JPH0519164A - ズームレンズ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 物像間距離が一定の高い光学性能を有したマ
イクロフィルムリーダープリンター等に好適なズームレ
ンズを得ること。 【構成】 拡大側より順に負の屈折力の第１群と正の屈
折力の第２群の２つのレンズ群を有し、両レンズ群の間
隔を変化させて変倍を行うズームレンズにおいて、該第
１群は第１レンズと第２レンズとを接合した貼り合わせ
第１レンズを有し、該第２群は絞り、第３レンズと第４
レンズとを接合した貼り合わせ第２レンズ、正の第５レ
ンズ、正の第６レンズと負の第７レンズとを接合した貼
り合わせ第３レンズ、両レンズ面が凸面の正の第８レン
ズ、拡大側に強い屈折力の凹面を向けた負の第９レン
ズ、そして両レンズ面が凸面の正の第１０レンズより成
ること。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はズームレンズに関し、特
にマイクロフィルムリーダー、プリンター、マイクロ撮
影等に好適な物像間距離を一定に有限距離に維持した状
態において変倍を行った投影用のズームレンズに関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】従来よりマイクロフィルムリーダー、プ
リンター、複写機等の投影光学系において、物像間距離
を一定の有限距離に維持しつつ、変倍を行い投影倍率を
連続的に得るようにした投影用のズームレンズが種々と
提案されている。

【０００３】このズームレンズは複数個の固定焦点レン
ズを回転させるターレット方式に比べ投影倍率が連続的
に迅速にしかも容易に得られるという特徴がある。例え
ば特開昭62-280814 号公報や特開平2-105211号公報等で
はスクリーン側（拡大側）より順に負の屈折力の第１群
と正の屈折力の第２群の２つのレンズ群を有し、物像間
距離を一定の有限距離に保ち、両レンズ群の間隔を変え
て変倍を行った所謂２群タイプの投影用のズームレンズ
を開示している。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】一般にマイクロフィル
ムリーダー、プリンター等の投影光学系に用いられるズ
ームレンズはズームレンズのスクリーン（拡大）側の射
出口に回動可能の像回転プリズムを配置して投影像を所
定角度回転させてスクリーン面及び感光性ドラム面上に
選択的に投影している。

【０００５】このときズームレンズの明るさを一定に維
持しつつズームレンズを射出した光束を光束のケラレを
防止しつつ像回転プリズムを介し、所定方向に回転させ
てスクリーン面又は感光性ドラム面上に選択的に投影し
ようとすると、像回転プリズム及びズームレンズが大型
化してくるという問題点があった。

【０００６】特に拡大側から見たとき変倍に伴う瞳位置
変動量が大きくなるタイプのズームレンズでは光束のケ
ラレを効果的に防止する為に大型化の像回転プリズムを
用いなければならなく光学系全体が大型化してくるとい
う問題点があった。

【０００７】本発明はマイクロフィルムリーダープリン
ター等に適用したとき変倍に伴う瞳変動量が少なく、小
型の像回転プリズムの使用が可能でかつレンズ系全体が
小型で結像性能が良好な投影用のズームレンズの提供を
目的とする。

【０００８】本発明の更なる目的は物像間距離を一定の
有限距離に維持したまま連続的に投影倍率、例えば９倍
から１６倍へと変化させたズーム比が１．７倍程度の高
解像力のズームレンズの提供にある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明のズームレンズは
拡大側より順に負の屈折力の第１群と正の屈折力の第２
群の２つのレンズ群を有し、両レンズ群の間隔を変化さ
せて変倍を行うズームレンズにおいて、該第１群は拡大
側に凹面を向けた貼り合わせレンズ面を有するように正
の第１レンズと負の第２レンズとを接合した貼り合わせ
第１レンズを有し、該第２群は絞り、両レンズ面が凸面
の正の第３レンズと負の第４レンズとを接合した貼り合
わせ第２レンズ、拡大側に強い屈折力の凸面を向けた正
の第５レンズ、両レンズ面が凸面の正の第６レンズと両
レンズ面が凹面の負の第７レンズとを接合した貼り合わ
せ第３レンズ、両レンズ面が凸面の正の第８レンズ、拡
大側に強い屈折力の凹面を向けた負の第９レンズ、そし
て両レンズ面が凸面の正の第１０レンズより成ることを
特徴としている。

