JPH05208563A - 熱転写記録用受像シート - Google Patents

熱転写記録用受像シート

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JPH05208563A
JPH05208563A JP4017120A JP1712092A JPH05208563A JP H05208563 A JPH05208563 A JP H05208563A JP 4017120 A JP4017120 A JP 4017120A JP 1712092 A JP1712092 A JP 1712092A JP H05208563 A JPH05208563 A JP H05208563A
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嘉孝 奥村
Hiromasa Kondo
博雅 近藤
Hiroshi Iwasaki
浩 岩崎
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Abstract

(57)【要約】 【目的】記録画質及び記録感度の著しく改善された熱転
写記録用受像シートを提供するものである。 【構成】熱転写記録用受像シートの支持体と受像層との
間に、全モノマー組成中18〜80モル%の疎水性基を
有するポリビニルアルコール系樹脂を含有する中間層を
設けたことを特徴とする熱転写記録用受像シートであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱転写記録用受像シー
トに関し、特に熱昇華性染料を利用した熱転写記録用の
受像シートの改良に関するもので、記録画質及び記録感
度の著しく改善された受像シートを提供するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】入力信号と同時に記録像の得られる熱記
録方式は、装置が比較的簡単で安価な上に低騒音である
ため、ファクシミリ、計算機用端末プリンター、測定器
用プリンターなど多方面に利用されている。これらの熱
記録方式に使用される記録媒体としては、加熱により物
理的乃至化学的変化を起こして発色する記録層を設け
た、所謂発色タイプ感熱記録紙が最も一般的に使用され
ている。
【0003】しかしながら、発色タイプ感熱記録紙は製
造工程中や保存中に不要な発色を起こし易く、また、記
録された像の保存安定性にも劣っており、有機溶剤や化
学薬品等との接触によって褪色現象を起こし易いという
難点がある。そのため、発色タイプ感熱記録紙にかわる
記録媒体として、有色の色材そのものを利用した記録媒
体を用いる方式が提案されており、例えば、特開昭51
−15446号公報には、常温では固体または半固体状
である色材を紙、ポリマーフィルムなどの支持体上に塗
布しておき、支持体上の色材と記録紙とを接触させ、熱
記録ヘッドにより支持体上の色材を加熱して、選択的に
記録紙に転移させて記録像を得る方式が提案されてい
る。
【0004】この記録方式では支持体上の色材を熱によ
って溶融、蒸発、昇華せしめ、記録紙に転移させて粘
着、吸着、染着によって記録像を得るものであり、記録
紙として普通紙も利用できる特徴がある。特に、色材と
して昇華性染料を用いる記録方式では階調性に優れた画
像が得られるため、フルカラー記録用としての用途開発
が進められている。
【0005】しかし、記録紙として普通紙を用いた場合
には、染着が起こり難く、充分な色濃度がでにくく、且
つ経時によって著しい褪色現象を起こしてしまう。その
ため、特開昭57−107885号公報や米国特許第3
601484号公報などに熱可塑性樹脂を主成分とする
受像層を形成した受像シートが提案されている。熱可塑
性樹脂を主成分とする受像層を形成することによって、
記録感度や保存性は一応改良されるが、特に支持体が普
通紙の場合には均一な受像層が得られず、記録感度、画
質ともに不十分であった。そのため、特開昭60−23
6794号公報、特開昭61−144394号公報等に
記載の如く、支持体と受像層との間に熱可塑性樹脂など
の中間層を介在させ、印字の際に色材転写シートの色材
層と受像シートの受像層との密着を良くしてエアーギャ
