツチからの信号入力時で且つ操舵中に車体
の旋回方向外側にあるロアリンクの剛性可変型ブ
ツシユの開閉弁を開くとともに、手動の安定性指
向スイツチからの信号入力時で且つ操舵中に車体
の旋回方向外側にあるアツパリンクの剛性可変型
ブツシユの開閉弁を開くコントローラを各剛性可
変型ブツシユの開閉弁に接続したものである。
〔作用〕
コントローラに、手動の応答性指向スイツチか
ら作動信号が入力され、且つ操舵中であることの
信号が入力されたときには、該コントローラは、
旋回方向の外輪側のロアリンクの剛性可変型ブツ
シユの開閉弁を開いてそのブツシユの剛性を低下
させる。するとヨーレートゲインが高くなり、か
つヨー共振周波数が低下する。また、横力コンプ
ライアンスステア量が減少し、ロール剛性が低下
しかつこれに起因してロールステアが変化する。
このため、車両のステア特性として低速時の応答
性が向上する。
コントローラに、手動の安定性指向スイツチか
らの作動信号が入力され、且つ操舵中であること
の信号が入力されたときには、該コントローラ
は、旋回方向の外輪側のアツパリンクの剛性可変
型ブツシユの開閉弁を開いてそのブツシユの剛性
を低下させる。するとヨーレートゲインが低くな
り、かつヨー共振周波数が高くなる。また、横力
コンプライアンスステア量が増加し、ロール剛性
が低下しかつこれに起因してロールステアが変化
する。このため、車両のステア特性として高速安
定性が増す。
前記いずれの剛性可変型ブツシユにおいても、
開閉弁が閉じて剛性が高くなつた状態では、両空
洞部はサブポートを介して連通しているため、両
空洞部の一方が膨れ且つ他方が潰れた状態になつ
ていても、ゴムの弾性復元力と流体の差圧によつ
て膨らんだ空洞部から潰れた空洞部に流体が移動
して、このブツシユが設けられたリンクの実質長
さを所定通りの寸法に復元する。
〔実施例〕
以下、この考案の実施例を図面を参照して説明
する。
この実施例は、5リンク車軸式サスペンシヨン
装置において、5本のリンク全ての一端側に剛性
可変型ブツシユを装着したものである。
まず構成を説明すると、第1図において、車軸
管1の左右の上部に車両の前後方向に配置された
アツパリンク2,3の後端がゴムブツシユ4,5
を介して連結され、アツパリンク2,3の前端は
剛性可変型ブツシユ6,7を介して車体(図示し
ない)に連結される。また、車軸管1の左右の下
部に同じく車両の前後方向に配置されたロアリン
ク8,9の後端がゴムブツシユ10,11を介し
て連結され、ロアリンク8,9の前端は剛性可変
型ブツシユ12,13を介して車体に連結され
る。そして、車両の横方向に配置されたパナール
ロツド(すなわちラテラルロツド)14の例えば
右端がゴムブツシユ15を介して車軸管1に、か
つ左端が剛性可変型ブツシユ16を介して車体に
それぞれ連結される。
図中、17はコイルスプリング、18はシヨツ
クアブソーバ、19はスタビライザである。
また、剛性可変型ブツシユ6,7,12,1
3,16は、取付け位置に応じて寸法や特性の異
なるものを装置してもよいが、基本的な構造は同
じであり、寸法や特性が同一のものを装着するこ
とができる。
なお、ゴムブツシユ4,5,10,11,15
は、通常の内筒と外筒とをゴムで接着したもの
で、剛性を変えることのできないものでよい。
剛性可変型ブツシユ6(7,12,13,16
も同一とする)は、第2図及び第3図に示すよう
に、内側部材としての軸部材21と外側部材とし
ての外筒22とその間のゴム23とを有する。軸
部材21の軸方向の両側にはねじ部21a,21
bが形成され、ゴム23の内部には軸部材21の
軸心に対して対称の位置に2個の空洞部が形成さ
れ、このゴム23は軸部材21の外周に接着され
る。ゴム23の外周には軸部材21の軸心方向に
