JPH05199116A - A/dコンバータ - Google Patents

A/dコンバータ

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JPH05199116A
JPH05199116A JP26123592A JP26123592A JPH05199116A JP H05199116 A JPH05199116 A JP H05199116A JP 26123592 A JP26123592 A JP 26123592A JP 26123592 A JP26123592 A JP 26123592A JP H05199116 A JPH05199116 A JP H05199116A
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Masayuki Ueno
雅之 植野
Hideo Sako
秀雄 佐古
Hiroshi Ogasawara
寛 小笠原
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 より小型化を図り、又、より高速A/D変換
を可能とする。 【構成】 PチャネルMOSトランジスタTPのソース
は電源VDDに接続され、ドレインはコンパレータ出力C
out 及びNチャネルMOSトランジスタTNのドレイン
に接続される。該NチャネルMOSトランジスタTNの
ソースは、グランドGNDに接続される。PチャネルM
OSトランジスタTPとNチャネルMOSトランジスタ
TNとのゲートは、コンパレータ入力Cinに接続され
る。その所定論理閾値は、PチャネルMOSトランジス
タ及びNチャネルMOSトランジスタに関する回路パラ
メータ、例えばゲート長Lやゲート幅Wや電源VDDの電
圧などによって調整される。前記コンパレータ入力Cin
に入力されるアナログ入力値Ainと前記論理閾値との比
較結果が、前記コンパレータ出力Cout へと出力され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アナログ入力値をデジ
タル値に変換するA/Dコンバータに係り、特に、より
小型化を図ることが可能であり、又、高速A/D変換が
可能なA/Dコンバータに関する。あるいは、複数のコ
ンパレータを備えた、アナログ入力値をデジタル値に変
換するA/Dコンバータに係り、特に、消費電流の変動
のピーク値を抑え、又、該消費電流の変動に伴った電源
ノイズを低減することができるA/Dコンバータに関す
る。
【0002】
【従来の技術】A/Dコンバータは、計測装置、例えば
デジタルボルトメータやプログラマブル電源など、工業
用分野では古くから用いられている。又、近年、A/D
コンバータは、コンパクトディスクプレーヤなどの民生
用や、デジタル回線に電話を接続するためのコーデック
などの特殊分野などにも用いられるようになっている。
【0003】又、家庭用VTR(video tape recorder
)装置での特殊再生やノイズリダクション用として、
6〜8ビットの10〜20MHz の高速動作が可能なA
/Dコンバータが使用されている。比較的大容量のDR
AM(dynamic random accessmemory)が比較的安価に
用いられるようになるなど、近年のデジタル技術の発達
によって、A/Dコンバータは、画像処理装置やデジタ
ルシグナルプロセッサなど、広範囲に用いられている。
このような画像処理装置やデジタルシグナルプロセッサ
などに用いられるA/Dコンバータは、より高速な動作
が要求される。
【0004】高速動作が可能なA/Dコンバータとして
は、フラッシュ型A/Dコンバータが知られている。こ
のフラッシュ型A/Dコンバータは、例えばこれがn ビ
ットのフラッシュ型A/Dコンバータである場合には、
合計(2n −1)個のコンパレータを同時動作させてA
/D変換するというものである。これら合計(2n
1)個の各コンパレータには、合計2n 個の同一抵抗値
の抵抗素子が直列接続されたラダー抵抗を用いて基準電
圧を分圧した、電圧の互いに異なる比較参照電圧がそれ
ぞれ入力されている。従って、個々のコンパレータは、
それぞれに入力された比較参照電圧とアナログ信号電圧
とを比較する。又、このような合計(2n −1)個のコ
ンパレータによる比較結果に基づいて、エンコードされ
たn ビットのデジタル信号を出力する。このようなフラ
ッシュ型A/Dコンバータによれば、積分型A/Dコン
バータや逐次比較型A/Dコンバータに比べ、はるかに
高速に、入力されたアナログ信号電圧に対応するデジタ
ル信号を得ることができる。
【0005】又、高速動作が可能なA/Dコンバータに
関して、特公平2−39136では、近年2ステップフ
ラッシュ型A/Dコンバータと呼ばれるものに関する技
術が開示されている。該特公平2−39136で開示さ
れている2ステップフラッシュ型A/Dコンバータは、
例えばこれが(m +n )ビットA/Dコンバータの場
合、まず合計(2m −1)個のコンパレータを用いて上
位m ビットに相当するA/D変換を行い、この後、該上
位m ビットに相当するA/D変換の結果に基づいて、合
計(2n −1)個の別のコンパレータを用いて下位n ビ
ットに相当するA/D変換を行うというものである。従
って、該2ステップフラッシュ型A/Dコンバータに用
いられるコンパレータの個数は、合計(2(m+n) −2)
個であり、前述の一般的なフラッシュ型A/Dコンバー
タに比べ非常に減少することができる。
【0006】又、このような2ステップフラッシュ型A
/Dコンバータのコンパレータとして、近年、チョッパ
型コンパレータが用いられている。このチョッパ型コン
パレータは、CMOS(complementary metal oxide se
miconductor )インバータの入力に直列接続されたコン
デンサへと、まずアナログ信号電圧を入力し、この際、
該CMOSインバータのその入力と出力とを短絡させる
ことにより、該アナログ信号電圧に対応する電荷Qを該
コンデンサへと蓄える。この後、該CMOSインバータ
のその入力と出力を開放させ、前記アナログ信号電圧が
入力されていたコンデンサを比較参照電圧へと接続す
る。このとき、前記CMOSインバータの出力は、前記
アナログ信号電圧と前記比較参照電圧との差の値の正負
に従った出力となる。
【0007】又、特開平1−259628では、A/D
変換器に用いられるコンパレータ、特に差動増幅器を用
いたコンパレータにおいて、補正入力端子を設けるとい
う技術が開示されている。前記差動増幅器を用いたコン
パレータは、前述のチョッパ型コンパレータと共に、前
記A/Dコンバータに広く用いられるコンパレータであ
る。該特開平1−259628で開示されている技術に
よれば、オフセット電圧のばらつきの影響を受けない、
高精度・高速のA/D変換器を提供することができる。
例えば、前記差動増幅器を用いるコンパレータのMOS
(metal oxidesemiconductor )トランジスタを用いた
場合の、ペアで用いるトランジスタの閾値電圧の不揃い
によるオフセット電圧のばらつきの問題を低減すること
ができる。
【0008】
【発明が達成しようとする課題】しかしながら、前述の
フラッシュ型A/Dコンバータは、前記積分型A/Dコ
ンバータや前記逐次比較型A/Dコンバータに比べ、遥
かに高速変換することができるという利点を有する反
面、用いられるコンパレータの個数が非常に多いという
問題がある。
【0009】又、前述の2ステップフラッシュ型A/D
コンバータにおいても、通常の前記フラッシュ型A/D
コンバータに比べ、その用いられるコンパレータの個数
が減少されているとは言え、やはり用いられるコンパレ
ータの個数が多いという問題がある。例えば、8ビット
の2ステップフラッシュ型A/Dコンバータでは、合計
(24 +24 −2=30)個のコンパレータを必要とし
てしまう。従って、前記2ステップフラッシュ型A/D
コンバータをも含め、前記フラッシュ型A/Dコンバー
タについては、その回路規模が大きくなってしまい、集
積回路化した場合のチップサイズが大きくなってしまう
という問題がある。
【0010】又、前記A/Dコンバータに用いられる前
記チョッパ型コンパレータは、比較される2つの電圧、
即ちアナログ入力値と比較参照電圧とを交互に入力しな
ければならない。従って、変換動作時間が長くなってし
まっていた。又、該チョッパ型コンパレータのA/D変
換動作は、コンデンサへのアナログ入力値に従った電荷
の充電や比較参照電圧に従った電荷の充電や、電荷の短
絡放電による初期化などの動作を行うものであり、ノイ
ズの発生などの問題をも有している。又、該チョッパ型
コンパレータには、A/D変換中、このようなダイナミ
