JPH05192091A - 養鶏用飼料 - Google Patents

養鶏用飼料

Info

Publication number
JPH05192091A
JPH05192091A JP4031347A JP3134792A JPH05192091A JP H05192091 A JPH05192091 A JP H05192091A JP 4031347 A JP4031347 A JP 4031347A JP 3134792 A JP3134792 A JP 3134792A JP H05192091 A JPH05192091 A JP H05192091A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
feed
poultry
wood vinegar
powder
eggs
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4031347A
Other languages
English (en)
Inventor
Yutaka Tokuhiro
裕 徳弘
Shigetoshi Moriya
重利 森屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TOSHIN PARTS KK
Original Assignee
TOSHIN PARTS KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TOSHIN PARTS KK filed Critical TOSHIN PARTS KK
Priority to JP4031347A priority Critical patent/JPH05192091A/ja
Publication of JPH05192091A publication Critical patent/JPH05192091A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P60/00Technologies relating to agriculture, livestock or agroalimentary industries
    • Y02P60/80Food processing, e.g. use of renewable energies or variable speed drives in handling, conveying or stacking
    • Y02P60/87Re-use of by-products of food processing for fodder production

Landscapes

  • Feed For Specific Animals (AREA)
  • Fodder In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 高栄養卵で、卵黄色も良好な高品質卵の生産
が効果的にでき、かつ破卵率の抑制に役立たせると共に
鶏肉臭、鶏卵臭の低下と鶏糞の水分減少と糞臭の大幅な
低下とに有効である養鶏用飼料を得る。 【構成】 トウモロコシなどの穀類粉、脱脂糠、魚粉、
カルシウム、動・植物性油脂、ビタミン混合物、その他
の添加物を配合した養鶏用基本飼料に木酢粉と海藻粉と
を1:1の割合で1〜5重量%配合したことで、卵黄コ
レステロール含有量を削減でき、卵黄への沃素吸収を効
率よくして安定した卵質と高栄養卵の産出を可能にし、
破卵による損失も軽減し、軟卵の減少をもたらすと共
に、卵の大きさもコントロールでき養鶏の腸内有害物の
排出分解を促進し、排泄物の消臭をも可能に軟便防止に
役立ち、肥料コストも大幅に低減できるほか、安全性も
高く鶏肉も消臭と色彩良好化とに寄与できる

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、卵用鶏、その他食用卵
を産卵する鳥類の採卵養鶏用飼料及び飲料水に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、食用としての鶏卵は、蛋白質など
を多量に含んだ完全食品で、普通卵より卵の商品の付加
価値を高めるために、ヨード,ビタミン,リノール酸な
どの人体の老化防止や活力増進に有効とされている栄養
成分を含ませた卵として生産することが、給与飼料によ
ってできることが知られている。そして鶏卵中の栄養成
分として給与飼料の栄養水準に影響されやすい成分と、
影響されない成分とがあるが、少なくとも影響されやす
