JPH05208937A - アルコキシフェノキシ安息香酸エステルの製造方法及びヒドロキシフェノキシ安息香酸の製造におけるその使用 - Google Patents

アルコキシフェノキシ安息香酸エステルの製造方法及びヒドロキシフェノキシ安息香酸の製造におけるその使用

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JPH05208937A
JPH05208937A JP4177166A JP17716692A JPH05208937A JP H05208937 A JPH05208937 A JP H05208937A JP 4177166 A JP4177166 A JP 4177166A JP 17716692 A JP17716692 A JP 17716692A JP H05208937 A JPH05208937 A JP H05208937A
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JP4177166A
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Jean-Philippe Gillet
ジヤン−フイリツプ・ジレ
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Elf Atochem SA
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C69/00Esters of carboxylic acids; Esters of carbonic or haloformic acids
    • C07C69/76Esters of carboxylic acids having a carboxyl group bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring
    • C07C69/84Esters of carboxylic acids having a carboxyl group bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring of monocyclic hydroxy carboxylic acids, the hydroxy groups and the carboxyl groups of which are bound to carbon atoms of a six-membered aromatic ring
    • C07C69/92Esters of carboxylic acids having a carboxyl group bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring of monocyclic hydroxy carboxylic acids, the hydroxy groups and the carboxyl groups of which are bound to carbon atoms of a six-membered aromatic ring with etherified hydroxyl groups
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C67/00Preparation of carboxylic acid esters
    • C07C67/30Preparation of carboxylic acid esters by modifying the acid moiety of the ester, such modification not being an introduction of an ester group
    • C07C67/31Preparation of carboxylic acid esters by modifying the acid moiety of the ester, such modification not being an introduction of an ester group by introduction of functional groups containing oxygen only in singly bound form

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 (アルコキシフェノキシ)安息香酸エステル
