JPH05214117A - 複合材料 - Google Patents

複合材料

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JPH05214117A
JPH05214117A JP2128592A JP2128592A JPH05214117A JP H05214117 A JPH05214117 A JP H05214117A JP 2128592 A JP2128592 A JP 2128592A JP 2128592 A JP2128592 A JP 2128592A JP H05214117 A JPH05214117 A JP H05214117A
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JP
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whiskers
potassium titanate
potassium
composite material
titanate whiskers
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JP2128592A
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English (en)
Inventor
Hidefumi Harada
秀文 原田
Yasuo Inoue
保雄 井上
Eiji Sadanaga
英二 貞永
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Titan Kogyo KK
Original Assignee
Titan Kogyo KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高い機械的強度を有する新規な複合材料の提
供。 【構成】 不純物含有量0.3重量%以下である高品位
六チタン酸カリウムウイスカーと熱可塑性重量とを含む
複合材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】産業上の利用分野 本発明は、ウィスカー強化複合材料に係わり、更に詳細
には強化材として少なくとも不純物含有量0.3重量%
以下の高品位六チタン酸カリウムウィスカーを含み、か
つ熱可塑性樹脂をマトリックスとする複合材料に関する
ものである。
【0002】従来の技術 強化材として、炭化ケイ素ウィスカー、窒化ケイ素ウィ
スカー、ホウ酸アルミニウムウィスカーおよびチタン酸
カリウムウィスカー等のウィスカーが知られているが、
汎用プラスチックスやエンジニアリッグプラスチックス
の強化材として広く使用されているのはチタン酸カリウ
ムウィスカーのみであり、これは、チタン酸カリウムウ
ィスカー以外のウィスカーが余りにも高価なためであ
る。しかしながら、プラスチックスの強化材として幅広
く使用されている硝子繊維やワラストナイトの価格に比
べるとチタン酸カリウムウィスカーの価格は高く、これ
が為チタン酸カリウムウィスカーを含む複合材料の用途
は著しく限定されている。複合材料の用途を広げ、プラ
スチックスの強化材としてのチタン酸カリウムウィスカ
ーの位置づけを更に向上させる為には、少なくとも硝子
繊維並の価格を有する安価なチタン酸カリウムウィスカ
ーを開発するか、あるいは従来並の製造コストで更に高
い強度を有するチタン酸カリウムウィスカーを開発する
等の抜本的な対策が必要と考えられる。
【0003】安価なチタン酸カリウムウィスカー強化プ
ラスチックスを得るための前記した観点のなかで、安価
なチタン酸カリウムウィスカーを製造することに関して
はいくつかの発明(例えば、公開特許公報昭60−51
615、公開特許公報昭60−191019)がなされ
てはいるが、もう一つの観点、即ちウィスカーの強度を
向上させることにより安価で、且つ高い機械的強度を有
する複合材料を開発することについては特に試みられて
はいない。
【0004】発明が解決しようとする課題 このように従来のチタン酸カリウムウィスカーを含む複
合材料は、チタン酸カリウムウィスカーが高価な為に、
該ウィスカーを充填したプラスチックスの価格も必然的
に高く設定せざるを得ず、この為極めて限定された用途
でしか使用されないとの問題点を有していた。そのため
安価でかつ高強度を有する新規な複合材料の開発が望ま
れていた。
【0005】本発明はチタン酸カリウムウィスカーの機
械的強度をより向上させることで従来よりも安価で且つ
優れた機械的強度を有する複合材料を提供することを目
