JPH05194052A - 非酸化物セラミックスと金属との接合用ロウ材及びその接合方法 - Google Patents
非酸化物セラミックスと金属との接合用ロウ材及びその接合方法Info
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- JPH05194052A JPH05194052A JP2616992A JP2616992A JPH05194052A JP H05194052 A JPH05194052 A JP H05194052A JP 2616992 A JP2616992 A JP 2616992A JP 2616992 A JP2616992 A JP 2616992A JP H05194052 A JPH05194052 A JP H05194052A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 非酸化物セラミックス(窒化珪素、サイアロ
ン等)と金属(Ni基耐熱金属、Fe基耐熱金属)の接合用
ロウ材及びその接合方法を提供すること。 【構成】 非酸化物セラミックスと金属との接合手段と
して、Pd、Au、Cu、Ni系の非活性金属材に20〜1重量%
のVを添加したロウ材を使用すること、並びに、該ロウ
材を用いて非酸化物セラミックスと金属とを1000〜1200
℃に加熱し、接合すること。 【効果】 高温域(800℃)での接合強度が顕著に改善
された非酸化物セラミックス−金属接合体が得られる。
そして、本発明により、例えば自動車用エンジンやガス
タ−ビン等のような高温機構部品に使用できる非酸化物
セラミックス−金属(Ni基耐熱金属、Fe基耐熱金属)接
合体を提供することができる。
ン等)と金属(Ni基耐熱金属、Fe基耐熱金属)の接合用
ロウ材及びその接合方法を提供すること。 【構成】 非酸化物セラミックスと金属との接合手段と
して、Pd、Au、Cu、Ni系の非活性金属材に20〜1重量%
のVを添加したロウ材を使用すること、並びに、該ロウ
材を用いて非酸化物セラミックスと金属とを1000〜1200
℃に加熱し、接合すること。 【効果】 高温域(800℃)での接合強度が顕著に改善
された非酸化物セラミックス−金属接合体が得られる。
そして、本発明により、例えば自動車用エンジンやガス
タ−ビン等のような高温機構部品に使用できる非酸化物
セラミックス−金属(Ni基耐熱金属、Fe基耐熱金属)接
合体を提供することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非酸化物セラミックス
と金属との接合用ロウ材及びその接合方法に関する。特
に、本発明は、窒化珪素、サイアロン等の非酸化物セラ
ミックスとNi基耐熱金属又はFe基耐熱金属などの金
属との接合体において、800℃程度の高温領域でその接
合強度が向上する非酸化物セラミックスと金属との接合
用ロウ材及びその接合方法に関する。
と金属との接合用ロウ材及びその接合方法に関する。特
に、本発明は、窒化珪素、サイアロン等の非酸化物セラ
ミックスとNi基耐熱金属又はFe基耐熱金属などの金
属との接合体において、800℃程度の高温領域でその接
合強度が向上する非酸化物セラミックスと金属との接合
用ロウ材及びその接合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】窒化珪素やサイアロン等の非酸化物セラ
ミックスとNi基耐熱金属又はFe基耐熱金属とを接合
する方法として、AgやCuに活性金属であるTiを1
〜4重量%添加したロウ材を使用し、このロウ材を非酸
化物セラミックスとNi基耐熱金属の間に挟み、800〜1
000℃に加熱する方法が知られている。
ミックスとNi基耐熱金属又はFe基耐熱金属とを接合
する方法として、AgやCuに活性金属であるTiを1
〜4重量%添加したロウ材を使用し、このロウ材を非酸
化物セラミックスとNi基耐熱金属の間に挟み、800〜1
000℃に加熱する方法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来法では、その接合温度が800〜1000℃であり、1000℃
以下と低いため、得られた非酸化物セラミックス−Ni
基耐熱金属又はFe基耐熱金属接合体を例えば自動車用
エンジン等のような高温領域で用られる高温機構部品と
して使用する場合、800℃程度の温度に晒されると、そ
の接合強度が極端に低下する欠点を有しており、この種
高温機構部品用として実用化には程遠いものであった。
来法では、その接合温度が800〜1000℃であり、1000℃
