JPH05201931A - ヨウ素化合物の製造方法 - Google Patents

ヨウ素化合物の製造方法

Info

Publication number
JPH05201931A
JPH05201931A JP4179755A JP17975592A JPH05201931A JP H05201931 A JPH05201931 A JP H05201931A JP 4179755 A JP4179755 A JP 4179755A JP 17975592 A JP17975592 A JP 17975592A JP H05201931 A JPH05201931 A JP H05201931A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
formula
compound
alkaline earth
earth metal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP4179755A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3138760B2 (ja
Inventor
Yoshitaka Fujiwara
好孝 藤原
Takayuki Kokuta
隆幸 穀田
Toshiji Okada
逸司 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takeda Chemical Industries Ltd filed Critical Takeda Chemical Industries Ltd
Priority to JP04179755A priority Critical patent/JP3138760B2/ja
Publication of JPH05201931A publication Critical patent/JPH05201931A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3138760B2 publication Critical patent/JP3138760B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】収率、品質ともに優れた1−ヨウ化アルキル炭
酸エステルを工業的に有利に製造する方法を提供する。 【構成】式 【化1】 で表わされる、1−ハロゲノ−アルキル炭酸エステル
[式中、Xはフッ素、塩素または臭素を、R1は水素原
子または炭化水素基を、R2は炭化水素基を示す。]と
ヨウ素化剤とを、アルカリ土類金属ハライドの存在下に
反応させることを特徴とする1−ヨウ化アルキル炭酸エ
ステル[式中、R1、R2は上記と同意義を示す。]の製
造法

