JPH05195381A - 織機の停止制御装置 - Google Patents

織機の停止制御装置

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JPH05195381A
JPH05195381A JP4007993A JP799392A JPH05195381A JP H05195381 A JPH05195381 A JP H05195381A JP 4007993 A JP4007993 A JP 4007993A JP 799392 A JP799392 A JP 799392A JP H05195381 A JPH05195381 A JP H05195381A
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JP
Japan
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stop
weft
rate
miss
loom
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JP4007993A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Sainen
勉 西念
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Tsudakoma Corp
Original Assignee
Tsudakoma Corp
Tsudakoma Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 緯止り停止のうち、空止り回数と本止り回数
との割合データに基づき、最適な見逃し率を設定し、稼
動率の向上と織布の品質向上とのバランスを図る。 【構成】 緯止り停止したとき、空止りか本止りかを判
別する判別手段12と、空止りカウンタ13、本止りカ
ウンタ14と、見逃し率演算手段11とを設ける。見逃
し率演算手段11は、空止り回数n1 、本止り回数n2
に基づいて見逃し率pを算出するから、カウンタ手段2
1は、見逃し率pに基づき、所定回数の緯入れミス信号
Sf に対して緯止り信号St2を出力することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、織機を緯止り停止さ
せるとき、空止りによる不要な織機停止を最少にし、一
定品質の織布を効率よく製織するための織機の停止制御
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エアジェットルームやウォータジェット
ルームにおいては、仕掛けられる緯糸の飛走特性の変動
や、経糸の毛羽立ち等により、緯入れが不安定になるこ
とが少なくなく、したがって、不正な緯入れの際に織機
を確実に緯止り停止させるために、各種の緯糸フィーラ
が開発され、使用されている。
【0003】緯糸フィーラは、織布の反緯入れ側におい
て、緯入れされた緯糸の先端部分を検出し、緯入れの成
否を検知するものであるが、その作動は、一般に、必ら
ずしも安定なものではない。緯入れ直後の緯糸は、機械
的に激しく振動しており、これを適確に検出すること
は、容易でないからである。
【0004】一方、緯入れが正常に行なわれないままに
製織が進行すると、織布には重大な織り欠陥が含まれる
ことになるから、織機は、すべての緯入れ不良に対して
確実に緯止り停止させることが望ましい。そこで、従来
の緯糸フィーラは、その感度を高めに設定しておき、緯
入れ不良を示す緯入れミス信号が緯糸フィーラから出力
されると、必らず織機を緯止り停止させるようにし、緯
止り停止の一部に、緯糸フィーラの誤動作による、いわ
ゆる空止りが含まれるのも止むを得ないという考え方が
普通であった。
【0005】しかしながら、織機は、製織中に停止する
と、織布に有害な織段が発生するおそれがあるばかりで
なく、織機の稼動率が低下し、生産効率が下がってしま
うという問題がある。そこで、緯糸フィーラから緯入れ
ミス信号が出力されても、そのすべてに対して織機を停
止させることをしないで、所定回数の緯入れミス信号が
出力されたときに始めて織機を停止させるようにすれ
