JPH1078681A - 静電潜像現像用キャリア及び現像剤 - Google Patents

静電潜像現像用キャリア及び現像剤

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JPH1078681A
JPH1078681A JP25093796A JP25093796A JPH1078681A JP H1078681 A JPH1078681 A JP H1078681A JP 25093796 A JP25093796 A JP 25093796A JP 25093796 A JP25093796 A JP 25093796A JP H1078681 A JPH1078681 A JP H1078681A
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JP
Japan
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carrier
coupling agent
antioxidant
aminosilane coupling
toner
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JP25093796A
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English (en)
Inventor
Kimitoshi Yamaguchi
公利 山口
Yuji Yamashita
裕士 山下
Hiroaki Matsuda
浩明 松田
Akiyoshi Sugiyama
明美 杉山
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長時間使用してもキャリアへのスペントがな
く、帯電量の低下、トナーの飛散及び地肌汚れがなく、
かつフルカラー電子写真においても安定した画像品質を
維持できる高耐久キャリア及び現像剤を提供する。 【解決手段】 芯材表面に樹脂被覆層を有する静電潜像
現像剤用キャリアにおいて、樹脂被覆層がシリコーン樹
脂、アミノシランカップリング剤及び酸化防止剤を含有
する。特に酸化防止剤を芯材近くに多く含有させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真、静電記
録、静電印刷などに使用される静電潜像現像用キャリア
及びそれを用いた現像剤に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真に用いられている乾式現像方式
は、摩擦帯電付与部材と摩擦させた粉体トナ−を、静電
潜像に静電的に付着させて可視像を形成するものであ
る。この乾式現像方法には、トナーのみを主成分とする
いわゆる一成分系現像方式と、ガラスビース、磁性体キ
ャリア、あるいは、それらの表面を樹脂などで被覆した
コートキャリアとトナーを混合して使用する、いわゆる
二成分系現像方式がある。後者で用いられる二成分現像
剤は、比較的大きなキャリア粒子表面上に微小なトナー
粒子が両粒子の摩擦により発生した電気力により保持さ
れており、静電潜像に近接されると、静電潜像が形成す
る電界により、トナー粒子がキャリア粒子との結合力に
打ち勝って、静電潜像上に現像されるものである。そし
て、現像剤は現像によって消費されたトナーを補充しな
がら反復使用される。従って、キャリア粒子は長時間の
使用中、常にトナー粒子を所望する極性で、かつ、充分
な帯電量に摩擦帯電しなければならない。しかしなが
ら、粒子間の衝突、粒子と現像装置内での機械的撹拌、
又はこれらによる発熱で、キャリア粒子表面にトナーが
融着し、いわゆるスペントトナーが生じ、キャリア粒子
の帯電特性が使用時間と共に低下する。それに伴い、画
像の地肌汚れや、トナー飛散が生じるため、現像剤全体
を取り替える必要か生じる。
【0003】このようなスペント化を防止するため、キ
ャリア芯材表面に、表面エネルギーの低い樹脂、例えば
フッ素樹脂、シリコーン樹脂などをコートすることによ
りキャリアの長寿命化が図られてきた。シリコーン樹脂
は繰り返し使用により、わずかずつ被膜が削れていくこ
とにより、新しい樹脂層が露出し、キャリアの摩擦帯電
能力が維持される。
【0004】このようなシリコーンキャリアに関する従
来技術としては、次のようなものがある。 特開昭55−127569:常温硬化型シリコーン樹脂
と正帯電性窒素樹脂で被覆したキヤリア 特開昭55−157751:変性シリコーン樹脂を少な
くとも1種含有した被覆材をコートしたキャリア 特開昭56−140358:常温硬化型シリコーン樹脂