的とする。
【0006】課題を解決する手段 本発明者らは上記の課題を解決する為鋭意研究を行った
結果、強化材として不純物含有量0.3重量%以下の高
品位六チタン酸カリウムスィスカーを使用することが効
果的であることを見出し、本発明を完成させた。即ち、
従来のチタン酸カリウムウィスカーは、その製造原料に
由来するニオブ、リン、アルミニウム、ケイ素、鉄、ア
ルカリ土類金属等の不純物を必然的に含有しており、こ
れが為に低い強度のウィスカーしか得られないことを発
見し、本発明を完成したものである。従来のチタン酸カ
リウムウィスカーは、ニオブを始めとする上記不純物を
多く含んでいる硫酸法によるアナターゼ型酸化チタンや
メタチタン酸あるいは天然産のルチルサンドやアナター
ゼサンド等を原料にして合成されており、これらの原料
から合成されるチタン酸カリウムウィスカーは不純物を
多く含有していた。即ち本発明者らはチタン酸カリウム
ウィスカーで強化したプラスチックスの機械的強度が、
チタン酸カリウムウィスカー中に含まれる上記不純物の
含有量に大きく関係し、該不純物の含有量の少ない六チ
タン酸カリウムウィスカーをプラスチックスの強化材と
して使用すると、該複合材料の機械的強度が著しく向上
することを発見し、本発明を完成したものである。すな
わち、本発明は強化材として不純物含有量0.3重量%
以下の高品位六チタン酸カリウムウィスカーを使用し
た、ウィスカー強化複合材料を提供するものである。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
用いられるチタン酸カリウムウィスカーは、不純物含有
量0.3%以下のトンネル構造を有する高品位六チタン
酸カリウムウィスカーであり、特に結晶内部あるいは表
面に層状構造チタン酸カリウムや酸化チタンを含まない
単結晶ウィスカーであることが望ましい。このようなチ
タン酸カリウムウィスカーは、代表的には以下の方法で
製造される。
【0008】即ち、一般式K2O・nTiO2(但しn=
2〜4)で示される割合で配合されたチタン原料化合物
とカリウム原料化合物との混合物を900〜1100℃
で焼成して塊状のチタン酸カリウムウィスカーを生成せ
しめ、次いで該塊状生成物を水又は温水中に浸漬してチ
タン酸カリウムウィスカーを単一ウィスカーに分離した
後、該スラリーに酸を添加してpHを9.3〜9.7に
調整することにより、チタン酸カリウムウィスカーの組
成がTiO2/K2O(モル比)で5.9〜6.0の組成
になるように組成変換処理し、更に900〜1150℃
で1時間以上加熱後、酸洗浄すれば良い。
【0009】このチタン酸カリウムウィスカーの製造に
際し、チタン原料化合物としては、不純物含有量の少な
い含水酸化チタンおよび二酸化チタン等を挙げることが
でき、カリウム原料化合物としては焼成時にK2Oを生
じる化合物、例えばK2O、KOH、K2CO3およびK
NO3等を挙げることができる。原料化合物中に含まれ
る不純物の中でカリウムと水溶性の化合物を形成する元
素、例えばアルミニウム、ケイ素、亜鉛、およびリン等
は塊状チタン酸カリウムウィスカーを合成後、該塊状物
を水または温水に浸漬して単一ウィスカーに分離する工
程でそれらの不純物の一部を水に溶解させて除去するこ
とが可能である。但しこの場合には、該スラリーに酸を
添加する前に固液分離して水に溶解した成分を除去した
後に酸を添加することが好ましい。チタン酸カリウムウ
ィスカー中に含まれる不純物の含有量は、酸化物換算で
0.3重量%以下が望ましく、特にニオブの含有量はN
25換算量で0.1重量%以下であることが望まし
い。即ち、不純物含有量が前記範囲よりも多くなると、
ウィスカーの強度が低くなるので好ましくない。特に原
子価が4価以外の元素やTi4+のイオン半径と比較して
10%以上異なるイオン半径を有する元素がチタン酸カ
リウムウィスカーの結晶構造中に固溶する場合にチタン
酸カリウムウィスカーの機械的強度が低下する割合が大
きく好ましくない。また、チタン酸カリウムウィスカー
の形状は、平均長が5μm以上で且つ平均アスペクト比
(平均長/平均径)10以上であることが好ましい。
【0010】本発明に使用される熱可塑性樹脂として
は、ポリプロピレン、ABS、塩化ビニール等の汎用プ
ラスチックスや、ポリアミド、ポリアセタール、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、
ポリフェニレンサルファイド、ポリカーボネート、液晶
ポリマー等のエンジニアリングプラスチックス、あるい
はこれらのアロイ等をいい、通常用いられる熱可塑性樹
脂は何ら問題無く使用される。
