JPH05200397A - 高pHスケール抑制のためのポリエーテルポリアミノメチレンホスホナート - Google Patents

高pHスケール抑制のためのポリエーテルポリアミノメチレンホスホナート

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JPH05200397A
JPH05200397A JP4181456A JP18145692A JPH05200397A JP H05200397 A JPH05200397 A JP H05200397A JP 4181456 A JP4181456 A JP 4181456A JP 18145692 A JP18145692 A JP 18145692A JP H05200397 A JPH05200397 A JP H05200397A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】下記式: 【化17】 のポリエーテルアミノメチレンホスホナートを含有する
水性系中でスケールを生じさせる化合物の生成、沈澱お
よび付着を抑制するための組成物。 【効果】上記ポリエーテルポリアミノメチレンホスホナ
ートは高いカルシウム耐性を有しておりそして高いpH
価、高い溶存固体濃度、炭酸カルシウムの高い飽和レベ
ルを含むきびしい条件下でスケールを形成する塩類特に
炭酸カルシウムの形成、沈澱および付着を非常によく抑
制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は水性系の金属表面上に、特に、高
pH価および高炭酸カルシウム濃度の条件下たとえば循
環式冷却塔に見られるような条件下で、アルカリ土類金
属スケール沈着物、特に炭酸カルシウム(CaCO
スケール沈着物が生成、沈殿および付着するのを抑制す
るための組成物と方法に関する。本組成物はポリエーテ
ルポリアミノメチレンホスホナートを含有している。一
般に炭酸カルシウムスケール沈着物は種々の原因によっ
て水搬送システムの金属面に堆積する沈着物層である。
【0002】各種の工業的および商業的水搬送装置が炭
酸カルシウムスケール発生の問題に直面している。炭酸
カルシウムスケールは特に水を使用する熱交換システム
たとえばボイラー装置あるいは一回通過型または開放再
循環型水冷却装置などにとっては重大な関心事である。
冷却塔は特に問題が深刻であり、とりわけ高いpH価と
高い炭酸カルシウム濃度を含む厳しい条件にさらされる
場合は一層重大である。
【0003】このような装置で使用される水は通常さま
ざまな溶存塩類を含有している。その主なものはアルカ
リ土類金属陽イオンカルシウムならびに陰イオン炭酸塩
である。カルシウム陽イオンと炭酸塩陰イオンとの化合
生成物はそれらイオンが搬送されている水から沈殿す
る。すなわち、反応生成物である炭酸カルシウムを含む
陰イオンと陽イオンの濃度が反応生成物自体の溶解度を
超過した時にスケール沈着物が生じる。すなわちカルシ
ウムイオンと炭酸塩イオンの濃度が炭酸カルシウム反応
生成物の溶解度を超えた時に固体相の炭酸カルシウムが
沈殿してくる。これは両成分イオンの溶解度積濃度がも
はや超過されなくなるまで続く。
【0004】反応生成物である炭酸カルシウムの過飽和
状態を生み出すファクターはさまざまである。中でも大
きいファクターは水系のpH変化、水相の蒸発、熱伝達
速度、溶存固体の量、およびその系の温度と圧力の変化
である。
【0005】冷却装置系および冷却塔を含む類似の熱交
換系の場合では、スケール発生のメカニズムはあきらか
に装置の加熱面に近接する領域で局所的に過飽和化され
た溶液からのスケール形成塩類の結晶化である。この領
域の水の薄い粘性膜はこの領域外の溶液の残りの部分よ
りも集中されやすい。また、沈殿は熱伝達面に起こりや
すい。これは炭酸カルシウムの逆溶解度関係のためであ
る。その結果として、スケールを形成する炭酸カルシウ
ム塩反応生成物の溶解度はまずこの薄い膜の領域で超過
されそして炭酸カルシウムスケールの結晶化が加熱また
は熱交換面で直接的に起こる。
【0006】これに加えて、ボイラー装置系内ではスケ
ール源として一般に熱の作用下で重炭酸カルシウムが分
解して炭酸カルシウと水と二酸化炭素を形成する現象が
存在する。冷却塔、噴霧池、蒸発凝縮器などが水の蒸発
による熱の消散に寄与している開放循環型水冷却装置系
の場合では、炭酸カルシウムスケール形成を促進する主
たるファクターは水相部分の繰り返えされる蒸発によっ
てその水に溶解される固体の濃度である。すなわち、一
回通過型の場合では通常スケールを形成しない水でも2
倍、4倍、6倍と溶解固体の濃度が上昇されるとスケー
ルを形成するようになる。さらに、長時間くり返される
蒸発サイクルにともない、ボイラー補給水のアルカリ性
は装置系全体の水のアルカリ性を増加させ、8.5乃至
9.5またはそれ以上のpH価に到達させる場合が少な
くない。公知常用のスケール防止剤ではこのような過酷
な条件の装置では通常効力を発揮することができない。
【0007】炭酸カルシウムスケール沈着物の発生は多
くの点から重大な問題を提起する。すなわち、炭酸カル
シウムスケールが形成されることにより熱伝導率が低下
される。炭酸カルシウムスケール沈着物はなんらかの熱
源から装置系の水に至る熱の通路を横断して付与された
絶縁層と実質的に同じものとなる。冷却装置系の場合で
は、熱の伝達の遅れのために冷却効率にロスが生じてし
まう。これらの問題に加えて、炭酸カルシウムスケール
の形成は腐食の進行を促進する。さらに、相当な炭酸カ
ルシウムスケール沈着物は物理的に流体の流れを妨害す
ることになる。結局において、炭酸カルシウムスケール
の発生は多くの工業用水装置系において費用のかかる問
題であり、運転の遅延、クリーニングとスケール除去の
ための運転中止などを惹起する。
【0008】本発明は最も支配的なタイプのスケール沈
着物である炭酸カルシウムスケールの沈着を防止または
抑制することを主たる目的としているが、本発明は他の
タイプのアルカリ土類金属スケール、とりわけ記載のご
とき過酷な条件下での炭酸カルシウムスケールと関連し
たスケールの沈着を抑制するためにも適用されうるもの
である。たとえば、ほとんどの工業用水および商業水は
カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ土類金属陽イ
オンと重炭酸塩、炭酸塩やリン酸塩などのいくつかの陰
イオンを含有している。これらの陽イオンと陰イオンの
組合せがそれらの反応生成物の溶解度を超える濃度で存
在すると沈殿が生じる。この沈殿の形成はその生成物の
溶解度がもはや超過されなくなるまで続く。これらの沈
殿がアルカリ土類金属スケールである。すなわち、アル
カリ土類金属スケールという言葉は炭酸カルシウム、炭
酸マグネシウム、リン酸カルシウムを含む(だだしこれ
らに限定されるものではない)スケールを意味する。こ
れらのスケールは熱交換器の管内や他の熱交換面、たと
えば、冷却塔内の熱交換面上に多く形成される。炭酸カ
ルシウムおよび関連スケールが特に多く形成されるよう
な過酷な条件をもつ特定の装置系または使用域の例とし
ては、循環式冷却塔のほかに、逆浸透装置、精糖蒸発装
置およびある種のガス洗浄装置などが考慮される。
【0009】本発明のポリエーテルポリアミノメチレン
ホスホナートは本発明のスケール抑制方法において金属
イオン封鎖剤またはキレート剤ととしてよりも、むしろ
しきい値抑制剤(threshold inhibit
or)と同じ用量範囲で使用される。本発明の組成物は
