JPH05193533A - ゴムクロ−ラ用芯金及びゴムクロ−ラの構造 - Google Patents
ゴムクロ−ラ用芯金及びゴムクロ−ラの構造Info
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- JPH05193533A JPH05193533A JP3446792A JP3446792A JPH05193533A JP H05193533 A JPH05193533 A JP H05193533A JP 3446792 A JP3446792 A JP 3446792A JP 3446792 A JP3446792 A JP 3446792A JP H05193533 A JPH05193533 A JP H05193533A
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- rubber
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 ゴムクロ−ラの内周面より突出する角部とス
プロケット及びローラーとの係合を確実にする。 【構成】 ゴムクロ−ラ中にその長手方向に直角に横並
べして埋設される翼部21と、その中央にあって、ゴム
クロ−ラの内周面により突出する駆動用角部22とをも
つ芯金であって、当該角部はゴムクロ−ラの長手方向に
向ってほぼ同一幅をもつ円弧状外周面221をなし、か
つその角部の左右両面はその中央部が最大幅をなして翼
部面より立上がる曲面224であることを特徴とするゴ
ムクロ−ラ用芯金であって、角部を形成する円弧状外周
面221と左右両曲面222とは、曲率半径の小さい凸
曲面にて接続される。 【効果】 ロ−ラ−、スプロケット、アイドラ−と、芯
金の角部との係合がスム−ズに行なわれ、駆動力の伝達
が十分になされ、特に脱輪の発生が著しく低減される。
プロケット及びローラーとの係合を確実にする。 【構成】 ゴムクロ−ラ中にその長手方向に直角に横並
べして埋設される翼部21と、その中央にあって、ゴム
クロ−ラの内周面により突出する駆動用角部22とをも
つ芯金であって、当該角部はゴムクロ−ラの長手方向に
向ってほぼ同一幅をもつ円弧状外周面221をなし、か
つその角部の左右両面はその中央部が最大幅をなして翼
部面より立上がる曲面224であることを特徴とするゴ
ムクロ−ラ用芯金であって、角部を形成する円弧状外周
面221と左右両曲面222とは、曲率半径の小さい凸
曲面にて接続される。 【効果】 ロ−ラ−、スプロケット、アイドラ−と、芯
金の角部との係合がスム−ズに行なわれ、駆動力の伝達
が十分になされ、特に脱輪の発生が著しく低減される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、農業機械は勿論のこと
建設機械や土木作業機械に利用されるゴムクロ−ラの芯
金及びゴムクロ−ラの構造に係るものである。
建設機械や土木作業機械に利用されるゴムクロ−ラの芯
金及びゴムクロ−ラの構造に係るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ゴムクロ−ラは鉄シュ−クロ−ラ
に代って各種機械の走行装置に広く利用されている。か
かるゴムクロ−ラは、無端状に形成したゴム弾性体中に
芯金が一定ピッチをもって多数埋設されており、これら
芯金を外囲いして抗張体が列状をなして同時に埋設され
ている。しかるに、大型のゴムクロ−ラにあっては芯金
一本で数百kgに達するものもあり、省エネルギ−上軽
量化が要請されている。これは全体が大型化されるとい
う他に、特に芯金の重量が一つで数kgになるものもあ
り、芯金の軽量化は急務である。
に代って各種機械の走行装置に広く利用されている。か
かるゴムクロ−ラは、無端状に形成したゴム弾性体中に
芯金が一定ピッチをもって多数埋設されており、これら
芯金を外囲いして抗張体が列状をなして同時に埋設され
ている。しかるに、大型のゴムクロ−ラにあっては芯金
