JPH05192721A - 三重構造の吊りカムを備えた金型 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 傾斜面を加工するカムを備えた金型において
も、下型に固着した作動カムによりワークの投入、取出
しが邪魔されることなく、プレスの自動作業ができるよ
うにすることを目的とする。 【構成】上型の基板に固着した、先端に多面体案内部を
形成したスライドカムベースと、スライドカムベースの
多面体案内部を抱持し多面体案内部を摺動しパンチなど
の加工部材を取付けるスライドカムと、スライドカムベ
ースとスライドカムとの間に介在してスライドカムを付
勢する弾性体と、スライドカムと当接してスライドカム
を駆動する作動カムとを設け、作動カムの下面に複数個
の位置決め溝を形成し、前記作動カムの位置決め溝に対
向する下型の箇所に前記位置決め溝と嵌合する位置決め
突起を設けてなる三重構造の吊りカムを備えた金型とし
た。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、三重構造の吊りカムを
備えた金型に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】プレス加工は、プレス機械のボルスター
に下型を、ラムに上型をそれぞれ取付け、ラムの上下運
動により下型上に載置したワークに孔あけなどの加工を
施している。ワークへの孔あけなどの加工は、ラムの上
下運動を利用しているため、下型上に載置したワークの
水平あるいは水平に近い姿勢部分への加工は容易である
が、傾斜面、特に勾配が急な傾斜面への加工は困難であ
る。

【０００３】それで、傾斜面や急傾斜面の孔あけなどの
加工が可能なように、図６に示すように、カムが用いら
れている。すなわち、上型101の基板102の下面にスライ
ドベース103を固着する。このスライドベース103にはそ
の下方にスライドベース103上を摺動するスライドカム1
04が摺動自在に設けられている。一方、下型105の基板1
06上面にはワーク107の位置決め部材108が固着してあ
り、前記スライドカム104の前方斜面109には、ワーク10
7の加工部位に対して垂直方向になるようにパンチ110を
配置する。

【０００４】また、下型105の基板106上面には、前記ス
ライドカム104の後方斜面111に対向する位置に作動カム
112が固着されている。この金型で、ワーク107に孔あけ
しようとすると、上型101が上死点の位置では図示の状
態よりスライドカム104は、弾性体114により付勢されて
おり、ワーク107に対し後退している。

【０００５】上型103が下降すると、スライドカム104が
作動カム112の傾斜面113に当接して、スライドカム104
は作動カム112とスライドベース103間に挟まれて、くさ
び状のスライドカム104はワーク107に接近し、続けて上
型103が下降するとスライドカム104のパンチ110はワー
ク107に対して孔あけを行う。これが図示の状態で、下
死点の状態を示す。このようにして、ワーク107の斜面
に対して垂直方向から孔あけを行い、楕円でなく真円の
孔あけ加工を行っている。孔あけ加工後、上型101は上
昇するが、スライドカム104は作動カム112の傾斜面113
を摺動してパンチ110はワーク107の孔から抜け出して
後、上昇する。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】ワーク107の水平でな
い、傾斜面あるいは急傾斜面に対しては上記のようにし
て孔あけなどの加工を行っている。ところが、最近のプ
レス加工では、プレス加工の能率を上げるために、自動
加工が進められている。ワーク107の下型105への自動投
入、すなわち、ワーク107を下型105の位置決め部材108
に載置するのに自動的に投入したり、孔あけ完了後のワ
ーク107を取り出すのに自動的に行ったりしている。ま
た、自動化のために自動化機器が使用できないときは、
その作業部分だけ作業者が行ったりしている。

【０００７】通常、プレス加工は、プレス機械を数台所
定距離隔てて配置しておき、各々のプレス機械に絞り
型、外周トリミング型、孔あけ型、成形型などを工程順
に取付けておき、各型間はコンベヤーなどでワーク107
を搬送して加工している。それで、ワーク107は下型105
の一方側、例えば図の右側から投入されて、ワーク107
を位置決め部材107で位置決めし、孔あけ加工後は、下
型105の他方側、図の左側へ作動カム112を乗り越えてワ
ーク107を取り出さなければならない。