ックな動作を行うので、消費電力が比較的大きいという
問題もあった。
【0011】一方、前記A/D変換器に用いられる前記
差動増幅器を用いたコンパレータは、その動作速度が2
0〜30MHz 程度である。従って、これ以上の速度の
変換動作を行う前記A/Dコンバータに用いることはで
きなかった。
【0012】本願の第1発明は、前記従来の問題点を解
決するべく成されたもので、より小型化を図ることが可
能であり、又、高速A/D変換が可能なA/Dコンバー
タを提供することを目的とする(以降、第1目的と称す
る)。
【0013】一方、本願の第2発明は、前記従来の問題
点を解決するべく成されたもので、消費電流の変動のピ
ーク値を抑え、又、該消費電流の変動に伴った電源ノイ
ズを低減することができるA/Dコンバータを提供する
ことを目的とする(以降、第2目的と称する)。
【0014】
【課題を達成するための手段】前記第1発明は、アナロ
グ入力値をデジタル値に変換するA/Dコンバータにお
いて、コンパレータ入力と所定論理閾値とに従って、ス
イッチング能動素子にてコンパレータ出力を出力すると
共に、又、前記スイッチング能動素子に関する回路パラ
メータを調整することによって、前記論理閾値が前記ア
ナログ入力値の取り得る範囲内に設定されたスイッチン
グコンパレータを少なくとも1つ備え、前記コンパレー
タ入力へと前記アナログ入力値を導入するようにし、
又、前記コンパレータ出力に基づいて前記デジタル値を
決定することにより、前記第1目的を達成したものであ
る(請求項1対応)。
【0015】又、前記第1発明のA/Dコンバータにお
いて、前記スイッチングコンパレータの構成が、CMO
Sインバータの構成とすることにより、前記第1目的を
達成すると共に、より消費電力の減少を図ったものであ
る(請求項2対応)。
【0016】又、前記第1発明のA/Dコンバータにお
いて、前記スイッチングコンパレータが、これへの供給
電源の調整にて、前記論理閾値が設定することにより、
前記第1目的を達成すると共に、様々な前記論理閾値の
設定をより容易に行えるようにしたものである(請求項
3対応)。
【0017】又、前記第1発明のA/Dコンバータにお
いて、更に、前記スイッチングコンパレータの前記論理
閾値を変化させるための、複数の閾値可変スイッチ素子
によって構成される閾値可変スイッチ群と、複数の前記
スイッチング能動素子によって構成されており、前記閾
値可変スイッチ群の個々の前記閾値可変スイッチ素子の
オンオフにて、互いに並列に接続される、その前記スイ
ッチング能動素子の個数を変化させ、これによって前記
論理閾値を変化させるスイッチング能動素子群とを備え
ることにより、前記第1目的を達成すると共に、前記論
理閾値を可変としたものである(請求項4対応)。
【0018】一方、前記第2発明は、複数のコンパレー
タを備えた、アナログ入力値をデジタル値に変換するA
/Dコンバータにおいて、少なくとも前記コンパレータ
の1つに設けられた比較動作停止スイッチを備え、該比
較動作停止スイッチのオンオフ時期を制御することによ
り、複数の前記コンパレータのうちの少なくとも一部の
ものの動作時期をずらすことにより、前記第2目的を達
成したものである(請求項5対応)。
【0019】又、前記第2発明のA/Dコンバータにお
いて、前記比較動作停止スイッチのオンオフ動作が、こ
れが設けられた該当コンパレータよりも上位ビットのデ
ジタル値を決定する他のコンパレータの出力に従って動
作することにより、前記第2目的を達成すると共に、よ
り変換動作速度を向上させると共に、より消費電力を減
少させたものである(請求項6対応)。
【0020】
【作用】まず、前記第1発明のA/Dコンバータの作用
について説明する。
【0021】前述の通り、前記A/Dコンバータに一般
的に用いられている前記チョッパ型コンパレータや、前
記差動増幅器を用いるコンパレータには、それぞれ改善
すべき課題がある。前記第1発明は、このような課題を
解決するため、従来とは異なるコンパレータを見出だし
て成されたものである。
【0022】特に、用いられているトランジスタなどの
能動素子が、その出力駆動時にその駆動の度合が連続的
に動作するもの(以降、アナログ能動素子と称する)を
用いる、例えば前記差動増幅器などに比べ、インバータ
などの論理ゲートの如く、トランジスタなど用いられる
能動素子がその出力駆動時にオン又はオフに不連続に、
あるいはほぼ不連続に切り替わるもの(以降、スイッチ
ング能動素子と称する)を用いるものの方が、はるかに
高速動作が可能であることに着目して成されたものであ
る。
【0023】例えば、DTL(diode-transistor logi
c)論理ゲート、TTL(transistor-transistor logic
)論理ゲート、ECL(emitter-coupled logic )論
理ゲートあるいはCMOS論理ゲートなどは、その論理
入力と所定論理閾値とに従って、トランジスタなどの前
記スイッチング能動素子にて所定の論理出力を出力す
る。前記第1発明は、このような論理ゲートをコンパレ
ータとして用いるという、全く新しい観点に基づいて成
されたものである。このような前記スイッチング能動素
子を用いた論理ゲートは、前記アナログ能動素子にて構
成される前記差動増幅器を用いたコンパレータに比べ、
はるかに高速動作が可能である。
【0024】即ち、前記第1発明では、前述のように、
論理入力と所定論理閾値とに従って、トランジスタなど
の前記スイッチング能動素子にて論理出力を出力するも
の、例えば論理ゲートについて、前記論理入力をコンパ
レータ入力とし、前記論理出力をコンパレータ出力と
し、これによって、前記コンパレータ入力と前記所定論
理閾値とを比較するというスイッチングコンパレータと
している。
【0025】又、該スイッチングコンパレータは、前記
スイッチング能動素子に関する回路パラメータを調整す
ることによって、前記論理閾値を所望の値に設定するよ
うにしている。該スイッチングコンパレータにて設定さ
れる前記論理閾値のその値は、前記コンパレータ入力へ
と入力される、デジタル値に変換されるアナログ入力値
の取り得る範囲内に設定される。前記スイッチングコン
パレータの前記論理閾値を設定するために行われる、該
スイッチングコンパレータ中の前記スイッチング能動素
子に関する回路パラメータの調整は、例えば、前記ス
イッチング能動素子の増幅率β、前記スイッチング能
動素子のオン抵抗、前記スイッチング能動素子のオフ
抵抗、前記スイッチング能動素子のスレッショルド電
圧、前記スイッチング能動素子に印加される電圧など
によって調整することができる。
【0026】例えば、前記スイッチング能動素子の前記
増幅率や前記オン抵抗や前記オフ抵抗は、該スイッチン
グ能動素子が例えばMOSトランジスタの場合、そのゲ
ート幅Wやゲート長Lにて調整することが可能である。
又、前記スイッチング能動素子に印加される電圧は、抵
抗素子の抵抗値などによって調整することができ、又、
当該スイッチング能動素子を備える前記スイッチングコ
ンパレータ全体に供給される電源の電圧によっても調整
することができる。本第1発明は、前記論理閾値を設定
するためのこのような回路パラメータの調整を、具体的
に限定するものではない。
【0027】なお、前記第1発明に用いられる前記スイ
ッチングコンパレータを該第1発明は具体的に限定する
ものではなく、前述の通り、そのコンパレータ入力と所
定論理閾値とに従って、所定のスイッチング能動素子に
てそのコンパレータ出力を出力できるものであればよ
く、又、その回路パラメータを調整することによって、
前記論理閾値が前記アナログ入力値の取り得る範囲内の
所望値に設定可能なものであればよい。例えば、該スイ
ッチングコンパレータの構成は、CMOSインバータの
構成であってもよい。このようなCMOSインバータの
構成とすることにより、該スイッチングコンパレータに
係る消費電力を減少することが可能である。CMOSイ
ンバータは、その出力が変化しない定常状態には、消費
電力は極めて少なくなる。更に、該スイッチングコンパ
レータがCMOSインバータであっても、あるいはそう
でなくても、前記特公平2−39136など、一般的な
A/Dコンバータを必要とする、電圧の互いに異なる多
数の比較参照電圧を基準電圧から分圧して発生するラダ
ー抵抗を、本第1発明では不要とすることも可能であ
り、この場合には、該ラダー抵抗に係る消費電力が不要
となる。比較して、前記差動増幅器を用いるコンパレー
タでは、一般的には該差動増幅器に定電流源を備え、定
常的な消費電力が発生してしまう。
【0028】又、前記第1実施例での前記論理閾値の設
定のための前記スイッチング能動素子に関する回路パラ
