JPH0520218B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、ボルトにワツシヤを組み込んだ状態
で、これらを組付け位置に自動的に供給し、かつ
ボルトを締め付け方向に回転させるための装置に
関する。

従来技術 ボルトの自動締め付け装置として各種のものが
存在する。それらの締め付け装置は、ボルトに必
要なトルクで回転力を与え、組付け位置にねじ込
む。しかし、そのボルトおよびワツシヤの供給
は、理想的な形態では自動化されていない。

発明の目的 したがつて、本発明の目的は、ボルトおよびワ
ツシヤを自動的に組合せ、所定の組付け位置に自
動的にねじ込めるようにし、この種の組立ライン
を全自動化することである。

発明の概要 そこで本発明は、ワツシヤおよびボルトを同一
軸線上に供給し、その供給位置で両者を組合せ、
この状態で所定の組付け位置へ移動させ、その後
にボルトを締付け機により組付け対象にねじ込む
ようにしている。本発明の特徴は、このような自
動供給過程でのボルトとワツシヤとの組合せ過
程、また組合せ状態のボルトおよびワツシヤを組
付け位置に移動させた後、自動締付け機に渡す過
程での機械的な構造にある。

発明の構成 以下、本発明の構成を示す一実施例に基づいて
具体的に説明する。

まず、第１図は、本発明のボルト・ワツシヤの
自動組付け装置１の全体的な構成を示している。
この自動組付け装置１は、組付け対象のボルト２
およびワツシヤ３を組合わせ状態で供給するため
に、供給用のチヤツク４を備えている。このチヤ
ツク４は、フレーム６に対し軸７によつて回動自
在に支持されたスイングアーム５の先端に取付け
られている。このチヤツク４の一対の爪８は、第
２図および第３図に示すように、支点軸９を中心
として、開閉自在であり、それぞれ圧縮スプリン
グ１０によつて閉じる方向に付勢され、かつスト
ツパ１１および中心位置の割出し板１２によつて
常に中心位置に規制されている。

そして上記スイングアーム５は、フレーム６に
対し軸１３によつて回動自在に支持されたシリン
ダ１４のピストンロツド１５に対し、ピン１６に
よつて連結されている。このシリンダ１４のピス
トンロツド１５が後退し、ストツパ４６に当接し
ているとき、上記供給用のチヤツク４は、ボルト
２およびワツシヤ３の受け取り位置にある。な
お、このスイングアーム５の運動方向にそつて、
円弧状の案内体２４が取付けられている。

この受け取り位置の上方にボルト２に対する一
対のボルトガイド１７および案内筒５１が設けら
れている。すなわちこのボルトガイド１７は、第
２図および第４図に示すように、支軸１８に対し
交差状態で回動自在に支持されており、２つのリ
ンク１９および連結ピン２０によつて、開閉シリ
ンダ２１のピストンロツド２２に連結されてい
る。なお、この開閉シリンダ２１は、フレーム６
の近くに設けられた機枠２３に取付けられてい
る。

また、この自動組付け装置１は、第１図に見ら
れるように、組合せ状態のボルト２およびワツシ
ヤ３を組付け対象のワーク２５の所定位置にねじ
込むための締付け機２６を備えている。この締付
け機２６は、第１図および第２図に示すように、
スライダー２７の部分で固定的なスライドシヤフ
ト２８によつて進退自在に支持されており、定位
置に取付けられた進退シリンダ２９によつて駆動
される関係にある。そしてこのスライダー２７の
後端にDCモータ３０が取付けられており、その
出力軸３１は、スプリング５２を介在させつつ、
軸継手３２の四角柱３２ａの部分で筒状のヘツド
３３の後端に形成された四角孔３３ａの部分には
まり合つている。このヘツド３３は、スライダー
２７と同様に、スライドシヤフト２８に案内され
るブラケツト３４に対し回転自在に支持されてお
り、その内部でロツド３５をスプリング３６より
前進方向に付勢した状態で収納するとともに、先
端の四角孔の部分でソケツト３７を回り止め状態
で、しかもスプリング３８によつて進出方向に付
勢した状態で収納している。