ップ等が生じないようにし、記録感度、画質ともに向上
させる方法が提案されている。
【0006】また、この中間層を特定の熱可塑性樹脂で
構成(特開昭60−236794号,同61−1443
94号,同61−258793号,同61−29508
5号)したり,特定の樹脂微粒子で構成(特開昭63−
87286号,同64−27996号,特開平1−13
6784号,同2−139293号)し、さらに画質及
び/又は記録感度等を改善することも提案されている
が、満足すべき結果が得られていないのが実情である。
【0007】一方、支持体として、合成紙或は白色フイ
ルムなどを用いることにより、良好な画質および記録感
度を得ることも提案されているが、記録時に加えられる
熱によって変形を起こしたり、また高価な材料であるな
どの問題が残されており、満足できるものではなかっ
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】かかる現状に鑑み本発
明者等は、有色の色材、特に熱昇華性染料を熱転移させ
る記録方式において有用な熱転写記録用受像シートの改
良について鋭意研究の結果、記録感度が極めて高く、解
像度、鮮明度、色濃度、ドット抜け等において極めて優
れた高画質の記録像を与える受像シートを完成するに至
った。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、支持体上に色
材転写シートからの転写像を受理する受像層を設けてな
る熱転写記録用受像シートにおいて、該受像シートの支
持体と受像層との間に、全モノマー組成中18〜80モ
ル%の疎水性基を有するポリビニルアルコール系樹脂を
含有する中間層を設けたことを特徴とする熱転写記録用
受像シートである。
【0010】
【作用】本発明の熱転写記録用受像シートは、その中間
層の組成に特徴を有するものであり、即ち、中間層に全
モノマー組成中18〜80モル%の疎水性基を有するポ
リビニルアルコール系樹脂を必須成分として含有せしめ
たところに極めて大きな意義を有するものである。この
ようにして得られた熱転写記録用受像シートは、記録感
度に優れ、しかも解像度、鮮明度、色濃度、ドット抜け
等において極めて優れた高画質の記録像が得られるもの
である。かかる作用効果が得られる理由については必ず
しも明らかではないが、中間層を構成する特定のポリビ
ニルアルコール系樹脂が、熱転写記録時にその特性を発
揮して記録ヘッドからの熱伝達を均質にコントロールす
ると共に、色材転写シートと受像シートとの密着性を高
めるためではないかと推測される。
【0011】本発明の熱転写記録用受像シートにおい
て、中間層を構成する必須成分としてのポリビニルアル
コール系樹脂は、常法により得られた脂肪酸ビニルエス
テル系樹脂を、適宜必要とするケン化度に加水分解さ
せ、残余の脂肪酸ビニルエステルユニットを疎水性基と
して利用する法が一般的であり、目的とする疎水性基含
有量にコントロールして、選択使用される。
【0012】例えば、酢酸ビニルに代表される脂肪酸ビ
ニルエステル系モノマーの重合は、塊状重合、溶液重
合、乳化重合、粒状重合等常法により行うことができる
が、重合度のコントロールが容易なことから、溶液重合
が好ましく利用され、重合溶剤の選択、モノマー及び/
又は開始剤濃度の選択、重合温度及び/又は重合時間の
選択、及び/又は連鎖移動剤の使用等、任意の方法によ
り必要とする重合度にコントロールできる。また、上で
得た脂肪酸ビニルエステル系樹脂の加水分解は、アルカ
リ触媒又は酸触媒により行うことが出来るが、副反応が
少ないこと等よりアルカリ触媒による加水分解反応が好
ましく利用され、アルカリ触媒の量、反応温度、反応時
間等を選択することにより必要とするケン化度にコント
ロールできる。また、例えばアルコール系溶媒中での加
水分解時に含水率を変化させることによりケン化度をコ
ントロールすることも可能であり、好ましく利用でき
る。
【0013】これら本発明は、特定のポリビニルアルコ
ール系樹脂を中間層の必須成分とするものであるが、中
間層形成用塗液の物性コントロール、及び得られた中間
層の白色度、不透明度、平滑度等のコントロール、更に
は中間層形成中及び後のウエヴの取扱作業適性改良等を
目的として、有機あるいは無機粉体類の併用も可能であ