分割された2個の薄肉円筒状のリング24,25
が接着され、2個の空洞部は、後述するように適
宜の流体(好ましくは油)が充填されて流体室
A,Bとなる。また、外筒22の両端の周縁上に
は折り返し部22aが形成され、この折り返し部
22aの間にリング24,25が嵌合されて、剛
性可変型ブツシユ6全体が組み立てられる。
また、軸部材21の外周には、軸心に対して直
交する方向に円弧状のストツパ26,28が軸心
に対して対称の位置に固定され、このストツパ2
6,28は、軸部材21とゴム23とを接着した
ときに、流体室A及び流体室Bの内部に収まるよ
うにする。なお、27,29は、ストツパ26,
28に設けた孔である。
軸部材21の内部には、ゴム23の2個の流体
室A,Bのそれぞれと一方のねじ部21aの側面
とを連通させる2つのメインポート30,31が
形成され、さらに、軸部材21の内部に、メイン
ポート30,31の断面積に比べて十分に小さい
断面積を有する。流体室Aと流体室Bとを相互に
連通させるサブポート32が形成される。
このように構成された剛性可変型ブツシユ6,
7,12,13,16は、それらの外筒22が、
アツパリンク2,3の前端、ロアリンク8,9の
前端及びパナールロツド14の車体側の端部にそ
れぞれ固定される。このとき、各ブツシユの流体
室AとBの配列方向を各リンクの軸方向と一致さ
せる。そして、各ブツシユの軸部材21両端のね
じ部21a,21bを利用して、各ブツシユの軸
部材21を車体側に固定する。
各剛性可変型ブツシユの軸部材21に形成され
た2つのメインポート30,31のねじ部21a
側の出口に、配管33,34の端部に装着された
ニツプル35,36がねじ込まれ、配管33,3
4の他端は電磁開閉弁37に接続される。
そして、各剛性可変型ブツシユの流体室A及び
B、メインポート30,31、サブポート32、
配管33,34及び電磁開閉弁37には適宜の流
体(好ましくは油)が充填されて封入される。
車両の運転席の近傍にポジシヨンスイツチ39
が配置され、このポジシヨンスイツチ39は例え
ば選択位置PA,PB,PC,PD,PE,PFの6位置を
手動で選択することができる。また、ステアリン
グホイール(図示しない)の操舵角が所定角度以
上のときにオンとなる操舵角スイツチ40が設け
られ、これらのポジシヨンスイツチ39及び操舵
角スイツチ40はコントローラ41に接続され
る。そして、各剛性可変型ブツシユ6,7,1
2,13,1を開閉する電磁開閉弁37a,37
b,37c,37d,37eは、リレー回路42
a,42b,42c,42d,42eを介してコ
ントローラ41に接続される。
ポジシヨンスイツチ39の選択位置は、5本の
リンクに装着された剛性可変型ブツシユ6,7,
12,13,16の中のどれを選択してその剛性
を設定するかを決めるものであり、例えば、選択
位置PAは、基準位置として5個の剛性可変型ブ
ツシユの全ての剛性を高く設定する。選択位置
PBは、操舵角スイツチ40と連動して操舵角ス
イツチ40がオンのときに旋回方向の外輪側のロ
アリンク8又は9の剛性可変型ブツシユ12又は
13の剛性を低く設定するものであり、この考案
の応答性指向スイツチに対応している。選択位置
PCは、同じく操舵角スイツチ40と連動して操
舵角スイツチ40がオンのときに旋回方向の外輪
側のアツパリンク2又は3の剛性可変型ブツシユ
6又は7の剛性を低く設定するものであり、この
考案の安定性指向スイツチに対応している。選択
位置PDは、操舵角スイツチ40と連動して操舵
角スイツチ40がオンのときに両輪のロアリンク
8及び9の剛性可変型ブツシユ12及び13の剛
性を低く設定し、選択位置PEは、操舵角スイツ
チ40と連動して操舵角スイツチ40がオンのと