メータの調整には、前述の通り、様々なものがあり、本
発明はこれを限定するものではない。しかしながら、該
論理閾値の設定を、前記第1発明に係る前記スイッチン
グコンパレータに供給される供給電源電圧の調整によれ
ば、例えば、該スイッチングコンパレータの製造プロセ
スにおけるばらつきによる該論理閾値の変動を低減する
ことが可能である。又、このようなスイッチングコンパ
レータを半導体集積回路化した場合、その前記論理閾値
はその供給電源の電圧にて調整されるため、前記論理閾
値が互いに異なる複数の前記スイッチングコンパレータ
を、その集積回路パターンが同一のものとして作り込む
ことが可能である。例えば、作り込まれるトランジスタ
の大きさや形状などを前記スイッチングコンパレータ間
で同一にすることができ、集積回路レイアウトパターン
設計の作業量の低減などを図ることが可能である。
【0029】又、前記第1発明に係る前記スイッチング
コンパレータは、その前記論理閾値が可変とされたもの
であってもよい。例えば、複数の閾値可変スイッチ素子
にて構成される閾値可変スイッチ群にて、前記スイッチ
ングコンパレータの前記論理閾値を決定する回路パラメ
ータを切り替え、該論理閾値を可変とするようにしても
よい。例えば、前記閾値可変スイッチ群の個々の前記閾
値可変スイッチ素子のオンオフにて、複数の前記スイッ
チング能動素子によって構成されるスイッチング能動素
子群の、互いに並列に接続されるその前記スイッチング
能動素子の個数を変化させ、これによって前記論理閾値
を変化させるようにしてもよい。このような前記論理閾
値が可変の前記第1発明に係る前記スイッチングコンパ
レータによれば、デジタル値に変換する前記アナログ入
力値を複数の前記論理閾値と比較するということを、1
つの前記スイッチングコンパレータにて行うことが可能
であり、前記A/Dコンバータに用いられるコンパレー
タの個数を減少することが可能である。
【0030】以下、前記第2発明の作用を説明する。
【0031】近年、Bi CMOS(bipolar complement
ary metal oxide semiconductor )プロセス技術の進歩
などにより、アナログ回路部分とデジタル回路部分とを
単一の半導体チップ上に混載したアナログ/デジタル混
載LSI(large scale integrated circuit)が多く用
いられるようになっている。特に、A/Dコンバータに
ついては、その出力がデジタル回路に接続されるという
性質上、デジタル回路部分と共に1チップ化されること
が多い。このようなアナログ/デジタル混載LSIを含
め、近年のLSIの集積度は飛躍的に向上され、これに
伴って1チップ全体当りの消費電力の増大が問題となっ
てきている。
【0032】本願の前記第2発明は、特に、前記A/D
コンバータに係る消費電力の減少を図るため、又、該A
/Dコンバータから発生されてしまうノイズを低減する
ために、複数のコンパレータを備えた、前記アナログ入
力値をデジタル値に変換するA/Dコンバータにおい
て、少なくとも前記コンパレータの1つに比較動作停止
スイッチを備えるようにしている。このように前記比較
動作停止スイッチを備えることにより、該比較動作停止
スイッチを備える前記コンパレータの比較動作の動作時
期を、他の前記コンパレータの比較動作に比べずらすこ
とが可能である。
【0033】従って、複数のコンパレータを備えたA/
Dコンバータにおいて、意図的に特定コンパレータの動
作時期をずらし、同時に動作する前記コンパレータの個
数を減少することができ、同時動作しているコンパレー
タに関する消費電力による当該A/Dコンバータ全体に
関する消費電力のピーク値を低減することが可能であ
る。又、このように同時動作する前記コンパレータの個
数を減少することによって、前記コンパレータの比較動
作に伴った、発生するノイズのピークを低減することが
可能である。
【0034】なお、前記第2発明の適応対象のA/Dコ
ンバータは、複数のコンパレータを備えたものであれば
よく、特にこれを限定するものではない。しかしなが
ら、例えば、前記チョッパ型コンパレータや前記第1発
明の前記スイッチングコンパレータなど、その比較動作
時に、消費電流が集中したり、その消費電流の変動が集
中するものについては、前記第2発明の効果がより顕著
に発揮される。
【0035】なお、前記第2発明において、前記比較動
作停止スイッチの具体的なオンオフ時期を該第2発明は
具体的に限定するものではなく、複数の前記コンパレー
タの比較動作のうち、少なくとも一部のものの比較動作
時期がずらされていればよい。しかしながら、前記比較
動作スイッチが設けられたコンパレータの比較動作が、
例えば、該コンパレータよりも上位ビットのデジタル値
を決定する他のコンパレータの出力に従って開始するよ
うにした場合には、後述する第3実施例の如く、前記ア
ナログ入力値をA/D変換したデジタル値が確定するま
での複数の前記コンパレータの実際に比較動作を行うも
のの個数を減少することができ、A/D変換完了までの
消費電力を減少することができる。即ち、より上位ビッ
トのデジタル値を決定するコンパレータの出力によっ
て、あるコンパレータの比較動作は全く行わないように
することができるので、該比較動作しないコンパレータ
に係る消費電力分だけ、前記A/Dコンバータ全体の消
費電力を減少することが可能である。
【0036】
【実施例】以下、図を用いて本発明の実施例を詳細に説
明する。
【0037】図1は、前記第1発明が適用された第1実
施例及び第4実施例、又、前記第1発明及び前記第2発
明が適用された第2実施例及び第3実施例に用いられる
スイッチングコンパレータの回路図である。
【0038】この図1においては、前記第1発明が適用
された前記スイッチングコンパレータが示されている。
該スイッチングコンパレータの構成は、CMOSインバ
ータの構成であり、その消費電力がより減少されてい
る。該CMOSインバータの消費電流は、主としてコン
パレータ出力Cout の変化時に流れるものである。
【0039】この図1においては、前記スイッチングコ
ンパレータは、PチャネルMOSトランジスタTPと、
NチャネルMOSトランジスタTNとにより構成されて
いる。
【0040】前記PチャネルMOSトランジスタTPの
ソースは電源VDD(又はVRn )に接続され、該Pチャ
ネルMOSトランジスタTPのドレインは前記コンパレ
ータ出力Cout 及び前記NチャネルMOSトランジスタ
TNのドレインに接続されている。即ち、該Nチャネル
MOSトランジスタTNのドレインは、前記Pチャネル
MOSトランジスタTPのドレインに接続されていると
共に、前記コンパレータ出力Cout にも接続されてい
る。該NチャネルMOSトランジスタTNのソースは、
グランドGNDに接続されている。前記PチャネルMO
SトランジスタTPのゲート及び前記NチャネルMOS
トランジスタTNのゲートは、いずれもコンパレータ入
力Cinに接続されている。
【0041】前記図1に示されるCMOSインバータの
構成の前記スイッチングコンパレータの前記論理閾値V
THは、電源電圧をVDDとし、前記PチャネルMOSトラ
ンジスタTPの閾値をVTNとし、前記NチャネルMOS
トランジスタTNの閾値をV TPとすると、次式のように
表わすことができる。
【0042】 VTH={VDD+VTN・βR 1/2 −|VTP|}/{1+βR 1/2 } …(1)
【0043】なお、上記(1)式において、βR は、前
記NチャネルMOSトランジスタTNの増幅率βN と前
記PチャネルMOSトランジスタTPの増幅率βP との
比であり、次式の通りである。
【0044】βR =βN /βP …(2)
【0045】又、前記NチャネルMOSトランジスタT
Nの増幅率βN 及び前記PチャネルMOSトランジスタ
TPの増幅率βP は、いずれも、次式の増幅率βを求め
る式によって算出することができる。
【0046】β=μ・Cox・W/L …(3)
【0047】なお、上記(3)式において、μはキャリ
ア移動度であり、CoxはそのMOSトランジスタのゲー
ト容量であり、Wはそのゲート幅であり、Lはそのゲー
ト長である。
【0048】これら(1)式〜(3)式に示されるとお
り、前記図1に示される前記CMOSインバータによる
前記スイッチングコンパレータの前記論理閾値は、前記
図1に示される回路の、次に列挙するような回路パラメ
ータを調整することによって設定することが可能であ
る。
【0049】(1)前記電源電圧VDDの調整((1)式
参照) (2)前記NチャネルMOSトランジスタTNの前記閾
値VTNの調整あるいは前記PチャネルMOSトランジス
タTPの前記閾値VTPの調整による(前記(1)式参
照) (3)前記NチャネルMOSトランジスタTNの、前記