ば、織布に許容される織り欠陥の数と、生産効率の低下
等とのバランスを図り、最適な操業条件を実現すること
ができる(特公昭52−8904号公報)。なお、この
ような作動形態の緯糸フィーラは、一般に、スキップフ
ィーラと呼ばれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】かかる従来技術による
ときは、織機を緯止り停止させない緯入れミス信号の出
力回数(以下、見逃し回数という)は、織工の経験や勘
に基づいて設定しなければならず、これを適正に設定す
ることが容易でないという問題があった。すなわち、緯
入れミス信号が出力されても、その一部に対してのみ織
機を停止させるときは、必然的に、現実の緯入れ不良に
基づく織り欠陥が織布に含まれて来ることになるから、
見逃し回数を過大に設定すると、織布の品質が規格外に
低下してしまう一方、これを過小に設定すれば、織段の
発生の機会が多くなり、織機の稼動率、生産性を向上す
ることが困難となる。
【0007】そこで、この発明の目的は、かかる従来技
術の問題に鑑み、織機の緯止り停止のうち、実際の緯入
れ不良によるもの(以下、本止りという)と、緯入れミ
ス信号の誤出力によるもの(以下、空止りという)との
割合を分析することによって、最適な見逃し回数を自動
的に設定することができる織機の停止制御装置を提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めのこの出願に係る第1発明の構成は、データ収集モー
ドにおける空止り回数と本止り回数とから見逃し率を算
出する見逃し率演算手段と、運転モードにおいて、見逃
し率演算手段からの見逃し率に基づく規定回数の緯入れ
ミス信号があったとき緯止り信号を出力するカウンタ手
段とを備えることをその要旨とする。
【0009】なお、運転モードにおける緯止り停止の際
に、見逃し率演算手段に対し見逃し率を再計算させる見
逃し率修正手段を付設することができる。
【0010】第2発明の構成は、データ収集モードにお
ける停止原因パターン(緯止り停止の原因が、空止りで
あるか、ショートピックやベントピック等の緯糸不良に
基づく本止りであるか、経糸の毛羽立ち等の経糸不良に
基づく本止りであるかの組合せパターンをいう、以下同
じ)により、運転モードにおけるスキップフィーラの見
逃し率を補正する制御条件決定手段を備え、または、デ
ータ収集モードにおける停止原因パターンにより、自動
緯糸除去装置(織機が緯止り停止したとき、不良緯糸を
自動的に除去し、織機を自動再起動させる装置をいい、
以下、APR装置という)の作動を制御する制御条件決
定手段を備えることをその要旨とする。
【0011】
【作用】かかる第1発明の構成によるときは、見逃し率
演算手段は、データ収集モードにおいて、見逃し率を自
動的に算出することができ、カウンタ手段は、運転モー
ドにおいて、この見逃し率に基づく規定回数の緯入れミ
ス信号があったときに緯止り信号を出力し、織機を緯止
り停止させることができる。
【0012】見逃し率pは、一般に、緯糸フィーラから
出力される(n−1)回の緯入れミス信号を見逃し、n
回目の緯入れミス信号に対して緯止り信号を出力すると
き、p=(n−1)/nと定義することができる。見逃
し率pの算出方法は、たとえば、データ収集モードにお
ける空止り率k、本止り率hを使用し、ファジー推論を
含む各種の統計的手法によって定めることができる。た
だし、空止り率k、本止り率hは、データ収集モードに
おける空止り回数n1 、本止り回数n2 として、 k=n1 /(n1 +n2 ) h=n2 /(n1 +n2 ) である。なお、見逃し率p=0とすることは、すべての
緯入れミス信号に対して織機を緯止り停止させることを
意味し、いわゆるスキップフィーラ機能をオフすること
と等価である。
【0013】見逃し率修正手段を設ければ、運転モード
における緯止り停止の際に、その緯止り停止が空止りで
あったときは、見逃し率を大きくし、本止りであったと
きは見逃し率を小さくするように、見逃し率を修正再計
算させることができるから、以後の運転を一層合理的な
ものにすることができる。
【0014】第2発明の構成によるときは、制御条件決
定手段は、データ収集モードにおける停止原因パターン
により、スキップフィーラの見逃し率を補正し、また
