JPH05185951A - 自動車のステアリング装置支持構造 - Google Patents
自動車のステアリング装置支持構造Info
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- JPH05185951A JPH05185951A JP440492A JP440492A JPH05185951A JP H05185951 A JPH05185951 A JP H05185951A JP 440492 A JP440492 A JP 440492A JP 440492 A JP440492 A JP 440492A JP H05185951 A JPH05185951 A JP H05185951A
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- power plant
- steering device
- mount member
- mount
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- Body Structure For Vehicles (AREA)
- Arrangement Or Mounting Of Propulsion Units For Vehicles (AREA)
- Vibration Prevention Devices (AREA)
- Steering Controls (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 車両の前面衝突時のパワープラントとステア
リング装置との干渉を回避し、車体の潰れストロークを
拡大し衝撃吸収量を増大させる。 【構成】 パワープラント9の下側部の前、後部をマウ
ント部材10,11を介しセンターメンバ4に、上側部
車幅方向両側部をマウント部材12を介しフロントサイ
ドメンバ8に各々支持させる。後部マウント部材11に
は離脱手段14を設け、車両の前面衝突時後部マウント
部材とパワープラントの連結を解除し、パワープラント
が上側部両側のマウント部材を中心に回動できる。ステ
アリング装置24はマウント部材の後方でセンターメン
バ上にブラケットにより固定、支持され、センターメン
バは前、後部に曲折部4a,4b及び4c,4dを設
け、中央部を略水平状態に下方にオフセット成形し、各
曲折部の前後方向の曲げ強度を4b>4a>4c=4d
に設定し、後部の曲折部4c,4dを脆弱化し、センタ
ーメンバの後側部自体で下動手段30を構成する。
リング装置との干渉を回避し、車体の潰れストロークを
拡大し衝撃吸収量を増大させる。 【構成】 パワープラント9の下側部の前、後部をマウ
ント部材10,11を介しセンターメンバ4に、上側部
車幅方向両側部をマウント部材12を介しフロントサイ
ドメンバ8に各々支持させる。後部マウント部材11に
は離脱手段14を設け、車両の前面衝突時後部マウント
部材とパワープラントの連結を解除し、パワープラント
が上側部両側のマウント部材を中心に回動できる。ステ
アリング装置24はマウント部材の後方でセンターメン
バ上にブラケットにより固定、支持され、センターメン
バは前、後部に曲折部4a,4b及び4c,4dを設
け、中央部を略水平状態に下方にオフセット成形し、各
曲折部の前後方向の曲げ強度を4b>4a>4c=4d
に設定し、後部の曲折部4c,4dを脆弱化し、センタ
ーメンバの後側部自体で下動手段30を構成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車のステアリング装
置支持構造に関する。
置支持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のステアリング装置支持構造として
は、例えば特開平3200487号公報に示されるよう
に、エンジンルーム内でタッシュロアパネル前側に車幅
方向に延在するサブフレーム上に、ステアリング装置を
一対のブラケットを介して固定,支持したものが知られ
ている。
は、例えば特開平3200487号公報に示されるよう
に、エンジンルーム内でタッシュロアパネル前側に車幅
方向に延在するサブフレーム上に、ステアリング装置を
一対のブラケットを介して固定,支持したものが知られ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述のようにステアリ
ング装置をダッシュロアパネル前側の強度部材であるサ
ブフレーム上に固定,支持してあると、車両の前面衝突
時にパワープラントが後退移動した時に、該パワープラ
