JPH0519804B2 - - Google Patents

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JPH0519804B2
JPH0519804B2 JP57118509A JP11850982A JPH0519804B2 JP H0519804 B2 JPH0519804 B2 JP H0519804B2 JP 57118509 A JP57118509 A JP 57118509A JP 11850982 A JP11850982 A JP 11850982A JP H0519804 B2 JPH0519804 B2 JP H0519804B2
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Takayuki Kumasaka
Hideo Fujiwara
Noritoshi Saito
Moichi Ootomo
Takeo Yamashita
Sanehiro Kudo
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    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y25/00Nanomagnetism, e.g. magnetoimpedance, anisotropic magnetoresistance, giant magnetoresistance or tunneling magnetoresistance
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F10/00Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure
    • H01F10/32Spin-exchange-coupled multilayers, e.g. nanostructured superlattices

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  • Nanotechnology (AREA)
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  • Power Engineering (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は磁性体膜に係り、特に磁気ヘツド用の
コア材料として、高密度磁気記録に好適な性能を
発揮する磁性体膜およびそれを用いた磁性ヘツド
に関する。
磁気記録の高密度化の進歩はめざましく、メタ
ルテープの出現によつて従来の酸化物テープの保
持力Hcが600〜700Oeに対して1200〜1600Oeのも
のが容易に得られるようになつた。このような高
保磁力記録媒体に十分に記録するためには高飽和
磁束密度を有する磁気ヘツド用の磁性材料が要求
される。高飽和磁束密度を有する磁性材料はFe、
Co、Niを主成分とした合金で、10000ガウス以上
のものを容易に得ることができる。
従来、磁気ヘツド等に金属磁性材料を用いる場
合は高周波領域における渦電流損をおさえるため
に磁性体膜を電気的に絶縁して積層した構造がと
れている。その製造方法はスパツタリグ、蒸着、
イオンプレーテイングやメツキ等のいわゆる薄膜
形成技術によつて行なわれる。
第1図は従来の積層磁性体膜の構造を示す図で
ある。すなわち、非磁性基板13上に磁性体層1
0と非磁性絶縁層11を交互に順次形成し、積層
体を得るものが公知である(例えば、特開昭49−
127195号公報。)。ここで、各磁性体層の厚さは数
ミクロン、非磁性体層はその1/10程度の厚さを有
している。しかし、結晶質の金属磁性体膜(例え
ば、Feを主成分として、Si、Al、Tl等との合金
膜、あるいはNi、Fe合金膜)は12に示すよう
な柱状構造を示すため、柱状構造の境界で磁化を
動きにくくし、保磁力を大きくしていることがあ
る。そのため、保磁力の大きい磁性体膜で磁気ヘ
ツドを作製した場合、外部から大きな磁界があた
えられたとき磁気ヘツドコアが帯磁してしまうこ
とが問題となる。
この問題を解決するための一つの提案として、
サブミクロン厚さの磁性体層と100Å厚さ程度の
非磁性体層とを交互に積層することによつて保磁
力を低減する方法がある(例えば、特開昭52−
112797号公報。)例えば、スパツタリングによつ
