JPH05188645A - 電子写真用正極性現像剤 - Google Patents

電子写真用正極性現像剤

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JPH05188645A
JPH05188645A JP4006405A JP640592A JPH05188645A JP H05188645 A JPH05188645 A JP H05188645A JP 4006405 A JP4006405 A JP 4006405A JP 640592 A JP640592 A JP 640592A JP H05188645 A JPH05188645 A JP H05188645A
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JP
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carrier
toner
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positive polarity
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JP4006405A
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English (en)
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Fumio Kondo
富美雄 近藤
Mitsuo Aoki
三夫 青木
Yasushi Nakamura
靖 中村
Satoshi Miyamoto
聡 宮元
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 摩擦帯電性が十分で、環境安定性が優れた電
子写真用正極性現像剤を提供すること。 【構成】 ポリエステル樹脂と第4級アンモニウム塩を
含有するトナー及びカーボンブラックとシランカップリ
ング剤を含有するシリコーン樹脂を被覆層としたキャリ
アからなる二成分現像剤において、このシランカップリ
ング剤が塩素を含むアルコキシシランカップリング剤で
ある電子写真用正極性現像剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法や静電印刷
法などに用いられる正極性の電子写真用現像剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、トナーを用いて静電潜像を現像す
る方法としては、カスケード現像法(米国特許第261
8552号明細書参照)や磁気ブラシ現像法(米国特許
第2874063号明細書参照)が知られている。この
いずれの方法においても2成分系乾式現像剤が用いられ
ている。
【0003】この2成分系乾式現像剤は、比較的大きな
キャリア粒子表面上に微小なトナー粒子が、両粒子の摩
擦により発生した電気力により保持されており、静電潜
像に接近されると、静電潜像が形成する電界によるトナ
ー粒子に対する該潜像方向への吸引力が、トナー粒子と
キャリア粒子間の結合力に打ち勝ってトナー粒子は静電
潜像上に吸引付着されて、静電潜像が可視化されるもの
である。
【0004】そして、現像剤は現像によって消費された
トナーを補充しながら反復使用される。
【0005】この場合、トナー粒子は必ず光導電体上の
所望の像領域へ優先的に引きつけられるような正確な帯
電性および電荷の大きさを有していなければならない。
また、キャリアは長期間の使用中、常にトナー粒子を所
望とする極性で、かつ、充分な帯電量に摩擦帯電してい
なければならない。
【0006】しかしながら、従来の現像剤は、粒子間の
衝突、または粒子と現像機械との衝突などの機械的衝
突、またはこれらによる発熱によって、トナー粒子の一
部はキャリア粒子の表面に物理的に付着して膜を形成す
る性質がある。このような状態になると、キャリア粒子
表面上にトナー材の膜が除々に蓄積され、キャリア粒子
とトナー粒子との間の摩擦帯電がトナー同士の摩擦帯電
に置換されてしまい、現像剤全体の摩擦帯電性が劣化
し、ひいてはコピー画像の地肌部にトナーが多数付着し
て、いわゆる地汚れの現象が生じ、コピー品質が低下す
ることとなる。
【0007】また、キャリア表面上のトナー膜の形成が
