JPH05194862A - シリコーン整泡剤組成物 - Google Patents

シリコーン整泡剤組成物

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JPH05194862A
JPH05194862A JP4140924A JP14092492A JPH05194862A JP H05194862 A JPH05194862 A JP H05194862A JP 4140924 A JP4140924 A JP 4140924A JP 14092492 A JP14092492 A JP 14092492A JP H05194862 A JPH05194862 A JP H05194862A
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JP
Japan
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polyurethane foam
rigid polyurethane
polyol
foam
organosilicon compound
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JP4140924A
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English (en)
Inventor
Mitsuo Asai
光雄 浅井
Atsushi Asami
篤 浅見
Hidehiko Aonuma
秀彦 青沼
Kiyoyuki Muto
清之 武藤
Masaki Tanaka
正喜 田中
Taku Nago
卓 名郷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (A)ジメチルポリシロキサン−ポリオキ
シアルキレン共重合体、(B)一般式R3SiO1/2(但
し、式中Rは互いに同一又は異種の炭素数1〜6の非置
換又は置換1価炭化水素基である)単位とSiO4/2
位を主構成単位とするトルエンに可溶な有機珪素化合物
からなる整泡剤組成物を提供する。 【効果】 上記整泡剤組成物を用いれば、発泡剤として
のフロンR−11の使用量を削減しないしは不使用とす
ることができ、あるいはフロンR−11の代りにフロン
R−22,R−141b等の代替フロンを用いても良好
なポリウレタンフォームを製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発泡剤としてのフロン
R−11の使用量を削減し、ないしは不使用とすること
ができ、あるいはフロンR−11の代りにR−123,
R−141b等の代替フロンを用いる処方としても良好
なポリウレタンフォームを与えることができるシリコー
ン整泡剤組成物に関する。
【0002】また、本発明は、発泡剤としてフロンR−
11を用いず、水を用いた処方、代替フロンを用いた処
方としても、フォーム物性を特に損なわない、寸法安定
性に優れた硬質ポリウレタンフォームに関する。この硬
質ポリウレタンフォームは、上記特性を活かして冷蔵
庫、冷凍庫、断熱パネル、メタルサイジング、船舶又は
車両等の断熱材ないしは断熱構造材等として広範囲の用
途に利用される。
【0003】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、ポリオール、ポリイソシアネート、触媒、発泡剤等
を含むポリウレタンフォーム組成物を発泡、硬化させて
軟質又は硬質ポリウレタンフォームを製造することはよ
く知られているが、この場合発泡剤としては軟質ポリウ
レタンフォーム、硬質ポリウレタンフォームのいずれに
おいてもトリクロロフルオロメタンを使用することが一
般的である。
【0004】このうち、硬質ポリウレタンフォームは断
熱特性、低温寸法安定性及び施工性が優れているため、
冷蔵庫、冷凍倉庫等の断熱材として、従来から広範囲に
使用されている。これは、硬質ポリウレタンフォームを
製造する際、発泡剤として充填性及び断熱特性の優れた
トリクロロフルオロメタン(以下、R−11と記す)を
使用し、また、ポリオール100部(重量部、以下同
じ)当りR−11が35部以上使用されていることが大
きな理由である。
【0005】しかし近年、地球のオゾン層保護のため、
クロロフルオロカーボン類の規制が実施されている。こ
の規制対象には、今まで硬質ポリウレタンフォームの発
泡剤として用いられていたR−11も含まれている。
【0006】そのため発泡剤として水を使用した処方
(以下、水処方と記す)及びR−11に代わる硬質ポリ
ウレタンフォーム用発泡剤の開発が急務となり、モノク
ロロジフルオロメタン(以下、R−22と記す)、1,
1,1,2−テトラフルオロエタン(以下、R−134
aと記す)、1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロ
ブタン(以下、R−356と記す)などが代替発泡剤の
候補と考えられている。
【0007】しかしながら、水処方の場合、従来の硬質
ポリウレタンフォームと比較して、寸法安定性、特に常
温寸法安定性が悪化し、R−22,R−134a又はR
−356を用いた処方の場合、発泡効率の低下、寸法安
定性、特に低温寸法安定性が悪化し、実用的に満足すべ
き硬質ポリウレタンフォームが得られ難い。
【0008】したがって、硬質ポリウレタンフォームを
製造する場合、水処方の場合でも、R−22,R−13
4a,R−356などの代替発泡剤を用いる処方の場合
でも、これらの処方から得られる硬質ポリウレタンフォ
ームは寸法安定性、特に水処方の場合は常温寸法安定
性、代替発泡剤処方の場合は低温寸法安定性が著しく悪
化し、実用的に満足する硬質ポリウレタンフォームが得
られなかった。
【0009】このような寸法安定性の問題点を改良する
提案として、特開昭55−135128号公報は微粉状
充填剤の使用による半硬質ポリウレタンフォームの製
法、特開昭56−14535号公報は微粉状チタン酸カ
リウムの使用による硬質ポリウレタンフォーム製法、特
開昭58−13620号公報は微粒粉状シリカの使用に
よるポリウレタンフォームのフォーム及び非フォームの
製法を提案している。
【0010】しかしながら、本発明の主たる目的のR−
11の如き公害の大きい発泡剤の削減、R−22などや
R−141b(1,1−ジクロロ−1−フルオロメタ
