JP2754195B2 - 織機の給糸体の内外層排出方法と、それに使用する排出制御装置 - Google Patents

織機の給糸体の内外層排出方法と、それに使用する排出制御装置

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JP2754195B2
JP2754195B2 JP6401396A JP6401396A JP2754195B2 JP 2754195 B2 JP2754195 B2 JP 2754195B2 JP 6401396 A JP6401396 A JP 6401396A JP 6401396 A JP6401396 A JP 6401396A JP 2754195 B2 JP2754195 B2 JP 2754195B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、緯糸の供給源と
なる給糸体の内層部分、外層部分が織布に織り込まれる
ことを阻止するための織機の給糸体の内外層排出方法
と、それに使用する排出制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ジェットルームにおいて、緯糸は、給糸
体スタンド上に装架された給糸体から供給されるが、こ
のときの給糸体は、複数個の糸端を順次接続して、いわ
ゆるテールエンドを行なうことにより、織機の稼動効率
を高めることができる。
【0003】この場合、1個の給糸体が消費され、緯糸
が新しい給糸体から供給される時点において、緯糸の継
ぎ目が織布に織り込まれるが、一般の織布では、継ぎ目
の織込みは、何ら格別の織り欠点にならない。しかしな
がら、特に高品質を要求される織布の場合には、緯入れ
される緯糸に継ぎ目が含まれてはならず、これを厳密に
排除することが必要である。たとえば、電子部品として
のプリント基板用のガラスクロスでは、継ぎ目の存在は
嵩高欠点となり、銅箔の信頼性を損う原因となるため
に、これを極少にしなければならない。
【0004】そこで、テールエンドされた給糸体を使用
する場合において、緯糸の継ぎ目部分(継ぎ目を含み、
継ぎ目の前後所定長さの緯糸部分をいう、以下同じ)の
みを確実に外部へ排出し、継ぎ目が織布に織り込まれる
ことを防止するための技術が提案されている(たとえ
ば、特公昭60−14137号公報、特開昭62−14
1155号公報)。
【0005】これらの技術は、いずれも、使用中の給糸
体の残量(給糸体上の緯糸の残り量をいう、以下同じ)
が所定量以下になったことを検出するパッケージセンサ
を設け、パッケージセンサが作動したとき、織機の運転
を一時的に中断して緯糸を機外に排出することにより、
継ぎ目が織布に織り込まれないようにすることができ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】かかる従来技術による
ときは、継ぎ目部分を含め、給糸体の内層部分、外層部
分に相当する糸(以下、単に内層部分、外層部分とい
う)を適確に排出することが難しいという問題があっ
た。
【0007】すなわち、給糸体の内層部分は、正規の撚
りが入っていなかったり、ボビンの表面の汚れが付着し
たりする上、巻径が小さいために糸物性が変化している
おそれがあり、また、外層部分は、給糸体を取り扱う際
に汚れが付着したり、毛羽立っていたりするおそれがあ
り、いずれも、高度の品質が要求される織布に対し、織
込みを排除することが好ましい。一方、内層部分は、巻
径が小さいために解舒抵抗が大きく、いわゆる掛かり、
輪抜け等による解舒トラブルが発生し易いものであり、
外層部分も、それが毛羽立っていたりすると、同様に解
舒トラブルを生じ易いから、内層部分、外層部分の所定
量を排出するに要する時間は、大きくばらつくことが避
けられない。したがって、従来技術のように、単に緯糸
の排出動作を適当な時間に亘って実施するのみでは、給
糸体の内層部分、外層部分について、それぞれの所定量
を適確に排出することは極めて困難である。
【0008】そこで、この発明の目的は、かかる従来技
術の問題に鑑み、緯糸の排出時間を監視することによっ
て、継ぎ目部分を含み、給糸体の内層部分、外層部分を