り、特に熱伝導率が低い有機系粉体類の併用が好まし
い。かかる有機系粉体類としては、デンプン粒、セルロ
ーズパウダー、花粉類等の天然系有機粉体、及びナイロ
ン系、ポリエステル系、尿素系、メラミン系、グアナミ
ン系に代表される縮合系樹脂微粒子、ポリウレタン系,
エポキシ系に代表されるポリ付加系樹脂微粒子、ビニル
系に代表される重合系樹脂微粒子等の合成系樹脂微粒子
が好ましく用いられる。
【0014】かかる合成系樹脂微粒子は、水等の溶剤中
からの重,縮合反応の進行に伴う形態発生を利用する法
や、乳化重合法、懸濁重合法等の樹脂製造時の外力コン
トロールにより直接製造する方法、非溶媒中での液中造
粒法、更には凍結乾燥法、乾式及び/又は湿式粒砕法等
の機械的な造粒法等によって行う樹脂形成後の後加工処
理等、任意の方法で得ることができる。
【0015】上記の如き樹脂微粒子の中でも、ビニル系
樹脂粒子は、モノマーの選択によって物性値のコントロ
ールが容易にでき、しかも微粒子の製造も容易である。
これらビニル系樹脂粒子は適当なモノマーの1種以上を
選択し、所謂重合法によって合成されるが、好ましくは
乳化重合法、懸濁重合法等によって水分散体の形で合成
される。主成分をなすモノマーの具体例としては、例え
ばスチレン、α−メチルスチレン、4−メチルスチレ
ン、2−メチルスチレン、4−メトキシスチレン、塩化
ビニル、塩化ビニリデン、エチレン、ビニルシクロヘキ
サン、メチルメタクリレート、ヘキシルアクリレート、
酢酸ビニル、アクリロニトリル等のビニル系モノマーが
挙げられるが、例えば1,3−ブタジエン、イソプレ
ン、2−クロル−1,3−ブタジエン等のゴム系モノマ
ーを添加して樹脂粒子の融点、軟化点、ガラス転移点を
下げたり、ジビニルベンゼン等の架橋剤の添加によって
逆に樹脂粒子の融点、軟化点、ガラス転移点を高くする
こともできる。
【0016】また、樹脂粒子の表面特性を改質するため
に、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン
酸、フマール酸等のα,β−エチレン系不飽和カルボン
酸モノマーを添加し、共重合や高分子反応等によって変
性することもできる。さらに、金属架橋によって所謂ア
イオノマー樹脂に変性することも可能である。なお、こ
れら樹脂微粒子は、球,偏平,金平糖,雪ダルマ,野イ
チゴ,星,不定形等、任意の形状のものが知られており
利用出来るが、球状粒子が本発明においては作用効果が
顕著であり、好ましく利用される。
【0017】これらの球状粒子は、内部が均質であって
も良いし、多層構造、多核構造等の異相構造粒子でも良
い。また、かかる樹脂粒子の製造時に内部空隙を設けた
非膨張性中空樹脂微粒子(例えばロームアンドハース社
製;ローペイク等)、必要時に加熱発泡させ、中空樹脂
微粒子として利用できる発泡剤を含有した熱膨張性樹脂
微粒子(例えば松本油脂社製;マイクロスフェア、日本
フィライト社製;EXPANCEL等)、更にはUSP
4722943号公報で例示される如く、無機粉体で表
面コーティングをしたコンポジット熱可塑性樹脂微粒子
等も好ましく利用される。
【0018】また、無機粉体としては、クレー、カオリ
ン、焼成カオリン、デラミネーテッドカオリン、構造性
カオリン、水酸化アルミニウム、二酸化チタン、硫酸バ
リウム、酸化亜鉛、サチンホワイト、タルク、シリカ
等、一般のコーティング分野で使用される所謂無機顔料
類が使用されるが本発明の作用効果を損なわない範囲内
で使用される。
【0019】更に、中間層形成用塗液には、必要により
例えば、接着性改良、流動性改良等のための各種バイン
ダ類の添加、色調、白色度等のコントロールのための染
料、顔料、及び/又は蛍光染料類の添加、保存性改良の
ための紫外線吸収剤、酸化防止剤等の添加、塗抹適性改
良のための分散剤、湿潤剤、消泡剤等の添加、その他、
防腐剤、防黴剤、帯電防止剤、耐水化剤、架橋剤等、当
該技術分野で公知の各種助剤類の添加も任意である。
【0020】なおバインダー類としては、例えば変性澱
粉、カルボキシメチルセルローズ、ヒドロキシエチルセ
ルローズ、メチルセルローズ、カゼイン、ゼラチン、天
然ゴム等の天然あるいは半合成高分子;ポリビニルアル
コール、イソプレン、ネオプレン、ポリブタジエン等の