また分散剤の特性も有しそして形成されたスケール沈殿
の付着を大幅に減少させ、沈殿の除去を容易にする。
【0010】スケールを形成する化合物の沈殿はその陽
イオンをキレート剤または金属イオン封鎖剤で不活性化
することによって防止することができ、しかしてその反
応生成物の溶解度が超過されないようにすることができ
る。通常このためには陽イオンの多数倍のキレー剤また
は金属イオン封鎖剤が必要である。なぜならば、キレー
ト化は化学量論的反応であるからである。このような使
用量は望ましいものではなくまた経済的でもない。しか
しながら、かなり以前に、ある種の無機ポリリン酸塩が
金属イオン封鎖またはキレート化のために必要とされる
濃度よりもはるかに少ない量で添加してもかかる沈殿を
防止しうるであろうことが発見された。
【0011】潜在的にスケールを形成する可能性のある
系内にスケール形成陽イオンを金属イオン封鎖するため
に必要とされる濃度(化学量論的量)よりもはるかに少
ない濃度で沈殿防止剤が存在している時、これは”しき
い値”量で存在していると表現される。これについて
は。たとえば、下記の文献を参照されたい:Hatch
とRiceの論文、Indust.Eng.Chem
31,51−53(1939);Reitmeierと
Buehrerの論文、J.Phys.Chem44
(5),535−536(1940);FinkとRi
chardsonの米国特許第2358222号明細
書;Hatchの米国特許第2539305号明細書。
【0012】同じく、当技術分野で公知の方法に従って
アニオンおよびカチオン重合体が分散剤として使用でき
る。しかし分散を達成するために必要な投与レベルは被
処理系の0.5及至1.0重量%の範囲である。これは
本発明の組成物の場合に使用される投与レベルよりもは
るかに高いオーダーである。すなわち、本発明の1つの
特徴は、本発明の組成物をわずかにしきい値抑制剤投与
レベルで使用しても実質的にスケールの付着を防止する
ことが可能であるということである。
【0013】最近、上記したような従来の処理では完全
なスケール抑制が達成されないような厳しい条件のもと
でスケールの発生を抑制することに関心が集まってい
る。現在のスケール抑制技術によれば方解石(calc
ite)飽和の100乃至120倍までの水、すなわ
ち、方解石としてのカルシウムの溶解限度(方解石は最
も一般的な炭酸カルシウムの結晶形態である)の100
倍(100x)で存在するCa2+とCO 2−を含有
する水の中でCaCOスケール発生を抑制することが
できる。しかしながら、望まれているものは150倍以
上、さらに望ましくは250倍以上、特に望ましくは3
00倍以上の水でも有効な抑制剤である。換言すれば、
化学量論的量以下の量の抑制剤を使用して方解石イオン
が炭酸カルシウムスケールとして沈殿するのを防止でき
ることである。本発明の組成物は次ぎのパラグラフで定
義されている方解石飽和レベルが150xおよびそれ以
上、特に250xおよびそれ以上、さらに特定的には3
00xおよびそれ以上であることによって特徴化される
過酷な条件でも極めて有効である。
【0014】水試料のスケール形成傾向の厳しさの程度
はは飽和指数を使用して測定され、その飽和指数か下記
方程式によって求めることができる:
【化6】 式中、SIは炭酸カルシウムの飽和指数、[Ca2+
は遊離カルシウムイオンの濃度、[CO 2−]は遊離
炭酸塩イオンの濃度、spCaCO はCaCO
についての条件付き溶解度積定数である。上記方程式の
右辺の数量のすべてはpH、温度、イオン濃度に関して
補正される。この飽和指数の計算と使用、ならびに基礎
データの作成などは当技術分野で公知の事項に属する。
これについては、たとえば、下記の文献を参照された
い。Critical Stability Cons
tants,Vol.4:”Inorganic Co
mplexes”,Smith&Mantell(19
76),Plenum Press 社出版;Aqua
tic Chemistry,Chap.5,第2版,
Stumm&Morgan(1981),Wiley&
Sons社出版。
【0015】本発明のスケール抑制組成物がその条件下
で特に効力を発揮する過酷な条件のいまつの特性は高い
pH価である。すなわち、pH8.5以上、特に9また
は10あるいはそれ以上のpH価の条件でも効力を発揮
する。かかる厳しい条件に関係する特性は高いアルカリ
度である。
【0016】本発明のスケール抑制組成物の特別な利点
の1つはその組成物が示す例外的に優れたカルシウム耐
性である。カルシウム耐性はカルシウムイオン(Ca
2+)の存在で化学物質が可溶性でありうる能力の尺度
である。過酷な条件下でのスケール抑制のバラメータの
1つはpH価である。従来技術のCaCOしきい値抑
制剤たとえば1−ヒドロキシエチリデン−1,1−二ホ
スホン酸(HEDP)およびアミノトリ(メチレンホス
ホン酸)(AMP)の場合では、pHの増加と共にカル
シウム耐性は急激に低下する。これら従来の抑制剤はア
ルカリ性pH価においてカルシウムと共に沈殿し、しき
い値スケール抑制剤として無効にされてしまう。pHを
下げそして従来の抑制剤のこのカルシウム耐性の問題を
回避するために、たとえば、冷却塔システムの水に対し
て酸を供給することが実用慣行となっていた。しかしな
がら、このような酸供給には取扱いに危険がある。この
ため、高いpH価においても効力を発揮するスケール抑
制剤を開発することがますます重要となってきていたの
である。
【0017】水搬送系におけるスケール発生を低減する
ための初期の方法はタンニン、変性リグニン、アルギン
またはそれらの類似物のごとき化合物を使用する方法で
あった。さらにまた、スケールを形成する炭酸カルシウ
ムの沈殿または結晶析出を防止するためにキレー剤また
は金属イオン封鎖剤が使用されようになった。そしてこ
れまで炭酸カルシウムスケール抑制物質として精力的に
探究されてきたいま1つのタイプの剤がしきい値活性抑
制剤である。このような物質は化学量論的に必要とされ
る量よりもはるかに少ない量(前記したようにこの量が
しきい値量と呼ばれる)でスケール抑制剤として有効で
ある物質である。かかるしきい値活性抑制剤として無機
ポリリン酸塩が長らく使用されてきた。この種類の物質
の例はたとえば下記の特許文献に開示されている: Finkの米国特許第2358222号明細書 Hatchの米国特許第2539309号明細書 RaIstonの米国特許第3434969号明細書。
【0018】アクリアミドおよびアクリル酸から誘導さ
れたグループを含むある種の水溶性重合体がスケーを形
成する炭酸カルシウムを含有している水のコンディショ
ニング処理のために従来使用されている。たとえば、米
国特許の第2783200号、第3514476号、第
2980610号、第3285886号、第34637
30、第3518204号、第3928196号、第3
965027号、第4936987号各明細書に記載が
ある。特に陰イオン重合体電解質たとえばポリアクリレ
ート、ポリマレイン酸無水物、アクリレートとスルホナ
ートとの共重合体、スルホン化スチレンの重合体などが
使用されてきた。これについては、たとえば、米国特許
の第4640793号、第4650591号、第445
7847号、第4671888号各明細書を参照された
い。しかしながら、しきい値抑制剤としてアルカリ土類
金属スケール抑制剤が使用される場合には、この重合体
を大量に投与する必要がある。このことは装置の運転コ
ストの上昇を意味する。