一本で数百kgに達するものもあり、省エネルギ−上軽
量化が要請されている。これは全体が大型化されるとい
う他に、特に芯金の重量が一つで数kgになるものもあ
り、芯金の軽量化は急務である。
【0003】さて、ゴムクロ−ラの駆動方式は大別して
2種類あるが、1つはゴムクロ−ラの幅方向中央にスプ
ロケット係合孔を芯金間に形成し、スプロケット歯がこ
の係合孔に嵌り合うことによって芯金に駆動力を与える
方式である。この方式にあっては、スプロケット係合孔
が中央にあるために、抗張体であるスチ−ルコ−ドはゴ
ムクロ−ラの中央に埋設することはできず、このスプロ
ケット係合孔をはさんで左右に分散して配列されること
となる。従って、このためスチ−ルコ−ドはゴムクロ−
ラの幅方向端部近くにまで埋設されることとなり、この
力を受けるために芯金自体も長く、幅の広いかつ厚みの
あるものを使用する必要があった。従って、芯金の重量
はそれだけ増大し、ゴムクロ−ラ自体も大型化をよぎな
くされていた。
2種類あるが、1つはゴムクロ−ラの幅方向中央にスプ
ロケット係合孔を芯金間に形成し、スプロケット歯がこ
の係合孔に嵌り合うことによって芯金に駆動力を与える
方式である。この方式にあっては、スプロケット係合孔
が中央にあるために、抗張体であるスチ−ルコ−ドはゴ
ムクロ−ラの中央に埋設することはできず、このスプロ
ケット係合孔をはさんで左右に分散して配列されること
となる。従って、このためスチ−ルコ−ドはゴムクロ−
ラの幅方向端部近くにまで埋設されることとなり、この
力を受けるために芯金自体も長く、幅の広いかつ厚みの
あるものを使用する必要があった。従って、芯金の重量
はそれだけ増大し、ゴムクロ−ラ自体も大型化をよぎな
くされていた。
【0004】図1はこの駆動方式によるゴムクロ−ラの
断面を示す。図中、1はゴム弾性体であり、紙面の表裏
に連続するものである。又、2は芯金であって、芯金の
中央部3はスプロケット歯20との係合部であり、スプ
ロケット係合孔(図示せず)は隣り合う芯金の中央部
3、3間に形成されることとなる。そして、芯金2の左
右翼部4、5がゴム弾性体1中に埋設されるが、この翼
部4、5の外側に抗張体であるスチ−ルコ−ド6、7が
列状をなして埋設される。
断面を示す。図中、1はゴム弾性体であり、紙面の表裏
に連続するものである。又、2は芯金であって、芯金の
中央部3はスプロケット歯20との係合部であり、スプ
ロケット係合孔(図示せず)は隣り合う芯金の中央部
3、3間に形成されることとなる。そして、芯金2の左
右翼部4、5がゴム弾性体1中に埋設されるが、この翼
部4、5の外側に抗張体であるスチ−ルコ−ド6、7が
列状をなして埋設される。
【0005】図例で分かるように、スチ−ルコ−ド6、
7はスプロケット係合孔に相当する芯金2の中央部3の
外側には埋設することが不可能であるため、左右に分散
してゴム弾性体1中に埋設される。このため、スチ−ル
コ−ド列6、7の最外側部は中央部の分だけ余計外側に
埋設されるものである。従って、芯金2はこのスチ−ル
コ−ド6、7に対応してその分長くなり、特にスチ−ル
コ−ド6、7にかかるモ−メントの大きさを考慮すると
最外側部まで厚くする必要がある。このため、芯金2は
大型化し重量も極めて重いものが使用されていたのであ
る。図中、8は芯金2からゴムクロ−ラの内周面より突
出する脱輪防止用の角部であり、9はゴムクロ−ラの外
周面に形成されたゴムラグである。
7はスプロケット係合孔に相当する芯金2の中央部3の
外側には埋設することが不可能であるため、左右に分散
してゴム弾性体1中に埋設される。このため、スチ−ル
コ−ド列6、7の最外側部は中央部の分だけ余計外側に
埋設されるものである。従って、芯金2はこのスチ−ル
コ−ド6、7に対応してその分長くなり、特にスチ−ル
コ−ド6、7にかかるモ−メントの大きさを考慮すると
最外側部まで厚くする必要がある。このため、芯金2は
大型化し重量も極めて重いものが使用されていたのであ