ン)の如き代替発泡剤に対処する方法は開示されていな
い。本発明者らの追試によると、これらのいずれの提案
も従来処方のR−11を用いる場合は寸法安定性に効果
があることが確認されたが、水処方やR−22,R−1
34a,R−356などの代替発泡剤を用いる処方で
は、十分な寸法安定性の改良が見られない欠点があり、
満足できるものではない。
【0011】従って、水処方や代替発泡剤を用いても良
好な硬質ポリウレタンフォームを得るための技術の開発
が求められている。
【0012】この点は軟質ポリウレタンフォームの場合
も同様であり、例えば、軟質ポリウレタンフォームのモ
ールド発泡における原液注入時に金型温度を高くして発
泡剤を削減しようとすれば、フォーム内部にクラックが
生じたりするなどの問題が生じ、良好な製品が得られな
い。
【0013】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
発泡剤としてのフロンR−11の使用量を削減し、ない
しは不使用とすることができ、あるいはフロンR−11
の代わりにR−22,R−134a,R−356,R−
141b等の代替フロンを用いても良好なポリウレタン
フォームを製造することができるシリコーン整泡剤組成
物、及び、R−11を用いず、水処方、代替発泡剤処方
としても良好なフォーム物性を有し、寸法安定性に優れ
た硬質ポリウレタンフォームを提供することを目的とす
る。
【0014】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者らは、
上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、ポリオ
ールとポリイソシアネートを含むポリウレタンフォーム
配合物を発泡、硬化させてポリウレタンフォームを製造
する場合、整泡剤組成物として、(A)ジメチルポリシ
ロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体、(B)一般
式R3SiO1/2(但し、式中Rは互いに同一又は異種の
炭素数1〜6の非置換又は置換1価炭化水素基である)
単位とSiO4/2単位を主構成単位とするトルエンに可
溶な有機珪素化合物を用いることが有効であることを知
見した。
【0015】即ち、上記(A)成分と共に、上記(B)
成分のMQレジンをポリウレタンフォーム配合物に添加
することにより、軟質ポリウレタンフォームを製造する
場合、フロンR−11を使用しなくとも、高型温モール
ド発泡においてクラック発生等の問題もなく良好な製品
を得ることができ、また、硬質ポリウレタンフォームを
製造する場合、フロンR−11量を従来よりも50%削
減したときでも、あるいはR−22,R−134a,R
−356,R−141bを使用したときでも、ボイド発
生のない良好な製品を得ることができることを見い出し
た。
【0016】この場合、特に有機ポリイソシアナート、
ポリオール、発泡剤、触媒及び整泡剤を含む配合物より
製造される硬質ポリウレタンフォームにおいて、硬質ポ
リウレタンフォームのウレタン膜内及び/又はウレタン
骨格内に一般式R3SiO1/2(但し、式中Rは互いに同
一又は異種の炭素数1〜6の非置換又は置換1価炭化水
素基である)単位とSiO4/2単位を主構成単位とする
トルエンに可溶な有機珪素化合物を分散させことによ
り、水処方、代替発泡剤処方としても他のフォーム物性
を特に損なうことなく寸法安定性の優れた硬質ポリウレ
タンフォームが得られることを見い出した。
【0017】従って、本発明は、(A)ジメチルポリシ
ロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体、(B)一般
式R3SiO1/2(但し、式中Rは互いに同一又は異種の
炭素数1〜6の非置換又は置換1価炭化水素基である)
単位とSiO4/2単位を主構成単位とするトルエンに可
溶な有機珪素化合物を主成分とするシリコーン整泡剤組
成物、及び、有機ポリイソシアナート、ポリオール、発
泡剤、触媒を含む配合物より製造される硬質ポリウレタ
ンフォームにおいて、一般式R3SiO1/2(但し、式中
Rは互いに同一又は異種の炭素数1〜6の非置換又は置
換1価炭化水素基である)単位とSiO4/2単位を主構
成単位とするトルエンに可溶な有機珪素化合物が分散さ
れてなる硬質ポリウレタンフォームを提供する。
【0018】以下、本発明につき更に詳しく説明する
と、本発明の整泡剤組成物は、上記(A)のジメチルポ
リシロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体と(B)
の有機珪素化合物とを併用したものである。
【0019】(A)成分のジメチルポリシロキサン−ポ
リオキシアルキレン共重合体は、特に限定するものでは
ないが、下記一般式(1)で示されるものが好適であ
る。
【0020】
【化1】
【0021】この構造式中、R1は炭素数1〜6のアル
キル基もしくはアセチル基又は水素原子であり、Meは
メチル基である。m,nはそれぞれ1以上の整数であ
り、m+nは5〜100の範囲が好ましく、またkは0
又は1,a,bはそれぞれ0又は1以上の整数であり、
a+bは3〜60の範囲が好ましい。
【0022】(B)成分の有機珪素化合物は一般式R3
SiO1/2(但し、式中Rは互いに同一又は異種の炭素
数1〜6の非置換又は置換1価炭化水素基である)単位
(M単位)とSiO4/2単位(Q単位)を主構成単位と
するものである。
【0023】ここで、Rとしては、例えばメチル基,エ
チル基,プロピル基等のアルキル基、シクロアルキル
基、アルケニル基、フェニル基等の炭化水素基が挙げら
れるが、これらの中でメチル基が好ましい。
【0024】(B)成分の有機珪素化合物は上述したよ
うにM単位とQ単位を主構成単位とするものであり、こ
れらの単位の比率は特に制限されるものではないが、モ
ル比でM単位/Q単位を0.1〜3、特に0.5〜2の
範囲とすることが好ましい。
【0025】(B)成分の有機珪素化合物を得るには、
例えば(CH33SiOCH3とSi(OCH34とを
共加水分解する方法などを採用することができる。この
場合、得られた共加水分解物には水酸基やアルコキシ基
が存在するが、これらの含有量は水酸基密度を0.01
〜0.1モル/100g、アルコキシ基密度を0.01
〜0.1モル/100gの範囲とすることが好ましい。
【0026】(A)成分と(B)成分の比率は、重量比
