JPH0519231A - Stn型液晶表示装置 - Google Patents
Stn型液晶表示装置Info
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- JPH0519231A JPH0519231A JP20149491A JP20149491A JPH0519231A JP H0519231 A JPH0519231 A JP H0519231A JP 20149491 A JP20149491 A JP 20149491A JP 20149491 A JP20149491 A JP 20149491A JP H0519231 A JPH0519231 A JP H0519231A
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- Japan
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- liquid crystal
- display device
- crystal display
- transparent plastic
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高コントラストな白黒、あるいはカラー表示
を行うことができ、かつプラスチック基板を用いたこと
に起因する色補償効果が不完全という問題点を改良した
プラスチック基板を使用する液晶表示装置の提供。 【構成】 正の誘電異方性を有し、水平配向で厚み方向
に160°から360°ねじれた配向構造を有する液晶
層をはさんだ一対の基板と、その外側に厚み方向に液晶
層とは逆方向にねじれた配向構造をもつ高分子液晶を補
償板として配設されたSTN(スーパーツイステッドネ
マティック)型液晶表示装置において、液晶セルを構成
する透明なプラスチック基板のリターデーションRが R=△n・d≦30(nm) 〔式中,△nは透過プラスチック基板の屈折率異方性〕 〔式中,△dは透過プラスチック基板の厚さ(μm)〕 の関係を満足するものであることを特徴とする。
を行うことができ、かつプラスチック基板を用いたこと
に起因する色補償効果が不完全という問題点を改良した
プラスチック基板を使用する液晶表示装置の提供。 【構成】 正の誘電異方性を有し、水平配向で厚み方向
に160°から360°ねじれた配向構造を有する液晶
層をはさんだ一対の基板と、その外側に厚み方向に液晶
層とは逆方向にねじれた配向構造をもつ高分子液晶を補
償板として配設されたSTN(スーパーツイステッドネ
マティック)型液晶表示装置において、液晶セルを構成
する透明なプラスチック基板のリターデーションRが R=△n・d≦30(nm) 〔式中,△nは透過プラスチック基板の屈折率異方性〕 〔式中,△dは透過プラスチック基板の厚さ(μm)〕 の関係を満足するものであることを特徴とする。
Description
【0001】
【技術分野】本発明はプラスチックフィルムを液晶セル
基板とし、ねじれ構造をもつ高分子液晶層を補償板とす
るSTN型液晶表示装置に関する。
基板とし、ねじれ構造をもつ高分子液晶層を補償板とす
るSTN型液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来技術】従来から用いられているSTN型液晶表示
装置では、液晶の複屈折による着色およびその印加電圧
による複屈折色の変化を利用するため、ブルーモード、
イエローモードのように液晶セルの透過光または反射光
が着色することは避けられない。そのため、画面を白黒
化するために、補償用STN型液晶セルを重ねたD−S
TNや、色補償板を1枚、あるいは2枚以上重ねあわせ
て補償用STN型液晶セルのねじれ構造と同じ様な効果
を持たせたF−STN液晶表示素子が考えられていた。
しかし、D−STNでは正面のコントラストは高いが、
ほぼ垂直方向でしか色補償されないため、視野角が狭い
という欠点があった。さらに、ほぼ同じ厚さの液晶セル
を2枚重ねるために素子としては厚く、重くなってしま
う。また、F−STNでは補償板1枚では十分に着色が
解消されず、2枚以上の補償板の角度を精度良く重ね合
わせることは困難であった。そこで、本発明者等はねじ