きに両輪のアツパリンク2及び3の剛性可変型ブ
ツシユ6及び7の剛性を低く設定し、選択位置
PFは、操舵角スイツチ40とは連動させずに5
個の剛性可変型ブツシユの全ての剛性を低く設定
するものである。
次に、上記実施例の動作を説明する。
第4図は、選択位置PA,PB,PC,PFの4位置
について、ロール剛性、スタビリテイフアクタ及
びヨー共振周波数を定性的に示したものであり、
第5図は、選択位置PA,PB,PCについて、車両
を時速100Km/hで走行させたときの操舵周波数
とヨーレートゲイン及び位相(操舵角とヨー角
の)との関係の計算結果を示すものである。
ポジシヨンスイツチ39からの選択位置PA
PFに応じた信号及び操舵角スイツチ40からの
信号がコントローラ41に供給され、これらの信
号に基づいて、コントローラ41は各リレー回路
42a〜42eに制御信号を供給し、各リレー回
路42a〜42eはその制御信号に基づいて、各
電磁開閉弁37a〜37eを開閉する。
コントローラ41からローレベルの制御信号が
供給されたリレー回路42は開となつて、対応す
る電磁開閉弁37のソレノイドに励磁電流を供給
せず、電磁開閉弁37は閉となる。このため、そ
の電磁開閉弁37に配管33,34及びメインポ
ート30,31を介して接続された剛性可変型ブ
ツシユの流体室Aと流体室Bとは非連通状態とな
り、その剛性可変型ブツシユのリンクの軸方向の
剛性は高く設定される。また、コントローラ41
からハイレベルの制御信号が供給されたリレー回
路42は閉となつて、対応する電磁開閉弁37の
ソレノイドに所定値の励磁電流を供給し、電磁開
閉弁37は開となる。このため、その電磁開閉弁
37に接続された剛性可変型ブツシユの流体室A
と流体室Bとは連通状態となり、その剛性可変型
ブツシユのリンクの軸方向の剛性は低く設定され
る。
このような電磁開閉弁37の開閉の相違による
剛性可変型ブツシユの剛性の高低の差は、リンク
の軸方向に働く力の方向や大きさが変動する動的
挙動に対しては、断面積の大きいメインポート3
0,31がその剛性の差を確保するために寄与す
る。一方、サブポート32は常時流体室Aと流体
室Bとを連通させているが、その断面積がメイン
ポート30,31に比べて十分に小さいので、動
的挙動に対しては剛性の変化に殆ど関係しない。
サブポート32の作用は次の通りである。すな
わち、電磁開閉弁37を閉にして連通を遮断状態
にした場合に、電磁開閉弁37を閉とした直前の
電磁開閉弁37が開であつたときに、剛性可変型
ブツシユにリンクの軸方向に力が働いていると、
軸部材21と外筒22とが相互に偏心している。
この状態で電磁開閉弁37を閉じると、その偏心
が残つたまま、すなわち、サスペンシヨンジオメ
トリが変化したまま、流体室Aと流体室Bとの連
通が遮断される。
この状態で、力の動的挙動に対しては、上述し
たように、高い剛性が確保される。しかしなが
ら、力の方向や大きさがあまり変化しない静的に
近い状態においては、2個の流体室Aと流体室B
の周囲の縮んだ側と伸びた側のゴムの反力によつ
て、縮んだ側の流体室の流体がサブポート32を
経て伸びた側の流体室に徐々に流れ込み、軸部材
21と外筒22との偏心が徐々に低減されてい
き、この流体の流入はゴムの反力が平衡するまで
続き、やがて偏心が全く又はほぼなくなり、軸部
材21と外筒22との中心が一致する。
なお、電磁開閉弁37を開いた状態及び閉じた
状態のいずれの場合も、剛性可変型ブツシユに働
く力によつて軸部材21と外筒22との偏心があ
る程度以上になると、外筒22の内側がストツパ
26又は28に当接するので、軸部材21と外筒
22との過度の偏心が防止される。
ポジシヨンスイツチ39において基準位置であ
る選択位置PAを選択すると、5本のリンク全て