で(A)成分/(B)成分=99.9/0.1〜10/
90、特に90/10〜50/50の範囲とすることが
好ましい。(B)成分の比率がこれより少なすぎると添
加の効果が現れない場合があり、一方多すぎると逆にポ
リウレタンフォームの強度が低下する場合がある。
【0027】なお、本発明のシリコーン整泡剤組成物に
おいて、(A)成分と(B)成分以外の成分として、
(A)成分の共重合体と(B)成分の有機珪素化合物と
の親和性を向上させたり、あるいは粘度を低下させる目
的で、必要に応じて各種溶剤、ポリオキシアルキレン、
メチルポリシクロシロキサンなどを配合することができ
る。
【0028】上記整泡剤組成物は、ポリオール、ポリイ
ソシアナート、触媒、発泡剤、更に必要により難燃剤、
顔料等の添加剤を配合した通常の組成の軟質用、半硬質
用、硬質用のいずれのポリウレタンフォーム配合物にも
添加して用いられる。
【0029】この場合、整泡剤組成物は、(A)成分と
(B)成分とを別々に添加してもよく、あるいは(A)
成分と(B)成分とを一緒にして添加してもよく、結果
的に発泡前のポリウレタンフォーム配合物に(A)成分
と(B)成分が添加されていれば本発明の効果を得るこ
とができる。なお、これら(A)成分と(B)成分の添
加量は特に制限されないが、(A)成分と(B)成分の
合計量をポリオール100重量部に対して0.05〜5
重量部の範囲とすることが好ましい。
【0030】また、発泡剤としては、フロンR−11の
使用量を従来の30〜100%削減したり、あるいはフ
ロンR−11の代わりに水を用いたり、R−22,R−
134a,R−356,R−141b等の代替フロンを
使用することができる。
【0031】発泡、硬化の条件は通常の条件を採用し得
るが、軟質ポリウレタンフォームを得る場合、通常の金
型温度よりも高くすることにより、具体的には45〜7
0℃の範囲の金型温度とすることによりフロンR−11
等のフロン系発泡剤を使用しなくてもクラック等のない
良好な製品を得ることができる。
【0032】一方、本発明に係る硬質ポリウレタンフォ
ームは、該硬質ポリウレタンフォーム内に上記(B)の
一般式R3SiO1/2単位とSiO4/2単位を主構成単位
とするトルエンに可溶な有機珪素化合物が分散している
ものである。
【0033】この硬質ポリウレタンフォームは、特に有
機ポリイソシアナート、ポリオール、発泡剤、触媒、整
泡剤を含み、かつ発泡剤として水及び/又はモノクロロ
ジフルオロメタン、1,1,1,2−テトラフルオロエ
タン及び1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロブタ
ンから選ばれる1種以上のフロンを使用した硬質ポリウ
レタンフォーム処方から得られたものが好適であり、上
記有機珪素化合物を分散させることにより、このように
水処方でも、代替発泡剤R−22,R−134a又はR
−356を用いた処方でも、寸法安定性の優れた硬質ポ
リウレタンフォームが得られる。
【0034】ここで、上記有機珪素化合物の使用量はポ
リオール100重量部に対して0.05〜5重量部が好
ましい。さらに好ましくは0.1〜3重量部である。
0.05重量部より少ないと添加効果が十分でなく、5
重量部を超えると硬質ポリウレタンフォーム原液調合
後、有機珪素化合物が分離し易く、実用性に劣る場合が
生じる。
【0035】発泡剤としての水の使用量はポリオール1
00重量部に対し0.5〜9重量部が好ましい。0.5
重量部より少ないとスキン層が厚くなり、熱伝導率が悪
くなる場合が生じる。また、9重量部を越えるとウレタ
ンフォームが脆くなり、接着強度が悪くなる場合が生じ
る。
【0036】本発明では、水の代りに、又は水と共に、
上記R−22,R−134a,R−356,更にR−1
41bの1種又は2種以上を併用して発泡剤として用い
ることができる。この場合、これらの発泡剤の使用量
は、ポリオール100重量部に対し、5〜50重量部と
することが好ましい。
【0037】本発明の硬質ポリウレタンフォームの製造
に用いられるポリオールとしては、ポリエーテルポリオ
ール、ポリエステルポリオールが挙げられる。
【0038】ポリエーテルポリオールとしては、多価ア
ルコール、糖類、フェノール類、フェノール誘導体、芳
香族アミン類、マンニッヒ付加物等の開始剤にアルキレ
ンオキサイドを付加して得られるものであり、例えばグ
リセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコ
ール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ト
リメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、シュー
クロース、ソルビトール、ノボラック、ノニルフェノー
ル、ビスフェノールA、ビスフェノールF、トリレンジ
アミン、ジフェニルメタンジアミン、マンニッヒ付加物
等の単独又は2種以上からなる開始剤にアルキレンオキ
サイドを付加して得られるものが挙げられる。
【0039】ポリエステルポリオールとしては、アジピ
ン酸、フタル酸、コハク酸等の多官能カルボン酸とグリ
セリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコー
ル、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリ
メチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の多官能
ヒドロキシル化合物との縮重合により製造される末端に
水酸基を有するポリオールが挙げられる。
【0040】この場合、本発明による有機珪素化合物を
使用し、かつポリオールとしてOH価300〜600m
gKOH/gのポリエーテルポリオールを使用すること
により寸法安定性の良好な硬質ウレタンフォームを得る
ことができる。しかし、発泡剤として一部又は全部に水
を使用するとウレタンフォームが脆くなり、接着強度が
悪くなる場合が生じる。これに対し、ポリオールとして
OH価300〜600mgKOH/gのポリオキシポリ
アルキレングリコールとOH価100〜30mgKOH
/gのポリオキシアルキレングリコールを重量比90/
10〜40/60の割合で使用することにより、この欠
点が改善できる。後者の量が少なすぎるとこの改善効果
が低下し、逆に多すぎると硬質ポリウレタンフォームの
強度が低くなり、熱伝導率が悪くなり易い。