多くなると、現像剤全体を交換しなければならなくな
り、コスト増につながる欠点がある。
【0008】このようなスペント化を防止するため、従
来よりキャリア表面に種々の樹脂を被覆する方法が提案
されているが、いまだ満足の行くものは得られていな
い。
【0009】例えば、スチレン−メタクリレート共重合
体、スチレン重合体などの樹脂で被覆されたキャリア
は、帯電特性は優れているが、表面の臨界表面張力が比
較的高く、繰り返し複写するうちに、やはりスペント化
が起きるため、現像剤としての寿命がそれほど長くな
い。
【0010】また、四フッ化エチレン重合体を被覆した
キャリアは表面張力が低いため、トナーのスペント化は
起き難いが、四フッ化エチレン重合体が摩擦帯電系列に
おいて、最も負側に位置していることから、トナーを負
極性に帯電しようとする場合には用いることができな
い。
【0011】また、低表面張力を持つものとして、シリ
コーン樹脂含有の被覆層でコートしたキャリアが提案さ
れている。
【0012】例えば、不飽和シリコーン樹脂とオルガノ
シリコーン、シラノールなどをスチレン〜アクリル樹脂
と混合してキャリア表面を被覆したもの(米国特許第3
562533号明細書)、ポリフェニレン樹脂とオルガ
ノシリコーンターポリマー樹脂とで表面を被覆されたキ
ャリア(米国特許第3847127号明細書);スチレ
ン〜アクリレート〜メタクリレート樹脂と、オルガノシ
ラン、シラノール、シロキサンなどで表面を被覆された
キャリア(米国特許第3627522号明細書);シリ
コーン樹脂と正帯電特性を有する窒素含有樹脂とを含有
するコート層で被覆されたキャリア(特開昭55−12
7567号公報);および樹脂変性シリコーン樹脂で表
面を被覆されたキャリア(特開昭55−157751号
公報)などが挙げられる。
【0013】シリコーン樹脂被覆キャリアにすることに
よって、耐スペント性は向上するが、キャリアの見かけ
比抵抗が高くなるので、周辺効果を生じやすく、広い黒
領域、中間調領域の再現性が悪くなる欠点がある。ま
た、トナー離脱時のカウンターチャージも過大となるの
で、静電現像による非画像部へのキャリア付着が発生し
やすくなる。特にこの現象は高バイアス時に顕著に発生
する。
【0014】そこで、シリコーン樹脂からなる被覆層に
カーボンブラックなどの導電性を有する物質を混在させ
ることが提案されている。
【0015】例えば、特開昭56−126843号公報
には、カーボンブラックと樹脂とを主成分とする材料で
被覆したキャリアが開示され、特開昭62−45984
号公報には、多孔性カーボンブラックを被覆層中に含有
させたキャリアが開示されている。
【0016】このように、キャリア表面にカーボンブラ
ックを含有するシリコーン樹脂を被覆すると耐スペント
性が向上し、かつキャリアの抵抗も容易に調整できる
が、その反面、反復使用によってカーボンブラックが経
時で被覆層から離脱し、キャリア表面に帯電阻害粒子と
して浮遊する。
【0017】これら帯電阻害粒子はキャリアが本来保持
しうる帯電能力を一時的に低下させている。キャリアの
帯電能力が見掛け上低下していると、現像が開始してか
ら比較的早い時期に帯電阻害粒子の消費に伴うキャリア
帯電能力の上昇現象が生じる。この結果、現像部内のト
ナー濃度が上昇し、画像上には地汚れが発生する。
【0018】これらの問題を解決するため、特開昭62
−182759号公報ではシランカップリング剤や変性
シリコーンオイルなどで、カーボンブラックを処理する
方法が開示されている。
【0019】このように、シランカップリング剤や変性
シリコーンオイルなどで処理されたカーボンブラックは
被覆層からの離脱が見られない。しかしながら、トナー
の極性に対して適切な摩擦帯電性を付与しうるシランカ
ップリング剤や変性シリコーンオイルを用いないと、現
像剤の摩擦帯電量が十分な水準とはならない。
【0020】特にこの現象はポリエステル樹脂を正極性
トナーに用いた場合に顕著に発生する。
【0021】一方、トナーの結着樹脂としては従来から
スチレン系樹脂が多く用いられてきた。しかし、このト
ナーは経時使用や環境中での帯電量安定性には優れてい
るが、塩ビマットへの融着や低温定着(含高速定着)に
は対応できないため等多くの問題をかかえていた。
【0022】そこで、近年はスチレン系樹脂にかわっ
て、ポリエステル樹脂が用いられるようになった。ポリ
