JPH05198419A - 酸化物磁性材料 - Google Patents
酸化物磁性材料Info
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- JPH05198419A JPH05198419A JP4009892A JP989292A JPH05198419A JP H05198419 A JPH05198419 A JP H05198419A JP 4009892 A JP4009892 A JP 4009892A JP 989292 A JP989292 A JP 989292A JP H05198419 A JPH05198419 A JP H05198419A
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- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01F—MAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
- H01F1/00—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties
- H01F1/01—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials
- H01F1/03—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity
- H01F1/12—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials
- H01F1/34—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials non-metallic substances, e.g. ferrites
- H01F1/342—Oxides
- H01F1/344—Ferrites, e.g. having a cubic spinel structure (X2+O)(Y23+O3), e.g. magnetite Fe3O4
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Power Engineering (AREA)
- Soft Magnetic Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 安定して高い飽和磁束密度を有する磁心を得
ることができ、磁心損失を考慮した所望の飽和磁束密度
を有する磁心を得ることもできる偏向ヨーク用磁心材料
として好適な酸化物磁性材料を提供する。 【構成】 本酸化物磁性材料は、Fe2 O3 を40乃至
50モル%,ZnOを5乃至30モル%,MnOを10
モル%以下(Oモル%を除く),MgOを10乃至50
モル%,SiO2 を50乃至3000ppm及びCaO
を150乃至6000ppm含有するマグネシウム亜鉛
フェライトに、添加材としてPを500ppm以下(0
ppmを除く)含有させたものである。前記割合で含有
するマグネシウム亜鉛フェライトは、高飽和磁束密度組
成範囲に属する組成となる。Pの含有量を変化させる
と、飽和磁束密度及び焼結体密度が変化する。
ることができ、磁心損失を考慮した所望の飽和磁束密度
を有する磁心を得ることもできる偏向ヨーク用磁心材料
として好適な酸化物磁性材料を提供する。 【構成】 本酸化物磁性材料は、Fe2 O3 を40乃至
50モル%,ZnOを5乃至30モル%,MnOを10
モル%以下(Oモル%を除く),MgOを10乃至50
モル%,SiO2 を50乃至3000ppm及びCaO
を150乃至6000ppm含有するマグネシウム亜鉛
フェライトに、添加材としてPを500ppm以下(0
ppmを除く)含有させたものである。前記割合で含有
するマグネシウム亜鉛フェライトは、高飽和磁束密度組
成範囲に属する組成となる。Pの含有量を変化させる
と、飽和磁束密度及び焼結体密度が変化する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸化物磁性材料に関す
るものであり、より詳しくは例えば偏向ヨーク用磁心材
料として好適な酸化物磁性材料に関する。
るものであり、より詳しくは例えば偏向ヨーク用磁心材
料として好適な酸化物磁性材料に関する。
【0002】
【従来の技術】酸化物磁性材料であるフェライトは、偏
向ヨーク等、各種巻線部品として広く用いられ、種々の