ゲート容量Coxの調整、前記ゲート幅Wの調整、あるい
は前記ゲート長Lの調整の少なくともいずれか1つの調
整による(上記(1)式〜(3)式参照) (4)前記PチャネルMOSトランジスタTPの、前記
ゲート容量Coxの調整、前記ゲート幅Wの調整、あるい
は前記ゲート長Lの調整の少なくともいずれか1つの調
整による(上記(1)式〜(3)式参照)
【0050】以上説明した通り、前記図1に示されるよ
うな、前記CMOSインバータを用いた前記スイッチン
グコンパレータによれば、コンパレータ入力Cinと所定
論理閾値VTHとに従って、前記スイッチング論理素子、
即ち前記PチャネルMOSトランジスタTP及び前記N
チャネルMOSトランジスタTNにてコンパレータ出力
Cout を出力することができる。又、前記(1)式〜前
記(3)式を用い説明した通り、前記論理閾値VTHは前
記コンパレータ入力Cinから入力される前記アナログ入
力値Ainの取り得る範囲内に設定可能である。前記図1
に示されるようなCMOSインバータは、その動作速度
が1GHz 程度のものも今日では可能である。従って、
前記第1スイッチングコンパレータ実施例によれば、高
速A/D変換が可能なA/Dコンバータにも用いること
が可能なコンパレータを提供することができる。又、前
記図1に示されるような、CMOS型のインバータは、
特に消費電力が少なく、特に前記コンパレータ入力Cin
に入力されている信号が定常状態の際には、その消費電
力はほとんど0となる。
【0051】なお、本発明に係る前記スイッチングコン
パレータは、前記図1に示される前述のようなCMOS
インバータに限定されるものではなく、別の回路構成の
CMOS論理ゲートであってもよく、前記TTL論理ゲ
ートや、前記DTL論理ゲートや、あるいは前記ECL
論理ゲートなどであってもよい。あるいは、図2に示さ
れるようなE−D(enhancement-depletion )構成のM
OS論理ゲート(インバータ)であってもよい。
【0052】この図2に示されるMOSインバータは、
NチャネルMOSトランジスタTNDをエンハンスメン
トトランジスタ(enhancement transistor)として用
い、NチャネルMOSトランジスタTNLについては、
そのゲート−ソース間を短絡したデプリショントランジ
スタ(depletion transistor)とされた負荷デバイスと
して用いたものである。この図2に示されるような、M
OSインバータの前記論理閾値VTHは、前記Nチャネル
MOSトランジスタTNDの閾値をVTND とし、前記N
チャネルMOSトランジスタTNLの閾値をVTNL とす
ると、次式のように表わすことができる。
【0053】 VTH={VTND ・βR 1/2 −|VTNL |}/{1+βR 1/2 } …(4)
【0054】なお、上記(4)式において、βR は前記
NチャネルMOSトランジスタTNDの増幅率βNDと、
前記NチャネルMOSトランジスタTNLの増幅率βNL
との比であり、次式の通りである。
【0055】βR =βND/βNL …(5)
【0056】なお、上記(5)式に示される、前記Nチ
ャネルMOSトランジスタTNDの前記増幅率βND及び
前記NチャネルMOSトランジスタTNLの増幅率βNL
は、いずれも、前記増幅率βを求める前記(3)式にて
算出することができる。
【0057】なお、図3及び図4は、前記図1に示され
る前記スイッチングコンパレータ全体、あるいは前記図
2に示される前記スイッチングコンパレータ全体を示
す、後述する図7〜図10、図12において用いられる
シンボルを示す線図である。
【0058】前記図3においては、前記スイッチングコ
ンパレータとして符号Cn が付されたものが示されてい
る。又、その前記コンパレータ入力Cin、その前記コン
パレータ出力Cout 、その前記電源VDD(又はVRn
)、及びその前記グランドGNDが示されている。一
方、前記図4においては、前記電源VDD及び前記グラン
ドGNDについては図示が省略され、その前記コンパレ
ータCn の前記コンパレータ入力Cinと前記コンパレー
タ出力Cout とが示されている。
【0059】図5は、前記第1実施例〜第3実施例の複
数のコンパレータに供給する互いに電圧の異なる複数の
供給電源を発生する電源回路の回路図である。
【0060】この図5において、前記電源回路は、合計
256個の抵抗素子R0〜R255と、合計255個の
電源バッファB1〜B255にて構成されている。
【0061】合計256個の前記抵抗素子R0〜R25
5は、順に直列接続されている。その最両端の端子VR
Tと端子VRBとの間には、所定の基準電圧Vs が印加
されている。前記端子VRTには前記基準電圧Vs のプ
ラスが接続され、前記端子VRBには前記基準電圧Vs
のマイナスが接続されている。又、互いにその抵抗値が
等しい合計256個の前記抵抗素子R0〜R255の合
計255個の直列接続点からは、合計255個の比較参
照電圧V1〜V255が取り出されている。
【0062】合計255個の前記電源バッファB1〜B
255それぞれには、前記比較参照電圧V1〜V255
が入力されている。これら電源電源バッファB1〜B2
55のそれぞれは、それぞれに入力された前記比較参照
電圧V1〜V255に対応する電圧の供給電源VR1〜
VR255を出力する。これら供給電源VR1〜VR2
55は、前記第1実施例〜第3実施例それぞれに用いら
れている、合計255個の後述するスイッチングコンパ
レータC1〜C255それぞれに電源として供給され
る。これら電源バッファB1〜B255は、それぞれに
入力される比較参照電圧V1〜V255に従った、それ
ぞれ前記供給電源VR1〜VR255を出力する定電圧
電源となっている。
【0063】図6は、前記電源回路に用いられる前記電
源バッファの第1例の回路図である。
【0064】この図6において、前記図5において示さ
れた合計255個の前記電源バッファB1〜B255の
ある1つの電源バッファBn が示されている。該電源バ
ッファBn は、プラス入力とマイナス入力とを有する差
動増幅器であるバッファ30n を有しており、これらプ
ラス入力とマイナス入力との電圧差に従った電圧の供給
電源を出力する。該バッファ30n において、プラス入
力には前記比較参照電圧Vn が入力され、出力は供給電
源VRn となっている。又、該バッファ30nにおい
て、その出力である前記供給電源VRn の電圧は、その
マイナス端子に負帰還されている。従って、この図6に
示される前記電源バッファBn は、前記比較参照電圧V
n と等しい電圧の前記供給電源VRn を供給する。
【0065】図7は、前記電源回路に用いられる前記電
源バッファの第2例の回路図である。
【0066】この図7において、電源電源バッファBn
は、バッファ30n とインバータ32n とにより構成さ
れている。
【0067】前記バッファ30n は、前記図6で説明し
た前記バッファ30n と同じものである。該バッファ3
0n の負帰還ループには、前記インバータ32n が挿入
されている。該インバータ32n の入力と出力とは短絡
され、これは前記バッファ30n のマイナス入力に接続
されている。又、該インバータ32n の電源には、前記
バッファ30n が出力する前記供給電源VRn が供給さ
れている。該インバータ32n の入力と出力は接続され
ているため、該インバータ32n の出力の電圧は、当該
インバータ32n の論理閾値電圧VTHとなる。従って、
前記バッファ30n のマイナス入力には、該インバータ
32n に供給電源VRn の電圧が供給された場合の該イ
ンバータ32n の論理閾値電圧VTHが供給される。
【0068】従って、この図7に示される前記電源電源
バッファBn において、前記比較参照電圧Vn と、前記
インバータ32n の論理閾値電圧VTHとの関係は、次式
の通りとなる。
【0069】Vn =VTH …(6)
【0070】前記図1に示される前記スイッチングコン
パレータや前記図2に示される前記スイッチングコンパ
レータにおいて、その前記論理閾値VTHは、供給電源V
Rnを供給することによりVn と等しくなるように設定
され、回路パラメータのばらつきに伴うインバータの論
理閾値のばらつきを防ぐことができる。
【0071】図8は、前記第1発明が適用された前記第
1実施例のA/Dコンバータの全体回路図である。
【0072】この図8において、前記A/Dコンバータ
1に用いられる合計255個のスイッチングコンパレー
タC1〜C255には、前記図1を用いて前述した前記
第1発明が適用されたものが用いられている。又、該A
/Dコンバータ1は、全体的な構成は、アナログ入力値
Ainを8ビットのデジタル値D1〜D8にA/D変換す