以下と低いため、得られた非酸化物セラミックス−Ni
基耐熱金属又はFe基耐熱金属接合体を例えば自動車用
エンジン等のような高温領域で用られる高温機構部品と
して使用する場合、800℃程度の温度に晒されると、そ
の接合強度が極端に低下する欠点を有しており、この種
高温機構部品用として実用化には程遠いものであった。
【0004】ところで、窒化珪素やサイアロン等と金属
との接合体を、例えば自動車用エンジンやガスタ−ビン
等のような高温機構部品に使用できるようにするため、
800℃程度の高温に耐えるこの種接合体の接合方法の開
発、つまり、1000〜1200℃の温度域で接合する手段の開
発が強く要望されている。
との接合体を、例えば自動車用エンジンやガスタ−ビン
等のような高温機構部品に使用できるようにするため、
800℃程度の高温に耐えるこの種接合体の接合方法の開
発、つまり、1000〜1200℃の温度域で接合する手段の開
発が強く要望されている。
【0005】そこで、本発明は、上記要望に沿う非酸化
物セラミックスと金属との接合用ロウ材及びその接合方
法を提供することを目的とし、詳細には、800℃程度の
高温領域で使用に耐える接合強度を有する非酸化物セラ
ミックス−金属接合体を得るための接合用ロウ材及び非
酸化物セラミックスと金属との接合方法を提供すること
を目的とする。
物セラミックスと金属との接合用ロウ材及びその接合方
法を提供することを目的とし、詳細には、800℃程度の
高温領域で使用に耐える接合強度を有する非酸化物セラ
ミックス−金属接合体を得るための接合用ロウ材及び非
酸化物セラミックスと金属との接合方法を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】そして、本発明は、窒化
珪素やサイアロン等の非酸化物セラミックスに金属、特
にNi基耐熱金属又はFe基耐熱金属を接合するロウ材
として、Pd、Au、Ni、Cu系の非活性金属材を基
本マトリックスとし、これに所定量のVを添加したロウ
材を使用すること、並びに、該ロウ材を用いて非酸化物
セラミックスと金属とを1000〜1200℃に加熱して接合さ
せることを特徴とし、これによって、上記目的を達成し
たものであり、例えば自動車用エンジンやガスタ−ビン
等のような高温機構部品に使用できる非酸化物セラミッ
クス−金属接合体を提供するものである。
珪素やサイアロン等の非酸化物セラミックスに金属、特
にNi基耐熱金属又はFe基耐熱金属を接合するロウ材
として、Pd、Au、Ni、Cu系の非活性金属材を基
本マトリックスとし、これに所定量のVを添加したロウ
材を使用すること、並びに、該ロウ材を用いて非酸化物
セラミックスと金属とを1000〜1200℃に加熱して接合さ
せることを特徴とし、これによって、上記目的を達成し
たものであり、例えば自動車用エンジンやガスタ−ビン
等のような高温機構部品に使用できる非酸化物セラミッ
クス−金属接合体を提供するものである。
【0007】即ち、本発明は、(1) 80〜99重量%の非活
性金属材及び20〜1重量%のVよりなることを特徴とす
る非酸化物セラミックスと金属と接合用ロウ材、及び、
(2) 非酸化物セラミックスと金属と間に80〜99重量%の
非活性金属材及び20〜1重量%のVよりなるロウ材を挟
み、1000〜1200℃で加熱することを特徴とする非酸化物
セラミックスと金属との接合方法、を要旨とするもので
ある。
性金属材及び20〜1重量%のVよりなることを特徴とす
る非酸化物セラミックスと金属と接合用ロウ材、及び、
(2) 非酸化物セラミックスと金属と間に80〜99重量%の
非活性金属材及び20〜1重量%のVよりなるロウ材を挟
み、1000〜1200℃で加熱することを特徴とする非酸化物
セラミックスと金属との接合方法、を要旨とするもので
ある。
【0008】以下、本発明を詳細に説明すると、本発明
において、接合用非酸化物セラミックスとしては、窒化
珪素やサイアロン等を用いることができ、また、接合用
金属としては、Ni基耐熱金属又はFe基耐熱金属が好
適である。また、本発明におけるロウ材の成分(マトリ
ックス成分)である非活性金属材としては、限定するも
のでないが、Au、Cu、Ni、Pd系などを使用する
ことができ、具体的にこの組成を例示すれば、30%Au
−36%Ni−34%Pdや71%Ni−19%Cr−8%Si
−2%B(いずれも重量%)からなるもの等を用いるこ
とができる。
において、接合用非酸化物セラミックスとしては、窒化
珪素やサイアロン等を用いることができ、また、接合用
金属としては、Ni基耐熱金属又はFe基耐熱金属が好
