JPH05212241A - 水銀除去剤及びその製造方法 - Google Patents

水銀除去剤及びその製造方法

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JPH05212241A
JPH05212241A JP4018922A JP1892292A JPH05212241A JP H05212241 A JPH05212241 A JP H05212241A JP 4018922 A JP4018922 A JP 4018922A JP 1892292 A JP1892292 A JP 1892292A JP H05212241 A JPH05212241 A JP H05212241A
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JP
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mercury
silane coupling
inorganic powder
coupling agent
agent
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JP4018922A
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English (en)
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Megumi Shida
惠 志田
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 排ガス中の水銀及び水銀化合物の除去剤及び
その製造方法に関する。 【構成】 比表面積に富む無機粉体、例えば二酸化珪
素、二酸化チタン、活性白土、シリカゲル、モレキュラ
シーブス及びケイソウ土並びにケイソウ土とパーライト
の混合物、に水を加えて攪拌したものに、γ−メルカプ
ト基を有するシランカップリング剤にアルコールを加え
て溶解させたものを反応させてなる燃焼排ガス中の水銀
除去剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は都市ごみ焼却炉、産業廃
棄物焼却炉、し尿下水汚泥焼却炉及びその他の燃焼装置
よりの排ガス中の水銀(水銀及び水銀化合物)の除去剤
及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】燃焼排ガス中の水銀及び水銀化合物の除
去剤(以下、単に水銀除去剤という)としては従来より
湿式除去剤と乾式除去剤とがあり、これらの概要を以下
に説明する。
【0003】(1)湿式除去剤:この除去剤は過マンガ
ン酸カリ−硫酸混液、次亜塩素酸−食塩溶液、チオ尿
素、硫化ソーダ、チオ硫酸ソーダなどを水溶液にしたも
のであり、気液接触によりガス中の水銀を液側へ移行さ
せるものである。
【0004】(2)乾式除去剤:この除去剤は活性炭、
無機系担体に硫黄または硫黄化合物、水銀とアマルガム
を生成する金属またはその金属のハロゲン化合物などを
担持したものであり、これらの除去剤と水銀含有ガスを
接触させて水銀を捕捉・除去するものである。これらの
除去剤は通常固定層または移動層式の反応器内に収めら
れて使用される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の湿式除去剤では
水銀を含有する排水の処理が必要となる問題点があっ
た。
【0006】また、従来の乾式除去剤として下記に示す
ような問題点があった。 (1)従来の乾式除去剤の多くは耐熱性に劣り、120
℃以上では失活あるいは分解してしまい、230〜15
0℃の温度域での耐久性を必要とする各種焼却炉の水銀
除去剤としては使用困難であった。
【0007】(2)従来の耐熱性に富む乾式除去剤の水
銀除去率は一般に30%以下と極めて低く実用上問題が
あった。
【0008】(3)性能面から、除去剤とガスの接触面
積を大きくとる必要があるため、従来の乾式除去剤を用
いる乾式除去法では必然的に装置が大型化する。
【0009】(4)反応器出口の水銀濃度が許容値以上