い成分を増量するために、例えばリノール酸を多量に含
むサフラワー油を配合した飼料でリノール酸含有の卵を
生産できることなど給与飼料の改良が種々試みられてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、鶏卵中の栄
養成分は、給与飼料の栄養水準により影響され易いもの
と殆どまたは全く影響されないものとがあって、何でも
添加すればよいというものではない。殊に卵黄はコレス
テロール含量が高いので、これを低くするために植物性
油脂の添加によって若干コレステロール含量を低下させ
ても、その程度は小さく実用化には問題があり、しかも
卵黄コレステロールを下げる生理活性物質を用いること
も考えられるが、安全性の上でもコスト的な点でも満足
できるものではないし、安定した卵質と破卵、軟卵の減
少をもたらすには至らないし、排泄糞の悪臭も大きく、
かつ軟便のために事後処理が煩雑で肥料コストも割高と
なるなど多くの問題点があった。本発明は、これら従来
の欠点を排除できるもので、人工薬物を使用しないで安
全性が高く高栄養卵で、安定した卵質と破卵、軟卵の減
少をもたらす採卵養鶏用飼料を提供するもので、鶏肉質
も良好にし、かつ排泄物の悪臭を除去し、軟便防止にも
役立つ有用な養鶏用飼料及び飲料水とすることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、トウモロコシ
などの穀類粉、脱脂糠、魚粉、カルシウム、動・植物性
油脂、ビタミン混合物、その他の添加物を配合した養鶏
用基本飼料に木酢粉と海藻粉とを1:1の割合で1〜5
重量%配合したことを特徴とする養鶏用飼料である。
【0005】
【作用】本発明は、前記のように調整配合された飼料を
成鶏または育成鶏に給与した結果、卵黄コレステロール
含量を減少できミネラルを多く含む卵で卵質も良く破
卵、軟卵も減少し、重量増加(平均7g強の増加)が可
能で他方糞臭をも大幅に削減し糞水分の減少による硬便
効果もある。
【0006】
【実施例】本発明の飼料を説明すると、トウモロコシな
どの穀類粉、脱脂糠、魚粉、カルシウム、動・植物性油
脂、ビタミン混合物、その他の添加物を配合した養鶏用
基本飼料に木酢粉と海藻粉とを1:1の割合で1〜5重
量%配合した採卵養鶏用飼料としてある。
【0007】この場合、基本飼料の組成分は例えば、大
麦粉、小麦粉、トウモロコシ粉、マイロ粉、大豆粉、菜
種粕、米糠、脱脂糠、馬鈴薯粉、甘藷粉、その他各種の
澱粉類、豆腐粕、酵母、魚粉(イワシ、タラ、ニシン
等)、醸酵残留物などが用いられ、これに添加物、例え
ば各種ビタミン類、ミネラル類、防腐剤、酵母製剤、蛋
白質、カルシウム、炭水化物、アミノ酸類、解熱剤、消
炎剤、殺菌剤等を併用配合してもよい。また木酢液とし
ては、ナラ、ブナ、マキなどの広葉樹を乾溜(80〜1
50℃)する際に、発生するガス体を冷却して液状にし
たものを100℃で蒸溜し、含有されている毒性成分の
大部分を除き、さらに蒸溜初期に流出する微量有毒成分
を取り除いた液を180日以上醸成し、醸成中に結合し
たタール成分を除去したものを用いる。例えばナラ樹種
の木酢液の成分値の一例(木酢液中の全有機物を100
とした場合の%)を示すと、表−1の通りであった。
【0008】
【表1】
【0009】表1の結果から有害物質であるホルムアル
デヒドメチルアルコール,成長阻害物質であるカルボニ
ル化合物は含有しない。また木酢液は、該有機物含有量
15.8%と水分量84.2%で組成されている。なお
蒸溜後の有機物は表−2の通りである。
【0010】
【表2】
【0011】そして液中には、ホルムアルデヒド、メタ
ノール等の有害成分が残留していないし、有機酸類、ラ
クトン類,アルコール類,エステル類,ケトン類,塩基
類,炭化水素類等の微量成分と水分とで組成されてこれ
を少量づつ用いたり、この木酢液を粉体化して用いるこ
ともできる。
【0012】なお、前記木酢液採取には炭化時のガス体
中から行なうが、この乾溜の温度調整で効率よく行なう
ことができる。即ち、広葉樹を乾溜する際に、排煙口で
の排煙温度を80℃で開始し所定時間に82〜77℃に
昇温、降温したのち徐々に82〜90℃で調温して所定
時間昇温し45〜55時間経たのち95〜100℃から
1〜2時間単位で約10℃ずつ昇温して150℃以下で
木酢液を採取処理する。例えば図1に示すように炭材ブ
ナ生木を約5トンを排煙口での排煙温度を80℃で開始
し、6時間82〜83℃を保ち、1時間かけて77℃に
下げ9時間保ち、2時間かけて80℃に戻して50l
(ロットA)の木酢液を得て、続いて2〜4時間かけて