エステル樹脂と塩ビマット中の可塑剤とはそのSP値が
離れているため塩ビマットへの融着が防止できる。ま
た、オフセット現象を発生せずに低温で良好な定着がで
きる。
【0023】しかしながら、ポリエステル樹脂はそれ自
体が負極性の摩擦帯電性を示すため、ポリエステル樹脂
を負極性トナーの結着樹脂として使用する場合は摩擦帯
電性の制御が容易であるが、正極性トナーとして使用す
る場合は摩擦帯電性の制御が困難であった。
【0024】また、ポリエステル樹脂は化学構造上−C
OOH、−OH基等の官能基が残存しているため、帯電
量が温湿度等の影響を受け易いという問題があった。
【0025】これらを改善する方法として、トナーの主
成分である結着樹脂の摩擦帯電性を利用する方法や、帯
電制御剤を添加する方法等が提案されている。正極性の
帯電制御剤として実用化されているものとしては特公昭
41−2427号公報等に記載されているニグロシン系
染料や、USP第3,565,654号公報等に記載さ
れた第4級アンモニウム塩等があげられる。ニグロシン
系染料は高電荷付与性と安価であることから従来より広
く使用されてきている。しかしニグロシン系染料は一般
的に構造が複雑で安定性に乏しく、例えば機械的摩擦や
衝撃、温湿度条件、電気的衝撃や光照射等により分解あ
るいは変質したりして電荷付与性能が低下するという欠
点を有している。これらの欠点を改良した帯電制御剤と
して特開昭60−169857号公報には新規な第4級
アンモニウム塩化合物が開示されており、従来の諸問題
の多くは改良されている。
【0026】このように、トナーについてはポリエステ
ル樹脂と特開昭60−169857号公報に開示の帯電
制御剤を使用することによって、塩ビマット融着や低温
定着(含高速定着)及び摩擦帯電性の十分な水準への対
応は可能となったが、その反面、十分な摩擦帯電量を満
足するためには、ある程度の添加量を維持しなければな
らず、コストが高くなるという問題があった。また、使
用環境により、帯電量が大きく変動するという問題はい
まだに未解決のままであった。帯電量が使用環境によっ
て変動すると次の様な不具合が生じる。まず、高温高湿
時には、現像剤の帯電量が低下するため、地汚れや解像
力が悪化し、トナー飛散も発生する。そして、低温低湿
時には、現像剤の帯電量が上昇するため、画像濃度が低
下し、周辺効果が発生する。
【0027】一方、キャリアについても、シリコーン樹
脂とカーボンブラック及びシランカップリング剤等から
なる被覆層を使用することによって、耐スペント性や帯
電上昇の抑制及び電気抵抗の調整は可能となったが、特
にポリエステル樹脂を正極性トナーに使用した場合に、
トナーの極性に対して適切な摩擦帯電性を付与しうるシ
ランカップリング剤や変性シリコーンオイルを用いない
と、現像剤の摩擦帯電量が著しく低下するという問題が
おこった。
【0028】これは、キャリアの被覆層に含有されるシ
ランカップリング剤の官能基の種類によって、現像剤の
摩擦帯電量が大きく変動するからである。つまり、正極
性を容易に示す官能基を含有するシランカップリング剤
を用いて、正極性トナーを摩擦帯電させると、その性質
上どうしてもトナーは正極性を帯びにくくなり、その結
果、負極性を帯び易いポリエステル樹脂を正極性トナー
に使用した場合には、帯電制御剤を過多に添加しなけれ
ばならず、副作用として環境安定性はさらに悪化し、コ
ストもさらに高くなる。
【0029】以上のことから、ポリエステル樹脂を正極
性トナーとして用いた場合でも、トナーを正極性にキャ
リアを負極性に十分に帯電せしめる官能基を含有するシ
ランカップリング剤の提供が求められていた。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の点を解
決しようとするもので、 (1)その目的の第1はポリエステル樹脂と4級アンモ
ニウム塩を含有するトナーとカーボンブラックとシラン
カップリング剤を含有するシリコーン樹脂を被覆層とし
たキャリアの利点を何ら損ねることなく、摩擦帯電性が
十分に高く、その環境安定性にも優れ、かつ帯電制御剤
量が極力少ない正極性の電子写真用現像剤を提供するこ
とにある。
【0031】(2)その目的の第2は帯電量分布が極力
狭く、かつ環境安定性がさらに向上する正極性の電子写
真用現像剤を提供することにある。
【0032】(3)その目的の第3は、中間調領域の再
現性がさらに向上する正極性の電子写真用現像剤を提供