になる前に除去剤を交換する操作とそのための設備が必
要となる。
【0010】(5)除去剤の成分は大部分が担体成分で
あり、これを再生しないで用いる場合には経済的に不利
であるし、再生する場合にも水銀を脱着して回収する設
備が必要となる。
【0011】本発明は上記技術水準に鑑み、従来の湿式
・乾式除去剤におけるような不具合のない排ガス中の水
銀及び水銀化合物の乾式・半乾式除去剤及びその製造方
法を提供しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は (1)比表面積に富む無機粉体に末端にγ−メルカプト
基を有するシランカップリング剤を反応させてなること
を特徴とする燃焼排ガス中の水銀除去剤。
【0013】(2)比表面積に富むケイソウ土あるいは
ケイソウ土とパーライトの混合物に末端にγ−メルカプ
ト基を有するシランカップリング剤を反応させてなるこ
とを特徴とする燃焼排ガス中の水銀除去剤。
【0014】(3)比表面積に富む無機粉体を水に加え
て攪拌したものに、γ−メルカプト基を有するシランカ
ップリング剤に、アルコールを加えて攪拌溶解させたも
のを反応させることを特徴とする燃焼排ガス中の水銀除
去剤の製造方法。である。
【0015】本発明において使用される比表面積に富む
無機粉体としては、二酸化珪素、二酸化チタン、活性白
土、シリカゲル、モレキュラシーブ及びケイソウ土並び
にケイソウ土とパーライトとの混合物があげられる。特
にケイソウ土とパーライトとの混合物を使用する場合は
重量比でケイソウ土:パーライト=10/0:7/3で
あるのが好ましい。
【0016】γ−メルカプト基を有するシランカップリ
ング剤としては、γ−メルカプトプロピルトリメトキシ
シラン又はγ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシ
ランがあげられる。
【0017】γ−メルカプト基を有するシランカップリ
ング剤は無機粉体に対して0.1〜5重量%、特に、
0.1〜1重量%、の範囲で反応させることが好まし
い。また無機粉体に対してγ−メルカプト基を含有する
シランカップリング剤を反応させるに当っては、該シラ
ンカップリング剤を加水分解してシラノール化し、無機
粉体表面に存在する水酸基と縮合反応させてシロキサン
結合を形成させることが好ましく、シラノール化するに
際してはγ−メルカプト基を含有するシランカップリン
グ剤をアルコール中に攪拌溶解させるのが好ましい。
【0018】本発明の乾式水銀除去剤を製造するに際し
ては、比表面積に富む無機粉体を水に分散させ、これに
γ−メルカプト基を有するシランカップリング剤にアル
コールを加えて攪拌溶解させてシラノール化したものを
添加し攪拌反応後、乾燥粉砕することによって得られ、
前記方法で乾燥粉砕を行なわぬことによりスラリ状の水
銀除去剤(半乾式水銀除去剤)を得ることができる。
【0019】
【作用】 (1)無機粉体と水溶性γ−メルカプト基含有シランカ
ップリング剤との反応 一般に無機粉体(P)の表面には活性な水酸基が多数存
在し、この活性な表面活性水酸基と水溶性γ−メルカプ
ト基含有シランカップリング剤との間で縮合反応が生
じ、無機粉体表面にシランが導入される。
【化1】
【0020】(2)上記水銀除去剤(A)による水銀の
除去
【化2】
【0021】(3)上記水銀除去剤Aによる水銀化合物
(例えばHgCl2 )の除去
【化3】
【0022】無機粉体(P)と排ガス中の水銀及び水銀
化合物との反応は固気反応(固体:乾燥粉体でもスラリ
でも水銀除去剤として作用するものは固体、気相:水銀
及び水銀化合物)であるので、反応を促進させるために
は比表面積の大きい無機粉体を用いる必要があり、又一
般に比表面積の大きい無機粉体は表面水酸基も多い。更
に、無機粉体は一般に耐熱性に富み、150〜230℃
の温度域では安定であるので、本発明においては担体と
して無機粉体を使用したものである。
【0023】水銀は硫黄化合物と反応し易く、特にメル
カプト基(−SH基)は水銀吸着剤として秀れている。
シランカップリング剤はその内に耐熱性に富むSi基を
有し、かつシランを加水分解してシラノール化(−Si
−OH)すると、無機粉体表面の水酸基と縮合反応を起