82〜83℃に昇温し9時間保ち次いで一時間かけて8
5℃にし87℃まで10時間かけて徐々に昇温し、70
l (ロットB・C)の木酢液を得る。さらに6〜7時間
保持したのち90℃に1時間かけて昇温して25l (ロ
ットD)の木酢液を得て、さらに6時間かけ徐々に95
℃に昇温し、9時間、120℃までコンスタントに昇温
して45l (ロットE)の木酢液を得たのち、1時間単
位で10℃ずつ昇温して150℃まで5時間乾溜して1
0l (ロットF)の木酢液を得て総採取量200l の木
酢液を乾溜温度調整によって効率よく製造することがで
きた。またここで得られた木炭をも有効に用いることが
配慮される。
【0013】そしてこの木酢液を粉末化するには、スプ
レードライ法を用い例えば木酢液100に対して媒液
(原料糖液)75とを混合溶解したのち、混溶液を熱風
雰囲気中のノズルから噴霧乾燥室(入口温度160〜1
80℃好ましくは170℃、出口温度125〜140℃
好ましくは130℃)に流速・流量を所定に調整して噴
霧して乾燥し、排風管を経てサイクロンで固気分離し、
フルイを通して粉粒化した木酢液を得る。
【0014】いずれにしても木酢液や海藻粉或いは微粉
化した木炭と1:1:1或いは1〜3の割合で1〜5重
量%、好ましくは2〜4重量%の配合量で基本飼料に添
加する。1重量%以下であるとミネラル含量が減少する
結果となるし、5重量%以上であると鶏肉・鶏卵が低脂
肪となるので避けるのがよい。また木酢粉と木炭粉とは
糞臭削減と軟便防止のためには1:1の割合で配合する
ことが好ましい。
【0015】さらに、前記木炭粉に加えて採取した昆
布、ホンダワラ、ヒジキなどの海藻類を乾燥し、塩分を
除き、含有成分を壊すことなく精製して粉末状にしたも
のを用いる。この主要化学成分は表3の通りである。
【0016】
【表3】
【0017】なお海藻粉類の配合割合は、木酢粉と木炭
粉との関係で1:1:1〜3とするのが好ましい。この
海藻粉類の配合は、含有成分の相乗作用によって血管、
内蔵諸機能の活動を旺盛にして飼育上特効を表す。即
ち、繊維成分が血液中のコレステロール値を下げるし、
副腎から分泌されるホルモン(アドレナリン)の働きを
押さえるほか、糖質の消化、吸収をゆるやかにして血管
機能を良好にする。またアルギン酸成分が腸内でコレス
テロールと胆汁酸が結合し、血液中に吸収される前に網
目のような組織をつくり30%程補え体外に排泄するほ
か、水に溶けやすくナトリウムと結合しやすいので、ス
トロンチュウム、カドミウムの排出作用もあるし、カリ
ウムが腸内でナトリウムと結合して排泄し、さらに卵黄
への成分移入は木酢の酸pHによるイオン化、活性炭の
イオン化助長、カリウムと沃素の結合、ビタミンAや
B、ミネラルを含み卵黄中のコレステロールの減少にも
役立っている。
【0018】本発明の表4に示す各配合例の飼料を採卵
養鶏に給与して産卵形質に及ぼす影響と脱臭効果につい
ての試験の結果は次の通りであった。
【0019】
【表4】
【0020】1.期間 夏季の8週間 2.鶏種 140日令の白色レグホーン 3.区分 30羽を10羽宛分ち、試験区としてA群
(配合例)B群(配合例)と対象区(配合例)と
する。 4.使用飼料 配合例 A群 4週 200kg(木酢粉:海藻粉=1:
1) B群 4週 200kg(木酢粉:炭:海藻粉=
1:1:3) 対象区 4週 200kg 5.体重 0週 4週 8週 6.卵質検査 2週に1度、集卵して卵質検査を行なう 7.脱臭検査 1週ごとに行なう(検知管にて) 8.I(沃素)測定のための集卵日 A群と対象区は0週、4週、8週 B群は毎週 A群、B群とも糞は、硬便続き(糞水分3〜10%減
少)で軟便をみなく、排泄糞の悪臭も少なかった。飼料
供給開始後10日目から概算的に集めた鶏卵の卵黄中の
沃素mg/100g(四塩化炭素抽出吸光光度測定法に
よる)及びコレステロールmg/100g(ガスクロマ
トグラフィによる)は表5の通りであった。
【0021】
【表5】
【0022】また、卵黄中の色素の含量は、β−カロチ
ンとして計算して約20〜25mcg/g卵黄で、望ま
しい黄色を有し、卵黄は丸く盛り上がり濃厚卵白は、大
量を占め卵黄をよくかこみ、拡散面積も小さいものであ
った。
【0023】本発明の他の実施例では、表6の示す養鶏
用飲料水としたもので、この飲料水によりゲージ飼育し
た養鶏は安定した卵質と、破卵、軟卵の減少をもたらす
と共に、排泄糞の悪臭をも除去し、軟便防止の効果もあ
った。また安全性確認にミサイクル実験を行ったところ
同様数値を確認できた。
【0024】また養鶏用飼料としては、表7に示すもの