は、APR装置の作動を制御することができるから、前
者の場合は、緯糸フィーラの不安定性に対して有効に対
処することができ、後者の場合は、APR装置が不必要
に作動することにより織布に有害な織段が発生する機会
を最小にすることができる。たとえば、経糸不良に基づ
く本止りに対し、毛羽立ちの原因を正常に修復しないま
まAPR装置を作動させれば、緯止りとAPR装置によ
る再起動とが繰り返され、織段を一層顕著にしてしまう
可能性が大きいからである。
【0015】
【実施例】以下、図面を以って実施例を説明する。
【0016】織機の停止制御装置は、見逃し率演算手段
11と、カウンタ手段21とを備えてなり(図1)、見
逃し率演算手段11は、判別手段12、空止りカウンタ
13、本止りカウンタ14とともに、見逃し率pの自動
設定部10を形成している。
【0017】判別手段12と、カウンタ手段21と、自
動設定部10に含まれるアンドゲート15とには、図示
しない緯糸フィーラからの緯入れミス信号Sf が分岐入
力されている。
【0018】判別手段12には、図示しない織機制御装
置からの緯止り停止信号Ss が併せ入力されている。判
別手段12は、織機が緯止り停止して緯止り停止信号S
s が入力されたとき、その緯止り停止が空止りであった
か、本止りであったかを判別するものとし、判別手段1
2の出力は、それぞれ空止りカウンタ13、本止りカウ
ンタ14に接続されている。判別手段12は、織工の点
検により、空止り、本止りの別を手動入力するものであ
ってもよく、また、本止りの場合は緯糸の所要修復時間
が長いことに着目し、たとえば織前カバーの開時間を計
測することによって、空止り、本止りの別を自動判別す
るものであってもよい。
【0019】空止りカウンタ13、本止りカウンタ14
の各出力は、空止り回数n1 、本止り回数n2 として、
見逃し率演算手段11に入力されている。また、空止り
カウンタ13、本止りカウンタ14と、アンドゲート1
5とには、図示しないモード選択手段からのデータ収集
モード信号Sdmが分岐入力されている。アンドゲート1
5の出力は、データ収集モードにおける緯止り信号St1
として、図示しない織機制御装置に出力されている。
【0020】カウンタ手段21には、緯入れミス信号S
f の他に、見逃し率演算手段11からの見逃し率pと、
モード選択手段からの運転モード信号Srmとが入力さ
れ、カウンタ手段21の出力は、運転モードにおける緯
止り信号St2として、織機制御装置に出力されている。
【0021】織機は、まず、データ収集モードによって
運転される。このとき、アンドゲート15は、データ収
集モード信号Sdmによって開いているから、緯糸フィー
ラから緯入れミス信号Sf が出力されると、その都度、
緯止り信号St1が出力され、織機は緯止り停止する。
【0022】織機が緯止り停止すると、緯止り停止信号
Ss により、判別手段12が起動される。判別手段12
は、今回の緯止り停止が空止りであるか本止りであるか
を判別し、その判別結果に応じて空止りカウンタ13、
本止りカウンタ14の一方に対して出力信号を発生する
から、空止りカウンタ13、本止りカウンタ14は、そ
れぞれ、空止り回数n1 、本止り回数n2 を計数するこ
とができる。
【0023】見逃し率演算手段11は、空止りカウンタ
13、本止りカウンタ14からの空止り回数n1 、本止
り回数n2 を使用して、見逃し率p=(n−1)/nを
算出し、カウンタ手段21に出力する。ここで、(n−
1)は、カウンタ手段21が、緯止り信号St2を発生し
ないで見逃してしまう緯入れミス信号Sf の出力回数で
ある。すなわち、カウンタ手段21は、見逃し率p=
(n−1)/nが与えられると、n=1/(1−p)回
ごとの緯入れミス信号Sf の出力に対して緯止り信号S
t2を出力し、織機を緯止り停止させるが、その間の(n
−1)回の緯入れミス信号Sf は、これを見逃して無視
してしまうものとする。
【0024】見逃し率演算手段11が、十分信頼できる
に足る見逃し率pを算出すると、織機をデータ収集モー
ドから運転モードに切り換える。運転モードでは、デー
タ収集モード信号Sdmが消滅するため、アンドゲート1
5が閉じられ、代わって、運転モード信号Srmによりカ