適確に排出することができる織機の給糸体の内外層排出
方法と、それに使用する排出制御装置とを提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めのこの出願に係る第1発明の構成は、テールエンドさ
れた給糸体の内層部分と外層部分とを排出するに際し、
使用中の給糸体の残量が所定量以下となったときに緯糸
の排出動作を開始して当該給糸体の内層部分を排出し、
排出中の緯糸の継ぎ目が検出された後、引き続き所定量
の緯糸を排出して新しい給糸体の外層部分を排出すると
ともに、緯糸の排出時間を監視することをその要旨とす
る。
【0010】なお、緯糸の排出時間は、給糸体の内層部
分、外層部分の合計排出時間に対応させ、または、給糸
体の内層部分の排出時間に対応させることができる。
【0011】第2発明の構成は、使用中の給糸体の残量
が所定量以下となったことを検出するパッケージセンサ
と、テールエンドされた給糸体の緯糸の継ぎ目を検出す
る継ぎ目センサと、パッケージセンサの作動信号により
緯糸排出装置を作動させる排出制御手段と、継ぎ目セン
サの作動後の緯糸の排出量を規制する排出量規制手段
と、緯糸の排出時間を監視する異常検出手段とを備える
ことをその要旨とする。
【0012】なお、異常検出手段は、給糸体の内層部
分、外層部分の合計排出時間を監視し、または、給糸体
の内層部分の排出時間を監視することができる。
【0013】また、パッケージセンサの作動後、所定量
の緯糸が使用されたときに排出制御手段を起動する作動
時期決定手段を付設してもよい。
【0014】
【作用】かかる第1発明の構成によるときは、使用中の
給糸体の内層部分は、排出中の緯糸の継ぎ目が検出され
ることによって完全に排出されたことが確認できる一
方、新しい給糸体の外層部分は、継ぎ目が検出された
後、所定量の緯糸を排出することにより確実に排出する
ことができる。なお、緯糸の排出時間を監視することに
より、排出中に生じるトラブルを検出し、適切に対処す
ることができる。
【0015】緯糸の排出時間を内層部分、外層部分の合
計排出時間に対応させれば、たとえば、使用中の給糸体
と新しい給糸体との緯糸の継ぎ目を検出する継ぎ目セン
サが不作動の場合に、新しい給糸体の全量が排出されて
しまうような事態を防止することができる。また、緯糸
の排出時間を内層部分の排出時間に対応させれば、内層
部分の排出に要する時間が異常に長いことを検出し、継
ぎ目センサのトラブルを一層早く検出することができ
る。
【0016】第2発明の構成によれば、パッケージセン
サは、使用中の給糸体の残量が所定量以下となったこと
を検出し、継ぎ目センサは、排出中の緯糸の継ぎ目を検
出する。そこで、前者の作動信号を使用して緯糸排出装
置を作動させ、後者の作動信号によって排出量規制手段
を作動させることにより、第1発明を実施することがで
きる。排出量規制手段は、緯糸の排出量を規制して緯糸
の排出動作を終了させることができ、異常検出手段は、
緯糸の排出時間を監視することができるからである。
【0017】作動時期決定手段を設ければ、作動時期決
定手段は、パッケージセンサの作動から緯糸の排出動作
の開始までの時間幅を規制し、使用中の給糸体からの内
層部分の排出量を最適に設定することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を以って発明の実施の
形態を説明する。
【0019】織機の緯糸排出制御装置は、パッケージセ
ンサK1 と、継ぎ目センサK2 と、制御装置本体10と
を組み合わせてなる(図1)。
【0020】パッケージセンサK1 は、たとえば、テー
ルエンドされた給糸体B1 、B2 の一方から緯糸Yを引
き出して使用するとき(図2)、給糸体B1 、B2 に対
向して、それぞれの残量が所定量以下となったときに作
動する第1、第2のパッケージセンサK11、K12に対応
する。また、継ぎ目センサK2 は、テールエンドされた
緯糸Yの継ぎ目Y1 を検出するために、緯糸Yの途中に
装架されている。
【0021】緯糸Yは、図示しない給糸体スタンド上に
おいて互いにテールエンドされた給糸体B1 、B2 の1
個から供給され、測長貯留装置(ドラム式の緯糸測長貯