【0041】また、発泡剤として水の使用量が多くなる
にしたがいウレタンフォーム原液の粘度が高くなり、混
合不良を起こし易くなる。この点については、PPGと
して、アルカノールアミン類−アルキレンオキサイド付
加物からなるポリオールが30重量%以上含有する2種
以上のポリオールであって、その平均OH価が300〜
600mgKOH/gのポリオールを使用し、硬質ポリ
ウレタンフォームのウレタン膜内及び/又はウレタン骨
格内に有機珪素化合物を分散させることにより、低粘度
のレジンプレミックスとなり、且つ接着性強度が良好
で、低温寸法安定性に優れた硬質ポリウレタンフォーム
が得られる。
【0042】ここで、アルカノールアミン類−アルキレ
ンオキサイド付加物とはアルカノールアミンにアルキレ
ンオキサイドを付加したポリオールであり、アルカノー
ルアミンとして、モノエタノールアミン、メチルエタノ
ールアミン、エチルエタノールアミン、メチルイソプロ
パノールアミン、メチル−2−ヒドロキシブチルアミ
ン、フェニルエタノールアミン、ジエタノールアミン、
ジイソプロパノールアミン、ビス(2−ヒドロキシプロ
ピル)アミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパ
ノールアミン等が挙げられる。これらのアルカノールア
ミン類は単独又は2種類以上併用することが可能であ
る。
【0043】また、アルキレンオキサイドとしては、エ
チレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオ
キサイド等が挙げられ、これらを単独又は2種類以上併
用してもよい。
【0044】上記アルカノールアミン類にアルキレンオ
キサイドを付加する際には、必要に応じてアミン系化合
物及び水酸化アルカリを触媒として用いることが好まし
い。
【0045】アミン系化合物としてはジブチルアミン、
ジメチルパルミチルアミン、テトラメチレンジアミン、
トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、ジ−n
−プロピルアミン、n−プロピルアミン、n−アミルア
ミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、イソブチル
アミン、イソアミルアミン、メチルジエチルアミン等が
挙げられる。
【0046】また、水酸化アルカリとしては、水酸化リ
チウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マ
グネシウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム等が挙
げられる。
【0047】一方、本発明の硬質ポリウレタンフォーム
を得るために用いる有機ポリイソシアナートとしては、
公知のものがすべて使用できるが、最も一般的なものは
トリレンジイソシアナート(TDI)及びジフェニルメ
タンジイソシアナート(MDI)である。TDIは、異
性体の混合物、すなわち2,4−体100%品、2,4
−体/2,6−体=80/20,65/35(それぞれ
重量比)等のものはもちろん、三井東圧化学のTDI−
TRCとして知られる多官能性のタールを含有するいわ
ゆる粗TDIも使用できる。また、MDIとしては、
4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナートを主成分
とする純品のほかに、3核体以上の多核体を含有する三
井東圧化学のMDI−CR等のいわゆるポリメリックM
DIが使用できる。
【0048】これらのうち、MDI、特に3核体以上の
多核体を含有する三井東圧化学のMDI−CR等のいわ
ゆるポリメリックMDIが好適に使用できる。更に、こ
れら有機ポリイソシアナートと上述のポリオールより得
られるイソシアナート基を分子末端に持つプレポリマー
も有機ポリイソシアナートの一部又は全部として使用で
きる。
【0049】なお、有機ポリイソシアナートと後述のレ
ジン液中の活性水素のNCO/H(活性水素)は、0.
7〜5(当量比)が特に好適である。
【0050】触媒としては、例えばトリエチルアミン、
トリプロピルアミン、N−メチルモルフォリン、N−エ
チルモルフォリン、トリエチレンジアミン、テトラメチ
ルヘキサメチレンジアミン等のアミン系ウレタン化触媒
が使用できる。
【0051】これらの触媒は、単独で又は混合して用い
ることができ、その使用量は活性水素を持つ化合物10
0部に対して0.0001〜10部が適当である。
【0052】整泡剤としては、従来公知の有機珪素界面
活性剤が用いられる。例えば、日本ユニカー社製のL−
5420、L−5421、東レダウコーニングシリコー
ン社製のSH−193等、信越化学工業社製のF−37
2、F−345、F−305等が適当である。
【0053】これらの整泡剤の使用量は、活性水素を持
つ化合物と有機ポリイソシアナートの総和100部に対
して0.1〜10部とすることが好ましい。
【0054】本発明の硬質ポリウレタンフォームを得る
ための配合物には、上記成分に加え、その他難燃剤、可
塑剤、安定剤、着色剤等を必要に応じ添加することがで
きる。
【0055】本発明の硬質ポリウレタンフォームを製造
するには、上記ポリオール、触媒、発泡剤、整泡剤及び
一般式R3SiO1/2の有機珪素化合物の所定量を混合し
てレジン液とし、このレジン液と有機ポリイソシアナー
トとを一定の比率で高速混合し、得られた硬質ポリウレ
タンフォーム原液を空隙又は型に注入する方法が採用で
きる。この際、有機ポリイソシアナートとレジン液の活
性水素との当量比(NCO/H)が0.7:1から5:
1となるように有機ポリイソシアナートとレジン液との
液比を調節することが好適である。
【0056】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体
的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるも
のではない。
【0057】〔実施例1〜4、比較例1〕フロンR−1
1を用いずに金型温度を高くして軟質ポリウレタンフォ
ームを製造した。
【0058】ポリオールA(商品名プロピラン333、
第一工業製薬(株)社製)、水、触媒としてDabco
33LV及びN−メチルモルホリン、整泡剤として下記
式で示されるジメチルポリシロキサン−ポリオキシエチ
レン−ポリオキシプロピレン共重合体Aに表1に示す有
