JPH05201624A - エレベータ制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 本発明の目的は、不特定者に対しても、必要
な階のみサービスを可能とし、不特定者が利用しても、
セキュリティー性の高いエレベータの制御装置を提供す
ることである。 【構成】 エレベータ利用者によって携帯操作される携
帯用操作手段（ワイアレス呼登録装置）に応答許可階デ
ータを記憶させ、許可階の呼のみ登録可能とする事によ
り、利用者はあらかじめ定められた階への交通のみ利用
する事ができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、エレベータに対する呼
び動作およびエレベータの動作を制御するエレベータ制
御装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】例えば、ビルの各フロアのテナントが異
なる場合でも通常エレベータの利用者は全ての階に行く
事ができる様になっている。又部外者も呼びボタンを操
作するだけでどの階へも行くことができる。しかし、フ
ロアの用途によっては特定の人以外はサービスを禁止す
る使用方法が有り、一般的には、キースイッチが使用さ
れ、キーを持っている特定の利用者のみ利用可能とする
方法がとられる。又最近ではテンキーによる暗号入力に
より呼の登録を許可する方法も採用され始めている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上述のキースイッチに
よる方法には、次に示す点で使いにくい面がある。 （１）キーの設置されている階のみしか制御ができな
い。 （２）対象とする階は容易に変えられない。 （３）階を個別に制御する場合、多数のキーが必要であ
る。 （４）キーを持ちあるくという不便さが有る。 又、他のテンキー方式の場合 （１）暗号を覚えている必要が有る。 （２）階を個別に制御する場合多くの暗号が必要とな
る。 （３）テンキーの設置されている階のみしか制御できな
い。 （４）対象となる階を容易に変えることができない。

【０００４】等の不便な点があり、いずれの方法につい
ても外来者へのサービスを制限したい場合「キーを渡
す」「暗号を教える」という事はセキュリティー上好ま
しくない。

【０００５】すなわち、従来方式は全て特定者への優先
サービス，特定者以外へのサービスの制限を目的とした
ものであり、不特定者へのサービスの制限手段について
は、考えられていなかった。

【０００６】本発明は以上述べた様に、不特定者に対し
ても、必要な階のみサービスを可能とし、不特定者が利
用してもセキュリティー性の高いエレベータの制御装置
を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のエレベータ制御装置は、所望の行先階を指
定する行先階指定手段と、利用者によるエレベータの応
答許可階データを設定する記憶手段と、および前記行先
階指定手段により指定された行先階のうち許可されてい
る階の信号を無線送信する送信手段と、エレベータ利用
者によって携帯操作される携帯用操作手段と、エレベー
タ乗場およびエレベータかご内にそれぞれ設けられ、前
記携帯用操作手段の送信手段から送信されてくる前記行
先階信号を受信する受信手段と、該受信手段で受信した
前記行先階信号および該受信手段が設けられているエレ
ベータ乗場またはエレベータかごに関する情報に基づい
てエレベータの動作を制御する制御手段とを有する要旨
とする。

【０００８】

【作用】本発明のエレベータ制御装置では、エレベータ
利用者が携帯する携帯用操作手段を利用して所望の行先
階を指定すると、携帯用操作装置内に記憶されている、
サービス許可階データと照合され許可されている場合の
み行先階の信号は無線送信され、エレベータ乗場および
エレベータかご内に設けられた受信手段で受信され、こ
の受信された行先階信号および該受信手段が設けられて
いるエレベータ乗場またはエレベータかごに関する情報
に基づいてエレベータの動作を制御している。

【０００９】

【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。

【００１０】図１は本発明の一実施例に係わるエレベー
タ制御装置の構成図である。同図においては、複数の階
のエレベータ乗場のうち、例えばｎ階のエレベータ乗場
Ｆｎのドア７ａおよびｍ階のエレベータ乗場Ｆｍのドア
７ｂが代表して示されるとともに、またこれらの階を通
って上下するエレベータかご７ｃの内部が示されている
が、ｍ階のエレベータ乗場Ｆｍのドア７ｂの斜め左前方
には、エレベータ利用者が携帯操作してエレベータに対
する呼びを無線で登録するワイヤレス呼登録装置10が示
されている。そして、前述したエレベータのドア７ａ，
７ｂの上部およびエレベータかご７ｃ内の上部には、そ
れぞれ前記ワイヤレス呼登録装置10からの無線信号を受
信する受信ユニット４ａ，４ｂ，４ｃが設けられてい
る。これらの受信ユニット４ａ，４ｂ，４ｃで受信した
信号はそれぞれデータ伝送ユニット３ｂ，３ｃ，３ｄを
介して機械室に設けられたエレベータ制御装置１内のデ
ータ伝送ユニット３ａに伝送され、該データ伝送ユニッ
ト３ａからエレベータ制御装置１内のマイクロコンピュ
ータ２に供給されている。