電子機器に組み込まれていることは周知の通りである。
近年の電子機器の小型化、並びに廉価化が強く望まれて
おり、巻線部品も例外ではない。
向ヨーク等、各種巻線部品として広く用いられ、種々の
電子機器に組み込まれていることは周知の通りである。
近年の電子機器の小型化、並びに廉価化が強く望まれて
おり、巻線部品も例外ではない。
【0003】偏向ヨーク用磁心材料などでは、薄型化の
ため電磁気特性としては飽和時速密度の向上と安定化が
要求されている。この要求に対し、マグネシウム亜鉛フ
ェライトに二酸化珪素(SiO2 )及び酸化カルシウム
(CaO)をコントロールすることによって、飽和磁束
密度が改善することは既に知られている。
ため電磁気特性としては飽和時速密度の向上と安定化が
要求されている。この要求に対し、マグネシウム亜鉛フ
ェライトに二酸化珪素(SiO2 )及び酸化カルシウム
(CaO)をコントロールすることによって、飽和磁束
密度が改善することは既に知られている。
【0004】また、巻線部品の薄型化,軽量化のため、
TVの大画面の普及によりそれに使用される偏向ヨーク
に高負荷が印加されるため、高飽和磁束密度を有する材
料が強く要望されている。
TVの大画面の普及によりそれに使用される偏向ヨーク
に高負荷が印加されるため、高飽和磁束密度を有する材
料が強く要望されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
偏向ヨーク用磁心材料では、飽和磁束密度に限界(約2
50mT)があり、しかも安定して高い飽和磁束密度が
得られないため、磁心の発熱が大きくなるという欠点が
あった。
偏向ヨーク用磁心材料では、飽和磁束密度に限界(約2
50mT)があり、しかも安定して高い飽和磁束密度が
得られないため、磁心の発熱が大きくなるという欠点が
あった。
【0006】また、飽和磁束密度を高くすると、焼結体
密度も高くなり磁心損失が大きくなる傾向にがあるが、
飽和磁束密度及び焼結体密度のコントロールが困難であ
ったため、磁心損失を考慮した所望の飽和磁束密度を得
ることは容易でないという欠点もあった。
密度も高くなり磁心損失が大きくなる傾向にがあるが、
飽和磁束密度及び焼結体密度のコントロールが困難であ
ったため、磁心損失を考慮した所望の飽和磁束密度を得
ることは容易でないという欠点もあった。
【0007】そこで、本発明は、上述の問題を解決する
ためになされたものであり、安定して高い飽和磁束密度
を有する磁心を得ることができ、磁心損失を考慮した所
望の飽和磁束密度を有する磁心を得ることもできる偏向
ヨーク用磁心材料として好適な酸化物磁性材料を提供す
ることを目的とする。
ためになされたものであり、安定して高い飽和磁束密度
を有する磁心を得ることができ、磁心損失を考慮した所
望の飽和磁束密度を有する磁心を得ることもできる偏向
ヨーク用磁心材料として好適な酸化物磁性材料を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、Fe2 O3 を40乃至50モル%,ZnO
を5乃至30モル%,MnOを0乃至10モル%,Mg
Oを10乃至50モル%,SiO2 を50乃至3000
ppm及びCaOを150乃至6000ppm含有する
マグネシウム亜鉛フェライトに、Pを500ppm以下
含有させたことを特徴とする酸化物磁性材料である。
に本発明は、Fe2 O3 を40乃至50モル%,ZnO
を5乃至30モル%,MnOを0乃至10モル%,Mg
Oを10乃至50モル%,SiO2 を50乃至3000
ppm及びCaOを150乃至6000ppm含有する
マグネシウム亜鉛フェライトに、Pを500ppm以下
含有させたことを特徴とする酸化物磁性材料である。
【0009】
【作用】本発明によれば、前記各酸化物をそれぞれ前記
割合で含有するマグネシウム亜鉛フェライトは、高飽和
磁束密度組成範囲に属する組成となる。これにより高い
飽和磁束密度を有する磁心を得ることができる。
割合で含有するマグネシウム亜鉛フェライトは、高飽和
磁束密度組成範囲に属する組成となる。これにより高い
飽和磁束密度を有する磁心を得ることができる。
【0010】また、このマグネシウム亜鉛フェライトに
添加するPの含有量を変化させることにより、飽和磁束
密度及び焼結体密度が変化するので、飽和磁束密度及び
焼結体密度のコントロールが容易となり、安定して飽和
磁束密度を最大にすることもでき、磁心の発熱を低減で
きる。
添加するPの含有量を変化させることにより、飽和磁束
密度及び焼結体密度が変化するので、飽和磁束密度及び
焼結体密度のコントロールが容易となり、安定して飽和
磁束密度を最大にすることもでき、磁心の発熱を低減で