【０００８】位置決め部材108からワーク107を取り外し
下型105外まで取り出すには、作動カム112が高すぎてワ
ーク107の取り出しの邪魔になる。作動カム112が高くて
邪魔になるので、この問題点を解決するため、作動カム
112を邪魔にならない程度まで下方に位置させようとす
ると、スライドカム104を下方の作動カム112に当接する
まで大きくせねばならず、スライドカム104が極端に大
きくなってしまう。

【０００９】また、作動カム112を下方に位置させてし
まうと、パンチ110でワーク107に孔あけした際に生じる
抜きかすであるスクラップの処理ができにくくなってし
まう。なぜなら、通常、孔あけ加工した際に生じるスク
ラップは、孔あけした位置から傾斜排出通路を経て自重
により下型106外まで滑らせて排出させている。自重で
スクラップを排出させるためには、孔あけした位置はあ
る程度の高さがなければならない。作動カム112を下方
に位置させると、スクラップの排出通路を遮断すること
が多いからである。

【００１０】

【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、上記
の事情に鑑み、傾斜面を加工するカムを備えた金型にお
いても、下型に固着した作動カムによりワークの投入、
取り出しが邪魔されることなく、プレスの自動作業がで
きるようにすべく、上型の基板に固着した、先端に多面
体案内部を形成したスライドカムベースと、スライドカ
ムベースの多面体案内部を抱持し多面体案内部を摺動し
パンチなどの加工部材を取付けるスライドカムと、スラ
イドカムベースとスライドカムとの間に介在してスライ
ドカムを付勢する弾性体と、スライドカムと当接してス
ライドカムを駆動する作動カムとを設け、作動カムの下
面に複数個の位置決め溝を形成し、前記作動カムの位置
決め溝に対向する下型の箇所に前記位置決め溝に嵌合す
る位置決め突起を設けてなる三重構造の吊りカムを備え
た金型とした。

【００１１】

【作用】上型の基板に固着した、先端に多面体案内部を
形成したスライドカムベースと、スライドカムベースの
多面体案内部を抱持し多面体案内部を摺動しパンチなど
の加工部材を取付けるスライドカムと、スライドカムベ
ースとスライドカムとの間に介在してスライドカムを付
勢する弾性体と、スライドカムと当接してスライドカム
を駆動する作動カムとを設けた三重構造の吊りカムに、
上型は構成されており、下型に高さの高い作動カムは存
在しないので、ワークの投入、取り出しが至極容易であ
る。

【００１２】また、作動カムの下面に複数個の位置決め
溝を形成し、前記作動カムの位置決め溝に対向する下型
の箇所に前記位置決め溝に嵌合する位置決め突起を設け
ているので、ワークの急傾斜面に加工する場合、作動カ
ムの位置は正確に決まり、正確な加工ができる。

【００１３】

【実施例】本発明を添付する図面の図１〜図５に示す具
体的な一実施例に基づいて以下詳細に説明する。図１
は、本発明の具体的一実施例の三重構造の吊りカムを備
えた金型で、その上死点時の縦断面図、図２は下型の平
面図、図３は図１のIII−III矢視図、図４は図１のIV−
IV矢視図、図５は下死点時の縦断面図である。

【００１４】本発明は、図１に示すように、上型１の基
板２にボルト３により固着した、先端に概略断面四角状
の四角体案内部43の多面体案内部を形成したスライドカ
ムベース５と、スライドカムベース５の多面体案内部を
抱持し多面体案内部を摺動しパンチ６などの加工部材を
取付けるスライドカム７と、スライドカムベース５とス
ライドカム７との間に介在してスライドカム７を付勢す
る弾性体８と、スライドカム７と当接してスライドカム
７を駆動する作動カム９とを設け、作動カム９の下面に
複数個の位置決め溝10をＴ字状に形成し、前記作動カム
９の位置決め溝10に対向する下型11の箇所に前記位置決
め溝10に嵌合する位置決め突起12を設けてなる三重構造
の吊りカムを備えた金型である。

