JPH05193078A

JPH05193078A - 金属層を含まない遮断層フイルム

Info

Publication number: JPH05193078A
Application number: JP4157289A
Authority: JP
Inventors: Holger Preiss; ホルガー・プライス; Richarda Bochow; リヒヤルダ・ボホウ; Klaus Lund; クラウス・ルント
Original assignee: Wolff Walsrode AG
Current assignee: Dow Produktions und Vertriebs GmbH and Co oHG
Priority date: 1991-06-01
Filing date: 1992-05-26
Publication date: 1993-08-03
Also published as: CA2070089A1; DE4118048A1; FI922439A0; EP0517026A1; FI922439A; US5230948A

Abstract

(57)【要約】（修正有）【目的】包装製品を視覚から遮り、折り曲げに際して
破断し難い改善された複合フィルムを提供する。【構成】本質的にＡ）随時延伸されたポリエステル層又は熱成形に適する
延伸されたポリエステル層、Ｂ１）随意カップリング又
は接着層、Ｃ１）ポリオレフィン層、Ｂ２）随意カップ
リング又は接着層、Ｄ１）随時保護ラッカーで被覆され
た又は被覆されていないポリビニルアルコール層、Ｂ
３）随意カップリング又は接着層、Ｃ２）ポリオレフィ
ン層、Ｂ４）随意カップリング又は接着層、Ｄ２）随時
保護ラッカーで被覆された又は被覆されていないポリビ
ニルアルコール層、Ｂ５）随意カップリング又は接着
層、Ｃ３）ポリオレフィン層から成る、金属層を含まな
い多層フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は通常その存在が必要な金
属層、例えばアルミニウム層、又は塩素含有被覆層を含
まずに気体及び水蒸気に対して特に良好な遮断効果を有
する複合フィルムに関する。

【０００２】

【従来の技術】特に敏感な製品、例えば酸素の影響を受
け易い製品又は湿気の吸収により使用不能となる製品は
真空中で、又は不活性気体中に包装されることは既知で
ある。包装内部の真空又は不活性気体を長期間保持する
ためには、それに相応して包装は気密でなければならな
い。金属層、例えばアルミニウム層を含む複合フィルム
が包装材料として使用できることは既に周知である。し
かし、金属含有フィルムは包装製品を視覚から遮り、折
り曲げに際して破断し易く、及び金属層の存在のために
極めて伝導性である。更に金属含有フィルムは腐蝕に侵
され易い。

【０００３】遮断層を構成しながら金属を含まない複合
フィルムも既知（欧州特許ＥＰ−Ａ−０，０６２，８１
５及び０，２０８，０７５参照）である。しかし既知の
金属を含まない複合フィルムはまだその総ての性質が金
属含有複合フィルムに及ばず、特に遮断効果の持続時間
の点で劣っている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明により提起され
る課題は、何等欠点を有することなく、その性質が金属
層を含む複合フィルムと比肩できる、改善された複合フ
ィルムを提供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は本質的に下記の
層Ａ）随時延伸されたポリエステル層又は熱成形に適する
延伸されたポリエステル層、Ｂ１）随意カップリング(coupling)又は接着層、Ｃ１）ポリオレフィン層、Ｄ１）随時保護ラッカー(protective lacquer)で被覆さ
れた又は被覆されていないポリビニルアルコール層、Ｂ３）随意カップリング又は接着層、Ｃ２）ポリオレフィン層、Ｂ４）随意カップリング又は接着層、Ｄ２）随時保護ラッカーで被覆された又は被覆されてい
ないポリビニルアルコール層、Ｂ５）随意カップリング又は接着層、Ｃ３）ポリオレフィン層を含んで成ることを特徴とする、気体及び水蒸気に対し
て改善された遮断効果を呈する遮断層を含み、金属層を
含まない多層フィルムに関する。

【０００６】ポリビニルアルコール層Ｄ）は、４０ない
し８５モル％、及び特に６０ないし７５モル％の酢酸ビ
ニル単位から成り、その少なくとも９０％及び好適には
９５モル％以上が加水分解されている、エチレン／酢酸
ビニル共重合体から成ることが好ましい。特に好適なポ
リビニルアルコール層は９５モル％以上の加水分解され
たポリ酢酸ビニル単位から成っている。上記重合体から
製造されたフィルムは二軸的に延伸される。

【０００７】一つの好適な具体化においては、ポリビニ
ルアルコール層Ｄ）は特に被覆されていない層である。

【０００８】一つの好適な具体化においては、随意被覆
されていないポリビニルアルコール層Ｄ）はカップリン
グ又は接着層Ｂ）により次の層と結合している。接着層
の一例として特に市販されている二液型ポリウレタン接
着剤が使用される。