機珪素化合物を表2に示す量で添加した整泡剤組成物を
表2に示す配合比でポリエチレン製容器に入れ、300
0rpmで30秒間撹拌した。次に液温を約25℃に調
整し、触媒としてスタナスオクトエートを加え、更に1
0秒間撹拌し、直ちにTDI(TDI−80)を化学量
論量加えて5秒間撹拌し、縦400mm、横400m
m、高さ100mmの60℃の鉄製金型に注入し、この
金型を150℃に設定したオーブン中に入れ、12分間
硬化させ、軟質モールドフォームを得た。得られた軟質
ポリウレタンフォームの外観を検査した。結果を表2に
併記する。
【0059】なお、フロンR−11を用いない場合の金
型温度は従来、通常常温〜40℃である。
【0060】ジメチルポリシロキサン−ポリオキシエチ
レン−ポリオキシプロピレン共重合体A
【0061】
【化2】
【0062】
【表1】
【0063】
【表2】
【0064】表2の結果より、本発明に係る有機珪素化
合物を配合しない場合はクラック(フォーム表面及び/
又は内部の割れ)が発生し、外観の良好な軟質ポリウレ
タンフォームが得られないのに対し、本発明に係る有機
珪素化合物を添加した場合、外観の良好なポリウレタン
フォームが得られる。従って、この有機珪素化合物をポ
リウレタンフォーム組成物に配合することにより、フロ
ンR−11を用いずに金型温度を上げることで良好な軟
質ポリウレタンフォームが得られることが認められる。
【0065】〔実施例5〜8、比較例2〕フロン11の
量を通常の添加量の約半分として硬質ポリウレタンフォ
ームを製造した。
【0066】ポリオールB(商品名アクトコールGR−
46、武田薬品工業(株)社製)、水、テトラメチルヘ
キサメチレンジアミン(TMHDA)、下記式で示され
るジメチルポリシロキサン−ポリオキシエチレン−ポリ
オキシプロピレン共重合体Bに表1に示した有機珪素化
合物を表3の割合で添加した整泡剤組成物及びフロンR
−11を表3に示す配合比で1リットルのポリエチレン
製容器に入れ、3000rpmで30秒間撹拌した。次
にポリメリックMDI(商品名スミジューム44V−2
0,住友バイエルウレタン(株)社製)を化学量論量加
えて8秒間撹拌し、直ちに縦型オープンパネルに注入し
た。15分経過後脱型し、硬質ポリウレタンフォームを
得た。得られた硬質ポリウレタンフォームの外観を検査
した。結果を表3に併記する。
【0067】ジメチルポリシロキサン−ポリオキシエチ
レン−ポリオキシプロピレン共重合体B
【0068】
【化3】
【0069】
【表3】
【0070】表3の結果より、フロンR−11の量を少
なくした場合、有機珪素化合物を配合しない比較例では
ボイド(表面及び/又は内部の気泡のない部分)を有す
る外観不良の硬質ポリウレタンフォームが得られるのに
対し、本発明に係る有機珪素化合物を添加した実施例で
は外観良好な硬質ポリウレタンフォームが得られること
が認められる。
【0071】〔実施例9〜13、比較例3,4〕フロン
R−11をフロンR−22又はフロンR−141bに替
えて硬質ポリウレタンフォームを製造した。
【0072】ポリオールB(商品名アクトコールGR−
46,武田薬品工業(株)社製)、水、TMHDA、商
品名F−376(ジメチルポリシロキサン−ポリオキシ
エチレン−ポリオキシプロピレン共重合体B,信越化学
工業(株)社製)に表1に示した有機珪素化合物を表4
に示した割合で添加した整泡剤及びフロンR−22又は
フロンR−141bを表4に示す配合比で1リットルの
ポリエチレン製容器に入れ、3000rpmで30秒間
撹拌した。次にMDI−TS(商品名44V−20,住
友バイエルウレタン(株)社製)を化学量論量加えて8
秒間撹拌し、直ちに縦型オープンパネルに注入した。
【0073】15分経過後脱型し、硬質ポリウレタンフ
ォームを得た。得られた硬質ポリウレタンフォームの外
観を検査した。結果を表4に併記する。
【0074】
【表4】
【0075】表4の結果より、フロンR−11の代替フ
ロンを用いた場合、有機珪素化合物を配合しない比較例
では、いずれもボイドがあり、外観不良の硬質ポリウレ
タンフォームが得られるのに対し、本発明に係る有機珪
素化合物を添加した実施例では、いずれも外観良好な硬
質ポリウレタンフォームが得られることが認められる。
【0076】〔実施例14〜29、比較例5〜10〕こ
の実施例及び比較例において、使用した原料は次の通り
である。 MDI−CR:三井東圧化学(株)製ポリメリックMD
I(NCO% 31.3%) ポリオールA:蔗糖/グリセリン/トリレンジアミン混
合液にプロピレンオキサイドを付加した水酸基価450
mgKOH/g、粘度5000cps/25℃のポリエ
ーテルポリオール ポリオールB:蔗糖/グリセリン混合液にプロピレンオ
キサイドを付加した水酸基価50mgKOH/g、粘度
1000cps/25℃のポリエーテルポリオール ポリオールC:トリエタノールアミンにプロピレンオキ
シドを付加した水酸基価450mgKOH/g、粘度3
50cps/25℃のポリエーテルポリオール 整泡剤:信越化学工業(株)製 F−345 触 媒:活剤ケミカル(株)製 Minico TMH
D 発泡剤: 水:H2O R−22 :モノクロロジフルオロメタン R−134a:1,1,1,2−テトラフルオロエタン R−356 :1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオ
ロブタン
【0077】
【表5】
【0078】表6に示した配合のレジン液を所定量作
り、これに所定量の有機ポリイソシアナートを加え、8
秒間高速混合し、直ちにフリーボックスに注入し発泡さ
せた。注入後15分程度で脱型し、硬質ポリウレタンフ
ォームを得た。次に、得られた硬質ポリウレタンフォー
ムの独立気泡率(東芝ペックマン空気比較比重計)及び
寸法変化率(JIS A 9514)を測定した。結果
を表7〜9に示す。
【0079】
【表6】
【0080】
【表7】 注) *1)ポリオール100重量部に対する有機珪素化合物
の重量% *2)フリーボックスに注入して得られたコアー部のフ
ォーム密度 *3)縦型オープンパネルに注入して得られたフォーム
のコアー部の熱伝導率
【0081】
【表8】
【0082】
【表9】
【0083】
【発明の効果】本発明の整泡剤組成物を用いれば、現在
廃止が求められている発泡剤としてのフロンR−11の
使用量を削減し、ないしは不使用とすることができ、あ
るいはフロンR−11の代りに水やフロンR−22,R