ウンタ手段21が作動する。カウンタ手段21は、緯入
れミス信号Sf が出力される都度、見逃し率pに基づく
規定回数n回目の緯入れミス信号Sf であるか否かを判
断し、それに該当する場合にのみ緯止り信号St2を出力
し、それに該当しない場合の緯入れミス信号Sf は見逃
してしまうから、以後、織機は、見逃し率pに基づく最
適の運転状態で運転を継続することができる。
【0025】織機をデータ収集モードで運転する期間
は、見逃し率pとして、十分信頼するに足る値が得られ
る最短期間に定めるのがよい。たとえば、緯入れミス信
号Sfの発生回数(n1 +n2 )が一定値以上となるま
で、または、本止り回数n2 が、n2 ≧n2a(ただし、
n2aは、1以上の任意の整数)となるまでに定めればよ
い。
【0026】見逃し率演算手段11による見逃し率pの
算出方法は、たとえば次のようにするとよい。
【0027】例 1 データ収集モードにおける空止り率k=n1 /(n1 +
n2 )を定義し、 n=〔1/(1−k)〕 を算出した上、見逃し率p=(n−1)/nを算出す
る。ただし、〔x〕は、xを越えない最大の整数を表わ
す。なお、このとき、本止り率h=n2 /(n1 +n2
)=1−kであるから、 n=〔1/h〕 としてもよい。
【0028】例 2 A反限界回数(製織された織布がA反として合格するた
めの織り欠陥の許容限界個数をいう、以下同じ)N、空
止り率k=n1 /(n1 +n2 )に対して、n=kNを
算出し、p=(n−1)/nを求める。
【0029】例 3 ファジー推論を適用して、見逃し率pを求めることもで
きる。
【0030】いま、空止り率kが小さい、大きいという
言語表現に対するメンバシップ関数を、たとえば図2
(A)の曲線S、Bによって表わす。また、本止り率h
が小さい、大きいという言語表現、見逃し率pが小さ
い、普通、大きいという言語表現は、それぞれ、たとえ
ば同図(B)の曲線S、B、同図(C)の曲線S、M、
Bのメンバシップ関数によって表わすものとする。ただ
し、同図の縦軸は、それぞれの横軸変数の確信度を表わ
す。
【0031】制御則として、 1.空止り率kが小さくて、本止り率hが小さいとき
は、見逃し率pは普通とする、 2.空止り率kが小さくて、本止り率hが大きいとき
は、見逃し率pは小さくする、 3.空止り率kが大きくて、本止り率hが小さいとき
は、見逃し率pは大きくする、 4.空止り率kが大きくて、本止り率hが大きいとき
は、見逃し率pは普通とする、の各経験則を適用するも
のとすれば、データ収集モードにおける実際の空止り率
k=ko 、本止り率h=ho に対し、各制御則i(i=
1、2…4)ごとに、見逃し率pに対する固有メンバシ
ップ関数を得ることができる(図3(A)右列)。
【0032】たとえば、空止り率kが小さく、本止り率
hが小さいという制御則1の前件部に対しては、図2
(A)、(B)の曲線S、Sからなるメンバシップ関数
が適用できるから、これらについて、空止り率k=ko
、本止り率h=ho に対応する確信度a、bを求め、
b=min (a、b)を採用する。ここで、min (a、
b)は、a、bのうちの最小のものを示すものとする。
つづいて、制御則1の後件部に相当する図2(C)の曲
線Mからなるメンバシップ関数に対し、確信度bによ
り、その頂部を裁断することによって、見逃し率pに対
する制御則1についての固有メンバシップ関数を得るこ
とができる。他の制御則iについても全く同様である。
【0033】次ぎに、見逃し率pに対する各固有メンバ
シップ関数を合成して合成メンバシップ関数Aを作り
(図3(B))、合成メンバシップ関数Aの重心に対応
する見逃し率p=po を求める。合成メンバシップ関数
Aは、見逃し率pに対する各制御則iについての固有メ
ンバシップ関数を重ね合わせ、それらの最大値を連ねて
作成することができ、その重心位置は、合成メンバシッ
プ関数Aの面積二等分線の位置である。
【0034】
【他の実施例】見逃し率演算手段11には、見逃し率修
正手段16を付設することができる(図4)。見逃し率
修正手段16には、運転モード信号Srmと、判別手段1
2の出力とが入力されており、その出力は、見逃し率演
算手段11に接続されている。
【0035】見逃し率修正手段16は、運転モードにお
ける織機の緯止り停止に際して作動し、今回の緯止り停
