JPH05185008A - 乾燥炉 - Google Patents

乾燥炉

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JPH05185008A
JPH05185008A JP2485792A JP2485792A JPH05185008A JP H05185008 A JPH05185008 A JP H05185008A JP 2485792 A JP2485792 A JP 2485792A JP 2485792 A JP2485792 A JP 2485792A JP H05185008 A JPH05185008 A JP H05185008A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 使用する赤外線ランプの数を減少させなが
ら、必要な塗膜硬度を得る。 【構成】 炉内の一方の面に設置される赤外線ランプ2
2と、赤外線ランプ22の設置された炉面の対向面に設
置される反射面31と、赤外線ランプ22までの距離よ
りも反射面までの距離の方が短い位置に被乾燥物を搬送
させる搬送手段41とからなることを特徴とする乾燥炉
11。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 この発明は、赤外線ランプおよ
び反射面を使用して塗膜を硬化させる塗膜の乾燥方法に
かる。
【0002】
【従来の技術】 従来、各種塗料を塗布された被乾燥物
等を乾燥させる乾燥方法としては、いわゆる熱風炉、遠
赤外線利用の乾燥炉を用いた乾燥方法が知られている。
これら乾燥方法の乾燥メカニズムは以下のように理解さ
れている。
【0003】すなわち、まず溶剤、アクリル樹脂等の樹
脂からなる塗料を表面に塗布された金属板等からなる被
乾燥物を炉内に搬入する。次いで、熱風を吹き付けある
いは遠赤外線を照射する。すると被乾燥物に塗布された
塗料表面の溶剤がまず蒸発され、表面が流動性を失い固
形化する。熱風等の熱が内部に即ち母材側に伝播すると
加熱により塗膜の固形化が進む。すると表面より内部の
溶剤は、すでに固形化された塗膜表面を突き破って蒸発
する。すると、発泡の跡が表面に残りピンホールを生ず
る。そのため、従来の熱風炉あるいは遠赤外線利用の乾
燥炉では、急激に加熱することなくセッティングルーム
によって溶剤の発散を行った後小さな温度勾配で遠赤外
線を照射し熱風を吹き付けておこなう。
【0004】しかしながら、従来のこれら乾燥炉を使用
した乾燥方法では発泡を生じない程度の低温を維持しな
がら乾燥させるため乾燥に時間がかかる課題を有した。
【0005】特に熱風と赤外線との組み合わせによる短
時間乾燥を目的とする加熱炉では、塗膜表面はより高温
となり、塗膜表面と塗膜との界面にあたる金属表面との
温度差が生じ発泡が生じ易い課題を有した。
【0006】他方、「近赤外線の液体、パウダ、コーテ
ィング、ストーブ」(実開平1ー151873)、「塗料焼付
炉専用の光板」(実開平2ー43217)、USP4,863,375「BA
KINGMETHOD FOR USE WITH LIQUID OR POWDER VARNISHIN
G FURNACE」(ベーキングメソッド フォー ユース
ウィズ リキッド オア パウダー ヴァーニシング
ファーニス)等が知られている。これら従来例には、
「一種近赤外線の液体、パウダ、コーティング、ストー
ブのベーキング方法」についての記載があり、「近赤外
線の快速高温と貫通力が強い特性を利用し、ストーブの
ベーキング物品の方法を改良して、ペイントを快速に乾
燥するとともにその付着力を増強する考案」、すなわち
「いわゆる液体、粉末液体の塗装どおりに、粉末液体状
態のパウダ、液体塗料、気体あるいは流体を運送媒介体
としてその物体表面に付着させて、しかるのち加熱熔融
をへて均等にコートの塗装法」についての記載がある。
【0007】あるいは、「近赤外線を使用した乾燥炉、
あるいは乾燥炉内に高温部と低温部とを順次形成して乾
燥する乾燥方法、あるいは近赤外線ランプの背後には陶
磁製反射板を設け、および陶磁製反射板の中にはヒータ
ーを設ける」旨の記載がある。
【0008】又塗装技術増刊10月号には「中波長赤外線