ントがステアリング装置に干渉して、その後退移動が規
制され、車体の潰れストロークが制約されて緩衝効果が
損なわれてしまうことは否めない。
ング装置をダッシュロアパネル前側の強度部材であるサ
ブフレーム上に固定,支持してあると、車両の前面衝突
時にパワープラントが後退移動した時に、該パワープラ
ントがステアリング装置に干渉して、その後退移動が規
制され、車体の潰れストロークが制約されて緩衝効果が
損なわれてしまうことは否めない。
【0004】そこで、本発明は車両の前面衝突時に、パ
ワープラントとステアリング装置との干渉を回避して車
体の潰れストロークを拡大でき、緩衝効果を一段と向上
することができる自動車のステアリング装置支持構造を
提供するものである。
ワープラントとステアリング装置との干渉を回避して車
体の潰れストロークを拡大でき、緩衝効果を一段と向上
することができる自動車のステアリング装置支持構造を
提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】エンジンルームの前後方
向に延在するフレーム部材にパワープラントの下側部の
前,後部をマウント部材を介して支持すると共に、該パ
ワープラントの上側部の車幅方向両側部をエンジンルー
ムの側部にマウント部材を介して支持し、かつ、前記後
部のマウント部材に車両の前面衝突時にパワープラント
との連結を解除する離脱手段を設けて、該離脱手段によ
る連結解除時にパワープラントを前記上側部のマウント
部材との連結部を中心として回動可能に支持する一方、
前記フレーム部材の後部マウント部材の後方にステアリ
ング装置を支持し、かつ、フレーム部材のステアリング
装置支持部近傍に、車両の前面衝突時にパワープラント
の回動と同期的にステアリング装置を下方移動させる下
動手段を設けてある。
向に延在するフレーム部材にパワープラントの下側部の
前,後部をマウント部材を介して支持すると共に、該パ
ワープラントの上側部の車幅方向両側部をエンジンルー
ムの側部にマウント部材を介して支持し、かつ、前記後
部のマウント部材に車両の前面衝突時にパワープラント
との連結を解除する離脱手段を設けて、該離脱手段によ
る連結解除時にパワープラントを前記上側部のマウント
部材との連結部を中心として回動可能に支持する一方、
前記フレーム部材の後部マウント部材の後方にステアリ
ング装置を支持し、かつ、フレーム部材のステアリング
装置支持部近傍に、車両の前面衝突時にパワープラント
の回動と同期的にステアリング装置を下方移動させる下
動手段を設けてある。
【0006】
【作用】車両が前面衝突すると、離脱手段により後部マ
ウント部材とパワープラントとの連結が解除される。車
体前部の潰れ変形に伴いパワープラントが衝突荷重を受
けることにより、該パワープラントは前部のマウント部
材および上側部両側のマウント部材との連結状態を保持
したまま、該上側部両側のマウント部材との連結部を中
心として回動すると共に、該パワープラントの回動と同
期的に下動手段によりステアリング装置を下方移動させ
て、パワープラントとステアリング装置との干渉を回避
する。
ウント部材とパワープラントとの連結が解除される。車
体前部の潰れ変形に伴いパワープラントが衝突荷重を受
けることにより、該パワープラントは前部のマウント部
材および上側部両側のマウント部材との連結状態を保持
したまま、該上側部両側のマウント部材との連結部を中
心として回動すると共に、該パワープラントの回動と同
期的に下動手段によりステアリング装置を下方移動させ
て、パワープラントとステアリング装置との干渉を回避
する。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面と共に詳述す
る。
る。
【0008】図1〜9において、1はエンジンルーム2
と車室3とを隔成するダッシュロアパネル、4はエンジ
ンルーム2の中央部に前後方向に配設されたフレーム部
材としてのセンターメンバで、このセンターメンバ4は
後端をダッシュロアパネル1の前側に車幅方向に配設し
たサブフレーム5の下面にボルト・ナット6固定してあ
ると共に、前端をフロントクロスメンバ7の下面にボル
ト・ナット6固定してある。
と車室3とを隔成するダッシュロアパネル、4はエンジ
ンルーム2の中央部に前後方向に配設されたフレーム部
材としてのセンターメンバで、このセンターメンバ4は
後端をダッシュロアパネル1の前側に車幅方向に配設し
たサブフレーム5の下面にボルト・ナット6固定してあ
ると共に、前端をフロントクロスメンバ7の下面にボル
ト・ナット6固定してある。
