JPH0518909U - 車両用暖房装置 - Google Patents

車両用暖房装置

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JPH0518909U
JPH0518909U JP6872191U JP6872191U JPH0518909U JP H0518909 U JPH0518909 U JP H0518909U JP 6872191 U JP6872191 U JP 6872191U JP 6872191 U JP6872191 U JP 6872191U JP H0518909 U JPH0518909 U JP H0518909U
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temperature
water temperature
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seat heater
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篤史 小岩
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Tokai Rika Co Ltd
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Tokai Rika Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】シートヒータによって自動車室内の暖房を快適
制御することができるとともに、シートヒータの無用な
作動を防止し、無駄な電力の消費を低減させることを目
的とする。 【構成】オートモードスイッチ6が操作されている状態
において、エンジン冷却水の水温が予め定めた温度未満
のとき、エアコントローラ4はエアコンEを作動させな
い。このとき、シートコントローラ5は前記水温及び車
内温度がそれぞれ基準温度未満のときにドライバー回路
23を介してシートヒータHを発熱させる。従って、エ
アコンEが作動されなくてもシートヒータHが発熱する
ため車内は暖房される。やがて、水温又は車内温度が上
昇すると、シートコントローラ5はヒータの発熱を停止
させる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は例えば自動車に装着された車両用暖房装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば自動車等に装備された車両用暖房装置においては、エアコンスイ ッチをオートモードにオン状態にしたとき、水温センサはそのときの冷却水の温 度(水温)を検知する。そして、その水温が予め定めた温度まで上昇したとき、 即ちヒータユニットが暖まったときにブロアが回転し、暖房動作が開始されるよ うになっている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、その水温がヒータユニットによる暖房が可能なまでに上昇(27℃ )する時間は寒い冬場においては5〜10分は必要であった。その結果、この5 〜10分間は車内は暖房が行われないことになり、その間ドライバーは寒さを我 慢しなければならなかった。
【0004】 また、例えば特開昭61−113511号公報に示すように、運転席のシート 内にシートヒータを設け、シートを暖めるものがあった。このシートはドライバ ーがマニュアルスイッチをオン操作することによって直ちに動作するため、上記 オートエアコンシステムにおける暖房動作が開始するまでの間の暖房としては好 適である。
【0005】 しかしながら、シートヒータはマニュアルスイッチの操作で動作・非動作が制 御されるため、ドライバーはエアコンが動作し車内が暖まってもシートヒータを 切るのを忘れることが多かった。その結果、無駄な電力が消費され、バッテリー の負担が大きくなるという問題があった。
【0006】 本考案は上記問題点を解消するためになされたものであって、その目的はシー トヒータによって自動車室内の暖房を快適制御することができるとともに、シー トヒータの無用な作動を防止し、無駄な電力の消費を低減させることができるシ ートヒータ制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、第1の考案では、エンジン冷却水により暖められ た空気を車内へ送風する送風手段と、前記送風手段を作動させるための送風操作 手段と、前記送風操作手段が操作された状態において、前記エンジン冷却水が予 め定められた温度以上になったとき、前記送風手段を作動させる送風制御手段と からなる車両用暖房装置において、車内の座席シートに取着され、発熱して前記 座席シートを暖めるシートヒータと、前記シートヒータの通電又は通電の停止を 行う通電切換手段と、前記エンジン冷却水の水温を検知する水温検知手段と、基 準水温を設定する水温設定手段と、前記送風操作手段が操作された状態において 、前記水温検知手段の検知した水温が、前記水温設定手段の基準温度未満の場合 には、前記通電切換手段によってシートヒータの通電を行い、また、前記水温が 基準水温に達した場合には、前記通電切換手段によってシートヒータの通電の停 止を行うヒータ制御手段とからなる車両用暖房装置をその要旨とする。