【００１５】すなわち、上型１に上から下へ順にスライ
ドカムベース５、スライドカム７、作動カム９を吊り下
げ、高さの高い作動カム９を上型１に設けて、ワーク13
の下型11の位置決め部材14への投入、ワーク13の位置決
め部材14からの下型11外への取出しを容易にし、自動化
機器が使用できるようにしたものである。本実施例で述
べる例は、ワーク13に孔15を開ける例について述べる。

【００１６】下型11の基板21上にはワーク13を位置決め
する位置決め部材14をボルト22により固着する。位置決
め部材14には、孔あけ位置に孔あけ用のダイブッシュ26
が埋設してある。位置決め部材14の近傍に縦壁23を有
し、作動カム９を案内し位置決めする案内部材24を、ボ
ルト25で基板21に固着する。

【００１７】案内部材24の縦壁23の内面には、図１およ
び図２に示すように、作動カム９の後面27と接触し摺動
させ案内するウェアプレート28をボルト29で固着する。
案内部材24の上面31には、作動カム９の位置を決める位
置決め突起12をボルト86で固着して突設する。位置決め
突起12は、作動カム９の位置を決めるもので、位置決め
溝10に対向する箇所に、前記位置決め溝10と嵌合するよ
うにして、図２に示すようにＴ字状に配置する。作動カ
ム９の位置を正確に決めるには、位置決め突起12の設置
は１個のみでは不十分で、もう１個の位置決め突起12を
直交するようにＴ字状に配置する。また、位置決め突起
12は、その上面はテーパ斜面30で頂角90°に形成し、作
動カム９の溝10と全面接触するように形成する。この位
置決め突起12は断面正方形の棒材を用い、溝10も２枚の
板材81で構成しボルト87で固着する。Ｔ字状に配置した
２個の位置決め突起12のテーパ斜面30に、作動カム９の
溝10が全面接触するため正確に安定して位置が決まる。
仮に位置決め突起12に塵埃が付着したとしても、テーパ
斜面であるため落下する。万一、塵埃が位置決め突起12
に付着したままであっても、上型１が下降して押しつぶ
してしまうので、位置決め精度に影響を及ぼすようなこ
とはない。

【００１８】また、下死点では、位置決め突起12と作動
カム９の溝10が十分に接触できるように、案内部材24の
上面31に作動カム９の下面32が接触しないように隙間が
介在するように設定する。作動カム９の位置決めを直線
状の位置決め溝10と直線状の位置決め突起12との例につ
いて述べたが、直線状でなく点状の位置決め溝と突起を
用いることもできる。

【００１９】案内部材24を下型11の基板21に正確な位置
に取付け、その上、作動カム９が下降し接触し摺動して
も変位しないように、基板21のヒール部33に背面34を当
接させてキー35により位置決めする。作動カム９は、図
１および図４に示すように、上面を位置決め部材14に近
づくに従って下がる傾斜面41に形成する。

【００２０】この作動カム９は、前述の案内部材24によ
り位置を決められると共に、スライドカム７を摺動させ
て、ワーク13に孔15を開けさせるものである。この作動
カム９に対向する上型１の基板２には、図１および図３
に示すように、スライドカムベース５をボルト３により
固着する。このスライドカムベース５の先端は、下端に
稜線42を位置させた概略断面四角状の四角体案内部43を
形成する。

【００２１】このスライドカムベース５の四面体案内部
43を摺動自在に抱持しかつ前記作動カム９上を摺動する
スライドカム７を設ける。このスライドカム７は、Ｖ溝
部材44とパンチ６を取付ける加工部材45よりなる。Ｖ溝
部材44は加工部材45の対向面に打ち込んだキー46により
位置決めをし、ストッパーピン47を起立させてボルト48
により固着する。