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はセファロスポリン、ペニ
シリン、単環性β−ラクタム化合物等において、その分
子中に所有するカルボキシル基、スルホ基などをエステ
ル化する際に使用するエステル化剤、1−ヨウ化アルキ
ル炭酸エステルの製造法に関する。これらセファロスポ
リン、ペニシリンおよび単環性β−ラクタム化合物のエ
ステル誘導体は、特に経口投与可能な抗生物質として重
要である。
【0002】
【従来の技術】塩化アルキルまたは臭化アルキルを原料
としてヨウ素化アルキルを合成する方法としては、従来
よりアセトン等の有機溶媒中で塩化アルキルまたは臭化
アルキルをヨウ化ナトリウムまたはヨウ化カリウムと反
応せしめるハロゲン交換反応が一般的である。しかし、
この反応をヨウ化アルキル炭酸エステルの合成に利用し
ようとした時、反応条件を種々検討しても、反応原料と
反応生成物が反応系で不安定で分解するため収率が低
く、そのままではおよそ工業的製造法には成り得なかっ
た。
【0003】最近、1−ヨウ化アルキル炭酸エステルの
製造法として、特開昭61−40246号公報、特開昭
62−273937号公報が報告されている。特開昭6
1−40246号における製造法は、1−ハロゲン化ア
ルキル炭酸エステルをパーハロゲノ炭化水素または二硫
化炭素およびルイス酸の存在下にヨウ素化剤と反応させ
て1−ヨウ化アルキル炭酸エステルを得る方法である
が、パーハロゲノ炭化水素および二硫化炭素は共に有毒
であり工業的溶剤としてはふさわしくない。また、この
反応条件化ではpHが強酸性となるため、酸性条件下で
不安定な原料および生成物の分解が生じ易く、生成物を
高収率で単離する操作は極めて困難であり、工業的多量
生産においては有利とは言えない。
【0004】特開昭62−273937号における製造
法は、1−クロロエチル−アルキルカーボネートをプロ
トン酸およびリン酸カルシウムの存在下にヨウ素化剤と
反応させて1−ヨウ化エチル−アルキルカーボネートを
得る方法であるが、この方法ではプロトン酸を原料の1
−クロロエチル−アルキルカーボネートに対して0.9
〜1.5当量も使用することが好ましいとされているた
め、反応系が強酸性となるが、この ような条件下では
上記のごとく酸性条件下で不安定な原料および生成物の
分解が生じ易く、得られた生成物を分解させることなく
高収率、高品質で単離することは簡単でなく、さらにプ
ロトン酸自体も決して取り扱いやすいものではないの
で、工業的製法としては適していない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、反応系で原料
および生成物の分解が生じ難く、有毒な溶媒、取り扱い
にくい試薬、あるいは高価な触媒等を使用せず、かつ生
成物の単離操作が簡単で、収率および品質に優れた1−
ヨウ化アルキル炭酸エステルの工業的に有利な製造法は
未だ見出されておらず、その開発が要望されていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】この様な状況下、本発明
者等は種々検討した結果、式
【化3】 [式中、Xはフッ素、塩素または臭素を、R1は水素原
子または炭化水素基を、R2は炭化水素基を示す。]で
表される化合物とヨウ素化剤とを、アルカリ土類金属ハ
ライドの存在下に反応させると、予想外にも従来からの
要望を満足させ、式
【化4】 [式中、R1、R2は前記と同意義を示す。]で表される
化合物を工業的に有利に多量生産することができること
を見出し、これに基づいて本発明を完成した。即ち 本
発明は(1)式
【化5】 [式中、Xはフッ素、塩素または臭素を、R1は水素原
子または炭化水素基を、R2は炭化水素基を示す。]で
表される化合物とヨウ素化剤とを、アルカリ土類金属ハ
ライドの存在下に反応させることを特徴とする式
【化6】 [式中、R1、R2は前記と同意義を示す。]で表される
化合物の製造法、(2)アルカリ土類金属ハライドが塩
化カルシウムである第(1)項記載の製造法、(3)ア
ルカリ土類金属ハライドが塩化マグネシウムである第
(1)項記載の製造法、(4)アセトニトリル中で反応
させる第(1)項記載の製造法に関する。
【0007】上記式中、R1は水素原子または炭化水素
基を示す。R2は炭化水素基を示す。R1およびR2で示
される炭化水素基としては、たとえばアルキル基、アル
ケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロア
ルケニル基、アリール基などが用いられる。アルキル基
は炭素数1〜10、アルケニル基、アルキニル基は炭素
数2〜10からなるものが好ましく、それらは直鎖状で
も分枝状でもよい。シクロアルキル基、シクロアルケニ
ル基は炭素数3〜10からなるものが好ましい。アリー
ル基は炭素数6〜10からなるものが好ましい。アルキ
ル基としては、例えばメチル、エチル、n−プロピル、i
−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、ter
t−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、2−メチルブ
チル、sec−ペンチル、1,2−ジメチルプロピル、neo
−ペンチル、1−エチルプロピル、1,1−ジメチルプ
ロピル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシ
ルなどが用いられ、好ましくは例えばメチル、エチル、
n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、se
c−ブチル、tert−ブチル等の炭素数1〜6のアルキル
基が、より好ましくは例えばメチル、エチル、n−プロ
ピル、i−プロピル等の炭素数1〜4のアルキル基が用
いられる。アルケニル基としては例えばエテニル、1−
プロペニル、2−プロペニル、1−メチルエテニル、ブ
テニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、デセニ
ル等の炭素数2〜10のアルケニル基が用いられ、好ま
しくは例えばエテニル、1−プロペニル、2−プロペニ
ル、1−メチルエテニル、ブテニル等の炭素数2〜6の
アルケニル基が、より好ましくは例えばエテニル、1−
プロペニル、2−プロペニル、1−メチルエテニル等の
炭素数2〜4のアルケニル基が用いられる。アルキニル