【0008】 第2の考案では、エンジン冷却水により暖められた空気を車内へ送風する送風 手段と、前記送風手段を作動させるための送風操作手段と、前記送風操作手段が 操作された状態において、前記エンジン冷却水が予め定められた温度以上になっ たとき、前記送風手段を作動させる送風制御手段とからなる車両用暖房装置にお いて、座席シートに設けられ、発熱して前記座席シートを暖めるシートヒータと 、前記シートヒータの通電、又は通電の停止を行う通電切換手段と、前記エンジ ン冷却水の水温を検知する水温検知手段と、前記車内の温度を検知する室温検知 手段と、基準水温及び基準車内温度を設定する温度設定手段と、前記送風操作手 段が操作された状態において、前記水温検知手段及び室温検知手段の検知した両 温度が、ともに前記温度設定手段に設定されたそれぞれの基準温度未満の場合に は、シートヒータの通電を行い、また、前記両温度の少なくとも一方が、前記温 度設定手段の基準温度以上となった場合には、前記通電切換制御手段によってシ ートヒータの通電の停止を行うヒータ制御手段とからなる車両用暖房装置をその 要旨とする。
【0009】
【作用】
従って、第1の考案によれば、送風操作手段が操作されている状態において、 エンジン冷却水の水温が予め定めた温度未満のとき、送風制御手段は送風手段を 作動させない。このとき、ヒータ制御手段は前記水温が基準水温未満のときに通 電切換制御手段を介してヒータを発熱させる。従って、送風手段が作動されなく てもヒータが発熱するため車内は暖房される。やがて、水温が基準水温に達する とヒータ制御手段はヒータの発熱を停止させる。
【0010】 第2の考案によれば、送風操作手段が操作されている状態において、エンジン 冷却水の水温が予め定めた温度未満のとき、送風制御手段は送風手段を作動させ ない。このとき、ヒータ制御手段は前記水温及び車内温度がそれぞれ基準温度未 満のときに通電切換制御手段を介してヒータを発熱させる。従って、送風手段が 作動されなくてもヒータが発熱するため車内は暖房される。やがて、水温又は車 内温度が上昇すると、ヒータ制御手段はヒータの発熱を停止させる。
【0011】
【実施例】
(第一実施例) 以下、本考案を自動車に装備した車両用暖房装置で具体化した実施例を図1〜 3に従って説明する。
【0012】 図1に示すように、自動車の車内に設けられたインストルメントパネル1には ダクト2が形成されている。同ダクト2は送風手段としてのヒータユニット(以 下エアコンという)Eのブロワ(図示せず)から送風される温風の吹き出し口と なっている。このダクト2から温風を車内に送風することによって車内を暖める ようになっている。また、車内の座席シート3内にはニクロム線よりなるシート ヒータHが取着されている。同シートヒータHは通電されることによって発熱し 、座席シート3を暖めるようになっている。
【0013】 次に、前記エアコンE及びシートヒータHの電気的構成を図2〜図4のブロッ ク図に基づいて説明する。 図2に示すように、前記エアコンEは送風制御手段としてのエアコンコントロ ーラ(以下エアコントローラという)4によって制御され、また、シートヒータ Hはヒータ制御手段としてのシートヒータコントローラ(シートコントローラと いう)5によって制御されるようになっている。
【0014】 前記エアコントローラ4には、エアコンEの入切を行う送風操作手段としての オートモードスイッチ6、サーミスタからなる水温検知手段としての水温センサ 7及び同じくサーミスタからなる室温検知手段としての室温センサ8が接続され ている。前記水温センサ7はそのときどきのエンジン冷却水の温度を検出し、前 記エアコントローラ4へ出力するようになっている。また、室温センサ8はその ときどきの車内温度を検出し、エアコントローラ4へ出力するようになっている 。
【0015】 図3はエアコントローラ4の要部回路構成を示し、水温用コンパレータ9、温 度設定手段としての水温用基準電圧設定回路10、室温用コンパレータ11、温 度設定手段としての室温用基準電圧設定回路12及びアンド回路13とから構成 されている。前記水温用コンパレータ9の出力端子はプルダウン抵抗14を介し てアンド回路13の入力端子へ接続され、また、室温用コンパレータ11の出力 端子も前記アンド回路13の入力端子へプルダウン抵抗15を介して接続されて いる。さらに、前記アンド回路13の入力端子には、前記オートモードスイッチ 6がプルダウン抵抗16を介して接続されている。