【0019】ポリアクリル酸を含めた各種のポリカルボ
ン酸塩が上記のごとくスケール抑制剤として使用されて
きたが、ポリカチオン剤が同様な目的に使用されたこと
はこれまでなかった。これは電荷が相違することおよび
重合体しきい値抑制剤ならびに分散剤に関する作用メカ
ニズムの従来の常套的理論のためである。
【0020】本発明の組成物に活性成分として含有され
る種類のポリエーテルポリアミノメチレンホスホナート
は公知である。しかしながら、高められたpH価および
高い炭酸カルシウム飽和レベルを含むきびしい条件にお
いてこの化合物をアルカリ土類金属スケール、特に炭酸
カルシウムスケールの抑制のために使用することはこれ
まで全く教示されていなかった。
【0021】たとえば、米国特許第4080375号明
細書にはアミノ末端オキシアルキレートのメチレンホス
ホナートをスケール抑制剤として使用することが開示さ
れている。しかしながらこの組成物は本発明の組成物と
同じものでないことは勿論、この種組成物が本明細書で
定義したような厳しい条件のもとで有用性があることさ
え示唆されていない。ここでいう厳しい条件下では、H
EDPやAMPなどのホスホナートは劣悪な結果を与え
るにすぎないのである。また、米国特許第493118
9号明細書には本発明の方法で使用される種類のアミノ
メチレンホスホナートが開示されている。しかしなが
ら、これは石膏スケールあるいはバライトスケールを形
成しやすい高度の塩性溶液環境を包含する油田のスケー
ル発生を抑制するために使用されるものと記載されてい
る。このような目的での使用は本発明による組成物と方
法が驚くべき成果を発揮する、本明細書に記載したよう
な過酷な条件でのスケールの抑制を全く示唆してはいな
い。
【0022】スケール抑制のために市場に出ている、し
かし本明細書で定義したような過酷な条件での使用はあ
きらかに示唆されていない特定のホスホナートを示せば
エタノールアミンN,N−ジメチレンホスホン酸であ
る。これはWAYPLEX 61−AおよびBRIQU
EST 221−50Aの商品名で販売されている。ま
た、この剤は欧州特許第0384779号明細書、米国
特許第2917528号明細書および米国特許第296
4549号明細書に記載されている。
【0023】本発明は下記式:
【化7】 (式中、nは約2乃至12の整数または分数または平均
して2乃至12である整数または分数であり、Mは水素
または適当な陽イオンであり、Rはそれぞれ同種または
異種ででありうるものであって、互いに独立的に水素ま
たはメチルを意味する)のポリエーテルポリアミノメチ
レンホスホナートを含有することを特徴とする水性系中
でスケールを生じさせる化合物の生成、沈殿および付着
を抑制するための沈着物抑制剤として有用な組成物を提
供する。
【0024】上記式の組成物の中でも好ましいものは式
中のMが水素、Rがメチルそしてnが約2乃至3の数、
最も好ましくは約2.6の平均値数であるものである。
本発明は、また、上記式のポリエーテルポリアミノメチ
レンホスホナートと組合せて、下記の群から選択された
1つまたはそれ以上の成分をも含有することを特徴とす
る、水性系中でスケールを発生させる化合物の生成、沈
殿および付着をようくせいするための沈着物抑制剤とし
て有用な組成物も提供する。アクリルアミド,アクリル
酸,2−アクリルアミドーメチルプロパンスルホン酸、
メタクリル酸、イタコン酸、ポリエチレングリコールモ
ノメタクリレート、マレイン酸無水物、マレイン酸、t
−ブチルアクリルアミド、ナトリウムスチレンスルホナ
ート、ナトリウムビニルスルホナート、ヒドロキシプロ
ピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレー
ト、3−アリルオキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホ
ン酸、ナトリウム塩、ビニルスルホン酸の1種またはそ
れ以上の単量体を含有するホモ重合体、共重合体および
ターポリマー、なお、これらの重合体添加物の平均分子
量は500乃至250000の範囲である。
【0025】特に、本発明は上記重合体添加成分が実質
的に90/10乃至10/90のAA/AMPSA共重
合体好ましくは75/25と60/40のAA/AMP
SA共重合体、100AA重合体,75/25のSSS
/MA共重合体,33/33/34のAA/MAA/I
Aターポリマー、50/50のAA/AM共重合体、7
0/20/10のAA/AMPSA/PGM−5(5つ
のくり返しオキシエチレン単位を有する)ターポリマー
およびAA/AMPSA/TBAMターポリマーからな
る群から選択される組成物に関する。本発明はさらに、
水性系中でスケールを形成する塩類の生成、沈殿および
付着を抑制する方法において、当該水性系に1乃至10
0ml/Lの濃度を達成するのに十分な量の前記式のポ
リエーテルポリアミノメチレンホスホナートを添加する
ことを特徴とする方法を提供する。特に、本発明は炭酸
カルシウムがスケールを形成する塩であり、上記ホスホ
ナートが被処理水性系に10乃至50mg/Lの濃度を
達成するのに十分な量で添加される上記した方法に関す
る。
【0026】さらに、本発明は、水性系中でスケールを
形成する塩類の生成、沈殿および付着を抑制する方法に
おいて、当該水性系に1乃至100ml/Lの濃度を達
成するのに十分な量の前記式のポリエーテルポリアミノ
メチレンホスホナート、および、それと一緒に、下記の
群から選択された1つまたはそれ以上の重合体添加物を
添加する工程を包含することを特徴とする方法を提供す
る。アクリルアミド(AM),アクリル酸(AA),2
−アクリルアミド−メチルプロパンスルホン酸(AMP
SA)、メタクリル酸(MAA)、イタコン酸(I
A)、ポリエチレングリコールモノメタクリレート(P
GM)、マレイン酸無水物(MA)、マレイン酸(M
A)、t−ブチルアクリルアミド(TBAM),ナトリ
ウムスチレンスルホナート(SSS)、ナトリウムビニ
ルスルホナート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒ
ドロキシプロピルメタクリレート、3−アリルオキシ−
2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、ナトリウム塩(A
HPS),ビニルスルホン酸の1種またはそれ以上の単
量体を含有するホモ重合体、共重合体およびターポリマ
ー、なお、これらの重合体添加物の平均分子量は500
乃至250000の範囲である。
【0027】特に本発明は炭酸カルシウムがスケールを
形成する塩であり、水性系が冷却塔を包含し、該組成物
が被処理水性系に10乃至50mg/Lの濃度を達成す
るのに十分な量で添加されそして該重合体添加物が実質
的に90/10乃至10/90のAA/AMPSA共重
合体好ましくは75/25と60/40のAA/AMP
SA共重合体、100AA重合体,75/25のSSS
/MA共重合体,33/33/34のAA/MAA/I
Aターポリマー、50/50のAA/AM共重合体、7
0/20/10のAA/AMPSA/PGM−5(5つ
のくり返しオキシエチレン単位を有する)ターポリマー
およびAA/AMPSA/TBAMターポリマーからな
る群から選択される方法に関する。
【0028】水性系中でスケールを発生する化合物の生
成、沈殿および付着を抑制するために沈着物抑制剤とし
て有用な本発明の組成物は下記式のポリエーテルポリア
ミノメチレンホスホナートを含有する:
【化8】 (式中、nは約2乃至12の整数または分数または平均
して2乃至12である整数または分数であり、Mは水素
または適当な陽イオンであり、Rはそれぞれ同種または
異種ででありうるものであって、互いに独立的に水素ま
たはメチルを意味する)。
【0029】上記式の組成物の中でも好ましいものは式
中のMが水素、Rがメチルそしてnが約2乃至3の数、
最も好ましくは約2.6の平均値数であるものである。
特に上記したような過酷な条件下で高度のスケール沈着
の抑制を達成するために、本発明のポリエーテルポリア
ミノメチレンホスホナートの構造の成分にはその性能の
ために必要不可欠な部分があることが見いだされた。す
なわち、たとえば、その構造のテトラ(アミノホスホナ
ート)部分が必須成分である。このような基が最初にホ
スホン酸の形で存在するかあるいはその酸のアルカリ金
属塩または他の塩の形で存在するかは全体の分子の性能
にとって実際上問題ではない。本発明の組成物が機能す
るpH価において、イオン化された形であることが必要
である。したがって、Mが水素であるか適当な陽イオン
であるかは決定的に重要なことではない。そして適当な
塩の形の選択は当技術分野で公知に属する。アルカリ金
属塩のほか、アンモニウム塩:NH またはアンモニ
ウム誘導体塩:NR (R=アルキルなど)が使用で
きる。アルカリ金属塩は最も簡単であり、したがって好
ましい。
【0030】本発明の組成物と方法に使用されるポリエ
ーテルポリアミノメチレンホスホナートの必ずしも必須
の構造的特徴をなすものでないが、しかし好ましい特徴
はジホスホノメチルアミノ基とポリエーテル基を架橋す
る下記イソプロピル基の存在である:
【化9】
【0031】本ポリエーテルポリアミノホスホナートの
次ぎに考慮されるべき構造要素は下記のポリエーテル部
分である:
【化10】 式中、Rは水素またはメチルでありうる。したがって、
このポリエーテル部分はポリオキシエチレンであるかま
たはポリオキシプロピレンである。好ましいのはポリオ
キシプロピレンである。ポリエーテルポリアミノメチレ
ンホスホナートは適当なジアミンをホスホノメチル化し
て製造されるから、ポリエーテル部分はアミン出発物質
の製造方法によって決まる。このようなポリエーテルジ
アミンの製造方法は当技術分野で公知である。たとえ
ば、米国特許第3236895号明細書には、本発明で
沈殿物抑制剤として使用されるホスホナート最終生成物
の製造に特に有用な各種ポリエーテルジアミンの製造法
が記載されている。
【0032】この米国特許第3236895号明細書に
記載されている方法および類似の従来公知の方法によっ
て、本発明の範囲内の多数の所望ポリエーテルジアミン
の任意のものが製造可能である。本明細書で使用されて
いるポリエーテルポリアミノメチレンホスホナートを表
す一般式においては、ポリエーテル部分は前記式にみら
れるように簡単に表されている。Rは水素またはメチル
を意味しうるから、前記したように、エチレンオオキシ
単位とプロピレンオキシ単位の両方が可能である。さら
に、Rは互いに独立的に選択されうる。すなわち、エチ
レンオキシ単位とプロピレンオキシ単位が各種のパター
ンで、たとえば互いにブロックの形で交互に存在するこ
ともできるし、また、すべてが一方の単位のみまたは他
方の単位のみであってもよい。下記に示すものは対応す
るジアミンのためのべースを形成するため製造されうる
ポリエーテル部分のいくつかの例を示すものであり、対
応するジアミンが次ぎに本発明によるホスホナートを製
造するために使用されるのである(なお、EO=エチレ
ンオキシそしてPO=プロピレンオキシを意味する)。
【化11】
【0033】上記の例では、主構造式中のnは1から4
までの整数となる。nは1乃至12の数と定義されるか
ら、さらに多数の想定ポリエーテル部分が本発明の範囲
内に包含さる。しかしながら、一般的にいって、低分子
量のポリエーテルポリアミノメチレンホスホナート、す
なわち、nが小さい整数であるものが、高いpH価と高
い方解石濃度の過酷な条件において最大のスケール防止
効果をもたらすことが判明した。したがって、nが小さ
い数であるホスホナートが好ましい。このような好まし
いホスホナートのいくつかの例を次表に示す。なお、Z
=メチレンホスホナートである。
【化12】 *=平均したnの数値。
【0034】上の表に見られるようにいくつかのケース
では、nは平均値をもつ。すなわち、エチレンオキシ単
位またはプイロピレンオキシ単位のくり返しの数はまち
まちである。したがって、最終生成物中に種々の鎖長の
ポリオキシエチレンまたはポリオキシプロピレンの混合
物が存在しうる。このような生成物も、符号nの定義が
満足されているかぎり、本発明の範囲内にあるものと考
えられるべきである。したがって、nは単に、場合によ
っては平均値でもある、約2乃至12の整数または分数
であると定義されるが、これには2つの面がある。すな
わち、まず、エチレンオキシ単位および/またはプロピ
レンオキシ単位を別々に数えたくり返し単位数の合計を
示すのがnである。たとえば、nが4の場合、これは、
プロピレンオキシ4単位の場合、プロピレンオキシ3単
位とエチレンオキシ1単位の場合、あるいは、プロピレ
ンオキシ2単位とエチレンオキシ2単位の場合などを意
味するものである。さらに、nは平均値を表すこともあ
る。nが端数(分数)である場合は、もちろん、常にこ
れに該当する。この場合では、エチレンオキシ単位およ
び/またはプロピレンオキシ単位のそれぞれについて、
それら単位の混合物が存在しうるため、nは平均値をと
る。たとえば、上記の表のId.No.Dの場合、aと
bの合計は9.5であり、これがnの値である。ここで
示されているものはポリエーテルホスホナートの混合物
であり、その混合物中のすべては1つのイソプロピル架
橋基と1つのエチレンオキシ部分とを有しているが、く
り返されるプロピレンオキシ単位は平均してその数が約
8.5であるようなものであるということである。
【0035】符号nが指示するくり返されるエチレンオ
キシ単位またはプロピレンオキシ単位の数は全体として
のポリエーテルポリアミノメチレンホスホナートの総分
子量を決定するものであり、したがって本ホスホナート
のスケール抑制性能に重大な役割をもつものである。記
載した過酷な使用条件下において十分なスケール抑制を
達成するためには、nが約2乃至12の整数または分数
あるいは平均値として約2乃至12の整数または分数
(いずれも2と12を含む)であることが必要であるこ
とが本発明によって見い出されたのである。
【0036】前記したように、nが場合によっては分数
でもあるという理由はポリエーテルポリアミノメチレン
ホスホナートがそれからホスホノメチル化によって製造
される出発物質ジアミンが、nが2またはそれ以上、す
なわち2,3,4,5などであるいくつかのポリエーテ
ルが各種の割合で混合されている混合物であるという事
実による。たとえば、本発明の組成物と方法に使用する
ために好ましいポリエーテルポリアミノメチレンホスホ
ナートは約632の分子量を有しそしてnの数値が平均
値として約2.6であるものである。このタイプのポリ
エーテルホスホナートはそれを構成する各種のポリオキ
シプロピレンの分子量分布を有しておりそしてこの分布
が端数をもつ平均値であるnによって表される。しか
し、nがたとえば”3”のような1つの整数である場合
も本発明の範囲に包含される。この場合は通常ただ1つ
の分子量が示されそして分子量分布はない。
【0037】本発明の組成物と方法に使用されるポリエ
ーテルポリアミノメチレンホスホナートは、まず、すで