【０００９】しかし層Ｂ）はポリオレフィンから成るカ
ップリング層であってもよい。

【００１０】オレフィン層Ｃ）は本質的にオレフィンか
ら成る。特に好適なポリオレフィンは；ポリプロピレン
及びポリエチレン均質重合体、ＥＢＡ（＝エチレンブチルアクリレート）ＥＡＡ（＝エチレンアクリル酸）ＥＥＡ（＝エチレンエチルアセテート）、及びアイオノ
マー樹脂、より詳細にはその主鎖分子がイオン結合、特
に亜鉛イオンにより架橋されている、エチレン／メタア
クリル酸共重合体（＝ＥＭＡ）である。

【００１１】層Ａ）として特に二軸的に延伸されたポリ
エステル、又は延伸された熱成形可能なポリエステルが
使用される。

【００１２】ポリエチレンとして特にＬＬＤＰＥ（＝直
鎖状低密度ポリエチレン）が好適である。個々の層はμ
ｍで表して下記の厚さを有することが好ましい：層Ａ）：１０ないし２０μｍ、Ｂ１）：接着剤が使用される場合０.１ないし１０μ
ｍ、Ｃ１）：５ないし５００μｍ、Ｂ２）：接着剤が使用される場合０.１ないし１０μｍ
又はポリオレフィンがカップリング用に使用される場合
５ないし５００μｍ、層Ｄ１）：１ないし５０μｍ、層Ｅ）：５ないし１００μｍ、層Ｂ３）：接着剤が使用される場合０.２ないし１０μ
ｍ、層Ｃ２）：５ないし５００μｍ。

【００１３】好適な具体化においては、複合フィルムの
少なくとも一つの層は延伸される。特に好適な具体化に
おいては、層Ａ）が二軸的に延伸される。

【００１４】複合フィルムを構成する各層は例えば潤滑
剤、粘着防止剤及び帯電防止剤のような典型的な添加剤
及び助剤により通常の量を用いて処理されていてもよ
い。好適な添加剤は飽和又は不飽和脂肪酸アミドであ
る。

【００１５】 −外側− 厚さフィルム［μｍ］Ａ.）ＰＥＴＰ１０−２０ポリエステル、二軸延伸ポリエステル、二軸延伸、熱成形可能Ｂ.）接着剤又は .２−１０市販の二液型ウレタン系接着剤ポリオレフィン５−５００カップリング層としてＣ.）ポリオレフィン５−５００ＰＥ、ＣｏＰＥ、ＰＰ、ＣｏＰＰ、ＥＢＡ、ＥＡＡ、ＥＥＡ、アイオノマー、ＥＭＡＢ.）接着剤又は .２−１０ポリオレフィン５−５００カップリング層としてＤ.）ＰＶＡＬ１０−２０保護ラッカーを塗布又は塗布しないポリビニルアルコールＢ.）接着剤又は .２−１０ポリオレフィン５−５００カップリング層としてＣ.）ポリオレフィン５−５００ＰＥ、ＣｏＰｅ、ＰＰ、ＣｏＰＰ、ＥＢＡ、ＥＡＡ、ＥＥＡ、アイオノマー、ＥＭＡＢ.）接着剤又は .２−１０ポリオレフィン５−５００カップリング層としてＤ.）ＰＶＡＬ１０−２０保護ラッカーを塗布又は塗布しないポリビニルアルコールＢ.）接着剤又は .２−１０ポリオレフィン５−５００カップリング層としてＥ.）ポリオレフィン５−５００ＰＥ、ＣｏＰｅ、ＰＰ、ＣｏＰＰ、ＥＢＡ、ＥＡＡ、ＥＥＡ、アイオノマー、ＥＭＡ −内側− 気体及び水蒸気に対する遮断効果は最低の気体透過性を
有するフィルムによって単独に決定されるという予想に
反して、驚くべきことには本発明による複合フィルムか
ら製造された包袋はその特殊な構成のために、例えば真
空を非常に長い間（約１０年間）保つ程に著しく気体透
過性が減少することが見出された。

【００１６】この特殊な効果は、水分含量が増加するに
つれて気体の透過性が増大するポリビニルアルコール層
が、湿気に比較的不透過性である層（例えばポリオレフ
ィン）によって乾燥状態に保たれるという事実により得
られるものである。