留装置をいう、以下同じ)Dと、緯入れノズルNとを経
て、経糸開口WP内に緯入れされる。緯入れされた緯糸
Yは、筬Rによって織前W1 に打ち込まれ、織布Wが製
織される。
【0022】測長貯留装置Dは、ドラムD1 と、ドラム
モータD4 によって駆動する中空回転形のヤーンガイド
D2 と、係止ピンD3 とを組み合わせてなり、ヤーンガ
イドD2 内を引き通された緯糸Yは、ドラムD1 上に所
定ターン数に亘って巻付け貯留されるとともに、所定の
緯入れ時期において、係止ピンD3 によってドラムD1
上における係止状態を解放され、緯入れノズルNを経て
緯入れされる。このとき、解舒センサKd は、ドラムD
1 上のターン数を単位として緯糸Yの長さを計測し、所
定長さの解舒時に係止ピンD3 を元の係止位置に復帰す
る。なお、織布Wと緯入れノズルNとの間には、緯入れ
された緯糸Yの終端を切断するために、緯糸カッタYS
が配設されている。
【0023】織布Wの緯入れ側には、さらに、吹上げノ
ズルEX1 と、サクション装置EX2 と、補助カッタE
X3 と、遮蔽板EX4 とからなる緯糸排出装置EXが配
設されている。
【0024】吹上げノズルEX1 は、エアまたは水ジェ
ットノズルであり、緯入れノズルNからの緯糸Yを上方
に吹き上げることができる。サクション装置EX2 は、
このようにして吹き上げられる緯糸Yを捕捉し、これを
外部に排出する。補助カッタEX3 は、緯入れノズルN
とサクション装置EX2 との間において緯糸Yを切断す
ることができ、遮蔽板EX4 は、緯入れノズルNからの
緯糸Yが経糸開口WP内に緯入れされることを阻止する
ために、緯糸Yの飛走経路を遮ることができる。ただ
し、遮蔽板EX4 は、図示しない駆動装置を介して緯糸
Yの飛走経路に出没し、織機が定常運転中において経糸
開口WP内への緯糸Yの飛走を許容し、緯糸排出装置E
Xが作動中において緯糸Yの飛走を阻止することができ
る。
【0025】制御装置本体10は、作動時期決定手段1
1と、排出制御手段12と、排出量規制手段13と、異
常検出手段14とからなる(図1)。
【0026】パッケージセンサK1 の作動信号S1 は、
作動時期決定手段11に入力され、作動時期決定手段1
1の出力は、排出信号S3 として、排出制御手段12、
異常検出手段14に分岐入力されている。排出制御手段
12の出力は、排出制御信号S4 として、緯糸排出装置
EXに導かれている。また、異常検出手段14の出力
は、異常信号S7 として外部に引き出されている。
【0027】排出制御手段12には、図示しない織機制
御装置からの排出可能信号S5 が入力されている。ただ
し、排出可能信号S5 は、織機の運転中において、緯糸
排出装置EXを作動させても、経糸開口WPに緯入れさ
れた緯糸Yが不用意に緯入れ側に引き戻されない状態に
あることを示すものとし、たとえば、緯糸カッタYSを
作動させるための信号を流用して使用することができ
る。
【0028】継ぎ目センサK2 の作動信号S2 は、排出
量規制手段13に入力されており、排出量規制手段13
の出力は、排出完了信号S6 として、排出制御手段12
に入力される他、作動時期決定手段11からの排出信号
S3 とともに、図示しない織機制御装置に導かれてい
る。ただし、織機制御装置において、排出信号S3 、排
出完了信号S6 は、それぞれ織機停止信号、織機起動信
号として使用されるものとする。
【0029】いま、使用中の給糸体B1 の緯糸Yが消費
され、その残量が所定量以下になると、給糸体B1 に対
向する第1のパッケージセンサK11が作動し、作動信号
S1が作動時期決定手段11に入力される。そこで、作
動時期決定手段11は、作動信号S1 の発生から適当な
時間遅れの後に排出信号S3 を発生する。排出信号S3
は、織機制御装置において織機停止信号として使用され
るから、これにより、織機は速やかに停止する。
【0030】一方、織機停止動作の過程において排出可
能信号S5 が発生するので、これに対応して、排出制御
手段12は、排出制御信号S4 を出力し、緯糸排出装置
EXを起動する。すなわち、吹上げノズルEX1 、サク
ション装置EX2 が作動するとともに、遮蔽板EX4
は、緯糸Yの飛走を阻止する。つづいて、排出制御手段
