JPH05213263A - 自動二輪車の動力伝達装置 - Google Patents

自動二輪車の動力伝達装置

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Publication number
JPH05213263A
JPH05213263A JP4610492A JP4610492A JPH05213263A JP H05213263 A JPH05213263 A JP H05213263A JP 4610492 A JP4610492 A JP 4610492A JP 4610492 A JP4610492 A JP 4610492A JP H05213263 A JPH05213263 A JP H05213263A
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JP
Japan
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clutch
case
shaft
crankcase
transmission device
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Application number
JP4610492A
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English (en)
Inventor
Takeshi Nonaka
剛 野中
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Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Motor Co Ltd filed Critical Yamaha Motor Co Ltd
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Publication of JPH05213263A publication Critical patent/JPH05213263A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B75/00Other engines
    • F02B75/16Engines characterised by number of cylinders, e.g. single-cylinder engines
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B61/00Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing
    • F02B61/02Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving cycles

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Lubrication Details And Ventilation Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 エンジンのクランク軸側から後輪に動力を伝
達するクラッチを湿式多板式として、このクラッチの重
さが大きくなる場合でも、車体の左右重量バランスが良
好に保たれるようにし、かつ、動力伝達装置が大形にな
らないようにして、クラッチの油溜め部の容量を大きく
できるようにする。 【構成】 クランク軸43側の動力をVベルト巻掛式の
変速装置と、クラッチ59とを介して後輪16に伝える
ようにした場合に、上記クラッチ59を湿式多板クラッ
チとし、このクラッチ59をクランクケース22の後方
近傍に設け、同上クラッチ59内の底部の油溜め部11
9を上記クランクケース22の下方にまで延長してあ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、湿式クラッチを有す
る自動二輪車の動力伝達装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動二輪車の動力伝達装置には、従来、
例えば特公昭61‐13093号公報で示されるものが
ある。これによれば、エンジンのクランクケースの一側
方に変速装置が設けられ、この変速装置は駆動プーリ
と、この駆動プーリの後方に位置する従動プーリと、こ
れら両プーリに巻き掛けられるVベルトとで構成されて
いる。そして、上記駆動プーリがクランク軸側に連結さ
れ、一方、従動プーリ側にクラッチを介して後輪が連結
され、上記クラッチは車体の側部に位置している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来構
成において、クランク軸側から後輪に伝えるトルクを大
きくしようとするには、その分、クラッチにおいて伝達
可能なトルクを大きくする必要があり、この場合、上記