【0009】これらサブフレーム5およびフロントクロ
スメンバ7は、エンジンルーム2の側壁を構成する図外
のフードレッジパネルに接合して前後方向に延在するフ
ロントサイドメンバ8に結合してある。
スメンバ7は、エンジンルーム2の側壁を構成する図外
のフードレッジパネルに接合して前後方向に延在するフ
ロントサイドメンバ8に結合してある。
【0010】9はエンジンルーム2内に搭載したパワー
プラントで、該パワープラント9は車体フロント部のス
ラントノーズ化に合わせて地上高を低めるために後傾状
態に搭載してある。このパワープラント9は、その下側
部の前,後部をマウント部材10,11を介して前記セ
ンターメンバ4上に固定,支持すると共に、上側部の車
幅方向両側部をエンジンルーム2の側部、具体的には前
記フロントサイドメンバ8にマウント部材12,12を
介して固定,支持し、これらマウント部材10,11,
12,12によってパワープラント9から車体側への振
動伝達を可及的に少なく抑えられるように搭載してあ
る。
プラントで、該パワープラント9は車体フロント部のス
ラントノーズ化に合わせて地上高を低めるために後傾状
態に搭載してある。このパワープラント9は、その下側
部の前,後部をマウント部材10,11を介して前記セ
ンターメンバ4上に固定,支持すると共に、上側部の車
幅方向両側部をエンジンルーム2の側部、具体的には前
記フロントサイドメンバ8にマウント部材12,12を
介して固定,支持し、これらマウント部材10,11,
12,12によってパワープラント9から車体側への振
動伝達を可及的に少なく抑えられるように搭載してあ
る。
【0011】前記マウント部材10,11,12,12
としては、公知の防振ゴムを内装した円筒状のブッシュ
タイプのものが用いられており、前,後部のマウント部
材10,11はセンターメンバ4上にボルト・ナット等
により固定して、パワープラント側のブラケット13,
13を何れも車幅方向に挿通した支軸10a,11aで
連結してある一方、上側部両側のマウント部材12,1
2はフロントサイドメンバ8に同様にボルト・ナット等
により固定して、パワープラント側のブラケット13,
13を何れも前後方向に挿通した支軸12a,12aで
連結してある。
としては、公知の防振ゴムを内装した円筒状のブッシュ
タイプのものが用いられており、前,後部のマウント部
材10,11はセンターメンバ4上にボルト・ナット等
により固定して、パワープラント側のブラケット13,
13を何れも車幅方向に挿通した支軸10a,11aで
連結してある一方、上側部両側のマウント部材12,1
2はフロントサイドメンバ8に同様にボルト・ナット等
により固定して、パワープラント側のブラケット13,
13を何れも前後方向に挿通した支軸12a,12aで
連結してある。
【0012】そして、前記センターメンバ4上に固定し
た後部のマウント部材11に離脱手段14を設けて、車
両の前面衝突時にパワープラント9側のブラケット13
とマウント部材11との連結を解除し、パワープラント
9を上側部両側のマウント部材12,12との連結部を
中心として回動できるようにしてある。
た後部のマウント部材11に離脱手段14を設けて、車
両の前面衝突時にパワープラント9側のブラケット13
とマウント部材11との連結を解除し、パワープラント
9を上側部両側のマウント部材12,12との連結部を
中心として回動できるようにしてある。
【0013】図8,9は離脱手段14の一例を示すもの
で、マウント部材11の防振ゴム15に内嵌したカラー
16に挿通した支軸11aの先端部はスリットを設けて
4分割してあり、この先端部にストッパ17を圧入,拡
径して、ブラケット13,カラー16からの抜止めがな
されている。支軸11aの頭部およびストッパ17には
2本に分岐したワイヤ18の分岐端を連結してあり、こ
のワイヤ18の他端はガイドローラ19に掛架してイン
フレータ20のピストン21に連結してある。インフレ
ータ20は衝突検知センサ22が車両の衝突を検知した
際に発生する信号を入力して火薬23を爆発させ、ピス
トン21を下動してワイヤ18を引き込んで、ストッパ
17を支軸11aの先端部から引き抜くと共に、支軸1
1aをブラケット13およびカラー16から引き抜い
て、ブラケット13とマウント部材11との連結を解除
するようになっている。前記インフレータ20やガイド
ローラ19等は、エンジンルーム2を隔成する側壁ある
いはその強度部材、例えばフロントサイドメンバ8等に
取付けられる。
で、マウント部材11の防振ゴム15に内嵌したカラー
16に挿通した支軸11aの先端部はスリットを設けて
4分割してあり、この先端部にストッパ17を圧入,拡