−134a,R−356,R−141b等の代替フロン
を用いても良好なポリウレタンフォームを製造すること
ができるものであり、また、本発明の硬質ポリウレタン
フォームは、水処方、代替発泡剤処方としても、良好な
フォーム物性を有し、寸法安定性に優れたものである。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年6月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 シリコーン整泡剤組成物
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発泡剤としてのフロン
R−11の使用量を削減し、ないしは不使用とすること
ができ、あるいはフロンR−11の代りにR−123,
R−141b等の代替フロンを用いる処方としても良好
なポリウレタンフォームを与えることができるシリコー
ン整泡剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、ポリオール、ポリイソシアネート、触媒、発泡剤等
を含むポリウレタンフォーム組成物を発泡、硬化させて
軟質又は硬質ポリウレタンフォームを製造することはよ
く知られているが、この場合発泡剤としては軟質ポリウ
レタンフォーム、硬質ポリウレタンフォームのいずれに
おいてもトリクロロフルオロメタンを使用することが一
般的である。
【0003】しかし近年、地球のオゾン層保護のため、
クロロフルオロカーボン類の規制が実施されている。こ
の規制対象には、今まで硬質ポリウレタンフォームの発
泡剤として用いられていたトリクロロフルオロメタン
(R−11)も含まれている。
【0004】このため、R−11の使用量を削減した
り、モノクロロジフルオロメタン(R−22)や1,1
−ジクロロ−1−フルオロメタン(R−141b)等の
代替フロンを用いることなどの方法が提案されている
が、硬質ポリウレタンフォームではボイドが発生するな
どの問題が生じる。
【0005】この点は軟質ポリウレタンフォームの場合
も同様であり、例えば、軟質ポリウレタンフォームのモ
ールド発泡における原液注入時に金型温度を高くして発
泡剤を削減しようとすれば、フォーム内部にクラックが
生じたりするなどの問題が生じ、良好な製品が得られな
い。
【0006】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
発泡剤としてのフロンR−11の使用量を削減し、ない
しは不使用とすることができ、あるいはフロンR−11
の代わりにR−22,R−141b等の代替フロンを用
いても良好なポリウレタンフォームを製造することがで
きるシリコーン整泡剤組成物を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者らは、
上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、ポリオ
ールとポリイソシアネートを含むポリウレタンフォーム
組成物を発泡、硬化させてポリウレタンフォームを製造
する場合、整泡剤組成物として、(A)ジメチルポリシ
ロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体、(B)一般
式RSiO1/2(但し、式中Rは互いに同一又は異
種の炭素数1〜6の非置換又は置換1価炭化水素基であ
る)単位とSiO4/2単位を主構成単位とするトルエ
ンに可溶な有機珪素化合物を用いることが有効であるこ
とを知見した。
【0008】即ち、上記(A)成分と共に、上記(B)
成分のMQレジンをポリウレタンフォーム組成物に添加
することにより、軟質ポリウレタンフォームを製造する
場合、フロンR−11を使用しなくとも、高型温モール
ド発泡においてクラック発生等の問題もなく良好な製品
を得ることができ、また、硬質ポリウレタンフォームを
製造する場合、フロンR−11量を従来よりも50%削
減したときでも、あるいはR−123,R−141bを
使用したときでも、ボイド発生のない良好な製品を得る
ことができることを見い出した。
【0009】従って、本発明は、(A)ジメチルポリシ
ロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体、(B)一般
式RSiO1/2(但し、式中Rは互いに同一又は異
種の炭素数1〜6の非置換又は置換1価炭化水素基であ
る)単位とSiO4/2単位を主構成単位とするトルエ
ンに可溶な有機珪素化合物を主成分とするシリコーン整
泡剤組成物を提供する。
【0010】以下、本発明につき更に詳しく説明する
と、本発明の整泡剤組成物は、上記(A)のジメチルポ
リシロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体と(B)
の有機珪素化合物とを併用したものである。
【0011】(A)成分のジメチルポリシロキサン−ポ
リオキシアルキレン共重合体は、特に限定するものでは
ないが、下記一般構造式(1)で示されるものが好適で
ある。
【0012】
【化1】
【0013】この構造式中、Rは炭素数1〜6のアル
キル基もしくはアセチル基又は水素原子であり、Meは
メチル基である。m,nはそれぞれ1以上の整数であ
り、m+nは5〜100の範囲が好ましく、またkは0
又は1,a,bはそれぞれ0又は1以上の整数であり、
a+bは3〜60の範囲が好ましい。
【0014】(B)成分の有機珪素化合物は一般式R
SiO1/2(但し、式中Rは互いに同一又は異種の炭
素数1〜6の非置換又は置換1価炭化水素基である)単
位(M単位)とSiO4/2単位(Q単位)を主構成単
位とするものである。
【0015】ここで、Rとしては、例えばメチル基,エ
チル基,プロピル基等のアルキル基、シクロアルキル
基、アルケニル基、フェニル基等の炭化水素基が挙げら
れるが、これらの中でメチル基が好ましい。
【0016】(B)成分の有機珪素化合物は上述したよ
うにM単位とQ単位を主構成単位とするものであり、こ
れらの単位の比率は特に制限されるものではないが、モ
ル比でM単位/Q単位を0.1〜3、特に0.5〜2の
範囲とすることが好ましい。
【0017】(B)成分の有機珪素化合物を得るには、
例えば(CHSiOCHとSi(OCH
とを共加水分解する方法などを採用することができる。
この場合、得られた共加水分解物には水酸基やアルコキ
シ基が存在するが、これらの含有量は水酸基密度を0.