クラッチを、例えば伝達トルクを容易に大きくできる湿
式多板クラッチにすることが考えられる。しかし、この
ようにすると、次のような問題がある。即ち、第1に、
湿式多板クラッチは重いものであるため、上記従来構成
のようにクラッチが車体側部に位置していると、この車
体の左右重量バランスが悪化するおそれがある。また、
第2に、クラッチを湿式とした場合、これに用いる油量
はある程度多くしないと、油は劣化し易くなる。このた
め、クラッチ内の油溜め部を大きくすることが望まれ
る。しかし、油溜め部を単に大きくすると、動力伝達装
置が大形になって好ましくない。そこで、上記変速装置
を利用して油溜め部を大きくすることが考えられるが、
この変速装置はVベルト巻掛式であって、これは油を嫌
うものであり、この変速装置内を油溜め部として利用す
ることは困難である。つまり、動力伝達装置が大形にな
らないようにして、クラッチの油溜め部を大きくしよう
とすることは容易ではない。
【0004】
【発明の目的】この発明は、上記のような事情に注目し
てなされたもので、エンジンのクランク軸側から後輪に
動力を伝達するクラッチを湿式多板式として、このクラ
ッチの重さが大きくなる場合でも、車体の左右重量バラ
ンスが良好に保たれるようにし、かつ、動力伝達装置が
大形にならないようにして、クラッチの油溜め部の容量
を大きくできるようにすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
のこの発明の特徴とするところは、クランク軸の動力を
Vベルト巻掛式の変速装置と、クラッチとを介して後輪
に伝えるようにした場合に、上記クラッチを湿式多板ク
ラッチとし、このクラッチをクランクケースの後方近傍
に設け、同上クラッチ内の底部の油溜め部を上記クラン
クケースの下方にまで延長した点にある。
【0006】
【作 用】上記構成による作用は次の如くである。エン
ジン21のクランクケース22は重いものであるため、
通常、このクランクケース22は車体の左右ほぼ中央に
配置されている。そして、この発明では、クランク軸4
3の動力をVベルト巻掛式の変速装置58と、クラッチ
59とを介して後輪16に伝えるようにした場合に、上
記クラッチ59を湿式多板クラッチとし、このクラッチ
59をクランクケース22の後方近傍に設けてある。こ
のため、上記クラッチ59は、上記クランクケース22
と共に車体の左右ほぼ中央に設けられることとなる。
【0007】また、上記クランクケース22は、通常、
平面視の面積が比較的大きいものである。そこで、本発
明はこの点に着目して、上記クラッチ59内の底部の油
溜め部119を上記クランクケース22の下方にまで延
長してある。このため、平面視で、上記クランクケース
22の下方における広い空間が有効利用されることか
ら、変速装置58を利用しないでも、油溜め部119の
延長部119aの上下寸法が大きくならないようにし
て、この油溜め部119の容量を大きくできる。
【0008】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面により説明す
る。図2と図3において、符号1は自動二輪車で、2は
車体フレームである。なお、図中矢印Frは車体の前方
を示し、左右とはこの前方に向っての方向をいうものと
する。上記車体フレーム2はその前部にヘッドパイプ3
を有し、このヘッドパイプ3から後下方に向って主フレ
ーム4が延び、この主フレーム4の後端から更に下方に
向ってリヤアームブラケット5が延びている。また、上
記主フレーム4の下方で、同上ヘッドパイプ3から後下
方に向ってダウンチューブ6が延び、このダウンチュー
ブ6の後端と、上記リヤアームブラケット5の下端とが
互いに連結されている。7はシートレール、8はバック
ステーである。
【0009】上記ヘッドパイプ3にはフロントフォーク
10が操向自在に支承されている。このフロントフォー
ク10の下端に前輪11が支承され、同上フロントフォ
ーク10の上端にハンドル12が取り付けられている。
【0010】上記リヤアームブラケット5には枢支軸1
4によりリヤアーム15が上下揺動自在に枢支され、こ
のリヤアーム15の揺動端に後輪16が支承されてい
る。また、上記主フレーム4の後端とリヤアーム15の
前後中途部との間にはリンク機構18を介し緩衝器19
が架設されている。
【0011】上記車体フレーム2にはエンジン21が支
持されている。このエンジン21はアルミ合金製のクラ
ンクケース22とシリンダ23とを有している。このシ
リンダ23の後面に設けられた吸気ポートには、気化器
24とエアクリーナ25とが連設されている。同上シリ
ンダ23の前面に設けられた排気ポートには排気管26
の一端が連結されている。この排気管26の他端側は、
上記シリンダ23から一旦前下方に延びた後、左方に折
れ曲がり、更に、右方に折り返され、この折り返し部2
7は前記ダウンチューブ6の前側に位置している。ま
た、この折り返し部27の折り返し端は後方に延び、そ
の後端にサイレンサ28が取り付けられている。