れ構造を有する高分子液晶層を補償板として用いて、補
償用セルと同じ効果をもたせ、これによって高いコント
ラストと、広い視野角、素子構成の簡素化を可能にする
ことを考えたが、液晶セル基板としてプラスチックフィ
ルムを用いた場合ポリエチレンテレフタレートやポリエ
ーテルエーテルケトン等の光学異方性を有する基板で
は、基板のリターデーションR=△n・dが大きいため
に高分子液晶補償板の色補償効果が不完全になってしま
うという問題点があった。
装置では、液晶の複屈折による着色およびその印加電圧
による複屈折色の変化を利用するため、ブルーモード、
イエローモードのように液晶セルの透過光または反射光
が着色することは避けられない。そのため、画面を白黒
化するために、補償用STN型液晶セルを重ねたD−S
TNや、色補償板を1枚、あるいは2枚以上重ねあわせ
て補償用STN型液晶セルのねじれ構造と同じ様な効果
を持たせたF−STN液晶表示素子が考えられていた。
しかし、D−STNでは正面のコントラストは高いが、
ほぼ垂直方向でしか色補償されないため、視野角が狭い
という欠点があった。さらに、ほぼ同じ厚さの液晶セル
を2枚重ねるために素子としては厚く、重くなってしま
う。また、F−STNでは補償板1枚では十分に着色が
解消されず、2枚以上の補償板の角度を精度良く重ね合
わせることは困難であった。そこで、本発明者等はねじ
れ構造を有する高分子液晶層を補償板として用いて、補
償用セルと同じ効果をもたせ、これによって高いコント
ラストと、広い視野角、素子構成の簡素化を可能にする
ことを考えたが、液晶セル基板としてプラスチックフィ
ルムを用いた場合ポリエチレンテレフタレートやポリエ
ーテルエーテルケトン等の光学異方性を有する基板で
は、基板のリターデーションR=△n・dが大きいため
に高分子液晶補償板の色補償効果が不完全になってしま
うという問題点があった。
【0003】
【目的】本発明は高コントラストな白黒、あるいはカラ
ー表示を行うことができ、かつプラスチック基板を用い
たことに起因する色補償効果が不完全という問題点を改
良したプラスチック基板を使用する液晶表示装置を提供
することを目的とする。
ー表示を行うことができ、かつプラスチック基板を用い
たことに起因する色補償効果が不完全という問題点を改
良したプラスチック基板を使用する液晶表示装置を提供
することを目的とする。
【0004】
〔式中,dは透過プラスチック基板の厚さ(μm)〕
の関係を満足するものであることを特徴とするSTN型
液晶表示装置に関する。前記Rは、好ましくは20nm
以下で、小さいほど好ましい。本発明の装置をカラー液
晶表示装置として使用する場合には、RGBのカラーフ
ィルタを液晶セルの内側に設けることが好ましい。屈折
率異方性△nはつぎの式により示すことができる。 △n=n1−n0 n1は液晶の分子長軸方向の屈折率、n0は長軸に垂直
な方向の屈折率で、通常n1はn0よりも大きく、△nは
正である。従って、△nは屈折率nと同じように無次元
の量で単位をもたない。基板の厚さdの単位はμmであ
る。実際に使用できる基板の厚さは30μmから300
μm、好ましくは50から200μmである。屈折率異
方性△nはプラスチック基板の分子構造やフィルム化方
法(延伸度など)、あるいは結晶性か非晶性かにも依存
する量である。一般的に言えることは、非晶性プラスチ
ックより結晶性プラスチックの方が△nが大きく、さら
に延伸度が高い方が△nが大きい。例えば△nが0.0
006の基板は厚さdを50μm以下にするとリターデ
ーションR=△nd≦30nmの条件を満たすことがで
きる。また△n=0.00015の基板は200μm以
下の厚さのものならば条件を満たす。このように△nが
比較的大きい(すなわち異方性が大きい)基板はdを小
さくすることによって使用可能であり、△nが小さい基
板はdを大きめにして基板に強度を持たせることも可能
である。プラスチック基板にのぞまれる条件としては以
下のようなものである。 (1)光学的に等方性で透明性、平滑性に優れている。 (2)耐熱性が高く、熱による寸法変化が小さい。 (3)耐薬品性に優れ、各種溶剤や酸、アルカリにも侵
されない。 したがって、液晶セルの透明プラスチック基板として適