01〜0.1モル/100g、アルコキシ基密度を0.
01〜0.1モル/100gの範囲とすることが好まし
い。
【0018】(A)成分と(B)成分の比率は、重量比
で(A)成分/(B)成分=99.9/0.1〜10/
90、特に90/10〜50/50の範囲とすることが
好ましい。(B)成分の比率がこれより少なすぎると添
加の効果が現れない場合があり、一方多すぎると逆にポ
リウレタンフォームの強度が低下する場合がある。
【0019】なお、本発明のシリコーン整泡剤組成物に
おいて、(A)成分と(B)成分以外の成分として、
(A)成分の共重合体と(B)成分の有機珪素化合物と
の親和性を向上させたり、あるいは粘度を低下させる目
的で、必要に応じて各種溶剤、ポリオキシアルキレン、
メチルポリシクロシロキサンなどを配合することができ
る。
【0020】上記整泡剤組成物は、ポリオール、ポリイ
ソシアナート、触媒、発泡剤、更に必要により難燃剤、
顔料等の添加剤を配合した通常の組成の軟質用、半硬質
用、硬質用のいずれのポリウレタンフォーム組成物にも
添加して用いられる。
【0021】この場合、整泡剤組成物は、(A)成分と
(B)成分とを別々に添加してもよく、あるいは(A)
成分と(B)成分とを一緒にして添加してもよく、結果
的に発泡前のポリウレタンフォーム組成物に(A)成分
と(B)成分が添加されていれば本発明の効果を得るこ
とができる。なお、これら(A)成分と(B)成分の添
加量は特に制限されないが、(A)成分と(B)成分の
合計量をポリオール100重量部に対して0.05〜5
重量部の範囲とすることが好ましい。
【0022】また、発泡剤としては、フロンR−11の
使用量を従来の30〜100%削減したり、あるいはフ
ロンR−11の代わりにR−22,R−141b等の代
替フロンを使用することができる。
【0023】発泡、硬化の条件は通常の条件を採用し得
るが、軟質ポリウレタンフォームを得る場合、通常の金
型温度よりも高くすることにより、具体的には45〜7
0℃の範囲の金型温度とすることにより、フロンR−1
1等のフロン系発泡剤を使用しなくてもクラック等のな
い良好な製品を得ることができる。
【0024】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体
的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるも
のではない。
【0025】〔実施例1〜4、比較例1〕フロンR−1
1を用いずに金型温度を高くして軟質ポリウレタンフォ
ームを製造した。
【0026】ポリオールA(商品名プロピラン333、
第一工業製薬(株)社製)、水、触媒としてDabco
33LV及びN−メチルモルホリン、整泡剤として下記
式で示されるジメチルポリシロキサン−ポリオキシエチ
レン−ポリオキシプロピレン共重合体Aに表1に示す有
機珪素化合物を表2に示す量で添加した整泡剤組成物を
表2に示す配合比でポリエチレン製容器に入れ、300
0rpmで30秒間撹拌した。次に液温を約25℃に調
整し、触媒としてスタナスオクトエートを加え、更に1
0秒間撹拌し、直ちにTDI(TDI−80)を化学量
論量加えて5秒間撹拌し、縦400mm、横400m
m、高さ100mmの60℃の鉄製金型に注入し、この
金型を150℃に設定したオーブン中に入れ、12分間
硬化させ、軟質モールドフォームを得た。得られた軟質
ポリウレタンフォームの外観を検査した。結果を表2に
併記する。
【0027】なお、フロンR−11を用いない場合の金
型温度は、従来、通常常温〜40℃である。
【0028】ジメチルポリシロキサン−ポリオキシエチ
レン−ポリオキシプロピレン共重合体A
【0029】
【化2】
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】表2の結果より、本発明に係る有機珪素化
合物を配合しない場合はクラック(フォーム表面及び/
又は内部の割れ)が発生し、外観の良好な軟質ポリウレ
タンフォームが得られないのに対し、本発明に係る有機
珪素化合物を添加した場合、外観の良好なポリウレタン
フォームが得られる。従って、この有機珪素化合物をポ
リウレタンフォーム組成物に配合することにより、フロ
ンR−11を用いずに金型温度を上げることで良好な軟
質ポリウレタンフォームが得られることが認められる。
【0033】〔実施例5〜8、比較例2〕フロン11の
量を通常の添加量の約半分として硬質ポリウレタンフォ
ームを製造した。
【0034】ポリオールB(商品名アクトコールGR−
46、武田薬品工業(株)社製)、水、テトラメチルヘ
キサメチレンジアミン(TMHDA)、下記式で示され
るジメチルポリシロキサン−ポリオキシエチレン−ポリ
オキシプロピレン共重合体Bに表1に示した有機珪素化
合物を表3の割合で添加した整泡剤組成物及びフロンR
−11を表3に示す配合比で1リットルのポリエチレン
製容器に入れ、3000rpmで30秒間撹拌した。次
にポリメリックMDI(商品名スミジューム44V−2
0,住友バイエルウレタン(株)社製)を化学量論量加
えて8秒間撹拌し、直ちに縦型オープンパネルに注入し
た。15分経過後脱型し、硬質ポリウレタンフォームを
得た。得られた硬質ポリウレタンフォームの外観を検査
した。結果を表3に併記する。
【0035】ジメチルポリシロキサン−ポリオキシエチ
レン−ポリオキシプロピレン共重合体B
【0036】
【化3】
【0037】
【表3】
【0038】表3の結果より、フロンR−11の量を少
なくした場合、有機珪素化合物を配合しない比較例では
ボイド(表面及び/又は内部の気泡のない部分)を有す