が有効に用いられる。上記組成の採卵養鶏用基本飼料1
0kgを給与し、飼料供給開始後10日目から概算的に
集めた卵黄では高脂肪であり、糞は硬便続きで軟便もみ
られず悪臭も軽減した。
【0025】
【表6】
【0026】
【表7】
【0027】なお、混合飼料コスト低減を配慮すると、
木酢液、魚油の粉体化したもの、即ちミソロジNo.1
〜3(商標名)を用いると、例えば表8に示す飼料組成
として給与した場合、飼料の酸化・変質を押さえること
ができ、かつ飼料中の水分をも吸収し、細菌、カビ類の
生育を阻止できるほか、魚臭の改善に役立ち、混合飼料
の保存期間も延長でき、安価な食料材の使用も可能とな
って有効である。この場合、市販価格の1/2以下とで
きるし、薬品添加物を用いることなく天然素材ので飼育
でき良質の鶏卵を得られる。特に血ぱん、肉ようはんは
出ないし、CP・ME比=162.0,Ca・P比=
6.944,Na・K比=2.349の結果も得られて
いる。
【0028】
【表8】
【0029】
【発明の効果】本発明は、木酢粉と海藻粉、木炭粉とを
基本飼料または飲料水組成物に配合したものを養鶏に給
与することで、また海藻の有効成分をも活用すること
で、卵黄コレステロール含有量を削減でき、卵黄への沃
素吸収を効率よくして安定した卵質と高栄養卵の産出を
可能にし、破卵による損失も軽減し、軟卵の減少をもた
らすと共に、卵の大きさもコントロールでき、養鶏の腸
内有害物の排出分解を促進し、排泄物の消臭をも可能に
軟便防止に役立ち、肥料コストも大幅に低減できるほ
か、安全性も高く、鶏肉も消臭と色彩良好化とに寄与で
きるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例で用いられる木酢液の採取温度
管理曲線図である。
【手続補正書】
【提出日】平成4年4月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、卵用鶏、その他食用卵
を産卵する鳥類の採卵養鶏用飼料及び飲料水に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、食用としての鶏卵は、蛋白質など
を多量に含んだ完全食品で、普通卵より卵の商品の付加
価値を高めるために、ヨード,ビタミン,リノレイン酸
などの人体の老化防止や活力増進に有効とされている栄
養成分を含ませた卵として生産することが、給与飼料に
よってできることが知られている。そして鶏卵中の栄養
成分として給与飼料の栄養水準に影響されやすい成分
と、影響されない成分とがあるが、少なくとも影響され
やすい成分を増量するために、例えばリノレイン酸を多
量に含むサフラワー油を配合した飼料でリノレイン酸含
有の卵を生産できることなど給与飼料の改良が種々試み
られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、鶏卵中の栄
養成分は、給与飼料の栄養水準により影響され易いもの
と殆どまたは全く影響されないものとがあって、何でも
添加すればよいというものではない。殊に卵黄はコレス
テロール含量が高いので、これを低くするために植物性
油脂の添加によって若干コレステロール含量を低下させ
ても、その程度は小さく実用化には問題があり、しかも
卵黄コレステロールを下げる生理活性物質を用いること
も考えられるが、安全性の上でもコスト的な点でも満足
できるものではないし、安定した卵質と破卵、軟卵の減
少をもたらすには至らないし、排泄糞の悪臭も大きく、
かつ軟便のために事後処理が煩雑で肥料コストも割高と
なるなど多くの問題点があった。本発明は、これら従来
の欠点を排除できるもので、人工薬物を使用しないで安
全性が高く高栄養卵で、安定した卵質と破卵、軟卵の減
少をもたらす採卵養鶏用飼料を提供するもので、鶏肉質
も良好にし、かつ排泄物の悪臭を除去し、軟便防止にも
役立つ有用な養鶏用飼料及び飲料水とすることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、トウモロコシ
などの穀類粉、脱脂糠、魚粉、カルシウム、動・植物性
油脂、ビタミン混合物、その他の添加物を配合した養鶏
用基本飼料に木酢粉と海藻粉とを1:1の割合で1〜5
重量%配合したことを特徴とする養鶏用飼料である。
【0005】
【作用】本発明は、前記のように調整配合された飼料を
成鶏または育成鶏に給与した結果、卵黄コレステロール
含量を減少できミネラルを多く含む卵で卵質も良く破
卵、軟卵も減少し、重量増加(平均7g強の増加)が可
能で他方糞臭をも大幅に削減し糞水分の減少による硬便