当な材料は、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート等
の非晶性で光学的等方性をもつ基板である。実施例で用
いているポリエーテルスルホンは基板の表面に耐薬品性
向上のためアクリル系樹脂をコーティングしてある。光
学的異方性の基板としては、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエーテルエーテルケトン等があるが、本発明の
基板としては適さない。図1に示す構成例により本発明
を説明する。上透明プラスチック基板1の一方の面上に
は液晶層に電圧を印加するための酸化インジウムや酸化
錫などの薄膜でできた透明電極2が形成されている。さ
らにその上には液晶を配向させるための配向膜3が形成
されている。一方、下透明プラスチック基板4の上にも
同様に透明電極5と配向膜6が形成されている。これら
の各基板1と4は配向膜3,6が内向きとなるように離
間、対向して配置され、これらの間に液晶層7をはさむ
ようにして液晶セル8が構成されている。ここで用いる
液晶は誘電異方性が正でネマティックな液晶である。液
晶分子は上下基板間で電圧無印加時に厚み方向に160
°から360°の範囲のねじれた構造をとり、いわゆる
STN型のセルを形成している。9,10は偏光板であ
る。液晶セル8と偏光板9の間には高分子液晶層(補償
層)11を形成した補償板13を配置するが、この補償
層基板12として用いるものは透明性が高く光学的に等
方性の物が好ましい。例えばポリエーテルスルホン、ポ
リカーボネイト、ポリアリレート等が用いられ、あるい
はガラス板などを用いても良い。上下基板1,4におけ
る配向処理は、液晶分子が電圧無印加時に、液晶分子の
基板に対する角度がおおよそ0°から30°の範囲にな
るようにする。配向膜3,6としてはポリアミド、ポリ
イミドなどの高分子被膜等にラビング処理したものや、
酸化珪素等を斜め蒸着したものを用いる。本発明におい
て、光源14から発した光は偏光板10で直線偏光に成
り、液晶セルを通過するときに、液晶層の複屈折効果に
より、波長によって異なる楕円偏光に変わる。ねじれ構
造を有する高分子液晶補償板はこの楕円偏光を再び直線
偏光に戻す。この時、液晶セルのプラスチック基板のリ
ターデーションが大きいと、基板の複屈折により偏光状
態が変わり、補償板で完全に直線偏光に戻すことができ
ず、表示色が着色されたり、オフ状態で光源の光が一部
抜けていくために、コントラストが低下するなどの不具
合が起こってしまう。補償板13はこの楕円偏光を再度
直線偏光に戻す作用を行う。このような機能をもたせる
ためには、高分子液晶は基板に対してほぼ水平で、基板
上で特定方向に配向している必要がある。高分子液晶の
基板12上での配向方向は、液晶セルの上基板1の配向
方向から概ね45°から135°の範囲の角度をなして
配設されることが好ましい。高分子液晶層のリターデー
ション△n・dは液晶セルのリターデーションとほぼ等
しいか、僅かに小さく設定することが好ましい。すなわ
ち、実施例では液晶層のRは890nm、高分子液晶補
償板のRは840nm、ポリエーテルスルホンフィルム
のRは15nmである。STN型液晶表示装置を、時分
割駆動する場合、液晶層の非選択点にも電圧が印加され
ていて、例えば1/200デューティーでは選択点と非
選択点の電圧比は1.07である。補償板のリターデー
ションを液晶層のリターデーションより小さくする理由
は、非選択電圧が印加されると液晶層のリターデーショ
ンはわずかに小さくなるので、非選択点の透過率を小さ
くするために、補償板のリターデーションを、液晶セル
の電圧無印加時のリターデーションより小さく設定す
る。このような条件を満たし、かつ上下の偏光板を適切
に配置することにより白黒表示が可能となる。高分子液
晶を基板12上で配向させるには、基板にポリイミド等
の配向剤を塗布し、ラビングしたのちに高分子液晶膜を
形成し、高温の液晶相を呈する温度で配向させたのち、
室温付近に急冷することにより固相で配向した膜を得る
ことができる。したがって高分子液晶の液晶相を呈する
温度は室温より高いことが好ましい。60℃以上である
ことが特に好ましい。本発明で用いる高分子液晶はサー
モトロピックな高分子液晶で、その構造は特に限定され