止が空止りであったか本止りであったかに関する情報
(以下、緯止り情報という)を判別手段12から受領す
るとともに、見逃し率演算手段11を起動させることが
できる。見逃し率演算手段11は、見逃し率修正手段1
6から起動されると、見逃し率修正手段16を介して与
えられる緯止り情報に基づき、今回の緯止り停止が空止
りであったときは、たとえば、空止り回数n1 =n1 +
na とし、本止りであったときは、本止り回数n2 =n
2 +nb として見逃し率pを再計算し、カウンタ手段2
1に出力するから、以後、カウンタ手段21は、新しい
見逃し率pに基づき、織機を運転することができる。
【0036】ただし、na 、nb は、通常na =nb =
1としてよいが、na ≧1、nb ≧1、na ≠nb とし
てもよいものとする。また、このときの見逃し率演算手
段11は、空止り回数n1 、本止り回数n2 として、そ
の合計(n1 +n2 )が所定回数nc 以内である最新の
データのみを採用するようにしてもよい。
【0037】この実施例によれば、運転モードにおける
最新の空止り率k、本止り率hを反映し、見逃し率pを
修正することができる。製織中の空止り率k等は、緯糸
の物性変化、経糸の糊付状態による毛羽立ちの変化等に
より、大きく変化することがあるが、これらの変化に適
合する見逃し率pを自動的に設定更新することができる
ので、一層合理的な運転を継続することが可能である。
【0038】カウンタ手段21に対し、バックアップ手
段22を付設してもよい(同図)。バックアップ手段2
2は、カウンタ手段21が、見逃し率p=(n−1)/
nに基づいて緯止り信号St2を出力するとき、別の見逃
し率pbk=(nbk−1)/nbk<pに基づいて緯止り信
号St3を出力するものとし、緯止り信号St2、St3は、
オアゲート23を介して織機制御装置に出力されてい
る。
【0039】バックアップ手段22は、見逃し回数(n
bk−1)で緯止り信号St3を出力し、織機を緯止り停止
させることができ、見逃し回数(nbk−1)は、カウン
タ手段21が適用中の見逃し率p=(n−1)/nに基
づく見逃し回数(n−1)よりも小さいものとする。見
逃し率修正手段16、見逃し率演算手段11は、見逃し
率pの更新ができるが、たとえば、見逃し率演算手段1
1が、A反限界回数Nに基づいて見逃し率pを算出して
いるとき、バックアップ手段22が、(n−1)=kN
−1より小さい見逃し回数(nbk−1)に基づいて作動
し、織機を緯止り停止させるから、織布の品質が、A反
規格から外れて低下するおそれをなくすることができ
る。なお、バックアップ手段22は、織機を運転モード
に投入後、一定時間の経過後または一定ピック数の製織
後に作動させ、あるいは、運転モードにおいて、一定時
間の経過ごと、または一定ピック数の製織ごとに周期的
に作動させるのがよい。
【0040】バックアップ手段22は、カウンタ手段2
1からの緯止り信号St2が所定回数出力されるごとにデ
ータ収集モード信号Sdmを発生し、全体をデータ収集モ
ードに強制切換えするものであってもよい(図5)。デ
ータ収集モードになれば、自動設定部10によるデータ
収集と見逃し率pの再計算とを再実行することにより、
信頼し得る最新の見逃し率pを得ることができる。な
お、このときのバックアップ手段22は、たとえば緯入
れミス信号Sf を使用して、信頼し得る見逃し率pが得
られた時点で運転モード信号Srmを出力し、全体を運転
モードに自動復帰させることができる。
【0041】前実施例のバックアップ手段22は、緯止
り信号St2の出力回数が所定回数になった時点に代え、
緯糸の供給源である給糸体や、経糸の供給源である経糸
ビームが新規のものに切り替ったときに作動するように
してもよい。給糸体替えや経糸ビーム替えにより、緯入
れミス信号Sf の発生頻度、空止り率k、本止り率h等
の傾向が大きく変動する場合にも、円滑に対応すること
ができる。
【0042】さらに、運転モードにおける緯入れミス信
号Sf の出力回数がA反限界回数Nを越えたら、カウン
タ手段21の作動を中止し、緯入れミス信号Sf の発生
ごとに無条件に緯止り信号を出力するようなバックアッ
プ手段を設けてもよい。織布の品質がA反規格を外れて
しまうことを確実に防止することができる。
