JPH0520733Y2

JPH0520733Y2 -

Info

Publication number: JPH0520733Y2
Application number: JP1986199684U
Authority: JP
Priority date: 1986-12-29
Filing date: 1986-12-29
Publication date: 1993-05-28
Anticipated expiration: 2001-12-29
Also published as: JPS63107324U

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野この考案は、例えば、トマトや柿等の果菜物
を、吸着子で吸着可能な滑面側を上面に反転する
果菜物反転装置に関する。

(ロ) 従来の技術上述の柿は、吸着子で吸着可能な滑面側を上面
にして箱詰することから、箱詰の前段階では滑面
側が上面となるように、帶部側が上面を向いてい
る柿は反転して搬送される。

この反転処理は、第２図に示すように、搬送ベ
ルト８の搬送面上部に架設した回転ブラシ９を矢
印方向に回転して、搬送ベルト８で搬送中の柿２
を、吸着可能な滑面側を上面に反転した状態で搬
送する。

しかし、上述の柿２の反転方向は、搬送ベルト
８の回転方向と反対方向へ転動させて反転するの
で、搬送される柿２相互が接触した状態で搬送さ
れた場合、先行する前部の柿２を回転ブラシ９で
反転するときに、後続の後部の柿２が反転の妨げ
となり、柿２の表裏を反転することができない。
このため、例えば搬送ベルト８の後端側で柿２を
集束して、柿２を吸着子で吸着して箱詰する場
合、人為的な反転作業が必要となる。

(ハ) 考案が解決しようとする課題そこでこの考案は、果菜物が相互に接触した状
態で搬送された場合でも確実な反転が行なえ、一
切の人為的反転作業を排除できる果菜物反転装置
の提供を目的とする。

(ニ) 課題を解決するための手段この考案は、果菜物を搬送する第１搬送ベルト
の搬送側後端に、第２搬送ベルトを近接して張架
し、上記第２搬送ベルトを第１搬送ベルトよりも
若干高い位置に設定して果菜物反転用の段差を設
けるとともに、上記第２搬送ベルトを、上記第１
搬送ベルトより若干速い搬送速度に回転制御し、
上記第２搬送ベルトの搬送側前端の上部には、反
搬送方向に回転し、果菜物の上面に転動力を付与
する回転ブラシを架設した果菜物反転装置である
ことを特徴とする。

(ホ) 作用すなわち上述の構成によれば、果菜物が滑面側
を下にして、つまり帶側を上にして搬送される
と、第１搬送ベルトと第２搬送ベルトとの段差を
移行するときに、第１搬送ベルトの搬送側後端に
位置する果菜物の滑面側が第２搬送ベルトに接触
して、この第２搬送ベルトのはやい搬送によつて
後部の果菜物から分離されるとともに、上方に転
動され、不安定な姿勢となる。そしてこの時に、
回転ブラシが不安定な姿勢の果菜物に転動力を付
与して、その位置で反転が行われる。反転されて
滑面側が上面になつた果菜物は、この反転状態
で、かつ後部の果菜物とは離れた状態で、第２搬
送ベルトの搬送面上に載置され搬送される。

また、果菜物がすでに反転された姿勢、つまり
帶側を下に向けた姿勢で搬送された場合には、第
１搬送ベルトと第２搬送ベルトとの間の段差にお
いて姿勢が不安定になることはなく、また回転ブ
ラシの回転力が付与されることもないので、その
ままの姿勢で搬送される。

(ヘ) 考案の効果上述の結果、この考案によると、搬送され第１
搬送ベルトの搬送側後端に位置した果菜物は、第
２搬送ベルトに接触して、掬い上げられるように
転動して不安定な姿勢になり、この時、反搬送方
向に回転している回転ブラシの積極的な作用を受
けて、その位置で一挙に反転が行なわれ、引き続
いて第２搬送ベルトによる搬送が行なわれるの
で、反転が確実である。また、反転した果菜物が
後続の果菜物に衝突してつまりが発生することを
阻止できる。