こしてシロキサン結合(−O−Si−O−)を形成する
ため、化学的及び熱的に安定となり耐熱性が向上する。
【化4】
【0024】従って、水溶性のγ−メルカプト基含有シ
ランカップリング剤を無機粉体と反応させた水銀除去剤
は耐熱性及び水銀除去性能に優れる。
【0025】前述したように、水溶性のγ−メルカプト
基含有シランカップリング剤は無機粉体に対して0.1
〜5重量%、好ましくは0.1〜1重量%添加反応させ
られるが、添加量が少ないとシランが無機粉体に十分導
入されないために水銀及び水銀化合物の除去性能に劣
り、一方添加量が多きすぎると経済的に不利なほか担体
である無機粉体を被毒して固気反応を阻害するため、逆
に水銀及び水銀化合物の除去性能が低下する。
【0026】
【実施例】
(例1)先ず、本発明の水銀除去剤の製法の一実施例を
説明する。
【0027】(水銀除去剤の製造例)エチルアルコール
50mlに、シラン液20gを加え攪拌混合してA液を
調製し、水1リットルにpHが4になるように攪拌しな
がら酢酸を加えてB液を調製する。このB液にA液を少
量ずつ加えてシランをシラノールにする。この際、最初
は液が白濁するが15〜30分攪拌すると液は透明とな
る。この液をC液という。
【0028】一方、無機粉体1kgを水4リットルに加
え、攪拌してD液を調製し、このD液を攪拌しながら、
上記C液を少量ずつ加え、必要に応じて反応促進剤とし
てN−プロピルアミン液を10ml加えて攪拌する。
【0029】室温で1時間攪拌した後、攪拌を止めるこ
とによって半乾式法で使用しうるスラリー状水銀除去剤
が得られる。
【0030】また、上記方法で得られたスラリー状水銀
除去剤を静置して上澄み液を捨て、沈殿をろ過し、その
沈殿を少量のエタノールで洗浄した後、風乾し、乾燥物
を粉砕することによって乾式法で使用する粉末状水銀除
去剤が得られる。
【0031】(水銀除去試験)表2に示す条件で、表1
に示す無機粉体とγ−メルカプト基を有するシランカッ
プリング剤の組合せの水銀除去剤を内径40mm、長さ
750mmの石英反応管内に10g充填し、模擬ごみ焼
却炉排ガスを流した結果を、併せて表1に示す。この結
果、最高72%の水銀除去率が得られた。
【表1】
【表2】
【0032】(例2)例1と同様な方法で、無機粉とし
てケイソウ土またはケイソウ土とパーライトの混合物を
使用し、γ−メルカプト基を有するシランカップリング
剤としてγ−メルカプトプロピルトリヒドロキシシラン
を使用し、前者100重量部に対し後者1重量部の割合
で表3の水銀除去剤を製造した。
【0033】これらの水銀除去剤を例1の表2と同じ条
件で石英反応管に充填して水銀除去効果を試験し、その
結果を表3に併せて示す。この場合、最高の水銀除去率
は85%であった。
【表3】
【0034】以上、乾式法についての例をあげて説明し
たが、本発明の水銀除去剤をスラリー状として半乾式法
で使用しても、ほゞ同等の効果が得られた。
【0035】
【発明の効果】本発明によって、乾式、半乾式法で優れ
た性能のある水銀除去剤及びその製造方法が提供され
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 比表面積に富む無機粉体に末端にγ−メ
    ルカプト基を有するシランカップリング剤を反応させて
    なることを特徴とする燃焼排ガス中の水銀除去剤。
  2. 【請求項2】 比表面積に富むケイソウ土あるいはケイ
    ソウ土とパーライトの混合物に末端にγ−メルカプト基
    を有するシランカップリング剤を反応させてなることを
    特徴とする燃焼排ガス中の水銀除去剤。
  3. 【請求項3】 比表面積に富む無機粉体を水に加えて攪
    拌したものに、γ−メルカプト基を有するシランカップ
    リング剤に、アルコールを加えて攪拌溶解させたものを
    反応させることを特徴とする燃焼排ガス中の水銀除去剤
    の製造方法。
JP4018922A 1992-02-04 1992-02-04 水銀除去剤及びその製造方法 Withdrawn JPH05212241A (ja)

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