【0012】上記クランクケース22の後部には動力伝
達装置30が連設されており、この動力伝達装置30は
出力部である駆動鎖車31を有している。一方、前記後
輪16には従動鎖車32が取り付けられ、上記駆動鎖車
31と従動鎖車32とにチェーン33が巻き掛けられて
いる。そして、上記エンジン21の動力は、上記動力伝
達装置30やチェーン33等を介して後輪16に伝達可
能とされ、この後輪16の駆動により、自動二輪車1が
走行路面35上を走行する。
【0013】なお、上記エンジン21と動力伝達装置3
0とは、ボルト形状とされた前記枢支軸14と、三本の
ボルト36によって車体フレーム2に支持されている。
37は燃料タンク、38はシートである。また、39は
左右一対のフートレストで、これら各フートレスト39
は動力伝達装置30の後側に位置し、リヤアームブラケ
ット5の下端からそれぞれ外側方に向って突設されてい
る。そして、これらフートレスト39に、上記シート3
8上のライダーが、図4で示すように足40を乗せるよ
うになっている。
【0014】図4と図5において、前記クランクケース
22は互いに締結された左右ケース41,42を備え、
これら両ケース41,42に、軸心が左右に延びるクラ
ンク軸43が支承されている。44は連接棒である。上
記クランクケース22はカバーケース46を有し、この
カバーケース46は上記左ケース41の左側面を覆って
いる。この左ケース41とカバーケース46の間の空間
にフライホイールマグネト47が設けられ、このフライ
ホイールマグネト47のローター48は上記クランク軸
43の左端に支持されている。
【0015】50はキック式スタータで、このキック式
スタータ50は、上記左ケース41とカバーケース46
とに支承されたキック軸51を有している。このキック
軸51にキックペダル52が取り付けられ、このキック
ペダル52を所定姿勢に保持するスプリング53が設け
られている。一方、前記ローター48と同軸上で、カバ
ーケース46に係合軸54が支承され、この係合軸54
は上記キック軸51に歯車組55によって連結されてい
る。
【0016】上記係合軸54の軸端は上記ローター48
に係脱自在とされており、通常は、上記係合軸54はス
プリング56により付勢されて、ローター48に対する
係止が解除されている。エンジン21を始動しようとす
るときには、スプリング53に抗しキックペダル52を
勢いよく踏み込む。すると、この動力がキック軸51と
歯車組55を介し係合軸54に伝えられ、この係合軸5
4が回転する。また、上記キックペダル52を踏み込ん
だときの上記動力の一部で、スプリング56に抗し係合
軸54がローター48側に移動して係合し、これによ
り、クランキングが行われる。なお、上記踏み込みを解
除すれば、各スプリング53,56によって、キックペ
ダル52と係合軸54は元の状態に戻る。
【0017】図4において、前記動力伝達装置30は変
速装置58、クラッチ59、および減速装置60で構成
され、この順序でエンジン21からの動力が前記駆動鎖
車31に伝達される。
【0018】図4と図6により、上記変速装置58につ
き説明する。この変速装置58は変速ケース62を有
し、この変速ケース62は前記右ケース42の一部と、
この右ケース42から後方に延びる延長ケース42a
と、これら右ケース42と延長ケース42aの右側面を
覆うアルミ合金製の変速カバーケース63とで構成され
ている。
【0019】上記変速ケース62内の前部には、前記ク
ランク軸43と同軸上でこのクランク軸43の右端に一
体成形される駆動軸43aが支承され、この駆動軸43
aに駆動プーリ64が支承されている。また、同上変速
ケース62内の後部には中間軸65が支承され、この中
間軸65に従動プーリ66が支持されている。そして、
上記駆動プーリ64と従動プーリ66とにVベルト67
が巻き掛けられている。
【0020】上記駆動プーリ64はVベルト溝69を形
成する左右一対の駆動フェース64a,64bを有し、
これら駆動フェース64a,64bは上記駆動軸43a
に軸方向摺動自在にスプライン嵌合している。また、上
記従動プーリ66はVベルト溝70を形成する左右一対
の従動フェース66a,66bを有し、これら従動フェ
ース66a,66bは上記中間軸65に軸方向摺動自在
にスプライン嵌合している。
【0021】上記駆動プーリ64と従動プーリ66の左
右外側方に左右一対の連動バー71,71が設けられて
いる。これら両連動バー71,71の各前後中途部は、
枢支ピン72と連結バー73とで互いに連結され、各連
動バー71は枢支ピン72の回りに揺動自在とされてい
る。上記各連動バー71の前部は、対応する駆動フェー
ス64a,64bにそれぞれ前連結ピン74で連結され
ている。この場合、各駆動フェース64a,64bは上
記連動バー71の動きに係りなく、駆動軸43aと共に
回転可能であるが、この連動バー71の前部と左右に共
に移動するようになっている。
【0022】また、同上各連動バー71の後部は、対応
する従動フェース66a,66bにそれぞれ後連結ピン
75で連結されている。この場合、各従動フェース66
