JPH06332236A - 静電荷像現像剤 - Google Patents

静電荷像現像剤

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JPH06332236A
JPH06332236A JP5124274A JP12427493A JPH06332236A JP H06332236 A JPH06332236 A JP H06332236A JP 5124274 A JP5124274 A JP 5124274A JP 12427493 A JP12427493 A JP 12427493A JP H06332236 A JPH06332236 A JP H06332236A
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JP5124274A
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English (en)
Inventor
Tomoyasu Umeno
智靖 梅野
Masanori Kouno
誠式 河野
Takeshi Omura
大村  健
Hiroyuki Kozuru
浩之 小鶴
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高い流動性を有していてカブリのない画像を
形成することができ、しかも静電荷像担持体に対して適
正な研磨作用を有していて、画像の一部が欠落すること
なくそのうえ黒ポチが発生することなく良好な画像を形
成することができる静電荷像現像剤を提供すること。 【構成】 表面層に少なくとも電荷輸送物質とポリカー
ボネート樹脂層とを有する電荷輸送層を設けた有機感光
体を静電荷像担持体として用いる画像形成方法に使用す
る少なくとも着色粒子と2種の無機微粒子とを添加混合
した現像剤において、該無機微粒子が1次粒子径が5〜
20nmの無機微粒子(A)及び1次粒子径が30〜500nmの
無機微粒子(B)から成り、該有機感光体の仕事関数を
φ1、1次粒子径が30〜500nmの無機微粒子(B)の仕
事関数をφ2とするとき、|φ1−φ2|≦0.4を満足
するよう作成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法等に用いら
れる静電荷像現像剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】静電荷像現像法の代表例であるカールソ
ン法の電子写真プロセスについてまず説明すれば、光導
電性感光体よりなる静電荷像担持体上に帯電、露光によ
り静電潜像を形成する。ついで静電潜像を、バインダー
樹脂中に着色剤等を含有させた通常トナーと呼ばれる着
色粒子により現像する。このように静電荷像担持体上に
形成された未定着の着色粒子による像を、転写紙等の転
写材に転写し、定着して画像を得るのが普通である。
【0003】転写を終わった静電荷像担持体上には、若
干の未定着残留トナーが付着しているので、通常ウレタ
ンゴム等のブレードを用いてクリーニングを行う。
【0004】このような、工程を繰り返して良好な画質
の画像を形成するためにはトナーが高い流動性を有する
ことが必要である。
【0005】また静電荷像担持体においては、トナー物
質の付着によりその表面に皮膜が形成されるいわゆるフ
ィルミング現象が発生して感光層の性能が低下しやすい
こと、静電荷像担持体の除電工程において放電時に発生
するオゾンによって静電荷像担持体の表面に酸化物層が
形成されて感光層の性能が低下しやすいこと、などの観
点から感光層の表面における性能の低下した部分を除去
することが必要である。このようなことから、一般に、
感光層の研磨剤としての作用をも発揮する無機微粒子を
流動化剤として用いることが行われている。
【0006】従来においては、流動化剤の粒子径が小さ
いほど少量で高い流動性を得ることができることから、
流動化剤としてはその一次粒子径が5〜20nm程度のもの
が用いられている。(特開昭46-5782号公報、特開昭48-
47346号公報参照。)しかしながら、粒子径の小さい流
動化剤が添加混合されてなるトナーにおいては、トナー
粒子の表面に存在すべき流動化剤がトナー粒子中に埋め
込む傾向がある。このため画像の形成を繰り返すに従っ
てトナーの流動性が低下するようになり、その結果画像
濃度が低下したり、あるいはカブリが発生するようにな
る問題点がある。また、流動化剤が小粒径であるために
感光層に対する研磨性が低く、このため感光層の繰り返
し使用に従って性能が低下した部分が除去されずに残存
するようになる問題点がある。
【0007】上記問題点を除去するための手段として
は、例えば粒子径の大きな流動化剤を用いることが考え
られる。しかし粒子径の大きな流動化剤を用いる場合に