きる。
【0011】従って、偏向ヨーク用磁心材料として好適
な酸化物磁性材料となる。
な酸化物磁性材料となる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例について詳述する。
【0013】本発明の一実施例の酸化物磁性材料は、酸
化鉄(Fe2 O3 )を40乃至50モル%,酸化亜鉛
(ZnO)を5乃至30モル%,酸化マンガン(Mn
O)を0乃至10モル%,酸化マグネシウム(MgO)
を10乃至50モル%,二酸化珪素(SiO2 )を50
乃至3000ppm及び酸化カルシウム(CaO)を1
50乃至6000ppm含有するマグネシウム亜鉛フェ
ライトに、添加材として燐(P)を500ppm以下含
有させたものである。
化鉄(Fe2 O3 )を40乃至50モル%,酸化亜鉛
(ZnO)を5乃至30モル%,酸化マンガン(Mn
O)を0乃至10モル%,酸化マグネシウム(MgO)
を10乃至50モル%,二酸化珪素(SiO2 )を50
乃至3000ppm及び酸化カルシウム(CaO)を1
50乃至6000ppm含有するマグネシウム亜鉛フェ
ライトに、添加材として燐(P)を500ppm以下含
有させたものである。
【0014】上記酸化物磁性材料により、例えば、磁心
を得るには、上記割合の各粉体を用意し、それぞれを混
合して1000℃で仮焼成を行い、純水を使用して湿式
粉砕を行う。次に、プレス成型機により所定の形(例え
ば円柱状)に成型する。次に、1300℃において空気
中にて3時間焼成して、磁心が得られる。
を得るには、上記割合の各粉体を用意し、それぞれを混
合して1000℃で仮焼成を行い、純水を使用して湿式
粉砕を行う。次に、プレス成型機により所定の形(例え
ば円柱状)に成型する。次に、1300℃において空気
中にて3時間焼成して、磁心が得られる。
【0015】前記マグネシウム亜鉛フェライトは、母材
となるものであり、前記組成範囲であればどんな組成で
も何ら支障はない。このような組成とすることにより、
高飽和磁束密度を有する材料が得られる。
となるものであり、前記組成範囲であればどんな組成で
も何ら支障はない。このような組成とすることにより、
高飽和磁束密度を有する材料が得られる。
【0016】前記添加材であるPは、材料製造工程にお
ける仮焼前又は仮焼後のいずれの工程で添加してもよ
い。さらに原料中に含有されていてもかまわない。ま
た、添加材は酸化物に限らず、燐単独,燐酸,燐酸塩な
どの金属化合物であってもよい。但し、この場合は添加
重量はP換算しなければならない。母材フェライトに対
してPを前記所定量含有させることにより、母材フェラ
イト単独では得られない高い飽和磁束密度を安定して得
ることができる。またPの含有量の上限を500ppm
としたのは、それを越えて含有させると、後述する図2
に示すように、飽和磁束密度が低下するからであり、偏
向ヨーク用磁心材料として好ましくないからである。
ける仮焼前又は仮焼後のいずれの工程で添加してもよ
い。さらに原料中に含有されていてもかまわない。ま
た、添加材は酸化物に限らず、燐単独,燐酸,燐酸塩な
どの金属化合物であってもよい。但し、この場合は添加
重量はP換算しなければならない。母材フェライトに対
してPを前記所定量含有させることにより、母材フェラ
イト単独では得られない高い飽和磁束密度を安定して得
ることができる。またPの含有量の上限を500ppm
としたのは、それを越えて含有させると、後述する図2
に示すように、飽和磁束密度が低下するからであり、偏
向ヨーク用磁心材料として好ましくないからである。
【0017】次に、マグネシウム亜鉛フェライトに含有
されるSiO2 ,CaO及び添加材Pを複合添加した場
合の飽和磁束密度について表1を参照して説明する。同
表はSiO2 ,CaO及びPの割合と飽和磁束密度との
関係を示すものである。
されるSiO2 ,CaO及び添加材Pを複合添加した場
合の飽和磁束密度について表1を参照して説明する。同
表はSiO2 ,CaO及びPの割合と飽和磁束密度との
関係を示すものである。
【0018】
【表1】
【0019】材料は、母材フェライトとして酸化鉄(F
e2 O3 )48.5モル%,酸化亜鉛(ZnO)18.
8モル%,酸化マンガン(MnO)2.0モル%及び酸
化マグネシウム(MgO)30.7モル%に、二酸化珪
素(SiO2 )を40乃至3500ppm及び酸化カル
シウム(CaO)を120乃至6500ppmの範囲で
変化させた配合割合の各粉体を用意し、これに対してP
を5ppm(無添加)乃至1100ppmの範囲で変化
させたものである。
e2 O3 )48.5モル%,酸化亜鉛(ZnO)18.