【００１７】更に、水蒸気及び気体が不透過性である層
の特殊な配列によって、両方の種類の気体に対する濃度
勾配が達成される。

【００１８】更に本発明による複合フィルムにおいて
は、水蒸気及び気体の遮断層の特殊な配列によって、こ
れらの物質群に対する濃度勾配が外側から内側に向かっ
て確実に減少することが可能となっている。

【００１９】このようにして製造されるフィルムは、気
体又は水蒸気に対する透過性を減少させ、しかも折り曲
げによる破損性を最少とするために、従来金属含有複合
材が必要であった総ての用途に利用できる。

【００２０】更に包装材中の包装製品は視覚的に管理で
きる状態に保持される。

【００２１】本発明によるフィルムは当業者には周知の
方法により、例えば全体的な又は部分的な同時押出によ
っても製造できる。

【００２２】本発明によるフィルムは、例えば発酵物(f
erments)及び酵素を保存するためにホップ顆粒を不活性
気体（例えばＣＯ₂）中で包装することを目的として、
ホップ工業において使用できる。本発明によるフィルム
は高真空に長期間保存することが要求される他の工業分
野においても使用できる。

【００２３】こうして製造されたフィルムは熱成形可能
である。

【００２４】下記の実施例により本発明を更に説明す
る：

【００２５】

【実施例１】本発明によるフィルムが下記の構成の層を
用いて製造された：Ａ）ＰＥＴＰフィルム、延伸、１２μｍＢ１）カップリング又は接着層、２μｍＣ１）ポリオレフィン層、１２０μｍＢ２）カップリング又は接着層、２μｍＤ１）保護ラッカーで被覆されたポリビニルアルコール
層、１５μｍＢ３）カップリング又は接着層、２μｍＣ２）ポリオレフィン層、１２０μｍＢ４）カップリング又は接着層、２μｍＤ２）保護ラッカーで被覆されたポリビニルアルコール
層、１５μｍＢ５）カップリング又は接着層、２μｍＥ１）ポリオレフィン層、５０μｍ

【００２６】

【実施例２】Ａ）ＰＥＴＰフィルム、延伸、１２μｍＢ１）カップリング又は接着層、２μｍＣ１）ポリオレフィン層、１２０μｍＢ２）カップリング又は接着層、２μｍＤ１）保護ラッカーで被覆されたポリビニルアルコール
層、１５μｍＢ３）カップリング又は接着層、２μｍＣ２）ポリオレフィン層、１２０μｍＢ４）カップリング又は接着層、２μｍＤ２）保護ラッカーで被覆されたポリビニルアルコール
層、１５μｍＢ５）カップリング又は接着層、２μｍＥ１）ポリオレフィン層、５０μｍ

【００２７】

【実施例３】本発明によるフィルムが下記の層から製造
された：Ａ）ＰＥＴＰフィルム、延伸、１２μｍＢ１）カップリング又は接着層、２μｍＣ１）ポリオレフィン層、１２０μｍＢ２）カップリング又は接着層、２μｍＤ１）ポリビニルアルコール層、１２μｍＢ３）カップリング又は接着層、２μｍＣ２）ポリオレフィン層、１２０μｍＢ４）カップリング又は接着層、２μｍＤ２）ポリビニルアルコール層、１２μｍＢ５）カップリング又は接着層、２μｍＥ１）ポリオレフィン層、５０μｍ個々の層は実施例１の層に対応するが、層Ｂ３）は押出
積層用の低密度ポリエチレンから成るものである。

【００２８】水蒸気の透過性を測定する試験によれば、
水蒸気の透過性は普通のフィルムよりも約５０％低いこ
とが示された。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者リヒヤルダ・ボホウドイツ連邦共和国デー3032フアリングボステル・テイートリンガーレンスベーク55 (72)発明者クラウス・ルントドイツ連邦共和国デー3030ヴアルスロデ 14・キルヒボイツエン146

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】本質的に下記の層Ａ）随時延伸されたポリエステル層又は熱成形に適する
延伸されたポリエステル層、Ｂ１）随意カップリング又は接着層、Ｃ１）ポリオレフィン層、Ｂ２）随意カップリング又は接着層、Ｄ１）随時保護ラッカーで被覆されたポリビニルアルコ
ール層、Ｂ３）随意カップリング又は接着層、Ｃ２）ポリオレフィン層、Ｂ４）随意カップリング又は接着層、Ｄ２）随時保護ラッカーで被覆されたポリビニルアルコ
ール層、Ｂ５）随意カップリング又は接着層、Ｃ３）ポリオレフィン層を含んで成ることを特徴とする、気体及び水蒸気に対し
て改善された遮断効果を呈する遮断層を含む、金属層を
含まない多層フィルム。