ラジエーター」ついての記載がある(1990年10月20日株
式会社理工出版社刊211〜213頁)。すなわち、「塗膜に
到達した放射エネルギーは、その一部は吸収され、一部
は反射し、一部は透過する。このうち吸収されたエネル
ギーが熱に変り塗膜を加熱、乾燥させる。塗装の場合は
母材、ボディがあるため塗膜を透過した放射エネルギー
が母材を加熱し、熱伝導で塗膜を内側から加熱する。
【0009】近赤外線:温度2000〜2200℃ 最大エネ
ルギー波長約1.2μm,エネルギー密度大、反射,透過エ
ネルギーが大きい,立上り速度が早い(1〜2秒),寿命
が約5000時間と短い。
【0010】中赤外線:温度850〜900℃ 最大エネル
ギー波長約2.5μm,エネルギー密度中,吸収.透過エネ
ルギーがバランスしてエネルギーが塗膜内に浸透,寿命
が長い。
【0011】遠赤外線:温度500〜600℃,最大エネル
ギー波長約3.5μm,エネルギー密度小,良く吸収される
が塗膜表面で吸収,加熱となりがち,立上り時間が長い
(5〜15分),対流損失が大きい。」とされる。
【0012】さらに、「2.最大効率の中波長赤外線
「より早く乾燥し,より良い塗膜品質を得る」には,つ
まり最大効率で加熱,乾燥させるには,次の二つの条件
を同時に満足している必要がある。
【0013】赤外線ラジェターの温度が高い放射エネ
ルギーはラジェターの絶対温度(T)の4乗に比例する。
【0014】Eb∝T4
【0015】温度が高いほど放射エネルギーは大きくな
る。
【0016】最大エネルギー波長が塗料のピーク吸収
率よりいくぶん短波長よりにあること
【0017】塗料の工業用赤外線加熱で利用できる最大
ピーク波長は例外なく3μm前後にある。よって2.5μm前
後に最大エネルギー波長を持つ赤外線ラジェターが吸収
も良く,透過し,母材も加熱し内部からも加熱できる。
【0018】上記の関連,赤外線ラジェターの温度
(T)と最大エネルギー波長(λm)の関係を表す,ウ
ィーンの変位則,
【0019】λm=2897/Tより
【0020】T=(t+273)=2897/2.5
【0021】t=880℃
【0022】中波長赤外線がこの条件を満足し有効エネ
ルギーが大きく最大効率となる。」とされる。
【0023】しかしながら、実開平1ー151873、実開平2
ー43217、USP4,863,375等には、近赤外線を使用して塗
膜乾燥をおこなう旨の記載はあるが、使用される近赤外
線の性質については一般的に記載されるに止どまり金属
表面に塗布される塗膜と近赤外線との関係による照射さ
れる赤外線の最適な範囲、選択ついては記載がない。
【0024】他方、従来の塗膜乾燥に使用されていた遠
赤外線、中赤外線では、塗膜の吸収率の高い領域、即ち
塗膜の赤外線吸収率の良い領域を選択して使用していた
が、これは塗膜表面から加熱させる目的のためである。
しかしながら、塗膜の吸収率の高い赤外線を使用する
と、ピンホールの発生の課題を本質的に抱えることにな
る。そのため、発泡を生じない程度の低温を維持しなが
ら乾燥させるため乾燥に時間がかかる課題を有した。
【0025】また、先の「塗装技術増刊10月号」の記載
には、赤外線と母材の吸収率との関係に基づく赤外線の
選択、あるいはピンホール発生原因に基づく赤外線の選
択についての記載はなく、そして塗装乾燥においては
「2.5μm前後に最大エネルギー波長を持つ赤外線ラジェ
ターが吸収も良く,透過し,母材も加熱し内部からも加
熱できる。」と結論している。
【0026】他方、発明者は近赤外線による母材表面に
塗布された塗膜の乾燥を行う過程において、塗布された
塗膜による赤外線吸収率の高い領域を選択するよりはむ
しろ塗膜の赤外線透過性の高い領域の近赤外線を選択す
ると、ピンホール発生を抑制することができることを知
見した。塗膜表面からではなく、塗膜に被覆された被塗
物において塗膜との界面に位置する母材表面を直接加熱
し、母材表面から逆に塗膜が乾燥されているため、と推
測される。
【0027】すなわち、一般に母材として金属を使用し
た場合金属は赤外線の波長が長くなるほど反射率が高く
なり、波長が短いほど金属の熱吸収率が高くなる。そし
て塗膜に関しては、近赤外線を使用して塗膜を乾燥させ