ポリジエン類、ポリブテン、ポリイソブチレン、ポリプ
ロピレン、ポリエチレン等のポリアルケン類、ビニルハ
ライド、酢酸ビニル、スチレン、(メタ)アクリル酸、
(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリルアミ
ド、メチルビニルエーテル等のビニル系重合体や共重合
体類、ポリエステル類、ポリウレタン類、ポリアミド
類、スチレン・ブタジエン系、メチルメタクリレート・
ブタジエン・マレイン酸系等の合成ゴムラテックス等の
合成高分子等の如き所謂コーティング用バインダー類が
挙げられ、必要により添加されるが、本発明の必須成分
である特定のポリビニルアルコール系樹脂に比し、一般
的には500重量%以下の添加が望ましい。
【0021】かくして形成された中間層上に受像層を形
成する前あるいは後に、平滑化処理を施すと、得られる
受像シートの画質及び記録感度を一層高めることが出来
る。平滑化処理は例えばスーパーキャレンダー,グロス
キャレンダー,キャストドラム等による加熱及び/又は
加圧処理によって適宜行われるが、この時に前記した球
状樹脂微粒子の添加、特に特定粒径の樹脂微粒子の添加
は効果的であり、例えば樹脂微粒子の平均粒子径が0.
1μm以下であると平滑化処理効果が少なく、又逆に1
00μmを越えると塗工適性のみならず平滑化処理の効
果も期待出来ないため、好ましくは0.2〜50μmの
樹脂微粒子の併用が望ましい。また、使用量について
は、用いる微粒子の材質、粒子径、形状などにより一概
に言えないが、通常必須成分である特定のポリビニルア
ルコール系樹脂に対し1/100〜100/1程度、好
ましくは1/20〜20/1の範囲での併用が望まし
い。
【0022】本発明の受像シートにおいて、上記中間層
上に設けられる受像層については特に限定するものでは
ないが、一般に昇華性染料に対して効果的な染着能を有
する熱可塑性樹脂層が好ましく用いられる。受像層を構
成する熱可塑性樹脂としては、例えばスチレン、ビニル
トルエン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステ
ル、アクリロニトリル、塩化ビニル、酢酸ビニル等のビ
ニル系モノマーの重合体及び共重合体;ポリエステル、
ポリアミド、ポリカーボネート、ポリスルホン、エポキ
シ樹脂、ポリウレタン等の縮合系重合体;及びセルロー
ズ系樹脂等が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂は単独
で使用してもよいが、性質の異なる2種類以上の樹脂を
併用してもよい。
【0023】また、必要に応じてメチルセルローズ、エ
チルセルローズ、ヒドロキシプロピルセルローズ、澱
粉、ポリビニルアルコール、ポリアミド樹脂、フェノー
ル樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、ウレタン樹脂、エ
ポキシ樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂等の他の樹脂材
料を含有せしめてもよく、多価イソシアネート化合物、
エポキシ化合物、有機金属化合物等の反応性化合物を添
加して受像層の改質をすることも可能である。しかし、
受像層を構成する熱可塑性合成樹脂が熱可塑性を失わな
い範囲に留める必要がある。
【0024】さらに、受像層には筆記性向上等の目的
で、例えば重質,軽質炭酸カルシウム、タルク、クレ
ー、天然,合成珪酸類、酸化チタン、水酸化アルミニウ
ム、酸化亜鉛、尿素ホルムアルデヒド樹脂粉末等の無
機,有機顔料や紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止
剤、離型剤、滑剤等の各種助剤を添加することもでき
る。
【0025】受像層を形成する構成成分の中間層上への
塗工量は受像シートの使用目的等に応じて適宜選択され
るが、一般的には乾燥重量で2〜15g/m2 程度塗工
される。なお、支持体としては普通紙、合成紙、合成樹
脂フィルム等が適宜選択して用いられるが、熱特性に優
れているため普通紙の使用が好ましい。また、ここでい
う普通紙は、例えばセルローズパルプを主成分とし、紙
力増強剤、サイズ剤、定着剤、無機,有機填料等を添加