8モル%,酸化マンガン(MnO)2.0モル%及び酸
化マグネシウム(MgO)30.7モル%に、二酸化珪
素(SiO2 )を40乃至3500ppm及び酸化カル
シウム(CaO)を120乃至6500ppmの範囲で
変化させた配合割合の各粉体を用意し、これに対してP
を5ppm(無添加)乃至1100ppmの範囲で変化
させたものである。
【0020】飽和磁束密度測定用の試験品は、上記材料
をそれぞれ混合して1000℃で仮焼成を行い、純水を
使用して湿式粉砕を行い、そしてプレス成型機により円
筒状に成型し、1300℃において空気中にて3時間焼
成し、外径31mm,内径19mm,高さ6mmの円筒
状の磁心を用いた。
をそれぞれ混合して1000℃で仮焼成を行い、純水を
使用して湿式粉砕を行い、そしてプレス成型機により円
筒状に成型し、1300℃において空気中にて3時間焼
成し、外径31mm,内径19mm,高さ6mmの円筒
状の磁心を用いた。
【0021】飽和磁束密度の測定条件は、表2の通りで
ある。
ある。
【0022】
【表2】
【0023】表1に示すように、SiO2 の含有量が4
0乃至3500ppmの範囲,CaOの含有量が120
乃至6500ppmの範囲及びPが5ppm(無添加)
乃至1100ppmの範囲で、232ppm乃至269
ppmという安定して高い飽和磁束密度が得られる。
0乃至3500ppmの範囲,CaOの含有量が120
乃至6500ppmの範囲及びPが5ppm(無添加)
乃至1100ppmの範囲で、232ppm乃至269
ppmという安定して高い飽和磁束密度が得られる。
【0024】次に、上記構成の酸化物磁性材料の効果に
ついて図1及び図2を参照して説明する。図1はSiO
2 及びCaOを含有する母材フェライトに、添加材とし
てPを含有させた場合のPの割合と焼結体密度との関係
を示す図である。
ついて図1及び図2を参照して説明する。図1はSiO
2 及びCaOを含有する母材フェライトに、添加材とし
てPを含有させた場合のPの割合と焼結体密度との関係
を示す図である。
【0025】材料は、母材フェライトとして酸化鉄(F
e2 O3 )48.5モル%,酸化亜鉛(ZnO)18.
8モル%,酸化マンガン(MnO)2.0モル%,酸化
マグネシウム30.7モル%,二酸化珪素(SiO2 )
200ppm,酸化カルシウム(CaO)250ppm
からなる配合割合の粉体を用意し、これに対してPを5
ppm(無添加)乃至1000ppmの範囲で変化させ
たものである。
e2 O3 )48.5モル%,酸化亜鉛(ZnO)18.
8モル%,酸化マンガン(MnO)2.0モル%,酸化
マグネシウム30.7モル%,二酸化珪素(SiO2 )
200ppm,酸化カルシウム(CaO)250ppm
からなる配合割合の粉体を用意し、これに対してPを5
ppm(無添加)乃至1000ppmの範囲で変化させ
たものである。
【0026】焼結体密度測定用の試験品は、表1の試験
品と同様の方法により得られた直径21mm,高さ11
mmの円柱状の磁心を用いた。
品と同様の方法により得られた直径21mm,高さ11
mmの円柱状の磁心を用いた。
【0027】この結果、添加材が加られていない母材フ
ェライト単独の焼結密度は、4.70g/cc以下であ
るが、Pを添加することにより焼結密度は向上し、Pが
150ppmで極大値(4.79g/cc)となった。
ェライト単独の焼結密度は、4.70g/cc以下であ
るが、Pを添加することにより焼結密度は向上し、Pが
150ppmで極大値(4.79g/cc)となった。
【0028】図2はSiO2 及びCaOを含有する母材
フェライトに、添加材としてPを含有させた場合のPの
割合と飽和磁束密度との関係を示す図である。
フェライトに、添加材としてPを含有させた場合のPの
割合と飽和磁束密度との関係を示す図である。
【0029】材料は、図1の焼結体密度の測定の場合と
同様のものとし、飽和磁束密度測定用の試験品は、焼結
体密度測定用の試験品と同様の方法により得られた外径
31mm,内径19mm,高さ6mmの円筒状の磁心を
用いた。また、飽和磁束密度の測定条件は前記表2の通
りである。
同様のものとし、飽和磁束密度測定用の試験品は、焼結
体密度測定用の試験品と同様の方法により得られた外径
31mm,内径19mm,高さ6mmの円筒状の磁心を
用いた。また、飽和磁束密度の測定条件は前記表2の通
りである。
【0030】この結果、添加材が加られていない母材フ
ェライト単独の飽和磁束密度は、255mT以下である
が、Pを添加することにより飽和磁束密度は向上し、P
が1000ppm以上の含有量では母材フェライト単独
の場合よりも低くなり(255mT以下)、Pが150
ppmで極大値(270mT)となった。