したがつて、果菜物の反転の作業から一切の人
為的反転作業を排除できるとともに、果菜物を傷
付けないよう大切に扱うことができる。

また、上述のような確実な反転が行なえるの
で、搬送路を短くすることができ、装置の小型化
を図ることもできる。

さらに、帶部が下を向いた正常な姿勢の果菜物
は、段差を移行する際に転動することがなく、ま
た回転ブラシの作用を受けることもなく、その姿
勢のまま搬送されるので、有効で確実な反転処理
が行なえる。

(ト) 実施例この考案の一実施例を以下図面に基づいて詳述
する。

図面は、例えば柿を反転する果菜物反転装置を
示し、第１図において、果菜物反転装置１は、柿
２を搬送する第１搬送ベルト３の搬送側後端に、
第２搬送ベルト４を近接して張架すると共に、こ
の第２搬送ベルト４を、第１搬送ベルト３より若
干高い位置に張架して、両搬送ベルト３，４に果
菜物反転用の段差ｈを設けている。

上述の第１搬送ベルト３は、幅方向に架設した
２本の回転ローラ５，５間に張架すると共に、モ
ータ等の駆動力により柿２を搬送する方向に回転
制御している。

前述の第２搬送ベルト４は、幅方向に架設した
２本の回転ローラ６，６間に張架している。

この両回転ローラ６，６は、上述の回転ローラ
５，５の架設位置よりも若干高い位置に架設する
と共に、一方の前端側の回転ローラ６を、上述の
第１搬送ベルト３の近接位置に架設している。

なお、上述の第２搬送ベルト４は、前述の第１
搬送ベルト３よりも若干速い搬送速度に、モータ
等の駆動力で回転制御している。

また、第２搬送ベルト４の前端側上部に、矢印
方向、すなわち反搬送方向に回転する回転ブラシ
７を架設して、前述の段差に柿２が到達し転動す
る時に、柿２の上面部に転動力を付与するように
している。

このように構成した果菜物反転装置１の動作を
以下説明する。

第１図に示すように、第１搬送ベルト３と、第
２搬送ベルト４を搬送方向（矢印方向）へ回転す
ると共に、第２搬送ベルト４を第１搬送ベルト３
より若干速い搬送速度で回転する。

そして、柿２を第１搬送ベルト３の搬送面上に
載置して搬送すると、第１搬送ベルト３から第２
搬送ベルト４に移行するときの段差ｈで後続の柿
２と離間されながら転動し、同時に、回転ブラシ
による転動力付与作用を受けて、例えば吸着子で
吸着可能な滑面側が上面になるよう、帶部を下面
側に向けた姿勢に反転される。そしてこの状態
で、第２搬送ベルト４の搬送面上に載置されて後
端側に搬送される。

なお、平面的な帶部が下面を向いた柿２は、段
差ｈの移行する際に転動することがなく、その姿
勢を損なわずに搬送される。

このように、反転した柿２が後続の柿２に衝突
してつまりが発生することを阻止できるととも
に、蔕部が下を向いた正常な姿勢の柿２はそのま
まにして、必要なものだけを確実に反転する有効
な反転が行なえる。

したがつて、柿２の反転の作業から一切の人為
的反転作業を排除できるとともに、その反転動作
には無駄な転動がないので、柿２を傷付けないよ
う大切に扱うことができる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示し、第１図は果
菜物反転装置の側面図、第２図は従来例を示す果
菜物反転装置の側面図である。ｈ……段差、１……果菜物反転装置、２……
柿、３……第１搬送ベルト、４……第２搬送ベル
ト、７……回転ブラシ。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】果菜物を搬送する第１搬送ベルトの搬送側後端
に、第２搬送ベルトを近接して張架し、上記第２
搬送ベルトを第１搬送ベルトよりも若干高い位置
に設定して果菜物反転用の段差を設けるととも
に、上記第２搬送ベルトを、上記第１搬送ベルトよ
り若干速い搬送速度に回転制御し、上記第２搬送ベルトの搬送側前端の上部には、
反搬送方向に回転し、果菜物の上面に転動力を付
与する回転ブラシを架設した果菜物反転装置。