効果もある。
【0006】
【実施例】本発明の飼料を説明すると、トウモロコシな
どの穀類粉、脱脂糠、魚粉、カルシウム、動・植物性油
脂、ビタミン混合物、その他の添加物を配合した養鶏用
基本飼料に木酢粉と海藻粉とを1:1の割合で1〜5重
量%配合した採卵養鶏用飼料としてある。
【0007】この場合、基本飼料の組成分は例えば、大
麦粉、小麦粉、トウモロコシ粉、マイロ粉、大豆粉、菜
種粕、米糠、脱脂糠、馬鈴薯粉、甘藷粉、その他各種の
澱粉類、豆腐粕、酵母、魚粉(イワシ、タラ、ニシン
等)、醸酵残留物などが用いられ、これに添加物、例え
ば各種ビタミン類、ミネラル類、防腐剤、酵母製剤、蛋
白質、カルシウム、炭水化物、アミノ酸類、解熱剤、消
炎剤、殺菌剤等を併用配合してもよい。また木酢液とし
ては、ナラ、ブナ、マキなどの広葉樹を乾溜(80〜1
50℃)する際に、発生するガス体を冷却して液状にし
たものを100℃で蒸溜し、含有されている毒性成分の
大部分を除き、さらに蒸溜初期に流出する微量有毒成分
を取り除いた液を180日以上醸成し、醸成中に結合し
たタール成分を除去したものを用いる。例えばナラ樹種
の木酢液の成分値の一例(木酢液中の全有機物を100
とした場合の%)を示すと、表−1の通りであった。
【0008】
【表1】
【0009】表1の結果から有害物質であるホルムアル
デヒドメチルアルコール,成長阻害物質であるカルボニ
ル化合物は含有しない。また木酢液は、該有機物含有量
15.8%と水分量84.2%で組成されている。なお
蒸溜後の有機物は表−2の通りである。
【0010】
【表2】
【0011】そして液中には、ホルムアルデヒド、メタ
ノール等の有害成分が残留していないし、有機酸類、ラ
クトン類,アルコール類,エステル類,ケトン類,塩基
類,炭化水素類等の微量成分と水分とで組成されてこれ
を少量づつ用いたり、この木酢液を粉体化して用いるこ
ともできる。
【0012】なお、前記木酢液採取には炭化時のガス体
中から行なうが、この乾溜の温度調整で効率よく行なう
ことができる。即ち、広葉樹を乾溜する際に、排煙口で
の排煙温度を80℃で開始し所定時間に82〜77℃に
昇温、降温したのち徐々に82〜90℃で調温して所定
時間昇温し45〜55時間経たのち95〜100℃から
1〜2時間単位で約10℃ずつ昇温して150℃以下で
木酢液を採取処理する。例えば図1に示すように炭材ブ
ナ生木を約5トンを排煙口での排煙温度を80℃で開始
し、6時間82〜83℃を保ち、1時間かけて77℃に
下げ9時間保ち、2時間かけて80℃に戻して50l
(ロットA)の木酢液を得て、続いて2〜4時間かけて
82〜83℃に昇温し9時間保ち次いで一時間かけて8
5℃にし87℃まで10時間かけて徐々に昇温し、70
l(ロットB・C)の木酢液を得る。さらに6〜7時間
保持したのち90℃に1時間かけて昇温して25l(ロ
ットD)の木酢液を得て、さらに6時間かけ徐々に95
℃に昇温し、9時間、120℃までコンスタントに昇温
して45l(ロットE)の木酢液を得たのち、1時間単
位で10℃ずつ昇温して150℃まで5時間乾溜して1
0l(ロットF)の木酢液を得て総採取量200lの木
酢液を乾溜温度調整によって効率よく製造することがで
きた。またここで得られた木炭をも有効に用いることが
配慮される。
【0013】そしてこの木酢液を粉末化するには、スプ
レードライ法を用い例えば木酢液100に対して媒液
(原料糖液)75とを混合溶解したのち、混溶液を熱風
雰囲気中のノズルから噴霧乾燥室(入口温度160〜1
80℃好ましくは170℃、出口温度125〜140℃
好ましくは130℃)に流速・流量を所定に調整して噴
霧して乾燥し、排風管を経てサイクロンで固気分離し、
フルイを通して粉粒化した木酢液を得る。
【0014】いずれにしても木酢液や海藻粉或いは微粉
化した木炭と1:1:1或いは1〜3の割合で1〜5重
量%、好ましくは2〜4重量%の配合量で基本飼料に添
加する。1重量%以下であるとミネラル含量が減少する
結果となるし、5重量%以上であると鶏肉・鶏卵が低脂
肪となるので避けるのがよい。また木酢粉と木炭粉とは
糞臭削減と軟便防止のためには1:1の割合で配合する
ことが好ましい。
【0015】さらに、前記木炭粉に加えて採取した昆
布、ホンダワラ、ヒジキなどの海藻類を乾燥し、塩分を
除き、含有成分を壊すことなく精製して粉末状にしたも
のを用いる。この主要化学成分は表3の通りである。
【0016】
【表3】
【0017】なお海藻粉類の配合割合は、木酢粉と木炭
粉との関係で1:1:1〜3とするのが好ましい。この
海藻粉類の配合は、含有成分の相乗作用によって血管、