基としては例えばエチニル、プロピニル、ブチニル、ヘ
キシニル、デシニル等の炭素数2〜10のアルキニル基
が用いられ、好ましくは例えばエチニル、プロピニル、
ブチニル等の炭素数2〜6のアルキニル基が、より好ま
しくは例えばエチニル、プロピニル等の炭素数2〜4の
アルキニル基が用いられる。シクロアルキル基としては
例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチ
ル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチ
ル、シクロノニル、シクロデシル等の炭素数3〜10の
シクロアルキル基が用いられ、好ましくは例えばシクロ
プロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキ
シル、シクロヘプチル等の炭素数3〜8のシクロアルキ
ル基が、より好ましくは例えばシクロプロピル、シクロ
ブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等の炭素数3
〜6のシクロアルキル基が用いられる。シクロアルケニ
ル基としては例えばシクロプロペニル、シクロブテニ
ル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘキ
サジエニル、シクロヘプテニル、シクロデセニルなどの
炭素数3〜10のシクロアルケニル基が用いられ、好ま
しくは例えばシクロプロペニル、シクロブテニル、シク
ロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニ
ル等の炭素数3〜8のシクロアルケニル基が、より好ま
しくは例えばシクロプロペニル、シクロペンテニル、シ
クロヘキセニル等の炭素数3〜6のシクロアルケニル基
が用いられる。アリール基としては例えばフェニル、ナ
フチル等の炭素数6〜10のアリール基が用いられ、好
ましくは例えばフェニル等の炭素数6〜8のアリール基
が、より好ましくはフェニルが用いられる。前記したア
ルキル基、アルケニル基、アルキニル基は例えば前記の
シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アリール基等
で、前記したシクロアルキル基、シクロアルケニル基は
例えば前記のアルキル基、アルケニル基、アルキニル
基、アリール基で、アリール基はアルキル基、アルケニ
ル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケ
ニル基等でそれぞれ1ないし4個置換されていてもよ
い。R1としては、水素原子またはメチル、エチル、n−
プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−
ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、2
−メチルブチル、sec−ペンチル、1,2−ジメチルプロ
ピル、neo−ペンチル、1−エチルプロピル、1,1−ジ
メチルプロピル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニ
ル、デシル等の炭素数1〜10のアルキル基等が用いら
れ、好ましくは例えば水素原子またはメチル、エチル、
n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、se
c−ブチル、tert−ブチル等の炭素数1〜6のアルキル
基等が、より好ましくは例えばメチル、エチル、n−プ
ロピル、i−プロピル等の炭素数1〜4のアルキル基等
が用いられる。R2としては、メチル、エチル、n−プロ
ピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチ
ル、tert−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、2−メ
チルブチル、sec−ペンチル、1,2−ジメチルプロピ
ル、neo−ペンチル、1−エチルプロピル、1,1−ジメ
チルプロピル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニ
ル、デシル等の炭素数1〜10のアルキル基またはシク
ロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘ
キシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニ
ル、シクロデシル等の炭素数3〜10のシクロアルキル
基等が用いられ、好ましくは例えばメチル、エチル、n
−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec
−ブチル、tert−ブチル等の炭素数1〜6のアルキル基
またはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチ
ル、シクロヘキシル、シクロヘプチル等の炭素数3〜8
のシクロアルキル基等が、より好ましくは例えばメチ
ル、エチル、n−プロピル、i−プロピル等の炭素数1
〜4のアルキル基またはシクロプロピル、シクロブチ
ル、シクロペンチル、シクロヘキシル等の炭素数3〜6
のシクロアルキル基等が用いられる。Xは、フッ素、塩
素または臭素を示す。Xの好ましい例としては、例えば
塩素または臭素等が用いられ、より好ましくは例えば塩
素等が用いられる。
【0008】本発明方法では、原料[I]とヨウ素化剤
とをアルカリ土類金属ハライドの存在下に反応させるこ
とにより目的物[II]を得ることができる。ここで使用
されるアルカリ土類金属ハライドとしては、例えばC
a,Mg,Baのアルカリ土類金属のハロゲン化物(例え
ば塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化バリウム、
臭化カルシウム、臭化マグネシウム、臭化バリウム、フ
ッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、フッ化バリウ
ム、ヨウ化カルシウム、ヨウ化マグネシウム、ヨウ化バ
リウム等)であり、特にCa,Mgの塩化物、臭化物、ヨ
ウ化物(例えば塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩
化バリウム、臭化カルシウム、臭化マグネシウム、臭化
バリウム、ヨウ化カルシウム、ヨウ化マグネシウム、ヨ