にポリオキシエチレン部分とポリオキシプロピレン部分
とを含有している適当な第一ジアミンのホスホノメチル
化によって製造される。このような第一アミン出発物質
とそれらの製造方法は公知である。第一ジアミンのホス
ホノメチル化は下記の文献に記載されているようなマン
ニッヒ反応によって実施される。J.Organie
Chem.31(5),1603−7のK.Moedr
itzerとR.Iraniの論文”The Dire
ct Synthesis of alpha−Ami
nomethyl Phosphonic Acid
s:Mannich−Type Reactions
with Orthophosphorous Aci
d”1966年5月。
【0038】典型的反応においては、第一ジアミンが亜
リン酸と水との混合物に添加され、そのあとゆっくりと
濃塩酸が添加される。このあと、反応混合物を水性ホル
ムアルデヒドを添加しながら還流加熱する。
【0039】本明細書に記載した一般構造式では、窒素
原子は完全にホスホノメチル化されているよう示されて
いるが、実際には、本発明のポリエーテルポリアミノメ
チレンホスホナートの製造は、後記に詳述するように、
通常は約80乃至90%ホスホノメチル化を結果するに
すぎない。残りはH,CH、CHOH等でN−置換
された副生成物である。このような副生成物もスケール
沈着物抑制の邪魔にはならないので、単純に生産の経済
性を考えても、完全にホスホノメチル化された化合物を
単離精製することは実用的ではない。したがって、通常
はこのような副生成物もそのまま残される。後に記載す
る試験データはこのような副生成物を含有している試料
に基くものである。したがって、もし活性化合物100
%の試料を使用して試験がなされたならば、得られる作
用効果はさらに高いレベルになったはずである。
【0040】本発明のポリエーテルポリアミノメチレン
ホスホナート組成物が水性系でスケールを形成する塩類
の生成、沈殿および付着を抑制するために使用される場
合には、本組成物は当該水性系中で1乃至100mg/
Lの濃度に達するのに十分な量添加すればよい。好まし
い添加量は5乃至75mg/Lの濃度を達成する量であ
り、最も好ましくは、10乃至50mg/Lの濃度を達
成するのに十分な量の組成物が当該水性系に添加され
る。ただし、前記したように、特定の水性系に添加して
最大のアルカリ土類金属スケール抑制効果、特に炭酸カ
ルシウムスケールの形成、沈殿、付着に対する抑制の効
果を達成するために必要な本発明のポリエーテルポリア
ミノメチレンホスホナートの添加量を決定するためには
多くのファクターを考慮に入れる必要があることを理解
されたい。このような実際に必要な量の計算は当技術分
野に通常の知識を有する者にとって容易になしうる範囲
のことである。
【0041】本発明のポリエーテルポリアミノメチレン
ホスホナート組成物が前記したような重合体の1つまた
はそれ以上と組合せて使用される場合、その組合せが水
性系中でのスケール形成塩類の生成、沈殿、付着を抑制
するために添加されるべき量は、一般的にいって、ポリ
エーテルポリアミノメチレンホスホナートが単独で使用
された場合について前記した濃度を達成するのに十分な
量の範囲であるべきである。この場合も、実際に必要な
量の計算は当技術分野に通常の知識を有する者にとって
容易になしうる範囲のことである。
【0042】ここで、沈殿を抑制するという表現および
生成および沈着を抑制するという表現はしきい値抑制、
分散、可溶化あるいは粒子サイズ減少を包含するものと
理解されたい。また、付着の抑制という表現および非付
着の増加という表現は、たとえば、簡単な洗浄で容易に
除去されるスケール沈着物が形成されることであると理
解されたい。すなわち、表面に沈着するスケールがその
表面に頑固に付着することがなく、手荒な機械的処理ま
たは化学的処理によるのではなく、簡単な物理的手段に
よって除去できることを意味するのである。
【0043】スケールを形成する塩類という言葉はすべ
てのスケールを形成する塩類を包含するものと理解され
たい。非限定的に例示すれば、炭酸カルシウム、硫酸カ
ルシウム、リン酸カルシウム、ホスホン酸カルシウム
(カルシウムヒドロキシエチリデン二ホスホン酸を含
む)、シュウ酸カルシウム、フッ化カルシウム、硫酸バ
リウム、マグネシウム塩などである。
【0044】水性系という言葉は水を使用しそして熱交
換面(通常は金属)を含む商業用および工業用装置系を
意味する。例示すれば、水冷却装置系、特に冷却塔、ボ
イラー水系、脱塩装置、ガス洗浄装置、熱コンディショ
ニング処理装置などである。特に重要なものは高いpH
価と高い方解石濃度を含む前記したような過酷な条件下
で運転される装置である。その代表例は循環式冷却塔、
逆浸透装置、精糖蒸発器装置、ある種のガス洗浄装置な
どである。
【0045】本発明のポリエーテルポリアミノメチレン
ホスホナート組成物を水性系に添加する方法は当技術分
野で公知である。たとえば、公知デザインの機械的分配
器を使用して液体の形態で添加することができる。ま
た、稀釈した液体の形で添加することもできる。本ポリ
エーテルポリアミノメチレンホスホナートは水性系に分
配するための他の化学処理剤と組合せて使用することも
できる。このような組合せも液体の形態で分配すること
ができる。
【0046】本発明の1つの実施例では、前記に定義し
たポリエーテルポリアミノメチレンホスホナート組成物
は単独でスケール抑制のために使用される。しかし、定
義された組成物の1つを1種またはそれ以上のポリ電解
質と組合せて使用することもできる。これによって、記
載した過酷な条件下でのスケール抑制効果をさらに向上
させることができる。
【0047】たとえば、下記のものから選択された1つ
またはそれ以上のモノマーを含有するホモ重合体、共重
合体、ターポリマーからなる群から選択された1つまた
はそれ以上の重合物質を組合せて使用することができ
る。アクリルアミド(AM),アクリル酸(AA),2
−アクリルアミド−メチルプロパンスルホン酸(AMP
SA)、メタクリル酸(MAA)、エトキシル化メタク
リレート、イタコン酸(IA)、ポリエチレングリコー
ルモノメタクリレート(PGM)、マレイン酸無水物
(MA)、マレイン酸(MA)、t−ブチルアクリルア
ミド、ナトリウムスチレンスルホナート(SSS)、ナ
トリウムビニルスルホナート、ヒドロキシプロピルアク
リレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−ア
リルオキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸(AH
PS),ビニルスルホン酸。なお、これらの重合体添加
物の平均分子量は500乃至250000の範囲でなけ
ればならない。
【0048】たとえば、本組成物に90/10乃至10
/90のAA/AMPSA共重合体好ましくは75/2
5と60/40のAA/AMPSA共重合体を含有させ
ることができる。その他の本発明のポリエーテルポリア
ミノメチレンホスホナートと一緒に使用するために好ま
しい重合体添加物の例としては100AA重合体,75
/25のSSS/MA共重合体,33/33/34のA
A/MAA/IAターポリマー、50/50のAA/A
M共重合体、70/20/10のAA/AMPSA/P
GM−5(5つのくり返しオキシエチレン単位を有す
る)ターポリマーおよびAA/AMPSA/TBAMタ
ーポリマーなどが考慮される。
【0049】これら重合体添加を本発明のポリエーテル