は、十分な流動性を得るためにその添加割合を大きくし
なければならず、その結果感光層に対する研磨作用が過
度になって該感光層に微小な傷が発生し、この傷内部に
流動化剤が埋没してクリーニングされなくなり、これが
核となりさらにトナー粒子が付着する現象が生じる。こ
れが転写紙に転写定着された場合には、得られる画像に
おいていわゆる黒ポチと称される点状の汚れとなって現
れる問題点が生じる。
【0008】一方、小粒径の流動化剤と大粒径の流動化
剤とを併用して着色粒子に添加混合する技術が特開昭60
-32060号公報、特開昭62-174772号公報、あるいは特開
昭62-209538号公報に開示されている。
【0009】これらによれば、小粒径の流動化剤と大粒
径の流動化剤とを併用して使用することで、大粒径の流
動化剤のみを用いる場合に比較して少ない添加混合割合
で高い流動性が得られると共に、静電荷像担持体に対す
る適正な研磨作用とが得られる。従って、現像プロセス
においてはトナーの帯電量が安定していて良好な現像を
達成することができて、カブリのない鮮明な画像を形成
することができる。又、静電荷像担持体の繰り返し使用
においては該静電荷像担持体の表面における性能の低下
した部分がきれいに除去されるようになり、従って得ら
れる画像においては静電荷像担持体において性能の低下
した部分が除去されないときには生じる画像の欠落すな
わち白抜け現象や画像流れを伴うことがないとしてい
る。
【0010】ところが、流動化剤として用いられる無機
微粒子は摩擦帯電能を有しており、静電荷像担持体との
摩擦帯電性が強いものほど該静電荷像担持体との静電気
的付着力が増大し、その結果クリーニングがしずらくな
り黒ポチを生じやすいという問題点がある。特に、静電
荷像担持体に有機感光体を使用した場合には上記のよう
な問題点が顕著に現れる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】高い流動性を有してい
てカブリのない画像を形成することができ、しかも静電
荷像担持体に対して適正な研磨作用を有していて、画像
の一部が欠落することのない、そのうえ黒ポチが発生す
ることなく良好な画像を形成することができる静電荷像
現像剤を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明課題を解決するた
めには、表面層に少なくとも電荷輸送物質とポリカーボ
ネート樹脂層とを有する電荷輸送層を設けた有機感光体
を静電荷像担持体として用いる画像形成方法に使用する
少なくとも着色粒子と2種の無機微粒子とを添加混合し
た現像剤において、該無機微粒子が1次粒子径が5〜20
nmの無機微粒子(A)及び1次粒子径が30〜500nmの無
機微粒子(B)から成り、該有機感光体の仕事関数をφ
1、1次粒子径が30〜500nmの無機微粒子(B)の仕事関
数をφ2とするとき、|φ1−φ2|≦0.4を満足するよう
作成することによってなされる。
【0013】
【作用】本発明によれば、トナー粒子には、一次粒子径
が5〜20nmの小粒径の無機微粒子(A)と、一次粒子径
が30〜500nmの大粒径の無機微粒子(B)との2種の流
動化剤が添加混合されてなるものであるので、大粒径の
無機微粒子(B)のみを用いる場合に比較して少ない添
加混合割合で高い流動性が得られると共に、静電荷像担
持体として用いている有機感光体に対する適正な研磨作
用とが得られる。従って、現像プロセスにおいてはトナ
ーの帯電量が安定していて良好な現像を達成することが
できて、カブリのない鮮明な画像を形成することができ
る。その上、有機感光体の繰り返し使用においては該有
機感光体の表面における性能の低下した部分がきれいに
除去され、従って得られる画像においては有機感光体に
おいて性能の低下した部分が除去されないときには生じ
る画像の欠落すなわち白抜け現象や画像流れを伴うこと
がない。しかも無機微粒子のうち一次粒子径が30〜500n
mの大粒径の無機微粒子(B)は、大きさの点で有機感
光体に対する研磨力が大きくなるが、該有機感光体の仕
事関数をφ1、該無機微粒子(B)の仕事関数をφ2とす
るとき、|φ1−φ2|≦0.4を満足するものであるの
で、この大粒径の無機微粒子と該有機感光体との静電気
的付着力は小さくなり、従って得られる画像においては
大粒径の無機微粒子の有機感光体への付着に起因して生
じる黒ポチを伴うことがない。
【0014】<本発明に用いられる静電荷像担持体>静
電荷像担持体としては、表面層に少なくとも電荷輸送物
質とポリカーボネート樹脂層とを有する電荷輸送層を設
けた有機感光体を使用する。この有機感光体は負帯電の
潜像を形成させて使用するのが普通である。
【0015】電荷輸送物質として用いる化合物として
は、代表的なものとして例えば、特開平4-37763号公