適である。また、本発明におけるロウ材の成分(マトリ
ックス成分)である非活性金属材としては、限定するも
のでないが、Au、Cu、Ni、Pd系などを使用する
ことができ、具体的にこの組成を例示すれば、30%Au
−36%Ni−34%Pdや71%Ni−19%Cr−8%Si
−2%B(いずれも重量%)からなるもの等を用いるこ
とができる。
【0009】そして、本発明のロウ材は、上記した非活
性金属材をマトリックスとするものにVを添加したロウ
材であり、その組成は、重量%で80〜99%の非活性金属
材と20〜1%のVからなり、その融点は、1000〜1200℃
のものである。Vの添加量がこの範囲外では、高温(80
0℃)下での非酸化物セラミックス−金属接合体の強度
が小さくなるので好ましくない。
性金属材をマトリックスとするものにVを添加したロウ
材であり、その組成は、重量%で80〜99%の非活性金属
材と20〜1%のVからなり、その融点は、1000〜1200℃
のものである。Vの添加量がこの範囲外では、高温(80
0℃)下での非酸化物セラミックス−金属接合体の強度
が小さくなるので好ましくない。
【0010】
【作用】本発明は、窒化珪素、サイアロン等の非酸化物
セラミックスと金属、特にNi基耐熱金属又はFe基耐
熱金属を1000〜1200℃で接合することを目的とし、P
d、Au、Ni、Cu系の非活性金属材を基本マトリッ
クスとしてこれにVを20〜1重量%添加したロウ材を用
いるものであり、該ロウ材は、上記マトリックス成分に
制限されず、その融点を1000℃以下に降下させることが
なく、しかも、活性金属であるVの添加により、非酸化
物セラミックスの表面へのロウのヌレ性を向上せさると
共に金属、特にNi基耐熱金属又はFe基耐熱金属表面
に対するロウのヌレ性を向上せさる作用が生じ、その結
果、非酸化物セラミックスと上記金属とを強固に接合さ
せる作用が生じる。
セラミックスと金属、特にNi基耐熱金属又はFe基耐
熱金属を1000〜1200℃で接合することを目的とし、P
d、Au、Ni、Cu系の非活性金属材を基本マトリッ
クスとしてこれにVを20〜1重量%添加したロウ材を用
いるものであり、該ロウ材は、上記マトリックス成分に
制限されず、その融点を1000℃以下に降下させることが
なく、しかも、活性金属であるVの添加により、非酸化
物セラミックスの表面へのロウのヌレ性を向上せさると
共に金属、特にNi基耐熱金属又はFe基耐熱金属表面
に対するロウのヌレ性を向上せさる作用が生じ、その結
果、非酸化物セラミックスと上記金属とを強固に接合さ
せる作用が生じる。
【0011】
【実施例】次に、本発明の実施例を比較例と共に挙げ、
本発明をより詳細に説明する。(接合用金属としてNi
基耐熱金属を用いた実施例、比較例)接合用非酸化物セ
ラミックス及び接合用金属として、3×4×20mmの大き
さのサイアロン及び窒化珪素(いずれも日本セラテック
社製)及び同寸法のNi基耐熱金属(Inconel 1713C 大
同特殊鋼社製)を使用し、その3×4mm面で接合させ
た。
本発明をより詳細に説明する。(接合用金属としてNi
基耐熱金属を用いた実施例、比較例)接合用非酸化物セ
ラミックス及び接合用金属として、3×4×20mmの大き
さのサイアロン及び窒化珪素(いずれも日本セラテック
社製)及び同寸法のNi基耐熱金属(Inconel 1713C 大
同特殊鋼社製)を使用し、その3×4mm面で接合させ
た。
【0012】接合用ロウ材として、表1に示すA〜Dの
4種類の基本マトリックスを用い、これに表2及び表3
に示す0.5、1.0、20、30wt%のVを添加したロウ材1
6種類を使用した。接合条件としては、真空中(10-5To
rr以下)とし、表1に示す接合温度で30分間加熱し、3
×4×40mmの接合体を得た。
4種類の基本マトリックスを用い、これに表2及び表3
に示す0.5、1.0、20、30wt%のVを添加したロウ材1
6種類を使用した。接合条件としては、真空中(10-5To
rr以下)とし、表1に示す接合温度で30分間加熱し、3
×4×40mmの接合体を得た。
【0013】得られた接合体の接合強度として、800℃
でJIS R 1601に基づく4点曲げ試験法を採用し、その結
果を表2及び表3に示す。即ち、表2、表3には、次の
(1)〜(4)の接合体及びその強度を示す。なお、表2、表
3中の○印は本発明の実施例を示し、●印は比較例を示
す。(1) マトリックスをA材としたロウ材を用い、窒化
珪素とNi基耐熱金属を接合した接合体(試料No.1〜
4)及びサイアロンと同金属を接合した接合体(試料No.