【００１０】特に本発明では、前記ズームレンズは物像
間距離を一定に維持した状態で使用されていることを特
徴としている。

【００１１】この他の本発明のズームレンズでは、拡大
側より順に負の屈折力の第１群と正の屈折力の第２群の
２つのレンズ群を有し、両レンズ群の間隔を変化させて
変倍を行うズームレンズにおいて、該第１群は両レンズ
面が凹面の負の第１レンズと拡大側に凸面を向けた正の
第２レンズとを接合した貼り合わせ第１レンズを有し、
該第２群は絞り、縮小側に凹面を向けたメニスカス状の
負の第３レンズと両レンズ面が凸面の正の第４レンズと
を接合した貼り合わせ第２レンズ、拡大側に強い屈折力
の凸面を向けたメニスカス状の正の第５レンズ、縮小側
に強い屈折力の凸面を向けた正の第６レンズと拡大側に
強い屈折力の凹面を向けた両レンズ面が凹面の負の第７
レンズとを接合した貼り合わせ第３レンズ、両レンズ面
が凸面の正の第８レンズ、拡大側に強い屈折力の凹面を
向けたメニスカス状の負の第９レンズ、そして両レンズ
面が凸面の正の第１０レンズより成ることを特徴として
いる。

【００１２】

【実施例】図１〜図６は本発明の数値実施例１〜６のレ
ンズ断面図である。同図においてＬ１は負の屈折力の第
１群、Ｌ２は正の屈折力の第２群、矢印は短焦点端より
長焦点端への変倍を行う際の各レンズ群の移動方向を示
す。第１群Ｌ１側が拡大側であり、第２群Ｌ２側が縮小
側である。Ｇは投影系として用いたときの押え板ガラス
である。

【００１３】本実施例では図１〜図６に示すように拡大
側の第１群を所定形状の２つのレンズより構成し、縮小
側の第２群を所定形状の８つのレンズより構成し、物像
間距離を一定の有限距離に維持しつつ、２つのレンズ群
Ｌ１，Ｌ２の間隔を変化させて変倍を行うことにより投
影倍率を連続的に変化させている。

【００１４】これにより種々の投影倍率で画面全体にわ
たり変倍の際の収差変動の少ない高い解像力を有したズ
ームレンズを得ている。

【００１５】尚、本実施例で拡大側とは任意のズーム位
置で物点と像点の２つの共役点をとったときズームレン
ズの主点より遠方の共役点が存在する側をいう。縮小側
とはこの逆の側をいう。

【００１６】まず図１〜図３に示す実施例のズームレン
ズのレンズ構成の特徴について説明する。

【００１７】負の屈折力の第１群を拡大側に凹面を向け
た貼り合わせレンズ面を有する正の第１レンズと負の第
２レンズとを接合した貼り合わせ第１レンズより構成
し、主に軸上色収差と倍率色収差をバランス良く補正し
ている。

【００１８】第２群を最も広い空気間隔を境にして前述
したレンズ形状の第３レンズから第５レンズの３つのレ
ンズより成る前方レンズ群と第６レンズから第１０レン
ズの５つのレンズより成る後方レンズ群とから構成して
いる。そして両レンズ群の空気間隔を適切に設定するこ
とにより、主に前方レンズ群で球面収差と軸上色収差の
補正を行い、後方レンズ群で非点隔差等の軸外収差を良
好に補正するようにしている。

【００１９】特に後方レンズ群の両レンズ面が凸面の正
の第６レンズと両レンズ面が凹面の負の第７レンズとを
接合した貼り合わせ第３レンズと両レンズ面が凸面の正
の第８レンズにより非点隔差とコマ収差そして球面収差
をバランス良く補正している。又拡大側に強い屈折力の
凹面を向けたメニスカス状の負の第９レンズと両レンズ
面が凸面の正の第１０レンズとにより主に歪曲収差の発
生を抑えながらコマ収差の補正を良好に行っている。

【００２０】この他、絞りを第２群の拡大側直前に配置
し変倍に伴い第２群と一体的に移動させている。これに
より変倍に伴う拡大側の瞳位置移動を極力少なくし、良
好なる光学性能が容易に得られるようにしている。又変
倍の際の第２群の結像倍率を等倍付近から高倍に変化す
るように各要素の屈折力等を設定し、主に変倍に伴う非
点隔差及びコマ収差の変動を良好に補正している。

