JPH0520885Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は建設機械の作動シリンダ制御装置に関
する。

〔従来の技術〕

建設機械におけるブームシリンダ、アームシリ
ンダ、バケツトシリンダ等の作動シリンダ液圧回
路には量産化、配管の簡素化等を図るためにバル
ブユニツトを用いたものが多い。例えば第２図に
示すように、作動シリンダ３の液室４，５を液圧
ポンプ１とタンク６に選択的に接続するパイロツ
ト式切換弁７、液圧ポンプ１の吐出圧を制限する
主リリーフ弁８、液室４，５の液圧を制限するポ
ートリリーフ弁９，１０等を備えた第１のバルブ
ユニツト２を液圧ポンプ１に取付けると共に、流
路１１，１２により作動シリンダ３の液室４，５
に接続している。又、パイロツト式切換弁７と液
室４とをつなぐ流路１１の中間には、ロジツク弁
１４、パイロツト指令圧で前記パイロツト式切換
弁７と連動してロジツク弁１４のばね室１５をロ
ジツク弁１４の２次側ポート１６とタンク６に交
互に接続するスプリングセツトパイロツト式切換
弁１７、ロジツク弁１４の２次側ポート１６につ
ながる大容量リリーフ弁３１等を備えた第２バル
ブユニツト１３を介装し、ロジツク弁１４の１次
側ポート２３は第１バルブユニツト２のパイロツ
ト式切換弁７に、２次側ポート１６は作動シリン
ダ３の液室４に接続するしている。

この従来装置ではパイロツト式切換弁７を位置
Ａに切換えると、スプリングセツトパイロツト式
切換弁１７も位置Ａから位置Ｂに切換わつてロジ
ツク弁１４のばね室１５をタンク６に連通し、液
室４の液圧がばね２１に打ち勝つてロジツク弁１
４を開き、ポンプ吐出液はパイロツト式切換弁
７、流路１２を経て液室５に流入し液室４からの
作動液はロジツク弁１４、パイロツト式切換弁７
を経てタンク６へ流れ、作動シリンダ３は短縮す
る。パイロツト式切換弁７を位置Ａから中立位置
へ切換えると、スプリングセツトパイロツト式切
換弁１７も位置Ｂから位置Ａに切換わつて液室４
の液圧をばね室１５に導くため、ロジツク弁１４
はポペツト２５前後の押付力の差力で弁を閉じ、
液室４はロジツク弁１４でブロツクされ、液室５
はパイロツト式切換弁７でブロツクされる結果、
作動シリンダ３の短縮が止まる。次にパイロツト
式切換弁７を中立位置から位置Ｂへ切換えると、
スプリングセツトパイロツト式切換弁１７も位置
Ａから位置Ｂへ切換つてばね室１５をタンク６に
連通し、ロジツク弁１４はポンプ吐出圧により弁
開となる。これによりポンプ吐出液はパイロツト
式切換弁７からロジツク弁１４を通つて液室４へ
流れると共に液室５がタンク６に連通し、作動シ
リンダ３は伸長する。

〔考案が解決しようとする問題点〕

ところで、建設機械では例えば休止中のアーム
シリンダ３のピストン２２に外力が作用すること
がある。ピストン２２に外力が作用すると、液室
４とロジツク弁１４との間に発生した圧力でリリ
ーフ弁３１が吹き、回路の安全性を確保する。と
ころが、リリーフ弁３１は、液室４からの大量の
作動液を速やかに逃がす必要があるため大容量で
あり、これにつながるドレン管路も大口径となる
ため、コスト高を招く欠点があつた。

本考案は前記の点に鑑みてなされたもので、比
較的簡単且つ安価な構成により前記するような欠
点を解消した作動シリンダ制御装置の提供を目的
とする。

〔問題点を解決するための手段〕

この目的を達成するための本考案の構成を第１
図を用いて説明する。

液圧源１と作動シリンダ３の両液室４，５とを
パイロツト式切換弁７を介して接続し、作動シリ
ンダ３の一方の液室４とパイロツト式切換弁７と
をつなぐ流路１１にロジツク弁１４とロジツク弁
１４の一次側ポートにつながるポートリリーフ弁
９を配設すると共に、ロジツク弁１４のばね室１
５を、パイロツト式切換弁７が中立位置ではロジ
ツク弁１４の２次側ポート１６に接続し、パイロ
ツト式切換弁７が機能位置ではタンクに接続する
スプリングセツトパイロツト式切換弁１７を備え
た作動シリンダ液圧回路において、スプリングセ
ツトパイロツト式切換弁１７とロジツク弁１４の
ばね室１５とをつなぐパイロツト通路１８に絞り
１９を設け、この絞り１９の下流にリリーフ弁２
２を配設したことを特徴とするものである。