【0011】六チタン酸カリウムウィスカーとプラスチ
ックスとの配合割合は、六チタン酸カリウムウィスカー
の体積率が3〜50%である。即ち、六チタン酸カリウ
ムウィスカーの体積率が3%より小さい場合は六チタン
酸カリウムウィスカーによりプラスチックスを強化する
効果が非常に小さく、逆に六チタン酸カリウムウィスカ
ーの体積率が50%を越える範囲においては、成形加工
製が悪くなるだけではなく、複合材料のコストが高くな
るので好ましくない。
【0012】本発明にかかる複合材料の製造に際して
は、シランカップリング剤等の表面処理剤による処理を
施されているチタン酸カリウムウィスカーを使用する方
が、分散性の点で好ましい。この表面処理されたチタン
酸カリウムウィスカーを利用する方法としては、あらか
じめ表面処理剤による処理が施されているものを利用す
る方法と、チタン酸カリウムウィスカーとプラスチック
スとを混練する際に表面処理剤を添加する方法とがある
が、あらかじめ表面処理剤による処理が施されたチタン
酸カリウムウィスカーを使用する方が、表面処理剤の効
果がより大きい。
【0013】本発明で使用できるシランカップリング剤
としては、例えば、γ−アミノプロピル・トリエトキシ
シラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピ
ル・トリメトキシシラン等のアミノ系シランカップリン
グ剤、γ−グリシドキシプロピル・トリメトキシシラ
ン、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチル・ト
リメトキシシラン等のエポキシ系シランカップリング
剤、ビニル・トリメトキシシラン、ビニル・トリエトキ
シシラン、ビニル・トリス(2−メトキシエトキシ)シ
ラン等のビニル系シランカップリング剤、γ−メルカプ
トプロピル・トリメトキシシラン等のメルカプト系シラ
ンカップリング剤、およびγ−メタクリロキシプロピル
・トリメトキシシラン等のアクリル系シランカップリン
グ剤が使用できる。シランカップリング剤の添加量は、
チタン酸カリウムウィスカーに対し2.0重量%以下が
好ましい。即ち、表面処理剤の量がこの量を越えるとか
かる効果が既に飽和しているため、多く加える意味がな
い。
【0014】本発明の複合材料には、複合材料本来の物
性に悪影響を与えない範囲で、その用途、目的に応じて
難熱剤、熱安定剤、滑剤等の各種添加剤の1種または2
種以上を添加することができる。また、所望の物性を付
加する目的で他の充填材を混合使用することができる。
本発明で使用するチタン酸カリウムウィスカーは従来
のウィスカーと比較して高い機械的強度を有しているた
め、従来よりも少ない添加量でプラスチックスの強度を
所望の強度まで向上させることができるだけではなく、
従来のチタン酸カリウムウィスカー充填では達成するこ
とができなかった高い機械的強度を持つ複合材料を得る
ことができる。
【0015】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明する。以下の実施例は単に例示の為に記すもので
あり、発明の範囲がこれらによって制限されるものでは
ない。
【0016】実施例 1.チタン工業製高純度酸化チタ
ン1400gと炭酸カリウム740gとを乾式混合した
後、アルミナ製ルツボに入れ、電気炉中で昇温速度20
0℃/時、焼成温度930℃、保持時間3時間の条件で
焼成した後、150℃/時の速度で降温した。
【0017】焼成物をステンレス製容器中10リットル
の温水に投入して5時間浸漬した後、600rpmで撹
拌を開始し、浴温度を60℃に調整した。5N−塩酸を
滴下してpHを9.5に調整した。この後撹拌を更に続
けると四チタン酸カリウムの層間からカリウムイオンが
溶出する為、pHが高くなるので、塩酸滴下後、30分
間撹拌を続けた場合のpHの上昇が0.1以下になるま
で30分間隔で塩酸を滴下してpHを9.5に調整し
た。
【0018】濾過後、1000℃で2時間焼成した。該
焼成物を10▲▼の温水中に分散した後、1N−塩酸を
滴下して、pHを4に調整した。濾過、洗浄、乾燥して
高品位六チタン酸カリウムウィスカーを得た。このウィ
スカーをX線回折により同定したところ、トンネル構造
六チタン酸カリウムの単一相であった。また、走査型電
子顕微鏡により該ウィスカーを観察したところ、平均的
な長さは16μmであり、平均径は0.4μmであっ
た。
【0019】該チタン酸カリウムウィスカーを化学分析
により調べたところ、Nb25 0.024%、Al2
3 0.013%、Fe23 0.006%、MgO
0.009%、CaO 0.085%、ZnO 0.