a,66bは上記連動バー71に係りなく、中間軸65
と共に回転可能であるが、この連動バー71の前部と左
右に共に移動するようになっている。76はテンション
プーリで、このテンションプーリ76は、ばねによる弾
性力でVベルト67に圧接し、このVベルト67の緩み
を防止している。
【0023】上記各連動バー71を枢支ピン72回りに
揺動させる駆動手段78が設けられている。この駆動手
段78は上記変速ケース62の前部に支承される変速駆
動軸79を有し、この変速駆動軸79には、左右一対で
互いに逆ねじのナット80,80が軸方向摺動自在にキ
ー結合している。そして、上記各連動バー71の前端
は、これに対応する上記ナット80にそれぞれねじ付け
られている。また、上記各ナット80を左右から挟むよ
うに付勢する三本のばね81が設けられている。
【0024】上記変速カバーケース63の前部外側面に
ステップモータ82が取り付けられ、このステップモー
タ82の出力軸83に上記変速駆動軸79が連結されて
いる。
【0025】上記ステップモータ82を駆動させて、変
速駆動軸79を、例えば図6中矢印Aで示す方向に回転
させると、これに伴い回転する各ナット80と、各連動
バー71前端との左右位置が相対的に変化し、つまり、
各連動バー71の前端同士が、図6中矢印Bで示すよう
に互いに引き離される。すると、これに伴い左右駆動フ
ェース64a,64bが引き離されて、Vベルト溝69
に対するVベルト67の巻掛径が小さくなる。また、こ
れの反作用として、各連動バー71の後端同士が、図6
中矢印Cで示すように互いに接近する。すると、これに
伴い左右従動フェース66a,66bが互いに接近し
て、Vベルト溝70に対するVベルト67の巻掛径が大
きくなる。
【0026】そして、これによって、変速装置58にお
ける減速比が大きくなり、つまり、出力軸83が減速さ
れることとなる。上記とは逆に、ステップモータ82を
駆動させて、変速駆動軸79を上記とは逆に(矢印Aと
反対方向に)回転させると、上記動作が逆に行われて、
変速装置58における減速比は小さくなり、つまり、出
力軸83が増速されることとなる。
【0027】図4と図7において、前記クラッチ59に
つき説明する。前記エンジン21のクランクケース22
は重いものであるため、車体のバランス上、このクラン
クケース22は、車体の左右ほぼ中央に配置されてい
る。一方、前記クラッチ59は湿式多板クラッチとさ
れ、このクラッチ59はクランクケース22の後方近傍
に設けられている。つまり、このクラッチ59も上記ク
ランクケース22と共に車体の左右ほぼ中央に設けられ
ており、よって、上記クラッチ59が湿式多板形とされ
て重いものではあるが、車体の重量バランスは良好に保
たれている。
【0028】上記クラッチ59はクラッチケース85を
有し、このクラッチケース85は前記延長ケース42a
と、前記左ケース41から後方に延びる延長ケース41
aとで構成されている。上記クラッチケース85内には
前記中間軸65の左端が臨んでおり、この中間軸65の
左端にディスク86が一体成形されている。このディス
ク86の外周面には径方向対称位置に一対の突起86a
が形成され、この突起86aの回転位置によってクラン
ク軸43のクランク角が検出されるようになっている。
【0029】上記ディスク86にはクラッチアウタ87
が取り付けられ、このクラッチアウタ87に複数のフリ
クションプレート88が軸方向にのみ摺動自在に内嵌さ
れている。一方、上記中間軸65と同軸上で、上記クラ
ッチケース85と中間軸65の左端とに出力軸90が支
承されている。この出力軸90に円筒状の従動軸91が
同軸上で支承され、この従動軸91に前記減速装置60
を介して出力軸90が連結されている。
【0030】上記クラッチインナ92に複数のクラッチ
プレート93が軸方向にのみ摺動自在に外嵌され、上記
フリクションプレート88とクラッチプレート93とは
軸方向で交互に配設されている。
【0031】上記フリクションプレート88とクラッチ
プレート93とを互いに離反させれば(切断動作)、動
力伝達が切断され、また、互いに摩擦接合させれば(接
続動作)、中間軸65側から出力軸90側に動力が伝達
される。
【0032】上記フリクションプレート88とクラッチ
プレート93による組合せ体の右側方にプレッシャプレ
ート94が設けられ、このプレッシャプレート94は上
記クラッチアウタ87に軸方向摺動自在に内嵌されてい
る。また、上記プレッシャプレート94と上記クラッチ
アウタ87の内側面との間に中間プレート95が介設さ
れ、更に、上記プレッシャプレート94と中間プレート
95との間に中間ばね96が介設されている。また、上
記クラッチアウタ87の内側面には傾斜面87aが形成
されている。この傾斜面87aと上記中間プレート95
との間の空間は、側面視で径方向外方に進むに従い幅が
細くなる形状となっている。この空間に球状の重り97
が介在し、一方、上記フリクションプレート88とクラ
ッチプレート93とを離反させるように付勢する離反ば
ね98が設けられている。