【0016】 そして、前記オートモードスイッチ6がオンされた場合、同オートモードスイ ッチ6は前記アンド回路13の入力端子にハイレベル(高電圧)の信号を出力す るようになっている。一方、オートモードスイッチ6がオフされた場合、同オー トモードスイッチ6はアンド回路13の入力端子へローレベル(低電圧)の信号 を出力するようなっている。
【0017】 前記水温用コンパレータ9の非反転入力端子には、前記水温用基準電圧設定回 路10が接続されている。この水温用基準電圧設定回路10は抵抗17,18の 直列回路で構成され、その分圧電圧(基準電圧値VS0)が水温用コンパレータ9 の非反転入力端子に印加される。一方、水温用コンパレータ9の反転入力端子に は、前記水温センサ7と抵抗R1の直列回路からなる分圧回路の分圧電圧(水温 検出電圧値VS1)が印加される。
【0018】 前記水温センサ7は水温が上昇すると、その抵抗値が大きくなるサーミスタで 構成されており、水温が上昇するにつれて水温検出電圧値VS1は上昇するように なっている。そして、本実施例では水温が27℃になったときの水温検出電圧V S1と前記基準電圧値VS0が一致するように各抵抗R1,17,18の抵抗値を調 整している。
【0019】 従って、水温用コンパレータ9は、これらの水温用基準電圧設定回路10から の基準電圧値VS0と水温検出電圧値VS1とを比較し、VS0>VS1(水温が27℃ 未満)のとき、アンド回路13の入力端子にハイレベルの信号を出力するように なっている。反対にVS0≦VS1(水温が27℃以上)のとき、コンパレータ9は ローレベルの信号を出力するようになっている。
【0020】 前記室温用コンパレータ11の非反転入力端子には、前記室温用基準設定電圧 回路12が接続されている。この基準電圧設定回路12は抵抗19,20の直列 回路で構成され、その分圧電圧(基準電圧値VR0)が室温用コンパレータ11の 非反転入力端子に印加される。一方、室温用コンパレータ11の反転入力端子に は、前記室温センサ8が接続されている。従って、室温用コンパレータ11の反 転入力端子には、前記室温センサ8と抵抗R2の直列回路からなる分圧回路の分 圧電圧(室温検出電圧値VR1)が印加される。
【0021】 前記室温センサ8は室温が上昇するとその抵抗値が大きくなるサーミスタで構 成されていて、室温が上昇するにつれて室温検出電圧値VR1は上昇する。そして 、本実施例では室温が10℃になったとき、室温検出電圧値VR1と前記基準電圧 値VR0とが一致するように各抵抗R2,19,20の抵抗値を調整している。
【0022】 従って、室温用コンパレータ11は、これらの室温用基準電圧回路12からの 出力電圧値VR0と室温センサ8からの検出電圧値VR1とを比較し、VR0>VR1( 室温が10℃未満)のとき、アンド回路13の入力端子にハイレベルの信号を出 力するようになっている。反対にVR0≦VR1(室温が10℃以上)のとき、室温 用コンパレータ11はアンド回路13の入力端子にローレベルの信号を出力する ようになっている。
【0023】 前記アンド回路13は前記各コンパレータ9,11の出力及びオートモードス イッチ6の操作に基づく出力に基づいて次段のシートコントローラ5に制御信号 を出力する。即ち、全ての出力がハイレベルのとき(オートモードスイッチ6が 操作されていて、水温が27℃未満で、かつ、室温が10℃未満のとき)、アン ド回路13はハイレベルの制御信号を出力する。反対に各出力の内、いずれか1 つローレベルの出力がある場合には、アンド回路13はローレベルの制御信号を 次段のシートコントローラ5に出力する。
【0024】 前記シートコントローラ5は、公知のフリップフロップ回路よりなる保持回路 21、ICタイマー等よりなるタイマー回路22及び通電切換手段としてのドラ イバー回路23等から構成されている。前記保持回路21はその入力側にシート ヒータHを常時発熱させる際に操作するマニュアルスイッチ24が設けられ、オ ン操作する毎にその出力信号がハイレベルとローレベルを交互に切り換わり、前 記ドライバー回路23に出力される。
【0025】 また、タイマー回路22はその入力側にシートヒータHを一定時間発熱させる 際に操作するタイマースイッチ25がそれぞれ接続されている。そして、前記タ イマースイッチ25を押圧操作した場合、タイマー回路22は計時動作を開始し 、15分間ドライバー回路23へハイレベルの信号を出力するようになっている 。そして、15分経過すると、前記タイマー回路22はドライバー回路23にロ ーレベルの信号を出力するようになっている。
【0026】 前記ドライバー回路23は前記エアコントローラ4のアンド回路13からの制 御信号を入力するとともに、保持回路21及びタイマー回路22からの出力信号 を入力する。そして、ドライバー回路23はハイレベルの制御信号又はハイレベ ル出力信号を入力したとき、シートヒータHに駆動電流を流し、同ヒータHを発 熱させるようになっている。また、反対に全ての制御信号及び出力信号がローレ ベルのとき、ドライバー回路23はシートヒータHへの駆動電流の供給を遮断す るようになっている。