ェライト単独の飽和磁束密度は、255mT以下である
が、Pを添加することにより飽和磁束密度は向上し、P
が1000ppm以上の含有量では母材フェライト単独
の場合よりも低くなり(255mT以下)、Pが150
ppmで極大値(270mT)となった。
【0031】このように、上記構成の酸化物磁性材料に
よれば、添加材としてPを含有させることにより、従来
得られなかった高飽和磁束密度(270mT)を安定し
て得ることができ、偏向ヨーク用磁心材料として好まし
いものとなる。従って、このような組成を有する酸化物
磁性材料を磁心として用いた場合には、磁心の発熱を低
減でき、発熱に起因する諸問題を回避できる。
よれば、添加材としてPを含有させることにより、従来
得られなかった高飽和磁束密度(270mT)を安定し
て得ることができ、偏向ヨーク用磁心材料として好まし
いものとなる。従って、このような組成を有する酸化物
磁性材料を磁心として用いた場合には、磁心の発熱を低
減でき、発熱に起因する諸問題を回避できる。
【0032】また、添加材Pの含有量をコントロールす
ることにより、必要な飽和磁束密度及び焼結体密度が得
られるので、磁心損失を考慮した所望の飽和磁束密度を
容易に得ることができる。
ることにより、必要な飽和磁束密度及び焼結体密度が得
られるので、磁心損失を考慮した所望の飽和磁束密度を
容易に得ることができる。
【0033】
【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、所定量の
Fe2 O3 ,ZnO,MnO,MgO,SiO2 及びC
aOを含有するマグネシウム亜鉛フェライトは、高飽和
磁束密度組成範囲に属する組成となり、このマグネシウ
ム亜鉛フェライトに添加するPの含有量を変化させるこ
とにより、飽和磁束密度及び焼結体密度が変化して飽和
磁束密度を最大にすることもできるので、安定して高い
飽和磁束密度を有する磁心を得ることができ、磁心損失
を考慮した所望の飽和磁束密度を有する磁心を得ること
もできる偏向ヨーク用磁心材料として好適な酸化物磁性
材料を提供することができる。
Fe2 O3 ,ZnO,MnO,MgO,SiO2 及びC
aOを含有するマグネシウム亜鉛フェライトは、高飽和
磁束密度組成範囲に属する組成となり、このマグネシウ
ム亜鉛フェライトに添加するPの含有量を変化させるこ
とにより、飽和磁束密度及び焼結体密度が変化して飽和
磁束密度を最大にすることもできるので、安定して高い
飽和磁束密度を有する磁心を得ることができ、磁心損失
を考慮した所望の飽和磁束密度を有する磁心を得ること
もできる偏向ヨーク用磁心材料として好適な酸化物磁性
材料を提供することができる。
【図1】母材フェライトに添加材としてPを含有させた
場合のPの割合と焼結体密度との関係を示す図である。
場合のPの割合と焼結体密度との関係を示す図である。
【図2】母材フェライトに添加材としてPを含有させた
場合のPの割合と飽和磁束密度との関係を示す図であ
る。
場合のPの割合と飽和磁束密度との関係を示す図であ
る。
【手続補正書】
【提出日】平成5年3月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、Fe2 O3 を40乃至50モル%,ZnO
を5乃至30モル%,MnOを10モル%以下(0モル
%を除く),MgOを10乃至50モル%,SiO2 を
50乃至3000ppm及びCaOを150乃至600
0ppm含有するマグネシウム亜鉛フェライトに、Pを
500ppm以下(0ppmを除く)含有させたことを
特徴とする酸化物磁性材料である。
に本発明は、Fe2 O3 を40乃至50モル%,ZnO
を5乃至30モル%,MnOを10モル%以下(0モル
%を除く),MgOを10乃至50モル%,SiO2 を
50乃至3000ppm及びCaOを150乃至600
0ppm含有するマグネシウム亜鉛フェライトに、Pを
500ppm以下(0ppmを除く)含有させたことを
特徴とする酸化物磁性材料である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】本発明の一実施例の酸化物磁性材料は、酸
化鉄(Fe2 O3 )を40乃至50モル%,酸化亜鉛
(ZnO)を5乃至30モル%,酸化マンガン(Mn
O)を10モル%以下(0モル%を除く),酸化マグネ
シウム(MgO)を10乃至50モル%,二酸化珪素
(SiO2 )を50乃至3000ppm及び酸化カルシ
ウム(CaO)を150乃至6000ppm含有するマ
グネシウム亜鉛フェライトに、添加材として燐(P)を
500ppm以下(0ppmを除く)含有させたもので
ある。
化鉄(Fe2 O3 )を40乃至50モル%,酸化亜鉛