12は、測長貯留装置Dの係止ピンD3 により緯糸Yの
係止状態を強制的に解放し、緯入れノズルNを連続的に
作動させることにより、測長貯留装置D、緯入れノズル
Nを介して緯糸Yをサクション装置EX2 に排出させ、
したがって、使用中の給糸体B1 の内層部分に対応する
残量を織機の外部に連続的に排出することができる。な
お、このとき、測長貯留装置DのドラムモータD4 を連
続運転し、緯糸YをドラムD1 に巻き付けるとともにド
ラムD1 から連続的に解舒することにより、給糸体B1
からの緯糸Yを円滑に解舒することができる。
【0031】このようにして使用中の給糸体B1 の内層
部分がすべて排出されると、継ぎ目センサK2 が作動
し、作動信号S2 が排出量規制手段13に入力される。
そこで、排出量規制手段13は、適当な時間遅れの後に
排出完了信号S6 を出力し、この時間遅れの間に、新し
い給糸体B2 の外層部分を所定量だけ排出することがで
きる。排出完了信号S6 が出力されると、これに呼応し
て、排出制御手段12は、排出制御信号S4 をリセット
して緯糸排出装置EXの作動を停止させるからである。
なお、排出制御手段12は、排出完了信号S6 により、
補助カッタEX3を作動させ、緯入れノズルNとサクシ
ョン装置EX2 との間において緯糸Yを切断し、併せ
て、係止ピンD3 を係止位置に復帰させるとともにドラ
ムモータD4を停止させ、緯入れノズルNの作動を停止
させる。
【0032】さらに、排出完了信号S6 は、織機制御装
置において、織機起動信号として使用される。したがっ
て、織機は、ピックファインド用の逆転動作の後、自動
再起動され、元の定常運転に速やかに復帰することがで
きる。
【0033】図1の制御装置本体10は、図3のように
具体化することができる。
【0034】第1、第2のパッケージセンサK11、K12
の各作動信号S11、S12は、オアゲート21を介して作
動信号S1 となり、タイマ11aを介してフリップフロ
ップ11bのセット端子Sに入力されている。タイマ1
1aとフリップフロップ11bとは、作動時期決定手段
11に対応している。
【0035】フリップフロップ11bの出力端子Qは、
排出制御手段12を介し、排出制御信号S4 として、緯
糸排出装置EX、測長貯留装置D、緯入れノズルNに導
かれている。排出制御手段12には、排出可能信号S5
が入力されている。
【0036】継ぎ目センサK2 の作動信号S2 は、排出
量規制手段13に相当するタイマ13aを経て、オアゲ
ート22、アンドゲート23に分岐入力され、オアゲー
ト22の出力は、フリップフロップ11bのリセット端
子Rに接続されている。また、アンドゲート23の出力
は、排出完了信号S6 として、排出制御手段12に入力
するとともに、外部に引き出されている。
【0037】フリップフロップ11bの出力端子Qは、
排出信号S3 として外部に引き出されるとともに、異常
検出手段14に相当するタイマ14aにも入力されてお
り、タイマ14aの出力は、異常信号S7 として外部に
引き出されている。また、異常信号S7 は、インバータ
24を介してアンドゲート23に入力する他、オアゲー
ト22にも入力されている。
【0038】なお、図3において、緯糸排出装置EX、
測長貯留装置Dの各構成部材のうち、緯糸排出動作に関
連するものが図示されている。
【0039】使用中の給糸体B1 の残量が所定量以下に
なると、作動信号S11、S1 が出力されるから、これに
よってタイマ11aが起動し、その設定時間後にフリッ
プフロップ11bがセットされ、排出信号S3 が出力さ
れる。すなわち、タイマ11aは、パッケージセンサK
1 の作動から、緯糸排出動作の開始までの余裕時間を定
めることができる。
【0040】排出信号S3 により、排出制御手段12を
介して緯糸排出装置EXが起動され、所定の緯糸排出動
作が開始される。ただし、排出制御手段12は、排出可
能信号S5 が入力されたことを前提に、緯糸排出装置E
X、測長貯留装置D、緯入れノズルNに対し、所定の時
期に所定の排出制御信号S4 を送出する一連のシーケン
スロジックである。
【0041】こうして緯糸排出動作が開始されると、使
用中の給糸体B1 の内層部分が排出され、その全量が排