内蔵諸機能の活動を旺盛にして飼育上特効を表す。即
ち、繊維成分が血液中のコレステロール値を下げるし、
副腎から分泌されるホルモン(アドレナリン)の働きを
押さえるほか、糖質の消化、吸収をゆるやかにして血管
機能を良好にする。またアルギン酸成分が腸内でコレス
テロールと胆汁酸が結合し、血液中に吸収される前に網
目のような組織をつくり30%程補え体外に排泄するほ
か、水に溶けやすくナトリウムと結合しやすいので、ス
トロンチュウム、カドミウムの排出作用もある。カリウ
ムが腸内でナトリウムと結合して排泄し、さらに卵黄へ
の成分移入は木酢の酸pHによるイオン化、活性炭のイ
オン化助長、カリウムと沃素の結合、ビタミンAやB、
ミネラルを含み卵黄中のコレステロールの減少に役立っ
ている。
【0018】本発明の表4に示す各配合例の飼料を採卵
養鶏に給与して産卵形質に及ぼす影響と脱臭効果につい
ての試験の結果は次の通りであった。
【0019】
【表4】
【0020】1.期間 夏季の8週間 2.鶏種 140日令の白色レグホーン 3.区分 30羽を10羽宛分ち、試験区としてA群
(配合例)B群(配合例)と対象区(配合例)と
する。 4.使用飼料 配合例 A群 4週 200kg(木酢粉:海藻粉=1:
1) B群 4週 200kg(木酢粉:炭:海藻粉=
1:1:3) 対象区 4週 200kg 5.体重 0週 4週 8週 6.卵質検査 2週に1度、集卵して卵質検査を行なう 7.脱臭検査 1週ごとに行なう(検知管にて) 8.I(沃素)測定のための集卵日 A群と対象区は0週、4週、8週 B群は毎週 A群、B群とも糞は、硬便続き(糞水分3〜10%減
少)で軟便をみなく、排泄糞の悪臭も少なかった。飼料
供給開始後10日目から概算的に集めた鶏卵の卵黄中の
沃素mg/100g(四塩化炭素抽出吸光光度測定法に
よる)及びコレステロールmg/100g(ガスクロマ
トグラフィによる)は表5の通りであった。
【0021】
【表5】
【0022】また、卵黄中の色素の含量は、β−カロチ
ンとして計算して約20〜25mcg/g卵黄で、望ま
しい黄色を有し、卵黄は丸く盛り上がり濃厚卵白は、大
量を占め卵黄をよくかこみ、拡散面積も小さいものであ
った。
【0023】本発明の他の実施例では、表6の示す養鶏
用飲料水としたもので、この飲料水によりゲージ飼育し
た養鶏は安定した卵質と、破卵、軟卵の減少をもたらす
と共に、排泄糞の悪臭をも除去し、軟便防止の効果もあ
った。また安全性確認に三サイクル実験を行ったところ
同様数値を確認できた。
【0024】また養鶏用飼料としては、表7に示すもの
が有効に用いられる。上記組成の採卵養鶏用基本飼料1
0kgを給与し、飼料供給開始後10日目から概算的に
集めた卵黄では高脂肪であり、糞は硬便続きで軟便もみ
られず悪臭も軽減した。
【0025】
【表6】
【0026】
【表7】
【0027】なお、混合飼料コスト低減を配慮すると、
木酢液、魚油の粉体化したもの、即ちミソロジNo.1
〜3(商標名)を用いると、例えば表8に示す飼料組成
として給与した場合、飼料の酸化・変質を押さえること
ができ、かつ飼料中の水分をも吸収し、細菌、カビ類の
生育を阻止できるほか、魚臭の改善に役立ち、混合飼料
の保存期間も延長でき、安価な食料材の使用も可能とな
って有効である。この場合、市販価格の1/2以下とで
きるし、薬品添加物を用いることなく天然素材ので飼育
でき良質の鶏卵を得られる。特に血ぱん、肉ようはんは
出ないし、CP・ME比=162.0,Ca・P比=
6.944,Na・K比=2.349の結果も得られて
いる。即ち、ME/CP,K/Na,アミノ酸のバラン
ス、カルシウム量及び酵素等の調整により産卵率、卵重
量等が自由に調整でき鶏に無理を与えず、産卵初期から
終期まで長期間にわたり、卵質,卵殻,卵重量に殆ど変
化のない産卵ができるし、糞臭も少ない優位さがでてい
る。
【0028】
【表8】
【0029】
【発明の効果】本発明は、木酢粉と海藻粉、木炭粉とを
基本飼料または飲料水組成物に配合したものを養鶏に給
与することで、また海藻の有効成分をも活用すること
で、卵黄コレステロール含有量を削減でき、卵黄への沃
素吸収を効率よくして安定した卵質と高栄養卵の産出を
可能にし、破卵による損失も軽減し、軟卵の減少をもた
らすと共に、卵の大きさもコントロールでき、養鶏の腸
内有害物の排出分解を促進し、排泄物の消臭をも可能に
軟便防止に役立ち、肥料コストも大幅に低減できるほ
か、安全性も高く、鶏肉も消臭と色彩良好化とに寄与で
きるものである。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トウモロコシなどの穀類粉、脱脂糠、魚