【００２２】スライドカム７の上端は前記スライドカム
ベース５の四面体案内部43と同一の傾斜面で、かつ、四
面体案内部43を受けるＶ溝に形成し、ウェアプレート49
をボルト50により固着して前記スライドカムベース５の
四面体案内部43の下平面51を支持させ、上平面52はスラ
イドカム７にボルト53により取付けた押え板54で押圧し
て、スライドカムベース５の四面体案内部43にスライド
カム７を摺動自在に設ける。

【００２３】また、作動カム９の傾斜面41には、図１お
よび図４に示すように、キー82をボルト83により固着
し、さらに、キー82の両側にはウェアプレート84をボル
ト85で固着して、スライドカム７のキー溝86に嵌合させ
ると共に下面に当接させる。スライドカム７のワーク13
の加工側に、図１に示すように、孔15をあけるパンチ６
を、パンチプレート61をボルト62により固着して取付け
る。ストリッパープレート63は、図１に示すように、ク
ッションゴム64で付勢されており、ワーク13に孔15をあ
ける前にワーク13を押圧させる。

【００２４】スライドカム７を加工後、後退させるた
め、図１、図３に示すように、スライドカムベース５の
四面体案内部43の後端部に保持穴65を凹設し、この保持
穴65に対向する位置に支持板66を配置しボルト67により
スライドカム７に固着し、保持穴65と支持板66との間に
コイルスプリングなどの弾性体８を縮設する。上型１が
上昇すると、この弾性体８の付勢力によりスライドカム
７は後退する。このスライドカム７の後退を停止させる
ため、スライドカム７に起立させたストンパーピン47を
スライドカムベース５の四面体案内部43下部の稜線42に
形成した停止溝68の端部69に係合させる。また、前記保
持穴65に安全ストッパー70を螺着して弾性体８の半径方
向の位置を決めさせると共に、支持板66を挿通させて、
その端部に頭部71を形成させて、ストッパーピン47が停
止溝68の端部69で万一停止しない時、この頭部71に支持
板66を衝合させて停止し、安全上問題がないようにす
る。

【００２５】また、上型１が上昇するとき、作動カム９
も上昇でき、さらに、作動カム９はスライドカム７を摺
動させることができるように、図１および図４に示すよ
うに、作動カム９を、スライドカム７に吊り板72を介し
て摺動自在に吊り下げる。すなわち、スライドカム７の
両側にボルト73により固着した吊り板72は、作動カム９
の両側に傾斜面41と平行に形成した支持下面75をその下
部の支持片76により支持する。また、この吊り板72で作
動カム９を吊り下げるために、吊り板72の上側面78が衝
合する作動カム９の位置にストッパー77を形成してお
く。作動カム９は両側から吊り板72で支持され、ストッ
パー77を吊り板72の上側面78に衝合させてスライドカム
７に吊り下げられる。

【００２６】次に、この金型の作動について述べる。図
１に示すように、ワーク13を位置決め部材14上に載せ、
上型１を下降させる。図１に示す状態は上死点の状態
で、ここで、上型１の基板２に取付けられているスライ
ドカムベース５の四面体案内部43に摺動自在に設けられ
ているスライドカム７はストッパーピン47に当接した状
態で、その上、作動カム９はそのストッパー77が吊り板
72の上側面78に係合してスライドカム７に吊り下げられ
ている。

【００２７】この状態から上型１が下降すると、まず作
動カム９が下型11の案内部材24の縦壁23のウェアプレー
ト28に、その後面27を当接させ摺動しながら下降する。
やがて、作動カム９の下面32の位置決め溝10が、下型11
の位置決め突起12と全面接触して、作動カム９の下型11
に対する位置が決まる。引き続き、上型１が下降する
と、スライドカム７は作動カム９とスライドカムベース
５との間で、上型１が下降するにしたがってワーク13に
向かって前進し、パンチ６でワーク13に孔15の孔あけを
する。