るものではないが、一般的に知られるアクリル系、ビニ
ル系高分子やポリシロキサン系の側鎖に液晶性残基を有
する側鎖型の高分子液晶や、ポリエステル、ポリエステ
ルアミド、ポリカーボネイト、ポリエーテル等で主鎖に
液晶性残基を有する主鎖型の高分子液晶が代表的であ
る。またRGBのカラーフィルタ15を設ける場合には
図2のように基板と透明電極の間に配置されることにな
る。カラーフィルタの形成方法は、ロールコート、グラ
ビア、スクリーン等の印刷法、フォトリソグラフィを利
用した染色法や顔料分散法、またストライプ状の透明電
極に電着法によってカラーフィルタを設けることもでき
るが、この場合は液晶層に印加される電圧が下がってし
まうため、カラーフィルタ上にもう一層の電極を設ける
ことが好ましい。これらいずれの場合もカラーフィルタ
を平坦化する必要があるため、オーバーコート層16を
設けることが好ましい。
液晶表示装置に関する。前記Rは、好ましくは20nm
以下で、小さいほど好ましい。本発明の装置をカラー液
晶表示装置として使用する場合には、RGBのカラーフ
ィルタを液晶セルの内側に設けることが好ましい。屈折
率異方性△nはつぎの式により示すことができる。 △n=n1−n0 n1は液晶の分子長軸方向の屈折率、n0は長軸に垂直
な方向の屈折率で、通常n1はn0よりも大きく、△nは
正である。従って、△nは屈折率nと同じように無次元
の量で単位をもたない。基板の厚さdの単位はμmであ
る。実際に使用できる基板の厚さは30μmから300
μm、好ましくは50から200μmである。屈折率異
方性△nはプラスチック基板の分子構造やフィルム化方
法(延伸度など)、あるいは結晶性か非晶性かにも依存
する量である。一般的に言えることは、非晶性プラスチ
ックより結晶性プラスチックの方が△nが大きく、さら
に延伸度が高い方が△nが大きい。例えば△nが0.0
006の基板は厚さdを50μm以下にするとリターデ
ーションR=△nd≦30nmの条件を満たすことがで
きる。また△n=0.00015の基板は200μm以
下の厚さのものならば条件を満たす。このように△nが
比較的大きい(すなわち異方性が大きい)基板はdを小
さくすることによって使用可能であり、△nが小さい基
板はdを大きめにして基板に強度を持たせることも可能
である。プラスチック基板にのぞまれる条件としては以
下のようなものである。 (1)光学的に等方性で透明性、平滑性に優れている。 (2)耐熱性が高く、熱による寸法変化が小さい。 (3)耐薬品性に優れ、各種溶剤や酸、アルカリにも侵
されない。 したがって、液晶セルの透明プラスチック基板として適
当な材料は、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート等
の非晶性で光学的等方性をもつ基板である。実施例で用
いているポリエーテルスルホンは基板の表面に耐薬品性
向上のためアクリル系樹脂をコーティングしてある。光
学的異方性の基板としては、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエーテルエーテルケトン等があるが、本発明の
基板としては適さない。図1に示す構成例により本発明
を説明する。上透明プラスチック基板1の一方の面上に
は液晶層に電圧を印加するための酸化インジウムや酸化
錫などの薄膜でできた透明電極2が形成されている。さ
らにその上には液晶を配向させるための配向膜3が形成
されている。一方、下透明プラスチック基板4の上にも
同様に透明電極5と配向膜6が形成されている。これら
の各基板1と4は配向膜3,6が内向きとなるように離
間、対向して配置され、これらの間に液晶層7をはさむ
ようにして液晶セル8が構成されている。ここで用いる
液晶は誘電異方性が正でネマティックな液晶である。液
晶分子は上下基板間で電圧無印加時に厚み方向に160
°から360°の範囲のねじれた構造をとり、いわゆる
STN型のセルを形成している。9,10は偏光板であ
る。液晶セル8と偏光板9の間には高分子液晶層(補償
層)11を形成した補償板13を配置するが、この補償
層基板12として用いるものは透明性が高く光学的に等
方性の物が好ましい。例えばポリエーテルスルホン、ポ