Iの製造方法である。 〔式中、Rは少くとも3個の炭素原子を有するアルキ
ル基であり、Rはアルキル基、好ましくはC〜C
アルキルである〕ヒドロキシ安息香酸のアルキル(C3
以上)エステルを、(好ましくは過剰の)ハロアニソー
ル誘導体に、銅又はその誘導体の1つと、塩基と(場合
により相間移動剤も)の存在下に接触させ、その化合物
を回収する方法である。エステルIは、対応する(ヒド
ロキシフェノキシ)安息香酸の製造に使用できる。 【効果】 エステルIが高収率で簡単に得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は(アルコキシフェノキシ)安息香
酸エステルの製造方法及び対応する(ヒドロキシフェノ
キシ)安息香酸を製造する場合のその使用に関する。
【0002】本発明は、新規生成物としての(アルコキ
シフェノキシ)安息香酸にも関する。更にまた、本発明
は(アルコキシフェノキシ)安息香酸に関する。
【0003】
【従来の技術】4−(4′−アルコキシフェノキシ)安
息香酸の製造はHarington によってBiochem,J.,1926,2
0,300に記載された。この製造はその後J.Walkerにより
J.Chem.Soc,(1942)347 〜53ページに繰返された。反応
の原理はブロモアニソールをヒドロキシ安息香酸エチル
と、中性炭酸カリウム(K2 CO3 )と銅の存在下に反
応させることである。次いで中間体を水酸化カリウムを
用いて処理し、酢酸と臭化水素酸の媒質中で脱メチル化
する。しかしながら、この方法は多量の銅(14%)を必
要として、かなりの量の排出液を発生する。この理由に
より、多量の酢酸と臭化水素酸がそれらを水で希釈する
結果として失われる。
【0004】関連する製造方法はUngnade らによりJ.Or
g.Chem.16,1311〜26(1951)にも提案され、そこではブ
ロモアニソールをヒドロキシ安息香酸カリウムと反応さ
せ、次いで得られた生成物を種々の方法で、特に水酸化
カリウム、沃化水素酸又は三塩化アルミニウムにより脱
メチル化している。この方法による収率はそれでも極め
て低い。
【0005】更に近頃、米国特許第 3,763,210号には、
水酸化ナトリウムの存在下にp−メトキシフェノールと
p−フルオロ安息香酸エチルから出発する製造方法を記
載している。縮合生成物を単離し、酸化して脱メチル化
する。しかしながらこの方法は更に高価な出発物と3つ
の段階を必要とする。
【0006】特許JP 63,099036号及びJP 63,104945
号には、4,4′−ジヨードジフェニルエーテルから出
発し、モノカルボニル化と残存沃化物の水酸化ナトリウ
ムを用いる分裂による方法を記載している。この方法は
沃素の再循環を伴う。このような方法は、昇華し易い沃
素のため使用するのが非常に困難と思われる。
【0007】もう1つの手法が特許欧州特許出願公開第
321,857 号では開示された。それは4−(4′−ヒドロ
キシフェノキシ)アセトフェノンから出発し、アセチル
化による保護、空気中での酸化、水酸化ナリトウムを用
いた脱保護を連続的に行うことから成る。この製造方法
は長い合成(3段階)とかなり複雑な化合物から出発す
るという欠点を有する。
【0008】近時、米国特許第 4,945,450号と同第 4,9
46,926号には4−メトキシフェノールと4−クロロベン
ゾニトリルから出発する製造方法を記載した。次いで中
間生成物を酢酸と臭化水素酸を用いて処理する。この場
合、その操作は長い反応時間と、最終生成物がむつかし
い精製を必要とする事実からやはり困難である。
【0009】最後に、YeagerらはSynthesis 、63〜68ペ
ージ(1991年)に、4−メトキシフェノールから出発
し、それをDMAC中で中性炭酸カリウムの存在下に4
−フルオロベンズアルデヒドと反応させる到達手段を記
載している。中間体はバイヤー−ビリガー反応を介して
ヒドロキシエステルを生じ、それを齢化によりヒドロキ
シ酸にすることができる。
【0010】本発明の特別の目的は前記のWalkerの記載
したような方法を改良することである。
【0011】それにより更に良好な反応収率を示す方法
が特に提供され、2つの反応段階しか必要としないでメ
トキシ酸を単離するための面倒な酸/塩基処理が避けら
れる。
【0012】
【手段及び作用効果】本発明は、第1に式:
【0013】
【化6】
【0014】[式中、R1 は少くとも3個の炭素原子を