このソケツト３７は、先端の六角孔の部分でボ
ルト２の頭部にはまり合える大きさとなつてい
る。そして、このヘツド３３の外周にコレツトチ
ヤツク３９が取付けられており、その外周の斜面
４０をヘツド３３の外周にはまり合つているスリ
ーブ４１の内側の斜面４２と接している。そし
て、このスリーブ４１は、ブラケツト４３に対し
回転自在に連結されている。このブラケツト４３
は、ブラケツト３４に固定されたチヤツキングシ
リンダ４４のピストンロツド４５に連結されてい
る。

なお、前記供給用のチヤツク４の上昇限（回動
角）は、固定的なストツパ４７ニよつて規制され
ており、また上昇状態のチヤツク４は、プツシヤ
４８によつて開放状態となる。このプツシヤ４８
は、プツシヤシリンダ４９のピストンロツド５０
の先端に固定されている。

発明の作用 次に上記自動組付け装置１の作用を一連の動作
とともに説明する。

待機状態では、シリンダ１４がそのピストンロ
ツド１５を後退させているため、供給用のチヤツ
ク４は、第２図に示すように、ボルト２およびワ
ツシヤ３の受け取り位置にあつて、水平な状態と
なつている。

この状態で、まずワツシヤ３がパーツフイーダ
などのシユートによつてチヤツク４の一対の爪８
の窪み部分８ａに供給される。このとき、一対の
爪８は、圧縮スプリング１０によつて閉じた状態
に設定されている。

一方、ボルト２は、同様にパーツフイーダなど
によつて整列され、１個ずつ案内筒５１の内部に
落下する。この案内筒５１の真下にボルトガイド
１７が位置しており、開閉シリンダ２１のピスト
ンロツド２２の後退によつて閉じた状態になつて
いる。このため案内筒５１の内部に落下したボル
ト２は、そのボルトガイド１７の孔の部分に落下
し、その頭部で垂直な姿勢で保持されている。こ
の供給状態は、光電センサーなどによつて、検知
できる。このとき、ボルト２のねじ部分は、チヤ
ツク４によつて保持されているワツシヤ３の孔の
部分に臨んでいる。この保持状態で、開閉シリン
ダ２１のピストンロツド２２が前進すると、一対
のボルトガイド１７が支軸１８を中心として開放
状態となるため、ボルト２は、そのまま落下し、
ワツシヤ３に挿入され、かつ供給用のチヤツク４
の上に乗り移る。ピストンロツド１７の内部にボ
ルト２が存在しないときは、光電センサーによつ
て検知される。

その後に、シリンダ１４がそのピストンロツド
１５を前進させるため、スイングアーム５は、チ
ヤツク４で組合せ状態のボルト２およびワツシヤ
３を保持したまま第１図に示すように、反時計方
向に回動し、ボルト２およびワツシヤ３を組付け
位置まで移動させる。この移動過程で、円弧状の
案内体２４は、ボルト２の頭部を押え、ボルト２
およびワツシヤ３の落下を防止している。スイン
グアーム５の一部がストツパ４７に当たつた状態
で、組合せ状態のボルト２およびワツシヤ３は、
組付け対象のワーク２５の組付け位置と正しく対
向している。なお、ワーク２５は、搬送装置によ
つて組付け位置まで移動しており、位置決め状態
で固定されている。続いて進退シリンダ２９が後
退位置にあるスライダー２７を前進方向に移動さ
せるため、ロツド３５は、スプリング３６の押圧
力によつて、ボルト２の頭部に軽く当接し、ボル
ト２の姿勢を正す。その後、先端のコレツトチヤ
ツク３９は、ボルト２の頭部の裾部分に形成され
たつば部２ａの部分にはまり合う。この状態で、
チヤツキングシリンダ４４がピストンロツド４５
およびブラケツト４３を前進させるため、スリー
ブ４１は、その斜面４２でコレツトチヤツク３９
の斜面４０を縮径方向に押し、コレツトチヤツク
３９の内周面でボルト２を保持する。その後、プ
ツシヤシリンダ４９がそのピストンロツド５０を
下降させ、そのプツシヤ４８をチヤツク４の一対
の爪８の部分に押し当てるため、一対の爪８は、
第３図に示すように開放状態となつて、組合せ状
態のボルト２およびワツシヤ３を窪み部分８ａか
ら抜け出せる状態とする。このようにして組合せ
状態のボルト２およびワツシヤ３は、供給用のチ
ヤツク４からヘツド３３に乗り移り、そこのコレ
ツトチヤツク３９によつて保持される。その後、
さらにヘツド３３が進退シリンダ２９によつて前
進するため、ボルト２およびワツシヤ３は、組付
け対象のワーク２５のねじ孔部分の開口面まで送
り込まれる。そこで、DCモータ３０が回転し、
その回転力でヘツド３３、ソケツト３７をねじの
締め付け方向に回転させるため、ボルト２は、組
付け対象のワーク２５のねじ孔部分にねじ込まれ
て行く。なお、ソケツト３７は、ヘツド３３の前
進時に、ボルト２の六角頭部に対し必ずしもはま
り合わないが、DCモータ３０が起動する途中で
完全にはまり合う。