することにある。
【0033】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の構成は、特許請求の範囲に記載のとおりの電
子写真用正極性現像剤である。
【0034】本発明によれば、塩素を含むアルコキシシ
ランカップリング剤を用いることによって、ポリエステ
ル樹脂と4級アンモニウム塩を含有するトナーと、カー
ボンブラックとシランカップリング剤を含有するシリコ
ーン樹脂を被覆層としたキャリアの利点を何ら損ねるこ
となく、摩擦帯電量が十分に高く、その環境安定性にも
優れ、かつ帯電制御剤が極力少ない正極性の電子写真用
現像剤が提供されるものである。
【0035】次に、本発明を詳しく説明する。
【0036】まず、本発明で用いられる塩素を含むアル
コキシシランカップリング剤は、 Rm−Si−Yn Rはアルコキシ基 Yは塩素を含有する炭化水素基 mは1〜3の整数 nは3〜1の整数 なる式で表わされる化合物であり、シリコーン樹脂10
0重量部に対して0.1〜10重量部、好ましくは0.
2〜5重量部添加するのが良い。
【0037】塩素原子を含むアルコキシシランカップリ
ング剤の具体例としては次のような構造式の物が挙げら
れる。
【0038】
【0039】
【化3】
【0040】本発明において結着樹脂として用いるポリ
エステル樹脂は、アルコールとカルボン酸との縮重合に
よって得られるが、用いられるアルコールとはポリエチ
レングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレン
グリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−
プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオ
ペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール等のジオ
ール類、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキ
サン、フェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリ
エキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピ
レン化ビスフェノールA等のエーテル化ビスフェノール
類、これらを炭素数3〜22の飽和もしくは不飽和の炭
化水素基で置換した2価のアルコール単体、その他の2
価のアルコール単体を挙げることができる。
【0041】また、ポリエステル樹脂を得るために用い
られるカルボン酸としては、例えばマレイン酸、フマー
ル酸、メサコン酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタ
コン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シク
ロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバ
チン酸、マロン酸、これらを炭素数3〜22の飽和もし
くは不飽和の炭化水素基で置換した2価の有機酸単量
体、これらの酸無水物、低級アルキルエステルとリノレ
イン酸の2量体、その他の2価の有機酸単量体を挙げる
ことができる。
【0042】結着樹脂として用いるポリエステル樹脂を
得るためには、以上の2官能性単量体のみによる重合体
のみでなく、3官能以上の多官能性単量体による成分を
含有する重合体を用いることも好適である。かかる多官
能性単量体である3価以上の多価アルコール単量体とし
ては、例えばソルビトール、1,2,3,6−ヘキサン
テトロール、1,4−サルビタン、ペンタエスリトー
ル、ジペンタエスリトール、トリペンタエスリトール、
蔗糖、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペ
ンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパン
トリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオー
ル、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、