出されると、継ぎ目Y1 が移動することによって継ぎ目
センサK2 が作動し、作動信号S2 が出力される。作動
信号S2 によりタイマ13aが起動されるから、タイマ
13aは、その設定時間後にフリップフロップ11bを
リセットするとともに、異常信号S7 が出力されていな
いことを前提に排出完了信号S6 を出力する。すなわ
ち、タイマ13aは、新しい給糸体B2 の外層部分に対
する排出時間長を設定することにより、その排出量を規
制することができる。
【0042】タイマ14aは、排出信号S3 によって起
動され、排出信号S3 が所定の設定時間後になおも継続
して出力されているときに異常信号S7 を出力する。
【0043】そこで、タイマ14aの設定時間として、
給糸体B1 の内層部分と給糸体B2の外層部分との双方
に対する合計排出時間に適当な余裕時間を加えた値を設
定しておけば、タイマ14aは、給糸体B1 の内層部
分、給糸体B2 の外層部分の合計排出時間を監視するこ
とができ、たとえば、継ぎ目センサK2 の不作動等の際
に、新しい給糸体B2 の全量が排出されてしまうような
事態や、排出途中における糸の掛かり、糸切れ等が発生
した際に、いつまでも排出動作が終了しないという事態
を防止することができる。ただし、異常信号S7 は、フ
リップフロップ11bをリセットすることにより、緯糸
Yの排出量が過大であるときに緯糸排出動作を中断する
とともに、外部に引き出し、適当な表示警報動作等に使
用するものとする。なお、タイマ14aは、全体装置が
正常に動作しているとき、たとえば排出信号S3 のリセ
ットによってクリアするものとする。
【0044】
【他の実施の形態】排出量規制手段13は、継ぎ目セン
サK2 の作動後、新しい給糸体B2 の外層部分の排出量
を規制する。そこで、排出量規制手段13は、図3のタ
イマ13aに代え、測長貯留装置Dの解舒センサKd に
よって、ドラムD1 からの緯糸Yの解舒量を計測するよ
うにしてもよい。緯糸排出中において、ドラムモータD
4 を運転すると、緯糸Yは、一旦ドラムD1 上に巻き付
けられた上、ドラムD1 から連続的に解舒されて排出さ
れるから、その排出長は、解舒センサKd により正確に
計測することが可能である。また、このときの解舒セン
サKd は、測長ローラのような他の緯糸測長手段に代え
てもよい。
【0045】継ぎ目センサK2 は、使用中の給糸体B1
の残量、すなわち内層部分の排出完了を検知できればよ
い。そこで、継ぎ目センサK2 は、給糸体B1 、B2 の
中間位置のみならず、給糸体B1 から緯入れノズルNに
至る緯糸Yの走行経路中の任意の位置に配設することが
できる。
【0046】作動時期決定手段11は、タイマ11aに
よる他、織機のピック数を計数してもよい。パッケージ
センサK1 が作動した後、緯糸排出動作を開始するまで
の時間遅れは、その間における緯糸Yの使用量を決定す
るから、織機のピック数を計数すれば、その間の使用量
を一層正確に計測することができる。なお、作動時期決
定手段11は、パッケージセンサK1 が作動しても、給
糸体B1 から緯入れノズルNに至る緯糸Yは、これを排
出する必要がないことを考慮して設けるものである。そ
こで、この間の緯糸Yの長さが短いとき、または、この
間の緯糸Yの損失が無視し得るときは、作動時期決定手
段11を省略してもよい。
【0047】図3において、異常検出手段14に相当す
るタイマ14aは、排出信号S3 の出力時点から排出完
了信号S6 の出力時点までの時間差を監視し、給糸体B
1 の内層部分、給糸体B2 の外層部分の合計排出時間に
対応する緯糸Yの排出時間を監視するが、これに代え、
排出信号S3 の出力時点から継ぎ目センサK2 の作動ま
での時間差を監視し、給糸体B1 の内層部分の排出時間
に対応する緯糸Yの排出時間を監視するようにしてもよ
い。使用中の給糸体B1 の内層部分の排出に要する時間
が異常に長いことを検出し、結果的に、継ぎ目センサK
2 の不作動等を検知することができる。
【0048】以上の説明において、緯糸排出装置EX
は、図示以外の任意の形式であってもよい。たとえば、
経糸開口WPを経て、緯糸Yを織布Wの反緯入れ側へ吹
き流すようにして排出するもの(特公昭60−1413