(ZnO)を5乃至30モル%,酸化マンガン(Mn
O)を10モル%以下(0モル%を除く),酸化マグネ
シウム(MgO)を10乃至50モル%,二酸化珪素
(SiO2 )を50乃至3000ppm及び酸化カルシ
ウム(CaO)を150乃至6000ppm含有するマ
グネシウム亜鉛フェライトに、添加材として燐(P)を
500ppm以下(0ppmを除く)含有させたもので
ある。
Claims (1)
- 【請求項1】 Fe2 O3 を40乃至50モル%,Zn
Oを5乃至30モル%,MnOを0乃至10モル%,M
gOを10乃至50モル%,SiO2 を50乃至300
0ppm及びCaOを150乃至6000ppm含有す
るマグネシウム亜鉛フェライトに、Pを500ppm以
下含有させたことを特徴とする酸化物磁性材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00989292A JP3236648B2 (ja) | 1992-01-23 | 1992-01-23 | 酸化物磁性材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00989292A JP3236648B2 (ja) | 1992-01-23 | 1992-01-23 | 酸化物磁性材料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05198419A true JPH05198419A (ja) | 1993-08-06 |
JP3236648B2 JP3236648B2 (ja) | 2001-12-10 |
Family
ID=11732788
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP00989292A Expired - Fee Related JP3236648B2 (ja) | 1992-01-23 | 1992-01-23 | 酸化物磁性材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3236648B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6210598B1 (en) | 1998-08-19 | 2001-04-03 | Minebea Co., Ltd. | Mn-Zn ferrite |
US6296791B1 (en) | 1999-04-05 | 2001-10-02 | Minebea Co., Ltd. | Process for producing Mn-Zn ferrite |
US6403017B1 (en) | 1999-04-05 | 2002-06-11 | Minebea Co., Ltd. | Process for producing Mn-Zn ferrite |
KR100567467B1 (ko) * | 1999-10-12 | 2006-04-03 | 티디케이가부시기가이샤 | 니켈망간아연을 기본물로 하는 페라이트와 이를 구비하는 변압기 및 쵸크코일 |
-
1992
- 1992-01-23 JP JP00989292A patent/JP3236648B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6210598B1 (en) | 1998-08-19 | 2001-04-03 | Minebea Co., Ltd. | Mn-Zn ferrite |
US6296791B1 (en) | 1999-04-05 | 2001-10-02 | Minebea Co., Ltd. | Process for producing Mn-Zn ferrite |
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KR100567467B1 (ko) * | 1999-10-12 | 2006-04-03 | 티디케이가부시기가이샤 | 니켈망간아연을 기본물로 하는 페라이트와 이를 구비하는 변압기 및 쵸크코일 |
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Publication number | Publication date |
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JP3236648B2 (ja) | 2001-12-10 |
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