【００１１】また、前記受信ユニット４ａおよび４ｂに
接続されたデータ伝送ユニット３ｂおよび３ｃには、そ
れぞれ一般用暗号乗場呼登録ボタン５ａおよび５ｂが接
続されている。これらの一般用暗号乗場呼登録ボタン５
ａおよび５ｂはそれぞれｎ階およびｍ階のエレベータ乗
場ＦｎおよびＦｍのドア７ａおよび７ｂの側近に設けら
れ、一般のエレベータ利用者が操作し易いようになって
いる。

【００１２】前記エレベータ制御装置１のデータ伝送ユ
ニット３ａは、更にケーブル８を介してデータ伝送ユニ
ット３ｅに接続され、該データ伝送ユニット３ｅにはワ
イヤレス呼登録機能禁止スイッチ11およびボタン呼登録
機能禁止スイッチ12が接続されている。、ワイヤレス呼
登録機能禁止スイッチ11およびボタン呼登録機能禁止ス
イッチ12はそれぞれ前記ワイヤレス呼登録装置10のワイ
ヤレスおよび一般暗号乗場呼登録ボタン５ａおよび５ｂ
による呼登録機能を禁止するために設けられているもの
である。

【００１３】図２は前記ワイヤレス呼登録装置10の内部
構成を示すブロック図である。ワイヤレス呼登録装置10
は例えば外来者等の特定のエレベータ利用者が携帯する
ものであるため、携帯し易いように比較的小型に構成さ
れているが、該ワイヤレス呼登録装置10からエレベータ
呼登録を行うための信号、例えば目的の行先階の信号等
を無線送信するためのデータ送受信部10ｄを有し、該デ
ータ送受信部10ｄには同図に示すようにＣＰＵ10ｆ、Ｒ
ＡＭ10ｇ、ＲＯＭ10ｈ、Ｅ² −ＰＲＯＭ10ｉ、データ入
力部10ｅが接続されている。また、該データ入力部10ｅ
には、上昇／下降呼登録ボタン10ａ、行先呼登録ボタン
10ｂ、かご呼／乗場呼選択ボタン10ｃ、からなる１群の
ボタンから出力される各信号が供給されるようになって
いる。

【００１４】図３は図２に示すワイヤレス呼登録装置10
のＲＯＭ10ｈに記憶されたソフトウェアによりＣＰＵ10
ｆを介して達成される機能の構成を示すブロック図であ
る。同図においては、Ｅ² −ＰＲＯＭ10ｉが示されてい
るが、このメモリには利用者に許可するサービス階デー
タを記憶させる。サービス階の指定は呼登録の許可デー
タの形で記憶させる為、乗場上昇呼、同下降呼、かご呼
びの３種類を指定する。図４にその構造を示す。（ａ）
はデータのテーブル構造を示す図であり、３種とも同一
構造である。各階に相当するビットに「１」がセットさ
れると許可、「０」の場合禁止となる。

【００１５】（ｂ）の図においてこれをかご呼許可デー
タとして見ると１階，２階，７階の行先呼登録が可能で
あり、乗場ＵＰ呼の許可データとして見ると１階ＵＰ，
２階ＵＰ，７階ＵＰ呼が許可されている状態である。

【００１６】これらの許可データは10ａとして呼登録要
求判定部に入力する。また、図２に示すワイヤレス呼登
録装置10の前記上昇／下降呼登録ボタン10ａ、行先呼登
録ボタン10ｂおよびかご呼／乗場呼選択ボタン10ｃから
の各信号は図３において15で示されているが、この信号
15はボタン入力処理部16を介して登録要求判定部17に供
給され、該登録要求判定部17から登録呼データ17ａとし
て呼データ作成部18に供給されている。登録要求判定部
17は呼データ16ａおよび許可階データ10ａに対してデー
タ処理を行い、この結果を処理データ17ａとして呼デー
タ作成部18に入力。呼データ作成部18はこのデータをも
とに送信用のデータを作成、その結果を19として前記デ
ータ送信部10ｄに供給し、該データ送信部10ｄから無線
信号として送信する。

【００１７】なお、データ送信部10ｄから送信されるデ
ータはコード化されて送信される。次に、以上のように
構成されるエレベータ制御装置の作用を図５および図６
に示すフローチャート図も参照しながら説明する。

【００１８】ワイヤレス呼登録装置10を携帯する例えば
外来のエレベータ利用者は、受付けにおいて訪問先をつ
げる。受付けにおいては外来者が用の有るフロアを調べ
受付け階と目的階の間のみサービス可能な様に応答階の
許可データを、ワイヤレス呼登録装置10の記憶部10ｉに
書込んだ後装置10を来訪者に渡す。これにより来訪者は
許可階データを設定したワイヤレス呼登録装置10を携帯
し、エレベータの乗場に現れる。