る。図中、8は芯金2からゴムクロ−ラの内周面より突
出する脱輪防止用の角部であり、9はゴムクロ−ラの外
周面に形成されたゴムラグである。
【0006】一方、この欠点を改良するために別の駆動
方式が着目されている。即ち、ゴムクロ−ラを構成する
ゴム弾性体中に埋設される芯金の中央に角部を形成し、
これをゴムクロ−ラ内周面より突出させ、スプロケット
がこの角部と係合して駆動力を与える方式である。
方式が着目されている。即ち、ゴムクロ−ラを構成する
ゴム弾性体中に埋設される芯金の中央に角部を形成し、
これをゴムクロ−ラ内周面より突出させ、スプロケット
がこの角部と係合して駆動力を与える方式である。
【0007】図2はかかる駆動方式のゴムクロ−ラの断
面図である。図中、11は帯状のゴム弾性体であり、こ
れに一定ピッチをもって多数の芯金12が埋設されてい
る。符号14、15は、ゴム弾性体11中に埋設される
芯金12の左右の翼部であるが、その外側に抗張体であ
るスチ−ルコ−ド16が列状をなして埋設されている。
しかるに、この芯金12の中央部13には駆動力伝達用
の角部18が一体に形成され、これがゴムクロ−ラの内
周面より突出し、スプロケット20と係合することによ
って駆動力を得ることとなる。図中、符号19はゴムラ
グである
面図である。図中、11は帯状のゴム弾性体であり、こ
れに一定ピッチをもって多数の芯金12が埋設されてい
る。符号14、15は、ゴム弾性体11中に埋設される
芯金12の左右の翼部であるが、その外側に抗張体であ
るスチ−ルコ−ド16が列状をなして埋設されている。
しかるに、この芯金12の中央部13には駆動力伝達用
の角部18が一体に形成され、これがゴムクロ−ラの内
周面より突出し、スプロケット20と係合することによ
って駆動力を得ることとなる。図中、符号19はゴムラ
グである
【0008】図からも分かるように、この駆動方式のゴ
ムクロ−ラにあっては、スチ−ルコ−ド16は芯金12
の翼部14、15の外側だけでなく、中央部13の直下
にまで埋設できることとなる。従って、このスチ−ルコ
−ド16に対応する芯金12の長さは図1の例よりも短
くてすみ、かつスチ−ルコ−ド16の最外側にかかるモ
−メントも図1の例のそれよりも小さいために、芯金1
2の強度もそれ程要求されず、従って厚さも比較的薄い
ものでもよいこととなる。このように、図2で示すゴム
クロ−ラにあっては、芯金12の軽量化が図られ、且ゴ
ムクロ−ラの幅もそれほど広くならずにすみ、全体とし
て重量軽減に寄与することは大である。
ムクロ−ラにあっては、スチ−ルコ−ド16は芯金12
の翼部14、15の外側だけでなく、中央部13の直下
にまで埋設できることとなる。従って、このスチ−ルコ
−ド16に対応する芯金12の長さは図1の例よりも短
くてすみ、かつスチ−ルコ−ド16の最外側にかかるモ
−メントも図1の例のそれよりも小さいために、芯金1
2の強度もそれ程要求されず、従って厚さも比較的薄い
ものでもよいこととなる。このように、図2で示すゴム
クロ−ラにあっては、芯金12の軽量化が図られ、且ゴ
ムクロ−ラの幅もそれほど広くならずにすみ、全体とし
て重量軽減に寄与することは大である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、後者の駆動
方式によるゴムクロ−ラの改良にかかるものであり、ゴ
ムクロ−ラの内周面より突出する角部とスプロケット及
びローラーとの係合を確実にするものである。
方式によるゴムクロ−ラの改良にかかるものであり、ゴ
ムクロ−ラの内周面より突出する角部とスプロケット及
びローラーとの係合を確実にするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために次の構成を採用したものである。即ち、本発
明の第1の要旨は、ゴムクロ−ラ中にその長手方向に直
角に横並べして埋設される翼部と、その中央にあって、
ゴムクロ−ラの内周面により突出する駆動用角部とをも
つ芯金であって、当該角部はゴムクロ−ラの長手方向に