ウ化バリウム等)が好ましく、これらのアルカリ土類金
属ハライドは、単独でまたは二種以上を混合して用いて
も良い。具体的には、経済性、工業的見地から特に塩化
カルシウム、塩化マグネシウムが好ましい。またこのハ
ロゲン交換反応においては水の存在は好ましくないた
め、これらのアルカリ土類金属ハライドはできるだけ無
水物であることが好ましい。アルカリ土類金属ハライド
の使用量としては、原料[I]1モルに対して0.01〜
1モル、好ましくは0.05〜0.4モルである。
【0009】本発明で使用されるヨウ素化剤は、例えば
Li,Na,Kのアルカリ金属のヨウ素化物(例えばヨウ
化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム等)、
Ca,Mgなどのアルカリ土類金属のヨウ素化物(例えば
ヨウ化カルシウム、ヨウ化マ グネシウム等)等である
が、好ましくはヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム等で
ある。ヨウ素化剤の使用量は、原料[I]1モルに対し
て通常1〜5モル、好ま しくは1〜2モルである。本
反応は溶媒中で行われる。使用される溶媒としては、例
えばアセトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジエ
チルエーテル等のエーテル類、ヘキサン、ヘプタン等の
脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン等の
脂環式炭化水素、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水
素、塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水
素、酢酸エチル等のエステル類、アセトニトリル等のニ
トリル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド等のアミド類等が用いられ、これらは単独であるいは
二種以上の混合溶媒で使用しても良い。特にアセトン等
のケトン類、アセトニトリル等のニトリル類、ジメチル
ホルムアミド等のアミド類等が好ましい溶媒である。本
反応の反応温度は、通常0〜100℃、好ましくは30
〜60℃である。反応時間は通常15〜360分、好ま
しくは30〜240分、より好ましくは40〜180分
である。反応は通常かくはん下に行うと有利である。
【0010】かくして本反応により得られる反応物は、
既知の方法よりも高純度の目的物[II]を含有している
ので、例えば濃縮、抽出等の簡単な方法により精製した
後に、セファロスポリン、ペニシリン、単環性β−ラク
タム等とのエステル化反応の原料として供することがで
きる。しかし、例えば蒸留、結晶化、カラムクロマト等
の公知の手段により単離精製後に用いてもよい。
【0011】本発明で使用される一般式[I]であらわ
される1−ハロゲン化アルキル炭酸エステルは、例えば
特開昭61−40246等に記載されている方法または
それに準じた方法で製造する事ができる。
【0012】
【作用】上記本発明方法で得られる目的物[II]は、エ
ステル化剤として重要な原料であり、例えばセファロス
ポリンおよびペニシリン化合物のエステル体の原料とし
て自体公知の方法またはそれに準じた方法に従って利用
される(たとえば特開昭51−56487、特開昭53
−21192、特開昭57−77690などに記載の方
法)。
【0013】目的物[II]を原料として得られるセファ
ロスポリンエステル化合物およびペニシリンエステル化
合物は、経口投与によって消化管から速やかに吸収さ
れ、吸収後速やかに生体内酵素により4位のエステル部
分が加水分解されてその非エステル体の高い血中濃度を
もたらす。したがって、これらのエステル化合物は経口
投与により人および哺乳動物の細菌(たとえばグラム陽
性菌、たとえばスタフィロコッカス・アウレウス(Stap
hyloccus aureus)、グラム陰性菌たとえばエシェリヒ
ア・コリ(Esherichia coli)、クレーブジーラ・ニュ
ーモニアエ(Klebsiella pneumoniae)、プロテウス・
ブルガリス(Proteus vulgaris)、プロテウス・ミラ
ビリス(Proteus mirabilis)、プロテウス・モルガニ
Proteusmorganii))による感染症の治療に有効であ
る。
【0014】セファロスポリンエステル化合物およびペ
ニシリンエステル化合物またはこれらの塩は公知の薬学
的に許容される賦形剤(たとえばデンプン、乳糖、炭酸
カルシウムなど)、結合剤(たとえばデンプン、アラビ
アゴム、カルボキシメチルセルローズ、結晶セルローズ
など)、滑沢剤(たとえばステアリン酸マグネシウム、
タルクなど)、崩壊剤(たとえばカルボキシメチルカル
シウム、タルクなど)と混合して常法によりカプセル
剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、錠剤とする事ができる。投
与量は成人1人に対しセファロスポリンエステル化合物
およびペニシリンエステル化合物またはこれらの塩を1
日量0.3〜5g好ましくは0.5〜3gを3〜4回に分
けて与える事ができる。
【0015】
【実施例】以下具体例をあげて本発明をさらに詳細に説
明するが、これらの具体例によって本発明が限定される
ものではない。なお実施例、比較例などで用いる記号は
次のような意義を有する。 NMR:核磁気共鳴スペクトル、g:グラム、ml:ミリ
リットル、Hz:ヘルツppm:化学シフト、CDCl3:重クロ
ロホルム、d:ダブレット、t:トリプレット、q:ク
ァルテット、m:マルチプレット、J:結合定数、%:
重量パーセント
【0016】実施例1 1−ヨードエチル シクロヘキシル カーボネートの製
造 アセトニトリル200mlに1−クロロエチル シクロヘ
キシルカーボネート51.7g(0.25モル)を加え
た。さらにヨウ化ナトリウム75g(0.50モル)、
塩化カルシウム8.3g(0.075モル)を加え撹拌
し、45℃で60分間反応した。アセトニトリルを減圧
下で濃縮留去した。塩化メチレン500mlと冷水500
mlを加え分液した。有機層をとり、5%チオ硫酸ナトリ
ウム水溶液200ml、冷水200mlで洗浄した。塩化メ
チレンを減圧下で留去し去ると、無色澄明油状物が7
2.0g得られた。ガスクロマトグラフィー分析を行う
と、本品中には標記化合物が68.6g(収率:92