径して、ブラケット13,カラー16からの抜止めがな
されている。支軸11aの頭部およびストッパ17には
2本に分岐したワイヤ18の分岐端を連結してあり、こ
のワイヤ18の他端はガイドローラ19に掛架してイン
フレータ20のピストン21に連結してある。インフレ
ータ20は衝突検知センサ22が車両の衝突を検知した
際に発生する信号を入力して火薬23を爆発させ、ピス
トン21を下動してワイヤ18を引き込んで、ストッパ
17を支軸11aの先端部から引き抜くと共に、支軸1
1aをブラケット13およびカラー16から引き抜い
て、ブラケット13とマウント部材11との連結を解除
するようになっている。前記インフレータ20やガイド
ローラ19等は、エンジンルーム2を隔成する側壁ある
いはその強度部材、例えばフロントサイドメンバ8等に
取付けられる。
【0014】24はギヤボックス25をユニバーサルジ
ョイント26を介してステアリングシャフト27に連結
したステアリング装置で、該ステアリング装置24は前
記後部のマウント部材11の後方で、センターメンバ4
上に固定,支持してある。この実施例にあっては、セン
ターメンバ4の後端部を車幅方向に2股状に形成してあ
って、このセンターメンバ4の2股部4A上にステアリ
ング装置24をブラケット29により抱持,固定してあ
る。
ョイント26を介してステアリングシャフト27に連結
したステアリング装置で、該ステアリング装置24は前
記後部のマウント部材11の後方で、センターメンバ4
上に固定,支持してある。この実施例にあっては、セン
ターメンバ4の後端部を車幅方向に2股状に形成してあ
って、このセンターメンバ4の2股部4A上にステアリ
ング装置24をブラケット29により抱持,固定してあ
る。
【0015】そして、前記センターメンバ4のステアリ
ング装置24の支持部近傍に、車両の前面衝突時にパワ
ープラント9の回動と同期的に、ステアリング装置24
を下方移動させる下動手段30を設けてある。
ング装置24の支持部近傍に、車両の前面衝突時にパワ
ープラント9の回動と同期的に、ステアリング装置24
を下方移動させる下動手段30を設けてある。
【0016】本実施例ではセンターメンバ4はその前,
後部に各複数の曲折部4a,4bおよび4c,4dを設
けて、センターメンバ4の中央部分を略水平状態に下方
にオフセットして形成し、前部のマウント部材10をセ
ンターメンバ4前部の曲折部4aと4bとの間に固定
し、また、後部のマウント部材11とステアリング装置
24を、センターメンバ4後部の曲折部4cと4dとの
間に固定してある。また、これら曲折部4a,4b,4
c,4dは、前後方向の曲げ強度を4b>4a>4c=
4dの関係に設定してあり、従って、本実施例にあって
は後部の曲折部4c,4dを脆弱化してセンターメンバ
4の後側部自体で下動手段30を構成している。
後部に各複数の曲折部4a,4bおよび4c,4dを設
けて、センターメンバ4の中央部分を略水平状態に下方
にオフセットして形成し、前部のマウント部材10をセ
ンターメンバ4前部の曲折部4aと4bとの間に固定
し、また、後部のマウント部材11とステアリング装置
24を、センターメンバ4後部の曲折部4cと4dとの
間に固定してある。また、これら曲折部4a,4b,4
c,4dは、前後方向の曲げ強度を4b>4a>4c=
4dの関係に設定してあり、従って、本実施例にあって
は後部の曲折部4c,4dを脆弱化してセンターメンバ
4の後側部自体で下動手段30を構成している。
【0017】また、本実施例にあってはフロントサイド
メンバ8に、パワープラント9の前側部両側に近接して
荷重伝達部材31を設けてあり、車両に斜め前方より衝
突入力が作用した場合でも、荷重伝達部材31がパワー
プラント9に係合して、該パワープラント9を介してセ
ンターメンバ4に前後方向に衝突入力が適正に作用し得
るようにしてある。
メンバ8に、パワープラント9の前側部両側に近接して
荷重伝達部材31を設けてあり、車両に斜め前方より衝
突入力が作用した場合でも、荷重伝達部材31がパワー
プラント9に係合して、該パワープラント9を介してセ
ンターメンバ4に前後方向に衝突入力が適正に作用し得
るようにしてある。
【0018】次に、以上の実施例構造の作用について説
明する。
明する。
【0019】車両が前面衝突して、衝突検知センサ22
が検知作動すると、インフレータ20にこの衝突検知セ
ンサ22から作動信号が出力されて火薬23が爆発し、
ピストン21を下動してワイヤ18を引き込んで、スト
ッパ17を支軸11aの先端部から引き抜くと同時に、
該支軸11aをパワープラント9側のブラケット13と