報、および特開平4-37764号公報に記載されているもの
が挙げられる。
【0016】電荷輸送物質として用いる化合物を一般式
として示せば、例えば、下記一般式〔I〕、〔II〕で示
されるものが有る。
【0017】
【化3】
【0018】式中、Ar1、Ar2は、脂肪族基又は芳香
族基、Ar3はフェニレン基を表し、Ar1、Ar2で環
を形成してもよい。R3、R4は水素原子、アルキル基、
又は、芳香族基を表し、R5はアルキル基又はアリール
基を表す。
【0019】アリール基とはフェニル基、ナフチル基、
縮合多環を表し、Ar1、Ar2、Ar3、R3、R4、R5
における脂肪族基及び芳香族基にはアルキル基、アルコ
キシ基、ハロゲン原子、アミノ基等の置換基を含んでい
てもよい、Ar1、Ar2でカルバゾール環、インドリン
環等の環を形成してもよく、また、R4、R5が環をなす
場合は5〜7員の炭素環又は複素環である。
【0020】
【化4】
【0021】式中、Ar1、は、置換、非置換のフェニ
ル基で、置換基としては、アルキル基、フェニル基、ヒ
ドロキシル基、アルコキシ基、フェノキシ基、及び、シ
アノ基、ハロゲン原子、カルボキシル基、アシル基、ア
ルキルアミノ基、アリールアミノ基、アラルキルアミノ
基、環状炭化水素基、複素環基を表す。
【0022】または、縮合多環系炭化水素基、複素環
基、縮合多環系複素環基を表す。
【0023】Ar2、Ar3、Ar4、及びAr5は、置
換、非置換の芳香族基、縮合多環系炭化水素基、複素環
基、縮合多環系複素環基を表す。
【0024】R1、及びR2は、置換、非置換のフェニル
基、縮合多環系炭化水素基、複素環基、縮合多環系複素
環基を表し、Ar4、及びAr5と共同して環を形成して
もよい。
【0025】これら化合物の具体例を上げれば、下記の
ごときものが有るが、発明は無論これに限定されない。
【0026】
【化5】
【0027】電荷輸送層を形成するポリカーボネート樹
脂としては特公平2-52257号公報に記載されている一般
式〔III〕、〔IV〕の化合物が挙げられるが、一般式〔I
V〕の化合物の方がより好ましい。
【0028】
【化6】
【0029】式中、R1、及びR2は、水素原子、置換非
置換の炭化水素基、置換非置換の環状炭化水素基、置換
非置換の芳香族基であって、R1、及びR2の少なくても
一方は、炭素原子数が3以上のかさ高い基、R3、R4
5、R6、R7、R8、R9、R10は、水素原子、ハロゲ
ン原子、置換非置換の炭化水素基、置換非置換の環状炭
化水素基。
【0030】
【化7】
【0031】式中、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R
9、R10は、水素原子、ハロゲン原子、置換非置換の炭
化水素基、置換非置換の環状炭化水素基、Zは、置換非
置換の炭素環、又は置換非置換の複素環を形成するのに
必要な原子群。
【0032】これら化合物の具体例を上げれば、下記の
ごときものが有るが、発明は無論これに限定されない。
【0033】
【化8】
【0034】<本発明に用いられる無機微粒子>無機微
粒子の一次粒径とは、微粒子状に存在している無機微粒
子の一次粒子(個々の単位粒子に分離した状態の粒子)
の粒子径をいい、例えば、透過型電子顕微鏡(TEM)
写真像から求めることができる。
【0035】本発明において、大粒径の無機微粒子は、
一次粒子径が30〜500nmのものであり、好ましくは30〜3
00nmのものである。この大粒径の無機微粒子の一次粒子
径が30nm未満の場合には、静電荷像担持体の感光層に対
する研磨作用が低下し、このため感光層の低下した部分
が除去されないようになるため、得られる画像において
画像の一部が欠落する白抜け現象や画像流れをが生じて
しまう。一方、500nmより大きい場合には、着色粒子表
面からの離脱を生じやすく、その結果トナーの流動性が
低下したり、離脱した無機微粒子が感光層に付着した場
合にはそれが核となって黒ポチを生じてしまう。
【0036】大粒径の無機微粒子の添加混合割合は着色
粒子に対して0.3〜5重量%であることが好ましく、さ
らに好ましくは0.5〜3重量%である。この大粒径の無
機微粒子の添加混合割合が0.3重量%未満の場合には、
静電荷像担持体に対する研磨性が不十分となりやすく、
一方添加混合割合が5重量%より大きい場合には静電荷
像担持体の表面に傷が発生しやすく得られる画像におい
て黒ポチが発生しやすい。
【0037】大粒径の無機微粒子としては、例えばシリ
カ、チタニア、アルミナ、酸化カルシウム、酸化マグネ
シウム、酸化バリウム、酸化ベリリウム、などの金属酸
化物の微粒子、およびこれらの金属酸化物の微粒子を疎
水化したものを挙げることができる。特に疎水化処理さ
れたものを用いる場合には、無機微粒子の耐湿性が向上
し、このため高湿度雰囲気においても安定化した流動化