%)含まれていた。 NMR(CDCl3)δ(ppm): 1.1-2.1(m,10H), 2.15(d,J=7H
z,3H), 4.5-4.9(m,1H),6.75(q,J=7Hz,1H) (比較例)実施例1と同様にして、塩化カルシウムを添
加しないで反応すると、標記化合物の収率は40%であ
った。
【0017】実施例2 1−ヨードエチル シクロヘキシル カーボネートの製
造 アセトニトリル200mlに1−クロロエチル シクロヘ
キシルカーボネート51.7g(0.25モル)を加え
た。さらにヨウ化ナトリウム56g(0.375モ
ル)、塩化カルシウム5.5g(0.05モル)を加え撹
拌し、45℃で90分間反応した。アセトニトリルを減
圧下で濃縮留去した。塩化メチレン500mlと冷水50
0mlを加え分液した。有機層をとり、5%チオ硫酸ナト
リウム水溶液200ml、冷水200mlで洗浄した。塩化
メチレンを減圧下で留去し去ると、無色澄明油状物が6
9.1g得られた。ガスクロマトグラフィー分析を行う
と、本品中には標記化合物が65.6g(収率:88
%)含まれていた。 NMR(CDCl3)δ(ppm): 1.1-2.1(m,10H), 2.15(d,J=7H
z,3H), 4.5-4.9(m,1H),6.75(q,J=7Hz,1H) (比較例)実施例2と同様にして、塩化カルシウムを添
加しないで反応すると、標記化合物の収率は40%であ
った。
【0018】実施例3 1−ヨードエチル シクロヘキシル カーボネートの製
造 実施例1と同様にしてアセトン200mlに1−クロロエ
チル シクロヘキシルカーボネート51.7g(0.25
モル)、ヨウ化ナトリウム56g(0.375モル)、
塩化マグネシウム4.75g(0.05モル)を加え、
40℃で125分間反応した。以下実施例1と同様にし
て、無色澄明油状物質70.3gを得た。ガスクロマト
グラフィー分析を行うと、本品中に標記化合物が63.
4g(収率;85%)含まれていた。 NMR(CDCl3)δ(ppm): 1.1-2.1(m,10H), 2.15(d,J=7H
z,3H), 4.5-4.9(m,1H),6.75(q,J=7Hz,1H) (比較例)実施例3と同様にして、塩化マグネシウムを
添加しないで反応すると、標記化合物の収率は48%で
あった。
【0019】実施例4 1−ヨードエチル エチルカーボネートの製造 1−クロロエチル エチルカーボネート7.63g(0.
05モル)をアセトニトリル50mlに溶解し、ヨウ化ナ
トリウム15g(0.10モル)、塩化カルシウム1.7
g(0.015モル)を加え、45℃で60分間撹拌し
た。アセトニトリルを減圧濃縮留去後、以下実施例1と
同様に行った。得られた油状物12.0gをガスクロマ
トグラフィー分析すると、目的の標記化合物が11.3
g(収率;93%)含まれていた。 NMR(CDCl3)δ(ppm): 1.36(t,J=7Hz,3H), 2.25(d,J=
6Hz,3H), 4.30(q,J=7Hz,2H), 6.80(q,J=6Hz,1H) (比較例)実施例4と同様にして、塩化カルシウムを添
加しないで反応すると、標記化合物の収率は58%であ
った。
【0020】実施例5 1−ヨードエチル シクロヘキシル カーボネートの製
造 アセトニトリル200mlに1−クロロエチル シクロヘ
キシルカーボネート51.7g(0.25モル)を加え
た。さらにヨウ化ナトリウム48g(0.32モル)、
塩化カルシウム8.3g(0.075モル)を加え撹拌
し、45℃で100分間反応した。アセトニトリルを減
圧下で濃縮留去した。塩化メチレン500mlと冷水50
0mlを加え分液した。有機層をとり、5%チオ硫酸ナト
リウム水溶液200ml、冷水200mlで洗浄した。塩化
メチレンを減圧下で留去し去ると、無色澄明油状物が6
6.7g得られた。ガスクロマトグラフィー分析を行う
と、本品 中には標記化合物が63.4g(収率:85
%)含まれていた。 NMR(CDCl3)δ(ppm): 1.1-2.1(m,10H), 2.15(d,J=7H
z,3H), 4.5-4.9(m,1H),6.75(q,J=7Hz,1H) (比較例)実施例1と同様にして、塩化カルシウムを添
加しないで反応すると、標記化合物の収率は35%であ
った。
【0021】
【発明の効果】本発明方法は(1)反応系で原料および
生成物の分解が生じ難い、(2)有毒な溶媒、取り扱い
にくい試薬あるいは高価な触媒等を使用する必要がない
、(3)生成物の単離が簡単である、(4)収率、品
質とに優れている、1−ヨウ化アルキル炭酸エステルの
工業的に有利な製造法を提供する。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 【化1】 [式中、Xはフッ素、塩素または臭素を、R1は水素原
    子または炭化水素基を、R2は炭化水素基を示す。]で
    表される化合物とヨウ素化剤とを、アルカリ土類金属ハ
    ライドの存在下に反応させることを特徴とする式 【化2】 [式中、R1、R2は前記と同意義を示す。]で表される
    化合物の製造法。
  2. 【請求項2】アルカリ土類金属ハライドが塩化カルシウ
    ムである請求項1記載の製造法。
  3. 【請求項3】アルカリ土類金属ハライドが塩化マグネシ
    ウムである請求項1記載の製造法。
  4. 【請求項4】アセトニトリル中で反応させる請求項1記
    載の製造法。
JP04179755A 1991-07-08 1992-07-07 ヨウ素化合物の製造方法 Expired - Lifetime JP3138760B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04179755A JP3138760B2 (ja) 1991-07-08 1992-07-07 ヨウ素化合物の製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3-167272 1991-07-08
JP16727291 1991-07-08
JP04179755A JP3138760B2 (ja) 1991-07-08 1992-07-07 ヨウ素化合物の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05201931A true JPH05201931A (ja) 1993-08-10
JP3138760B2 JP3138760B2 (ja) 2001-02-26