マウント部材11のカラー16から引き抜いて、該パワ
ープラント9と後部のマウント部材11との連結を解除
する。
が検知作動すると、インフレータ20にこの衝突検知セ
ンサ22から作動信号が出力されて火薬23が爆発し、
ピストン21を下動してワイヤ18を引き込んで、スト
ッパ17を支軸11aの先端部から引き抜くと同時に、
該支軸11aをパワープラント9側のブラケット13と
マウント部材11のカラー16から引き抜いて、該パワ
ープラント9と後部のマウント部材11との連結を解除
する。
【0020】離脱手段14の前記作動と同時に、車体前
端部は衝突入力を受けて潰れ変形を開始するが、この
時、フロントサイドメンバ8の前端部の潰れ変形によ
り、荷重伝達部材31がパワープラント9に係合して該
パワープラント9に衝突入力が作用し、および又は、こ
れと併せてセンターメンバ4の前端に衝突入力が作用す
ると、該センターメンバ4は、曲折部4c,4dから曲
折部4a,4bの順に下方に曲折する。
端部は衝突入力を受けて潰れ変形を開始するが、この
時、フロントサイドメンバ8の前端部の潰れ変形によ
り、荷重伝達部材31がパワープラント9に係合して該
パワープラント9に衝突入力が作用し、および又は、こ
れと併せてセンターメンバ4の前端に衝突入力が作用す
ると、該センターメンバ4は、曲折部4c,4dから曲
折部4a,4bの順に下方に曲折する。
【0021】このセンターメンバ4の屈曲変形に併せ
て、パワープラント9が前記荷重伝達部31との係合
点、および前部のマウント部材10との連結部より衝突
入力を受けることによって、該パワープラント9は前部
のマウント部材10、および上側部両側のマウント部材
12,12との連結状態を保ったまま、図3のθ1,θ2
で示すように該上側部両側のマウント部材12,12と
の連結部を中心として回動して起き上がるようになり、
シリンダブロック部9Aとダッシュロアパネル1の縦壁
部1aとの間隔をaからa1,a2のように広げ、該シリ
ンダブロック部9Aと縦壁部1aとの早期干渉を回避す
る。
て、パワープラント9が前記荷重伝達部31との係合
点、および前部のマウント部材10との連結部より衝突
入力を受けることによって、該パワープラント9は前部
のマウント部材10、および上側部両側のマウント部材
12,12との連結状態を保ったまま、図3のθ1,θ2
で示すように該上側部両側のマウント部材12,12と
の連結部を中心として回動して起き上がるようになり、
シリンダブロック部9Aとダッシュロアパネル1の縦壁
部1aとの間隔をaからa1,a2のように広げ、該シリ
ンダブロック部9Aと縦壁部1aとの早期干渉を回避す
る。
【0022】これと併せて、前述のようにセンターメン
バ4が曲折部4c,4dより図3のβ1,β2で示すよう
に下方へ折曲することによって、ステアリング装置24
が同図の実線位置から仮想線位置にまで下方に移動さ
れ、パワープラント9後部のデフ部9Bとステアリング
装置24との干渉が回避される。
バ4が曲折部4c,4dより図3のβ1,β2で示すよう
に下方へ折曲することによって、ステアリング装置24
が同図の実線位置から仮想線位置にまで下方に移動さ
れ、パワープラント9後部のデフ部9Bとステアリング
装置24との干渉が回避される。
【0023】この点について図4,図5を用いて詳述す
ると、衝突後t1msec後にB(パワープラントの移
動点)→B′,C(ステアリングの移動点)→C′の位
置へ移動する。
ると、衝突後t1msec後にB(パワープラントの移
動点)→B′,C(ステアリングの移動点)→C′の位
置へ移動する。
【0024】ここで、
【0025】
【数1】
【0026】の関係式が成り立つ。
【0027】本発明では、衝突後のパワープラント9B
とステアリング装置24の干渉を防止するために、両者
の距離B′C′を
とステアリング装置24の干渉を防止するために、両者
の距離B′C′を
【0028】
【数2】
【0029】を満足するように、条件(1)のパラメー
タを決定している。又、この式(2)をx1′−x2′、
y1′−y2′について解法すると、
タを決定している。又、この式(2)をx1′−x2′、
y1′−y2′について解法すると、
【0030】
【数3】
【0031】となり、(x1′−x2′)→大、(y1′
−y2′)→大にすることによりB′C′→大にでき
る。
−y2′)→大にすることによりB′C′→大にでき
る。
【0032】従って式(3)より
【0033】
【数4】
【0034】に近づけることにより x1′−x2′=(x0−x3)+(L3+L4) y1′−y2′=(y0−y3) 即ち、