【００２１】尚、図１〜図３に示すズームレンズにおい
て更に画面全体の光学性能を良好に維持し、高い光学性
能のズームレンズを確保する為には、拡大側から数えて
第ｉ番目のレンズ面の曲率半径をＲｉ、第ｉ番目の空気
間隔又はレンズ厚をＤｉ、第ｉレンズの材質の屈折率を
Ｎｉ、前記第７レンズと第８レンズとから形成される空
気レンズの焦点距離をｆａ、前記第３レンズから第５レ
ンズまでの合成レンズ系の焦点距離をｆ３，５、望遠側
における前記第２群の結像倍率をβ２Ｔ、広角端におけ
る全系の焦点距離をｆｗとしたとき １．５ ＜ ｜β２Ｔ｜ ＜１．８ ， 但し β２Ｔ＜０ ‥‥‥(1) ０．４ ＜ｆ３，５／ｆｗ＜０．５ ‥‥(2) ０．１５＜ Ｄ９／ｆｗ ＜０．２５ ‥(3) ０．８ ＜｜ｆａ／ｆｗ｜＜１．４ ， 但し ｆａ＜０ ‥‥‥(4)

【００２２】

【数３】 なる条件を満足することが良い。

【００２３】条件式（１）は望遠側のときの、即ち低倍
側のときの第２群の結像倍率に関し、第１群と第２群の
変倍に伴う移動軌跡を特定し、変倍に伴う倍率色収差の
変動量を少なくし、かつ低倍側での歪曲収差を良好に補
正する為のものである。上限値を越えると変倍に伴う第
２群の移動量が増加し、又絞りを一体化して構成したと
きの絞りの移動量も増加してくるので良くない。又下限
値を越えると変倍に伴う倍率色収差の変動量が多くなっ
てくるので良くない。

【００２４】条件式（２）は第３レンズから第５レンズ
に至る合成レンズ系の屈折力に関し、主に第２群の後方
レンズからの軸外収差の発生を少なくする為のものであ
る。上限値を越えるとコマ収差が多くなると共にレンズ
全長が増大してくる。又下限値を越えると球面収差と軸
上色収差を良好に補正するのが難しくなってくる。

【００２５】条件式（３）は第５レンズと第６レンズと
の空気間隔に関し、第２群を最も広い空気間隔を境にし
て前方レンズ群と後方レンズ群に分離し、収差補正の分
担をバランス良く行う為のものである。即ち主に前方レ
ンズ群で軸上収差を、後方レンズ群で軸外収差を補正す
るようにしている。上限値を越えるとコマ収差と非点隔
差が補正過剰となり、又下限値を越えると補正不足とな
ってくる。

【００２６】条件式（４）は第７レンズと第８レンズと
から形成される空気レンズの屈折力に関し、主にコマ収
差を良好に補正する為のものである。上限値を越えると
外向性コマ収差が多く発生し、又下限値を越えると逆に
内向性コマ収差が多く発生してくるので良くない。

【００２７】条件式（５）は貼り合わせ第３レンズであ
る第７レンズと第８レンズの材質の屈折率と貼り合わせ
レンズ面の曲率半径を適切に設定し、主にコマ収差と非
点隔差を良好に補正する為のものである。上限値を越え
ると非点隔差が補正不足となり、又下限値を越えると外
向性コマ収差が多く発生してくるので良くない。

【００２８】次に図４〜図６に示す実施例のズームレン
ズのレンズ構成の特徴について説明する。

【００２９】負の屈折力の第１群を拡大側に凸面を向け
た貼り合わせレンズ面を有する負の第１レンズと正の第
２レンズとを接合した貼り合わせ第１レンズより構成
し、主に像面弯曲を少なくし、明るいＦナンバーのとき
の焦点深度に対応できるようにしている。

【００３０】第２群を最も広い空気間隔を境にして前述
したレンズ形状の第３レンズから第５レンズの３つのレ
ンズより成る前方レンズ群と第６レンズから第１０レン
ズの５つのレンズより成る後方レンズ群とから構成して
いる。そして両レンズ群の空気間隔を適切に設定するこ
とにより、主に前方レンズ群で球面収差と軸上色収差の
補正を行い、後方レンズ群で非点隔差等の軸外収差を良
好に補正するようにしている。

