JPH052021U - ワイヤードツトカラー記録装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案はワイヤードットカラー記録装置に関
し、その目的は、簡単な構成で精度よくカラーインクリ
ボンの色決め制御が行えるワイヤードットカラー記録装
置を提供することにある。 【構成】 リボンの幅方向に複数の色に染め分けられ記
録紙の幅方向にリボン送りされるカラーインクリボン１
を記録紙７の送り方向に沿って前後にシフトさせ、所定
の色を記録紙７の幅方向に移動するキャリッジ８に搭載
されたドットワイヤーに対向させて記録紙７にドット記
録を行うワイヤードットカラー記録装置において、前記
カラーインクリボン１の幅方向の一部に設けられた色決
めのためのマーカー１８と、該マーカー１８を検出する
ために前記キャリッジ８に設けられたセンサー１９とを
設け、前記センサー１９のマーカー検出信号に基づいて
ドット記録の色決めのためのカラーインクリボン１のシ
フト量の制御を行うように構成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はワイヤードットカラー記録装置に関し、更に詳しくは、ドット記録の 色決め制御の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】

ワイヤードットカラー記録装置に、リボンの幅方向に複数の色に染め分けられ 記録紙の幅方向にリボン送りされるカラーインクリボンを記録紙の送り方向に沿 って前後にシフトさせ、所定の色を記録紙の幅方向に移動するキャリッジに搭載 されたドットワイヤーに対向させて記録紙にドット記録を行うように構成された ものがある。

【０００３】 図４に従来のこのようなワイヤードットカラー記録装置の一例を示す。図にお いて、１はカラーインクリボンであり、幅方向に沿って複数の色に染め分けられ ている。２は該カラーインクリボン１を収納するリボンカセット、３は該リボン カセット２が着脱可能に取り付けられるリボンカセットホルダーである。該リボ ンカセットホルダー３の両端は、フレームを構成する左右の側板４，５にそれぞ れ軸（例えば６）を介して回転可能に取り付けられている。リボンカセット２に 収納されたカラーインクリボン１は図示しないモータにより巻き取られる。

【０００４】 ７は記録紙、８はキャリッジである。記録紙７は図示しない送り機構により所 定の速度で送り出され、キャリッジ８は図示しない移動機構により記録紙７の幅 方向に往復移動させられる。そして、キャリッジ８には記録紙７にドット記録を 行う図示しないドットワイヤーが搭載されている。

【０００５】 ９はリボンカセットホルダー３をスイングシフトさせるためのセクタギアで、 リボンカセットホルダー３に連結されている。１０は該ギア９を回転駆動するモ ータである。

【０００６】 １１はリボンカセットホルダー３の初期位置信号を出力するフォトセンサーで あり、ブラケット１２に取り付けられている。１３はリボンカセットホルダー３ の回転に連動するシャッターであり、一端はリボンカセットホルダー３に取り付 けられ、他端はフォトセンサー１１をよぎるように形成されている。

【０００７】 このような構成において、リボンカセットホルダー３はモータ１０の回転に応 じて記録紙７の送り方向に沿って前後にスイングシフトする。 これにより、フォトセンサー１１から出力される初期位置信号に基づいてモー タ１０の回転方向及び回転量を制御することにより、カラーインクリボン１の所 定の色をキャリッジ８に搭載されたドットワイヤーに対向させることができ、記 録紙７に所定の色でドット記録が行える。

【０００８】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、従来のこのような構成のワイヤードットカラー記録装置では、 リボンカセットホルダー３の初期位置信号を得るためのフォトセンサー１１，シ ャッター１３等の機構を設けなければならず、それらの組み立て工数、配置スペ ース、調整工数等が必要になることからコストがかさむという問題がある。

【０００９】 本考案は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡単 な構成で精度よくカラーインクリボンの色決め制御が行えるワイヤードットカラ ー記録装置を提供することにある。

【００１０】

【課題を解決するための手段】

本考案に係るワイヤードットカラー記録装置は、 リボンの幅方向に複数の色に染め分けられ記録紙の幅方向にリボン送りされる カラーインクリボンを記録紙の送り方向に沿って前後にシフトさせ、所定の色を 記録紙の幅方向に移動するキャリッジに搭載されたドットワイヤーに対向させて 記録紙にドット記録を行うワイヤードットカラー記録装置において、 前記カラーインクリボンの幅方向の一部に設けられた色決めのためのマーカー と、該マーカーを検出するために前記キャリッジに設けられたセンサーとを具備 し、 前記センサーのマーカー検出信号に基づいてドット記録の色決めのためのカラ ーインクリボンのシフト量の制御を行うことを特徴とするものである。

【００１１】

【作用】

カラーインクリボンを記録紙の送り方向に沿って前後にシフトさせることによ り、キャリッジに設けられたセンサーはカラーインクリボンに設けられているマ ーカーを検出する。

【００１２】 そして、該センサーのマーカー検出信号に基づいてドット記録の色決めのため のカラーインクリボンのシフト量の制御を行うことにより、カラーインクリボン の所定の色をドットワイヤーに対向させて記録紙に所定の色でドット記録が行え る。

【００１３】

【実施例】

以下、図面を参照して、本考案の実施例を詳細に説明する。 図１は本考案の一実施例の構成図であり、図４と共通する部分には同じ符号を 付けて、それらの再説明は省略している。