【0027】 従って、前記オートモードスイッチ6がオンされた状態で、そのときのエンジ ン冷却水の水温が基準温度よりも低く、かつ、車内温度が基準温度よりも低い場 合、アンド回路13はドライバー回路23へハイレベルの制御信号を出力してシ ートヒータHを発熱させることになる。
【0028】 前記ドライバー回路23は図4に示すように、トランジスタT1,T2、抵抗 R3〜R5及びダイオードD1とから構成され、トランジスタT1のベース端子 に抵抗R3を介して、前記アンド回路13からの制御信号等が入力される。トラ ンジスタT1のコレクト端子はバッテリー電源と接続されるとともに、次段のト ランジスタT2のベース端子にダイオードD1,抵抗R5を介して接続されてい る。
【0029】 前記トランジスタT2はエミッタ端子がバッテリー電源に接続され、コレクタ 端子が前記シートヒータHに接続されている。そして、前記トランジスタT1の ベース端子にハイレベルの制御信号等が入力されると、同トランジスタT1がオ ンし、次段のトランジスタT2をオンさせる。このトランジスタT2のオンに基 づいてバッテリー電源からシートヒータHに電源が供給される。
【0030】 また、反対にトランジスタT1のベース端子にローレベルの制御信号等が入力 されると、同トランジスタT1がオフし、次段のトランジスタT2をオフさせる 。このトランジスタT2のオフに基づいてシートヒータHへの電源供給が遮断さ れる。
【0031】 続いて、上記のように構成された車両用暖房装置の作用について説明する。な お、ここではオートモードスイッチ6をオンした際の作用について説明する。 まず、運転手(同乗者)がオートモードスイッチ6をオンすると、同スイッチ 6はアンド回路13へハイレベルの信号を出力する。一方、水温センサ7及び室 温センサ8は、そのときのエンジン冷却水温度及び車内温度に相当する水温及び 室温検出電圧値VS1,VR1を各コンパレータ9,11へそれぞれ出力する。
【0032】 そして、今、エンジン冷却水の水温が27℃未満、車内温度が10℃未満であ ると、前記水温用コンパレータ9は水温検出電圧値VS1と基準電圧値VS0との関 係がVS0>VS1となり、アンド回路13へハイレベルの信号を出力する。また、 室温用コンパレータ11は室温検出電圧VR1と基準電圧値VR0との関係がVR0> VR1となり、アンド回路13へハイレベルの信号を出力する。
【0033】 従って、アンド回路13はオートモードスイッチ6、水温用コンパレータ9及 び室温用コンパレータ11からそれぞれハイレベルを入力することになり、シー トコントローラ5のドライバー回路23にハイレベルを出力する。前記ドライバ ー回路23は、前記アンド回路13からハイレベルを入力したことによって、シ ートヒータHの通電を開始してシートヒータHを発熱させる。即ち、エアコント ローラ4は、エンジン冷却水の水温及び車内温度がともに低い場合には、直ちに シートヒータHを発熱させて、車内にいる運転手の暖房を行う。従って、オート モードスイッチ6をオンしてもエンジン冷却水の水温が低すぎてブロアが停止状 態で、エアコンEが作動しなくても車内はこのシートヒータHによって暖房され る。
【0034】 一方、エアコン冷却水温が27℃以上、又は車内温度10℃以上になっている いるとき、エアコントローラ4の各コンパレータ9,11の少なくともいずれか 一方がローレベルの信号を出力する。その結果、アンド回路13の制御信号はロ ーレベルとなり、ドライバー回路23を介してシートヒータHへの通電を遮断す る。
【0035】 従って、エアコンEが動作開始する27℃にエンジン冷却水の水温が達したと き、又は寒さをあまり感じさせない10℃の車内温度になったとき、シートヒー タHによる暖房は停止する。
【0036】 このように、本実施例の車両用暖房装置によれば、エンジン冷却水の水温が低 すぎてエアコンEが作動不能のときにはシートヒータHを作動させ、また、エア コンE作動可能のとき及び車内温度が基準温度よりも高いときには、シートヒー タHを停止させてエアコンEで車内の暖房を行うことができる。しかも、ダクト 2から温風を送風することが可能なときや、車内温度が高温のときにはシートヒ ータHを発熱させることがないため、無駄な電力を消費することがなくなり、バ ッテリーの負担を軽減することが可能となる。
【0037】 なお、本実施例ではドライバー回路23をトランジスタT1,T2等で構成し たが、図5に示すように、リレー29a,29bとフライホイール用ダイオード D2とで構成してもよい。この場合、リレーコイル29aにハイレベルの信号が 入力されると、同リレーコイル29aが励磁し、接点29bを閉路してシートヒ ータHにバッテリーの電源が印加される。反対にローレベルの信号が入力される とリレーコイル29aは非励磁となり、接点29bを開路してシートヒータHへ のバッテリーの電源供給が遮断される。