【００３１】前方レンズ群の貼り合わせ第２レンズの貼
り合わせレンズ面を拡大側に凸面を向けるようにして高
次の球面収差を良好に補正している。

【００３２】特に後方レンズ群の両レンズ面が凸面の正
の第６レンズと両レンズ面が凹面の負の第７レンズとを
接合した貼り合わせ第３レンズと両レンズ面が凸面の正
の第８レンズにより非点隔差とコマ収差そして球面収差
をバランス良く補正している。

【００３３】又、貼り合わせ第３レンズと両レンズ面が
凸面の正の第８レンズとで形成される空気レンズの形状
を適切に保ち、主にコマ収差を良好に補正している。

【００３４】又拡大側に強い屈折力の凹面を向けたメニ
スカス状の負の第９レンズと両レンズ面が凸面の正の第
１０レンズとにより主に歪曲収差の発生を抑えながらコ
マ収差の補正を良好に行っている。

【００３５】この他図１〜図３の実施例と同様に絞りを
第２群の拡大側直前に配置し、変倍に伴い第２群と一体
的に移動させている。これにより変倍に伴う拡大側の瞳
位置移動を極力少なくし、良好なる光学性能が容易に得
られるようにしている。又変倍の際の第２群の結像倍率
を適切に設定し、主に変倍に伴う非点隔差及びコマ収差
の変動を良好に補正している。尚、図４〜図６に示すズ
ームレンズにおいて更に画面全体の光学性能を良好に維
持し、高い光学性能のズームレンズを確保するために
は、拡大側から数えて第ｉ番目のレンズ面の曲率半径を
Ｒｉ、第ｉ番目の空気間隔又はレンズ厚をＤｉ、第ｉレ
ンズの材質の屈折率をＮｉ、望遠側における前記第２群
の結像倍率をβ２Ｔ、広角端における全系の焦点距離を
ｆｗとしたとき

【００３６】

【数２】 なる条件を満足することが良い。

【００３７】条件式（６）は望遠側のときの、即ち低倍
側のときの第２群の結像倍率に関し、第１群と第２群の
変倍に伴う移動軌跡を特定し、変倍に伴う非点収差とコ
マ収差の変動量を少なくし、かつ低倍側での歪曲収差を
良好に補正する為のものである。上限値を越えると変倍
に伴う第２群の移動量が増加し、又絞りを一体化して構
成したときの絞りの移動量も増加してくるので良くな
い。又下限値を越えると変倍に伴う非点収差とコマ収差
の変動量が多くなってくるので良くない。

【００３８】条件式（７）は第５レンズと第６レンズと
の空気間隔に関し、第２群を最も広い空気間隔を境にし
て前方レンズ群と後方レンズ群に分離し、収差補正の分
担をバランス良く行う為のものである。即ち主に前方レ
ンズ群で軸上収差を、後方レンズ群で軸外収差を補正す
るようにしている。上限値を越えるとコマ収差と非点隔
差が補正過剰となり、又下限値を越えると補正不足とな
ってくる。

【００３９】条件式（８）は貼り合わせ第２レンズを構
成する負の第３レンズと正の第４レンズの材質の屈折率
差に関し、主に球面収差を良好に補正する為のものであ
る。上限値を越えると球面収差が補正過剰となり、又下
限値を越えると球面収差が補正不足となってくる。

【００４０】条件式（９）は貼り合わせ第３レンズを構
成する正の第６レンズと負の第７レンズの材質の屈折率
差に関し、主に非点隔差と球面収差をバランス良く補正
する為のものである。

【００４１】上限値を越えると非点隔差と球面収差が補
正過剰となり、又下限値を越えると逆に非点隔差と球面
収差が補正不足になってくる。

【００４２】条件式（１０）は第９レンズの拡大側のレ
ンズ面と第１０レンズの縮小側のレンズ面の曲率半径の
比に関し、主に歪曲収差とコマ収差をバランス良く補正
する為のものである。

【００４３】上限値を越えると望遠側で歪曲収差が大き
くなり、又下限値を越えると内向性コマ収差が増大して
くるので良くない。

【００４４】次に本発明のズームレンズをマイクロフィ
ルムリーダープリンターに適用した場合の光学配置の一
実施例について説明する。

【００４５】図１３は本発明のズームレンズをマイクロ
フィルムリーダープリンターに適用したときの要部概略
図である。

【００４６】図１３において２は本発明のズームレンズ
であり、フィルム画像１を後述する各要素を介してスク
リーン８面（有効画面３００×３００ｍｍ）上又は感光
ドラム１２面上に選択的に拡大投影している。

