JPH05202187A - ポリイミド前駆体の製造方法 - Google Patents

ポリイミド前駆体の製造方法

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JPH05202187A
JPH05202187A JP1078592A JP1078592A JPH05202187A JP H05202187 A JPH05202187 A JP H05202187A JP 1078592 A JP1078592 A JP 1078592A JP 1078592 A JP1078592 A JP 1078592A JP H05202187 A JPH05202187 A JP H05202187A
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JP
Japan
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bis
aminophenoxy
group
dianhydride
polyimide precursor
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Application number
JP1078592A
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English (en)
Inventor
Masahiro Ota
正博 太田
Akio Matsuyama
彰雄 松山
Fumiaki Kuwano
文昭 桑野
Eiji Segami
英治 瀬上
Osamu Yasui
治 安井
Ikunori Yoshida
育紀 吉田
Akinori Ryu
昭憲 龍
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Publication date
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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 1種以上のテトラカルボン酸ニ無水物とジア
ミン化合物1種以上とを反応させポリイミド前駆体を生
成する方法に於いて、生成反応を40℃〜100℃で行
うことを特徴とするポリイミド前駆体の製造方法。 【効果】 短時間の反応で充分な分子量と作業性の良好
な機械粘度を有し、保存安定性の良好なポリイミド前駆
体溶液を得る事が出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリイミド前駆体の製造
方法に関する。さらに詳しくは保存安定性の良好なポリ
イミド前駆体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来からテトラカルボン酸二無水物及び
/またはその誘導体とジアミン化合物との反応によつて
得られるポリイミドは高耐熱性に加え、力学的強度、寸
法安定性、難燃性、電気絶縁性等に優れており、電気・
電子機器、宇宙航空用機器、輸送機器等の分野で使用さ
れており、今後も耐熱性が要求される分野に広く用いら
れることが期待されている。
【0003】従来ポリイミドは一旦イミド化すると通常
の有機溶媒には溶解せず、また熱をかけてもその溶融点
がポリマーの分解温度と近接しており、溶融成形するこ
とは不可能であった。このためポリイミドの使用にあた
っては、例えば電線ワニス、カバーレーあるいは接着剤
としての使用に際しては、ポリイミドの前駆体であるポ
リアミド酸の状態で有機溶媒に溶解しておき、これを被
塗物上に塗布した後高温下で加熱処理し脱溶剤、イミド
化する方法がとられている。また、フィルムの製造にお
いても例えばスチールベルト上に、ポリアミド酸溶液を
流延し、高温下で加熱処理し脱溶剤、イミド化する方法
がとられている。
【0004】最終生成ポリイミドが充分な機械的強度、
優れた電気特性等を有するためには、その前駆体、即ち
ポリアミド酸が充分大きな分子量を有していなければな
らない。例えば、下記式(3)
【0005】
【化3】
【0006】の繰り返し単位で示されるポリアミド酸の
場合、最終生成ポリイミドが満足な物性を有するには、
対数粘度(N−メチル−2−ピロリドン溶媒中、濃度
0.5g/100ml溶媒、35℃で測定)が0.5以
上、好ましくは0.8〜1.0が必要といわれている。
【0007】このため、通常は有機溶媒にジアミンを溶
解しておき、低温(5℃〜30℃)でテトラカルボン酸
二無水物を除々に添加し、所望の分子量を有するポリア
ミド酸を調整する(米国特許第4065345号等)。
【0008】ところが、このような高分子量のポリアミ
ド酸の有機溶媒溶液は機械粘度が高く、塗工が困難とい
う問題点があった。また、ポリアミド酸ワニス生成直後
は高い分子量を有していても、20〜30℃で保存して
おくと除々に分子量、機械粘度が低下し、一定の加工条
件での処理が困難であった。
【0009】機械粘度を低下させ、取扱を容易にする方
法としては、例えば一旦低温で高粘度のポリアミド酸ワ
ニスを生成しておき、しかるのち高温(80〜85℃)
処理する方法が提示されている(Polyimdes
K.L.Mittal編,vol.1,p.259)。
【0010】しかしながら、一旦高粘度ワニスとすると
高温で処理しても所望の機械粘度迄低下させるのには多
大の時間を要し効率の良い方法とはいえない。また、一
旦機械粘度を低下させてもその平衡点に達していない場
合には長時間の保存中に機械粘度が上昇あるいは減少す
るという事態が生じ、保存安定性の面からも問題があ
る。
【0011】一方、ポリアミド酸ワニスの保存安定性を
改良する方法として特開平3−259923号公報に
は、テトラカルボン酸二無水物をピリジン等のアミン系
触媒の存在下にアルコールと反応させテトラカルボン酸
ジエステルとし、しかるのちジアミン化合物と反応させ
る方法が開示されている。しかし、この方法ではアミン
系触媒が残留しているとワニスの保存安定性が著しく低
下するため、触媒を除去する必要がある。そのため該特
許ではワニス調整後に陽イオン交換樹脂を投入して触媒
を除去する方法が提案されているが触媒除去に20時間
を要し、さらにイオン交換樹脂を除去するためのろ過工
程が必要となる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は充分な分子量
を有し、かつ機械粘度が適度な範囲で作業性に適し、保
存安定性の良好なポリイミド前駆体とその製造方法を提
供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記問題点
を解決するために鋭意研究を行い本発明を完成するに至
った。即ち、本発明は一般式(1)