【0038】 (第2実施例) 次に、第2実施例を図6〜8に基づいて説明する。なお、本第2実施例は上記 第1実施例で説明したシートコントローラ5はワンチップマイコンと前記ドライ バー回路23とで構成し、その他の構成は前記第1実施例と同じであるため、説 明の便宜上相違する点についてのみ説明する。
【0039】 まず、図6のブロック図に示すように、エアコントローラEの出力側(アンド 回路13の出力端子)はシートコントローラ30へ接続されている。 前記シー トコントローラ30は、シートヒータHが接続されたドライバー回路23及びタ イマー機能を有するワンチップマイコン31より形成されている。そして、前記 アンド回路13の出力端子がワンチップマイコン31に接続されている。また、 前記ワンチップマイコン31にはマニュアルスイッチ24及びタイマースイッチ 25が接続されている。
【0040】 前記ワンチップマイコン31は、前記タイマースイッチ25からパルス信号を 入力した場合、即ちタイマースイッチ25が押圧操作された場合、そのタイマー スイッチ25が押圧操作された時点から15分間の計時動作を開始するとともに 、前記ドライバー回路23へハイレベルを出力してシートヒータHの通電を行う ようになっている。そして、ワンチップマイコン31はタイマースイッチ25が オンされた時点から15分経過した場合、ドライバー回路23へローレベルの信 号を出力してシートヒータHの通電を遮断するようになっている。
【0041】 また、ワンチップマイコン31は、マニュアルスイッチ24からオン信号を入 力するたびごとに、前記ドライバー回路23へハイレベルとローレベルの信号を 交互に出力してシートヒータHの通電制御を行うようになっている。そして、ワ ンチップマイコン31は、前記アンド回路13からハイレベルを入力した場合、 ドライバー回路23へハイレベルの信号を出力してシートヒータHの通電を行う ようになっている。また、ワンチップマイコン31はアンド回路13よりローレ ベルの信号を入力した場合、シートヒータHの通電を遮断するようになっている 。
【0042】 続いて、上記のように構成した車両用暖房装置の作用を図7,8のフローチャ ートに基づいて説明する。 まず、ステップ101においてワンチップマイコン31は電源が投入された場 合、メモリに記憶されているタイマーのカウント値や各種フラグの値を消去して 初期設定を行う。そして、エアコントローラ4からの制御信号、又はタイマース イッチ25、マニュアルスイッチ24の操作に基づく信号を待つ(ステップ10 2〜ステップ107)。
【0043】 そして、エアコントローラ4からシートヒータHへ通電させる旨の信号、即ち アンド回路13からハイレベルの信号を入力すると、ワンチップマイコン31は ステップ108〜ステップ110においてドライバー回路23を駆動させてシー トヒータHを発熱させるとともに、タイマーのカウント値及びラッチ部のフラグ をリセットする。従って、ワンチップマイコン31はエアコントローラ4からハ イレベルの信号が出力されている間シートヒータHを発熱させる。
【0044】 一方、エアコントローラ4からのシートヒータHへ通電させる旨の信号がない 場合であって、タイマースイッチ25が操作されると、ワンチップマイコン31 はステップ111においてタイマーのカウント値をリセットした後、15分間の タイマー動作を開始させる。そして、ワンチップマイコン31はステップ112 においてシートヒータHへの通電を行い、ステップ113で設定時間の15分が 経過したかを判別する。即ち、以後15分経過するまでシートヒータHに通電を し続ける(ステップ112,113,102,103)。そして、ワンチップマ イコン31はその計測時間が15分経過すると、ステップ114,109,11 0においてシートヒータHへの通電を遮断するとともにタイマー等をリセットす る。
【0045】 マニュアルスイッチ24の押圧操作に基づく信号のみが入力された場合、ステ ップ107からステップ115に移り、その押圧操作が1回目か(ラッチ部のフ ラグが0か)を判別する。このとき、ワンチップマイコン31はステップ115 においてマニュアルスイッチ24の押圧操作が1回目(フラグが0)だと判断し 、次のステップ116,117においてフラグを1にラッチした後、ドライバー 回路23へハイレベルを出力し、シートヒータHを発熱させる。従って、この状 態でシートヒータHは発熱動作をし続ける。
【0046】 そして、再びマニュアルステップ24が押圧されると、ステップ107からス テップ115に移り、ワンチップマイコン31は、マニュアルスイッチ24の押 圧操作が1回目でない(フラグが0でない)と判断、即ち2回目(フラグが1) だと判断する。そして、ステップ118,119において前記フラグを0にリセ ットした後、ドライバー回路23へローレベルを出力し、シートヒータHの通電 を停止させる。