るというフラッシュ型A/Dコンバータとなっている。
【0073】該A/Dコンバータ1は、主として、合計
255個の前記スイッチングコンパレータC1〜C25
5と、エンコーダ2とにより構成されている。
【0074】合計255個の前記スイッチングコンパレ
ータC1〜C255のそれぞれには、前記図5を用いて
前述した前記電源回路が出力する、互いに電圧の異なる
前記供給電源VR1〜VR255が電源として供給され
ている。これらスイッチングコンパレータC1〜C25
5は、その回路は互いに同一であり、供給されているそ
れぞれの前記供給電源VR1〜VR255の電圧が相互
に異なっている。又、このように供給されるそれぞれの
前記供給電源VR1〜VR255が相互に異なっている
ため、これらスイッチングコンパレータC1〜C255
のそれぞれの閾値VTH1 〜VTH255 は、相互に異なる値
となっている。
【0075】又、これら合計255個のスイッチングコ
ンパレータC1〜C255は、それぞれの閾値VTH1
TH255 の値の小さい順に並列に配置されている。又、
これらの閾値VTH1 〜VTH255 は、前記アナログ入力値
Ainが取り得る範囲、即ち該アナログ入力値Ainの下限
値Amin と上限値Amax との間の範囲(以降、フルスケ
ールと称する)を、当該A/Dコンバータ1から出力さ
れるデジタル値D1〜D8の8ビットの分解能(28
256)に応じて分割された値となっている。例えば、
第n 番目のスイッチングコンパレータCn の閾値VTHn
は、次式に示される通りである(n は“1”から“25
5”の整数)。
【0076】 VTHn =Amin +n ×(Amax −Amin )/256 …(7)
【0077】なお、本第1実施例では、前記スイッチン
グコンパレータC1〜C255のそれぞれの閾値VTH1
〜VTH255 が、主として、これらスイッチングコンパレ
ータC1〜C255に供給される供給電源VR1〜VR
255の電圧により設定されている。しかしながら、こ
れらスイッチングコンパレータC1〜C255それぞれ
の閾値VTH1 〜VTH255 は、他の手段にて設定されるも
のでもよく、例えば、それぞれが有する前記図1に示さ
れる、前記PチャネルMOSトランジスタTPや前記N
ャネルMOSトランジスタTNの、前記ゲート幅Wや前
記ゲート長Lにて設定されるものでもよい(前記(1)
式〜(3)式参照)。
【0078】このようにして前記閾値VTH1 〜VTH255
がそれぞれ設定されている全ての前記スイッチングコン
パレータC1〜C255の前記コンパレータ入力Cinに
は、図示しない入力バッファやサンプルアンドホールド
回路等にて保持される前記アナログ入力値Ainが入力さ
れている。又、これらスイッチングコンパレータC1〜
C255のそれぞれの前記コンパレータ出力Cout は、
独立して前記エンコーダ2へと入力されている。
【0079】又、これらスイッチングコンパレータC1
〜C255それぞれは、前記コンパレータ入力Cinに入
力される前記アナログ入力値Ainが、それぞれの閾値V
TH1 〜VTH255 よりも小さい場合には、それぞれの前記
コンパレータ出力Cout は論理値“1”を出力する。一
方、これらスイッチングコンパレータC1〜C255そ
れぞれは、入力された前記アナログ入力値Ainがそれぞ
れの前記閾値VTH1 〜VTH255 よりも大きい場合には、
それぞれの前記コンパレータ出力Cout から論理値
“0”を出力する。
【0080】前記エンコーダ2は、それぞれ独立して入
力される前記スイッチングコンパレータC1〜C255
の出力を8ビットの2進数へとバイナリコード化し、デ
ジタル値D1〜D8を出力する。
【0081】例えば、前記アナログ入力値Ainが前記下
限値Amin の場合、前記スイッチングコンパレータC1
〜C255の前記コンパレータ出力Cout は全て“1”
となり、前記エンコーダ2はこれをバイナリコード化
し、前記デジタル値D1〜D8が全て“0”となる。
又、前記アナログ入力Ainが前記上限値Amax の値の場
合、前記スイッチングコンパレータC1〜C255の前
記コンパレータ出力Coutは全て“0”となり、前記エ
ンコーダ2はこれをバイナリコード化し、前記デジタル
値D1〜D8は全て“1”となる。又、前記アナログ入
力値Ainの大きさが前記下限値Amin と前記上限値Ama
x の範囲内の場合、該アナログ入力値Ainの値が大きく
なるに連れ、前記スイッチングコンパレータC1〜C2
55のそれぞれの前記コンパレータ出力Cout の出力
が、前記スイッチングコンパレータC1側から前記スイ
ッチングコンパレータC255側へと順次“0”となっ
ていき、これ以外のものの前記コンパレータ出力Cout
は“1”を出力する。
【0082】例えば、前記アナログ入力値Ainのある値
の場合、該値に対応して合計23個の前記スイッチング
コンパレータC1〜C23が論理値“0”を出力し、こ
れ以外の前記スイッチングコンパレータC24〜C25
5が論理値“1”を出力する。又、このとき、前記エン
コーダ2は、前記スイッチングコンパレータC1〜C2
55のこのような論理値の出力をコード化し、次式に示
されるような前記デジタル値D1〜D8を出力する。
【0083】 D8=D7=D6=D4=0 …(8a ) D5=D3=D2=D1=1 …(8b )
【0084】即ち、上記(8a )式及び(8b )式で示
される前記デジタル値D1〜D8は、2進数では“00
010111”であり、10進数では“23”である。
【0085】以上説明した通り、前記第1実施例によれ
ば、合計255個の前記第1発明が適用された前記スイ
ッチングコンパレータC1〜C255のそれぞれの閾値
TH 1 〜VTH255 を、互いに値の異なる前記(7)式に
示されるような値に設定することができ、フラッシュ型
A/Dコンバータを構成することができる。これらスイ
ッチングコンパレータC1〜C255は、前記差動増幅
器を用いるコンパレータや、前記チョッパ型コンパレー
タに加え、より高速な比較動作を行うことができる。従
って、本第1実施例によれば、もともと高速A/D変換
が可能な前記フラッシュ型A/Dコンバータの変換速度
をより向上させることができる。又、前記スイッチング
コンパレータC1〜C255は、前記差動増幅器を用い
るコンパレータや前記チョッパ型コンパレータに比較
し、小型化が可能であり、従って、前記第1実施例によ
れば、A/Dコンバータ1全体の占有面積を縮小するこ
とが可能であり、集積度の向上を図ることが可能であ
る。
【0086】なお、発明者等の概算によれば、従来のチ
ョッパ型コンパレータを用いる同じビット数のA/Dコ
ンバータと比較して、本第1実施例のA/Dコンバータ
の占有面積は1/2程度まで縮小することができ、その
A/D変換速度は5〜10倍程度まで向上させることが
期待できる。
【0087】図9は、前記第1発明及び前記第2発明が
適用された前記第2実施例のA/Dコンバータの全体回
路図である。
【0088】この図9に示される前記第2実施例は、前
記第1発明が適用された前記図1に示される前記スイッ
チングコンパレータCn が合計255個用いられてい
る。又、該A/Dコンバータ1は、全体の構成として
は、前記第2発明が適用され、従来の前記フラッシュ型
A/Dコンバータの消費電力の変動の低減やノイズ低減
などの改良が成されたものである。
【0089】前記第2実施例の前記A/Dコンバータ1
は、主として、合計255個の前記スイッチングコンパ
レータC1〜C255と、前記第2発明の前記閾値可変
スイッチ素子に対応する合計254個のNチャネルMO
SトランジスタT1〜T254と、エンコーダ2とによ
り構成されている。本第2実施例に用いられている前記
スイッチングコンパレータC1〜C255と前記エンコ
ーダ2は、個々の単体については、前記図8を用いて前
述した前記第1実施例の同符号のものと同一のものであ
り、同様な動作をする。
【0090】本第2実施例の特徴は、前記第1実施例と
比較して、合計254個の前記スイッチングコンパレー
タC1〜C254のそれぞれの前記コンパレータ入力C
inと前記アナログ入力値Ainの端子との間に、それぞ
れ、前記NチャネルMOSトランジスタT1〜T254
が、それぞれのソース及びドレンに関して直列接続され
ていることである。又、これらのNチャネルMOSトラ
ンジスタT1〜T254のそれぞれのゲートは、この図
9においてそれぞれの1つ上方に図示される前記スイッ
チングコンパレータC2〜C255の、前記コンパレー
タ出力Cout に接続されている。例えば、第n 番目のN
チャネルMOSトランジスタTn については、第(n +
1)番目の前記スイッチングコンパレータC(n +1)