012%、P25 0.008%、SiO2 0.00
6%等の不純物を含み、純度は99.8%であった。
尚、TiO2/K2O(モル比)は6.0であった。
【0020】上記チタン酸カリウムウィスカー表面に
0.7%のγ−アミノプロピルトリメトキシシランを処
理した試料20部とナイロン66樹脂(宇部興産製、商
品名:UBEナイロン2020B)80部とを、ナカタ
ニ機械製2軸押出機AS−30により280℃の温度で
溶融、混練してペレットとした。
【0021】比較例 1 チタン工業製アナターゼ型酸化チタン(KA−10)1
400gと炭酸カリウム740gとを乾式混合した後、
アルミナ製ルツボに入れ、電気炉中で昇温速度250℃
/時、保持温度990℃、保持時間1時間の条件で焼成
した後、200℃/時の速度で降温した。 焼成物をス
テンレス製容器中10▲▼の温水に投入して5時間浸漬
した後、600rpmで撹拌を開始し、浴温度を60℃
に調整した。5N−塩酸を滴下してpHを9.5に調整
した。この後撹拌を更に続けるとチタン酸カリウムの層
間からカリウムイオンが溶出する為、pHが高くなるの
で、塩酸滴下後、30分間撹拌を続けた場合のpHの上
昇が0.1以下になるまで30分間隔で塩酸を滴下して
pHを9.5に調整した。
【0022】濾過後、1000℃で2時間焼成した。該
焼成物を10リットルの温水中に分散した後、1N−塩
酸を滴下して、pHを4に調整した。濾過、洗浄、乾燥
してチタン酸カリウムウィスカーを得た。このウィスカ
ーをX線回折により同定したところ、トンネル構造六チ
タン酸カリウムの単一相であった。また、走査型電子顕
微鏡により該ウィスカーを観察したところ、平均的な長
さは15μmであり、平均径は0.4μmであった。
【0023】該チタン酸カリウムウィスカーを化学分析
により調べたところ、Nb25 0.353%、Al2
3 0.015%、Fe23 0.009%、MgO
0.010%、CaO 0.106%、ZnO 0.
012%、P25 0.009%、SiO2 0.00
6%等の不純物を含み、純度は99.3%であった。
尚、該ウィスカーの組成はTiO2/K2O(モル比)は
6.0であった。
【0024】上記チタン酸カリウムウィスカー表面に
0.7%のγ−アミノプロピルトリメトキシシランを処
理した試料20部とナイロン66樹脂(宇部興産製、商
品名:UBEナイロン2020B)80部とを、ナカタ
ニ機械製2軸押出機AS−30により280℃の温度で
溶融、混練してペレットとした。
【0025】実施例 1及び比較例 1で得られたペレ
ットを真空乾燥器を使用して、120℃で12時間乾燥
した後、山城精機製作所製SAV−30−30型射出成
形機により、シリンダー温度280℃、金型温度80℃
の条件で射出成形し、引張強度および曲げ強度測定用試
験片を得た。絶乾時の強度測定結果を第1表に示す。 第1表 実施例1 比較例1 引張強度(kgf/cm2) 1230 1010 曲げ強度(kgf/cm2) 2230 1780 曲げ弾性率(kgf/cm2) 97000 81000 試験片からチタン酸カリウムウィスカーを抽出し、その
平均長を測定したところ、実施例 1で7.6μm、比
較例 1で7.7μmとなり、双方の試験片中のチタン
酸カリウムウィスカーの長さに特に差は認められなかっ
た。
【0026】実施例 2.実施例 1において、四チタ
ン酸カリウムウィスカーの層間からカリウムの一部を除
去した後の焼成温度を1000℃から950℃に変えた
他はすべて同様な条件で高品位六チタン酸カリウムウィ
スカーを合成した。得られたチタン酸カリウムウィスカ
ーの純度および組成は実施例 1と同じであった。
【0027】上記チタン酸カリウムウィスカー表面に
0.6%のγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ンを処理した試料20部とポリアセタール樹脂(ポリプ
ラスチックス製、商品名:ジュラコンM90)80部と
を、ナカタニ機械製2軸押出機AS−30により220
℃の温度で溶融、混練してペレットとした。
【0028】比較例 2.チタン原料としてアナターゼ
型酸化チタン(KV−200)を使用した他は比較例
1と同様な条件でトンネル構造・六チタン酸カリウムウ
ィスカーを合成した。走査型電子顕微鏡によりウィスカ
ーを観察したところ、平均的な長さは15μmであり、
平均径は0.4μmであった。該チタン酸カリウムウィ
スカーを化学分析により調べたところ、Nb25 0.
132%、Al23 0.014%、Fe23 0.0
08%、MgO 0.009%、CaO 0.101
%、ZnO 0.010%、P25 0.010%、S
iO2 0.007%等の不純物を含み、純度は99.