    粉、カルシウム、動・植物性油脂、ビタミン混合物、そ
    の他の添加物を配合した養鶏用基本飼料に木酢粉と海藻
    粉とを1:1の割合で1〜5重量%配合したことを特徴
    とする養鶏用飼料。
  2. 【請求項2】 トウモロコシなどの穀類粉、脱脂糠、魚
    粉、カルシウム、動・植物性油脂、ビタミン混合物、そ
    の他の添加物を配合した養鶏用基本飼料に木酢粉と木炭
    粉と海藻粉とを1:1:1〜3の割合で2〜5重量%配
    合したことを特徴とする養鶏用飼料。
  3. 【請求項3】 前記木酢粉が、木酢液を蒸溜し含有され
    ている毒性成分の大部分を除き粉体化したものである請
    求項1または2記載の養鶏用飼料。
  4. 【請求項4】 前記海藻粉が、乾燥されて塩分を除いて
    含有成分を壊すことなく精製して粉末状にしたものであ
    る請求項2記載の養鶏用飼料。
  5. 【請求項5】 油脂、糖脂肪酸エステルなどを含有する
    脱イオン水に木酢液または木酢粉と木炭とを1:1の割
    合で2〜5%配合したことを特徴とする養鶏用飲料水。
  6. 【請求項6】 ブナ,ナラなどの広葉樹を乾溜する際
    に、排煙口での排煙温度を80℃で開始し所定時間に8
    2〜77℃に昇温、降温したのち徐々に82〜90℃で
    調温して所定時間昇温し45〜55時間経たのち95〜
    100℃から1〜2時間単位で約10℃ずつ昇温して1
    50℃以下で木酢液を採取処理することを特徴とする木
    酢液の製造方法。
JP4031347A 1992-01-23 1992-01-23 養鶏用飼料 Pending JPH05192091A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4031347A JPH05192091A (ja) 1992-01-23 1992-01-23 養鶏用飼料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4031347A JPH05192091A (ja) 1992-01-23 1992-01-23 養鶏用飼料

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05192091A true JPH05192091A (ja) 1993-08-03

Family

ID=12328698

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4031347A Pending JPH05192091A (ja) 1992-01-23 1992-01-23 養鶏用飼料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05192091A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000027219A1 (fr) * 1998-11-09 2000-05-18 Taiyo Kagaku Co., Ltd. Agent ameliorant la productibilite de volailles et procede d'amelioration de la productibilite de volailles
JP2007259837A (ja) * 2006-03-30 2007-10-11 Ehime Prefecture 卵殻品質向上剤
JP2008307018A (ja) * 2007-06-18 2008-12-25 Giken-Syokuhin Co Ltd 桑の葉入り改良飼料
CN102813093A (zh) * 2012-09-12 2012-12-12 兰州茂祥蔬菜保鲜有限公司 一种农业尾菜生产复合鸡饲料的方法
JP2013102727A (ja) * 2011-11-14 2013-05-30 Hitachi Zosen Corp 養鶏用飼料
WO2020254785A1 (en) * 2019-06-19 2020-12-24 Ocean Harvest Technology (UK) Seaweed blend