【００１９】そして、この来訪者が例えば図１に示すよ
うにｍ階のエレベータ乗場Ｆｍの所でワイヤレス呼登録
装置10の上昇／下降呼登録ボタン10ａの「△」を押し
て、上昇呼を要求したとすると、この呼登録要求データ
は上昇／下降呼登録ボタン10ａからデータ入力部10ｅを
介してＣＰＵ10ｆに供給される。ＣＰＵ10ｆはこの呼登
録要求データをＲＯＭ10ｈに記憶されているプログラム
に従って判定し、コード化した乗場呼登録要求データを
作成し、該データをデータ送信部10ｄから送信する。そ
して、この乗場呼登録要求データはエレベータ乗場Ｆｍ
のドア７ｂの上部に取り付けられている受信ユニット４
ｂで受信される。受信ユニット４ｂで受信された乗場呼
登録要求データはデータ伝送ユニット３ｂを介してエレ
ベータ制御装置１のデータ伝送ユニット３ａで受信さ
れ、該データ伝送ユニット３ａからエレベータ制御装置
１のマイクロコンピュータ２に供給される。マイクロコ
ンピュータ２は、該乗場呼登録要求データを判定し登録
処理を行う。

【００２０】また、マイクロコンピュータ２は、図１に
示すワイヤレス呼登録機能禁止スイッチ11およびボタン
呼登録機能禁止スイッチ12からの信号を判定して、ワイ
ヤレス呼登録装置10によるワイヤレス呼が許可されてい
るかまたは禁止されているかを判定する。

【００２１】更に、マイクロコンピュータ２は前記乗場
呼登録要求データから呼登録の判定を行うにあたり、図
６に示すフローチャート図のように、まず該データから
ホール呼か否かをチェックする（ステップ 210）。ホー
ル呼の場合ステップ 220に進み、行先階が指定されてい
るか否かをチェックする。行先階が指定されていない場
合には、上昇／下降呼登録要求であることを判定する
（ステップ 230）。また、ステップ 220のチェックで、
行先階が指定されている場合には、ホール行先呼登録を
行う（ステップ 240）。更に、ステップ 210のチェック
で、ホール呼でない場合には、ステップ 250に進んで、
かご行先階登録を行う（ステップ 250）。エレベータ制
御装置１のマイクロコンピュータ２は、上述したように
ワイヤレス呼登録装置10から送信されてきた呼登録要求
データを判定し、上昇／下降呼登録、かご呼／乗場呼登
録、行先階登録を設定する。そして、エレベータ制御装
置１は、この呼登録に従って図示しないエレベータ駆動
装置を制御し、エレベータの利用者の居るエレベータ乗
場に走行制御し、更に利用者がエレベータに乗った後
も、同様に利用者が携帯するワイヤレス呼登録装置10か
らの信号をエレベータかご７ｃ内の受信ユニット４ｃで
受信して、これによりかご呼登録を設定し、該呼登録に
従ってエレベータを目的のフロアまで走行制御し、利用
者を適確に目的のフロアまで運ぶようになっている。

【００２２】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
エレベータ利用者が携帯する携帯用操作手段を利用して
行先階を登録するとすでに携帯用操作手段に記憶させて
あるサービス許可階に一致しない場合は登録できず一致
した場合は呼が登録される。登録された呼データはコー
ド化され無線送信され、エレベータかご内，又は乗場に
設けられた受信手段で受信されこれに従ってエレベータ
が制御される為部外者がエレベータを利用する場合、必
要な階のみ呼登録可能とする事ができ、ビルのセキュリ
ティー管理上効果的な制御を行う事ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係わるエレベータ制御装置
の全体構成図である。

【図２】図１のエレベータ制御装置に使用されているワ
イヤレス呼登録装置の詳細構成を示すブロック図であ
る。

【図３】図２のワイヤレス呼登録装置の機能構成を示す
ブロック図である。

【図４】図２のワイヤレス呼登録装置に記憶されるサー
ビス許可階データのテーブル構造を示す図である。

【図５】図１のエレベータ制御装置の作用を示すフロー
チャート図である。

【図６】図１のエレベータ制御装置の作用を示すフロー
チャート図である。

【符号の説明】

１…エレベータ制御装置、 ２…マイクロコンピュータ、 ４ａ〜４ｃ…受信ユニット、 10…ワイヤレス呼登録装置、 10ａ…上昇／下降呼登録ボタン、 10ｂ…行先呼登録ボタン、 10ｃ…かご呼／乗場呼選択ボタン、 10ｄ…データ送信部、 10ｆ…ＣＰＵ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 所望の行先階を指定する行先階指定手段
   と、利用者によるエレベータの利用種別を指定する利用
   種別指定手段と、前記行先階指定手段および前記利用種
   別指定手段でそれぞれ指定された行先階および利用種別
   の信号を無線送信する送信手段と、エレベータ利用者に
   よって携帯操作される携帯用操作手段と、エレベータ乗
   場およびエレベータかご内にそれぞれ設けられ、前記携
   帯用操作手段の送信手段から送信されてくる前記行先階
   信号を受信する受信手段と、この受信手段で受信した前
   記行先階信号および前記受信手段が設けられているエレ
   ベータ乗場またはエレベータかごに関する情報に基づい
   てエレベータの動作を制御する制御手段と、前記携帯操
   作手段に設けられた応答許可階データ記憶部とを有し、
   この記憶部に記憶された階床のみ呼びの登録操作を可能
   とすることを特徴とするエレベータ制御装置。