リカーボネイト、ポリアリレート等が用いられ、あるい
はガラス板などを用いても良い。上下基板1,4におけ
る配向処理は、液晶分子が電圧無印加時に、液晶分子の
基板に対する角度がおおよそ0°から30°の範囲にな
るようにする。配向膜3,6としてはポリアミド、ポリ
イミドなどの高分子被膜等にラビング処理したものや、
酸化珪素等を斜め蒸着したものを用いる。本発明におい
て、光源14から発した光は偏光板10で直線偏光に成
り、液晶セルを通過するときに、液晶層の複屈折効果に
より、波長によって異なる楕円偏光に変わる。ねじれ構
造を有する高分子液晶補償板はこの楕円偏光を再び直線
偏光に戻す。この時、液晶セルのプラスチック基板のリ
ターデーションが大きいと、基板の複屈折により偏光状
態が変わり、補償板で完全に直線偏光に戻すことができ
ず、表示色が着色されたり、オフ状態で光源の光が一部
抜けていくために、コントラストが低下するなどの不具
合が起こってしまう。補償板13はこの楕円偏光を再度
直線偏光に戻す作用を行う。このような機能をもたせる
ためには、高分子液晶は基板に対してほぼ水平で、基板
上で特定方向に配向している必要がある。高分子液晶の
基板12上での配向方向は、液晶セルの上基板1の配向
方向から概ね45°から135°の範囲の角度をなして
配設されることが好ましい。高分子液晶層のリターデー
ション△n・dは液晶セルのリターデーションとほぼ等
しいか、僅かに小さく設定することが好ましい。すなわ
ち、実施例では液晶層のRは890nm、高分子液晶補
償板のRは840nm、ポリエーテルスルホンフィルム
のRは15nmである。STN型液晶表示装置を、時分
割駆動する場合、液晶層の非選択点にも電圧が印加され
ていて、例えば1/200デューティーでは選択点と非
選択点の電圧比は1.07である。補償板のリターデー
ションを液晶層のリターデーションより小さくする理由
は、非選択電圧が印加されると液晶層のリターデーショ
ンはわずかに小さくなるので、非選択点の透過率を小さ
くするために、補償板のリターデーションを、液晶セル
の電圧無印加時のリターデーションより小さく設定す
る。このような条件を満たし、かつ上下の偏光板を適切
に配置することにより白黒表示が可能となる。高分子液
晶を基板12上で配向させるには、基板にポリイミド等
の配向剤を塗布し、ラビングしたのちに高分子液晶膜を
形成し、高温の液晶相を呈する温度で配向させたのち、
室温付近に急冷することにより固相で配向した膜を得る
ことができる。したがって高分子液晶の液晶相を呈する
温度は室温より高いことが好ましい。60℃以上である
ことが特に好ましい。本発明で用いる高分子液晶はサー
モトロピックな高分子液晶で、その構造は特に限定され
るものではないが、一般的に知られるアクリル系、ビニ
ル系高分子やポリシロキサン系の側鎖に液晶性残基を有
する側鎖型の高分子液晶や、ポリエステル、ポリエステ
ルアミド、ポリカーボネイト、ポリエーテル等で主鎖に
液晶性残基を有する主鎖型の高分子液晶が代表的であ
る。またRGBのカラーフィルタ15を設ける場合には
図2のように基板と透明電極の間に配置されることにな
る。カラーフィルタの形成方法は、ロールコート、グラ
ビア、スクリーン等の印刷法、フォトリソグラフィを利
用した染色法や顔料分散法、またストライプ状の透明電
極に電着法によってカラーフィルタを設けることもでき
るが、この場合は液晶層に印加される電圧が下がってし
まうため、カラーフィルタ上にもう一層の電極を設ける
ことが好ましい。これらいずれの場合もカラーフィルタ
を平坦化する必要があるため、オーバーコート層16を
設けることが好ましい。
【0005】
実施例1
補償板はガラス基板上にポリアミド酸系高分子を主成分
とする配向剤を厚さ0.1μmに塗布し、100℃のオ
ーブンで乾燥した後、オーブンの温度を270℃に上げ
約1時間保ってポリイミド膜を得た。膜面をラビングし
て高分子液晶用の配向膜を得た。その上にポリシロキサ
ン系高分子液晶と光学活性物質を溶媒に溶解させ塗布し
た。これをオーブンで乾燥後、上記液晶性高分子がネマ
ティック相になる170℃で熱処理を行い、室温に急冷
した。偏光解析の結果、この試料のリターデーションは
840nm、配向のねじれ角は240°であることがわ