ボルト２およびワツシヤ３が組合わせ状態でワ
ーク２５のねじ孔部分にねじ込まれる途中で、ス
リーブ４１が後退し、ボルト２のチヤツキングを
開放する。締め付け完了後、所定の締め付けトル
クでヘツド３３がスライダー２７とともに後退す
る。その後、スイングアーム５は、シリンダ１４
の動きによつて、時計方向に回動し、もとの受け
取り位置に復帰する。このようにして、ボルト２
およびワツシヤ３の組合わせ状態での供給、およ
びその状態でのワーク２５に対する締め付けの一
工程が完了することになる。

このような一連の動作は、可動部分にドグを設
け、そのドグの動きをリミツトスイツチにより検
出し、これらの検知信号を条件としてシーケンサ
ーによつて制御できる。

発明の変形例 上記実施例は、可動部分の駆動手段として、シ
リンダを用いているが、これらの駆動源は、送り
ねじ機構で置き換えることもできる。また上記実
施例は、１組のボルト２およびワツシヤ３につい
ての組み込みの例を示しているが、これらの自動
組付け装置１は、並列的に設けられ、複数組のボ
ルト２およびワツシヤ３をワーク２５に対し同時
に組付けられる。

発明の効果 本発明では、ボルトおよびワツシヤが組合せ状
態のまま組付け対象の所定の位置まで供給され、
かつその組合せ状態のボルトおよびワツシヤが締
付け機によつて組付け対象のワークに自動的に組
付けられるから、ボルトおよびワツシヤの組付け
が自動化できる。したがつて、この自動組付け装
置は、自動組立装置のラインの一部として利用で
きる。

また、ボルト・ワツシヤが別々のステーシヨン
によらず、同一のステーシヨンで、しかも、自動
組付けができる。さらに深い孔（ふくろ孔）、部
品へのボルト座金組付けが自動化できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のボルト・ワツシヤの自動組付
け装置の側面図、第２図は部品受け取り位置での
チヤツクおよびガイドの一部破断側面図、第３図
はチヤツクの平面図、第４図はガイドの平面図、
第５図は締付け機の一部破断平面図である。 １……ボルト・ワツシヤの自動組付け装置、２
……ボルト、３……ワツシヤ、４……供給用のチ
ヤツク、５……スイングアーム、８……爪、１０
……圧縮スプリング、１７……ボルトガイド、２
１……開閉シリンダ、２５……組付け対象のワー
ク、２６……締付け機、２９……進退シリンダ、
３０……DCモータ、３３……ヘツド、３７……
ソケツト、３８……スプリング、３９……コレツ
トチヤツク、４８……プツシヤ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ボルトおよびワツシヤの受け取り位置と供給
   位置との間で往復運動可能な状態で設けられ常に
   閉じる方向に付勢された一対の爪を有するチヤツ
   クと、ボルトの受け取り位置で上記チヤツクより
   も上方に設けられ供給されたボルトを一時的に保
   持する開閉可能なボルトガイドと、ボルトおよび
   ワツシヤの組付け位置に向けて進退自在に設けら
   れた締付け機と、組付け位置で上記一対の爪を開
   放させるプツシヤと、上記締付け機のヘツドの先
   端部分に設けられたコレツトチヤツクと、このコ
   レツトチヤツクの内部にあつて突出方向に付勢さ
   れ、ボルトの頭部にはまり合うソケツトと、この
   ソケツトに回転力を与える駆動源とを具備するこ
   とを特徴とするボルト・ワツシヤの自動組付け装
   置。