有するアルキル基であり、R2 はアルキル基、好ましく
はC1 〜C6 アルキルである]の(アルコキシフェノキ
シ)安息香酸エステルの製造方法に関する。
【0015】この方法では式
【0016】
【化7】
【0017】のヒドロキシ安息香酸のエステルを、式
【0018】
【化8】
【0019】[式中、Xは塩素、臭素、弗素又は沃素か
ら選択されるハロゲン原子である]のハロアニソール誘
導体と、銅又はその誘導体の1つ、塩基及び場合により
相間移動剤の存在下に接触させて、式Iの化合物を回収
する。
【0020】本明細書中で、用語「アルキル」はその基
が線状又は分枝のいずれでもあり得ることを意味する。
アルキル基には、メチル、エチル、n−プロピル、イソ
プロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル
又はn−ペンチルを挙げ得る。
【0021】好ましくは、式IIのエステルのヒドロキシ
ル基は基COOR1 に対してメタ又はパラ位にある。同
様に、式III のハロアニソールはそのアルコキシ基がハ
ロゲン原子に対してメタ又はパラ位にあることが好まし
い。これら2つの化合物にとってパラ位はもっとも有利
な結果をもたらす。
【0022】更に、基R1 は線状又は分枝のC3 〜C6
アルキル基から選択するのが好ましく、R1 をn−プロ
ピル又はn−ブチルから選択するのが有利である。
【0023】又、好ましくはXを臭素又は塩素原子から
選択すること、及び/又はOR2 がメトキシ基であるこ
とである。
【0024】反応温度は 140℃と 220℃の間が有利であ
り、 180℃と 210℃の間が好ましい。
【0025】反応は式III のハロアニソールを過剰に用
いて行うのが好ましい。一般に、式IIの化合物に対する
式III の化合物のモル比は1.05と2の間であって、それ
は特に工業的操作の目的には、 1.4未満が好ましい。
【0026】銅誘導体は金属銅、酸化第1及び第2銅、
ハロゲン(特にCl,Br,I)化第2及び第1銅又は
酢酸銅から選択する。これらの化合物は単独か又は混合
物として使用することができる。
【0027】式IIの化合物に対する銅又はその誘導体の
1つのモル比は0.001 と0.07の間、有利には0.01と0.05
の間が好ましい。
【0028】本発明に適当な塩基には、アルカリ金属炭
酸塩、特に中性炭酸カリウムを挙げ得る。
【0029】式IIの化合物に対する塩基のモル比を 0.5
と1.2 の間、好ましくは0.75未満にするのが有利であ
る。
【0030】この方法のために使用することができる相
間移動剤は、当業者によく知られている。
【0031】相間移動剤はAntarox CO 990型(平均で 1
00個のエチレンオキシド単位を含有するオキシエチレン
化ノニルフェノール)の長鎖ポリエトキシ化化合物を意
味するのが好ましい。
【0032】本発明のもう一つの変形態様として、銅リ
ガンドの存在下にこの方法を使用するのが有利であるこ
とが判明した。事実、これにより転化率の改良と選択率
の向上を介して縮合の収率に目ざましい改良ができる。
【0033】これらのリガンドには、8−ヒドロキシキ
ノリン、ピコリン酸若しくはキナルジン酸又はそれらの
誘導体の1つを挙げ得る。
【0034】任意の科学上の解釈に束縛されることを望
まないが、本出願人はこれらの化合物がCuI である活
性種に対するリガンドとして作用すると考える。
【0035】その上、リガンドの使用により触媒の量を
減ずることを可能にする。0.001 と0.07の間、好ましく
は0.01と0.05の間のリガンド/式IIの化合物のモル比を
使用するのが好ましい。
【0036】本発明の別の主題は、4−(4′−メトキ
シフェノキシ)安息香酸プロピル又はブチルの製造方法
であって、4−ヒドロキシ安息香酸プロピル又はブチル
(IIa)を4−ブロモアニソール(IIIa)と、モル比II
a/ IIIaを1.05と2の間、好ましくは 1.4未満として
接触させることから成る。それはIIaに対するモル比が
0.5と1.2 の間、好ましくは0.75未満の中性炭酸カリウ
ムと、IIaに対するモル比が0.001 と0.07の間、好まし
くは0.01と0.05の間の金属銅又はその誘導体の1つとの
存在下に、場合により相間移動剤及び/又は銅リガンド
の存在下に行う。
【0037】式Iの生成物を回収する有利な方法は、反
応の終りに、形成された塩の濾過を容易にするため溶媒
を添加する。適当な溶媒には、ジメルチルホルムアミド
又はジメチルスルホキシドのような極性溶媒を挙げ得
る。