【0043】なお、以上の各実施例において、緯入れミ
ス信号Sf の発生頻度が異常に高いときは、何らかの警
報を発生し、その原因の修復を図るようにしてもよいこ
とは勿論である。
【0044】以上の各実施例は、マイクロコンピュータ
によるソフトウェアによっても実現することができる
(図6)。
【0045】プログラムは、まず、全体をデータ収集モ
ードにし(図6のプログラムステップ(1)、以下、単
に(1)のように記す)、緯糸フィーラからの緯入れミ
ス信号Sf があると(2)、直ちに緯止り信号St1を出
力する(3)。織機が停止するのを待って(4)、空止
りか本止りかを判別し(5)、そのそれぞれに対応し
て、空止り回数n1 、本止り回数n2 をカウントする
((6)、(7))。以上の動作を所定回数繰り返した
ら(8)、空止り回数n1 、本止り回数n2 に基づいて
見逃し率pを算出し(9)、全体を運転モードにする
(10)。
【0046】その後、緯入れミス信号Sf があれば(1
1)、その出力回数をカウントし(12)、見逃し率p
=(n−1)/nに対応する規定回数(n−1)に達す
るまで待機する(13)。緯入れミス信号Sf の出力回
数が規定回数(n−1)に達したら(13)、次ぎの緯
入れミス信号Sf により(14)、緯止り信号St2を出
力する(15)。緯止り信号St2によって織機が緯止り
すると(16)、見逃し率pを再計算して(17)、運
転モードにより織機の運転を続行する。
【0047】図6のプログラムは、バックアップ手段2
2を除き、図4の実施例の動作をそのまま実現すること
ができる。また、図5のバックアップ手段22は、たと
えば、図6のプログラムステップ(16)につづけて、
運転モードにおける緯止り停止が規定回数発生したか否
かをチェックし(図7のプログラムステップ(1
8))、それが達成されたとき、図6のプログラムステ
ップ(1)の前に分岐するようにすれば、簡単に実現す
ることができる(同図の分岐)。
【0048】自動設定部10には、制御条件決定手段1
7を付設することができる(図8)。制御条件決定手段
17には、判別手段12の出力が接続され、制御条件決
定手段17の出力は、見逃し率演算手段11と、APR
装置24とに個別に接続されている。
【0049】制御条件決定手段17は、全体が運転モー
ドに投入されたとき、判別手段12から与えられるデー
タ収集モードにおける停止原因パターンSPにより、見
逃し率演算手段11によって演算される見逃し率pを見
逃し率p1 に補正し、また、以後のAPR装置24の作
動を許容し、または禁止することができる。
【0050】制御条件決定手段17の具体的な動作内容
は、たとえば次ぎのように定めるものとする。
【0051】例 1 制御条件決定手段17は、データ収集モードにおける最
終回の緯止り停止原因(以下、最終停止原因という)を
停止原因パターンSPとみなし、それが空止りであった
ときは、見逃し率演算手段11によって演算される見逃
し率pをそのまま補正後の見逃し率p1 としてカウンタ
手段21に出力させた上、APR装置24の作動を許容
する(図9)。最終停止原因が緯糸不良に基づく本止り
であったときは、見逃し率pを見逃し率p1 =0と補正
してカウンタ21に出力させ、APR装置24の作動を
許容する。また、最終停止原因が経糸不良に基づく本止
りであったときは、見逃し率pを見逃し率p1 =0に補
正するとともに、APR装置24の作動を禁止する。
【0052】データ収集モードにおける最終停止原因が
空止りであったときは、運転モードに移行した後の緯止
り停止原因も空止りである確率が高い。そこで、このと
きは、見逃し率演算手段11によって演算される見逃し
率pをそのまま適用して以後の運転を継続することによ
り、不必要な緯止り停止を最少にすることができる。ま
た、最終停止原因が緯糸不良、経糸不良に基づく本止り
であるときは、運転モードに移行した後も、同一原因に
よる本止りが生じる確率が高い。そこで、このときは、
カウンタ手段21に設定する見逃し率p1 は、見逃し率
演算手段11によって演算される見逃し率pに拘らず、
p1 =0とすることにより、確実に織機を停止させるこ
とが好ましい。ただし、経糸不良に基づく本止りは、経
糸の毛羽立ちの原因を修復しない限り、何度でも緯止り