【００４７】３は像回転プリズムであり、ズームレンズ
２の拡大側射出口近傍に矢印３ａで示すように回動可能
に配置されており、投影像を所定角度回転させて射出し
ている。４は走査用ミラーであり、矢印４ａの如く振動
し後述するように感光ドラム面上に投影像を走査し形成
している。又走査用ミラー４は像回転プリズム３からの
光束をスクリーン面８又は感光ドラム面１２に選択して
導光する切換機能も合わせて有している。５，６，７は
各々リーダ用のミラーであり、走査用ミラー４からの光
束を反射させスクリーン８面上に導光している。９，１
０，１１は各々プリンター用のミラーであり、走査用ミ
ラー４からの光束を反射させて感光ドラム１２面上に導
光している。

【００４８】図１３においてスクリーン８面上で投影像
を観察するリーダのときはズームレンズ２からの光束を
像回転プリズム３を介し、走査ミラー４でミラー５の方
向に反射させ、その後ミラー６，７を介してスクリーン
８面上に拡大した投影像を形成している。

【００４９】次に感光ドラム１２面上に投影像を形成す
るプリンターのときはズームレンズ２からの光束を像回
転プリズム３を介して射出させ走査ミラー４の傾きを変
えてミラー９の方向に反射させ、その後ミラー１０，１
１で反射させ感光ドラム１２面上に拡大した投影像を形
成している。このとき走査ミラー４を矢印４ａの方向に
振動させて感光ドラム１２面上を副走査方向に走査し、
これによりフィルム画像１全体の画像情報を感光ドラム
１２面上に記録している。

【００５０】本実施例では以上のように各要素を構成す
ることによりリーダ時及びプリンター時における装置全
体の小型化を容易に達成している。

【００５１】又、本実施例では像回転プリズム３をズー
ムレンズ２の一部に一体化し、像回転プリズムとズーム
レンズの変倍とを連動させることにより像回転プリズム
の小型化を達成している。

【００５２】この他本実施例では第２群の拡大側に絞り
を配置し、拡大側から見たときの瞳位置を像回転プリズ
ム側に近付け、これにより像回転プリズムの小型化を図
っている。

【００５３】次に本発明の数値実施例を示す。数値実施
例においてＲｉは物体側より順に第ｉ番目のレンズ面の
曲率半径、Ｄｉは物体側より第ｉ番目のレンズ厚及び空
気間隔、Ｎｉとνｉは各々物体側より順に第ｉ番目のレ
ンズのガラスの屈折率とアッベ数である。但し、Ｒ１
９，Ｒ２０は押え板ガラスである。

【００５４】又、前述の各条件式と数値実施例における
諸数値との関係を表−１に示す。 数値実施例１ 有効 倍率 F=52.26〜79.88 FNo=1:8.75〜14.74 -1/16〜-1/9.5 R 1= -52.62 D 1= 2.00 N 1=1.76182 ν 1=26.5 R 2= -22.30 D 2= 1.00 N 2=1.77250 ν 2=49.6 R 3= 604.06 D 3= 可変 R 4= (絞り) D 4= 0.50 R 5= 22.71 D 5= 2.70 N 3=1.61484 ν 3=51.2 R 6= -14.80 D 6= 0.80 N 4=1.75520 ν 4=27.5 R 7=-300.15 D 7= 0.50 R 8= 33.11 D 8= 2.00 N 5=1.56965 ν 5=49.3 R 9= -93.77 D 9=11.87 R10= 33.96 D10= 3.80 N 6=1.53172 ν 6=48.9 R11= -16.28 D11= 0.80 N 7=1.77250 ν 7=49.6 R12= 22.76 D12= 1.71 R13= 40.15 D13= 2.50 N 8=1.69895 ν 8=30.1 R14=-152.74 D14= 6.31 R15= -11.27 D15= 1.00 N 9=1.69680 ν 9=55.5 R16= -41.86 D16= 0.20 R17= 78.04 D17= 2.50 N10=1.60717 ν10=40.3 R18=-106.79 D18= 可変 R19= ∞ D19= 3.00 N11=1.51633 ν11=64.1 R20= ∞