の剛性可変型ブツシユ6,7,12,13,16
の剛性が高く設定される。この選択位置PAにお
いては、一般路走行時の操縦性安定性が確保され
る。
ポジシヨンスイツチ39において選択位置PB
を選択したときは、この考案において応答性指向
スイツチが作動信号を出力したときに相当し、こ
のときには、操舵角スイツチ40により操舵角が
所定角度以上のときに、旋回方向の外輪側のロア
リンクの剛性可変型ブツシユの剛性を約1/3(≒3
0/100)に低下させた場合、ヨーレートゲインが
高くなり、かつヨー共振周波数が低下する。ま
た、横力コンプライアンスステア量が減少し、ロ
ール剛性が低下しかつこれに起因してロールステ
アがオーバーステア側に変化する。このため、車
両のステア特性として低速時の応答性が向上す
る。
選択位置PCを選択したときは、この考案にお
いて安定性指向スイツチが作動信号を出力したと
きに相当し、操舵角が所定角度以上のときに、旋
回方向の外輪側のアツパリンクの剛性可変型ブツ
シユの剛性を約1/3に低下させた場合、ヨーレー
トゲインが低くなり、かつヨー共振周波数が高く
なる。また、横力コンプライアンスステア量が増
加し、ロール剛性が低下しかつこれに起因してロ
ールステアがアンダーステア側に変化する。この
ため、車両のステア特性として高速安定性が増
す。
さらに、選択位置PFを選択して、操舵角には
拘わらず左右のアツパリンク及び左右のロアリン
クの各剛性可変型ブツシユの剛性を約1/3に低下
させ、かつパナールロツドの剛性可変型ブツシユ
の剛性を1/3(=200/600)低下させた場合、ロー
ル剛性が大きく低下するとともに、車両の前後方
向の剛性も低下し、これにより、極悪路走行時の
乗心地、ハーシユネス性能及び接地性能が向上
し、乗心地及び走破性の双方が向上する。
上記実施例の変形例として、第2図に一点鎖線
で示すように、車両の制動時にオンとなる例えば
ブレーキペダルに連動したブレーキスイツチ44
を設けて、これをコントローラ41に接続し、ブ
レーキスイツチ44がオンとなつた制動時には、
上述したポジシヨンスイツチ39の各選択位置
PA〜PFに優先して、全ての剛性可変型ブツシユ
の剛性を高く設定するようにしてもよい。
この変形例によれば、制動時のアクスルステア
がアンダステアを弱める方向に作用することによ
る操縦性安定性の悪化と、ワインドアンプ剛性の
低下によるワインドアツプ振動の発生とを防止す
ることができる。
なお、上述した実施例及びその変形例として示
した各剛性可変型ブツシユの選択の仕方は、あく
まで例示であつて、これに限定されるものではな
い。
また、操舵角スイツチ40によりステアリング
ホイールの操舵角に応じて剛性可変型ブツシユの
剛性を切り換えるに際し、走行が直進に近い状態
では剛性可変型ブツシユの剛性の変化を行わない
ようにするために、ステアリングホイールに不感
帯として適度な遊び量(例えばステアリングホイ
ールの外周で30〜50mm)を設けることが好まし
い。
また、この考案は、5リンク車軸式サスペンシ
ヨン装置において、パナールロツドの両端には剛
性可変型ブツシユを装着しない場合も含み、さら
に、4リンク車軸式サスペンシヨン装置におい
て、4本のリンク全ての一端に剛性可変型ブツシ
ユを装着した場合も含むものである。
〔考案の効果〕
以上説明したように、この考案のステア特性可
変型車軸式サスペンシヨン装置によれば、低速走
行中のコーナリング時には、手動の応答性指向ス
イツチをONさせれば、コントローラは旋回外輪
側のロアリンクの剛性可変型ブツシユの開閉弁を
開いてそのブツシユの剛性を低下させ、ヨーレー
トゲインが高くし且つヨー共振周波数を低下させ
る。また、横力コンプライアンスステア量が減少
し、ロール剛性が低下しかつこれに起因してロー