及びスチレン・アクリル樹脂を含有した樹脂被覆層を有
するキャリア 特開昭57− 96355:核粒子表面をシリコーン樹
脂で2層以上コートし、層間に接着性がないようにした
キャリア 特開昭57− 96356:核粒子表面にシリコーン樹
脂を多層塗布したキャリア 特開昭58−207054:炭化ケイ素を含有するシリ
コーン樹脂で表面を被覆したキャリア このようなシリコーンキャリアは、正負両方の帯電性の
トナーに対して広く用いられているが、更に、次のよう
にアミノシランカップリング剤を含有させると、シリコ
ーン樹脂の構造中にアミノ基が取り込まれ、トナーに充
分な負帯電性を付与できるキャリアが得られる。 特開昭58−168056:オルガノアルコキシシラン
被覆キャリア(アミノ基含有) 特開昭60− 19156:アミノシランカップリング
剤を含有するシリコーン樹脂で被覆したキャリア 特開昭61−140951:アミノシランカップリング
剤を含有する樹脂で被覆したキヤリア 特開平07−104522:アミノシランカップリング
剤を含有させたシリコーン樹脂又は変性シリコーン樹脂
からなる被覆樹脂層を有するキャリア
【0005】しかしながら、上記従来例のようにして得
られたキャリアは、繰り返し使用して行くと、スペント
トナーは生じていないにもかかわらず、トナー帯電量が
低下する傾向があり、それに伴い、トナー飛散及び地汚
れが起こる。特にフルカラー電子写真システムでは、帯
電量が低下すると、ハイライト部の画像濃度が変化し易
く、高画質を維持できないのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、長時
間使用してもキャリアへのスペントが少なく、帯電量の
低下、トナー飛散及び地肌汚れが発生せず、かつ、フル
カラートナー電子写真においても、安定した画像品質を
維持できる高耐久キャリア及び現像剤を提供することで
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、第一
に、芯材表面に樹脂被覆層を有する静電潜像現像用キャ
リアにおいて、樹脂被覆層がシリコーン樹脂、アミノシ
ランカップリング剤及び酸化防止剤を含有することを特
徴とする静電潜像現像用キャリアが提供される。第二
に、上記第一に記載した静電潜像現像用キャリアにおい
て、アミノシランカップリング剤の含有量が芯材に近い
ほど多いことを特徴とする静電潜像現像用キャリアが提
供される。第三に、上記第一又は第二に記載した静電潜
像現像用キャリアにおいて、酸化防止剤の含有量が芯材
に近いほど多いことを特徴とする静電潜像現像用キャリ
アが提供される。第四に、上記第一、第二又は第三に記
載した静電潜像現像用キャリアにおいて、低抵抗物質が
樹脂被覆層の表層に近いほど多く含有されていることを
特徴とする静電潜像現像用キャリアが提供される。第五
に、上記第一に記載した静電潜像現像用キャリアにおい
て、アミノシランカップリング剤が4級アンモニウム塩
であることを特徴とする静電潜像現像用キャリアが提供
される。第六に、上記第一に記載した静電潜像現像用キ
ャリアにおいて、酸化防止剤が高分子型フェノール系化
合物であることを特徴とする静電潜像現像用キャリアが
提供される。第七に、芯材表面に樹脂被覆層を有する静
電潜像現像用キャリアとトナーを混合した現像剤におい
て、樹脂被覆層にシリコーン樹脂とアミノシランカップ
リンク剤を含有するキャリアをトナーと混合する前にオ
ゾンに暴露することを特徴とする現像剤が提供される。
第八に、上記第七に記載した現像剤において、樹脂被覆
層が酸化防止剤を含有することを特徴とする現像剤が提
供される。第九に、上記第八に記載した現像剤におい
て、トナー中に酸化防止剤を含有することを特徴とする
現像剤が提供される。
【0008】以下に本発明を詳細に説明する。本発明者
らはアミノシランカップリング剤が含有されたシリコー
ンコートキャリアにおける経時での帯電量低下につい
て、鋭意検討したところ、以下のことが分かった。即
ち、電子写真プロセスにおいて感光体に電荷を付与する
ため、コロナ帯電装置(一次帯電、転写、分離、クリー
ニング前チャージなど)が用いられているが、機内にお
いては、これらの帯電装置から種々の活性なガス、オゾ
ン及び窒素酸化物などが放出されている。これらのガス
は、よく知られているように、感光体を変質させる。そ
の結果、解像度の低下、画像流れ、帯電・感度低下など
の問題を発生させている。一方、静電潜像を現像するた
めの現像剤は、感光体に接触又は近接する形で配置され
ているため、感光体の回りにある帯電装置から発生する
活性なガスにさらされている。