【0033】そして、上記中間軸65が所定回転数以下
のときには、上記重り97に生じる遠心力は小さいた
め、離反ばね98によりフリクションプレート88とク
ラッチプレート93とは相対的に引き離され、クラッチ
59が切断動作する(図7において、プレッシャプレー
ト94、中間プレート95、重り97などの前半分によ
り図示)。
【0034】一方、上記中間軸65が上記した所定回転
数以上となったときには、上記重り97に生じる遠心力
が大きくなり、このため、この重り97は傾斜面87a
を径方向外方に移動して、離反ばね98に抗し中間プレ
ート95を左方に押すこととなる。すると、これに伴い
中間ばね96を介しプレッシャプレート94が左方に押
されて、このプレッシャプレート94が上記フリクショ
ンプレート88とクラッチプレート93とを摩擦接合さ
せ、これによりクラッチ59が接続動作する(図7にお
いて、プレッシャプレート94、中間プレート95、重
り97などの後半分により図示)。上記中間軸65が、
再び同上所定回転数以下になると、クラッチ59は再び
前記切断動作をする。
【0035】前記カバーケース46の後端は後方に延び
て延長ケース46aとなっており、この延長ケース46
aに出力軸90の左端が支承されている。そして、前記
左ケース41の延長ケース41aと、上記カバーケース
46の延長ケース46aとの間で上記出力軸90に前記
駆動鎖車31が取り付けられている。上記出力軸90に
はその軸心上に貫通孔101が形成され、この貫通孔1
01内には第1操作軸102が軸方向摺動自在に嵌入し
ている。
【0036】上記第1操作軸102の右端は球体103
を介し、上記プレッシャプレート94に連結されてい
る。また、同上第1操作軸102の左端に対応して上記
延長ケース46aに操作孔104が形成され、この操作
孔104に第2操作軸105がその軸心回り回動自在に
嵌入している。この第2操作軸105の中途部には半円
部106が形成され、この半円部106は、第2操作軸
105の回動で上記第1操作軸102の左端に係脱する
ようになっている。
【0037】上記第2操作軸105は、前記ハンドル1
2の左側グリップに対応して設けられたクラッチレバー
(図示せず)に連結されている。このクラッチレバーを
握ることにより回動させると、上記半円部106が第1
操作軸102の左端に係合し、上記中間ばね96に抗し
て第1操作軸102を右方に押す。すると、この第1操
作軸102が球体103を介しプレッシャプレート94
を右方に押してフリクションプレート88とクラッチプ
レート93を互いに離反させ、クラッチ59を前記した
と同じように切断動作させる。つまり、中間軸65が所
定回転数以上であって、前記したように重り97の作用
により、クラッチ59が接続動作しているときでも、上
記クラッチレバーを操作すれば、クラッチ59を切断動
作させることができる。
【0038】同上図4と図7において、前記減速装置6
0は出力軸90と同軸上に設けられる遊星歯車式とされ
ている。この減速装置60は、左ケース41の延長ケー
ス41aに取り付けられるリングギヤ108と、従動軸
91に形成されるサンギヤ109と、出力軸90にスプ
ライン嵌合するキャリア110と、このキャリア110
に支承され上記リングギヤ108とサンギヤ109とに
噛合するプラネタリギヤ111とで構成されている。
【0039】図5と図7において、上記左ケース41お
よびその延長ケース41aと、カバーケース46および
その延長ケース46aとはボルト113によって着脱自
在にねじ止めされ、上記両者間にはアルミ製のガスケッ
ト114が介設されている。115はノックピンであ
る。
【0040】図1、図3、図7、および図8において、
右ケース42の延長ケース42aに対し中間軸65を支
承する軸受部116と、上記中間軸65の左端に対し出
力軸90を支承する軸受部117とを潤滑する潤滑装置
が設けられている。なお、図1において、梨地状に示し
た部分は、左ケース41の延長ケース41aと右ケース
42の延長ケース42aとの接合面を示している。
【0041】図1において、前記クラッチケース85内
の底部は潤滑油118の油溜め部119となっており、
この油溜め部119により、フリクションプレート88
やクラッチプレート93の下部が常時油浴されている。
【0042】上記の場合、クランクケース22は平面視
の面積が比較的大きいものである。そして、上記油溜め
部119を上記クランクケース22の下方にまで延長し
てある。このため、平面視で、上記クランクケース22
の下方における広い空間が有効利用されたことから、油
溜め部119の延長部119aの上下寸法が大きくなら
ないようにして、この油溜め部119の容量が大きくさ
れている。
【0043】同上図1において、上記フリクションプレ
ート88やクラッチプレート93の前上方には、油受け
120が形成され、この油受け120には、上記フリク
ションプレート88やクラッチプレート93によって掻
き上げられた潤滑油118が投入されるようになってい
る(図1中矢印D)。
【0044】図1、図7、および図8において、上記油