【0038】次いで有機濾液を蒸留して、式Iの生成物
を回収する一方、反応物中に過剰に存在した式III のハ
ロアニソールのように反応しなかったが再循環できる反
応成分、又は式IIの未反応出発化合物を回収する。
【0039】前記のような濾過により回収された生成塩
には、塩の形態の式Iの化合物が水性媒質中の酸の塩の
酸性化により回収されている。実際、本発明による反応
中、しばしば低い割合の式Iのエステルが加水分解し
て、対応する塩に転化した(これはアルカリ金属塩、た
とえば中性炭酸カリウムを塩基として使用した場合カリ
ウム塩になる)。
【0040】中性アルカリ金属炭酸塩を塩基として使用
した場合、この処理から生じるアルカリ金属ハロゲン化
物溶液は、塩素によるハロゲン化物の再循環をもたらす
ことができる。Xが臭素原子である場合に、Cl2 によ
る再循環が非常に有利である。
【0041】本発明の主題は式:
【0042】
【化9】
【0043】[式中、R1 は少くとも3個の炭素原子を
有するアルキル基であり、R2 はアルキル基、好ましく
はC1 〜C6 アルキルである。]の(アルコキシフエノ
キシ)安息香酸エステルでもある。
【0044】好ましくは、4−(4′−メトキシフェノ
キシ)安息香酸プロピル又は4−(4′−メトキシフェ
ノキシ)安息香酸ブチルから化合物を選択する。
【0045】前記定義の式Iの化合物により、式
【0046】
【化10】
【0047】の(ヒドロキシフェノキシ)安息香酸を、
非常に容易に1段階で製造することを可能にする。
【0048】これらのヒドロキシ酸は、特に熱互変性ポ
リエステルの合成にモノマーとして使用される。
【0049】式IVの化合物は式Iの化合物のエーテル及
びエステル官能基の同時脱保護、換言すれば加水分解に
より得られる。
【0050】従って、前に論じた先行技術に関連して、
式Iの化合物により対応する式IVの酸を1段階で得るこ
とが可能になることに注目しなければならない。
【0051】この加水分解は臭化水素酸と酢酸の存在下
に、一般には80℃と 130℃の間、好ましくは 100℃と 1
20℃の間の温度で行うのが一般的である。
【0052】有利な変形態様としては、ハロゲン化アル
キルと加水分解から生じる対応するエステルを水との共
沸混合物の形でカラムを介して連続的に蒸留する。
【0053】反応の終りに晶出する式IVの酸は、それを
精製操作に付することを必要とせずそのまま使用するこ
とができる。
【0054】本発明の方法の特別の実施態様として、反
応媒質の酸はそれぞれの濃度を再調整した後再循環する
ことができる。
【0055】式Iのエステルに対する酢酸のモル比は3
と18の間、好ましくは6と12の間であるのが有利であ
る。
【0056】臭化水素酸に対する式Iの化合物のモル比
は1と10の間、好ましくは3と7の間であるのが好まし
い。
【0057】前記と同じ条件下に、式IVの酸を得るた
め、他の酸により式Iのエステルを加水分解することが
可能になる。これらの酸には、臭化水素酸とギ酸及びプ
ロピオン酸から選択されるもう1つの有機酸との混合物
を挙げ得る。
【0058】本発明のもう1つの主題は、前記の式IVの
ヒドロキシフェノキシ安息香酸の製造方法である。その
最初の段階では、前記の式Iのエステルを前記の種々の
変形態様と共に、前記の操作により製造し、次の段階で
は、式Iのエステルを前記説明に記載したように加水分
解する。好ましくは、第2段階に先立って、式IVの誘導
体を非常に良い純度で得る目的で式Iのエステルを単離
する。反対の場合には、それでも反応を起すことはでき
るが、式IVの最終生成物の、たとえば再結晶により追加
の精製段階を必要とする。この変形態様は再循環しなけ
ればならない媒質が不純物を多く含んでいる結果になる
という欠点を更に有する。
【0059】式IIのエステルの介在は副反応を制限し
て、安定性を向上しかつ媒質の流動性を大きくする。そ
れはアルコキシ酸を単離するためのむつかしい酸/塩基
処理を回避することも意味する。
【0060】上記記述に関して、本発明の提供する教示
は、説明の字義通りの解釈に限定されないことを理解さ
れたい。他の変形態様、特に同等の出発化合物の使用
は、本発明の範囲から逸脱することなく行うことができ
る。
【0061】
【実施例】本発明について以下の実施例を用いてここに
説明する。
【0062】ヒドロキシ安息香酸ブチル及びプロピルの
製造 実施例1 これらのエステルを4−ヒドロキシ安息香酸(PHB)
と対応するアルコールからPTSAを触媒として共沸蒸