作用が得られる。該疎水化処理は、該無機微粒子と疎水
化処理剤とを高温化で反応させることにより行うことが
できる。
【0038】疎水化処理剤としては、例えばジメチルジ
クロルシラン、オクチルトリメトキシシラン、ヘキサメ
チルジシラザン、シリコーンオイル、オクチル−トリク
ロルシラン、デシル−トリクロルシラン、ノニル−トリ
クロルシラン、(4-iso-プロピルフェニル)−トリクロ
ルシラン、(4-t-ブチルフェニル)−トリクロルシラ
ン、ジペンチル−ジクロルシラン、ジヘキシル−ジクロ
ルシラン、ジオクチル−ジクロルシラン、ジノニル−ジ
クロルシラン、ジデシル−ジクロルシラン、ジドデシル
−ジクロルシラン、(4-t-ブチルフェニル)−オクチル
−ジクロルシラン、ジデセニル−ジクロルシラン、ジノ
ネニル−ジクロルシラン、ジ−2-エチルヘキシル−ジク
ロルシラン、ジ−3,3-ジメチルペンチル−ジクロルシラ
ン、トリヘキシル−クロルシラン、トリオクチル−クロ
ルシラン、トリデシル−クロルシラン、ジオクチル−メ
チル−クロルシラン、オクチル−ジメチル−クロルシラ
ン、(4-iso-プロピルフェニル)−ジエチル−クロルシ
ランなどを挙げることができる。
【0039】小粒径の無機微粒子は、例えばシリカ、チ
タニア、アルミナ、酸化カルシウム、酸化マグネシウ
ム、酸化バリウム、酸化ベリリウム、などの金属酸化物
の微粒子、およびこれらの金属酸化物の微粒子を疎水化
したものを挙げることができる。一次粒子径が5〜20nm
のものであり、好ましくは7〜16nmのものである。
【0040】この小粒径の無機微粒子の一次粒子径が5
nm未満の場合には、該無機微粒子の着色粒子中への埋め
込みが生じやすく、このため画像の形成を繰り返すに従
って、トナーの流動性が低下するようになり、その結果
画像濃度が低下したりあるいはカブリが発生するように
なる。一方20nmより大きい場合には、トナー粒子に十分
な流動性を付与することができない。また、該無機微粒
子の添加混合割合を大きくしてトナー粒子に十分な流動
性を付与せしめようとすれば、逆に感光層に対する研磨
作用が過度になって該感光層に微小な傷が発生しやすく
なり、このためこの傷内部に付着してクリーニングされ
なかった流動化剤微粒子が核となりさらにトナー粒子あ
るいは粒子群が付着する現象が生じ、これが次の画像の
形成において転写紙に転写定着されて得られる画像にお
いていわゆる黒ポチと称される点状の汚れとなって現れ
る問題点が生じる。
【0041】小粒径の無機微粒子の添加混合割合は着色
粒子に対して0.2〜0.8重量%であることが好ましい。こ
の大粒径の無機微粒子の添加混合割合が0.2重量%未満
の場合にはトナーに十分な流動性を付与することができ
ず、その結果画像濃度が低下したり、あるいはカブリが
発生してしまう。一方添加混合割合が0.8重量%より大
きい場合には、小粒径の無機微粒子が着色粒子の表面を
覆う割合が大きくなるために、大粒径の無機微粒子が十
分に着色粒子へ付着しにくくなる現象が生じてしまい着
色粒子表面からの離脱を生じやすく、その結果トナーの
流動性が低下したり、離脱した無機微粒子が感光層に付
着した場合にはそれが核となって黒ポチを生じてしま
う。
【0042】これらの無機微粒子(A)及び(B)は着
色粒子表面に付着して存在していればよいが、着色粒子
と混合されて用いるのが好ましい。
【0043】また、摩擦減少物質(滑剤)として、ステ
アリン酸亜鉛等の高級脂肪酸の金属塩を着色粒子へ添加
するのが好ましい。
【0044】<本発明に用いられた仕事関数の定義・測
定条件>本発明で用いている仕事関数とは、光電子放出
の始まるエネルギー準位を表す。
【0045】この仕事関数の測定は、大気中光電子測定
装置AC−1(理研計器製)を用い、1000nWの光量で行
った。
【0046】<本発明に用いられる着色粒子>本発明に
もちいる着色粒子は、通常トナーと呼ばれているもの
で、バインダー樹脂、着色剤、その他の特性改良剤から
なる。
【0047】バインダー樹脂としては、スチレン−アク
リル系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂等、
従来公知のものを用いることができる。
【0048】また、本発明に用いる着色剤としては、各
種の染料、顔料例えば、カーボンブラック、ニグロシン
染料(C.I.No.50415B)、アニリンブルー(C.I.No.5040
5)、カルコオイルブルー(C.I.No. azoic Blue 3)、クロ
ムイエロー(C.I.No.14090)、ウルトラマリンブルー(C.
I.No.77103)、デュポンオイルレッド(C.I.No.26105)、
キノリンイエロー(C.I.No.47005)、メチレンブルークロ
ライド(C.I.No.52015)、フタロシアニンブルー(C.I.No.