ポリアミノメチレンホスホナート組成物と組合せて使用
すると前記のごとき過酷な条件下でスケール抑制および
沈着抑制の効果が一層増大される。
【0050】上記の重合体添加物のほかに、本発明のポ
リエーテルポリアミノメチレンホスホナート組成物はそ
の効果をさらに向上させるために役立つ他の添加物と組
合せて使用することができる。すなわち、たとえば、腐
食率を許容されうる程度におさえるために、本発明のポ
リエーテルポリアミノメチレンホスホナートと一緒に1
種またはそれ以上の鋼腐食防止剤および/または銅腐食
防止剤を使用することができそして多くの場合それが望
ましい。許容されうる腐食率は特定の使用環境の状態に
よりまちまちであるが、通常はその環境に存在する装置
の期待寿命に大きく依存する。また、許容されうる腐食
とは常に穴のあく点食がないことを条件としている。本
発明にかかわる装置の性状は用途により異なるが、通常
は金属製でありそして腐食の攻撃を受ける。金属は主に
鉄鋼であり、各種形状のステンレススチールが含まれ
る。銅および銅合金特に黄銅も主要な金属の例である。
これらの金属はすべて腐食の攻撃を受ける。その攻撃の
度合は本発明の組成物と方法が使用される条件下では普
通の条件下で受ける腐食攻撃よりもはるかに大きくな
る。したがって、本発明のポリエーテルポリアミノメチ
レンホスホナートスケール抑制剤と一緒に1種またはそ
れ以上の腐食防止剤を使用するのが有利である。
【0051】スチールとその合金のための腐食防止剤に
ついては、誠に予期されなかったことであるが、従来使
用されてきた公知ホスホナートスケール抑制剤と一緒に
使用されてよい効果を発揮する、すなわち、十分な保護
効果をもたらすことが期待される腐食防止剤を含むすべ
ての腐食防止剤が必ずしも本発明のポリエーテルポリア
ミノメチレンホスホナートと一緒に使用するために適当
であるとはかぎらないことが判明した。これも本発明の
ポリエーテルポリアミノメチレンホスホナートが独特な
特性を有することの1つの事例である。たとえば、モリ
ブデン酸塩および亜硝酸塩のクラスの腐食防止剤は通常
良好な腐食防止効果をもたらし、特に点食攻撃タイプの
腐食に対して有効であるものであるが、本発明のポリエ
ーテルポリアミノメチレンホスホナートスケール抑制剤
と一緒に使用するためには適当ではない。
【0052】他方、適当な多くの鋼腐食防止剤が存在す
る。そしてそれらの適合性は後記実施例に記載したよう
な簡単なテストで容易に判定することができる。すなわ
ち、どのような鋼腐食防止剤が適当であるか否かは当業
者によって判定することができそしてそのような防止剤
の組合せも本発明の一部であると理解されるべきであ
る。そのような試験を実施して本発明のポリエーテルポ
リアミノメチレンホスホナートスケール抑制剤と組合せ
て使用した場合に十分な腐食防止効果(点食攻撃型腐食
を含む)を発揮すると判定された鋼腐食防止剤を下に例
示する。 六メタリン酸塩 正リン酸塩 ピロリン酸塩 ヒドロキシホスホノ酢酸(HPA) 2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸(P
BTC) マンガン[Mn(II)+2] 亜鉛[Zn(II)+2]。 これらの中でも特に好ましいものはヒドロキシホスホノ
酢酸(HPA),正リン酸+HPAおよびHPA+PB
TCである。
【0053】腐食に対する適当な保護作用を与えるため
に必要な鋼腐食防止剤の濃度は処理を受ける装置系内の
水の組成、pHおよび温度により変る。しかしながら、
一般的には、上記した好ましい腐食防止剤の所望濃度は
約0.1mg/Lから約100mg/Lまでの範囲であ
り、好ましくは約1mg/L乃至約25mg/Lの範
囲、そして最も好ましくは約1mg/L乃至約10mg
/Lの範囲である。
【0054】銅とその合金のための腐食防止剤について
も、どのような銅腐食防止剤が適当であるか否かは後記
実施例に記載されているような簡単なテストで判定する
ことができる。そのような試験を実施して本発明のポリ
エーテルポリアミノメチレンホスホナートスケール抑制
剤と組合せて使用するために適当と判定された銅腐食防
止剤を下に例示する。ベンゾトリアゾール、トリルトリ
アゾール、2−マーカプトベンゾチアアゾール、米国特
許第4675158号明細書に記載されているいるよう
なトリルトリアゾールとマーカプトベンゾチアゾールと
の組合せ、欧州特許第0397454号明細書に記載さ
れているような高級アルキルベンゾトリアゾールならび
に欧州特許第0478247号明細書に記載されている
ようなその組合せ、フェニルマーカプトテトラゾールな
らびに欧州特許第0462666号明細書に記載されて
いるようなその組合せ。
【0055】所望の銅腐食防止剤の必要使用濃度は腐食
防止剤自体の種類によるのはもちろん、その他多くのフ
ァクターたとえば銅または銅合金の表面積、水装置系の
全容積、溶存および懸濁している銅の濃度、pH、溶存
固形分、温度などによってかわる。しかしながら、一般
的には、上記した適当な銅腐食防止剤は約0.1乃至約
100mg/Lの濃度、好ましくは約0.5mg/L乃
至約20mg/Lの濃度、そして最も好ましくは約1m
g/L乃至約5mg/Lの濃度で添加される。以下、本
発明の実施例を記載する。これら実施例は本発明を説明
するためのものであって、本発明を限定するものではな
い。
【0056】 実施例1 pH9かつ300x方解石飽和度におけるCaCO
ケールの抑制 ポリエーテルポリアミノホスホナート単独使用 本発明の方法で使用されるポリエーテルポリアミノメチ
レンホスホナートの向上されたスケール抑制性能を証明
するため、下記の試験を実施した。 試験方法:pH価が9.0、温度が55℃の、250m
g/LのCa+2と600mg/Lのアルカリを含有し
ているスケールを発生する水を24時間にわたり試験溶
液のスケール抑制性能を評価するために使用した。試験
溶液の分析は次ぎのようにして実施された。すなわち、
10gのサンプルを採取し、これを0.2mフィルター
を通して適当な容器に入れそしてカルシウムについて滴
定し、シュバルツエンバッハ(Schwarzenba
ch)の方法によって抑制率%を計算する。試料として
使用されたポリエーテルポリアミノメチレンホスホナー
トは前記の表にId.No.”A”乃至”J”として記
載されているものであり、その表に付された二次的一般
構造式で示されているいるホスホナートである。なお、
その表に特にId.No.Bとして含まれているものは
主たる構造式のホスホナートであり、式中の2つのRが
メチル、Mが水素、nが平均2.6そして平均分子量が
約600であるものである。得られた試験結果を次表に
示す。表 1 CaCOスケール抑制率% 試料
【化13】
【0057】実施例2 pH9かつ300x方解石飽和度におけるCaCO
ケールの抑制 ポリエーテルポリアミノメチレンホスホナートと各種ポ
リ電解質との組み合わせ使用 実施例1に記載した試験方法に従って分子量が約600
(n=2.6)の本発明によるポリエーテルポリアミノ
メチレンホスホナートをいくつかのポリ電解質と組合せ
て使用してその性能を評価した。さらに、ある一定期間
にわたるそれら組合せのスケール抑制作用を評価するた
め、24時間ならびに4日目に抑制率%を計算した。評
価の結果を次表に示す。表 2 分子量約600(n=2.6)のポリエーテルポリアミ
ノホスホナートと各種ポリ電解質との組合せによるCa
COスケールの抑制率%
【化14】 表 2(つづき)
【化15】 VERSA TL−4およびTL−7,ならびにAQU