ルステアが変化する。このため、車両のステア特
性はオーバーステア側に変化して低速時に応答性
を向上させることができる。
一方、高速走行中のコーナリング時には手動の
安定性指向スイツチをONさせれば、コントロー
ラは旋回外輪側のアツパリンクの剛性可変型ブツ
シユの開閉弁を開いてそのブツシユの剛性を低下
させ、ヨーレートゲインを低くし且つヨー共振周
波数を高くする。また、横力コンプライアンスス
テア量が増加し、ロール剛性が低下しかつこれに
起因してロールステアが変化する。このため、車
両のステア特性はアンダーステア側に変化して高
速安定性を向上させることができる。
かくして、この考案によれば、コーナリング時
の速度に対応して応答性指向スイツチ又は安定性
指向スイツチをONさせることにより、車速に合
つたステア特性を得ることができるという効果が
得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案のステア特性可変型車軸式サ
スペンシヨン装置の一実施例を示す斜視図、第2
図はこの考案において用いられる剛性可変型ブツ
シユ及びその駆動手段を示す構成図、第3図は第
2図の−線における断面図、第4図はポジシ
ヨンスイツチの各選択位置についての車両の各種
特性値を定性的に示す図、第5図は主要な選択位
置についての操舵周波数とヨーレートゲイン及び
位相との関係の計算結果を示す図である。 1……車軸管、2,3……アツパリンク、6,
7,12,13,16……剛性可変型ブツシユ、
8,9……ロアリンク、14……パナールロツ
ド、21……軸部材、22……外筒、23……ゴ
ム、30,31……メインポート、32……サブ
ポート、33,34……配管、37,37a〜3
7e……電磁開閉弁、39……ポジシヨンスイツ
チ、40……操舵角スイツチ、41……コントロ
ーラ、42a〜42e……リレー回路、44……
ブレーキスイツチ、A……流体室、B……流体
室、PB……選択位置(応答性指向スイツチ)、PC
……選択位置(安定性指向スイツチ)。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 車軸管の左右の上下と車体との間をアツパリン
    ク及びロアリンクで連結し、各リンクの少なくと
    も一方の連結端部に剛性可変型ブツシユを装着し
    た車軸式サスペンシヨン装置において、前記剛性
    可変型ブツシユを、前記リンクの端部に固定され
    る外筒と、前記車軸管側又は車体側に固定されて
    前記外筒内に配置される軸部材と、前記外筒と前
    記軸部材との間にあつて外筒に対して軸部材を弾
    性支持するゴムと、前記外筒内で前記軸部材を挟
    んで前記リンクに近い側と遠い側とに個別に設け
    られて液体が内在され前記ゴムの変形により容積
    が可変の空洞部と、開閉弁を介して前記両空洞部
    間を連通するメインポートと、前記メインポート
    よりも細く且つ前記メインポートと並列に前記両
    空洞部間を連通するサブポートと、により構成
    し、さらに、手動の応答性指向スイツチからの信
    号入力時で且つ操舵中に車体の旋回方向外側にあ
    るロアリンクの剛性可変型ブツシユの開閉弁を開
    くとともに、手動の安定性指向スイツチからの信
    号入力時で且つ操舵中に車体の旋回方向外側にあ
    るアツパリンクの剛性可変型ブツシユの開閉弁を
    開くコントローラを各剛性可変型ブツシユの開閉
    弁に接続したことを特徴とするステア特性可変型
    車軸式サスペンシヨン装置。
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