る外観不良の硬質ポリウレタンフォームが得られるのに
対し、本発明に係る有機珪素化合物を添加した実施例で
は外観良好な硬質ポリウレタンフォームが得られること
が認められる。
【0039】〔実施例9〜13、比較例3,4〕フロン
R−11をフロンR−22又はフロンR−141bに替
えて硬質ポリウレタンフォームを製造した。
【0040】ポリオールB(商品名アクトコールGR−
46,武田薬品工業(株)社製)、水、TMHDA、商
品名F−376(ジメチルポリシロキサン−ポリオキシ
エチレン−ポリオキシプロピレン共重合体B,信越化学
工業(株)社製)に表1に示した有機珪素化合物を表4
に示した割合で添加した整泡剤及びフロンR−22又は
フロンR−141bを表4に示す配合比で1リットルの
ポリエチレン製容器に入れ、3000rpmで30秒間
撹拌した。次にMDI−TS(商品名44V−20,住
友バイエルウレタン(株)社製)を化学量論量加えて8
秒間撹拌し、直ちに縦型オープンパネルに注入した。
【0041】15分経過後脱型し、硬質ポリウレタンフ
ォームを得た。得られた硬質ポリウレタンフォームの外
観を検査した。結果を表4に併記する。
【0042】
【表4】
【0043】表4の結果より、フロンR−11の代替フ
ロンを用いた場合、有機珪素化合物を配合しない比較例
では、いずれもボイドがあり、外観不良の硬質ポリウレ
タンフォームが得られるのに対し、本発明に係る有機珪
素化合物を添加した実施例では、いずれも外観良好な硬
質ポリウレタンフォームが得られることが認められる。
【0044】
【発明の効果】本発明の整泡剤組成物を用いれば、現在
廃止が求められている発泡剤としてのフロンR−11の
使用量を削減しないしは不使用とすることができ、ある
いはフロンR−11の代りにフロンR−22,R−14
1b等の代替フロンを用いても良好なポリウレタンフォ
ームを製造することができるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08G 101:00) C08L 75:04 (72)発明者 青沼 秀彦 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社磯部工場内 (72)発明者 武藤 清之 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社磯部工場内 (72)発明者 田中 正喜 東京都千代田区大手町二丁目6番1号 信 越化学工業株式会社内 (72)発明者 名郷 卓 神奈川県横浜市栄区中野町1071番地の2

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ジメチルポリシロキサン−ポリオ
    キシアルキレン共重合体、(B)一般式R3SiO
    1/2(但し、式中Rは互いに同一又は異種の炭素数1〜
    6の非置換又は置換1価炭化水素基である)単位とSi
    4/2単位を主構成単位とするトルエンに可溶な有機珪
    素化合物を主成分とするシリコーン整泡剤組成物。
  2. 【請求項2】 有機ポリイソシアナート、ポリオール、
    発泡剤、触媒及び整泡剤を含む配合物より製造される硬
    質ポリウレタンフォームにおいて、一般式R3SiO1/2
    (但し、式中Rは互いに同一又は異種の炭素数1〜6の
    非置換又は置換1価炭化水素基である)単位とSiO
    4/2単位を主構成単位とするトルエンに可溶な有機珪素
    化合物が分散されてなることを特徴とする硬質ポリウレ
    タンフォーム。
  3. 【請求項3】発泡剤として水、モノクロロジフルオロメ
    タン、1,1,1,2−テトラフルオロエタン及び1,
    1,1,4,4,4−ヘキサフルオロブタンから選ばれ
    る発泡剤を使用することを特徴とする請求項2記載の硬
    質ポリウレタンフォーム。
  4. 【請求項4】 ポリオールとしてOH価300〜600
    mgKOH/gのポリオキシポリアルキレングリコール
    を使用することを特徴とする請求項2又は3記載の硬質
    ポリウレタンフォーム。
  5. 【請求項5】 ポリオールとしてOH価300〜600
    mgKOH/gのポリオキシポリアルキレングリコール
    とOH価100〜30mgKOH/gのポリオキシアル
    キレングリコールを重量比90/10〜40/60の割
    合で使用することを特徴とする請求項2又は3記載の硬
    質ポリウレタンフォーム。
  6. 【請求項6】 ポリオールとしてアルカノールアミン類
    −アルキレンオキサイド付加物からなるポリオールを3
    0重量%以上含有する2種以上のポリオールであり、そ
    の平均OH価が300〜600mgKOH/gのポリオ
    キシアルキレングリコールを使用することを特徴とする
    請求項2又は3記載の硬質ポリウレタンフォーム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015527478A (ja) * 2012-09-07 2015-09-17 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー シリコーン組成物及び関連方法
CN117819873A (zh) * 2024-03-01 2024-04-05 上海海砌建材有限公司 一种稳泡剂、制备方法以及含有其的加气混凝土

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