留により慣用方法で製造した。その収率は実際上定量的
であった。
【0063】
【化11】
【0064】4−(4′−メトキシフェノキシ)安息香
酸プロピルの製造 実施例2 45g(0.25mol)の4−ヒドロキシ安息香酸プロピル、5
2.4g(0.28mol)の4−ブロモアニソール、20.7g(0.1
5mol)の炭酸カリウム及び 0.8gのCuをディーン−ス
ターク装置を備えた撹拌つき反応器に入れた。反応混合
物を2時間30分撹拌しながら 200℃に昇温した。反応の
終りに、反応混合物を冷却して 150cm3 のDMFを添加
した。形成した塩を濾過により単離した。濾液は0.167m
olの4−(4′−メトキシフェノキシ)安息香酸プロピ
ル(VPC測定)を含有していた。この生成物を減圧下
に蒸留により単離した。単離した塩は水に溶解し、次い
で酸性化した。沈澱した4−(4′−メトキシフェノキ
シ)安息香酸を濾過により単離した。0.043molで、純度
96.2%(HPLC)であった。総括収率は84%であり、
その67%はエステル形であった。エステルは1mmHgで 1
75℃にて留出した。
【0065】IR ν(C=O)=1715cm-1、ν(C−
O)=1275cm-1、ν(C−O−C)=1232cm-113
NMR:δ(C=O)165.7ppm、δ(CH3 O)=55.1
ppm 、δ(CH2 O)=65.9ppm .実施例3 8−ヒドロキシキノリンを使用して 45g(0.25mol)の4−ヒドロキシ安息香酸プロピル、6
0.7g(0.325mol)の4−ブロモアニソール、20.7g
(0.15mol)の炭酸カリウム及び0.4 gのCuと0.9gの
8−ヒドロキシキノリンをディーン−スターク装置を備
えた撹拌つき反応器に入れた。反応混合物を2時間30分
で198 ℃にした。反応の終りに、混合物を冷却して 125
cm3 のDMFを添加した。形成した塩を濾過により単離
した。濾液は0.201molの4−(4′−メトキシフェノキ
シ)安息香酸プロピル(VPC測定)を含有した。この
生成物を減圧下に蒸留により単離した。単離した塩を水
に溶解し、次いで酸性化した。沈澱した4−(4′−メ
トキシフェノキシ)安息香酸を濾過により単離した。0.
024molで純度98.1%(HPLC)であった。総括収率は
90%でその80.4%はエステル形であった。
【0066】実施例4 8−ヒドロキシキノリンを用いない以外は実施例3と同
じ。
【0067】総括収率は82%で、その69%はエステル形
であった。
【0068】4−(4′−メトキシフェノキシ)安息香
酸ブチルの製造 実施例5 48.5g(0.25mol)の4−ヒドロキシ安息香酸ブチル、5
2.4g(0.28mol)の4−ブロモアニソール、20.7g(0.1
5mol)の炭酸カリウム及び0.8 gの銅を、前記装置と同
じ組立装置に仕込んだ。反応混合物を撹拌しながら2時
間30分で198 ℃にした。反応の終りに、反応混合物を冷
却して 175cm3 のDMFを添加した。形成した塩を濾過
により単離した。濾液は0.164molの4−(4′−メトキ
シフェノキシ)安息香酸ブチル(VPC測定)を含有し
ていた。この生成物を減圧下に蒸留により単離した。単
離した塩を水に溶解し、次いで酸性化した。沈澱した4
−(4′−メトキシフェノキシ)安息香酸を濾過により
単離した。純度91%で0.029molであった(HPLC)。
総括収率は77%で、その65%はエステル形であった。エ
ステルは1mmHgで184 ℃で留出した。
【0069】IR ν(C=O)=1715cm-1,ν(C−
O)=1277cm-1,ν(C−O−C)=1232cm-113
NMR:δ(C=O)165.8ppm,δ(CH3 O)=55.2
ppm ,δ(CH2 O)=64.3ppm .実施例6 相間移動剤を使用して 操作は実施例5と同様に行ったが、5gのAntarox 990
(登録商標)を添加した。総括収率は75%で、その60%
はエステル形であった。
【0070】相間移動剤を用いる4−(4′−メトキシ
フェノキシ)安息香酸メチルの製造(比較試験) 実施例7 操作は実施例6と同様に行ったが4−ヒドロキシ安息香
酸メチルと、触媒としてのCuBrから出発した。総括
収率は49%で、その35%はエステル形であった。
【0071】Cuを存在させ、相間移動剤を用いていな
いがヒドロキシ安息香酸メチルを用いて、ほぼ実施例5
の条件下で、実験をした。総括収率58%で、その43%は
エステル形であった。
【0072】4−(4′−ヒドロキシフェノキシ)安息