1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン、その他を
挙げることができる。
【0043】また3価以上の多価カルボン酸単量体とし
ては、例えば1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、
1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−シ
クロヘキサントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレン
トリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン
酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−
ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2
−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、テトラ
(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オ
クタンテトラカルボン酸、エンボール3量体酸、これら
の酸無水物、その他を挙げることができる。
【0044】本発明で用いられる第4級アンモニウム塩
は従来から公知の第4級アンモニウム塩であれば、いず
れを用いても構わない。具体例としては次のような構造
式の物等が挙げられる。
【0045】
【化4】
【0046】
【化5】
【0047】しかしながら、帯電制御剤の分散をさらに
向上させ、帯電量分布が極力狭く、かつ環境安定性がさ
らに向上する正極性の電子写真用現像剤を得るために
は、下記の一般式(I)で示される繰返し単位65〜9
7重量%と一般式(II)で示される繰返し単位35〜3
重量%からなり、かつ重量平均分子量が2,000〜1
0,000の範囲内にある第4級アンモニウム塩基含有
共重合体を用いることが最も好ましい。
【0048】一般式(I)
【0049】
【化6】
【0050】(式中R1は水素原子またはメチル基であ
る。) 一般式(II)
【0051】
【化7】
【0052】(式中R2は水素原子またはメチル基であ
り、R3はアルキレン基であり、R4、R5及びR6は各々
アルキル基である。) 本発明で用いられる顔料または染料としては、カーボン
ブラック、ニグロシン(C.I.No.50415B)、ア
ニリンブルー(C.I.No.50405)、カルコニルブ
ルー、クロムイエロー(C.I.No.14090)、ウル
トラマリンブルー(C.I.No.77103)、メチレン
ブルークロライト(C.I.No.52015)、フタロシ
アニンブルー(C.I.No.74160)、デュポンオイ
ルレッド(C.I.No.26015)、キノリンイエロー
(C.I.No.47005)、マラカイトグリーンオキザ
レート(C.I.No.42000)、ランプブラック
(C.I.No.77266)、ローズベンガル(C.I.N
o.45435)、ザポンファスブラックニュー(C.I.
No.12195 Solvent Dye)など従来公
知のいかなる染顔料およびこれらの混合物が挙げられ
る。
【0053】本発明で用いられる離型剤としては、従来
公知の固形シリコーンワニス、高級脂肪酸、高級アルコ
ール、ポリオレフィンワックスや天然ワックスが挙げら
れ、特にカルナウバワックス、モンタン系エステルワッ
クスやライスワックスなどの天然ワックスは、低融点で
あるため低温定着を目的とする本トナーには最も有効で
ある。
【0054】本発明で用いられるトナーはポリエステル
樹脂と4級アンモニウム塩を主成分として、染顔料や離
型剤を適宜含有するもので、その製造方法は従来公知の
方法が用いられる。具体的には、上記成分をよく混合
し、熱ロールミルで混練した後、冷却、固化後粉砕、分
級する。また、必要に応じて添加物を混合してもよい、
添加物としては、例えばテフロン、ステアリン酸などの
滑剤、あるいは酸化セリウム、炭化ケイ素などの研摩
剤、あるいはコロイダルシリカ、酸化アルミニウムなど
の流動性付与剤、ケーキング防止剤などがある。
【0055】本発明で用いられるシリコーン樹脂として
は、従来知られている、いずれのシリコーン樹脂であっ
てもよく、オルガノシロキサン結合のみからなるストレ