〔作用〕

パイロツト式切換弁７が中立位置では、作動シ
リンダ３の液室４，５につながる流路１１，１２
はブロツクされて液圧ポンプ１及びタンク６との
連通を断たれ、スプリングセツトパイロツト式切
換弁１７は液室４の液圧をロジツク弁１４のばね
室１５と二次側ポート１６に導いているため、ロ
ジツク弁１４は閉じ流路１１の中間を閉塞する。
かかる中立状態において、作動シリンダ３のピス
トン２３に外力が作用すると、液室４側に生じる
圧力によりリリーフ弁２２が吹き、絞り１９前後
に圧力差が生じる。その差圧力でロジツク弁１４
が開き、液室４からの作動液をポートリリーフ弁
９を介してタンクへ逃がす。

このため、パイロツト通路１８に設けるリリー
フ弁２２と絞り１９は小容量のものでよく、従来
の大容量リリーフ弁及び大口径のドレン管路が不
要となる。

〔実施例〕

本考案の実施例を図面に基づいて説明する。第
１図において、１は液圧ポンプ、２は液圧ポンプ
１に取付けられた第１のバルブユニツトで、この
ものには作動シリンダ３の液室４，５を液圧ポン
プ１とタンク６に選択的に接続するパイロツト式
切換弁７、主リリーフ弁８、液室４の圧力を制限
するポートリリーフ弁９、液室５の圧力を制限す
るポートリリーフ弁１０等を備えている。

パイロツト式切換弁７と作動シリンダ３の液室
４，５は流路１１，１２で接続し、流路１１には
第２のバルブユニツト１３を介装する。この第２
のバルブユニツト１３は、ロジツク弁１４、パイ
ロツト指令圧でパイロツト式切換弁７と連動して
ロジツク弁１４のばね室１５をロジツク弁の２次
側ポート１６とタンク６に交互に接続するスプリ
ングセツトパイロツト式切換弁１７等を備えてい
る。

以上の構成は第２図の従来装置に示されたもの
と大容量リリーフ弁３１を除きほぼ同じである。

本実施例は、さらに、スプリングセツトパイロ
ツト式切換弁１７とロジツク弁１４のばね室１５
とをつなぐパイロツト通路１８に絞り１９を設け
ると共に、この絞り１９の下流とタンクポート２
０とをつなぐパイロツト通路２１にリリーフ弁２
２を設けている。

スプリングセツトパイロツト式切換弁１７及び
パイロツト式切換弁７は、遠隔制御弁（図示せ
ず）により制御する。即ち、パイロツト式切換弁
７を機能位置Ａ又はＢから中立位置に切換えると
きは、スプールの両側にパイロツト指令圧を導
き、中立位置から機能位置Ａ又はＢに切換えると
きは切換えない側のパイロツト指令圧を落す。ス
プリングセツトパイロツト式切換弁１７に対して
はパイロツト式切換弁７を中立位置から機能位置
Ａ又はＢに切換えるときパイロツトライン２４に
パイロツト指令圧を導きばね２５に抗して位置Ａ
から位置Ｂへ切換え、パイロツト式切換弁７を機
能位置Ａ又はＢから中立位置に切換えるときパイ
ロツトライン２４をタンクに接続してパイロツト
指令圧の供給を断つ。

〔考案の効果〕

以上の説明より明らかなように本考案によれ
ば、スプリングセツトパイロツト式切換弁とロジ
ツク弁のばね室とをつなぐパイロツト通路に絞り
を設け、この絞りの下流にリリーフ弁を配設して
装置中立時ピストンに作用する外力で作動シリン
ダから排出される作動液をロジツク弁の一時側ポ
ートにつながるポートリリーフ弁を経て逃がすよ
うにしているので、従来の大容量リリーフ弁及び
これにつながる大口径のドレン管路が不要とな
り、この種の作動シリンダ制御装置のコストを低
減できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例の油圧回路図、第２図
は従来装置の油圧回路図である。 １……液圧源（液圧ポンプ）、３……作動シリ
ンダ、４，５……液室、７……パイロツト式切換
弁、９，１０……ポートリリーフ弁、１１，１２
……流路、１４……ロジツク弁、１５……ばね
室、１６……２次側ポート、１７……スプリング
セツトパイロツト式切換弁、１８……パイロツト
通路、１９……絞り、２２……リリーフ弁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 液圧源と作動シリンダの両液室とをパイロツト
   式切換弁を介して接続し、作動シリンダの一方の
   液室とパイロツト式切換弁とをつなぐ流路にロジ
   ツク弁とロジツク弁の一次側ポートにつながるポ
   ートリリーフ弁を配設すると共に、ロジツク弁の
   ばね室を、パイロツト式切換弁が中立位置ではロ
   ジツク弁の２次側ポートに接続し、パイロツト式
   切換弁が機能位置ではタンクに接続するスプリン
   グセツトパイロツト式切換弁を備えた作動シリン
   ダ液圧回路において、前記スプリングセツトパイ
   ロツト式切換弁とロジツク弁のばね室とをつなぐ
   パイロツト通路に絞りを設け、この絞りの下流に
   リリーフ弁を配設したことを特徴とする作動シリ
   ンダ制御装置。