【0035】
【数5】
【0036】を満足することができ、本実施例ではこれ
を満足するような設定が行われている。
を満足するような設定が行われている。
【0037】この結果、車体の潰れストロークが、これ
らシリンダブロック部9Aとダッシュロアパネル1の縦
壁部1aとの干渉や、パワープラント9のデフ部9Bと
ステアリング装置24との干渉によって規制されること
がなく、該車体の潰れストロークを拡大できて衝突エネ
ルギー吸収量を増大でき、所期する緩衝効果を得ること
ができる。更に、車両の前面衝突時にステアリング装置
24の下方移動により、ステアリングホイール28と乗
員との間隔を広げ、ステアリングホイール28と乗員と
の干渉を抑制できて安全性をより一層向上することがで
きる。
らシリンダブロック部9Aとダッシュロアパネル1の縦
壁部1aとの干渉や、パワープラント9のデフ部9Bと
ステアリング装置24との干渉によって規制されること
がなく、該車体の潰れストロークを拡大できて衝突エネ
ルギー吸収量を増大でき、所期する緩衝効果を得ること
ができる。更に、車両の前面衝突時にステアリング装置
24の下方移動により、ステアリングホイール28と乗
員との間隔を広げ、ステアリングホイール28と乗員と
の干渉を抑制できて安全性をより一層向上することがで
きる。
【0038】なお、前記実施例にあっては、離脱手段1
4として衝突検知センサ22の検出作用にもとづいて作
動するインフレータ20によりストッパ17,支軸11
aを引き抜き作動するようにしたものを示したが、この
他、衝突検知センサ22の検出作用により支軸11aを
電磁的に引き抜くようにしたり、あるいは、衝突入力に
よって支軸11a自体を剪断させて連結解除を行わせる
ようにすることもできる。
4として衝突検知センサ22の検出作用にもとづいて作
動するインフレータ20によりストッパ17,支軸11
aを引き抜き作動するようにしたものを示したが、この
他、衝突検知センサ22の検出作用により支軸11aを
電磁的に引き抜くようにしたり、あるいは、衝突入力に
よって支軸11a自体を剪断させて連結解除を行わせる
ようにすることもできる。
【0039】図10,11はセンターメンバ4の後側部
自体で下動手段30を構成する場合の異なる例を示すも
のである。
自体で下動手段30を構成する場合の異なる例を示すも
のである。
【0040】この実施例にあっては、センターメンバ4
後部の曲折部4c,4dのうち、前側の曲折部4cをヒ
ンジ構造としてある。センターメンバ4は曲折部4cで
フロント側メンバ41とリヤ側メンバ42とに2分割し
てあり、フロント側メンバ41の後端にフイメールヒン
ジ31aを、およびリヤ側メンバ42の前端にメールヒ
ンジ31bを形成し、これらフイメールヒンジ31,メ
ールヒンジ31bをヒンジピン31cで連結するように
してある。また、メールヒンジ31bの端面の略中央部
には突片32を延設してある一方、フイメールヒンジ3
1aの前記突片32に対応する位置にソケット孔33を
形成し、これら突片32とソケット孔33との係合によ
って、常態にあってはヒンジ部31を固定的に連結し、
センターメンバ4に前方より衝突荷重が作用して、曲折
部4c,4dに曲げ荷重が作用すると、突片32が剪断
してヒンジピン31cを中心としてリヤ側メンバ42が
フロント側メンバ41に対して回動し、曲折部4cが容
易に屈曲し得るようにしてある。
後部の曲折部4c,4dのうち、前側の曲折部4cをヒ
ンジ構造としてある。センターメンバ4は曲折部4cで
フロント側メンバ41とリヤ側メンバ42とに2分割し
てあり、フロント側メンバ41の後端にフイメールヒン
ジ31aを、およびリヤ側メンバ42の前端にメールヒ
ンジ31bを形成し、これらフイメールヒンジ31,メ
ールヒンジ31bをヒンジピン31cで連結するように
してある。また、メールヒンジ31bの端面の略中央部
には突片32を延設してある一方、フイメールヒンジ3
1aの前記突片32に対応する位置にソケット孔33を
形成し、これら突片32とソケット孔33との係合によ
って、常態にあってはヒンジ部31を固定的に連結し、
センターメンバ4に前方より衝突荷重が作用して、曲折
部4c,4dに曲げ荷重が作用すると、突片32が剪断
してヒンジピン31cを中心としてリヤ側メンバ42が
フロント側メンバ41に対して回動し、曲折部4cが容
易に屈曲し得るようにしてある。
【0041】図12,13は下動手段30の更に異なる
例を示すものである。この実施例ではステアリング装置
24をセンターメンバ4の2股部4Aの下面にブラケッ
ト29により抱持,固定してある。ブラケット29の下