ートシリコーン樹脂およびアルキッド、ポリエステル、
エポキシ、ウレタンなどで変性したシリコーン樹脂が挙
げられる。
【0056】
【化8】
【0057】上記式中R1は水素原子、炭素原子数1〜
4のアルキル基またはフェニル基、R2およびR3は水素
基、炭素原子1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜のア
ルコキシ基、フェニル基、フェノキシ基、炭素原子数2
〜4のアルケニル基、炭素原子数2〜4のアルケニルオ
キシ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、エチレンオキ
シド基、グリシジル基または下記各個(化9)で示され
る基である。
【0058】
【化9】
【0059】(上記式中R4,R5はヒドロキシ基、カル
ボキシル基、炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子
数1〜4のアルコキシ基、炭素原子数2〜4のアルケニ
ル基、炭素原子数2〜4のアルケニルオキシ基、フェニ
ル基、フェノキシ基、k,l,m,n,o,pは1以上
の整数を示す。) 上記各置換基は未置換のもののほか、例えばアミノ基、
ヒドロキシ基、カルボキシル基、メルカブト基、アルキ
ル基、フェニル基、エチレンオキシド基、グリシジル
基、ハロゲン原子のような置換基を有していてもよい。
【0060】例えば、市販品としてストレートシリコー
ン樹脂は、信越化学社製のKR271,KR255,K
R152,東レダウコーニングシリコーン製のSR24
00,SR2405等があり、変性シリコーン樹脂は、
信越化学社製のKR206(アルキッド変性)、KR5
208(アクリル変性)、ES1001N(エポキシ変
性)、KR305(ウレタン変性)、東レダウコーニン
グシリコーン製のSR2115(エポキシ変性)、SR
2110(アルキッド変性)などがある。
【0061】本発明でキャリアの抵抗調節剤として使用
するカーボンブラックは1〜500μmの平均粒径であ
って、例えば、ファーネスブラック、アセチレンブラッ
ク、チャンネルブラックなどのすべてのカーボンブラッ
クが使用できる。
【0062】また本発明において、キャリアの動的電気
抵抗を2.0〜7.0×108Ωとしたのは、動的電気
抵抗が2.0×108Ω以下では中間調再現性の余裕度
が低下するためであり、7.0×108Ω以上では周辺
効果の余裕度が低下するためである。従って両者の品質
を満足するためには、キャリアの動的電気抵抗を2.0
〜7.0×108Ωに維持することが最も好ましい。
【0063】本発明において、シリコーン樹脂で被覆す
るキャリア核粒子としては、平均粒径が10〜1000
μm、好ましくは30〜500μmの砂、コバルト、
鉄、銅、ニッケル、亜鉛、アルミニウム、黄銅、ガラ
ス、フェライト、マグネタイト、ヘマタイト等の非金属
や金属、金属合金等、従来使用されている材料が広く用
いられる。
【0064】本発明で用いられるキャリアは上記シリコ
ーン樹脂とカーボンブラック及び塩素を含むアルコキシ
シランカップリング剤からなる被覆層をもつもので、そ
の製造方法はまず、シリコーン樹脂とカーボンブラック
及び塩素を含むアルコキシシランカップリング剤を適宜
のミキサーで分散し、この被覆層組成物を上記核粒子表
面に噴霧法などの従来公知の手段で塗布する。また、本
発明において、被覆層の膜厚はあまり薄くても、またあ
まり厚くても不都合を生じやすく、0.1〜20μmが
好ましい。
【0065】
【実施例】次に本発明を実施例と比較例を挙げて具体的
に説明するが、本発明はこれらの具体的構成に限定され
るものではない。
【0066】なお、実施例、比較例に記載の各成分の量
(部)はすべて重量部である。
【0067】実施例1 ポリエステル樹脂(重量平均分子量250,000) 84部 脱遊離脂肪酸型カルナウバワックス(酸価2) 5部 カーボンブラック(#44:三菱カーボン社製) 10部 下記4級アンモニウム塩 1部
【0068】
【化10】
【0069】上記トナー原料を混合し、熱ロールミルで
混練後、冷却固化し、さらに粉砕分給して平均粒径10
μmのトナーを得た。
【0070】このトナー100部にコロイダルシリカ3
部を混合し、トナーa1とする。