【0047】 なお、前記ワンチップマイコン31はエアコントローラ4、マニュアルスイッ チ24及びタイマースイッチ25より同時に制御信号及び操作信号を入力した場 合、エアコントローラ4からの信号を最優先、次にタイマースイッチ25からの 信号を優先するようになっている。
【0048】 以上詳述したように、本実施例の車両用暖房装置によれば、前記第1実施例と 同様な効果を有するとともに、シートコントローラ5をワンチップマイコン31 で構成したので、装置全体を小型化することができる。
【0049】 しかも、ワンチップマイコン31は、エアコンEによって車内の暖房を行う場 合、マニュアルスイッチ24又はタイマースイッチ25が押圧操作されていても い、それらの信号に基づくシートヒータHの発熱動作モードを解除することがで きるので、エアコントローラ4に基づく発熱制御が終了しても、先のスイッチの 押圧操作に基づいてシートヒータHが発熱動作を続行することはない。従って、 無駄な電力を消費することがなくなり、バッテリーの負担を軽減することが可能 となる。
【0050】 なお、本実施例ではエアコントローラ4からシートヒータH通電のための制御 信号が出力されたとき、タイマースイッチ25、又はマニュアルスイッチ24の 操作に基づくヒータ通電制御を解除するようにしたが、これを前記制御信号の有 無に関係なく各スイッチ24,25の操作に基づくヒータ通電制御を独立に実行 させるようにしてもよい。
【0051】 この場合、図9,10のフローチャートに示すように、ワンチップマイコン3 1はステップ101において初期設定を行った後、ステップ102においてエア コントローラ4のアンド回路13からハイレベルの制御信号を入力した場合、ド ライバー回路23へハイレベルの信号を出力してシートヒータHへの通電を開始 する。そして、ワンチップマイコン31はステップ301において、現在15分 間のタイマー計時動作中かどうかを判断し、計時動作中だと判断した場合には、 ステップ112においてシートヒータHへの通電を継続させる。
【0052】 そして、ステップ113においてワンチップマイコン31は、タイマースイッ チが押圧操作されてから設定時間の15分が経過したかを判別し、15分経過し たと判断した場合にはステップ302に移り、一方、15分経過していないと判 断した場合にはステップ102にリターンする。
【0053】 そして、ステップ302においてワンチップマイコン31は、アンド回路13 からハイレベルの制御信号の有無を判断し、ハイレベルを入力した場合、ステッ プ109,110においてタイマー計時の停止及びラッチ部のフラグをリセット する。一方、ワンチップマイコン31は、アンド回路13からハイレベルの制御 信号を入力しなかった場合、ステップ114においてシートヒータHの通電を停 止する。
【0054】 また、ワンチップマイコン31は前記ステップ301において、15分間のタ イマー計時を行っていないと判断した場合には、ステップ303においてタイマ ースイッチ25が押圧操作されたかを判断する。ワンチップマイコン31はタイ マースイッチ25が押圧操作されたと判断した場合、ステップ111において、 それまで計測した時間をリセットするとともに、15分間のタイマー計時動作の 開始を行う。そして、前記ステップ112に移ってシートヒータHの通電を行う 。
【0055】 一方、前記ステップ303においてワンチップマイコン31は、タイマースイ ッチ25が押圧操作されなかったと判断した場合ステップ304に移り、マニュ アルスイッチ24が押圧操作されたか否かを判別する。そして、ワンチップマイ コン31はマニュアルスイッチ24が押圧操作されたと判断した場合、ステップ 115に移り、その押圧操作が1回目か、又は2回目かを判別する。ワンチップ マイコン31はその押圧操作が1回目であると判断したときにはステップ116 ,117において、前記と同様にシートヒータHへの通電等を行う。
【0056】 一方、前記ステップ115においてワンチップマイコン31は、マニュアルス イッチ24の押圧操作が2回目であると判断した場合にはステップ118,30 5に移り、フラグを0にリセットした後、エアコントローラ4よりハイレベルの 制御信号が出力されたかを判別する。そして、ワンチップマイコン31はエアコ ントローラ4よりハイレベルの制御信号を入力した場合、前記ステップ102へ リターンする。
【0057】 一方、ステップ305においてワンチップマイコン31はエアコントローラ4 よりハイレベルの制御信号を入力しなかった場合、ステップ119においてシー トヒータHの通電を停止する。また、ステップ305においてフラグが1に保持 されていると判断されているとき、ワンチップマイコン31はシートヒータHへ の通電を継続するようにしている。
【0058】 (第3実施例) 次に、第3実施例を図11〜13に基づいて説明する。 本実施例は図11に示すように、水温用コンパレータ9、室温用コンパレータ 11及びスイッチ6を直接シートコントローラ5のワンチップマイコン31に接 続したものである。