て得られた約1μm厚さのFe−6.5%Si合金の単層
膜では数エルステツドの保磁力を有するが、上記
提案法によれば保磁力を1Oe程度まで低減でき
る。しかし、最も低い保磁力を示すものでも
0.8Oe程度が限度であつた。そのため、磁気ヘツ
ド材料としては満足できるものではなかつた。
本発明の目的は高保磁力記録媒体に対して優れ
た記録再生特性を示す磁気ヘツド用の磁性体膜を
提供することにあり、特に主磁性体膜が高飽和磁
束密度を有す強磁性体膜からなり、低い保磁力
で、高透磁率を有する積層磁性体膜と、それを用
いた磁気ヘツドを実現することにある。
本発明は、従来からの方法で形成された磁性体
層と非磁性体層を交互に積層した積層磁性体膜で
は得られない低保磁力の磁性体膜を10000カウス
以上の高飽和磁束密度を有する結晶質のFe、Co
またはNiを主成分とする金属磁性体を用いて容
易に得られるようにしたものである。
本発明者らは、このような積層磁性体膜は、従
来の積層磁性体膜において磁性体層間に設ける中
間膜としての非磁性体層の代りに前記磁性体層と
異なる磁性体層を中間膜として用いることによつ
て達成できることを見出した。
具体的に言えば、本発明の磁性体膜は、厚さ
0.5μm以下の主磁性体膜と、厚さ100Å以下の中
間磁性体膜を積層して形成される。
第2図は本発明の磁性体膜の構造の一例を示す
断面図である。図において、20は高飽和磁束密
度を有する例えば鉄を主成分とする磁性合金から
なる主磁性体膜、21は鉄以外のCo.Ni等を主成
分とする磁性合金からなる中間磁性体膜、23は
非磁性基板である。この中間磁性体膜21は厚さ
100Å以下のごく薄い層からなり、主磁性体膜2
0は柱状晶構造が磁気的に大きな悪影響を与えな
い程度の膜厚となるように形成し、中間磁性体層
21によつて主磁性体膜20の柱状晶構造22が
細分化されている。このような構造にすれば、柱
状組織に沿つて膜面に垂直に向つていた磁化や、
柱状組織の境界で動きにくくなつていた磁化が、
膜面内に向き、膜面内を小さな磁界で動くように
なるので、保磁力が小さくなる。また、中間磁性
体膜が各磁性体膜の磁気的連結を補ない、磁化の
動きを助けているものと思われる。
本発明の主磁性体膜は、例えばFe主成分とし、
Si、Al、Tiの中から選ばれる何れか1種または
2種以上を含み、磁歪が小さく、透磁率の高い、
高飽和磁束密度を有する強磁性合金膜からなる。
なお、主磁性体膜組成は、耐食性、耐摩耗性、磁
歪制御等の目的で、Cr、Pt等の他の添加物を10
%以下の量で添加してもよい。ただし、1200Oe
以上の高保磁力の磁気記録媒体に適用する磁気ヘ
ツド材料として用いる場合には、主磁性体膜の飽
和磁束密度を100ガウス以上に確保することが望
ましい。
一方、中間磁性体膜は、CoあるいはNi、もし
くは、これらの元素を主体とした合金からなつて
いることが望ましい。また、Feは単体で用いる
と、その柱状組織が主磁性体膜の柱状組織とつな
がつてしまうのであまり良い結果は得られない
が、NiまたはCoを主体とした合金、例えば
Co80Fe20合金を用いれば効果がみられる。
本発明は、主磁性体膜が単層膜において、柱状
(または針状)構造を示すような結晶質の強磁性
体膜において有効である。とくに、単層膜におい
て数エルステツドの保磁力を有する磁性体膜に本
発明を適用すれば、保磁力を約1桁低減すること
が可能である。
本発明における主磁性体膜の各層の厚みは
0.05μm以上0.5μm以下が好ましく、0.05μm以下
では中間磁性体膜の磁性が勝り、0.5μm以上では
柱状組織の影響が強く、保磁力が大きくなつてし
まう。そして、柱状組織の影響を無くし保磁力を
小さくするために主磁性体膜の各層の厚みを0.05
〜0.3μmの範囲とすることがより望ましい。ま
た、中間磁性体膜の各層の厚みは、第5図に示す
ごとく、10Å以上100Åが好ましく、より好適に
は10〜80Å最適には15〜70Åであることが望まし
い。10Å以下では主磁性体膜の柱状組織を完全に
遮断することが困難となり、100Å以上では中間
磁性体膜の磁性が強調され、保持力が大きくなつ
てしまう。上記のような主磁性体膜と中間磁性体
膜とを積層した本発明の積層磁性体膜は、従来の
主磁性体膜とを非磁性絶縁物中間膜で構成した積
層磁性体膜に比べ、保磁力の低い磁性体膜を得る
ことができる。
さらに、前記の主磁性体膜と中間磁性体膜とか
らなる適当な厚さの単位積層磁性体膜をSiO2
Al2O3膜のような電気絶縁性のある非磁性体膜を