かった。酸化インジウムでストライプ状の透明電極を形
成した上下プラスチック基板間で液晶のねじれ角は高分
子液晶補償板とは逆向きの240°であり、液晶層のリ
ターデーションが890nmであるSTNセルを作製し
た。プラスチック基板は光学的に等方的なポリエーテル
スルホンを用いた。ポリエーテルスルホンフィルムの△
n・dは15nmである。液晶は正の誘電異方性を有す
るネマティック液晶LC−4020(チッソ社製)にカ
イラルネマティック液晶S811(メルク社製)を添加
したものを用いた。配向膜はラビング処理したポリイミ
ド膜を用いた。下側偏光板の透過軸が液晶セルの下側基
板ラビング方向と45°の角度をなし、上側偏光板の透
過軸が、下側偏光板の透過軸と直交する様に液晶セルと
高分子液晶層をはさんで設置した。ただしガラス基板上
の高分子液晶の配向方向は、液晶セルの上基板のラビン
グ方向と直交するようにした。この様にして作製した液
晶表示装置を1/200デューティーで時分割駆動した
ところ、表示色は電圧無印加時は黒、電圧印加時は白で
完全な白黒表示が実現できた。 実施例2 図2のように実施例1において上基板と透明導電膜の間
に、印刷法でRGBのカラーフィルタをストライプ状の
透明電極と重なるように設け、各色の表示を行ったとこ
ろ、赤、緑、青色表示が可能で、しかもこれらの混色に
よるマルチカラー表示が可能であった。また斜め方向か
ら観察しても影ができずドットずれも見られなかった。
とする配向剤を厚さ0.1μmに塗布し、100℃のオ
ーブンで乾燥した後、オーブンの温度を270℃に上げ
約1時間保ってポリイミド膜を得た。膜面をラビングし
て高分子液晶用の配向膜を得た。その上にポリシロキサ
ン系高分子液晶と光学活性物質を溶媒に溶解させ塗布し
た。これをオーブンで乾燥後、上記液晶性高分子がネマ
ティック相になる170℃で熱処理を行い、室温に急冷
した。偏光解析の結果、この試料のリターデーションは
840nm、配向のねじれ角は240°であることがわ
かった。酸化インジウムでストライプ状の透明電極を形
成した上下プラスチック基板間で液晶のねじれ角は高分
子液晶補償板とは逆向きの240°であり、液晶層のリ
ターデーションが890nmであるSTNセルを作製し
た。プラスチック基板は光学的に等方的なポリエーテル
スルホンを用いた。ポリエーテルスルホンフィルムの△
n・dは15nmである。液晶は正の誘電異方性を有す
るネマティック液晶LC−4020(チッソ社製)にカ
イラルネマティック液晶S811(メルク社製)を添加
したものを用いた。配向膜はラビング処理したポリイミ
ド膜を用いた。下側偏光板の透過軸が液晶セルの下側基
板ラビング方向と45°の角度をなし、上側偏光板の透
過軸が、下側偏光板の透過軸と直交する様に液晶セルと
高分子液晶層をはさんで設置した。ただしガラス基板上
の高分子液晶の配向方向は、液晶セルの上基板のラビン
グ方向と直交するようにした。この様にして作製した液
晶表示装置を1/200デューティーで時分割駆動した
ところ、表示色は電圧無印加時は黒、電圧印加時は白で
完全な白黒表示が実現できた。 実施例2 図2のように実施例1において上基板と透明導電膜の間
に、印刷法でRGBのカラーフィルタをストライプ状の
透明電極と重なるように設け、各色の表示を行ったとこ
ろ、赤、緑、青色表示が可能で、しかもこれらの混色に
よるマルチカラー表示が可能であった。また斜め方向か
ら観察しても影ができずドットずれも見られなかった。
【0006】
【効果】本発明の液晶表示装置は、コントラストが高
く、良好な白黒表示、さらにはマルチカラー表示が可能
で表示品質が優れている。
く、良好な白黒表示、さらにはマルチカラー表示が可能
で表示品質が優れている。
【図1】本発明の実施例である白黒液晶表示装置の断面
図である。
図である。
【図2】本発明の実施例であるカラー液晶表示装置の断
面図である。
面図である。
1 上透明プラスチック基板
2 透明電極
3 液晶配向膜
4 下透明プラスチック基板
5 透明電極
6 液晶配向膜
7 液晶層
8 液晶セル
9 偏光板
10 偏光板
11 高分子液晶補償層
12 補償層基板
13 補償板
14 光源
15 カラーフィルタ
16 オーバーコート層
Claims (2)
- 【請求項1】 正の誘電異方性を有し、水平配向で厚み