【００１４】 図において、１４はリボンカセットホルダー３を側板４に回転可能に取り付け る軸である。１５はカラーインクリボン１を巻き取るモータであり、リボンカセ ットホルダー３の背面に取り付けられている。１６はキャリッジ８を移動させる モータであり、ブラケット１２に取り付けられている。１７はキャリッジ８が滑 走するシャフトであり、両端は側板４，５に取り付けられている。

【００１５】 １８はカラーインクリボン１の幅方向の一部に設けられた色決めのためのマー カーで、例えば図２の具体例に示すように幅方向の一方に設けられている。１９ は該マーカー１８を検出するセンサーであり、図３に示すようにキャリッジ８の カラーインクリボン１との対向面のドットワイヤー位置よりも奥に位置するよう に設けられている。該センサー１９のマーカー検出信号は図示しないＣＰＵに入 力される。

【００１６】 このように構成された装置の一連の記録動作を説明する。 1)キャリッジ８をモータ１６によりドット記録位置に移動させる。 2)リボンカセットホルダー３をモータ１０により矢印Ｃの方向に回転させる。 3)センサー１９はカラーインクリボン１に設けられているマーカー１８を検出す る。モータ１０はマーカーが検出された位置からさらに一定量リボンカセットホ ルダー３を回転させて停止する。 4)モーター１０は所定の色がドットワイヤーと対向するようにリボンカセットホ ルダー３を矢印Ｂの方向に回転させて停止する。 5)ドットワイヤーを駆動して記録紙７に所定の色を転写させ、ドット記録を行う 。 6)記録紙７を矢印Ａの方向に一定量送る。 7)モータ１５によりカラーインクリボン１を一定量送る。 8)キャリッジ８を次のドット記録位置に移動させる。

【００１７】 例えば、図２のカラーインクリボン１の幅Ｄを１４ｍｍ、各色及びマーカー１ ８の幅を２ｍｍ、図３のドットワイヤーの位置からセンサー１９までの距離Ｅを １５ｍｍとし、3)の段階においてセンサー１９がマーカー１８を読みとった時点 でリボンカセットホルダー３を停止させた後「黒」でドット記録を行う場合、4) におけるリボンカセットホルダー３の移動量は次のようになる。

【００１８】 すなわち、Ｅ−Ｄ＝１（ｍｍ）で、「黒」は一端から５色目なのでカラーイン クリボン１の一端から「黒」の中心までの長さは２ｍｍ×４＋（２ｍｍ／２）＝ ９ｍｍになることから、ドットワイヤーと「黒」の中心とを対向させるためには １ｍｍ＋９ｍｍ＝１０ｍｍから全体で１０ｍｍ回転させればよい。

【００１９】 このように構成することにより、従来のようなリボンカセットホルダーの初期 位置を検出するためのフォトセンサーとシャッターの組み合わせは不要になり、 これらの組み立て工数、配置スペース、調整工数等が省略できてコストを改善で きる。

【００２０】 そして、カラーインクリボン１とセンサー１９の位置関係は精度よく一定に保 たれるので、高精度の色決め制御が行える。 なお、上述実施例ではマーカーをカラーインクリボンの幅方向の一方に設ける 例を説明したが、マーカーの位置は幅方向の任意の位置でよい。

【００２１】 また、キャリッジに設けるセンサーの位置も実施例の位置に限るものではなく 任意の位置でよい。ただし、マーカー及びセンサーがドットワイヤーに対して手 前または奥に位置する場合には、図２のＤと図３のＥの関係がＥ＞Ｄになるよう にすることが望ましい。これは、センサーがマーカーを検出してから所定の色で ドット記録するためにリボンカセットホルダーを回転させるときにマーカーがセ ンサーを越えたり越えなかったりすると、次の色決めのためにマーカーを検出し ようとしてもリボンカセットホルダーをどの方向に回転させればよいかがわから なくなってしまうからである。この条件が満たされない場合には、最初の記録を 行うためにリボンカセットホルダーを回転させたときにセンサーがマーカーを検 出したか否かを記憶させておけば問題はない。

【００２２】 また、センサーをドットワイヤーと時間軸方向の同一位置（Ｅ＝０）にするこ とによりリボンカセットホルダーの回転量を小さくでき、位置決め精度をさらに 高めることができる。

【００２３】

【考案の効果】

以上詳細に説明したように、本考案によれば、簡単な構成で精度よくカラーイ ンクリボンの色決め制御が行えるワイヤードットカラー記録装置が実現できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の構成図である。

【図２】本考案で用いるカラーインクリボンの具体例図
である。

【図３】本考案で用いるキャリッジの具体例図である。

【図４】従来のワイヤードットカラー記録装置の一例を
示す構成図である。

【符号の説明】

１ カラーインクリボン ７ 記録紙 ８ キャリッジ １８ マーカー １９ センサー

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】 リボンの幅方向に複数の色に染め分けら
   れ記録紙の幅方向にリボン送りされるカラーインクリボ
   ンを記録紙の送り方向に沿って前後にシフトさせ、所定
   の色を記録紙の幅方向に移動するキャリッジに搭載され
   たドットワイヤーに対向させて記録紙にドット記録を行
   うワイヤードットカラー記録装置において、前記カラー
   インクリボンの幅方向の一部に設けられた色決めのため
   のマーカーと、該マーカーを検出するために前記キャリ
   ッジに設けられたセンサーとを具備し、前記センサーの
   マーカー検出信号に基づいてドット記録の色決めのため
   のカラーインクリボンのシフト量の制御を行うことを特
   徴とするワイヤードットカラー記録装置。