74160)、マラカイトグリーンオクサレート(C.I.No.4200
0)、ランプブラック(C.I.No.77266)、ローズベンガル
(C.I.No.45435)、これらの混合物、その他を挙げること
ができる。さらに、フェライト、マグネタイト等、主に
は他の目的のために添加されたものでも、着色していて
その目的を達成出来るものなら、本発明の着色剤に含ま
れる。着色剤は、十分な濃度の可視像が形成されるに十
分な割合で含有されることが好ましく、通常バインダー
樹脂に対して1〜20重量%の割合とされることが好まし
い。
【0049】本発明に用いる着色粒子においては、上記
以外に特性改良剤を用いることができる。この特性改良
剤として、例えばポリエチレン、ポリプロピレンなどの
低分子量オレフィン重合体もしくは共重合体、アルキレ
ンビス脂肪酸アミド類、脂肪酸アルコールエステル類、
などのオフセット防止剤を添加することができる。これ
らのオフセット防止剤は1種または2種以上のものを組
み合わせて使用してもよい。また、その使用割合はバイ
ンダー樹脂に対して1〜20重量%の割合とされることが
好ましい。
【0050】また、ニグロシン染料、ピリジニウム塩、
アンモニウム塩等の窒素原子を含有する4級塩化合物、
その他の荷電制御剤を添加してもよい。
【0051】この着色粒子は従来公知の製造方法によっ
て得る事ができ、着色粒子の体積平均粒径は20μm以
下、特に6〜10μmのものが好ましい。
【0052】<本発明実施に用いられるキャリア>本発
明を2成分現像法に適用するためには、現像剤にさらに
キャリア物質を混合させる必要が有る。
【0053】キャリアとしては特に限定されないが、代
表的には磁性体粒子によりなる非被覆キャリア、磁性体
粒子などの芯材粒子に樹脂被覆を施した樹脂被覆キャリ
ア、バインダー樹脂中に磁性体粒子を分散含有させた磁
性体分散型キャリア等を用いることができ、この中で特
に樹脂被覆を施した樹脂被覆キャリアが好ましく用いら
れる。
【0054】キャリアを構成する磁性体粒子としては、
磁場によってその方向に強く磁化する物質、例えば鉄、
フェライト、マグネタイトをはじめとする鉄、ニッケ
ル、コバルト等の強磁性を示す金属もしくは合金または
これらの元素を含む化合物、強磁性元素を含まないが適
当に熱処理する事によって強磁性を示すようになる合
金、例えばマンガン−銅−アルミニウムもしくはマンガ
ン−銅−錫等のホイスラ合金と呼ばれる種類の合金また
は二酸化クロム等よりなる粒子を用いることができる。
ここで、フェライトとは、鉄を含有する磁性酸化物の
総称であり、MO・Fe2O3(Mは2価の金属)の化学式で示
されるスピネル型フェライトに限定されない。フェライ
トは、含有金属成分の組成を変更することにより種々の
磁気特性が得られることから、本発明において好ましく
用いることができる。マンガン−亜鉛系フェライト、ニ
ッケル−亜鉛系フェライトよりも電気抵抗が高くて優れ
た摩擦帯電性が発揮されることから銅−亜鉛系フェライ
トが特に好ましい。また、フェライトは酸化物であるた
め、その比重が鉄やニッケル等の金属より小さくて軽量
であり、そのためトナーとの混合、撹拌が容易であり、
トナー濃度の均一化、摩擦帯電量の均一化を達成するう
えで好ましい。
【0055】樹脂被覆キャリアの被服用樹脂、あるいは
磁性体分散型キャリアのバインダー樹脂としては、例え
ばスチレン−アクリル系樹脂、ビニルピリジン系樹脂、
シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂を用いることができ
る。
【0056】そして本発明の現像剤は、静電荷像担持体
として有機感光体を用いこれを負に帯電させて形成され
た潜像を現像するものであるから、トナーは正に帯電さ
せることが必要であり、従ってキャリアとしては、負帯
電性のものが好ましい。負帯電性のキャリアを得るため
には、キャリアの一部を構成する被覆用樹脂あるいはバ
インダー樹脂として負帯電性のものを用いればよいが、
特に、フッ素系樹脂が好ましく、その例としては例え
ば、四フッ化エチレン樹脂、フッ化ビニリデン樹脂、フ
ッ素化アクリレート樹脂、フッ素化メタクリレート樹
脂、及びそれらの重合体、その他を挙げることができ
る。
【0057】キャリアの体積平均粒径は20〜200μm、特
に40〜100μmであることが好ましい。このキャリアの体
積平均粒径が20μm未満の場合には、キャリアの流動性
が低いため現像領域へのトナーの搬送能力が小さくこの
結果画像濃度が低下しやすい。一方、200μmを越える場
合には、単位重量当たりのキャリア粒子全体の表面積が
小さいため現像領域へのトナーの搬送能力が小さくな
り、その結果画像濃度が低下しやすい。
【0058】キャリアの製造方法については、例えば樹
脂被覆キャリアにおいては、スプレーコーティングある
いは乾式コーティング等、従来公知の方法により製造さ
れ、また例えば樹脂分散型キャリアにおいても従来公知
の方法により製造される。
【0059】<本発明実施に用いられる現像プロセス条
件・クリーニング方法等>特に限定はないが、現像方法
は磁気ブラシ現像方法を好ましく使用することができ
る。又、クリーニング方法は、ブレードクリーニング方