【0009】前述のアミノシランカップリング剤を含有
するシリコーン樹脂を被覆したキャリアについて、これ
らのガスの影響を検討したところ、オゾンに暴露される
ことにより、キャリアの帯電能力が低下することが判明
した。ちなみに、スコロトロン方式の一次帯電装置の直
下では、30枚/分位のプロセスの場合、オゾン濃度は
約20ppm(測定器:HORIBA APNA−30
0 吸引速度0.3リットル/分)である。帯電装置か
ら数センチ離れた位置にある現像剤が感光体に接触して
いる所では、数ppm〜10ppmのオゾン濃度であ
る。充分には、解明されていないけれども、オゾン暴露
により、アミノ基が酸化されていることが原因だと考え
られる。
【0010】本発明は、このような知見に基づきなされ
たものであり、上記構成とすることにより、帯電量低下
が少ない等、目的とするキャリアを得ることができた。
即ち、上記第一に記載した、樹脂被覆層に酸化防止剤を
含有させる構成とすることにより、オゾンによる樹脂被
覆層の劣化を防止できるキャリアが得られる。また第二
に記載した構成は、シリコーン樹脂層は、繰り返し使用
により徐々に削られていくため、芯材に近いほど長時間
オゾンにさらされる。従って芯材に近いほどアミノシラ
ンカップリング剤を多くしておくことにより、その影響
力を小さくすることができる。第三に記載した構成はこ
れと同様の考えから芯材に近いほど酸化防止剤の含有量
を多くしたものである。第四の構成によれば、表層に低
抵抗物質を多く含有させることにより、樹脂被覆層表面
のキャリアの帯電能力を小さくしておき、膜削れにより
現れる帯電能力の高い部分により劣化を抑制できる。第
五の構成はアミノシランカップリング剤を4級アンモニ
ウム塩とするものであり、これにより劣化をより小さく
させることができる。4級アンモニウム塩を使用するこ
とにより、オゾン劣化抑止力が大きくなるメカニズムは
明確でないが、一つにはアミンに比べて4級アンモニウ
ム塩そのものがオゾンの影響を受けにくいことが考えら
れる。また4級アンモニウム塩を含有させた場合、量が
増えるとコート膜の抵抗が下がる傾向が見られる。その
ため含有量が増えると帯電量は飽和する。従って十分な
量が含有されている場合、4級アンモニウム塩の一部が
オゾン劣化するとキャリアの抵抗が上がり、その結果、
帯電量が低下しないことも考えられる。第六の構成は高
分子型フェノール化合物の酸化防止剤を用いるものであ
り、酸化防止力をより高めることができる。シリコーン
樹脂に対する分散性が低分子タイプに比べて優れている
ためと考えられる。第七の構成は、トナーと混合する前
の、アミノシランカップリング剤を含有するシリコーン
樹脂被覆層を有するキャリアの表層を予めオゾン暴露す
ることにより、使用前キャリアの帯電能力を低下させて
おき、これにより現像剤としたときの経時でのトナーの
帯電能力の低下の割合を抑制し、画質変化を少なくする
ものである。第八の構成は、このような構成において、
樹脂被覆層にさらに酸化防止剤を含有させるものであ
る。即ち、キャリア表面が全く削られていないNEW
(ニュー)キャリアの時点で、オゾン暴露すると、特にキ
ャリア表面へ大きく影響し、初期の帯電能力が低下す
る。その後、使用による膜削れが起こり、帯電能力の高
い部分が現れるので経時での帯電能力の変動が圧縮され
ていると考えられる。また第九の構成は、このような構
成においてトナーにも酸化防止剤を添加しキャリアと共
に帯電能力の低下を抑止しあえるようにしたものであ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明
する。まず樹脂被覆層に使用されるシリコーン樹脂とし
ては、下記一般式で表される繰り返し単位を有するシリ
コーン樹脂が挙げられる。
【0012】
【化1】
【0013】このような繰り返し単位を含むストレート
シリコーン樹脂としては、KR271、KR272、K
R282、KR252、KR255、KR152(以上
信越化学工業社製)、SR2400、SR2406(東レ
ダウコーニングシリコーン社製)などがある。また変性
シリコーン樹脂としては、エポキシ変性シリコーン、ア
クリル変性シリコーン、フェノール変性シリコーン、ウ
レタン変性シリコーン、ポリエステル変性シリコーン、
アルキッド変性シリコーンなどが挙げられる。これらの
市販品としては、ES1001N(エポキシ変性)、KR
−5208(アクリル変性)、KR−5203(ポリエス
テル変性)、KR−206(アルキッド変性)、KR−3
05(ウレタン変性)(以上信越化学工業社製)、SR21
15(エポキシ変性)、SR2110(アルキッド変性)