の前記コンパレータ出力Cout に接続されている。
【0091】従って、本第2実施例では、第n 番目の前
記スイッチングコンパレータCn は、第(n +1)番目
の前記スイッチングコンパレータC(n +1)の出力が
論理値“1”のとき、即ち、前記アナログ入力値Ainの
大きさが該第(n +1)番目の該スイッチングコンパレ
ータC(n +1)の前記閾値VTH(n+1) よりも小さいと
きにのみ、第n 番目の前記NチャネルMOSトランジス
タTn がオンとなることによって駆動状態となる。従っ
て、本第2実施例では、第n 番目の前記スイッチングコ
ンパレータCn の比較動作は、少なくとも第(n +1)
番目の前記スイッチングコンパレータC(n +1)の比
較動作完了後に動作することとなり、合計255個の前
記スイッチングコンパレータC1〜C255が全て動作
する場合であっても、これらの動作時期は前記閾値V
TH1 〜VTH255 の大きい順となる。少なくとも微小時間
動作時期がずらされて、順次比較動作を行うことにな
る。
【0092】従って、CMOSインバータの構成のこれ
らスイッチングコンパレータC1〜C255の貫通電流
は一時に集中することがなく、該貫通電流による電源電
流のピーク電流値が抑えられ、電源電圧の変動の低減及
び電源ノイズの低減を図ることが可能である。又、前記
アナログ入力値Ainの値によっては、必要な個数のみの
前記スイッチングコンパレータC1〜C255の比較動
作のみが行われ、平均的な当該A/Dコンバータ1の消
費電力の低減をも図ることが可能である。
【0093】なお、本第2実施例において、前述のよう
に前記スイッチングコンパレータC1〜C255の比較
動作を順次動作させるようにしても、これらスイッチン
グコンパレータC1〜C255の個々の比較動作は高速
に行うことができるので、当該A/Dコンバータ1のA
/D変換全体の処理速度が著しく遅れるようなことはな
い。
【0094】なお、本第2実施例では、第n 番目の前記
スイッチングコンパレータCn において、前記アナログ
入力値Ainの大きさがその閾値VTHn よりも大きいと判
定された場合、これ以降の他のスイッチングコンパレー
タC1〜C(n −1)の比較動作は行われず、これらス
イッチングコンパレータC1〜C(n −1)の前記コン
パレータ出力Cout は不定となる。従って、前記エンコ
ーダ2は、このような点について配慮されている。即
ち、該エンコーダ2は、第(n +1)番目の前記スイッ
チングコンパレータC(n +1)の出力が論理値“1”
であって、これの次の第n 番目の前記スイッチングコン
パレータCn の出力が論理値“0”となっている、この
ように論理値“1”と論理値“0”とが並んでいる最も
前記スイッチングコンパレータC255側(前記スイッ
チングコンパレータC1とは最も反対側)のものを判定
し、これに基づいて8ビットのデジタル値D1〜D8の
コード化を行う。
【0095】図10は、前記第1発明及び前記第2発明
が適用された前記第3実施例のA/Dコンバータの全体
回路図である。
【0096】前記図10に示される前記第3実施例のA
/Dコンバータ1は、前記図1を用いて前述した、前記
第1発明が適用された前記スイッチングコンパレータC
n を合計7個備えている。又、該第3実施例は、全体の
構成としては前記第2発明が適用された3ビットのフラ
ッシュ型A/Dコンバータとなっている。該A/Dコン
バータは、前記アナログ入力Ainを3ビットの前記デジ
タル値D1〜D3に変換するというものである。
【0097】前記第3実施例のA/Dコンバータ1は、
主として、合計7個の前記スイッチングコンパレータC
1〜C7と、エンコーダ2と、合計7個のNチャネルM
OSトランジスタT1〜T7と、合計3個のインバータ
3〜5とにより構成されている。
【0098】前記スイッチングコンパレータC1〜C7
それぞれには、図11に示す電源回路にて発生された供
給電源VR1〜VR7が供給される。該図11に示され
る当該第3実施例に用いられる電源回路は、互いに抵抗
値が等しい合計8個の抵抗素子R0〜R7と、合計7個
の電源バッファB1〜B7とにより構成されている。該
電源バッファB1〜B7は、前記図5に示されたものと
同じものであり、前記図6に示されるもの、あるいは前
記図7に示されるもののいずれか一方が用いられてい
る。
【0099】前記図10において、合計7個の前記スイ
ッチングコンパレータC1〜C7は、前記図1に示され
る如く、互いにその内部の回路が同一となっている。
又、その集積回路レイアウトパターンも、互いに同一と
なっている。一方、これらスイッチングコンパレータC
1〜C7それぞれには、順に、前記図11を用いて前述
した前記電源回路から供給される前記供給電源VR1〜
VR7の、互いに電圧が異なる供給電源が供給されてい
る。このため、これら合計7個の前記スイッチングコン
パレータC1〜C7のそれぞれの閾値VTH1 〜V
TH7 は、互いに異なる値となっている。第n 番目の前記
スイッチングコンパレータCn について、その前記閾値
THn は、次式のように表わすことができる(n は
“1”から“7”の整数)。
【0100】 VTHn =Amin +n ×(Amax −Amin )/8 …(9)
【0101】この図10において、前記スイッチングコ
ンパレータC4の前記コンパレータ入力Cinには前記ア
ナログ入力値Ainが入力されている。又、合計6個の前
記スイッチングコンパレータC1〜C3、C5〜C7の
それぞれの前記コンパレータ入力Cinと前記アナログ入
力値Ainの端子との間には、それぞれ順に、前記Nチャ
ネルMOSトランジスタT1〜T3、T5〜T7が、そ
れぞれのソースとドレンに関して直列に接続されてい
る。
【0102】その閾値VTH4 が前記下限値Amin と前記
上限値Amax とのフルスケールの1/2の値となってい
る前記スイッチングコンパレータC4について、その出
力には、前記NチャネルMOSトランジスタT2のゲー
トと、前記インバータ3の入力とが接続されている。該
インバータ3の出力には、前記NチャネルMOSトラン
ジスタT6のゲートが接続されている。従って、前記ア
ナログ入力値Ainの値が前記閾値VTH4 よりも小さい場
合には、前記スイッチングコンパレータC2が比較動作
を行う。一方、前記アナログ入力値Ainの値が前記閾値
TH4 よりも大きい場合には、前記スイッチングコンパ
レータC6が比較動作を行う。
【0103】更に、前記スイッチングコンパレータC2
の出力は、前記NチャネルMOSトランジスタT1のゲ
ートと、前記インバータ4の入力とに接続されている。
該インバータ4の出力は、前記NチャネルMOSトラン
ジスタT3のゲートに接続されている。従って、前記ア
ナログ入力値Ainの値が前記閾値VTH2 よりも小さい場
合には、前記スイッチングコンパレータC1が比較動作
を行う。一方、前記アナログ入力値Ainが前記閾値V
TH2 よりも大きい場合には、前記スイッチングコンパレ
ータC3が比較動作を行う。
【0104】一方、前記スイッチングコンパレータC6
については、その出力は、前記NチャネルMOSトラン
ジスタT5のゲートと、前記インバータ5の入力とに接
続されている。該インバータ5の出力は、前記Nチャネ
ルMOSトランジスタT7のゲートに接続されている。
従って、前記アナログ入力値Ainの値が前記閾値VTH 6
よりも小さい場合には、前記スイッチングコンパレータ
C5が比較動作を行う。一方、前記アナログ入力値Ain
が前記閾値VTH6 よりも大きい場合には、前記スイッチ
ングコンパレータC7が比較動作を行う。
【0105】前記エンコーダ2は、前記スイッチングコ
ンパレータC4の出力の反転値を、MSB(most signi
ficant bit)のデジタル値D3とする。即ち、前記スイ
ッチングコンパレータC4の出力の論理値が“1”の場
合、前記デジタル値D3の論理値は“0”となり、該ス
イッチングインバータC4の出力の論理値が“0”の場
合、前記デジタル値D3の論理値は“1”となる。
【0106】又、前記エンコーダ2は、前記スイッチン
グコンパレータC4の出力の論理値が“1”の場合、前
記スイッチングコンパレータC2の出力の反転値を前記
デジタル値D2の論理値として出力する。一方、前記ス
イッチングコンパレータC4の出力の論理値が“0”の
場合、前記スイッチングコンパレータC6の出力の反転
値を前記デジタル値D2の論理値とする。
【0107】更に、前記エンコーダ2は、前記スイッチ
ングコンパレータC4の出力の論理値が“1”であっ
て、且つ、前記スイッチングコンパレータC2の出力の
論理値も“1”の場合、前記スイッチングコンパレータ
C1の出力の反転値をLSB(least significant bi