5〜8)の各強度。(2) マトリックスをB材としたロウ材
を用い、窒化珪素とNi基耐熱金属を接合した接合体
(試料No.9〜12)及びサイアロンと同金属を接合した接
合体(試料No.13〜16)の各強度。(3) マトリックスを
C材としたロウ材を用い、窒化珪素とNi基耐熱金属を
接合した接合体(試料No.17〜20)及びサイアロンと同
金属を接合した接合体(試料No.21〜24)の各強度。(4)
マトリックスをD材としたロウ材を用い、窒化珪素と
Ni基耐熱金属を接合した接合体(試料No.25〜28)及
びサイアロンと同金属を接合した接合体(試料No.29〜3
2)の各強度。
でJIS R 1601に基づく4点曲げ試験法を採用し、その結
果を表2及び表3に示す。即ち、表2、表3には、次の
(1)〜(4)の接合体及びその強度を示す。なお、表2、表
3中の○印は本発明の実施例を示し、●印は比較例を示
す。(1) マトリックスをA材としたロウ材を用い、窒化
珪素とNi基耐熱金属を接合した接合体(試料No.1〜
4)及びサイアロンと同金属を接合した接合体(試料No.
5〜8)の各強度。(2) マトリックスをB材としたロウ材
を用い、窒化珪素とNi基耐熱金属を接合した接合体
(試料No.9〜12)及びサイアロンと同金属を接合した接
合体(試料No.13〜16)の各強度。(3) マトリックスを
C材としたロウ材を用い、窒化珪素とNi基耐熱金属を
接合した接合体(試料No.17〜20)及びサイアロンと同
金属を接合した接合体(試料No.21〜24)の各強度。(4)
マトリックスをD材としたロウ材を用い、窒化珪素と
Ni基耐熱金属を接合した接合体(試料No.25〜28)及
びサイアロンと同金属を接合した接合体(試料No.29〜3
2)の各強度。
【0014】
【表1】
【0015】
【表2】
【0016】
【表3】
【0017】表2、表3から明らかなように、非活性金
属材であるC材、D材にVを1.0wt%及び20wt%添加し
たロウ材を用いて得た接合体(本発明の実施例)では、
その800℃における接合強度が122〜149 MPaであり、高
温領域(800℃)で充分使用に耐える高接合強度を有す
る非酸化物セラミックス−Ni基耐熱金属接合体が得ら
れることが理解できる。
属材であるC材、D材にVを1.0wt%及び20wt%添加し
たロウ材を用いて得た接合体(本発明の実施例)では、
その800℃における接合強度が122〜149 MPaであり、高
温領域(800℃)で充分使用に耐える高接合強度を有す
る非酸化物セラミックス−Ni基耐熱金属接合体が得ら
れることが理解できる。
【0018】これに対して、同じく非活性金属材である
C材、D材を使用し、これにVを添加したロウ材を用い
ても、そのVの添加量が本発明で特定する範囲(1〜20w
t%)外である0.5wt%及び30wt%を添加したものでは、
その接合強度が44 MPa以下と小さく、到底実用に耐える
接合体が得られなかった。また、A材のように活性金属
Tiを含む低温の接合用ロウ材を用いた接合体では、80
0℃における接合強度が8 MPa以下であり、更に、活性金
属Tiを含んだB材を用いた接合体でも、80 MPa以下で
あり、いずれも実用に耐える接合体が得られなかった。
C材、D材を使用し、これにVを添加したロウ材を用い
ても、そのVの添加量が本発明で特定する範囲(1〜20w
t%)外である0.5wt%及び30wt%を添加したものでは、
その接合強度が44 MPa以下と小さく、到底実用に耐える
接合体が得られなかった。また、A材のように活性金属
Tiを含む低温の接合用ロウ材を用いた接合体では、80
0℃における接合強度が8 MPa以下であり、更に、活性金
属Tiを含んだB材を用いた接合体でも、80 MPa以下で
あり、いずれも実用に耐える接合体が得られなかった。
【0019】(接合用金属としてFe基耐熱金属を用い
た実施例、比較例)接合用金属としてFe基耐熱金属
(Incoloy 825 大同特殊鋼社製)を用いる点を除いて、
前記実施例、比較例と同一条件、同一手段で窒化珪素又
はサイアロンとFe基耐熱金属との接合体を製造した。
即ち、接合用ロウ材として、前記表1に示すA〜Dの4
種類の基本マトリックスを用い、これに表4及び表5に
示す0.5、1.0、20、30wt%のVを添加したロウ材16
種類を使用した。
た実施例、比較例)接合用金属としてFe基耐熱金属
(Incoloy 825 大同特殊鋼社製)を用いる点を除いて、
前記実施例、比較例と同一条件、同一手段で窒化珪素又
はサイアロンとFe基耐熱金属との接合体を製造した。
即ち、接合用ロウ材として、前記表1に示すA〜Dの4
種類の基本マトリックスを用い、これに表4及び表5に