CN112931721A (zh) * 2021-03-16 2021-06-11 陕西石羊农业科技股份有限公司 防治高峰期蛋鸡输卵管炎症的饲料添加剂及其制备方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000027219A1 (fr) * 1998-11-09 2000-05-18 Taiyo Kagaku Co., Ltd. Agent ameliorant la productibilite de volailles et procede d'amelioration de la productibilite de volailles
US6706291B1 (en) * 1998-11-09 2004-03-16 Taiyo Kagaku Co., Ltd. Poultry producibility improver and poultry producibility improvement method
JP2007259837A (ja) * 2006-03-30 2007-10-11 Ehime Prefecture 卵殻品質向上剤
JP2008307018A (ja) * 2007-06-18 2008-12-25 Giken-Syokuhin Co Ltd 桑の葉入り改良飼料
JP2013102727A (ja) * 2011-11-14 2013-05-30 Hitachi Zosen Corp 養鶏用飼料
CN102813093A (zh) * 2012-09-12 2012-12-12 兰州茂祥蔬菜保鲜有限公司 一种农业尾菜生产复合鸡饲料的方法
WO2020254785A1 (en) * 2019-06-19 2020-12-24 Ocean Harvest Technology (UK) Seaweed blend
CN112931721A (zh) * 2021-03-16 2021-06-11 陕西石羊农业科技股份有限公司 防治高峰期蛋鸡输卵管炎症的饲料添加剂及其制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
PL193320B1 (pl) Zastosowanie mieszaniny zawierającej gwajakol, tymol, engenol, kapsaicynę, taninę i krezol
WO2014098193A1 (ja) ペットフード
KR101909002B1 (ko) 도토리를 포함하는 돼지 사료 조성물, 이를 이용한 돼지의 사육방법 및 이로부터 얻은 돈육
JP6310690B2 (ja) ペットフード
JP4580034B2 (ja) カルシウムイオン徐放剤
JP3769203B2 (ja) ペットフード又は飼料
JP2007110973A (ja) 採卵用家禽飼料添加用組成物
JPH05192091A (ja) 養鶏用飼料
CN105876141A (zh) 一种降低畜禽肉、蛋胆固醇含量的蛋白桑添加饲料及其制备方法
CN105379966A (zh) 一种水溶性大蒜素混合物及其制备方法
JP2622511B2 (ja) 低コレステロール化家禽畜用飼料
KR101913806B1 (ko) 수산부산물을 이용한 동,식물용 영양제 및 그의 제조방법
JPH11289994A (ja) 栄養バランスのとれた添加剤を入れた配合飼料
JPH05176688A (ja) カゼインホスホペプチドを含有する飼料
JP2623055B2 (ja) 発酵健康飼料
JP2528788B2 (ja) 飼料添加剤
JP2006304755A (ja) ペット用食物
KR100540988B1 (ko) 육계용 보조사료 및 그 제조방법
KR20080079162A (ko) 치아시드 또는 그 추출물을 함유하는 배합사료와, 그것을사용한 닭 사육방법과, 그로부터 얻어지는 닭고기
Wahyuni et al. Effect of Acidifier and Turmeric (Curcuma domestica) in Feed on Broiler Production Performance
JP6470230B2 (ja) オリザノール卵
JPH03160959A (ja) エスカルゴ用飼料
KR19980013757A (ko) 오메가 계란 생산용 첨가 사료의 제조방법
KR101833491B1 (ko) 자이언트 켈프를 포함하는 기능성 사료 조성물 및 이를 이용한 가축의 사육방법
Fitrah et al. LIPID METABOLISM OF PAJAJARAN DUCKS FED POMACEA CANALICULATA AND MANIHOT ESCULENTA CRANZT LEAF MEAL IN RATIONS CONTAINING SARDINELLA OIL LEMURU