向ってほぼ同一幅をもつ円弧状外周面をなし、かつその
角部の左右両面はその中央部が最大幅をなして翼部面よ
り立上がる曲面であることを特徴とするゴムクロ−ラ用
芯金にかかるものである。
するために次の構成を採用したものである。即ち、本発
明の第1の要旨は、ゴムクロ−ラ中にその長手方向に直
角に横並べして埋設される翼部と、その中央にあって、
ゴムクロ−ラの内周面により突出する駆動用角部とをも
つ芯金であって、当該角部はゴムクロ−ラの長手方向に
向ってほぼ同一幅をもつ円弧状外周面をなし、かつその
角部の左右両面はその中央部が最大幅をなして翼部面よ
り立上がる曲面であることを特徴とするゴムクロ−ラ用
芯金にかかるものである。
【0011】そして、好ましくは、当該芯金の角部を形
成する円弧状外周面と左右両曲面とは、曲率半径の小さ
い凸曲面にて接続され、又、左右両曲面と翼部とは曲率
半径の小さい凹曲面にて接続されているものである。そ
して特に言えば、芯金の角部の左右両曲面は、ゴムクロ
−ラの長手方向に直角の断面でみて、円弧状外周面端と
翼部からの立上がり部とを結ぶ直線で形成されている
か、或るいは前記直線よりも外方に曲がる湾曲線で形成
され、かつこの湾曲線はその翼部からの立上がり部をこ
えない線であるのがよい。
成する円弧状外周面と左右両曲面とは、曲率半径の小さ
い凸曲面にて接続され、又、左右両曲面と翼部とは曲率
半径の小さい凹曲面にて接続されているものである。そ
して特に言えば、芯金の角部の左右両曲面は、ゴムクロ
−ラの長手方向に直角の断面でみて、円弧状外周面端と
翼部からの立上がり部とを結ぶ直線で形成されている
か、或るいは前記直線よりも外方に曲がる湾曲線で形成
され、かつこの湾曲線はその翼部からの立上がり部をこ
えない線であるのがよい。
【0012】又、本発明の第2の要旨は、全体が帯状ゴ
ム弾性体にて形成され、当該ゴム弾性体の長手方向に直
角に一定ピッチをもって横並べして埋設される芯金と、
この芯金の外側を囲ってゴム弾性体の長手方向に向って
埋設される抗張体とよりなるゴムクロ−ラであって、こ
のゴムクロ−ラの内周面より芯金の中央に形成された角
部が突出し、当該角部の頂面はゴム弾性体の長手方向に
一定の幅を有する円弧面と、左右両曲面はその中央部が
最大幅をなして芯金の翼部より立上がる曲面を有してお
り、隣り合う角部間のゴムクロ−ラ内周面に、ゴムクロ
−ラの長手方向に直角に2条の溝を形成したことを特徴
とするゴムクロ−ラの構造にかかるものであって、好ま
しくは、前記溝は、夫々角部の突出端近くに形成され、
更に、その両端が幅広となっているのがよい。
ム弾性体にて形成され、当該ゴム弾性体の長手方向に直
角に一定ピッチをもって横並べして埋設される芯金と、
この芯金の外側を囲ってゴム弾性体の長手方向に向って
埋設される抗張体とよりなるゴムクロ−ラであって、こ
のゴムクロ−ラの内周面より芯金の中央に形成された角
部が突出し、当該角部の頂面はゴム弾性体の長手方向に
一定の幅を有する円弧面と、左右両曲面はその中央部が
最大幅をなして芯金の翼部より立上がる曲面を有してお
り、隣り合う角部間のゴムクロ−ラ内周面に、ゴムクロ
−ラの長手方向に直角に2条の溝を形成したことを特徴
とするゴムクロ−ラの構造にかかるものであって、好ま
しくは、前記溝は、夫々角部の突出端近くに形成され、
更に、その両端が幅広となっているのがよい。
【0013】
【作用】本発明にあっては、その芯金は、中央にスプロ
ケットとの係合をなす角部を形成し、角部はほぼ一定の
幅をもつ円弧部と、その左右両曲面は中央部が最大幅を
なして翼部面より立上がる曲面をなしている。従って、
この両曲面をまたいで転動するローラーにあっては、か
かる左右の曲面によってローラーの位置が次第に修正さ
れつつ転動することとなり、この芯金をゴム弾性体中に
埋設して使用したゴムクロ−ラにあっては、いわゆる脱
輪現象は著しく低減することとなる。このことはスプロ
ケットやアイドラーにあっても同様であり、脱輪は極め