の原因となり得るから、そのときは、APR装置24の
作動を禁止し、織機の自動再起動をしないようにしてし
まう。APR装置24による再起動を頻繁に繰り返す
と、織布に顕著な織段を生じ、それによる織布の品質低
下が懸念されるからである。
【0053】例 2 制御条件決定手段17は、データ収集モードにおける過
去3回の緯止り停止に対する停止原因パターンSPによ
り、見逃し率pを見逃し率p1 に補正し、APR装置2
4の作動をコントロールすることができる(図10)。
【0054】すなわち、空止りが多い傾向にあるとき
は、補正後の見逃し率p1 =p+Δp(ただし、Δpは
一定の補正量)とするとともに、APR装置24の作動
を許容して稼動率を向上させる。また、緯糸不良に基づ
く本止りが多いときは、補正後の見逃し率p1 =p−Δ
pとするか、p1 =0として緯止り停止を確実にすると
ともに、APR装置24を作動させる。経糸不良に基づ
く本止りが多いときは、補正後の見逃し率p1 =0とし
て確実に緯止り停止させるとともに、APR装置24の
作動を禁止して、織工による毛羽立ち原因の修復を待
つ。停止原因パターンSPがこれらの中間にあるとき
は、空止りと緯糸不良に基づく本止りとの割合によっ
て、p1 =p±Δpとし、経糸不良に基づく本止りの多
少により、APR装置24の作動の許容・禁止を定めれ
ばよい。
【0055】例 3 制御条件決定手段17は、データ収集モードにおける過
去2回の停止原因パターンSPにより、補正後の見逃し
率p1 を決定し、APR装置24の作動の許容・禁止を
決定してもよい(図11)。
【0056】すなわち、前回の停止原因が経糸不良に基
づく本止りなら、前前回の停止原因に拘らず、補正後の
見逃し率p1 =0とし、APR装置24の作動を禁止し
て、織工による経糸不良の原因修復を待つ。前前回の停
止原因が経糸不良に基づく本止りでも、前回がそうでな
ければ、前回の停止原因により見逃し率p1 、APR装
置24の作動の許容・禁止を定め、前回も前前回も経糸
不良に基づく本止りでなければ、空止りと緯糸不良に基
づく本止りとの組合せパターンにより、それらを最適に
決定すればよい。
【0057】以上の説明において、制御条件決定手段1
7は、見逃し率pの補正動作と、APR装置24のコン
トロール動作とのいずれか一方のみを遂行するようにし
てもよい。また、制御条件決定手段17による見逃し率
pの補正動作の対象は、図1の実施例のみならず、見逃
し率pによって作動する任意の形式のスキップフィーラ
であってもよいものとする。
【0058】なお、判別手段12は、データ収集モード
において、たとえば図12のフローチャートに基づき、
停止原因を自動判別することができる。すなわち、織機
が緯止り停止したときは、停止原因が織工によって修復
され、織機が再起動されるまでの時間(以下、修復時間
という)Tr を計測する(図12のプログラムステップ
(1)、以下、(1)のように記す)。Tr <To のと
きは(2)、織機が起動されるまでの逆転回数が一回転
であったか否かにより(3)、空止りであったか
(4)、緯糸不良に基づく本止りであったか(5)、を
決定することができる。また、Tr ≧To であるときは
(2)、経糸不良に基づく本止りであると判断する
(6)。
【0059】ここで、To は、修復時間Tr に対する基
準時間であり、図12のフローチャートは、次ぎの事実
に基づいている。すなわち、一般に、空止り、緯糸不良
に基づく本止りの際の修復時間は、経糸不良に基づく本
止りの際のそれより短くて済む。また、空止りの際は、
不良緯糸を除去する必要がないから、織機の逆転回数は
一回転で済むが、緯糸不良に基づく本止りの場合は、一
回転では済まない。
【0060】なお、このようにして、データ収集モード
における停止原因パターンSPにより、制御条件決定手
段17を作動させるときは、データ収集モードの時間帯
として日中の作業時間帯を割り当て、運転モードの時間
帯として深夜の作業時間帯を割り当てることができる。
また、これらの時間帯は、一般に、日中・深夜に拘ら
ず、織工が勤務する有人時間帯と、織工が勤務しない無
人時間帯とに割り当ててもよい。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、この出願に係る第