法を好ましく使用することができる。
【0060】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0061】小粒径の無機微粒子(A)の製造例 *その1 一次粒子径が12nmのシリカ微粒子をオクチルトリメトキ
シシランで疎水化処理した。この無機微粒子を「微粒子
(A1)」とする。
【0062】*その2 一次粒子径が7nmのシリカ微粒子をヘキサメチルジシラ
ザンで疎水化処理した。この無機微粒子を「微粒子(A
2)」とする。
【0063】*その3 一次粒子径が16nmのシリカ微粒子をアンモニウム塩含有
ポリシロキサンで疎水化処理した。この無機微粒子を
「微粒子(A3)」とする。
【0064】*その4 一次粒子径が4nmのシリカ微粒子をオクチルトリメトキ
シシランで疎水化処理した。この無機微粒子を「微粒子
(A4)」とする。
【0065】*その5 一次粒子径が30nmのシリカ微粒子をオクチルトリメトキ
シシランで疎水化処理した。この無機微粒子を「微粒子
(A5)」とする。
【0066】大粒径の無機微粒子(B)の製造例 *その1 一次粒子径が70nmのシリカ微粒子をヘキサメチルジシラ
ザンで疎水化処理した。この無機微粒子を「微粒子(B
1)」とする。微粒子(B1)の仕事関数は5.22eVであった。
【0067】*その2 一次粒子径が30nmのチタニア微粒子をオクチルトリメト
キシシランで疎水化処理した。この無機微粒子を「微粒
子(B2)」とする。微粒子(B2)の仕事関数は5.20eVであっ
た。
【0068】*その3 一次粒子径が150nmのシリカ微粒子をヘキサメチルジシ
ラザンで疎水化処理した。この無機微粒子を「微粒子(B
3)」とする。微粒子(B3)の仕事関数は5.22eVであった。
【0069】*その4 一次粒子径が300nmのシリカ微粒子をヘキサメチルジシ
ラザンで疎水化処理した。この無機微粒子を「微粒子(B
4)」とする。微粒子(B4)の仕事関数は5.22eVであった。
【0070】*その5 一次粒子径が400nmのシリカ微粒子をヘキサメチルジシ
ラザンで疎水化処理した。この無機微粒子を「微粒子(B
5)」とする。微粒子(B5)の仕事関数は5.22eVであった。
【0071】*その6 一次粒子径が70nmのシリカ微粒子をγ−アミノプロピル
トリエトキシシランで疎水化処理した。この無機微粒子
を「微粒子(B6)」とする。微粒子(B6)の仕事関数は4.77
eVであった。
【0072】*その7 一次粒子径が70nmのシリカ微粒子を、γ−アミノプロピ
ルトリエトキシシラン:ヘキサメチルジシラザン=1:
3の混合溶液で疎水化処理した。この無機微粒子を「微
粒子(B7)」とする。微粒子(B7)の仕事関数は4.99eVであ
った。
【0073】*その8 一次粒子径が70nmのシリカ微粒子を、γ−アミノプロピ
ルトリエトキシシラン:ヘキサメチルジシラザン=1:
2の混合溶液で疎水化処理した。この無機微粒子を「微
粒子(B8)」とする。微粒子(B8)の仕事関数は4.90eVであ
った。
【0074】*その9 一次粒子径が600nmのシリカ微粒子をヘキサメチルジシ
ラザンで疎水化処理した。この無機微粒子を「微粒子(B
9)」とする。微粒子(B9)の仕事関数は5.21eVであった。
【0075】*その10 一次粒子径が20nmのシリカ微粒子をヘキサメチルジシラ
ザンで疎水化処理した。この無機微粒子を「微粒子(B1
0)」とする。微粒子(B10)の仕事関数は5.20eVであっ
た。
【0076】着色粒子の製造例 *その1 ポリエステル樹脂3000g、カーボンブラック225g、カ
ルナバワックス60gとエチレンビスステアロイルアマイ
ド60gとを、混合、混練、粉砕、分級して、体積平均粒
径8.5μmの着色粒子を得た。これを「着色粒子(A)」
とする。
【0077】*その2 スチレン−アクリル樹脂3000g、カーボンブラック300
g、低分子量ポリプロピレン60gとエチレンビスステア
ロイルアマイド60gとを、混合、混練、粉砕、及び分級
を行い、体積平均粒径8.5μmの着色粒子を得た。これを
「着色粒子(B)」とする。
【0078】実施例および比較例 実施例1 着色粒子(A)400gと、微粒子(A1)0.8g、微粒子(B1)
6.0g、ステアリン酸亜鉛0.8gとを添加混合してトナー
を得た。次いで、このトナーの90gと、平均粒径が60μ
mのフッ素系樹脂で被覆したフェライトよりなるキャリ
アの1710gとを混合して現像剤を調製した。これを「現
像剤1」とする。
【0079】この現像剤1及び構造単位が前記B−2で
表わされるポリカーボネートの樹脂層を電荷輸送層にも
つ仕事関数がφ1=5.26eVである静電荷像担持体(A)
を用いて、該静電荷像担持体の線速が440mm/secであ
り、現像装置に磁気ブラシ現像装置を用い、クリーニン
グ装置にブレードクリーニング方式を用いたクリーニン
グ装置を用いた、70cpmの複写速度を有する電子写真複
写機(U-BIX 5070改造機)により低温低湿(10℃、10%
RH)下で20万回にわたり繰り返して実写テストを行い、
画質濃度、画像かぶり、画像における黒ポチの有無、画
像における画像流れの有無について調べた。結果を後述
の表1に示す。なお、この有機感光体は、負の静電潜像