介して所定枚数積層することによつて高周波特性
の優れた本発明による厚膜積層磁性体膜を得るこ
とができる。
本発明の積層磁性体膜はスパツタリング、蒸
着、イオンプレーテイングやメツキ等のいわゆる
薄膜形成技術によつて形成できる。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。
磁性体膜の形成は、第3図に示すようなRFス
パツタリング装置を用いた。真空容器30内には
3つの独立した対向電極を有し、電極31,3
2,33はターゲツト電極(陰極)で、電極31
にはFeを主成分とした主磁性体膜を形成するた
めの合金ターゲツトが配置され、電極32には中
間磁性体膜を形成するためのFe以外のCo、Ni等
の磁性金属を主体とする磁性ターゲツトが配置さ
れ、電極33には中間非磁性体層を形成するため
のSiO2、Al2O3、Al、Mo等の絶縁体あるいは非
磁性金属からなるターゲツトが配置される。一
方、電極34,35,36はそれぞれ前記ターゲ
ツト電極直下に設けた試料電極(陽極)で、試料
37は目的に応じてそれぞれの試料電極上に移動
できるようになつている。また、スパツタリング
時には電磁石38,38′によつて試料37の面
内に磁界が印加されるようになつている。なお、
放電はアルゴンガス中で行なわれ、ガス導入管3
9から真空容器30内に入る。40は容器30の
排気孔、41は電極切り換え器である。
まず、主磁性体膜としての高飽和磁束密度を有
するFe−6.5%Si(重量%)膜の形成について述べ
る。
比較的好条件でスパツタリングするために選ば
れた諸条件は以下のようである。
ターゲツト組成……Fe−6.5%Si 高周波電力密度……2.8W/cm2 アルゴン圧力……2×10-2Torr 基板温度……350℃ 電極間距離……25mm 膜厚……1.5μm この結果得られた単層膜の磁気特性は、保磁力
Hc;2.5Oe、5MHzにおける透磁率μ;400、飽和
磁束密度Bs;18500ガウスであつた。なお、スパ
ツタリング中には磁性体膜の面内に一方向の磁界
(約10Oe)が印加されている。試料の磁気特性は
磁性体膜の磁化困難軸方向で測定した結果を示
す。また、基板としてはガラス基板を用いた。ス
パツタリングに際しての諸条件は、ターゲツト組
成をFe−6.5%SiとするとFe側に組成がずれる傾
向にあり、堆積された膜の組成は5〜6%Siとな
る。高周波電力密度は2W/cm2以上にした方が、
保磁力Hcが低減する傾向にある。基板温度は膜
の歪応力を緩和するために300℃以上にするのが
好ましい。電極間距離は短い方が保磁力が低くな
る傾向にあり、スパツタリング中の放電の安全性
を加味すると、20〜30mm程度が好ましい。また、
アルゴンガス導入前の真空容器の真空度は酸素や
不純物の残存が磁性体膜の磁気特性に影響するの
で、10-7Torr以上の高真空にすることが好まし
い。
一方、中間膜の形成は、一般にRFスパツタリ
ングで行なわれている以下の条件で行なつた。
ターゲツト材料……Co、Ni、Co80Fe20および
SiO2、Al2O3、Al、Mo、Fe 高周波電力密度……0.5W/cm2 アルゴン圧力5×10-3Torr 基板温度……250℃ 電極間距離……50mm 膜厚……30Å 中間膜にCo、Niからなる磁性体膜との比較の
ために、Fe膜および従来用いられているSiO2
Al2O3からなる絶縁体膜ならびにAl、Mo等の非
磁性金属膜を用いたものについても実験した。
積層磁性体膜において、主磁性体膜の一層の膜
厚を0.1μmとし、中間膜の膜厚を30Åとし、主磁
性体膜を15層積層して全膜厚を約1.5μmとした。
第4図は上記のようにして得たFe−6.5%Si膜
を主磁性体膜とし、種々の中間膜を用いた積層磁
性体膜の磁気特性を示す図表である。同図表中の
磁気特性はそれぞれスパツタリングしたままの膜
の平均値を示す。また、図表中、イはFe−6.5%
Si合金の単層膜の特性、ロ〜ホは従来の非磁性材
を中間膜とした積層磁性体膜の特性、ヘはFeを
中間膜とした本発明類似の積層磁性体膜の特性、
ト〜リはFe以外の磁性金属を主体とした磁性金
属を中間膜とした本発明の磁性体膜の特性であ
る。同図表の結果によれば、Co、Niおよび
Co80Fe20を中間膜とした本発明の磁性体膜は、
Fe及び従来の非磁性体膜を中間膜とした磁性体
膜に比べて保磁力が非常に小さいことがわかる。
すなわち、保磁力が0.5Oe以下となり、実用的な
透磁率を得ることができる。
本発明において主磁性体膜の一層の膜厚は0.05