受け120は、左ケース41の延長ケース41aやカバ
ーケース46の延長ケース46aに形成された油路12
1を通して前記操作孔104に連通している。また、前
記第2操作軸105の外周面には螺旋状の油溝122が
形成され、貫通孔101の右端の内周面にも軸方向に延
びる油溝123が形成されている。また、出力軸90に
は径方向に貫通する油孔124が形成され、この油孔1
24に対応するクラッチインナ92にも油孔125が形
成されている。
【0045】そして、上記油溜め部119から油受け1
20に投入された潤滑油118は、油圧ポンプによるこ
となく、図3と図8中矢印Eで示すように油路121を
通って操作孔104に自然流下する。また、図7中矢印
Fで示すように、上記操作孔104から貫通孔101、
油溝122、および油孔124,125を通ってフリク
ションプレート88とクラッチプレート93の間に流入
し、これらを潤滑する。また、同上図7中矢印Gで示す
ように、上記貫通孔101内の潤滑油118の一部は、
油溝123を通って軸受部117を潤滑する
【0046】図1と図7において、上記右ケース42の
延長ケース42aの内側面にはリブ127が突設され、
このリブ127に続くガイド切欠128と油孔129と
が形成されている。そして、前記ディスク86の突起8
6aやクラッチアウタ87等で掻き上げられた潤滑油1
18は、図1と図7中矢印Hで示すように、上記リブ1
27、ガイド切欠128、および油孔129を通って前
記軸受部116に案内され、これを潤滑する。
【0047】図4と図6において、前記亜変速カバーケ
ース63の右側面には水ポンプ131が取り付けられ、
この水ポンプ131は駆動軸43aによって駆動され
る。そして、この水ポンプ131は前記シリンダ23を
冷却するため、冷却水を循環させる。
【0048】
【発明の効果】この発明によれば、次の効果がある。即
ち、エンジンのクランクケースは重いものであるため、
通常、このクランクケースは車体の左右ほぼ中央に配置
されている。そして、この発明では、クランク軸の動力
をVベルト巻掛式の変速装置と、クラッチとを介して後
輪に伝えるようにした場合に、上記クラッチを湿式多板
クラッチとし、このクラッチをクランクケースの後方近
傍に設けたため、このクラッチは上記クランクケースと
共に車体の左右ほぼ中央に設けられることとなる。よっ
て、上記クラッチを湿式多板形としてその重さが大きく
なる場合でも、車体の重量バランスは良好に保たれる。
【0049】また、上記クランクケースは、通常、平面
視の面積が比較的大きいものである。そこで、本発明は
この点に着目して、上記クラッチ内の底部の油溜め部を
上記クランクケースの下方にまで延長してある。このた
め、平面視で、上記クランクケースの下方における広い
空間が有効利用されることから、油溜め部の延長部の上
下寸法が大きくならないようにして、この油溜め部の容
量を大きくできるのであり、よって、変速装置を利用し
なくても、動力伝達装置が大形にならないようにして、
油溜め部の容量を大きくでき、潤滑油の劣化を防止でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】クランクケースの左ケースと右ケースの接合面
における側面図である。
【図2】自動二輪車の全体左側面図である。
【図3】図2の部分拡大図である。
【図4】エンジンと動力伝達装置の平面断面簡略図であ
る。
【図5】図4の部分拡大図である。
【図6】図4の部分拡大図である。
【図7】図4の部分拡大図である。
【図8】図3の8‐8線矢視断面図である。
【符号の説明】
1 自動二輪車 16 後輪 21 エンジン 22 クランクケース 30 動力伝達装置 43 クランク軸 58 変速装置 59 クラッチ 64 駆動プーリ 66 従動プーリ 67 Vベルト 85 クラッチケース 88 フリクションプレート 93 クラッチプレート 119 油溜め部 119a 延長部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランクケースの一側方に変速装置を設
    け、この変速装置を、クランク軸側に連結される駆動プ
    ーリと、この駆動プーリの後方に位置する従動プーリ
    と、これら両プーリに巻き掛けられるVベルトとで構成
    し、上記従動プーリ側にクラッチを介して後輪を連結し
    た自動二輪車の動力伝達装置において、上記クラッチを
    湿式多板クラッチとし、このクラッチを上記クランクケ
    ースの後方近傍に設け、同上クラッチ内の底部の油溜め
    部を上記クランクケースの下方にまで延長した自動二輪
    車の動力伝達装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08133169A (ja) * 1994-11-11 1996-05-28 Kawasaki Heavy Ind Ltd クラッチリリースのアシスト装置
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