方向に160゜から360°ねじれた配向構造を有する
液晶層をはさんだ一対の基板と、その外側に厚み方向に
液晶層とは逆方向にねじれた配向構造をもつ高分子液晶
を補償板として配設されたSTN(スーパーツィステッ
ドネマティック)型液晶表示装置において、液晶セルを
構成する透明なプラスチック基板のリターデーションR
が R=△n・d≦30(nm) 〔式中,△nは透過プラスチック基板の屈折率異方性〕 〔式中,dは透過プラスチック基板の厚さ(μm)〕 の関係を満足するものであることを特徴とするSTN型
液晶表示装置。 - 【請求項2】 液晶セルの内側に赤、緑、青(RGB)
のカラーフィルタを設けた請求項1記載のSTN型液晶
表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20149491A JPH0519231A (ja) | 1991-07-16 | 1991-07-16 | Stn型液晶表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20149491A JPH0519231A (ja) | 1991-07-16 | 1991-07-16 | Stn型液晶表示装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0519231A true JPH0519231A (ja) | 1993-01-29 |
Family
ID=16441990
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20149491A Pending JPH0519231A (ja) | 1991-07-16 | 1991-07-16 | Stn型液晶表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0519231A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1997013174A1 (fr) * | 1995-10-06 | 1997-04-10 | Hitachi, Ltd. | Affichage a cristaux liquides |
JP2007114394A (ja) * | 2005-10-19 | 2007-05-10 | Toshiba Matsushita Display Technology Co Ltd | 表示装置 |
KR20100133300A (ko) | 2009-06-11 | 2010-12-21 | 제이에스알 가부시끼가이샤 | 액정 배향제 및 그의 관련 화합물, 및 액정 표시 소자 |
KR20110046257A (ko) | 2009-10-28 | 2011-05-04 | 제이에스알 가부시끼가이샤 | 액정 배향제, 액정 표시 소자, 및 이에 포함된 화합물 및 중합체 |
-
1991
- 1991-07-16 JP JP20149491A patent/JPH0519231A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO1997013174A1 (fr) * | 1995-10-06 | 1997-04-10 | Hitachi, Ltd. | Affichage a cristaux liquides |
JP2007114394A (ja) * | 2005-10-19 | 2007-05-10 | Toshiba Matsushita Display Technology Co Ltd | 表示装置 |
KR20100133300A (ko) | 2009-06-11 | 2010-12-21 | 제이에스알 가부시끼가이샤 | 액정 배향제 및 그의 관련 화합물, 및 액정 표시 소자 |
KR20110046257A (ko) | 2009-10-28 | 2011-05-04 | 제이에스알 가부시끼가이샤 | 액정 배향제, 액정 표시 소자, 및 이에 포함된 화합물 및 중합체 |
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