【００５５】

【表１】 物像間距離 978.38ハ゛ックフォーカス 長 15.52 数値実施例２ 有効 倍率 F=52.26〜79.88 FNo=1:8.75〜14.74 -1/16〜-1/9.5 R 1= -51.67 D 1= 2.00 N 1=1.76182 ν 1=26.5 R 2= -23.37 D 2= 1.00 N 2=1.77250 ν 2=49.6 R 3= 743.07 D 3= 可変 R 4= (絞り) D 4= 0.50 R 5= 22.59 D 5= 2.40 N 3=1.61484 ν 3=51.2 R 6= -15.05 D 6= 0.80 N 4=1.75520 ν 4=27.5 R 7=-467.31 D 7= 0.20 R 8= 33.03 D 8= 2.20 N 5=1.56965 ν 5=49.3 R 9= -90.75 D 9=11.98 R10= 33.56 D10= 3.00 N 6=1.56732 ν 6=42.8 R11= -14.45 D11= 1.00 N 7=1.77250 ν 7=49.6 R12= 23.99 D12= 1.25 R13= 47.94 D13= 3.00 N 8=1.69895 ν 8=30.1 R14=-172.59 D14= 7.59 R15= -11.42 D15= 1.10 N 9=1.71299 ν 9=53.8 R16= -46.76 D16= 0.20 R17= 98.89 D17= 2.50 N10=1.63854 ν10=55.4 R18= -67.27 D18= 可変 R19= ∞ D19= 3.00 N11=1.51633 ν11=64.1 R20= ∞

【００５６】

【表２】 物像間距離 978.38ハ゛ックフォーカス 長 14.98 数値実施例３ 有効 倍率 F=52.5〜80.29 FNo=1:8.75〜14.75 -1/16〜-1/9.5 R 1= -53.25 D 1= 2.00 N 1=1.76182 ν 1=26.5 R 2= -23.73 D 2= 1.00 N 2=1.77250 ν 2=49.6 R 3= 838.01 D 3= 可変 R 4= (絞り) D 4= 0.50 R 5= 23.11 D 5= 2.40 N 3=1.61484 ν 3=51.2 R 6= -15.07 D 6= 0.80 N 4=1.75520 ν 4=27.5 R 7=-2285.87 D 7= 0.20 R 8= 32.37 D 8= 2.20 N 5=1.58267 ν 5=46.4 R 9= -72.44 D 9= 9.78 R10= 31.95 D10= 3.20 N 6=1.56732 ν 6=42.8 R11= -16.11 D11= 1.00 N 7=1.77250 ν 7=49.6 R12= 24.12 D12= 4.71 R13= 63.81 D13= 3.00 N 8=1.68893 ν 8=31.1 R14= -110.61 D14= 6.19 R15= -12.00 D15= 1.10 N 9=1.69350 ν 9=53.2 R16= -45.12 D16= 0.20 R17= 60.08 D17= 2.80 N10=1.60729 ν10=49.2 R18=-1689.21 D18= 可変 R19= ∞ D19= 3.00 N11=1.51633 ν11=64.1 R20= ∞

【００５７】

【表３】 物像間距離 978.38ハ゛ックフォーカス 長 15.68 数値実施例４ 有効 倍率 F= 52.3 〜80.01 FNO=1:6.63 〜10.74 -1/16 〜1/9.5 R 1= -57.06 D 1= 1.00 N 1=1.77250 ν 1= 49.6 R 2= 45.75 D 2= 2.00 N 2=1.78472 ν 2= 25.7 R 3=2160.67 D 3= 可変 R 4= (絞り) D 4= 0.50 R 5= 39.73 D 5= 0.80 N 3=1.80518 ν 3= 25.4 R 6= 14.69 D 6= 3.30 N 4=1.61271 ν 4= 58.8 R 7=-107.48 D 7= 0.20 R 8= 12.41 D 8= 2.50 N 5=1.56965 ν 5= 49.3 R 9= 31.06 D 9= 9.62 R10= 36.75 D10= 6.20 N 6=1.54814 ν 6= 45.8 R11= -8.63 D11= 0.80 N 7=1.77250 ν 7= 49.6 R12= 30.39 D12= 0.37 R13= 60.08 D13= 2.50 N 8=1.74077 ν 8= 27.8 R14=-102.18 D14= 5.17 R15= -10.03 D15= 1.00 N 9=1.77250 ν 9= 49.6 R16= -26.23 D16= 0.20 R17= 198.52 D17= 2.80 N10=1.56965 ν10= 49.3 R18= -42.20 D18= 可変 R19= ∞ D19= 3.00 N11=1.51633 ν11= 64.1 R20= ∞