香酸の製造 実施例8 60g(0.2mol) の4−(4′−メトキシフェノキシ)安
息香酸ブチル、120 g(2mol)の酢酸及び207 g(1.2m
ol) の47%臭化水素酸を、蒸留カラムを備えた丸底フラ
スコに入れた。2相反応混合物を120 ℃にした。塔の還
流が確立したとき、反応副生物の除去をカラムヘッドで
始めた。臭化メチルをコールドトラップすると同時に、
臭化ブチル、酢酸メチル及び酢酸ブチル並びに水を2相
の形で回収した。反応は2時間30分続けた。混合物を冷
却した後、ヒドロキシ酸が沈澱した。それを濾過、洗浄
して乾燥した。収率は96.7%であった。
【0073】融点=194 °〜195 ℃。
【0074】実施例9 実施例8と同じ手法を使用したが、4−(4′−メトキ
シフェノキシ)安息香酸プロピルから出発した。反応は
速やかで、1時間45分であった。冷却、洗浄及び濾過の
後、純粋なヒドロキシ酸を96.4%の収率で回収した。
【0075】融点=194 〜195 ℃。
【0076】実施例10 実施例2又は3の酸処理により得られる48.8g(0.2mo
l) の4−(4′−メトキシフェノキシ)安息香酸、207
g(1.2mol) の47%臭化水素酸及び120 g(2mol)の
酢酸を蒸留カラムを備えた丸底フラスコに入れた。反応
混合物を2時間15分で115 °〜118 ℃にした。臭化メチ
ルをコールドトラップすると共に、酢酸メチルをカラム
ヘッドで除去した。反応混合物を冷却した。沈澱したヒ
ドロキシ酸を濾過、洗浄し、乾燥した。96%の収率を得
た。
【0077】融点=194 〜195 ℃。
【0078】実施例11 この実施例は完全還流で行う場合の4−(4′−メトキ
シフェノキシ)安息香酸の脱メチル化を説明する。
【0079】63.4g(0.26mol)の4−(4′−メトキシ
フェノキシ)安息香酸、268.9 g(1.56mol)の47%HB
r及び110 g(1.83mol)の酢酸を、完全還流の装備をし
た前記と同じ組立装置に仕込んだ。混合物を7時間30分
還流させた。次いで混合物を冷却し、濾過して沈澱を洗
浄した。このようにして86.8%の4−(4′−ヒドロキ
シフェノキシ)安息香酸と8.9 %の出発物を含有する5
5.9gの乾燥生成物を得た。
【0080】実施例12 この実施例は完全還流法を使用する4−(4′−メトキ
シフェノキシ)安息香酸ブチルからの4−(4′−ヒド
ロキシフェノキシ)安息香酸の製造を説明する。
【0081】6g(0.02mol)の4−(4′−メトキシフ
ェノキシ)安息香酸ブチルを7.2 g(0.12mol)の酢酸及
び20.7g(0.12mol)の47%HBrと共に、完全還流の装
備をした組立装置に仕込んだ。反応混合物を8時間45分
還流させた。反応の終りに、混合物を冷却、濾過し、水
洗した。4gの乾燥生成物を得て、73.5%の4−(4′
−ヒドロキシフェノキシ)安息香酸と26%の4−(4′
−メトキシフェノキシ)安息香酸を含有していた。
【0082】蒸留カラムを備えた丸底フラスコで行った
実施例では完全還流を使用する操作に対して反応速度が
著しく改良されていることが注目される。完全還流の場
合、一方では反応が遥かに長くなり、他方では、反応が
しばしば不完全のままとなる。何故ならば出発物の残存
量が反応混合物に見出されるためである。
【0083】従って、反応副生物を蒸留により除去しな
がら本発明の方法を使用するのが有利である。これらは
主として反応混合物に形成される酢酸エステル、特に酢
酸メチル及び酢酸プロピル、並びに対応する臭化物であ
る。
【0084】除去した酢酸エステルは共沸混合物の形で
留出し、従って臭化水素酸と結合していない水は反応混
合物から抜け出る。このことはこの特別な実施態様に結
びついた別の利点となることも注目されたい。

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式: 【化1】 [式中、R1 は少くとも3個の炭素原子を有するアルキ
    ル基である]のヒドロキシ安息香酸のエステルを、式: 【化2】 [式中、Xは塩素、臭素、弗素又は沃素から選択される
    ハロゲン原子である。R2 はアルキル基、好ましくはC
    1 〜C6 アルキルである]のハロアニソール誘導体、好
    ましくはその過剰に、銅又はその誘導体の1つと、塩基
    と、場合により用いられる相間移動剤との存在下に接触
    させて、下記式Iの化合物を回収することから成る、式