【0014】
【化4】
【0015】〔式中、Rは炭素数2以上の脂肪族基、環
式脂肪族基、単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳
香族基が直接または架橋員により相互に連結された非縮
合多環式芳香族基から成る群より選ばれた四価の基を表
す。〕に示す1種以上のテトラカルボン酸二無水物と、
一般式(2)
【0016】
【化5】
【0017】〔式中、R’は炭素数2以上の脂肪族基、
環式脂肪族基、単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、
芳香族基が直接または架橋員により相互に連結された非
縮合多環式芳香族基から成る群より選ばれた二価の基を
表す。〕で示されるジアミン化合物一種以上とを反応さ
せポリイミド前駆体を生成する方法に於いて、生成反応
を40℃〜100℃で行うことを特徴とするポリイミド
前駆体の製造方法である。
【0018】本発明の特徴はポリイミド前駆体の生成反
応を40℃〜100℃で行うことにより短時間で充分な
分子量と作業性の良好なポリイミド前駆体溶液を得るも
のである。本発明で用いられるテトラカルボン酸二無水
物は一般式(1)
【0019】
【化6】
【0020】〔式中、Rは前に同じ。〕
【0021】で示されるものであり、例えばエチレンテ
トラカルボン酸二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無
水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、ピロ
メリット酸二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボ
キシフェニル)エタン二無水物、ビス(2,3−ジカル
ボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカ
ルボキシフェニル)メタン二無水物、2,2−ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、
2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパ
ン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェ
ニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロ
パン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフ
ェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプ
ロパン二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノン
テトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ベン
ゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,
4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,
2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水
物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二
無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エーテ
ル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ス
ルホン二無水物、(4,4’−p−フェニレンジオキ
シ)ジフタル酸二無水物、(4,4’−m−フェニレン
ジオキシ)ジフタル酸二無水物、2,3,6,7−ナフ
タレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナ
フタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−
ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4
−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,1
0−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,
7−アントラセンテトラカルボン酸二無水物、1,2,
7,8−フェナントレンテトラカルボン酸二無水物など
であり、これらテトラカルボン酸二無水物は単独あるい
は2種以上混合して用いられる。上記テトラカルボン酸
二無水物と反応させるジアミン類は、一般式(2)
【0022】
【化7】
【0023】〔式中、R’は炭素数2以上の脂肪族基、
環式脂肪族基、単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、
芳香族基が直接または架橋員により相互に連結された非
縮合多環式芳香族基から成る群より選ばれた二価の基を
表す。〕で示されるジアミン類であり、本発明では1種
以上用いられる。
【0024】本発明に用いられるジアミンとしては、具
体的には1,2−フェニレンジアミン、1,3−フェニ
レンジアミン、1,4−フェニレンジアミン、3,3’
−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジ
フェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエー
テル、3,3’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,
4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジア
ミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェ
ニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホ
ン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’
−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾ
フェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,
3’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノ
ジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタ
ン、1,1−ビス(3−アミノフェニル)エタン、1,
1−ビス(4−アミノフェニル)エタン、1,1−(3
−アミノフェニル)(4−アミノフェニル)エタン、
2,2−ビス(3−アミノフェニル)プロパン、2,2
−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2,2−(4
−アミノフェニル)(3−アミノフェニル)プロパン、
2,2−ビス(3−アミノフェニル)−1,1,1,
3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス
(4−アミノフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘ
キサフルオロプロパン、2,2−(4−アミノフェニ
ル)(3−アミノフェニル)−1,1,1,3,3,3
−ヘキサフルオロプロパン、1,3−ビス(3−アミノ
フェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェ
ノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキ
シ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)
ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノ−α,α−ジメチ
ルベンジル)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノ−
α,α−ジメチルベンジル)ベンゼン、ビス〔4−(3
−アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、1,1−ビス
〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エタン、
2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕プロパン、2−〔4−(3−アミノフェノキシ)フ
ェニル〕−2−〔4−(3−アミノフェノキシ)−3−
メチルフェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(3−
アミノフェノキシ)−3−メチルフェニル〕プロパン、
2−〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕−2−
〔4−(3−アミノフェノキシ)−3,5−ジメチルフ
ェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフ
ェノキシ)−3,5−ジメチルフェニル〕プロパン、
2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕ブタン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキ
シ)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフル
オロプロパン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキ
シ)ビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキ
シ)−3−メチルビフェニル、4,4’−ビス(3−ア
ミノフェノキシ)−3,3’−ジメチルビフェニル、
4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,5−ジ
メチルビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノ
キシ)−3,3’,5,5’−テトラメチルビフェニ
ル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,
3’−ジクロロビフェニル、4,4’−ビス(3−アミ
ノフェノキシ)−3,5−ジクロロビフェニル、4,
4’−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,3’,5,
5’−テトラクロロビフェニル、4,4’−ビス(3−
アミノフェノキシ)−3,3’−ジブロモビフェニル、
4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,5−ジ
ブロモビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノ
キシ)−3,3’,5,5’−テトラブロモビフェニ
ル、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕ケ
トン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕
スルフィド、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)−3
−メトキシフェニル〕スルフィド、〔4−(3−アミノ
フェノキシ)フェニル〕〔4−(3−アミノフェノキ
シ)−3,5−ジメトキシフェニル〕スルフィド、ビス
〔4−(3−アミノフェノキシ)−3,5−ジメトキシ
フェニル〕スルフィド、ビス〔4−(3−アミノフェノ
キシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−(4−アミノフ
ェノキシ)フェニル〕メタン、1,1−ビス〔4−(4
−アミノフェノキシ)フェニル〕エタン、2,2−ビス
〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、
2−〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−2−
〔4−(4−アミノフェノキシ)−3−メチルフェニ
ル〕プロパン、2−〔4−(4−アミノフェノキシ)フ
ェニル〕−2−〔4−(4−アミノフェノキシ)−3,
5−ジメチルフェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−
(4−アミノフェノキシ)−3,5−ジメチルフェニ
ル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル〕ブタン、2,2−ビス〔4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,1,3,3,3
−ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ビス(4−アミ
ノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(4−アミ
ノフェノキシ)−3−メチルビフェニル、4,4’−ビ
ス(4−アミノフェノキシ)−3,3’−ジメチルビフ
ェニル、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)−
3,5−ジメチルビフェニル、4,4’−ビス(4−ア
ミノフェノキシ)−3,3’,5,5’−テトラメチル
ビフェニル、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)
−3,3’−ジクロロビフェニル、4,4’−ビス(4
−アミノフェノキシ)−3,5−ジクロロビフェニル、
4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)−3,3’,
5,5’−テトラクロロビフェニル、4,4’−ビス
(4−アミノフェノキシ)−3,3’−ジブロモビフェ
ニル、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)−3,
5−ジブロモビフェニル、4,4’−ビス(4−アミノ
フェノキシ)−3,3’,5,5’−テトラブロモビフ
ェニル、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕ケトン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル〕スルフィド、ビス〔4−(4−アミノフェノキ
シ)−3−メトキシフェニル〕スルフィド、〔4−(4
−アミノフェノキシ)フェニル〕〔4−(4−アミノフ
ェノキシ)−3,5−ジメトキシフェニル〕スルフィ
ド、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)−3,5−ジ
メトキシフェニル〕スルフィド、ビス〔4−(4−アミ
ノフェノキシ)フェニル〕スルホン、1,4−ビス〔4
−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕ベンゼン、
1,4−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイ
ル〕ベンゼン、1,3−ビス〔4−(3−アミノフェノ
キシ)ベンゾイル〕ベンゼン、1,4−ビス〔4−(4
−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル〕ベ
ンゼン、1,3−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)
−α,α−ジメチルベンジル〕ベンゼン、ビス〔4−
{4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ}フェニ
ル〕スルホン、ビス〔3−{4−(4−アミノフェノキ
シ)ベンゾイル}フェニル〕エーテル、ビス〔4−{4
−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル}フェニル〕エ
ーテル、ビス〔4−{3−(4−アミノフェノキシ)ベ
ンゾイル}フェニル〕エーテル、ビス〔3−{3−(4
−アミノフェノキシ)ベンゾイル}フェニル〕エーテ
ル、4,4’−ビス〔4−(4−アミノ−α,α−ジメ
チルベンジル)フェノキシ〕ベンゾフェノン、ビス〔4
−{4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フ
ェノキシ}フェニル〕スルホン等が挙げられ、これらは
単独あるいは2種以上混合して用いられる。
【0025】本発明に於いてはテトラカルボン酸二無水
物とジアミンを有機溶媒中で反応させてポリイミド前駆
体の有機溶媒溶液を得る。また、本発明に於いては該ポ
リイミド前駆体の有機溶媒溶液中にポリイミド前駆体が
脱水閉環することにより得られるポリイミドが一部含ま
れていても全く差し支えない。
【0026】本発明に於いて用いられる有機溶媒として
は例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジ
メチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、
N,N−ジメチルメトキシアセトアミド、N−メチル−
2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジ
ノン、N−メチルカプロラクタム、1,3−ジメトキシ
エタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、1,2
−ビス(2−メトキシエトキシ)エタン、テトラヒドロ
フラン、1,4−ジオキサン、ピリジン類、ピコリン
類、キノリン類、ジメチルスルホキシド、ジメチルスル
ホン、テトラメチル尿素、ヘキセメチルホスホルアミ
ド、フェノール、m−クレゾール、p−クレゾール、o
−クレゾール、m−クロロフェノール、p−クロロフェ
ノール、o−クロロフェノール、アニソール、等が挙げ
られ、これらは単独でも混合して用いても構わない。
【0027】反応温度はジアミン類、テトラカルボン酸
二無水物、反応に用いられる溶媒によって異なるが40
〜100℃、好ましくは60〜80℃である。反応温度
が低過ぎると所望の一定の機械粘度に到達するのに時間
がかかり、効率的でない。また、保存中に粘度変化が生
じ安定性が低下する。反応温度が高過ぎるとイミド化が
進行しすぎ、脱水閉環により生じる水によりポリイミド
前駆体の加水分解が生じ、保存中の粘度変化が生じる。
その為、ポリイミド前駆体の生成反応は40〜100℃
の範囲で行われる。
【0028】反応圧力は特に限定されず常圧で充分実施
できる。反応時間はジアミン類、テトラカルボン酸二無
水物、反応に用いられる溶媒、反応温度によって異なる
が、前記式(3)で表されるポリイミド前駆体の生成が
完了し、時間経過による粘度の変化が生じなくなる迄行
う。通常は30分から10時間で充分である。
【0029】このようにして得られたポリイミド前駆体
はフィルム、電線ワニス、カバーレー、コーティング
材、接着剤として、或いは繊維状補強材に含浸すること
により複合材としての使用等、各種分野で使用出来る。
その際、ポリイミド前駆体を更に100〜300℃に加
熱するか、或いは無水酢酸のような脱水剤を用いて、閉
環イミド化することにより使用に供される。
【0030】
【実施例】以下、実施例、比較例により本発明を更に詳
細に説明する。 実施例1 還流冷却器および窒素導入管を備えた容器に4,4’−
ジアミノジフェニルエーテル200.2g(1.0モ
ル)とN−メチル−2−ピロリドン1658gを装入
し、40℃に昇温しジアミンを溶解した。窒素雰囲気下
においてピロメリット酸二無水物214.3g(0.9