6%であった。また、該ウィスカーの組成はTiO2
2O(モル比)は6.0であった。
【0029】上記チタン酸カリウムウィスカー表面に
0.6%のγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ンを処理した試料20部とポリアセタール樹脂(ポリプ
ラスチックス製、商品名:ジュラコンM90)80部と
をナカタニ機械製2軸押出機AS−30により220℃
の温度で溶融、混練してペレットとした。
【0030】実施例 2及び比較例 2で得られたペレ
ットを真空乾燥器を使用して、110℃で10時間乾燥
した後、山城精機製作所製SAV−30−30型射出成
形機により、シリンダー温度200〜210℃、金型温
度80℃の条件で射出成形し、引張強度および曲げ強度
測定用試験片を得た。強度測定結果を第2表に示す。
尚、試験片からチタン酸カリウムウィスカーを抽出して
その長さを測定したところ、双方のチタン酸カリウムウ
ィスカーの長さに特に差は認められたかった。
【0031】 第2表 実施例2 比較例2 引張強度(kgf/cm2) 1260 950 曲げ強度(kgf/cm2) 2090 1600 曲げ弾性率(kgf/cm2) 107000 78000 実施例 3 .実施例 1で使用したチタン酸カリウムウ
ィスカー(γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン0.6%処理品)15部とポリカーボネート樹脂(三
菱瓦斯化学製、商品名:ユーピロンS−2000)85
部とをナカタニ機械製2軸押出機AS−30により28
0℃で溶融、混練してペレットを得た。
【0032】比較例 3 比較例 1で使用したチタン酸カリウムウィスカー(γ
−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン0.6%処
理品)15部とポリカーボネート樹脂(三菱瓦斯化学
製、商品名:ユーピロンS−2000)85部とをナカ
タニ機械製2軸押出機AS−30により280℃で溶
融、混練してペレットを得た。
【0033】実施例 3および比較例 3で得られたペ
レットを山城精機製作所製SAV−30−30型射出成
形機により、シリンダー温度290℃、金型温度90℃
の条件で射出成形し、引張強度および曲げ強度測定用試
験片を得た。強度測定結果を第3表に示す。尚、試験片
からチタン酸カリウムウィスカーを抽出してその長さを
測定としたところ、双方のチタン酸カリウムウィスカー
の長さに特に差は認められなかった。
【0034】 第3表 実施例2 比較例2 引張強度(kgf/cm2) 970 780 曲げ強度(kgf/cm2) 1740 1350 曲げ弾性率(kgf/cm2) 88500 69000 実施例 4 実施例 2で得られた六チタン酸カリウムウィスカー表
面に0.5%のγ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シランを処理した試料20部とポリブチレンテレフタレ
ート樹脂(ポリプラスチックス製、商品名:ジュラネッ
クス2000)80部とをナカタニ機械製2軸押出機A
S−30により、250℃で溶融、混練してペレットを
得た。
【0035】比較例 4 比較例 2で得られた六チタン酸カリウムウィスカー表
面に0.5%のγ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シランを処理した試料20部とポリブチレンテレフタレ
ート樹脂(ポリプラスチックス製、商品名:ジュラネッ
クス2000)80部とをナカタニ機械製2軸押出機A
S−30により、250℃で溶融、混練してペレットを
得た。
【0036】実施例 4および比較例 4で得られたペ
レットを山城精機製作所製SAV−30−30型射出成
形機により、シリンダー温度250℃、金型温度70℃
の条件で射出成形し、引張強度および曲げ強度測定用試
験片を得た。強度測定結果を第4表に示す。尚、試験片
からチタン酸カリウムウィスカーを抽出してその長さを
測定したところ、双方のチタン酸カリウムウィスカーの
長さに特に差は認められなかった。
【0037】 第4表 実施例4 比較例4 引張強度(kgf/cm2) 1050 810 曲げ強度(kgf/cm2) 2030 1570 曲げ弾性率(kgf/cm2) 105500 79500 実施例 5 実施例 1で得られた六チタン酸カリウムウィスカー7
部とポリプロピレン樹脂(宇部興産製、商品名UBEポ
リプロJ709HK)93部とをナカタニ機械製2軸押
出機AS−30により、220℃で溶融、混練してペレ
ットを得た。
【0038】比較例 5 比較例 1で得られた六チタン酸カリウムウィスカー7
部とポリプロピレン樹脂(宇部興産製、商品名:UBE
ポリプロJ709HK)93部とをナカタニ機械製2軸
押出機AS−30により、220℃で溶融、混練してペ
レットを得た。
【0039】実施例 5および比較例 5で得られたペ
レットを山城精機製作所製SAV−30−30型射出成
形機により、シリンダー温度220℃、金型温度80℃