て低減されることとなるのである。
ケットとの係合をなす角部を形成し、角部はほぼ一定の
幅をもつ円弧部と、その左右両曲面は中央部が最大幅を
なして翼部面より立上がる曲面をなしている。従って、
この両曲面をまたいで転動するローラーにあっては、か
かる左右の曲面によってローラーの位置が次第に修正さ
れつつ転動することとなり、この芯金をゴム弾性体中に
埋設して使用したゴムクロ−ラにあっては、いわゆる脱
輪現象は著しく低減することとなる。このことはスプロ
ケットやアイドラーにあっても同様であり、脱輪は極め
て低減されることとなるのである。
【0014】
【実施例】以下、図面をもって本発明の芯金及びゴムク
ロ−ラの構造を更に詳細に説明する。図3は本発明のゴ
ムクロ−ラ用芯金の正面図、図4はその側面図、図5は
平面図である。図の芯金にあって、21はゴムクロ−ラ
を構成する帯状ゴム弾性体中に埋設される翼部であり、
22はその中央より伸びてゴム弾性体中より突出する角
部である。そして、この角部22はその外周は、ゴムク
ロ−ラの長手方向に向かってほぼ同一の一定幅をもつ円
弧部221 で形成され、その左右両曲面222 、223
はその中央が最大幅をなす曲線224 をもって翼部21
より立上がっている。この例にあっては、両曲面22
2 、223 は、円弧部221 の縁より前記の立上がり部
224 に向けて直線的に垂下する錐状曲面にて形成され
ている。図6は図5におけるA−A線での断面図であ
り、曲面222 、223 は上下に直線的に垂下(22
5 )していることが分かる。尚、曲面222 と円弧部2
21 及び立上がり部224 との交点にあっては、ここに
曲率半径の小さい凸曲面及び凹曲面をもって結ばれてい
ることが好ましい。
ロ−ラの構造を更に詳細に説明する。図3は本発明のゴ
ムクロ−ラ用芯金の正面図、図4はその側面図、図5は
平面図である。図の芯金にあって、21はゴムクロ−ラ
を構成する帯状ゴム弾性体中に埋設される翼部であり、
22はその中央より伸びてゴム弾性体中より突出する角
部である。そして、この角部22はその外周は、ゴムク
ロ−ラの長手方向に向かってほぼ同一の一定幅をもつ円
弧部221 で形成され、その左右両曲面222 、223
はその中央が最大幅をなす曲線224 をもって翼部21
より立上がっている。この例にあっては、両曲面22
2 、223 は、円弧部221 の縁より前記の立上がり部
224 に向けて直線的に垂下する錐状曲面にて形成され
ている。図6は図5におけるA−A線での断面図であ
り、曲面222 、223 は上下に直線的に垂下(22
5 )していることが分かる。尚、曲面222 と円弧部2
21 及び立上がり部224 との交点にあっては、ここに
曲率半径の小さい凸曲面及び凹曲面をもって結ばれてい
ることが好ましい。
【0015】かかる曲面222 、223 は、ロ−ラ−や
スプロケット(いずれも図示せず)との係合にあって、
これらをこの曲面222 、223 に順次接触させること
によってその位置関係を修正し、両者を正規の係合関係
とする機能を有しているものである。
スプロケット(いずれも図示せず)との係合にあって、
これらをこの曲面222 、223 に順次接触させること
によってその位置関係を修正し、両者を正規の係合関係
とする機能を有しているものである。
【0016】図7は本発明の芯金の別例を示すものであ
り、図6と同様の断面図である。この例では、図示する
ように曲面222 、223 はやや外側に膨満する湾曲面
で形成されているが、一方では、この膨満部は最下位の
翼部21との立上がり部224 よりは内側に位置するも
のである。
り、図6と同様の断面図である。この例では、図示する
ように曲面222 、223 はやや外側に膨満する湾曲面
で形成されているが、一方では、この膨満部は最下位の
翼部21との立上がり部224 よりは内側に位置するも
のである。
【0017】図8は図3にて示した芯金を用いたゴムク
ロ−ラの正面断面図、図9はそのゴムクロ−ラの内周側