を形成するものである。
【0080】実施例2 実施例1において、着色粒子(A)を着色粒子(B)に
した以外は同様にして現像剤を調製した。これを「現像
剤2」とする。
【0081】この現像剤2を用いて、実施例1と同様に
して実写テストを行った。結果を後述の表1に示す。
【0082】実施例3 実施例1において、微粒子(A1)0.8gを微粒子(A3)
1.6gにした以外は同様にして現像剤を調製した。これ
を「現像剤3」とする。
【0083】この現像剤3を用いて、実施例1と同様に
して実写テストを行った。結果を後述の表1に示す。
【0084】実施例4 実施例1において、微粒子(B1)6.0gを微粒子(B2)4.0g
にした以外は同様にして現像剤を調製した。これを「現
像剤4」とする。この現像剤4を用いて、実施例1と同
様にして実写テストを行った。結果を後述の表1に示
す。
【0085】実施例5 実施例1において、微粒子(B1)6.0gを微粒子(b3)8.0g
にした以外は同様にして現像剤を調製した。これを「現
像剤5」とする。この現像剤5を用いて、実施例1と同
様にして実写テストを行った。結果を後述の表1に示
す。
【0086】実施例6 実施例1において、微粒子(B1)6.0gを微粒子(B4)12.0
gにした以外は同様にして現像剤を調製した。これを
「現像剤6」とする。この現像剤6を用いて、実施例1
と同様にして実写テストを行った。結果を後述の表1に
示す。
【0087】実施例7 実施例1において、微粒子(B1)6.0gを微粒子(B5)12.0
gにした以外は同様にして現像剤を調製した。これを
「現像剤7」とする。この現像剤7を用いて、実施例1
と同様にして実写テストを行った。結果を後述の表1に
示す。
【0088】実施例8 実施例1において、微粒子(A1)0.8gを微粒子(A2)0.8g
にした以外は同様にして現像剤を調製した。これを「現
像剤8」とする。この現像剤8を用いて、実施例1と同
様にして実写テストを行った。結果を後述の表1に示
す。
【0089】実施例9 実施例1において、微粒子(B1)6.0gを微粒子(B7)6.0g
にした以外は同様にして現像剤を調製した。これを「現
像剤9」とする。この現像剤10を用いて、実施例1と同
様にして実写テストを行った。結果を後述の表1に示
す。
【0090】実施例10 実施例1において、微粒子(B1)6.0gを微粒子(B8)6.0g
にした以外は同様にして現像剤を調製した。これを「現
像剤10」とする。この現像剤10を用いて、実施例1と同
様にして実写テストを行った。結果を後述の表1に示
す。
【0091】実施例11 実施例1において、微粒子(B1)6.0gを微粒子(B4)20.8
gにした以外は同様にして現像剤を調製した。これを
「現像剤11」とする。この現像剤11を用いて、実施例1
と同様にして実写テストを行った。結果を後述の表1に
示す。
【0092】実施例12 実施例1において、微粒子(B1)の添加量を1.0gにした
以外は同様にして現像剤を調製した。これを「現像剤1
2」とする。この現像剤12を用いて、実施例1と同様に
して実写テストを行った。結果を後述表1に示す。
【0093】実施例13 実施例1において、微粒子(A1)の添加量を3.6gにした
以外は同様にして現像剤を調製した。これを「現像剤1
3」とする。この現像剤13を用いて、実施例1と同様に
して実写テストを行った。結果を後述の表1に示す。
【0094】実施例14 実施例1において、微粒子(A1)の添加量を0.4gにした
以外は同様にして現像剤を調製した。これを「現像剤1
4」とする。この現像剤14を用いて、実施例1と同様に
して実写テストを行った。結果を後述の表1に示す。
【0095】比較例1 実施例1において、微粒子(B1)6.0gを微粒子(B4)6.0g
にした以外は同様にして現像剤を調製した。これを「比
較現像剤1」とする。この比較現像剤1を用いて、実施
例1と同様にして実写テストを行った。結果を後述の表
1に示す。
【0096】比較例2 実施例1において、微粒子(A1)0.8gを微粒子(A4)0.8g
にした以外は同様にして現像剤を調製した。これを「比
較現像剤2」とする。この比較現像剤2を用いて、実施
例1と同様にして実写テストを行った。結果を後述の表
1に示す。
【0097】比較例3 実施例1において、微粒子(A1)0.8gを、微粒子(A5)2.4
gにした以外は同様にして現像剤を調製した。これを
「比較現像剤3」とする。この比較現像剤3を用いて、
実施例1と同様にして実写テストを行った。結果を後述
の表1に示す。
【0098】比較例4 実施例1において、微粒子(B1)6.0gを微粒子(B7)16.0
gにした以外は同様にして現像剤を調製した。これを
「比較現像剤4」とする。この比較現像剤4を用いて、
実施例1と同様にして実写テストを行った。結果を後述
の表1に示す。
【0099】比較例5 実施例1において、微粒子(B1)6.0gを微粒子(B8)4.0g
にした以外は同様にして現像剤を調製した。これを「比
較現像剤5」とする。この比較現像剤5を用いて、実施
例1と同様にして実写テストを行った。結果を後述の表
1に示す。
【0100】比較例6 実施例1において、静電荷像担持体に、構造単位が下記