【0071】 シリコーン樹脂溶液(SR2411:東レダウコーニング社製) 100部 カーボンブラック 6部 γ−クロロプロピルトリメトキシシラン {Cl・CH2CH2CH2Si(OCH33} 1部 トルエン 100部 上記混合物をホモミキサーで20分間分散し、被覆層形
成液を調製した。
【0072】流動床型塗布装置を用いて、この被覆層形
成液を粒径100μmの球状フェライト1000部の表
面に塗布してシリコーン樹脂被覆キャリアを得た。この
キャリアをキャリアb1とする。
【0073】キャリアb1 100部に対し、トナーa
1 3部を混合し、現像剤A1を作製した。
【0074】比較例1 実施例1で用いたキャリアのγ−クロロプロピルトリメ
トキシシランを下記のアミノシランカップリング剤に変
更した以外は、すべて実施例1と同じ方法を用いてキャ
リアb2を得た。キャリアb2 100部に対し、トナ
ーa1 3部を混合し、現像剤A2を作製した。
【0075】γ−(2−アミノエチル)アミノプロピル
トリメトキシシラン NH2CH2CH2NHCH2CH2CH2Si(OCH33 比較例2 実施例1で用いたトナーの4級アンモニウム塩の添加量
を3部に変更した以外は、すべて実施例1と同じ方法を
用いてトナーa2を得た。
【0076】キャリアb2 100部に対し、トナーa
2 3部を混合し、現像剤A3を作製した。
【0077】実施例2 ポリエステル樹脂(重量平均分子量250,000) 84部 酸化ライスワックス(酸化20) 5部 カーボンブラック(#44:三菱カーボン社製) 10部 4級アンモニウム塩基含有共重合体 1部 上記原料を用い実施例1と同じ方法でトナーを作製し
た。このトナーをa3とする。キャリアb1 100部
に対しトナーa3 3部を混合し、現像剤A4を作製し
た。
【0078】実施例3 実施例2で用いたキャリアのカーボンブラックの添加量
を2部に変更した以外は、すべて実施例2と同じ方法を
用いてキャリアb3を得た。キャリアb3 100部に
対し、トナーa3 3部を混合し、現像剤A5を作製し
た。
【0079】実施例4 実施例2で用いたキャリアのカーボンブラックの添加量
を4部に変更した以外は、すべて実施例2と同じ方法を
用いてキャリアb4を得た。キャリアb4 100部に
対し、トナーa3 3部を混合し、現像剤A6を作製し
た。
【0080】{動的電気抵抗の測定}被覆キャリアb1
〜b4を磁石を内蔵した導通スリーブで撹拌しながら、
スリーブ上に設置されたドクターブレードに直流電圧を
印加した。スリーブからアースに流れる電流値を測定し
て、これを下記の式に代入して、動的電気抵抗値を求め
た。
【0081】
【数1】
【0082】{現像剤帯電量と帯電量分布及び環境安定
性の求め方}現像剤A1〜A6の帯電量を下記の方法に
従って測定した。環境依存性は低温低湿帯電量と高温高
湿帯電量との変動率として表わす。
【0083】(i)常温常湿帯電量 120mlステンレスポットにトナー3部とキャリア1
00部を入れ、10分間撹拌しブローオフ法により帯電
量を求める。
【0084】また、イースパートアナライザーにより、
帯電量の分布も求める。
【0085】(ii)低温低湿帯電量 10℃、20%相対湿度(RH)の低温低湿室にトナー
3部とキャリア100部を3時間調湿する。その後12
0mlステンレスポットにトナーとキャリアを入れ、1
0分間撹拌し、ブローオフ法により帯電量を求める。
【0086】(iii)高温高湿帯電量 30℃、85%RHの高温高湿室にトナー3部とキャリ
ア100部を3時間調湿する。その後、120mlステ
ンレスポットにトナーとキャリアを入れ、10分間撹拌
し、ブローオフ法により帯電量を求める。
【0087】
【数2】
【0088】☆:0〜5 ○:5〜10 △:10〜30 ×:30< {耐スペント性}被覆キャリアb1〜b4各100部と
上記トナー3部とを100mlステンレス製ポットに入
れ、24時間連続撹拌して、耐スペント性の評価を行っ
た。
【0089】スペント量は24時間撹拌後の現像剤(ト
ナーとキャリアの混合物)をブローオフした後、その重
量を測定する(W1)。
【0090】次に、トルエン中に入れて融着物を溶解
し、重量を測定する(W2)。下記式によりスペント量
を求めた。
【0091】
【数3】
【0092】 ☆:0〜0.01 ○:0.01〜0.0
2 △:0.02〜0.05 ×:0.05< {定着性}現像剤A1〜A6を低温定着(含高速定着)
用に改造した当社製FT−4820で画像出しを行な