示す0.5、1.0、20、30wt%のVを添加したロウ材16
種類を使用した。
【0020】得られた接合体の接合強度として、800℃
でJIS R 1601に基づく4点曲げ試験法を採用し、その結
果を表4、表5に示す。表4、表5には、次の(1)〜(4)
の接合体及びその強度を示す。(1) マトリックスをA材
としたロウ材を用い、窒化珪素とFe基耐熱金属を接合
した接合体(試料No.33〜36)及びサイアロンと同金属
を接合した接合体(試料No.37〜40)の各強度。(2) マ
トリックスをB材としたロウ材を用い、窒化珪素とFe
基耐熱金属を接合した接合体(試料No.41〜44)及びサ
イアロンと同金属を接合した接合体(試料No.45〜48)
の各強度。(3) マトリックスをC材としたロウ材を用
い、窒化珪素とFe基耐熱金属を接合した接合体(試料
No.49〜52)及びサイアロンと同金属を接合した接合体
(試料No.53〜56)の各強度。(4) マトリックスをD材
としたロウ材を用い、窒化珪素とFe基耐熱金属を接合
した接合体(試料No.57〜60)及びサイアロンと同金属
を接合した接合体(試料No.61〜64)の各強度。
でJIS R 1601に基づく4点曲げ試験法を採用し、その結
果を表4、表5に示す。表4、表5には、次の(1)〜(4)
の接合体及びその強度を示す。(1) マトリックスをA材
としたロウ材を用い、窒化珪素とFe基耐熱金属を接合
した接合体(試料No.33〜36)及びサイアロンと同金属
を接合した接合体(試料No.37〜40)の各強度。(2) マ
トリックスをB材としたロウ材を用い、窒化珪素とFe
基耐熱金属を接合した接合体(試料No.41〜44)及びサ
イアロンと同金属を接合した接合体(試料No.45〜48)
の各強度。(3) マトリックスをC材としたロウ材を用
い、窒化珪素とFe基耐熱金属を接合した接合体(試料
No.49〜52)及びサイアロンと同金属を接合した接合体
(試料No.53〜56)の各強度。(4) マトリックスをD材
としたロウ材を用い、窒化珪素とFe基耐熱金属を接合
した接合体(試料No.57〜60)及びサイアロンと同金属
を接合した接合体(試料No.61〜64)の各強度。
【0021】
【表4】
【0022】
【表5】
【0023】接合用金属としてFe基耐熱金属を用いた
この実施例においても、前記Ni基耐熱金属を用いた実
施例と同様、高温領域(800℃)で充分使用に耐える高
接合強度を有する非酸化物セラミックス−Fe基耐熱金
属接合体が得られることが理解できる。また、Fe基耐
熱金属を用いた比較例においては、前記Ni基耐熱金属
を用いた比較例と同様、いずれも実用に耐える接合体が
得られなかった。
この実施例においても、前記Ni基耐熱金属を用いた実
施例と同様、高温領域(800℃)で充分使用に耐える高
接合強度を有する非酸化物セラミックス−Fe基耐熱金
属接合体が得られることが理解できる。また、Fe基耐
熱金属を用いた比較例においては、前記Ni基耐熱金属
を用いた比較例と同様、いずれも実用に耐える接合体が
得られなかった。
【0024】
【発明の効果】本発明は、以上詳記したとおり、非酸化
物セラミックスと金属との接合手段として、非活性金属
材に所定量のVを添加したロウ材を使用すること、並び
に、このロウ材を用いて1000〜1200℃に加熱して接合す
ることを特徴とするものであり、これによって、800℃
という高温域での接合強度が顕著に改善された非酸化物
セラミックス−金属接合体が得られる効果が生ずる。そ
して、本発明により、例えば自動車用エンジンやガスタ
−ビン等のような高温機構部品に使用できる非酸化物セ
ラミックス−金属接合体、特に、窒化珪素又はサイアロ
ンとNi又はFe基耐熱金属の接合体を提供することが
できる。
物セラミックスと金属との接合手段として、非活性金属
材に所定量のVを添加したロウ材を使用すること、並び
に、このロウ材を用いて1000〜1200℃に加熱して接合す
ることを特徴とするものであり、これによって、800℃
という高温域での接合強度が顕著に改善された非酸化物
セラミックス−金属接合体が得られる効果が生ずる。そ
して、本発明により、例えば自動車用エンジンやガスタ
−ビン等のような高温機構部品に使用できる非酸化物セ
ラミックス−金属接合体、特に、窒化珪素又はサイアロ
ンとNi又はFe基耐熱金属の接合体を提供することが
できる。
Claims (3)
- 【請求項1】 80〜99重量%の非活性金属材及び20〜1
重量%のVよりなることを特徴とする非酸化物セラミッ
クスと金属との接合用ロウ材。 - 【請求項2】 非酸化物セラミックスと金属との間に80