(以上東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)などがあ
る。
【0014】次に被覆層樹脂として、以下に例示するも
のを単独又は上記シリコーン樹脂と混合して使用するこ
とができる。ポリスチレン、クロロポリスチレン、ポリ
−α−メチルスチレン、スチレン−クロロスチレン共重
合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタ
ジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチ
レン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重
合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(スチエ
ン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸
エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合
体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン
−アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−メタク
リル酸エステル(スチレン−メタクリル酸メチル共重合
体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン
−メタククリ酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル
酸フェニル共重合体)、スチレン−α−クロルアクリル
酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アク
リル酸エステル共重合体などのスチレン系樹脂;エポキ
シ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプ
ロピレン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、
ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、
キシレン樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、ポリ
カーボネート樹脂、メラミン樹脂などが挙げられる。
【0015】次に本発明で使用するアミノシランカップ
リング剤の具体例を表1〜表6に示す。中でも4級アン
モニウム塩が優れた効果を有する。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】
【表3】
【0019】
【表4】
【0020】
【表5】
【0021】
【表6】
【0022】表7〜表8に本発明で用いられる酸化防止
剤の例を示す。中でも高分子型フェノール化合物が好ま
しい結果が得られる。
【0023】
【表7】
【0024】
【表8】
【0025】次にキャリアの電気抵抗を調整するには、
樹脂被覆層の電気抵抗を下げると摩擦帯電能力を低下さ
せることが可能となるが、厚さ方向の抵抗を調整できる
物質としては以下のようなものを使用することができ
る。
【0026】導電性ZnO、Alなどの金属粉、各種の
方法で作られるSnO2及び種々の元素をドープしたS
nO2、TlB2、ZnB2、MoB2などのホウ化物、炭
化ケイ素及びポリアセチレン、ポリ−p−フェニレン、
ポリフェニレンスルフィド、ポリピロール等の導電性高
分子、カーボンブラック等。
【0027】これら樹脂被覆層材料をキャリア芯材にコ
ートする場合、芯材に近い方から表面に向かってアミノ
シランカップリング材の量、低抵抗物質の量及び酸化防
止剤の量を変えていくには2種の樹脂被覆液を作製し、
一方のコート液を塗布しながら他方のコート液を任意の
割合で投入していけば良い。
【0028】
【実施例】以下に製造例及び実施例により本発明をさら
に詳細に説明する。なお以下で示す部は全て重量基準で
ある。
【0029】〔製造例1〕 トナーAの作製 ポリエステル(Mw:12000) 100部 銅フタロシアニン顔料 2部 下記構造式の極性制御剤
【0030】
【化2】
【0031】 2部 上記材料を熱ロールで120℃で混練後、冷却固化した
後、粉砕、分級して、体積平均粒径7.3μmのフルカ
ラー用シアントナーを得た。さらに、このトナー100
部に対してシリカR972(日本アエロジル社製)を0.