の平面図を示すものである。ゴムクロ−ラは、その全体
が帯状ゴム弾性体31よりなり、このゴム弾性体31の
長手方向に直角に芯金が埋設される。そして、ゴム弾性
体31中に埋設された芯金の翼部21の外側に、抗張体
であるスチ−ルコ−ド32が同様に埋設され、ゴム弾性
体31の内周面の中央より芯金からのびる角部22が突
出するものである。
ロ−ラの正面断面図、図9はそのゴムクロ−ラの内周側
の平面図を示すものである。ゴムクロ−ラは、その全体
が帯状ゴム弾性体31よりなり、このゴム弾性体31の
長手方向に直角に芯金が埋設される。そして、ゴム弾性
体31中に埋設された芯金の翼部21の外側に、抗張体
であるスチ−ルコ−ド32が同様に埋設され、ゴム弾性
体31の内周面の中央より芯金からのびる角部22が突
出するものである。
【0018】機体に備えられたロ−ラ−40は、この角
部22をまたぎ、左右の支え輪41、42がゴムクロ−
ラの内周面上に接して転動するが、ロ−ラ−40とゴム
クロ−ラとの位置にずれを生じた場合、即ち点線で示す
ようにロ−ラ−40が横方向にずれた場合には、ロ−ラ
−40の支え輪41と角部22の左右の曲面222 に沿
ってロ−ラ−40の位置が正規の位置関係に戻されるこ
ととなるのである。又、ロ−ラ−40が角部22に対し
て傾いた場合であっても、その角部22の左右曲面22
2 、223 の案内機能は十分発揮することができ、この
場合でもロ−ラ−40と角部22との正規の係合関係を
もたらすこととなる。このように、ロ−ラ−40と角部
22との係合は極くスム−ズに行なわれることとなり、
両者の無理な接触も少なくなり、摩耗の発生も少なくな
るという利点もある。このことは、図示はしないがスプ
ロケットやアイドラ−との関係にあっても同様である。
部22をまたぎ、左右の支え輪41、42がゴムクロ−
ラの内周面上に接して転動するが、ロ−ラ−40とゴム
クロ−ラとの位置にずれを生じた場合、即ち点線で示す
ようにロ−ラ−40が横方向にずれた場合には、ロ−ラ
−40の支え輪41と角部22の左右の曲面222 に沿
ってロ−ラ−40の位置が正規の位置関係に戻されるこ
ととなるのである。又、ロ−ラ−40が角部22に対し
て傾いた場合であっても、その角部22の左右曲面22
2 、223 の案内機能は十分発揮することができ、この
場合でもロ−ラ−40と角部22との正規の係合関係を
もたらすこととなる。このように、ロ−ラ−40と角部
22との係合は極くスム−ズに行なわれることとなり、
両者の無理な接触も少なくなり、摩耗の発生も少なくな
るという利点もある。このことは、図示はしないがスプ
ロケットやアイドラ−との関係にあっても同様である。
【0019】図10は図9と同様のゴムクロ−ラの内周
側平面図を示すが、角部22に臨んでゴム弾性体31の
内周面には、その長手方向に直角に溝33が夫々形成さ
れている。そして、図例にあっては溝33の両端がやや
広い溝となっている。図11は図10のC−C線での断
面図である。
側平面図を示すが、角部22に臨んでゴム弾性体31の
内周面には、その長手方向に直角に溝33が夫々形成さ
れている。そして、図例にあっては溝33の両端がやや
広い溝となっている。図11は図10のC−C線での断
面図である。
【0020】この図からも分かるように、角部22に近
接して溝33が形成されているが、これはゴムクロ−ラ
がスプロケットやアイドラ−によって巻き掛けされて曲
がる際、この部位のゴム部に疲労をきたさないように予
めゴムを欠落させておくものである。従って、ゴム弾性
体31の折曲げ疲労による亀裂の発生が防止され、ゴム
クロ−ラとしての寿命を著しく長くしたものである。
接して溝33が形成されているが、これはゴムクロ−ラ
がスプロケットやアイドラ−によって巻き掛けされて曲
がる際、この部位のゴム部に疲労をきたさないように予
めゴムを欠落させておくものである。従って、ゴム弾性
体31の折曲げ疲労による亀裂の発生が防止され、ゴム
クロ−ラとしての寿命を著しく長くしたものである。