1発明によれば、見逃し率演算手段とカウンタ手段とを
設け、見逃し率演算手段は、データ収集モードにおける
空止り回数と本止り回数とから見逃し率を算出し、カウ
ンタ手段は、この見逃し率に基づく規定回数の緯入れミ
ス信号があったとき緯止り信号を出力するようにするこ
とによって、見逃し率演算手段は、データ収集モードに
おける緯止りの内容に基づき、最適な見逃し率を自動的
に算出することができるから、カウンタ手段は、それに
基づく最適な見逃し回数を適用して織機を運転すること
により、織布の品質の維持と、織段の発生防止、織機の
稼動率、生産性の向上との適正なバランスを図ることが
できるという優れた効果がある。
【0062】殊に、見逃し率の算出にファジー推論を適
用するときは、空止り率、本止り率の多少や見逃し率の
大小について、人間の感覚に合致した評価を反映するこ
とができるので、織工の知識経験を適確に折り込むこと
ができるという優れた効果もある。
【0063】第2発明によれば、制御条件決定手段は、
データ収集モードにおける停止原因パターンにより、運
転モードにおけるスキップフィーラの見逃し率を補正
し、または、APR装置の作動を制御することができる
から、緯止り停止原因の別により、以後の織機の運転形
態を最適に設定することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 全体構成系統図
【図2】 ファジー推論の過程を示す説明線図(1)
【図3】 ファジー推論の過程を示す説明線図(2)
【図4】 他の実施例を示す要部系統図(1)
【図5】 他の実施例を示す要部系統図(2)
【図6】 プログラムフローチャート(1)
【図7】 他の実施例を示す要部プログラムフローチャ
ート
【図8】 他の実施例を示す要部系統図(3)
【図9】 作動状態説明図表(1)
【図10】 作動状態説明図表(2)
【図11】 作動状態説明図表(3)
【図12】 プログラムフローチャート(2)
【符号の説明】
Sf …緯入れミス信号 St2…緯止り信号 n1 …空止り回数 n2 …本止り回数 p…見逃し率 11…見逃し率演算手段 16…見逃し率修正手段 17…制御条件決定手段 21…カウンタ手段 24…自動緯糸除去装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 データ収集モードにおける空止り回数と
    本止り回数とから見逃し率を算出する見逃し率演算手段
    と、運転モードにおいて、前記見逃し率演算手段からの
    見逃し率に基づく規定回数の緯入れミス信号があったと
    き緯止り信号を出力するカウンタ手段とを備えてなる織
    機の停止制御装置。
  2. 【請求項2】 運転モードにおける緯止り停止の際に、
    前記見逃し率演算手段に対し見逃し率を再計算させる見
    逃し率修正手段を付設することを特徴とする請求項1記
    載の織機の停止制御装置。
  3. 【請求項3】 データ収集モードにおける停止原因パタ
    ーンにより、運転モードにおけるスキップフィーラの見
    逃し率を補正する制御条件決定手段を備えることを特徴
    とする織機の停止制御装置。
  4. 【請求項4】 データ収集モードにおける停止原因パタ
    ーンにより、自動緯糸除去装置の作動を制御する制御条
    件決定手段を備えることを特徴とする織機の停止制御装
    置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114808249A (zh) * 2021-10-22 2022-07-29 浙江中自机电控制技术有限公司 一种织机正向反找纬的方法及电控系统

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114808249A (zh) * 2021-10-22 2022-07-29 浙江中自机电控制技术有限公司 一种织机正向反找纬的方法及电控系统
CN114808249B (zh) * 2021-10-22 2023-04-28 浙江中自机电控制技术有限公司 一种织机正向反找纬的方法及电控系统

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