7号公報)、吸引筒と巻取り装置とを組み合わせる緯糸
排出装置を緯入れ側に配設し、不正緯入れされた緯糸Y
を織布Wから除去する動作と兼用するもの(特開昭61
−245339号公報、同61−160455号公
報)、織布Wの反緯入れ側に牽引装置を配設し、緯糸Y
を反緯入れ側に牽引して排出するもの(特開昭62−6
938号公報)、測長貯留装置Dと緯入れノズルNとの
間にサクション装置を配設するもの(特開昭62−14
1155号公報)等であってもよく、このときの排出制
御手段12は、それぞれの緯糸排出装置の各構成部材を
所定の時期に所定の順序で駆動制御するように、そのシ
ーケンスロジックを定めればよい。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、この出願に係る第
1発明によれば、使用中の給糸体の内層部分を排出し、
継ぎ目の検出後、引き続き所定量の緯糸を排出すること
によって、使用中の給糸体の内層部分、継ぎ目部分のみ
ならず、新しい給糸体の外層部分をも確実に排出するこ
とができるから、高品質の織布の製織を保証することが
できる上、緯糸の排出時間を監視することによって排出
中のトラブルを検出することができるから、全体の動作
信頼性を大きく向上させることができるという優れた効
果がある。
【0050】また、第2発明によれば、第1発明を容易
に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 全体構成概略系統図
【図2】 使用状態説明図
【図3】 詳細系統図
【符号の説明】
B1 、B2 …給糸体 Y…緯糸 Y1 …継ぎ目 K1 、K11、K12…パッケージセンサ K2 …継ぎ目センサ S1 、S2 …作動信号 EX…緯糸排出装置 11…作動時期決定手段 12…排出制御手段 13…排出量規制手段 14…異常検出手段

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テールエンドされた給糸体の内層部分と
    外層部分とを排出するに際し、使用中の給糸体の残量が
    所定量以下となったときに緯糸の排出動作を開始して当
    該給糸体の内層部分を排出し、排出中の緯糸の継ぎ目が
    検出された後、引き続き所定量の緯糸を排出して新しい
    給糸体の外層部分を排出するとともに、緯糸の排出時間
    を監視することを特徴とする織機の給糸体の内外層排出
    方法。
  2. 【請求項2】前記緯糸の排出時間は、給糸体の内層部
    分、外層部分の合計排出時間に対応させることを特徴と
    する請求項1記載の織機の給糸体の内外層排出方法。
  3. 【請求項3】 前記緯糸の排出時間は、給糸体の内層部
    分の排出時間に対応させることを特徴とする請求項1記
    載の織機の給糸体の内外層排出方法。
  4. 【請求項4】 使用中の給糸体の残量が所定量以下とな
    ったことを検出するパッケージセンサと、テールエンド
    された給糸体の緯糸の継ぎ目を検出する継ぎ目センサ
    と、前記パッケージセンサの作動信号により緯糸排出装
    置を作動させる排出制御手段と、前記継ぎ目センサの作
    動後の緯糸の排出量を規制する排出量規制手段と、緯糸
    の排出時間を監視する異常検出手段とを備えてなる織機
    の給糸体の内外層排出制御装置。
  5. 【請求項5】 前記異常検出手段は、給糸体の内層部
    分、外層部分の合計排出時間を監視することを特徴とす
    る請求項4記載の織機の給糸体の内外層排出制御装置。
  6. 【請求項6】 前記異常検出手段は、給糸体の内層部分
    の排出時間を監視することを特徴とする請求項4記載の
    織機の給糸体の内外層排出制御装置。
  7. 【請求項7】 前記パッケージセンサの作動後、所定量
    の緯糸が使用されたときに前記排出制御手段を起動する
    作動時期決定手段を付設することを特徴とする請求項4
    ないし請求項6のいずれか記載の織機の給糸体の内外層
    排出制御装置。
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