の条件で射出成形し、引張強度および曲げ強度測定用試
験片を得た。強度測定結果を第5表に示す。尚、試験片
からチタン酸カリウムウィスカーを抽出してその長さを
測定したところ、双方のチタン酸カリウムウィスカーの
長さに特に差は認められなかった。
【0040】 第5表 実施例5 比較例5 引張強度(kgf/cm2) 430 300 曲げ強度(kgf/cm2) 490 410 曲げ弾性率(kgf/cm2) 26000 17500
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年9月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】六チタン酸カリウムウィスカーとプラスチ
ックスとの配合割合は、六チタン酸カリウムウィスカー
が3〜50重量%である。即ち、六チタン酸カリウムウ
ィスカーの配合割合が3重量%より小さい場合は六チタ
ン酸カリウムウィスカーによりプラスチックスを強化す
る効果が非常に小さく、逆に六チタン酸カリウムウィス
カーの配合割合が50重量%を越える範囲においては、
成形加工性が悪くなるだけではなく、複合材料のコスト
が高くなるので好ましくない。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】本発明の複合材料には、複合材料本来の物
性に悪影響を与えない範囲で、その用途、目的に応じて
難燃剤、熱安定剤、滑剤等の各種添加剤の1種または2
種以上を添加することができる。また、所望の物性を付
加する目的で他の充填材を混合使用することができる。
本発明で使用するチタン酸カリウムウィスカーは従来
のウィスカーと比較して高い機械的強度を有しているた
め、従来よりも少ない添加量でプラスチックスの強度を
所望の強度まで向上させることができるだけではなく、
従来のチタン酸カリウムウィスカー充填では達成するこ
とができなかった高い機械的強度を持つ複合材料を得る
ことができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】濾過後、1000℃で2時間焼成した。該
焼成物を10リットルの温水中に分散した後、1N−塩
酸を滴下して、pHを4に調整した。濾過、洗浄、乾燥
して高品位六チタン酸カリウムウィスカーを得た。この
ウィスカーをX線回折により同定したところ、トンネル
構造六チタン酸カリウムの単一相であった。また、走査
型電子顕微鏡により該ウィスカーを観察したところ、平
均的な長さは16μmであり、平均径は0.4μmであ
った。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】比較例 1 チタン工業製アナターゼ型酸化チタン(KA−10)1
400gと炭酸カリウム740gとを乾式混合した後、
アルミナ製ルツボに入れ、電気炉中で昇温速度250℃
/時、保持温度990℃、保持時間1時間の条件で焼成
した後、200℃/時の速度で降温した。 焼成物をス
テンレス製容器中10リットルの温水に投入して5時間
浸漬した後、600rpmで撹拌を開始し、浴温度を6
0℃に調整した。5N−塩酸を滴下してpHを9.5に
調整した。この後撹拌を更に続けるとチタン酸カリウム
の層間からカリウムイオンが溶出する為、pHが高くな
るので、塩酸滴下後、30分間撹拌を続けた場合のpH
の上昇が0.1以下になるまで30分間隔で塩酸を滴下
してpHを9.5に調整した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 105:06

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不純物含有量0.3重量%以下である高
    品位六チタン酸カリウムウィスカーと熱可塑性樹脂とを
    含む複合材料。
  2. 【請求項2】 不純物含有量0.3重量%以下であり、
    且つ不純物としてのニオブの含有量がNb25換算量で
    0.1重量%以下である高品位六チタン酸カリウムウィ
    スカーと熱可塑性樹脂とを含む複合材料。
JP2128592A 1991-06-20 1992-02-06 複合材料 Pending JPH05214117A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115302883A (zh) * 2022-08-04 2022-11-08 江西省盛纬材料有限公司 一种铝塑复合膜及其制备方法

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CN115302883B (zh) * 2022-08-04 2023-04-11 江西省盛纬材料有限公司 一种铝塑复合膜及其制备方法
WO2024027099A1 (zh) * 2022-08-04 2024-02-08 江西省盛纬材料有限公司 一种铝塑复合膜及其制备方法

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