    I: 【化3】 の(アルコキシフェノキシ)安息香酸エステルの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 式IIのエステルのヒドロキシル基が基C
    OOR1 に関してメタ又はパラ位にある、請求項1の記
    載の製造方法。
  3. 【請求項3】 式III のハロアニソール誘導体のアルコ
    キシ基OR2 がハロゲン原子に関してメタ又はパラ位に
    ある、請求項1に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 R1 が線状又は分枝の(C3 〜C6 )ア
    ルキル基から選択される、請求項1に記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 R1 がn−プロピル又はn−ブチルから
    選択される、請求項4に記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 Xが臭素又は塩素原子から選択され、及
    び/又はOR2 がメトキシ基である、請求項1又は3に
    記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 化合物IIに対する化合物III のモル比が
    1.05と2の間、好ましくは 1.4未満である、請求項1〜
    6のいずれか一項に記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 銅誘導体が金属銅、酸化第1及び第2
    銅、ハロゲン(Cl、Br、I)化第1及び第2銅、又
    は酢酸銅から、単独又は混合物として選択される、請求
    項1に記載の製造方法。
  9. 【請求項9】 式IIの化合物に対する銅又はその誘導体
    の1つのモル比が0.001 と0.07の間、好ましくは0.01〜
    0.05の間にある、請求項1又は8に記載の製造方法。
  10. 【請求項10】 塩基がアルカリ金属炭酸塩、特に中性
    炭酸カリウムである、請求項1に記載の製造方法。
  11. 【請求項11】 式IIの化合物に対する塩基のモル比が
    0.5と 1.2の間、好ましくは0.75未満である、請求項1
    又は10に記載の製造方法。
  12. 【請求項12】 4−ヒドロキシ安息香酸プロピル又は
    ブチル(IIa)を4−ブロモアニソール(IIIa)と1.05
    と2の間、好ましくは 1.4未満のIIa/IIIaモル比で
    接触させ、そのとき、IIaに対するモル比 0.5と 1.2の
    間、好ましくは0.75未満の中性炭酸カリウムと、IIaに
    対するモル比0.001 と0.07の間、好ましくは0.01と0.05
    の間の金属銅又はその誘導体の1つとを存在させ、また
    場合により相間移動剤を存在させることから成る、4−
    (4′−メトキシフェノキシ)安息香酸プロピル又はブ
    チルの製造方法。
  13. 【請求項13】 反応が銅リガンド、好ましくは8−ヒ
    ドロキシキノリンの存在下に行われる、請求項1〜12の
    いずれか一項に記載の方法。
  14. 【請求項14】 式IIの化合物に対するリガンドのモル
    比が0.001 と0.07の間、好ましくは0.01と0.05の間であ
    る、請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 反応副生物が蒸留により媒質から除去
    される、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 【請求項16】 式: 【化4】 [式中、R1 は少くとも3個の炭素原子を有するアルキ
    ル基であり、R2 はアルキル基、好ましくはC1 〜C6
    アルキルである]の(アルコキシフェノキシ)安息香酸
    エステル。
  17. 【請求項17】 4−(4′−メトキシフェノキシ)安
    息香酸プロピル又は4−(4′−メトキシフェノキシ)
    安息香酸ブチル。
  18. 【請求項18】 式Iの化合物を加水分解することから
    成る、式IV: 【化5】 のヒドロキシフェノキシ安息香酸の製造において請求項
    16又は17に記載の化合物を使用する方法。
  19. 【請求項19】 加水分解が臭化水素酸/酢酸混合物に
    より行われる、請求項18に記載の使用法。
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