側部には易裂断部29aを設けてあり、かつ、ステアリ
ング装置24には衝突検知センサ22からの検出信号に
もとづいて作動するインフレータ20により下方に牽引
されるワイヤ18を掛架してあって、車両が前面衝突し
た際には、インフレータ20の作動によってステアリン
グ装置24を下方に牽引し、ブラケット29を易裂断部
29aから裂断させて、該ステアリング装置24を速や
かに下方移動させるようにしてある。
例を示すものである。この実施例ではステアリング装置
24をセンターメンバ4の2股部4Aの下面にブラケッ
ト29により抱持,固定してある。ブラケット29の下
側部には易裂断部29aを設けてあり、かつ、ステアリ
ング装置24には衝突検知センサ22からの検出信号に
もとづいて作動するインフレータ20により下方に牽引
されるワイヤ18を掛架してあって、車両が前面衝突し
た際には、インフレータ20の作動によってステアリン
グ装置24を下方に牽引し、ブラケット29を易裂断部
29aから裂断させて、該ステアリング装置24を速や
かに下方移動させるようにしてある。
【0042】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、車両の前
面衝突時には、パワープラントと後部のマウント部材と
の連結を解除し、パワープラントの後退移動と共に上側
部両側のマウント部材を中心として該パワープラントを
回動させると同時に、ステアリング装置を速やかに下方
移動させて、パワープラント後部とステアリング装置と
の干渉を回避させることができ、従って、車体フロント
部の潰れストロークを拡大して、緩衝効果を一段と向上
することができる。
面衝突時には、パワープラントと後部のマウント部材と
の連結を解除し、パワープラントの後退移動と共に上側
部両側のマウント部材を中心として該パワープラントを
回動させると同時に、ステアリング装置を速やかに下方
移動させて、パワープラント後部とステアリング装置と
の干渉を回避させることができ、従って、車体フロント
部の潰れストロークを拡大して、緩衝効果を一段と向上
することができる。
【0043】また、前述のように車両の前面衝突時に、
パワープラントをその上側部両側のマウント部材を中心
としてパワープラント後部が跳ね上がる方向に回動し得
るため、車体フロント部のスラントノーズ化のためパワ
ープラントを後傾状態に搭載する車両に適用して特に有
効である。更に、車両の前面衝突時にステアリング装置
を下方移動させるので、ステアリングホイールと乗員と
の干渉を抑制して安全性をより一層向上することができ
る。
パワープラントをその上側部両側のマウント部材を中心
としてパワープラント後部が跳ね上がる方向に回動し得
るため、車体フロント部のスラントノーズ化のためパワ
ープラントを後傾状態に搭載する車両に適用して特に有
効である。更に、車両の前面衝突時にステアリング装置
を下方移動させるので、ステアリングホイールと乗員と
の干渉を抑制して安全性をより一層向上することができ
る。
【図1】本発明の一実施例を示す略示的側面図。
【図2】同実施例の車両前面衝突時における略示的側面
図。
図。
【図3】同移動軌跡を示す略示的側面図。
【図4】同移動時の説明図。
【図5】図4の模式的説明図。
【図6】同実施例の略示的平面図。
【図7】同実施例のステアリング装置支持部の斜視図。
【図8】離脱手段の一例を示す略示的断面説明図。
【図9】同離脱手段の支軸とストッパとの関係を示す斜
視図。
視図。
【図10】下動手段の第2実施例を示す分解斜視図。
【図11】同下動手段の作動説明図。
【図12】下動手段の第3実施例を示す略示的側面図。
【図13】同下動手段の作動説明図。
2…エンジンルーム、4…フレーム部材、9…パワープ
ラント、10,11,12…マウント部材、14…離脱
手段、24…ステアリング装置、30…下動手段。
ラント、10,11,12…マウント部材、14…離脱
手段、24…ステアリング装置、30…下動手段。
Claims (1)
- 【請求項1】 エンジンルームの前後方向に延在するフ
レーム部材にパワープラントの下側部の前,後部をマウ
ント部材を介して支持すると共に、該パワープラントの
上側部の車幅方向両側部をエンジンルームの側部にマウ
ント部材を介して支持し、かつ、前記後部のマウント部
材に車両の前面衝突時にパワープラントとの連結を解除
する離脱手段を設けて、該離脱手段による連結解除時に
パワープラントを前記上側部のマウント部材との連結部
を中心として回動可能に支持する一方、前記フレーム部
材の後部マウント部材の後方にステアリング装置を支持
し、かつ、フレーム部材のステアリング装置支持部近傍