【００５８】

【表４】 物像間距離 978.38ハ゛ックフォーカス 長 17.24 数値実施例５ 有効 倍率 F= 52.28〜79.95 FNO=1:6.63 〜10.74 -1/16 〜1/9.5 R 1= -52.97 D 1= 1.00 N 1=1.77250 ν 1= 49.6 R 2= 41.62 D 2= 2.00 N 2=1.78472 ν 2= 25.7 R 3=1981.77 D 3= 可変 R 4= (絞り) D 4= 0.50 R 5= 48.43 D 5= 0.80 N 3=1.80518 ν 3= 25.4 R 6= 14.64 D 6= 3.30 N 4=1.61271 ν 4= 58.8 R 7=-103.41 D 7= 0.50 R 8= 12.94 D 8= 2.50 N 5=1.56965 ν 5= 49.3 R 9= 52.04 D 9= 10.20 R10= 33.15 D10= 3.80 N 6=1.56732 ν 6= 42.8 R11= -9.15 D11= 0.80 N 7=1.77250 ν 7= 49.6 R12= 30.39 D12= 0.49 R13= 80.95 D13= 2.50 N 8=1.72825 ν 8= 28.5 R14=-130.81 D14= 7.75 R15= -10.09 D15= 1.00 N 9=1.77250 ν 9= 49.6 R16= -29.50 D16= 0.20 R17= 193.74 D17= 2.50 N10=1.56965 ν10= 49.3 R18= -38.60 D18= 可変 R19= ∞ D19= 3.00 N11=1.51633 ν11= 64.1 R20= ∞

【００５９】

【表５】 物像間距離 978.38ハ゛ックフォーカス 長 16.17 数値実施例６ 有効 倍率 F= 52.33〜80.07 FNO=1:6.63 〜10.74 -1/16 〜1/9.5 R 1= -60.47 D 1= 1.00 N 1=1.77250 ν 1= 49.6 R 2= 49.23 D 2= 2.00 N 2=1.78472 ν 2= 25.7 R 3=12969.37 D 3= 可変 R 4= (絞り) D 4= 0.50 R 5= 43.58 D 5= 0.80 N 3=1.80518 ν 3= 25.4 R 6= 15.04 D 6= 3.30 N 4=1.61271 ν 4= 58.8 R 7= -128.85 D 7= 0.50 R 8= 12.97 D 8= 2.50 N 5=1.56965 ν 5= 49.3 R 9= 39.73 D 9= 11.13 R10= 32.97 D10= 3.80 N 6=1.56732 ν 6= 42.8 R11= -9.19 D11= 0.80 N 7=1.77250 ν 7= 49.6 R12= 29.30 D12= 0.54 R13= 74.60 D13= 2.50 N 8=1.72825 ν 8= 28.5 R14= -179.29 D14= 6.46 R15= -10.15 D15= 1.00 N 9=1.77250 ν 9= 49.6 R16= -26.74 D16= 0.20 R17= 195.44 D17= 2.50 N10=1.56965 ν10= 49.3 R18= -38.35 D18= 可変 R19= ∞ D19= 3.00 N11=1.51633 ν11= 64.1 R20= ∞

【００６０】

【表６】 物像間距離 978.38ハ゛ックフォーカス 長 16.81 表 − １

【００６１】

【表７】

【００６２】

【発明の効果】本発明によれば前述の如く各レンズを構
成することによりマイクロフィルムリーダーやプリンタ
ー等に好適な良好なる光学性能を有した投影用のズーム
レンズを達成することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の数値実施例１のレンズ断面図

【図２】 本発明の数値実施例２のレンズ断面図

【図３】 本発明の数値実施例３のレンズ断面図

【図４】 本発明の数値実施例４のレンズ断面図

【図５】 本発明の数値実施例５のレンズ断面図

【図６】 本発明の数値実施例６のレンズ断面図

【図７】 本発明の数値実施例１の諸収差図

【図８】 本発明の数値実施例２の諸収差図

【図９】 本発明の数値実施例３の諸収差図

【図１０】 本発明の数値実施例４の諸収差図

【図１１】 本発明の数値実施例５の諸収差図

【図１２】 本発明の数値実施例６の諸収差図

【図１３】 本発明のズームレンズをマイクロフィルム
リーダープリンターに適用したときの光学系の要部概略
図

【符号の説明】

Ｌ１ 第１群 Ｌ２ 第２群 Ｍ メリディオナル像面 Ｓ サジタル像面 Ｙ 像高 １ フィルム画像 ２ ズームレンズ ３ 像回転プリズム ４ 走査ミラー ８ スクリーン １２ 感光ドラム