〜0.5μmの範囲で積層磁性体膜の磁気特性に悪影
響を与えない程度に柱状組織を微細にすることが
できる。
第5図はFe−6.5%Si膜を主磁性体膜とし、Co
を中間膜とした時の中間膜の膜厚と保磁力Hcお
よび5MHzでの透磁率μの関係を示したものであ
る。この積層磁性体膜は15層の主磁性体膜とそれ
らの間に中間膜を設けたものである。この図によ
ると中間膜の膜厚は10〜80Åの範囲で保磁力が約
0.8Oe、15〜70Åの範囲で保磁力が0.5Oe以下と
なり、40Å付近で最小となる。一方、透磁率はこ
の付近で最大となる。中間膜の膜厚の影響は材質
によつて若干異なるものの、ほぼ同等の範囲で好
適な磁気特性が得られる。なお、10Å以下の膜厚
では、主磁性体膜の組織をしや断することが困難
となり、柱状組織が成長してしまうため効果が低
減する。一方、80Å以上、特に100Å以上にする
と、中間膜の磁気的性質が強調され、保持力が大
きくなつてしまう。中間膜の膜厚は直接測定する
ことが困難なため、数ミクロンの膜厚に披着した
ときのスパツタリング速度から算出して時間で管
理した。
本実施例では、スパツタリング中に磁性体膜の
面内に一方向の磁界が印加されており、磁界印加
方向に磁化容易軸が形成される。第6図に示すよ
うに周波数を変えて磁界印加方向(磁化容易軸方
向)で測定した透磁率(曲線51)より印加磁界
と垂直方向(磁化困難軸方向)で測定した透磁率
(曲線52)の方が高くなつている。したがつて、
本発明の積層磁性体を磁気ヘツドの作製に用いる
場合に、磁化困難軸方向を磁気ヘツドの磁気回路
に対して有利な方向に配置することができる。
つぎに、本発明の他の実施例について述べる。
例えば、Fe−9.5%Si−6%Al合金をターゲツ
トとし、以下の条件でスパツタリングして得られ
た積層磁性体膜は0.2Oeの保磁力が恒常的に得ら
れる。なお、従来型の積層構造(例えば、中間膜
にSiO2膜を用いた場合)で得られた保磁力は
0.5Oeであつた。
ターゲツト組成……Fe−10%Si−6.5%Al 高周波電力密度……2.5W/cm2 アルゴン圧力……1×10-3Torr 基板温度……350℃ 電極間距離……30mm Fe−Si−Al合金の膜厚……0.2μm 中間膜……Co Coの膜厚……30Å 合金膜の層数……8 中間膜の層数……7 保磁力Hc……0.2Oe 飽和磁束密度……9000ガウス 本発明に用いる主磁性体膜はFeを主成分とす
る磁性体膜であつてもよいが、高飽和磁束密度を
有し、ほぼ磁歪が零付近であるFe以外のCoまた
はNiを主成分とする合金磁性体であれば十分な
効果が生じる。とくに、薄膜形成技術によつて形
成された膜体が膜面に垂直あるいは傾斜して柱状
構造を示す磁性体膜において保磁力を低減させ、
磁気ヘツド材料として好適な積層磁性体膜を本発
明によつて得ることができる。
第6図は膜構造に関する本発明の他の実施例で
あつて、厚膜積層磁性体膜の構造を示すものであ
る。非磁性基板23の上に主磁性体膜20と中間
磁性体膜21を交互に積層した厚さ数ミクロンの
単位積層膜ごとに非磁性絶縁膜のような第2の中
間膜24を形成してなる積層磁性体膜である。こ
のように構成した積層磁性体膜は高周波領域での
透磁率の劣化がなく、優れた磁気ヘツドコア材と
なる。このような積層磁性体膜はトラツク幅が
10μm以上のビデオヘツド材料として用いられ
る。
以下、本発明の磁気ヘツドの実施例を示す。本
発明の磁気ヘツドは、磁気ギヤツプを形成するコ
ア部材と、コア部材に磁気的に結合されるコイル
を有する磁気ヘツドで、コア部材を二種以上の磁
性体膜を積層して形成したものである。このよう
にコアを形成することで、磁性体膜同士の磁気的
なつながりを保つたまま、磁性体膜の結晶構造を
制御することができる。この結果、単層では保磁
力が大きい磁性体膜であつても、磁気ヘツドコア
とした時の保磁力は小さく、透磁率は大きくな
り、優れた特性の磁気ヘツドを構成できる。
第8図には、上述の積層磁性体膜を非磁性基板
上に形成してから、所定の形状に加工し、ギヤツ
プ形成面が互に対向するように突き合せて作つた
磁気ヘツドの一例を示す。図において、61は磁
性体膜が形成された非磁性基板、62は積層磁性
体膜、63は積層磁性体膜を保護するためのもう
一方の非磁性基板であつて、他方の基板又は磁性
体膜にガラス等で接着されている。64はギヤツ
プ、65はコイル巻線窓である。この例では積層
磁性体膜62の厚さがトラツク幅となる。
第9図は上述した本発明の積層磁性体層を用い
た薄膜磁気ヘツドの一例である。図イは磁気ヘツ