ATREAT CPA−IIIはニュージャージー州、
ブリッジウオータ所在のNational Starc
h & Chemical Corp.社の登録商標で
ある。
【0058】実施例3 CaCOスケール付着 分子量約600(n=2.6)の本発明によるポリエー
テルポリアミノメチレンホスホナートならびにその各種
ポリ電解質との組合せの性能を、熱伝達面へのスケール
の付着を抑制する性能に関して試験した。装置 装置ループは1つの湯浴、1つの冷浴および3つのセル
を含む。各セルは熱伝達U字管(アドミラルティー黄
銅)、pH調整器、レベル調節器、温度計、排気口およ
び補給水タンクを具備したジャケットつきビーカーより
なる。総容積は950mlである。
【0059】試験方法 1.管を50:50のHCl:HOで予備洗浄し、脱
イオン水ですすぎ、ナイロンパッドでふき取る。 2.ジャケットつきビーカーとU字管のための水浴をバ
ルク水の温度が50乃至55℃に保持されるようセット
する。 3.U字管を各セルから同じ管長だけ露出されるよう蓋
に取り付ける。 4.予熱した水をpH電極バルブを覆うだけ添加する;
所望量の抑制剤液を添加する;120mg/LのCa
++を添加する。1.0規定のNaOHを使用してpH
価を7.5±0.1に調整する。 5.180mg/LのHCOを与える量のアルカリ性
溶液を残りの予熱した水と混合しそして直ちにセルに加
える。pH価は9.0±0.1まで上昇する。 6.空気流を2/3リットル/日の蒸発速度を与えるよ
う調節する。 7.補給水タンクは60mg/LのCa++と90mg
/LのHCOとの安定溶液を含有している。この溶液
はジャケットつきビーカー内の水の蒸発にしたがい必要
に応じて補給される。Ca++:CO −−は蒸発によ
り濃度が高くなりそして過飽和状態となる。試験はpH
9、温度55℃で5乃至6日間、溶液が濃縮されて32
5mg/LのCa++および486mg/LのHCO
−−が存在し、約300倍CaCO飽和度が与えらえ
るまで行なう。 8.適当な過飽和状態が一旦得られたならば、補給タン
クを脱イオン水の方へ切換えそして試験を24時間続け
る。総試験時間は6日間である。
【0060】沈着物の分析 管の上の沈着物または被覆物を1:3のHCI:H
を使用して管からビーカーの中に洗い落しそして管を蒸
留水でよく洗い洗浄水は同じビーカーに流入させる。洗
浄水を濃NaOH溶液でpH4乃至7まで中和する。2
50mlの測定ビーカーに移しそしてマーク水位まで稀
釈する。25mlのアリコートを0.01モルEDTA
溶液でCaについて滴定する。管沈着Caの量をmg単
位で記録する。上記方法によって測定された沈着物重量
を表3に示す。表 3 活性分25mg/Lを投与した場合のCaCOスケー
ル付着 分子量約600(n=2.6)のポリエーテルポリアミ
ノホスホナートと各種ポリ電解質との組合せによる
【化16】 上記試験結果は対照に比較して本発明により大幅な効果
の向上があることならびに組合せ使用によりポリエーテ
ルポリアミノメチレンホスホナート単独使用の場合に比
較して実質的作用活性の向上が達成されることを示して
いる。
【0061】実施例4 パイロット冷却塔 本発明のポリエーテルポリアミノメチレンホスホナート
組成物の沈殿物抑制性能をさらにテストするためパイロ
ット冷却塔で実験を実施した。パイロット冷却塔は2つ
の分離した試験装置を包含する。その1つをA側そして
いま1つをB側という。各側の装置は直列に接続された
4つの単管熱交換器を持つ循環式冷却塔により構成され
ている。熱交換器は3/4”ステンレススチール管と1
/2”アドミラリテイ黄銅管を含有している。装置を通
る流量は管熱交換器を通る2.9および7.5フィート
/秒の線速度を出す3.0gpmの流量であった。第1
の管熱交換器の入口温度110Fそして第4の管熱交換
器の出口温度は133Fであった(10000BTU/
時/ftでWTは23F)。処理は次ぎのもを使用し
て実施された。 A側: 活性分25mg/L; 分子量約600のポリ
エーテルポリアミノメチレンホスホナート(実施例1の
もの)、 B側: 活性分25mg/L; 1:2のHEDP/A
MPを60/40のAA/AMPSAと1.5:1の比
率で結合した市販製品。 実施例3で使用された補給水と同じものが本実施例でも
使用された。装置は目標の300x(倍)方解石飽和度
を与える5.4サイクルまで循環運転された。装置は目
標サイクルに24日間水の伝導率を制御することによっ
て保持された。pH価は酸で調整されず、それ自体の平
衡が成立するよう放置した。24日後、熱伝達管を引き
出しそして2つの処理のそれぞれについて沈着物重量を
測定した。結果は次表の通りであった。 表 4 12”断面からの総沈着物重量 処理A 実施例1のもの使用 0.0973g 処理B HEDP/AMP/AA/AMPSA使用 5.55g 本発明によるスケール抑制剤は従来の処理剤に比較して
570分の1に沈着物を減少させた。
【0062】実施例5 N,N,N’,N’−テトラメチレンホスホノポリオキ
シプロピレンジアミンの製造 平均分子量が約230そして下記構造式を有するジアミ
ン(56.2g) HNCH(CH)−CH−[−OCHCH(C
)−]2.6−NH を凝縮器、テフロン攪拌器、温度計および付加ロー斗を
具備した1リットル樹脂フラスコ内の亜リン酸(82
g)と脱イオン水(65g)との混合物に加えた。反応
混合物中の鉄(Fe)のレベルをできるだけ低くおさえ
ることが重要である。最もありうるFe源は亜リン酸で
ある。Feは多少反応に干渉するので、低Fe含量の亜
リン酸を使用する。次ぎに、この反応混合物に濃塩酸5
0mlをゆっくりと添加する。このあと、反応混合物を
還流温度(107℃)まで加熱する。温度は少なくとも
95℃なければならない。ただし、反応混合物を還流温
度まで加熱した場合に最良の結果が得られる。反応混合
物が還流温度に到達したならば、37%HCHO水溶液
150gを添加する。これは約45分間で滴下する。最
良の結果を得るためにはHCHO対ジアミン出発物質の
比率はモルベースで少なくとも4:1でなければならな
い。本実施例の場合のようにそれより幾分高くするのが
好ましい。このあと反応混合物をさらに3時間還流加熱
する。反応時間は温度によるが、少なくとも半時間還流
させることにより良い結果が得られる。好ましくは2乃
至3時間還流加熱する。このあと反応混合物を冷却し、
回転蒸発器を使用して50℃で揮発分97.2gを放逐
する。全部で304.3gの生成物が得られる。理論的
活性は48%。P31NMRは−NH基の少なくとも約
85%がホスホノメチル化されていることを示した。不
純物は未反応亜リン酸、ホルムアルデヒド、リン酸、メ
タノールホスホン酸およびその他同定されないリン化合
物である。本発明のポリエーテルポリアミノメチレンホ
スホナートのスケール抑制性能はある程度まで(重大な
程度までではない)、上記した製造工程のプロセスパタ
メーターに依存する。しあたがって、上記に記載したよ
うな最適条件を使用することによって最良の結果が得ら
れる。
【0063】実施例6 鋼腐食防止剤との組合せ 腐食試験を8リットル容器の中で実施した。この容器は
下記のものを具備していた:温度調節器を有するヒー
タ、試験装置に水を循環させるためのポンプ、所望pH
を保持するためのpHモニター兼調整器、空気の飽和を
保証するためならびにpH調整に必要な二酸化炭素を導
入するための通風器。試験のために使用された鋼片試料
は1010炭素鋼(UNS名称はG10100)からな