に、車両の前面衝突時にパワープラントの回動と同期的
にステアリング装置を下方移動させる下動手段を設けた
ことを特徴とする自動車のステアリング装置支持構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP440492A JPH05185951A (ja) | 1992-01-14 | 1992-01-14 | 自動車のステアリング装置支持構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP440492A JPH05185951A (ja) | 1992-01-14 | 1992-01-14 | 自動車のステアリング装置支持構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05185951A true JPH05185951A (ja) | 1993-07-27 |
Family
ID=11583392
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP440492A Pending JPH05185951A (ja) | 1992-01-14 | 1992-01-14 | 自動車のステアリング装置支持構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05185951A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0714824A1 (en) | 1994-12-02 | 1996-06-05 | Daihatsu Motor Company, Ltd. | Supporting structure for steering gear of automobile |
US6131685A (en) * | 1995-12-27 | 2000-10-17 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Power train supporting apparatus |
EP1306290A1 (de) * | 2001-10-18 | 2003-05-02 | DaimlerChrysler AG | Frontpartie eines Kraftfahrzeugs |
US7669688B2 (en) * | 2004-10-27 | 2010-03-02 | Nissan Motor Co., Ltd. | Automobile front portion structure |
JP2020082948A (ja) * | 2018-11-21 | 2020-06-04 | トヨタ自動車株式会社 | 車両 |
-
1992
- 1992-01-14 JP JP440492A patent/JPH05185951A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0714824A1 (en) | 1994-12-02 | 1996-06-05 | Daihatsu Motor Company, Ltd. | Supporting structure for steering gear of automobile |
US6131685A (en) * | 1995-12-27 | 2000-10-17 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Power train supporting apparatus |
EP1306290A1 (de) * | 2001-10-18 | 2003-05-02 | DaimlerChrysler AG | Frontpartie eines Kraftfahrzeugs |
US6808039B2 (en) | 2001-10-18 | 2004-10-26 | Daimlerchrysler Ag | Front end of a motor vehicle |
US7669688B2 (en) * | 2004-10-27 | 2010-03-02 | Nissan Motor Co., Ltd. | Automobile front portion structure |
JP2020082948A (ja) * | 2018-11-21 | 2020-06-04 | トヨタ自動車株式会社 | 車両 |
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