〜99重量%の非活性金属材及び20〜1重量%のVよりな
るロウ材を挟み、1000〜1200℃で加熱することを特徴と
する非酸化物セラミックスと金属との接合方法。 - 【請求項3】 非酸化物セラミックスが窒化珪素又はサ
イアロンであり、金属がNi基耐熱金属又はFe基耐熱
金属である請求項1又は請求項2に記載の非酸化物セラ
ミックスと金属との接合用ロウ材又は非酸化物セラミッ
クスと金属との接合方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2616992A JPH05194052A (ja) | 1992-01-17 | 1992-01-17 | 非酸化物セラミックスと金属との接合用ロウ材及びその接合方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2616992A JPH05194052A (ja) | 1992-01-17 | 1992-01-17 | 非酸化物セラミックスと金属との接合用ロウ材及びその接合方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05194052A true JPH05194052A (ja) | 1993-08-03 |
Family
ID=12186046
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2616992A Pending JPH05194052A (ja) | 1992-01-17 | 1992-01-17 | 非酸化物セラミックスと金属との接合用ロウ材及びその接合方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05194052A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101920409A (zh) * | 2010-08-31 | 2010-12-22 | 中国航空工业集团公司北京航空材料研究院 | 一种用于Cf/SiC复合材料钎焊的钯铜金基高温钎料 |
CN101920411A (zh) * | 2010-08-31 | 2010-12-22 | 中国航空工业集团公司北京航空材料研究院 | 一种用于Cf/SiC复合材料钎焊的钯钴金基高温钎料 |
CN101920410A (zh) * | 2010-08-31 | 2010-12-22 | 中国航空工业集团公司北京航空材料研究院 | 一种用于Si3N4陶瓷、Cf/SiC复合材料钎焊的铜钯基高温钎料 |
CN101920408A (zh) * | 2010-08-31 | 2010-12-22 | 中国航空工业集团公司北京航空材料研究院 | 一种用于Cf/SiC复合材料钎焊的钯钴基高温钎料 |
WO2014148533A1 (ja) | 2013-03-19 | 2014-09-25 | 日本碍子株式会社 | 接合体及びその製造方法 |
-
1992
- 1992-01-17 JP JP2616992A patent/JPH05194052A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101920409A (zh) * | 2010-08-31 | 2010-12-22 | 中国航空工业集团公司北京航空材料研究院 | 一种用于Cf/SiC复合材料钎焊的钯铜金基高温钎料 |
CN101920411A (zh) * | 2010-08-31 | 2010-12-22 | 中国航空工业集团公司北京航空材料研究院 | 一种用于Cf/SiC复合材料钎焊的钯钴金基高温钎料 |
CN101920410A (zh) * | 2010-08-31 | 2010-12-22 | 中国航空工业集团公司北京航空材料研究院 | 一种用于Si3N4陶瓷、Cf/SiC复合材料钎焊的铜钯基高温钎料 |
CN101920408A (zh) * | 2010-08-31 | 2010-12-22 | 中国航空工业集团公司北京航空材料研究院 | 一种用于Cf/SiC复合材料钎焊的钯钴基高温钎料 |
WO2014148533A1 (ja) | 2013-03-19 | 2014-09-25 | 日本碍子株式会社 | 接合体及びその製造方法 |
US10421691B2 (en) | 2013-03-19 | 2019-09-24 | Ngk Insulators, Ltd. | Joined body and method for producing the same |
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