化9に示されるポリエステル樹脂層を電荷輸送層に持つ
仕事関数がφ1=5.45eVである静電荷像担持体(B)を
用いた他は同様にして実写テストを行った。結果を後述
の表1に示す。
【0101】
【化9】
【0102】
【表1】
【0103】表1の結果から明らかなように、現像剤1
〜8によれば、高い流動性を有していてカブリのない画
像を形成することができ、また静電荷像担持体に対して
適正な研磨作用を有しているので画像流れの発生が認め
られず、しかも画像において、無機微粒子の静電荷像担
持体への付着に起因して生じる黒ポチの発生が認められ
ず、鮮明で良好な画質の画像を多数回にわたり安定して
形成することができる。
【0104】これに対して、比較現像剤1によれば、添
加混合された大粒径の無機微粒子の仕事関数φ1と有機
感光体の仕事関数φ2との関係が|φ1−φ2|≦0.4
を満足しないために該無機微粒子と有機感光体との静電
気的付着力が大きくなり、その結果クリーニングがしに
くくなり得られる画像において黒ポチが発生してしま
う。
【0105】また、比較現像剤2によれば、小粒径の無
機微粒子の粒径が5nm未満であるために、該無機微粒子
の着色粒子中への埋め込みが生じやすく、画像の形成を
繰り返すにしたがってトナーの流動性が低下するように
なり、画像のかぶりを生じてしまう。
【0106】また、比較現像剤3によれば、小粒径の無
機微粒子が添加されていないために起こるトナー流動性
の低下を大粒径の無機微粒子の添加混合割合を大きくす
ることで補っているために、感光層に対する研磨作用が
過大となって該感光層に微小な傷が発生しやすくなり、
得られる画像において、黒ぽちが発生してしまう。
【0107】また、比較現像剤4によれば、大粒径の無
機微粒子の粒径が500nmを超えているために、静電荷像
担持体の感光層に対する研磨作用が過大となり、該静電
荷像担持体の表面に傷が発生しやすく得られる画像にお
いて、黒ぽちが発生してしまう。
【0108】また、比較現像剤5によれば、大粒径の無
機微粒子の粒径が30nm未満であるために、静電荷像担持
体の感光層に対する研磨作用が低下し、このため感光層
の性能の低下した部分が除去されないため、得られる画
像において、画像流れが発生してしまう。
【0109】さらに、比較例6によれば、静電荷像担持
体表面に有している電荷輸送層を形成しているポリエス
テル樹脂の耐摩耗性が劣るために、実施例1に記載され
ている現像剤1と組み合わせても該静電荷像担持体の表
面に傷が発生しやすく、得られる画像において、黒ポチ
を生じてしまう。
【0110】
【発明の効果】本発明により、高い流動性を有していて
カブリのない画像を形成することができ、しかも静電荷
像担持体に対して適正な研磨作用を有していて、画像の
一部が欠落することなくそのうえ黒ポチが発生すること
なく良好な画像を形成することができる静電荷像現像剤
を提供することが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小鶴 浩之 東京都八王子市石川町2970番地コニカ株式 会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面層に少なくとも電荷輸送物質と、下
    記一般式の少くともいずれかで表されるポリカーボネー
    ト樹脂層とを含有する電荷輸送層を設けた有機感光体を
    静電荷像担持体として用いる画像形成方法に使用する、
    少なくとも着色粒子と2種の無機微粒子とを添加混合し
    た現像剤において、該無機微粒子が1次粒子径が5〜20
    nmの無機微粒子(A)と1次粒子径が30〜500nmの無機
    微粒子(B)でなり、該有機感光体の仕事関数をφ1、
    1次粒子径が30〜500nmの無機微粒子(B)の仕事関数
    をφ2とするとき、|φ1−φ2|≦0.4を満足することを
    特徴とする静電荷像現像剤。 【化1】 式中、R1、及びR2は、水素原子、置換非置換の炭化水
    素基、置換非置換の環状炭化水素基、置換非置換の芳香
    族基であって、R1、及びR2の少なくとも一方は、炭素
    原子数が3以上のかさ高い基、 R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10は、水素原
    子、ハロゲン原子、置換非置換の炭化水素基、置換非置
    換の環状炭化水素基。 【化2】 式中、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10は、
    水素原子、ハロゲン原子、置換非置換の炭化水素基、置
    換非置換の環状炭化水素基、 Zは、置換非置換の炭素環、又は置換非置換の複素環を
    形成するのに必要な原子群。
  2. 【請求項2】小粒径の無機微粒子(A)の添加混合割合
    は着色粒子に対して0.2〜0.8重量%であり、大粒径の無
    機微粒子(B)の添加混合割合は着色粒子に対して0.3
    〜5重量%であることを特徴とする請求項1の静電荷像
    現像剤。
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