t)の前記デジタル値D1とする。又、前記スイッチン
グコンパレータC4の出力の論理値が“1”であって、
且つ、前記スイッチングコンパレータC2の出力の論理
値が“0”である場合には、前記スイッチングコンパレ
ータC3の出力の反転値をLSBの前記デジタル値D1
の論理値とする。
【0108】一方、前記エンコーダ2は、前記スイッチ
ングコンパレータC4の出力の論理値が“0”であっ
て、且つ、前記スイッチングコンパレータC6の出力の
論理値が“1”の場合、前記スイッチングコンパレータ
C5の出力の反転値をLSBの前記デジタル値D1の論
理値とする。又、前記スイッチングコンパレータC4の
出力の論理値が“0”であって、且つ、前記スイッチン
グコンパレータC6の出力の論理値も“0”の場合に
は、前記スイッチングコンパレータC7の出力の反転値
をLSBの前記デジタル値D1の論理値とする。
【0109】このような本第3実施例のA/Dコンバー
タにおいては、前記スイッチングコンパレータC1〜C
3、C5〜C7それぞれに、前記第2発明の前記比較動
作停止スイッチに該当する前記NチャネルMOSトラン
ジスタT1〜T3、T5〜T7が設けられている。又、
該第3実施例では、前記比較動作停止スイッチに該当す
るこれらNチャネルMOSトランジスタT1〜T3、T
5〜T7それぞれが、それぞれの設けられた該当コンパ
レータC1〜C3、C5〜C7の決定するデジタル値D
1、D2よりも上位ビットのデジタル値D2〜D3を決
定する他のスイッチングコンパレータC2、C4、C6
の出力に従って動作する。このため、前記アナログ入力
値Ainが供給されてから最終的に前記デジタル値D1〜
D3のそれぞれの値が決定されるまでの期間において、
比較動作を行うものは、合計7個の前記スイッチングコ
ンパレータC1〜C7のうち、前記アナログ入力値Ain
に従って決定される所定の合計3個のもののみとなって
いる。
【0110】即ち、前記アナログ入力値Ainが入力され
た直後には、まず、前記スイッチングコンパレータC4
のみが比較動作を行う。次の第2段階としては、前記ス
イッチングコンパレータC2あるいはC6のいずれか一
方のみが比較動作を行う。続く第3段階では、前記スイ
ッチングコンパレータC1、C3、C5及びC7のう
ち、いずれか1つのみが比較動作を行う。これら第1段
階から第3段階までの、前記スイッチングコンパレータ
C1〜C7のうちのいずれか3個のみの動作によって、
前記デジタル値D1〜D3の値が決定される。
【0111】以上説明した通り、前記第3実施例によれ
ば、前記アナログ入力値AinのA/D変換の際、前記ス
イッチングコンパレータC1〜C7のうち、合計3個の
み比較動作を行うので、全体的な消費電力の低減を図る
ことができる。更に、前記スイッチングコンパレータC
1〜C7のうち、比較動作を行うもの合計3個について
も、これらは同時には比較動作を行わず、微小時間だけ
動作時期がずらされている。従って、本第3実施例にお
ける消費電流のピーク値は抑えられ、その消費電流の変
動量も低減され、これに伴って電源ノイズも低減され
る。又、このように比較動作の動作時期がずらされては
いても、これらスイッチングコンパレータC1〜C7の
比較動作は比較的高速に行われるので、当該A/Dコン
バータ1全体のA/D変換に必要な処理時間は不必要に
延長されることはない。
【0112】図12は、前記第1発明が適用された前記
第4実施例のA/Dコンバータの回路図である。
【0113】この図12に示される前記第4実施例のA
/Dコンバータ1は、合計m 個のPチャネルMOSトラ
ンジスタP1〜Pm と、合計1個のNチャネルMOSト
ランジスタN1とにより構成されるスイッチングコンパ
レータ10を備える。該スイッチングコンパレータ10
は、CMOSインバータの構成であり、前記第1発明が
適用されている。
【0114】又、前記A/Dコンバータ1は、該スイッ
チングコンパレータ10と共に、合計m 個のNチャネル
MOSトランジスタST1〜STm にて構成される閾値
可変スイッチ群STと、コントローラ11と、インバー
タ12とにより構成されている。
【0115】前記第4実施例の前記スイッチングコンパ
レータ10において、合計m 個の前記PチャネルMOS
トランジスタP1〜Pm 全ては、それぞれのソースが電
源V DDに接続され、それぞれのドレインがコンパレータ
出力Cout に接続され、又、それぞれの該ドレインは前
記NチャネルMOSトランジスタN1のドレインにも接
続されている。又、これらPチャネルMOSトランジス
タP1〜Pn それぞれのゲートは、前記閾値可変スイッ
チ群ST中のそれぞれに対応する前記NチャネルMOS
トランジスタST1〜STm のソース−ドレインを介し
て、コンパレータ入力Cinに接続されている。
【0116】従って、例えば前記NチャネルMOSトラ
ンジスタST1がオンとなると、前記PチャネルMOS
トランジスタP1のゲートは前記コンパレータ入力Cin
に導通状態となる。又、例えば前記NチャネルMOSト
ランジスタST2がオンとなると、前記PチャネルMO
SトランジスタP2のゲートが前記コンパレータ入力C
inに導通状態となる。
【0117】一方、該スイッチングコンパレータ10に
おいて、前記NチャネルMOSトランジスタN1につい
ては、そのドレンは前記PチャネルMOSトランジスタ
P1〜Pm の全てのソースに接続され、又、前記コンパ
レータ出力Cout にも接続されている。又、該Nチャネ
ルMOSトランジスタN1のソースはグランドGNDに
接続され、そのゲートは前記コンパレータ入力Cinに接
続されている。
【0118】このような本第4実施例の前記スイッチン
グコンパレータ10は、前記閾値可変スイッチ群STの
個々の前記NチャネルMOSトランジスタST1〜ST
m のオンオフによって、合計m 個の前記PチャネルMO
SトランジスタP1〜Pm のいずれかのゲートを選択的
に前記コンパレータ入力Cinへと導通状態とすることが
できる。これによって、これらPチャネルMOSトラン
ジスタP1〜Pm の、それぞれのゲートの前記コンパレ
ータ入力Cinに接続されるものの個数を変化させること
ができる。
【0119】従って、このような前記スイッチングコン
パレータ10においては、前記閾値可変スイッチ群ST
中の個々の前記NチャネルMOSトランジスタST1〜
STm のオンオフによって、当該スイッチングコンパレ
ータ10の前記論理閾値VTHを変化させることができ
る。これは、ソースとドレインに関して並列に接続され
た合計n 個の前記PチャネルMOSトランジスタP1〜
Pn を、複合的な1個のPチャネルMOSトランジスタ
Pと仮想すると、前記閾値可変スイッチ群STの個々の
前記NチャネルMOSトランジスタST1〜STn のオ
ンオフによって、該PチャネルMOSトランジスタPの
素子パラメータが変化されるものと考えることができ
る。例えば、該PチャネルMOSトランジスタPにおい
て、仮想的な前記ゲート幅Wを変化させるものと考える
ことができる。
【0120】このような前記スイッチングコンパレータ
10によれば、前記コントローラ11による前記閾値可
変スイッチ群ST中の個々の前記NチャネルMOSトラ
ンジスタST1〜STm のオンオフにて、所望の前記論
理閾値VTHを設定することができる。又、該スイッチン
グコンパレータ10は、該論理閾値VTHと、前記アナロ
グ入力値Ainとの比較を行うことができる。
【0121】又、本第4実施例の前記A/Dコンバータ
1では、合計1個の前記スイッチングコンパレータ10
の出力を、波形整形用の前記インバータ12を介して前
記コントローラ11に入力する。又、該コントローラ1
1は、この前記インバータ12からの入力などに応じ
て、前記閾値可変スイッチ群STの個々の前記Nチャネ
ルMOSトランジスタST1〜STn をオンオフする。
この間、デジタル出力Dout からは、MSBからLSB
への順に、前記デジタル値D1〜D3が出力される。例
えば、該コントローラ11の動作は、従来からある逐次
比較型A/Dコンバータの動作や、従来からある追従比
較型A/Dコンバータの動作とすることができる。
【0122】例えば、当該A/Dコンバータ1の動作
を、前記コントローラ11にて前記逐次比較型A/Dコ
ンバータの動作とした場合には、まず第1段階として、
前記スイッチングコンパレータ10が前記アナログ入力
値Ainの前記フルスケールの1/2の値の前記論理閾値
THにて該アナログ入力値Ainとの比較を行えるよう
に、前記閾値可変スイッチ群STの前記NチャネルMO
SトランジスタST1〜STn の個々のオンオフを行
う。このときの前記スイッチングコンパレータ10の比