【0021】尚、図8においてロ−ラ−40は角部22
の左右両側のゴム弾性体31の隆起表面34上を転動す
る例を示したが、角部22の左右両側に肩段部を形成し
てロ−ラ−40の転動面としてもいことは勿論である。
の左右両側のゴム弾性体31の隆起表面34上を転動す
る例を示したが、角部22の左右両側に肩段部を形成し
てロ−ラ−40の転動面としてもいことは勿論である。
【0022】
【発明の効果】本発明は、以上のような構成を採用した
ために、ロ−ラ−、スプロケット、アイドラ−と、芯金
の角部との係合がスム−ズに行なわれ、駆動力の伝達は
十分になされると共に、特に脱輪の発生は著しく低減さ
れることとなる。又、ゴムクロ−ラの駆動方法を考慮す
ると、抗張体をゴムクロ−ラの全幅に埋設することがで
きるので、これに対向する芯金の長さを短くかつ厚さも
比較的薄くすることが可能となったもので、ゴムクロ−
ラ全体として軽量化を図ることができることとなったの
である。又、ゴムクロ−ラには、スプロケットとの係合
孔等がないので、ゴムクロ−ラの外周全面に渡ってゴム
ラグが形成できるため、推進力はより大きくなり、又耐
久性の向上にもつながることとなり、一方では、ゴムク
ロ−ラとして外形が比較的シンプルとなるため、ゴムク
ロ−ラ製作のためのモ−ルドの製造も簡単かつ安価とな
り、モ−ルド自身の耐久性も向上することとなったので
ある。
ために、ロ−ラ−、スプロケット、アイドラ−と、芯金
の角部との係合がスム−ズに行なわれ、駆動力の伝達は
十分になされると共に、特に脱輪の発生は著しく低減さ
れることとなる。又、ゴムクロ−ラの駆動方法を考慮す
ると、抗張体をゴムクロ−ラの全幅に埋設することがで
きるので、これに対向する芯金の長さを短くかつ厚さも
比較的薄くすることが可能となったもので、ゴムクロ−
ラ全体として軽量化を図ることができることとなったの
である。又、ゴムクロ−ラには、スプロケットとの係合
孔等がないので、ゴムクロ−ラの外周全面に渡ってゴム
ラグが形成できるため、推進力はより大きくなり、又耐
久性の向上にもつながることとなり、一方では、ゴムク
ロ−ラとして外形が比較的シンプルとなるため、ゴムク
ロ−ラ製作のためのモ−ルドの製造も簡単かつ安価とな
り、モ−ルド自身の耐久性も向上することとなったので
ある。
【図1】図1は第1の駆動方式によるゴムクロ−ラの断
面を示す。
面を示す。
【図2】図2は第2の駆動方式によるゴムクロ−ラの断
面を示す。
面を示す。
【図3】図3は本発明のゴムクロ−ラ用芯金の正面図で
ある。
ある。
【図4】図4は図3における芯金の側面図である。
【図5】図5は図3における内周側平面図である。
【図6】図6は図5におけるA−A線での断面図であ
る。
る。
【図7】図7は本発明の芯金の別例を示すものであり、
図6と同様の断面図である。
図6と同様の断面図である。
【図8】図8は図3にて示した芯金を用いたゴムクロ−
ラの正面断面図である。
ラの正面断面図である。
【図9】図9は図8におけるゴムクロ−ラの内周側の平
面図である。
面図である。
【図10】図10は図9と同様の本発明のゴムクロ−ラ
の別例の内周側の平面図である。
の別例の内周側の平面図である。
【図11】図11は図10のC−C線での断面図であ
る。
る。
21‥‥芯金の翼部、 22‥‥芯金中央の駆動用角部、 221 ‥‥角部の外周の円弧部、 222 、223 ‥‥角部の左右両曲面、 224 ‥‥角部左右両曲面の翼部からの立上り部、 31‥‥ゴム弾性体、 32‥‥抗張体、33‥‥ゴム弾性体の内周面の溝、 34‥‥ゴム弾性体の隆起表面、 40‥‥ロ−ラ−、 41、42‥‥ロ−ラ−の支え輪。
Claims (8)
- 【請求項1】 ゴムクロ−ラ中にその長手方向に直角に
横並べして埋設される翼部と、その中央にあって、ゴム
クロ−ラの内周面により突出する駆動用角部とをもつ芯
金であって、当該角部はゴムクロ−ラの長手方向に向っ
てほぼ同一幅をもつ円弧状外周面をなし、かつその角部