【００２８】パンチ６により孔15の孔あけをし、上型１
の下死点の状態が、図５に示した状態である。この後、
上型１が上昇すると、弾性体８の付勢力が支持板66から
スライドカム７に伝達されてスライドカム７は後退し、
スライドカム７のストッパーピン47が停止溝68の端部69
に当接してスライドカム７は停止する。スライドカム７
の後退により作動カム９は、支持板72の上側面78にスト
ッパー77が係合して、作動カム９はスライドカム７に吊
り下げられる。

【００２９】上記の実施例は孔あけ加工の例について述
べたが、言うまでもなく、この他の成形加工や折り曲げ
加工などのその他の加工にも、本発明は適用できる。ま
た、スライドカムベース５、スライドカム７、作動カム
９および案内部材24の大きさを標準化しておくと、種々
の大きさのワークの加工に直ちに対応できる。

【００３０】

【発明の効果】本発明は、上述のように、上型の基板に
固着した、先端に多面体案内部を形成したスライドカム
ベースと、スライドカムベースの多面体案内部を抱持し
多面体案内部を摺動しパンチなどの加工部材を取付ける
スライドカムと、スライドカムベースとスライドカムと
の間に介在してスライドカムを付勢する弾性体と、スラ
イドカムと当接してスライドカムを駆動する作動カムと
を設け、作動カムの下面に複数個の位置決め溝を形成
し、前記作動カムの位置決め溝に対向する下型の箇所に
前記位置決め溝に嵌合する位置決め突起を設けてなる三
重構造の吊りカムを備えた金型で、上型はスライドカム
ベース、スライドカム、作動カムの三重構造の吊りカム
構造であるので、下型に高さの高い作動カムは存在しな
いので、ワークの投入、取り出しが至極容易である。

【００３１】また、作動カムの下面に複数個の位置決め
溝を形成し、前記作動カムの位置決め溝に対向する下型
の箇所に前記位置決め溝と嵌合する位置決め突起を設け
ているので、ワークの急傾斜面に加工する場合、作動カ
ムの位置は正確に決まり、正確な加工ができる。さら
に、本発明は、カム部品を標準化しておくと、種々の大
きさのワークの加工に直ちに対応できる。

【００３２】さらにその上に、従来のカムを備えた金型
はカムの傾斜面どうしが衝合して大きな音を発して騒音
の原因となっていたが、本発明ではスライドカム下面の
位置決め溝と下型の位置決め突起とが衝合しスライドカ
ムを駆動するので、従来のカムを備えた金型に比して加
工時衝合する部分の面積が格段と狭く、発する音も小さ
く、可及的に静かなプレス加工ができ、社会が求めてい
る騒音を少なくしようとしている事に十分対応できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の具体的一実施例の三重構造の吊りカム
を備えた金型で、その上死点時の縦断面図である。

【図２】図１の下型の平面図である。

【図３】図１のIII−III矢視図である。

【図４】図１のIV−IV矢視図である。

【図５】下死点時の縦断面図である。

【図６】従来のワークの傾斜面に加工するカムを備えた
金型の縦断面図である。

【符号の説明】

１…上型 ２…基板 43…四面体案内部 (多面体案内部の例) ５…スライドカムベース ６…パンチ ７…スライドカム ８…弾性体 ９…作動カム 10…位置決め溝 11…下型 12…位置決め突起

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 上型の基板に固着した、先端に多面体案
   内部を形成したスライドカムベースと、スライドカムベ
   ースの多面体案内部を抱持し多面体案内部を摺動しパン
   チなどの加工部材を取付けるスライドカムと、スライド
   カムベースとスライドカムとの間に介在してスライドカ
   ムを付勢する弾性体と、スライドカムと当接してスライ
   ドカムを駆動する作動カムとを設け、作動カムの下面に
   複数個の位置決め溝を形成し、前記作動カムの位置決め
   溝に対向する下型の箇所に前記位置決め溝に嵌合する位
   置決め突起を設けてなる三重構造の吊りカムを備えた金
   型。