5部添加混合してトナーAを得た。
【0032】〔製造例2〕 トナーBの作製 ポリエステル(Mw:12000) 100部 銅フタロシアニン顔料 2部 極性制御剤(製造例1と同じ) 2部 酸化防止剤(例示化合物(7)、下記化学式参照) 3部
【0033】
【化3】
【0034】上記成分を製造例1と全く同じ条件で処理
し、体積平均粒径7.2μmのフルカラー用シアントナ
ーを得た。さらに、このトナー100部に対してシリカ
R972(日本アエロジル社製)を0.5部添加混合して
トナーBを得た。
【0035】〔製造例3〕 キャリアCの作製 シリコーン樹脂S(下記構造式で表される。Mw:4300、 固形分10%のトルエン溶液) 1000g
【0036】
【化4】
【0037】 触媒T(下記化5で表される化合物) 5g
【0038】
【化5】
【0039】上記分散液を体積平均粒径50μmのフェ
ライト芯材(1Kガウスでの飽和磁気モーメント:65
emu/g)5Kgに対して、流動床型コーティング装
置を用いて100℃の雰囲気下で、約50g/minの
割合で20分かけて塗布し、さらにこのシリコーン樹脂
を塗布したフェライト粒子を200℃で1時間加熱して
キャリアCを得た。
【0040】〔製造例4〕 キャリアDの作製 シリコーン樹脂S(製造例3と同じ) 1000g 触媒T(製造例3と同じ) 5g アミノシランカップリング剤U(下記構造式で表される) 5g
【0041】
【化6】
【0042】上記分散液をホモミキサーで充分撹拌した
後、製造例3と同じ方法、条件でフェライト粒子表面に
アミノシランカップリング剤を含有したシリコーン樹脂
をコートし、さらに、このフェライト粒子を200℃で
1時間加熱してキャリアDを得た。
【0043】〔製造例5〕 キャリアEの作製 コート液1:シリコーン樹脂溶液S(製造例3と同じ) 500g 触媒T(製造例3と同じ) 2.5g コート液2:シリコーン樹脂溶液S(製造例3と同じ) 500g 触媒T(製造例3と同じ) 2.5g アミノシランカップリング剤U (製造例4と同じ) 5g 製造例3と同じフェライト芯材5kgに対してコート液
2を毎分50gの割合で塗布した。塗布開始と同時に分
散液1を毎分25gの割合でコート液に投入し、均一に
分散させながら100℃の雰囲気下で約50g/min
の割合で20分かけて塗布した。
【0044】〔製造例6〕 キャリアFの作製 シリコーン樹脂溶液S(製造例3と同じ) 1000g 触媒T(製造例3と同じ) 5g アミノシランカップリング剤U(製造例4と同じ) 5g 酸化防止剤(製造例2と同じ) 5g 上記分散液を製造例4と全く同じ方法、条件でフェライ
ト粒子表面にコートし、さらに、200℃で1時間加熱
してキャリアFを得た。
【0045】
【製造例7】 キャリアGの作製 シリコーン樹脂溶液S(製造例3と同じ) 1000g 触媒T(製造例3と同じ) 5g アミノシランカップリング剤U(製造例4と同じ) 5g 酸化防止剤(例示化合物(13)、下記構造式参照)
【0046】
【化7】
【0047】上記分散液を製造例4と全く同じ方法、条
件でフェライト粒子表面にコートし、さらに、このフェ
ライト粒子を200℃で1時間加熱してキャリアGを得
た。
【0048】〔製造例8〕 キャリアHの作製 コート液3:シリコーン樹脂溶液S(製造例3と同じ) 500g 触媒T(製造例3と同じ) 2.5g 酸化防止剤(製造例2と同じ) 2.5g コート液4:シリコーン樹脂溶液S(製造例3と同じ) 500g 触媒T(製造例3と同じ) 2.5g アミノシランカップリング剤U (製造例4と同じ) 5g 酸化防止剤(製造例2と同じ) 2.5g 製造例3と同じフェライト芯材5Kgに対してコート液
4を毎分50gの割合で塗布した。塗布開始と同時に分
散液3を毎分25gの割合でコート液に投入し、均一に
分散させながら100℃の雰囲気下で約50gの割合で
20分かけて塗布した。塗布終了直前のコート液に対す
るコート液4の割合を測定したところ、40%であっ
た。塗布終了後、さらに、このフェライト粒子を200
℃で1時間加熱してキャリアHを得た。
【0049】〔製造例9〕 キャリアIの作製 コート液5:シリコーン樹脂溶液S(製造例3と同じ) 500g 触媒T(製造例3と同じ) 2.5g アミノシランカップリング剤U (製造例4と同じ) 2.5g 酸化防止剤(製造例2と同じ) 2.5g SnO(<添字=下>)2(<添字.>) 10.0g コート液6:シリコーン樹脂溶液S(製造例3と同じ) 500g 触媒T(製造例3と同じ) 2.5g アミノシランカップリング剤U (製造例4と同じ) 5g 酸化防止剤(製造例2と同じ) 2.5g 製造例3と同じフェライト芯材5Kgに対してコート液