較結果、即ち、前記デジタル出力Dout に基づいて、前
記コントローラ11は、前記デジタル値D1〜Dn のM
SBを得ることができる。
【0123】次に、第2段階として、前記第1段階の比
較結果に基づいて、前記コントローラ11は前記スイッ
チングコンパレータ10の前記閾値VTHを、前記フルス
ケールの1/4の値とするか、該フルスケールの3/4
の値とするかを判定し、該判定に基づいて、前記閾値可
変スイッチ群STのオンオフにて前記スイッチングコン
パレータ10の前記閾値VTHの設定を行う。又、このよ
うに設定された前記閾値VTHに基づいた前記スイッチン
グコンパレータ10の比較結果は、前記デジタル値D1
〜Dn のMSBから2ビット目の論理値として前記デジ
タル出力Doutから出力される。
【0124】該3段階以降についても、同様の処理を行
う。このような一連の処理中に順次前記デジタル出力値
Dout から出力される合計3個の論理値によって、MS
BからLSBへと前記アナログ入力値AinのA/D変換
結果の前記デジタル値D1〜D3を得ることができる。
【0125】以上説明した通り、本第4実施例によれ
ば、1つの前記スイッチングコンパレータ10のみで前
記アナログ入力値AinのA/D変換を行うことができ、
必要とする素子数を減少し、集積度の向上などを図るこ
とが可能である。又、前記スイッチングコンパレータ1
0は、従来のコンパレータに比べ、高速動作が可能であ
る。従って、本第4実施例の前記A/Dコンバータ1
は、従来の前記逐次比較型A/Dコンバータや、従来の
前記追従比較型A/Dコンバータに比べ、高速化を図る
ことが可能である。
【0126】なお、本第4実施例では、CMOSインバ
ータの構成とされた前記スイッチングコンパレータ10
の前記電源VDD側に接続される前記PチャネルMOSト
ランジスタPを、前記閾値可変スイッチ群STにて操作
し、前記論理閾値VTHを変更するようにしている。しか
しながら、前記NチャネルMOSトランジスタN1を、
多数のNチャネルMOSトランジスタを用い複合的に構
成し、これを前記閾値可変スイッチ群STと同様のもの
で切換え、これによって前記論理閾値VTHを変更するよ
うにしてもよい。あるいは、CMOSインバータの構成
の前記スイッチングコンパレータ10の、PチャネルM
OSトランジスタとNチャネルMOSトランジスタとの
両方を複合的なものとしてもよい。
【0127】なお、以上説明した前記第1実施例〜第3
実施例において、前記スイッチングコンパレータC1〜
C255それぞれの出力を前記エンコーダ2へと入力す
る際、この経路中に1つ又は複数の波形整形用のインバ
ータを設けてもよい。これによって、前記エンコーダ2
におけるコード化の動作をより安定的に行えるようにす
ることができる。
【0128】又、前記第2実施例及び第3実施例におい
ては、前記第1発明が適用された前記スイッチングコン
パレータを用いている。しかしながら、これら第2実施
例及び第3実施例において、他のコンパレータ、例えば
前記チョッパ型コンパレータや前記差動増幅器を用いた
コンパレータなどを用いてもよい。
【0129】又、前記第1実施例〜第4実施例では、前
記図1を用いて説明したCMOSインバータの構成の前
記スイッチングコンパレータを用いているが、他の構成
の前記スイッチングコンパレータ、例えば前記図2に示
されるようなE−D型MOSインバータの構成のものを
用いるものであってもよい。
【0130】
【発明の効果】以上説明した通り、前記第1発明によれ
ば、より小型化を図ることが可能であり、又、高速A/
D変換が可能なA/Dコンバータを提供することができ
るという優れた効果を得ることができる。又、前記第2
発明によれば、消費電流の変動のピーク値を抑え、又、
該消費電流の変動に伴った電源ノイズを低減することが
できるA/Dコンバータを提供することができるという
優れた効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願の第1発明が適用された第1実施例、本願
の第1発明及び第2発明が適用された第2実施例及び第
3実施例、前記第1発明が適用された第4実施例のA/
Dコンバータに用いられるスイッチングコンパレータの
回路図
【図2】前記スイッチングコンパレータの変形例の回路
【図3】前記スイッチングコンパレータを示す第1のシ
ンボル図
【図4】前記スイッチングコンパレータを示す第2のシ
ンボル図
【図5】前記第1実施例及び前記第2実施例に用いられ
る電源回路の回路図
【図6】前記電源回路に用いられる電源バッファの第1
例を示す回路図
【図7】前記電源回路に用いられる電源バッファの第2
例を示す回路図
【図8】前記第1実施例のA/Dコンバータの全体回路
【図9】前記第2実施例のA/Dコンバータの全体回路
【図10】前記第3実施例のA/Dコンバータの全体回
路図
【図11】前記第3実施例に用いられる電源回路の回路
【図12】前記第1発明が適用された第4実施例のA/
Dコンバータの全体回路図
【符号の説明】
1…A/Dコンバータ 2…エンコーダ 10、Cn 、C1〜C255…スイッチングコンパレー
タ 12…インバータ 30n …バッファ(差動増幅器) 32n …アナログインバータ Ain…アナログ入力値 Bn …電源バッファ Cin…コンパレータ入力 Cout …コンパレータ出力 D1〜D8…デジタル値 R0〜R255…抵抗素子 SR1〜SRn …NチャネルMOSトランジスタ(閾値
可変スイッチ素子) TN、TND…NチャネルMOSトランジスタ(スイッ
チング能動素子) TNL…NチャネルMOSトランジスタ(負荷デバイ
ス) TP、P1〜Pm …PチャネルMOSトランジスタ(ス
イッチング能動素子) T1〜T254…NチャネルMOSトランジスタ(比較
動作停止スイッチ) V1〜V255…比較参照電圧 VR1〜VR255…スイッチングコンパレータの供給
電源

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アナログ入力値をデジタル値に変換するA
    /Dコンバータにおいて、 コンパレータ入力と所定論理閾値とに従って、スイッチ
    ング能動素子にてコンパレータ出力を出力すると共に、
    又、前記スイッチング能動素子に関する回路パラメータ
    を調整することによって、前記論理閾値が前記アナログ
    入力値の取り得る範囲内に設定されたスイッチングコン
    パレータを少なくとも1つ備え、 前記コンパレータ入力へと前記アナログ入力値を導入す
    るようにし、又、前記コンパレータ出力に基づいて前記
    デジタル値を決定することを特徴とするA/Dコンバー
    タ。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記スイッチングコンパレータの構成が、CMOSイン
    バータの構成であることを特徴とするA/Dコンバー
    タ。
  3. 【請求項3】請求項1又は2のいずれか1つにおいて、 前記スイッチングコンパレータが、これへの供給電源の
    調整にて、前記論理閾値が設定されていることを特徴と
    するA/Dコンバータ。
  4. 【請求項4】請求項1又は2のいずれか1つにおいて、
    更に、 前記スイッチングコンパレータの前記論理閾値を変化さ
    せるための、複数の閾値可変スイッチ素子によって構成
    される閾値可変スイッチ群と、 複数の前記スイッチング能動素子によって構成されてお
    り、前記閾値可変スイッチ群の個々の前記閾値可変スイ
    ッチ素子のオンオフにて、互いに並列に接続される、そ
    の前記スイッチング能動素子の個数を変化させ、これに
    よって前記論理閾値を変化させるスイッチング能動素子
    群とを備え、 前記論理閾値が可変であることを特徴とするA/Dコン
    バータ。
  5. 【請求項5】複数のコンパレータを備えた、アナログ入
    力値をデジタル値に変換するA/Dコンバータにおい
    て、 少なくとも前記コンパレータの1つに設けられた比較動
    作停止スイッチを備え、 該比較動作停止スイッチのオンオフ時期を制御すること
    により、複数の前記コンパレータのうちの少なくとも一
    部のものの動作時期をずらすようにしたことを特徴とす
    るA/Dコンバータ。
  6. 【請求項6】請求項5において、 前記比較動作停止スイッチのオンオフ動作が、これが設
    けられた該当コンパレータよりも上位ビットのデジタル
    値を決定する他のコンパレータの出力に従って動作する
    ことを特徴とするA/Dコンバータ。
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