い、高温側と低温側の定着性を評価した。
【0093】{キャリア付着評価}現像剤A1〜A6を
当社製FT−4820にて画像出しを行ない、画像部と
非画像部のキャリア付着発生の有無を評価した。
【0094】{中間調再現性}現像剤A1〜A6をコダ
ック社製グレイスケールをチャートとして、画像出しを
行ない、中間調画像の再現性を評価した。
【0095】試験結果 実施例1〜4と比較例1〜2の評価結果を表1に示す。
【0096】実施例1 実施例1と比較例1,2から、本発明の塩素基を含むア
ルコキシシランカップリング剤を用いることによって、
ポリエステル樹脂と4級アンモニウム塩を含有するトナ
ーとカーボンブラックとシランカップリング剤を含有す
るシリコーン樹脂を被覆層としたキャリアの利点を何ら
損ねることなく、摩擦帯電量が十分に高く、その環境安
定性にも優れ、かつ帯電制御剤が極力少ない正極性の電
子写真用現像剤が提供される。
【0097】実施例2 従来公知の4級アンモニウム塩を本発明の4級アンモニ
ウム塩基含有共重合体に替えることによって、帯電量分
布が極力狭く、かつ環境安定性がさらに向上する正極性
の電子写真用現像剤が提供される。
【0098】実施例3 実施例2で用いたキャリアの動的電気抵抗を1.0から
8.0に替えた以外はすべて実施例2と同じ方法を用い
てキャリアを得た。このキャリアの品質面については実
施例2で得られたキャリアと同等であった。
【0099】実施例4 実施例3で用いたキャリアの動的電気抵抗を8.0から
5.0に替えた以外はすべて実施例3と同じ方法を用い
てキャリアを得た。実施例1,3,4から、キャリアの
動的電気抵抗を2.0〜7.0×108Ωにすることに
よって、中間調再現性がさらに向上する正極性の電子写
真用現像剤が提供される。
【0100】
【表1】
【0101】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明の電子写
真用現像剤は摩擦帯電性が十分に高く、環境安定性の優
れた電子写真用正極性現像剤である。
【0102】また、中間領域の再現性も優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 9/10 352 (72)発明者 宮元 聡 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステル樹脂と第4級アンモニウム
    塩を少なくとも含有するトナー及びカーボンブラックと
    シランカップリング剤を含有するシリコーン樹脂を被覆
    層としたキャリアからなる二成分現像剤に於いて、該シ
    ランカップリング剤が塩素を含むアルコキシシランカッ
    プリング剤であることを特徴とする電子写真用正極性現
    像剤。
  2. 【請求項2】 第4級アンモニウム塩が一般式(I)で
    示される繰返し単位65〜97重量%と一般式(II)で
    示される繰返し単位35〜3重量%からなり、かつ重量
    平均分子量が2,000〜10,000の範囲内にある
    第4級アンモニウム塩基含有共重合体であることを特徴
    とする請求項1記載の電子写真用正極性現像剤。 一般式(I) 【化1】 (式中R1は水素原子またはメチル基である。) 一般式(II) 【化2】 (式中R2は水素原子またはメチル基であり、R3はアル
    キレン基であり、R4、R5及びR6は各々アルキル基で
    ある。)
  3. 【請求項3】 キャリアの動的電気抵抗が2.0〜7.
    0×108Ωであることを特徴とする請求項2記載の電
    子写真用正極性現像剤。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0876518A (ja) * 1994-09-05 1996-03-22 Mitsubishi Chem Corp トナー及び現像剤
US6268100B1 (en) * 1994-09-19 2001-07-31 Xerox Corporation Carrier particles with halosilanated pigments
WO2009031403A1 (ja) * 2007-09-03 2009-03-12 Imex Co., Ltd. トナーの製造方法

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