6を毎分50gの割合で塗布した。塗布開始と同時に分
散液5を毎分25gの割合でコート液6に投入し、均一
に分散させながら100℃の雰囲気下で約50g/mi
nの割合で20分かけて塗布した。塗布終了直前のコー
ト液に対するコート液5の割合を測定したところ、60
%であった。塗布終了後、さらに、このフェライト粒子
を200℃で1時間加熱してキャリアIを得た。
【0050】〔製造例10〕 キャリアJの作製 コート液7:シリコーン樹脂溶液S(製造例3と同じ) 500g 触媒T(製造例3と同じ) 2.5g アミノシランカップリング剤U (製造例4と同じ) 2.5g コート液8:シリコーン樹脂溶液S(製造例3と同じ) 500g 触媒T(製造例3と同じ) 2.5g アミノシランカップリング剤U (製造例4と同じ) 2.5g 酸化防止剤(製造例2と同じ) 5.0g 製造例3と同じフェライト芯材5Kgに対してコート液
8を毎分50gの割合で塗布した。塗布開始と同時に分
散液7を毎分25gの割合でコート液8に投入し、均一
に分散させながら100℃の雰囲気下で約50g/mi
nの割合で20分かけて塗布した。塗布終了直前のコー
ト液に対するコート液8の割合を測定したところ、40
%であった。塗布終了後、さらに、このフェライト粒子
を200℃で1時間加熱してキャリアJを得た。
【0051】〔製造例11〕 キャリアKの作製 コート液9 :シリコーン樹脂溶液S(製造例3と同じ) 500g 触媒T(製造例3と同じ) 2.5g コート液10:シリコーン樹脂溶液S(製造例3と同じ) 500g 触媒T(製造例3と同じ) 2.5g アミノシランカップリング剤U (製造例4と同じ) 5.0g 酸化防止剤(製造例2と同じ) 5.0g 製造例3と同じフェライト芯材5Kgに対してコート液
10を毎分50gの割合で塗布した。塗布開始と同時に
分散液9を毎分25gの割合でコート液10に投入し、
均一に分散させながら100℃の雰囲気下で約50g/
minの割合で20分かけて塗布した。塗布終了直前の
コート液に対するコート液10の割合を測定したとこ
ろ、40%であった。塗布終了後、さらに、このフェラ
イト粒子を200℃で1時間加熱してキャリアKを得
た。
【0052】〔製造例12〕 キャリアLの作製 製造例6(キャリアF)において、アミノシランカップリ
ング剤Uを下記構造式の4級アンモニウム塩に替えた以
外は製造例6と全く同じ条件でキャリアを作製し、キャ
リアLを得た。
【0053】
【化8】
【0054】〔実施例1〕キャリアF100部に対し
て、トナーA5部を加え、ボールミルで20分撹拌し、
トナ−帯電量を測定したところ、−25.6μc/gで
あった。この現像剤を、プリテール500(リコー製、
フルカラー複写機)を使用し、単色モードで画像出しを
行なったところ、地肌汚れのない高画質が得られた。引
き続き2万枚の連続コピーテストを行ったところ、2万
枚後も地肌汚れのない高画質が維持されていた。ランニ
ング後の、トナー帯電量は、−21.0μc/gであっ
た。一方、20ppmのオゾン濃度の環境下に、キャリ
アFを10時間暴露する試験を行ったところ、Aトナー
の帯電量は−25.1μc/gであり、オゾンの影響は
ほとんどなかった。
【0055】〔比較例1〕キャリアC100部とトナー
A5部をボールミルで20分撹拌して、帯電量を測定し
たところ、−9.8μc/gであった。この現像剤をプ
リテール500を使用し、単色モードで画像出しを行っ
たところ、地肌汚れがひどく、またトナー飛散が多かっ
た。一方、キャリアCに対して、実施例1と同じ方法で
オゾン暴露試験を行ったところ、トナーAの帯電量は−
9.7μc/gと影響はみられなかった。
【0056】〔比較例2〕キャリアD100部に対し
て、トナーAを5部加え、実施例1と同じ方法で現像剤
を作成し、トナー帯電量を測定したところ、−26.7
μc/gであった。以下実施例1と同様に、プリテール
500でランニングを行なったところ、初期は地汚れの
ない高画質が得られていたが、2万枚連続コピー後は地
肌汚れ、トナー飛散が激しくなった。2万枚後のトナー
帯電量は−13.1μc/gと大幅に低下していた。ま
た、使用キャリアに対し、実施例1と同じ方法、条件で
オゾン暴露試験を行ったところ、トナーAの帯電量は、
−15.2μc/gと低下していた。
【0057】〔実施例2〜7及び比較例8〕表9に示す
ような組み合わせでトナーとキャリアを混合した以外は
実施例1と同じ方法で現像剤を作製し、トナーの帯電量