ドコア断面図、図ロは上面図である。図におい
て、71は非磁性基板、72は下部磁性体膜、7
3は上部磁性体膜、74は導体コイル、75は作
動ギヤツプである。この例では、磁性体膜は数ミ
クロン以下の膜厚でよいので、第7図に示すよう
な非磁性絶縁体膜24を省くことができる。
つぎに、本発明の磁性体膜を磁気ヘツドに適用
した場合の効果について述べる。第10図は第9
図の磁気ヘツドの作動ギヤツプ近傍の磁性体膜の
主要部拡大図である。図イは磁性体膜72,73
を柱状構造の大きい単層膜で形成した例を示す。
この場合、76,77のように曲りをもつ部分で
柱状組織がみだれ、その部分でひび割れを生じた
り、腐食が起る原因となる。また、曲りの部分で
の応力集中によつてクラツクを生じる。図ロに示
す本発明による積層磁性体膜によれば、曲りの部
分76,77で結晶組織が細かく、均一に連続的
で、応力集中も少ないため、クラツクを生じるこ
ともなく、耐食性の良い磁気回路を形成すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来の積層磁性体膜の断面図、第2図
は本発明による積層磁性体膜の積層構造を示す断
面図、第3図は本発明の磁性体膜を形成するため
のスパツタリング装置の構成図、第4図はFe−
6.5%Si合金膜を主磁性体膜とし、種々の中間膜
を用いた積層磁性体膜の磁気特性を示す図表、第
5図及び第6図はFe−6.5%Si合金膜を主磁性体
膜とし、Coを中間膜とした本発明の積層磁性体
膜の磁気特性を示す図、第7図は本発明の他の実
施例の積層磁性体膜の磁気特性を示す図、第8図
及び第9図は積層磁性体膜を用いて作製した磁気
ヘツドの説明図、第10図は本発明を薄膜磁気ヘ
ツドに適用した場合の効果を説明するための磁気
ヘツド作動ギヤツプ近傍の磁性体膜の主要部拡大
図である。 図において、20……主磁性体膜、21……中
間磁性体膜、23……非磁性基板、24……非磁
性絶縁体膜、61……非磁性基板、62……積層
磁性体膜、63……非磁性基板、71……非磁性
基板、72……下部磁性体膜、73……上部磁性
体膜、74……導体コイル、75……作動ギヤツ
プ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 磁性体膜を構成する主要部分が、厚さ0.05μ
    m以上0.5μm以下の柱状もしくは針状の結晶構造
    を有する結晶質の磁性合金からなる主磁性体膜
    と、該主磁性体膜とは組成の異なる磁性合金から
    なる厚さ10Å以上100Å以下の中間磁性体膜とを
    少なくとも積層してなることを特徴とする磁性体
    膜。 2 前記主磁性体膜および中間磁性体膜を積層し
    て構成した単位積層磁性体膜と、非磁性絶縁物よ
    りなる中間膜とを積層して構成したことを特徴と
    する特許請求の範囲第1項記載の磁性体膜。 3 前記主磁性体膜は、単層膜としたときに数
    Oeの保磁力を有することを特徴とする特許請求
    の範囲第1項または第2項記載の磁性体膜。 4 前記主磁性体膜は、単層膜としたときに
    10000ガウス以上の飽和磁束密度を有することを
    特徴とする特許請求の範囲第1項ないし第3項の
    いずれか1項記載の磁性体膜。 5 前記主磁性体膜は、高飽和磁束密度を有する
    強磁性合金からなることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項ないし第4項のいずれか1項記載の磁
    性体膜。 6 前記中間磁性体膜は、CoまたはNiを主成分
    とする磁性合金からなることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項ないし第5項のいずれか1項記載
    の磁性体膜。 7 前記主磁性体膜の単層の厚さが0.05〜0.3μm
    の範囲であることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項ないし第6項のいずれか1項記載の磁性体
    膜。 8 前記中間磁性体膜の単層の厚さが10〜80Åの
    範囲であることを特徴とする特許請求の範囲第1
    項ないし第7項のいずれか1項記載の磁性体膜。 9 前記中間磁性体膜の単層の厚さが15〜70Åの
    範囲であることを特徴とする特許請求の範囲第1
    項ないし第7項のいずれか1項記載の磁性体膜。 10 前記非磁性絶縁物よりなる中間膜は、