825モル)を一度に添加し攪拌を続けた。ピロメリッ
ト酸二無水物の添加により、溶液温度は60℃迄上昇し
た。温度を60〜65℃に保ち30分攪拌を続け、機械
粘度を測定したところ11,000センチポイズ(25
℃、E型粘度計にて測定、以下同じ)、対数粘度(N−
メチル−2−ピロリドン中0.5%濃度で、35℃にて
測定、以下同じ)は0.74dl/gであった。
【0031】更に30分攪拌を続け機械粘度を測定した
ところ11,000センチポイズであり、対数粘度は
0.74dl/gであり全く変化は無かった。このポリ
イミド前駆体溶液を25〜30℃で保存し、随時機械粘
度、対数粘度を測定し、以下の結果を得た。
【0032】
【0033】ポリイミド前駆体溶液の調整が短時間で行
え、保存安定性も極めて良好なことが判る。
【0034】比較例1 実施例1と同様の反応容器に4,4’−ジアミノジフェ
ニルエーテル200.2g(1.0モル)とN−メチル
−2−ピロリドン1658gを装入し、5℃付近まで冷
却しピロメリット酸二無水物174.5g(0.8モ
ル)を溶液温度が20℃以上に上昇しないよう、30分
おきに4分割して加え、その後5℃付近で約2時間攪拌
した。次に上記溶液を室温(25℃)にもどし、窒素雰
囲気下においてピロメリット酸二無水物36.7g
(0.182モル)を添加し、30分後に機械粘度を測
定したところ81,000センチポイズであった。以
後、30分おきに機械粘度を測定したところ73,00
0、65,000、63,000センチポイズと時間と
共に低下し、12時間後には機械粘度44,500セン
チポイズ、対数粘度0.972dl/gであった。更に
窒素雰囲気下でピロメリット酸二無水物0.11g
(0.0005モル)を加え20時間攪拌し、機械粘度
46,000センチポイズ、対数粘度0.97dl/g
のポリイミド前駆体を得た。この前駆体は粘度が高く、
コーティング、流延は非常に困難であった。そこでポリ
イミド前駆体溶液を加熱処理することにより粘度の低減
化を図った。ポリイミド前駆体溶液を60〜65℃に保
持し、一定時間毎に機械粘度、対数粘度を測定し、以下
の結果を得た。
【0035】
【0036】更にこのポリイミド前駆体溶液を25〜3
0℃で保存し、随時機械粘度、対数粘度を測定し、以下
の結果を得た。
【0037】
【0038】実施例1に比べ、所望の粘度をもつポリイ
ミド前駆体溶液の調整に多大の時間を要し、また保存安
定性も実施例1に比較して劣るものであった。
【0039】実施例2 実施例1と同様の反応容器に1,3−ビス(3−アミノ
フェノキシ)ベンゼン292.3g(1.0モル)とN
−メチル−2−ピロリドン2439gを装入し、45℃
に昇温してジアミンを溶解した。次いで窒素雰囲気下に
3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸
二無水物ピロメリット酸二無水物317.4g(0.9
85モル)を一度に加えた。溶液温度は62℃迄上昇し
た。温度を60〜65℃に保持し、30分毎に機械粘度
と対数粘度を測定し、以下に示す結果を得た。
【0040】
【0041】更にこのポリイミド前駆体溶液を20〜2
5℃で保存し、随時機械粘度、対数粘度の経時変化を測
定し、以下の結果を得た。
【0042】
【0043】実施例3 実施例1と同様の反応容器に4,4−ビス(3−アミノ
フェノキシ)ビフェニル368.4g(1.0モル)と
N,N−ジメチルアセトアミド2634gを装入し、4
0℃に昇温しジアミンを溶解した。次いで窒素雰囲気下
に3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二
無水物290g(0.987モル)を一度に添加し、溶
液温度を60〜65℃に保持して撹拌を続けた。3,
3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
を添加後、30分毎に機械粘度と対数粘度を測定し、以
下に示す結果を得た。
【0044】
【0045】この溶液を25〜30℃に保管して機械粘
度、対数粘度の経時変化を調べ、以下に示す結果を得
た。
【0046】
【0047】比較例2 実施例3と同様に但し、反応温度を25〜30℃にした
点と、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン
酸二無水物を約10時間かけて分割添加し、機械粘度が
10,000センチポイズ、対数粘度0.92のポリイ
ミド前駆体を得た。前記粘度を有するポリイミド前駆体
の合成には最終的には288g(0.98モル)の3,
3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
を要した。このポリイミド前駆体ワニスを25〜30℃
で保管し、機械粘度、対数粘度の経時変化を調べた。結
果を以下に示す。
【0048】
【0049】保存中に機械粘度、対数粘度共に低下し、
保存安定性の劣るものであった。
【0050】
【発明の効果】本発明の方法によると、短時間で充分な
分子量と作業性の良好な機械粘度を有し、保存安定性の
良好なポリイミド前駆体溶液を得る事が出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 瀬上 英治 福岡県大牟田市浅牟田町30 三井東圧化学 株式会社内 (72)発明者 安井 治 福岡県大牟田市浅牟田町30 三井東圧化学 株式会社内 (72)発明者 吉田 育紀 福岡県大牟田市浅牟田町30 三井東圧化学 株式会社内 (72)発明者 龍 昭憲 福岡県大牟田市浅牟田町30 三井東圧化学 株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 〔式中、Rは炭素数2以上の脂肪族基、環式脂肪族基、
    単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳香族基が直接
    または架橋員により相互に連結された非縮合多環式芳香
    族基から成る群より選ばれた四価の基を表す。〕に示す
    1種以上のテトラカルボン酸二無水物と一般式(2) 【化2】 〔式中、R’は炭素数2以上の脂肪族基、環式脂肪族
    基、単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳香族基が
    直接または架橋員により相互に連結された非縮合多環式
    芳香族基から成る群より選ばれた二価の基を表す。〕で
    示されるジアミン化合物1種以上とを反応させポリイミ
    ド前駆体を生成する方法に於いて、生成反応を40℃〜
    100℃で行うことを特徴とするポリイミド前駆体の製
    造方法。
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