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 拡大側より順に負の屈折力の第１群と正
   の屈折力の第２群の２つのレンズ群を有し、両レンズ群
   の間隔を変化させて変倍を行うズームレンズにおいて、
   該第１群は拡大側に凹面を向けた貼り合わせレンズ面を
   有するように正の第１レンズと負の第２レンズとを接合
   した貼り合わせ第１レンズを有し、該第２群は絞り、両
   レンズ面が凸面の正の第３レンズと負の第４レンズとを
   接合した貼り合わせ第２レンズ、拡大側に強い屈折力の
   凸面を向けた正の第５レンズ、両レンズ面が凸面の正の
   第６レンズと両レンズ面が凹面の負の第７レンズとを接
   合した貼り合わせ第３レンズ、両レンズ面が凸面の正の
   第８レンズ、拡大側に強い屈折力の凹面を向けた負の第
   ９レンズ、そして両レンズ面が凸面の正の第１０レンズ
   より成ることを特徴とするズームレンズ。
2. 【請求項２】 前記ズームレンズは物像間距離を一定に
   維持した状態で使用されていることを特徴とする請求項
   １のズームレンズ。
3. 【請求項３】 拡大側から数えて第ｉ番目のレンズ面の
   曲率半径をＲｉ、第ｉ番目の空気間隔又はレンズ厚をＤ
   ｉ、第ｉレンズの材質の屈折率をＮｉ、前記第７レンズ
   と第８レンズとから形成される空気レンズの焦点距離を
   ｆａ、前記第３レンズから第５レンズまでの合成レンズ
   系の焦点距離をｆ３，５、望遠側における前記第２群の
   結像倍率をβ２Ｔ、広角端における全系の焦点距離をｆ
   ｗとしたとき １．５ ＜｜β２Ｔ｜＜１．８ ， 但し β２Ｔ＜０ ０．４ ＜ｆ３，５／ｆｗ＜０．５ ０．１５＜ Ｄ９／ｆｗ ＜０．２５ ０．８ ＜｜ｆａ／ｆｗ｜＜１．４ ， 但し ｆａ＜０ 【数１】 なる条件を満足することを特徴とする請求項１のズーム
   レンズ。
4. 【請求項４】 拡大側より順に負の屈折力の第１群と正
   の屈折力の第２群の２つのレンズ群を有し、両レンズ群
   の間隔を変化させて変倍を行うズームレンズにおいて、
   該第１群は両レンズ面が凹面の負の第１レンズと拡大側
   に凸面を向けた正の第２レンズとを接合した貼り合わせ
   第１レンズを有し、該第２群は絞り、縮小側に凹面を向
   けたメニスカス状の負の第３レンズと両レンズ面が凸面
   の正の第４レンズとを接合した貼り合わせ第２レンズ、
   拡大側に強い屈折力の凸面を向けたメニスカス状の正の
   第５レンズ、縮小側に強い屈折力の凸面を向けた正の第
   ６レンズと拡大側に強い屈折力の凹面を向けた両レンズ
   面が凹面の負の第７レンズとを接合した貼り合わせ第３
   レンズ、両レンズ面が凸面の正の第８レンズ、拡大側に
   強い屈折力の凹面を向けたメニスカス状の負の第９レン
   ズ、そして両レンズ面が凸面の正の第１０レンズより成
   ることを特徴とするズームレンズ。
5. 【請求項５】 拡大側から数えて第ｉ番目のレンズ面の
   曲率半径をＲｉ、第ｉ番目の空気間隔又はレンズ厚をＤ
   ｉ、第ｉレンズの材質の屈折率をＮｉ、望遠側における
   前記第２群の結像倍率をβ２Ｔ、広角端における全系の
   焦点距離をｆｗとしたとき 【数２】 なる条件を満足することを特徴とする請求項４のズーム
   レンズ
6. 【請求項６】 前記ズームレンズは物像間距離を一定に
   維持した状態で使用されていることを特徴とする請求項
   ４のズームレンズ。