    SiO2、Al2O3、Al、Moのうちから選ばれる少な
    くとも1種の非磁性絶縁物からなることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項ないし第9項のいずれ
    か1項記載の磁性体膜。 11 前記磁性体膜は、その膜面に対して所定方
    向の磁界を印加して形成したものであることを特
    徴とする特許請求の範囲第1項ないし第10項の
    いずれか1項記載の磁性体膜。 12 前記磁性体膜は、非磁性基板上に形成して
    なることを特徴とする特許請求の範囲第1項ない
    し第11項のいずれか1項記載の磁性体膜。 13 磁気ギヤツプを形成する磁気コア部材と、
    該コア部材に磁気的に結合されるコイル手段を有
    する磁気ヘツドにおいて、上記コア部材が、厚さ
    0.05μm以上0.5μm以下の柱状もしくは針状の結
    晶構造を有する結晶質の主磁性体膜と、該主磁性
    体膜とは組成の異なる磁性合金からなる厚さ10Å
    以上100Å以下の中間磁性体膜を積層して構成し
    た磁性体膜、もしくは前記主磁性体膜と中間磁性
    体膜とを積層して構成される単位積層磁性体膜
    と、非磁性絶縁物よりなる中間膜とを積層して構
    成した磁性体膜からなることを特徴とする磁気ヘ
    ツド。 14 前記磁気コア部材は、厚さ0.05μm以上
    0.5μm以下の主磁性体膜と、厚さ10〜80Åの中間
    磁性体膜とを積層して構成したことを特徴とする
    特許請求の範囲第13項記載の磁気ヘツド。 15 前記磁気コア部材は、主磁性体膜および中
    間磁性体膜を積層して構成した単位積層磁性体膜
    と、非磁性絶縁物よりなる中間膜とを積層して構
    成した磁性体膜からなることを特徴とする特許請
    求の範囲第13項または第14項記載の磁気ヘツ
    ド。 16 前記磁気コア部材を構成する主磁性体膜
    は、単層膜としたときに数Oeの保磁力を有する
    ことを特徴とする特許請求の範囲第13項ないし
    第15項のいずれか1項記載の磁気ヘツド。 17 前記磁気コア部材を構成する主磁性体膜
    は、単層膜としたときに10000ガウス以上の飽和
    磁束密度を有することを特徴とする特許請求の範
    囲第13項ないし第16項のいずれか1項記載の
    磁気ヘツド。 18 前記磁気コア部材を構成する主磁性体膜
    は、高飽和磁束密度を有する強磁性合金からなる
    ことを特徴とする特許請求の範囲第13項ないし
    第17項のいずれか1項記載の磁気ヘツド。 19 前記磁気コア部材を構成する中間磁性体膜
    は、CoまたはNiを主成分とする磁性合金からな
    ることを特徴とする特許請求の範囲第13項ない
    し第18項のいずれか1項記載の磁気ヘツド。 20 前記磁気コア部材を構成する主磁性体膜の
    単層の厚さが0.05〜0.3μmの範囲であることを特
    徴とする特許請求の範囲第13項ないし第19項
    のいずれか1項記載の磁気ヘツド。 21 前記磁気コア部材を構成する中間磁性体膜
    の単層の厚さが10〜80Åの範囲であることを特徴
    とする特許請求の範囲第13項ないし第20項の
    いずれか1項記載の磁気ヘツド。 22 前記磁気コア部材を構成する中間磁性体膜
    の単層の厚さが15〜70Åの範囲であることを特徴
    とする特許請求の範囲第13項ないし第20項の
    いずれか1項記載の磁気ヘツド。 23 前記磁気コア部材を構成する非磁性絶縁物
    よりなる中間膜は、SiO2、Al2O3、Al、Moのう
    ちから選ばれる少なくとも1種の非磁性絶縁物か
    らなることを特徴とする特許請求の範囲第13項
    ないし第22項のいずれか1項記載の磁気ヘツ
    ド。 24 前記磁気コア部材を構成する磁性体膜は、
    その膜面に対して所定方向の磁界を印加して形成
    したものであることを特徴とする特許請求の範囲
    第13項ないし第23項のいずれか1項記載の磁
    気ヘツド。 25 前記磁気コア部材を構成する磁性体膜は、
    非磁性基板上に形成したものであることを特徴と
    する特許請求の範囲第13項ないし第24項のい
    ずれか1項記載の磁気ヘツド。
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