るものであった。この試料試験装置の水中に浸漬した。
ミル/年(mpy)の単位で腐食浸透率をASTM−G
1−88標準試験法により測定した。試験装置内に使用
された水の組成は以下のとおりであった。 [重合体分散剤はおよそ70%アクリル酸、30%アク
リルアミドー(2−メチルプロパン−1−スルホン
酸)、10%1−ヒドロキシーペンターエチレンオキシ
ドのアクリル酸エステルからなるランダム共重合体であ
る]。上記の水をpH8.5に保持しそして実施例1で
使用された組成物であるポリエーテルホスホナートスケ
ール抑制剤を単独で、さらに各種鋼腐食防止剤と一緒に
して試験した。得られた試験結果を次表に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 71/02 LQE 9167−4J

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式 【化1】 (式中、 nは約2乃至12の整数または分数または平均して2乃
    至12である整数または分数であり、 Mは水素または適当な陽イオンであり、 Rはそれぞれ同種または異種ででありうるものであっ
    て、互いに独立的に水素またはメチルを意味する)のポ
    リエーテルポリアミノメチレンホスホナートを含有する
    ことを特徴とする水性系中でスケールを生じさせる化合
    物の生成、沈殿および付着を抑制するための沈着物抑制
    剤として有用な組成物。
  2. 【請求項2】 水性系中でスケールを形成する塩類の生
    成、沈殿および付着を抑制する方法において、当該水性
    系に1乃至100ml/Lの濃度を達成するのに十分な
    量の下記式のポリエーテルポリアミノメチレンホスホナ
    ートを添加する工程を包含することを特徴とする方法 【化2】 (式中、nは約2乃至12の整数または分数または平均
    して2乃至12である整数または分数であり、Mは水素
    または適当な陽イオンであり、Rはそれぞれ同種または
    異種ででありうるものであって、互いに独立的に水素ま
    たはメチルを意味する)。
  3. 【請求項3】 Mが水素、2つのRが共にメチル、nが
    平均約2.6の数そして分子量が約600であるホスホ
    ナートの組成物を使用する請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 組成物がさらに付加的に鋼腐食防止剤と
    銅腐食防止剤を含有している請求項2記載の方法。
  5. 【請求項5】 水性系中でスケールを形成する塩類の生
    成、沈殿および付着を抑制する方法において、当該水性
    系に1乃至100ml/Lの濃度を達成するのに十分な
    量の下記式のポリエーテルポリアミノメチレンホスホナ
    ート 【化3】 (式中、nは約2乃至12の整数または分数または平均
    して2乃至12である整数または分数であり、Mは水素
    または適当な陽イオンであり、Rほそれぞれ同種または
    異種ででありうるものであって、互いに独立的に水素ま
    たはメチルを意味する)、および、それと一緒に、下記
    の群から選択された1つまたはそれ以上の重合体添加物
    を添加する工程を包含することを特徴とする方法 アクリルアミド(AM), アクリル酸(AA), 2−アクリルアミド−メチルプロパンスルホン酸(AM
    PSA)、 メタクリル酸(MAA)、 エトキシル化メタクリレート、 イタコン酸(IA)、 ポリエチレングリコールモノメタクリレート(PG
    M)、 マレイン酸無水物(MA)、 マレイン酸(MA)、 t−ブチルアクリルアミド、 ナトリウムスチレンスルホナート(SSS)、 ナトリウムビニルスルホナート、 ヒドロキシプロピルアクリレート、 ヒドロキシプロピルメタクリレート、 3−アリルオキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸
    (AHPS), ビニルスルホン酸 の1種またはそれ以上の単量体を含有するホモ重合体、
    共重合体およびターポリマー、なお、これらの重合体添
    加物の平均分子量は500乃至250000の範囲であ
    る。
  6. 【請求項6】 Mが水素、2つのRが共にメチル、nが
    平均約2.6の数そして分子量が約600であるホスホ
    ナートの組成物を使用する請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 組成物がさらに付加的に鋼腐食防止剤と
    銅腐食防止剤を含有している請求項5記載の方法。
  8. 【請求項8】 水性系中でスケールを生じさせる化合物
    の生成、沈殿および付着を抑制するための沈着物抑制剤
    として有用な組成物において、下記式のポリエーテルポ
    リアミノメチレンホスホナート 【化4】 (式中、nは約2乃至12の整数または分数または平均
    して2乃至12である整数または分数であり、Mは水素
    または適当な陽イオンであり、Rはそれぞれ同種または
    異種ででありうるものであって、互いに独立的に水素ま
    たはメチルを意味する)と下記の群から選択された1つ
    またはそれ以上の成分との組合せを含有することを特徴
    とする組成物 アクリルアミド(AM), アクリル酸(AA), 2−アクリルアミドーメチルプロパンスルホン酸(AM
    PSA)、 メタクリル酸(MAA)、 エトキシル化メタクリレート、 イタコン酸(IA)、 ポリエチレングリコールモノメタクリレート(PG
    M)、 マレイン酸無水物(MA)、 マレイン酸(MA)、 t−ブチルアクリルアミド、 ナトリウムスチレンスルホナート(SSS)、 ナトリウムビニルスルホナート、 ヒドロキシプロピルアクリレート、 ヒドロキシプロピルメタクリレート、 3−アリルオキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸
    (AHPS), ビニルスルホン酸 の1種またはそれ以上の単量体を含有するホモ重合体、
    共重合体およびターポリマー、なお、これらの重合体成
    分の平均分子量は500乃至250000の範囲であ
    る。
  9. 【請求項9】 Mが水素、2つのRが共にメチル、nが
    平均約2.6の数そして分子量が約600であるホスホ
    ナート成分を含有している請求項8記載の組成物。
  10. 【請求項10】 ホスホナート成分が下記構造式を有し
    ている請求項8記載の組成物 【化5】 *=平均した”n”の数値。
  11. 【請求項11】 重合体成分がポリアクリ酸および75
    /25と60/40のAA/AMPSA共重合体、75
    /25のSSS/MA共重合体,33/33/34のA
    A/MAA/IA共重合体、70/20/10のAA/
    AMPSA/PGM−5(5つのくり返しオキシエチレ
    ン単位を有する)からなる群から選択されている請求項
    8記載の組成物。
  12. 【請求項12】 さらに付加的に鋼腐食防止剤と銅腐食
    防止剤とを含有している請求項8記載の組成物。
  13. 【請求項13】 鋼腐食防止剤がヒドロキシホスホノ酢
    酸(HPA)そして銅腐食防止剤がトリルトリアゾール
    である請求項8記載の組成物。
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