【0059】 つまり、前記アンド回路13を介さずに直接オートモードスイッチ6、水温用 コンパレータ9及び室温用コンパレータ11からハイレベル又はローレベルの信 号がワンチップマイコン31へ出力されるようになっている。一方、ワンチップ マイコン31の出力側には前記第2実施例同様、ドライバー回路23を介してシ ートヒータHが接続されている。
【0060】 前記ワンチップマイコン31は、前記オートモードスイッチ6、水温用コンパ レータ9及び室温用コンパレータ11からそれぞれハイレベルの信号を入力した 際、ドライバー回路23へハイレベルの信号を出力してシートヒータHの通電を 行うようになっている。また、ワンチップマイコン31は前記オートモードスイ ッチ6、水温用コンパレータ9及び室温用コンパレータ11の内、1つでもロー レベルの信号を入力した場合にはドライバー回路23へローレベルの信号を出力 するようになっている。
【0061】 そして、前記第2実施例の図7に示すステップ102のワンチップマイコン3 1の処理動作に代えて、本実施例では図12のフローチャートのステップ102 a〜102cを実行することにより同様な処理が可能となる。つまり、ステップ 102a,102b,102cにてオートモードスイッチ6、水温用コンパレー タ9、室温用コンパレータ11の内、いずれかからローレベルの信号が入力され た場合、ワンチップマイコン31はステップ103へ移る。反対に。全てがハイ レベルの信号を入力されている場合には、ステップ108に移る。
【0062】 従って、本実施例では、前記実施例と同様な効果を有するとともに、さらに装 置全体を小型化することができる。 なお、本考案は上記実施例に限定されるものではなく、考案の趣旨を逸脱しな い範囲で例えば次のように構成することもできる。
【0063】 (1)上記各実施例では、水温用基準電圧回路10が水温用コンパレータ9に 出力する出力電圧値VS0は、水温センサ7が27℃を検知した際に水温用コンパ レータ9に出力する検出電圧値VS1と同電圧値に設定されていたが、この水温用 基準電圧回路10が水温用コンパレータ9に出力する出力電圧値VS0を適宜変更 して実施してもよい。勿論、室温用基準電圧回路12においても同様である。
【0064】 (2)上記各実施例では、タイマースイッチ25を押圧操作した際、シートコ ントローラ5,30からドライバー回路23へ15分間ハイレベルの信号が出力 、即ちシートヒータHが15分間発熱したが、シートコントローラ5,30から ドライバー回路23へ出力されるハイレベルの信号の出力時間を適宜変更して実 施してもよい。
【0065】 (3)前記各実施例ではシートヒータHの通電制御の条件をオートモードスイ ッチ6、エンジン冷却水の水温及び車内温度であったが、これをオートモードス イッチ6と水温の2つの条件で制御するようにしてもよい。
【0066】 (4)前記各実施例では水温検出電圧値VS1はエアコンEが作動を開始する水 温27℃に相当する値に設定したが、これに限定されるものではなく、本考案の 趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更してもよい。
【0067】
【考案の効果】
以上詳述したように、本考案によれば、シートヒータによって自動車室内の暖 房を快適制御することができるとともに、シートヒータの無用な作動を防止し、 無駄な電力の消費を低減させることができるという優れた効果を奏する。
【提出日】平成4年8月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0058
【補正方法】変更
【補正内容】
【0058】 (第3実施例) 次に、第3実施例を図11及び図12に基づいて説明する。 本実施例は図11に示すように、水温用コンパレータ9、室温用コンパレータ 11及びスイッチ6を直接シートコントローラ5のワンチップマイコン31に接 続したものである。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0061
【補正方法】変更
【補正内容】
【0061】 そして、前記第2実施例の図7に示すステップ102のワンチップマイコン3 1の処理動作に代えて、本実施例では図12のフローチャートのステップ102 a〜102cを実行することにより同様な処理が可能となる。つまり、ステップ 102a,102b,102cにてオートモードスイッチ6、水温用コンパレー タ9、室温用コンパレータ11の内、いずれかからローレベルの信号が入力され た場合、ワンチップマイコン31はステップ103へ移る。反対に、全てがハイ レベルの信号を入力されている場合には、ステップ108に移る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1〜第3実施例を示す車内の概略図である。