して普通に抄造して得られた紙、及びこれに酸化澱粉等
をサイズプレスしたり、クレー等の顔料を主成分とする
プレコート層を設けて表面物性を改良した紙等が含まれ
るが、アート紙、コート紙、キャストコート紙等の如く
表面の平滑性に優れた紙が特に好ましく用いられる。
【0026】これらの支持体は中間層を設けた後受像層
を設けられるが、必要により中間層を設ける前及び/又
は後に接着性,バリヤー性,平滑性,隠蔽性,塗抹適性
等のコントロールを目的としてアンカーコート層を更に
設けたり、薄膜フィルム基材を押し出しラミネート又は
貼り合わせることも任意であり、公知の材料,方法の利
用が可能である。
【0027】なお、受像層の上には、例えば特開昭59
−165688号,特開昭61−27290号公報等に
開示されているように、昇華染料を透過する性質のある
シリコン系樹脂等を主成分とする薄層の耐熱性剥離層を
形成して、色材転写シートから染料や染料層が直接転写
するのを防ぐこともできる。また、得られた熱転写記録
用受像シートの取扱適性及び/又はプリンター適性等の
改良のため、例えばカール防止,スベリ性コントロー
ル,筆記性付与等の目的のために裏面コート層を設けた
り、又、表面及び/又は裏面に帯電防止処理を施す等、
当該技術分野での常法により処理を施すことも任意であ
る。
【0028】本発明でいう熱昇華性染料とは、通常の取
り扱い条件下では受像シートと接触しても色材の転移を
起さないが、例えば60℃以上の加熱によって初めて溶
融、蒸発、昇華等によって色材の転移を起すような染料
を意味し、例えばアゾ系、ニトロ系、アントラキノン
系、キノリン系等に代表される分散染料、トリフェニル
メタン系、フルオラン系に代表される塩基性染料、油溶
性染料等種々の染料の中から適宜選択して使用される。
【0029】かくして得られる本発明の熱転写記録用受
像シートは、特に色材転写シートとして熱昇華性染料を
含有するシートを用いた場合の受像シートとして、極め
て優れた性能を発揮するものであり、記録感度に優れて
おり、解像度、鮮明度、色濃度、ドット抜け等において
極めて優れた高画質の記録像が得られるものである。
【0030】また、本発明の熱転写記録用受像シート
は、例えば熱印字ユニット等の熱板、サーマルヘッド等
により接触加熱する熱記録方式のみならず、赤外線ラン
プ、YAGレーザー、炭酸ガスレーザー等の熱線輻射に
よる非接触加熱方式による熱記録等にも有用である。
【0031】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的
に説明するが、勿論かかる実施例に限定されるものでは
ない。又、特に断らない限り例中の部及び%はそれぞれ
「重量部」及び「重量%」を表す。
【0032】実施例 実施例1〜7,比較例1〜2 〔中間層の作成〕表1の如く、疎水性基として酢酸ビニ
ルユニットを有する各種ポリビニルアルコール系樹脂溶
液にベンゾグアナミン樹脂粉体(商品名:エポスターM
S,球状,平均粒子径2μm,日本触媒社製)を攪拌機
を使用して分散,混合することにより中間層用塗液を調
製し、市販の上質紙(商品名:TKP-13, 坪量81g/m
2,神崎製紙社製)上に乾燥重量が7g/m2 となるよ
うに塗布乾燥した。
【0033】
【表1】
【0034】〔受像層の作成〕次いで、水性ポリエステ
ル樹脂(商品名:バイロナール MD-1200, 固型分34
%,東洋紡績社製)を前記中間層上に乾燥重量が4g/
2 になるように塗布乾燥して受像層を形成した後に、
鏡面仕上げした金属ロールと弾性ロールから成るスーパ
ーカレンダーで平滑化処理(線圧200kg/cm)を行っ
た。次いで飽和ポリエステル樹脂(商品名:バイロン 2
00, 東洋紡績社製)100部、アミノ変性シリコーンオ
イル(商品名:KF-393, 信越シリコーン社製)1.5
部,エポキシ変性シリコーンオイル(商品名:X-22-34
3, 信越シリコーン社製)1.5部をメチルエチルケト
ン/トルエン(重量比1/1)中にミキサーで攪拌しな
がら添加,混合,溶解して塗液を調製し、上で得た受像
層上に乾燥重量で2g/m2 塗布乾燥後、100℃で2
分間加熱硬化処理して熱転写記録用受像シートを得た。
【0035】比較例3 中間層を設けなかった他は、実施例1と同様に熱転写記