の左右両面はその中央部が最大幅をなして翼部面より立
上がる曲面であることを特徴とするゴムクロ−ラ用芯
金。 - 【請求項2】 角部を形成する円弧状外周面と左右両曲
面とは、曲率半径の小さい凸曲面にて接続されている請
求項第1項記載のゴムクロ−ラ用芯金 - 【請求項3】 左右両曲面と翼部とは曲率半径の小さい
凹曲面にて接続されている請求項第1項記載のゴムクロ
−ラ用芯金。 - 【請求項4】 角部の左右両曲面は、ゴムクロ−ラの長
手方向に直角の断面でみて、円弧状外周面端と翼部から
の立上がり部とを結ぶ直線で形成されている請求項第1
項記載のゴムクロ−ラ用芯金。 - 【請求項5】 角部の左右両曲面は、ゴムクロ−ラの長
手方向に直角の断面でみて、円弧状角周面端と基部から
の立上がり部とを結ぶ直線よりも外方に曲がる湾曲線で
形成され、かつこの湾曲線はその基部からの立上がり部
をこえない線である請求項第1項記載のゴムクロ−ラ用
芯金。 - 【請求項6】 全体が帯状ゴム弾性体にて形成され、当
該ゴム弾性体の長手方向に直角に一定ピッチをもって横
並べして埋設される芯金と、この芯金の外側を囲ってゴ
ム弾性体の長手方向に向って埋設される抗張体とよりな
るゴムクロ−ラであって、このゴムクロ−ラの内周面よ
り芯金の中央に形成された角部が突出し、当該角部の頂
面はゴム弾性体の長手方向に一定の幅を有する円弧面
と、左右両曲面はその中央部が最大幅をなして芯金の翼
部より立上がる曲面を有しており、隣り合う角部間のゴ
ムクロ−ラ内周面に、ゴムクロ−ラの長手方向に直角に
2条の溝を形成したことを特徴とするゴムクロ−ラの構
造。 - 【請求項7】 前記溝は、夫々角部の突出端近くに形成
された請求項第6項記載のゴムクロ−ラの構造 - 【請求項8】 前記溝は、その両端が幅広である請求項
第6項及び第7項記載のゴムクロ−ラの構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3446792A JPH05193533A (ja) | 1992-01-23 | 1992-01-23 | ゴムクロ−ラ用芯金及びゴムクロ−ラの構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3446792A JPH05193533A (ja) | 1992-01-23 | 1992-01-23 | ゴムクロ−ラ用芯金及びゴムクロ−ラの構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05193533A true JPH05193533A (ja) | 1993-08-03 |
Family
ID=12415056
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3446792A Pending JPH05193533A (ja) | 1992-01-23 | 1992-01-23 | ゴムクロ−ラ用芯金及びゴムクロ−ラの構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05193533A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009078796A (ja) * | 2007-09-05 | 2009-04-16 | Bridgestone Corp | ゴムクローラ及びこれに適したスプロケット |
-
1992
- 1992-01-23 JP JP3446792A patent/JPH05193533A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009078796A (ja) * | 2007-09-05 | 2009-04-16 | Bridgestone Corp | ゴムクローラ及びこれに適したスプロケット |
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