【図2】第1実施例の車両用暖房装置の電気的構成を示
すブロック図である。
【図3】第1実施例のエアコントローラを詳細した電気
回路図である。
【図4】ドライバー回路を詳細した電気回路図である。
【図5】図4とは別のドライバー回路を詳細した電気回
路図である。
【図6】第2実施例の車両用暖房装置の電気的構成を示
すブロック図である。
【図7】第2実施例のワンチップマイコンの動作を示す
フローチャート図である。
【図8】同じく、第2実施例のワンチップマイコンの動
作を示すフローチャート図である。
【図9】第2実施例の別のタイプのワンチップマイコン
の動作を示すフローチャート図である。
【図10】同じく第2実施例の別のタイプのワンチップ
マイコンの動作を示すフローチャート図である。
【図11】第3実施例のワンチップマイコンの動作を示
すフローチャート図である。
【図12】同じく第3実施例のワンチップマイコンの動
作を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
3…座席シート、4…送風制御手段としてのエアコンコ
ントローラ、5…ヒータ制御手段としてのシートコント
ローラ、6…送風操作手段としてのオートモードスイッ
チ、7…水温検知手段としての水温センサ、8…室温検
知手段としての室温センサ、10…温度設定手段として
の水温用基準電圧設定回路、12…温度設定手段として
の室温用基準電圧設定回路、23…通電切換制御手段と
してのドライバー回路、30…ヒータ制御手段としての
シートヒータコントローラ、E…エアコン、H…シート
ヒータ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年8月21日
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図11
【補正方法】変更
【補正内容】
【図11】第3実施例の車両用暖房装置の電気的構成を
示すブロック図である。

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジン冷却水により暖められた空気を車
    内へ送風する送風手段(E)と、 前記送風手段(E)を作動させるための送風操作手段
    (6)と、 前記送風操作手段(6)が操作された状態において、前
    記エンジン冷却水が予め定められた温度以上になったと
    き、前記送風手段(E)を作動させる送風制御手段
    (4)とからなる車両用暖房装置において、 車内の座席シート(3)に取着され、発熱して前記座席
    シート(3)を暖めるシートヒータ(H)と、 前記シートヒータ(H)の通電又は通電の停止を行う通
    電切換手段(23)と、 前記エンジン冷却水の水温を検知する水温検知手段
    (7)と、 基準水温を設定する水温設定手段(10)と、 前記送風操作手段(6)が操作された状態において、前
    記水温検知手段(7)の検知した水温が、前記水温設定
    手段(10)の基準温度未満の場合には、前記通電切換
    手段(23)によってシートヒータ(H)の通電を行
    い、また、前記水温が基準水温に達した場合には、前記
    通電切換手段(23)によってシートヒータ(H)の通
    電の停止を行うヒータ制御手段(5)とからなる車両用
    暖房装置。
  2. 【請求項2】エンジン冷却水により暖められた空気を車
    内へ送風する送風手段(E)と、 前記送風手段(E)を作動させるための送風操作手段
    (6)と、前記送風操作手段(6)が操作された状態に
    おいて、前記エンジン冷却水が予め定められた温度以上
    になったとき、前記送風手段(E)を作動させる送風制
    御手段(4)とを備えた車両用暖房装置において、 座席シート(3)に設けられ、発熱して前記座席シート
    (3)を暖めるシートヒータ(H)と、 前記シートヒータ(H)の通電、又は通電の停止を行う
    通電切換手段(23)と、 前記エンジン冷却水の水温を検知する水温検知手段
    (7)と、 前記車内の温度を検知する室温検知手段(8)と、 基準水温及び基準車内温度を設定する温度設定手段(1
    0,12)と、 前記送風操作手段(6)が操作された状態において、前
    記水温検知手段(7)及び室温検知手段(8)の検知し
    た両温度が、ともに前記温度設定手段(10,12)に
    設定されたそれぞれの基準温度未満の場合には、シート
    ヒータ(H)の通電を行い、また、前記両温度の少なく
    とも一方が、前記温度設定手段(10,12)の基準温
    度以上となった場合には、前記通電切換制御手段(2
    3)によってシートヒータ(H)の通電の停止を行うヒ
    ータ制御手段(30)とを備えた車両用暖房装置。
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