録用受像シートを得た。
【0036】かくして得られた10種類の熱転写記録用
受像シートについて、以下の如く品質比較試験を行い、
表2に結果を示した。
【0037】〔品質比較試験〕市販の色材転写シート
(日立プリンターVY−P1用:マゼンタ色部)と熱転
写記録用受像シートの塗布面を重ね合わせ、色材転写シ
ートの背面から感熱ヘッドにより熱を印加(12V,4
〜16msec )に受像シートの受像層面上に熱転写記録
像を形成し、各受像シート、及び記録像について記録濃
度,及び画質を下記の如く評価した。
【0038】〔記録濃度〕マクベス濃度計(RD-914) に
て測定した。 〔画質〕ハイライト部(7ms)での画像を25倍ルー
ペで観察し、ドットの再現性及びドット抜けを評価し
た。 〔評価基準〕 A:ドット抜けもなく、ドット再現性が特に優れる。 B:ドット抜けもなく、ドット再現性も優れる。 C:ドット抜けが少しあるが、ドット再現性は実用レベ
ルにある。 D:ドット抜けが目立ち、実用性に難点あり。 E:ドット抜け,再現性共に悪く、実用性なし。
【0039】
【表2】
【0040】実施例8 〔中間層の作成〕ポリビニルアルコール系樹脂(商品
名:SMR10M,疎水性基含量:40モル%,信越化学工業
社製)20部を水40部、イソプロピルアルコール60
部からなる混合溶媒中に分散溶解して得た中間層用塗液
を、市販の微小気孔を有する白色ポリエステルフィルム
(商品名:W-900 E , フィルム厚:75μm,ダイアホ
イル社製)上に乾燥重量が10g/m2 となるように塗
布乾燥した。
【0041】〔受像層の作成〕次いで、メチルエチルケ
トン40部、トルエン40部、シクロヘキサノン20部
から成る混合溶媒中に、塩ビ・酢ビ共重合体(商品名:
エスレックA,積水化学社製)10部及びポリエステル
樹脂(商品名:バイロン200,東洋紡績社製)10部を溶
解させ、更にアミノ変性シリコーンオイル(商品名:KF
-393, 信越化学工業社製)0.3部、エポキシ変性シリ
コーンオイル(商品名:X-33-343, 信越化学工業社製)
0.3部を加え、受像層用塗液を調製した。このように
して得た受像層用塗液を前記した中間層上に乾燥重量が
5g/m2 となるように塗布乾燥し、120℃で5分間
加熱硬化処理して熱転写記録用受像シートを得た。
【0042】比較例6 中間層を設けなかった他は実施例8と同様に実施して熱
転写記録用受像シートを得た。
【0043】かくして得られた2種類の熱転写記録用受
像シートについて、前述と同様の品質比較試験を行い、
表3に結果を示した。
【0044】
【表3】
【0045】
【発明の効果】表の結果から明らかなように、本発明の
実施例で得られた熱転写記録用受像シートは記録感度に
優れ、極めて鮮明で色濃度の高い記録画像が得られるの
みならず、特に画質にも優れた熱転写記録用受像シート
であった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に色材転写シートからの転写像を
    受理する受像層を設けてなる熱転写記録用受像シートに
    おいて、該受像シートの支持体と受像層との間に、全モ
    ノマー組成中18〜80モル%の疎水性基を有するポリ
    ビニルアルコール系樹脂を含有する中間層を設けたこと
    を特徴とする熱転写記録用受像シート。
JP01712092A 1992-01-31 1992-01-31 熱転写記録用受像シート Expired - Fee Related JP3218660B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7635507B2 (en) 2002-08-05 2009-12-22 Ricoh Company, Ltd. Receiving paper for thermal transfer recording and manufacturing method thereof
JP4540028B2 (ja) * 2001-03-21 2010-09-08 株式会社リコー 溶融型転写記録用ラベル及び溶融型転写記録方法

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