Family

ID=26491361

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04179755A Expired - Lifetime JP3138760B2 (ja) 1991-07-08 1992-07-07 ヨウ素化合物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3138760B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103739618A (zh) * 2013-12-24 2014-04-23 深圳华润九新药业有限公司 头孢唑林酯及其制备方法、口服抗生素制剂

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100995755B1 (ko) 2008-10-31 2010-11-19 일동제약주식회사 트리틸 칸데사르탄 실렉세틸의 개선된 제조방법

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103739618A (zh) * 2013-12-24 2014-04-23 深圳华润九新药业有限公司 头孢唑林酯及其制备方法、口服抗生素制剂

Also Published As

Publication number Publication date
JP3138760B2 (ja) 2001-02-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS6124396B2 (ja)
EP0093548B1 (en) Cephalosporin derivatives
JPS6052711B2 (ja) セフアロスポリン化合物の製法
JP3138760B2 (ja) ヨウ素化合物の製造方法
HU176287B (en) Process for producing 7-bracket-2-thienylacetamido-bracket closed-3-triasolylthiomethyl-3-cepheme-4-carboxylic acid derivative
JP2003513983A (ja) 高純度セフポドキシムプロキセチルの製造方法
EP0128029A2 (en) Cephalosporin ester derivatives, their production and use
US5506225A (en) Antibacterial penem compounds
CA1215354A (en) Cephalosporin esters, their production and use
JPH021835B2 (ja)
EP0122002B1 (en) Process for preparing azetidinone derivatives
CA1089848A (en) Arylmalonamido methoxycephalosporins
CN113185538B (zh) 一种头孢泊肟酸的制备方法
US4593115A (en) Method for producing 1-iodoalkyl acylates
JPH01186854A (ja) 2−置換オキシイミノ−3−オキソ酪酸の製造法
US4729992A (en) Cephalosporin esters, their production and use
JPH0481579B2 (ja)
JPS6366320B2 (ja)
EP0128028A2 (en) Cephalosporin derivatives, their production and use
JPH0257071B2 (ja)
KR0164464B1 (ko) 페니실란산 유도체의 제조방법
JPS60239490A (ja) セフアロスポリン誘導体
JPS59225192A (ja) セフアロスポリンエステル誘導体
JPH0526794B2 (ja)
JPH0592979A (ja) ペネム化合物

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20001017

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081215

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091215

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091215

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091215

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091215

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101215

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101215

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111215

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111215

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121215

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121215

Year of fee payment: 12