の測定及びプリテール500によるランニング試験を行
ない表9及び10に示すような結果を得た。
【0058】〔実施例8〕製造例4で試作したキャリア
Dをオゾン10ppmで5Hr暴露したのち、このキャ
リアD100部に対してトナーAを5部加え、ボールミ
ルで20分撹拌して現像剤を作製した。トナーの帯電量
は、−21.3μc/gであった。次に、プリテール5
00を使用し、単色モードで画像出しを行ったところ、
地肌汚れのない高画質が得られた。引き続き、2万枚の
連続コピーテストを行ったところ、2万枚後も地肌汚れ
がなく、また、ハイライト部の画像濃度変化もほとんど
変わらない、高画質が維持されていた。トナー帯電量
は、−18.3μc/gであった。
【0059】〔実施例9〕実施例1において、トナーA
をトナーBに替えた以外は、実施例1と全く同じ条件
で、現像剤を作製し、プリテール500で画像試験を行
った。結果は、表9及び表10に示すように、非常に良
好であった。
【0060】
【表9】
【0061】
【表10】
【0062】
【発明の効果】以上のように、被覆材がシリコーン樹脂
であって、アミノシランカッブリング剤を含有す樹脂被
覆層を有するキャリアにおいて、繰り返し使用時に起こ
るキャリアの帯電能力の低下は、樹脂被覆層に酸化防止
剤を含有させることにより、抑制することができる。特
に、キャリア樹脂被覆層の芯材に近い部分により多くの
酸化防止剤を含有することにより、良好な結果が得ら
れ、長時間使用しても、キャリアの摩擦帯電能力が低下
せず、高画質が維持される。更に、本発明によれば次の
ような作用効果を奏する。 (1)アミノシランカップリング剤を芯材に近い部分に多
く含有させることによりオゾン劣化による影響力を小さ
くできる。 (2)低抵抗物質を表層に近いほど多く含有させることに
より劣化が抑制される。 (3)アミノシランカップリング剤が4級アンモニウム塩
のときは劣化をより小さくすることができる。 (4)本発明の樹脂被覆キャリアを使用前オゾン暴露する
ことにより経時での劣化の割合が小さい現像剤が得られ
る。 (5)高分子型フェノール化合物の酸化防止剤の使用が好
ましい結果を与える。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉山 明美 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯材表面に樹脂被覆層を有する静電潜像
    現像用キャリアにおいて、樹脂被覆層がシリコーン樹
    脂、アミノシランカップリング剤及び酸化防止剤を含有
    することを特徴とする静電潜像現像用キャリア。
  2. 【請求項2】 請求項1の静電潜像現像用キャリアにお
    いて、アミノシランカップリング剤の含有量が芯材に近
    いほど多いことを特徴とする静電潜像現像用キャリア。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2の静電潜像現像用キャリ
    アにおいて、酸化防止剤の含有量が芯材に近いほど多い
    ことを特徴とする静電潜像現像用キャリア。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3の静電潜像現像用キ
    ャリアにおいて、低抵抗物質が樹脂被覆層の表層に近い
    ほど多く含有されていることを特徴とする静電潜像現像
    用キャリア。
  5. 【請求項5】 請求項1の静電潜像現像用キャリアにお
    いて、アミノシランカップリング剤が4級アンモニウム
    塩であることを特徴とする静電潜像現像用キャリア。
  6. 【請求項6】 請求項1の静電潜像現像用キャリアにお
    いて、酸化防止剤が高分子型フェノール系化合物である
    ことを特徴とする静電潜像現像用キャリア。
  7. 【請求項7】 芯材表面に樹脂被覆層を有する静電潜像
    現像用キャリアとトナーを混合した現像剤において、樹
    脂被覆層にシリコーン樹脂とアミノシランカップリンク
    剤を含有するキャリアをトナーと混合する前にオゾンに
    暴露することを特徴とする現像剤。
  8. 【請求項8】 請求項7の現像剤において、樹脂被覆層
    が酸化防止剤を含有することを特徴とする現像剤。
  9. 【請求項9】 請求項8の現像剤において、トナー中に
    酸化防止剤を含有することを特徴とする現像剤。
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