る場合は、むしろ塗膜に対して透過率の高い、即ち塗膜
の吸収率の悪い近赤外線を使用して乾燥させるとピンホ
ールが形成されることなく加熱されると推測される。
【0028】そこで、先に発明者は特願平2ー3109
16「塗膜の乾燥方法」において、「母材表面に塗布さ
れた塗料の塗膜に対する赤外線透過率が高くかつ母材の
吸収率の高い領域の赤外線を使用して、母材表面に形成
された塗膜を乾燥させることを特徴とする塗膜の乾燥方
法。」を提案した。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】 ところで、乾燥炉に
赤外線ランプを取り付ける場合、乾燥炉の両内面に赤外
線ランプを取り付けるが、それでは赤外線ランプの数が
多くなる課題を有する。そこで乾燥炉の一方の面には赤
外線ランプを設置し、他方の面には鏡面等からなる反射
面を設置したところ被乾燥物の乾燥に有効であることを
知見した。
【0030】しかしながら、従来の赤外線ランプを使用
する乾燥炉では、その中心にコンベア等の被乾燥物の搬
送手段が設置され、搬送手段から等距離離れた両壁面に
赤外線ランプが設置される。そのため、一方の壁面の赤
外線を取り外し代わりに反射面を設置させると、被乾燥
物と赤外線ランプの間の距離、被乾燥物と反射面の間の
距離は等しくなる。
【0031】ところで、赤外線は距離が大きくなるに従
い、また鏡面等により反射されるとエネルギーの減衰が
大きくなる。そのため、従来の炉両面に赤外線ランプを
使用する乾燥炉の一方の赤外線ランプを単に反射面に取
り替えると、反射面からの赤外線ランプの反射光により
乾燥される側の被乾燥物の面は乾燥が不充分となる課題
を有した。
【0032】
【課題を解決するための手段】 この発明は、
【0033】炉内の一方の面に設置される赤外線ランプ
と、赤外線ランプの設置された炉面の対向面に設置され
る反射面と、赤外線ランプまでの距離よりも反射面まで
の距離の方が短い位置に設置される被乾燥物とからなる
ことを特徴とする乾燥炉、
【0034】および、
【0035】炉内の一方の面に設置される赤外線ランプ
と、赤外線ランプの設置された炉面の対向面に設置され
る反射面と、赤外線ランプまでの距離よりも反射面まで
の距離の方が短い位置に被乾燥物を搬送させる搬送手段
とからなることを特徴とする乾燥炉、
【0036】および、
【0037】炉内の一方の面に設置される、母材表面に
塗布された塗料の塗膜に対する赤外線透過率が高くかつ
母材の吸収率の高い領域の赤外線を発生する赤外線ラン
プと、赤外線ランプの設置された炉面の対向面に設置さ
れる反射面と、赤外線ランプまでの距離よりも反射面ま
での距離の方が短い位置に被乾燥物を搬送させる搬送手
段とからなることを特徴とする乾燥炉、
【0038】を提供する。
【0039】
【作用】 被乾燥物の一方の面は、赤外線ランプにより
直接赤外線を照射され乾燥される。被乾燥物の他方の面
は反射面により反射された赤外線により照射させる。こ
のとき、被乾燥物は、赤外線ランプまでの距離よりも反
射面までの距離の方が短い位置に設置され、あるいは同
位置を搬送手段により搬送されるため、被乾燥物の反射
面により赤外線を照射される面も、赤外線ランプにより
直接赤外線を照射される面と同様に乾燥される。
【0040】塗膜の形成された母材表面に、当該塗膜に
対する赤外線透過率が高くかつ母材の吸収率の高い領域
の赤外線を発生する赤外線およびその反射光を照射する
場合は、照射された赤外線は、塗膜を透過し、表面に塗
膜を形成された母材に吸収され母材表面が加熱される。
そのため、塗膜は母材表面に近い塗膜裏面から加熱され
固化される。そのため、塗膜中の溶剤が蒸発しても固化
した塗膜表面を破りピンホールを形成することはない。
【0041】
【実施例】 被乾燥物Wの塗膜を形成される母材として
金属板を使用する場合金属板としては、鉄、アルミニウ
ム、銅、真ちゅう、金、ベリリウム、モリブデン、ニッ
ケル、鉛、ロジウム、銀、タンケル、アンチモン、カド
ミウム、クロム、イリジウム、コバルト、マグネシウ
ム、タングステンそのほかの金属からなるが、とりわけ
銅、アルミニウム、鉄が望ましい。母材としては、プラ
スチックスも使用可能である。金属等表面に塗布される
塗膜を形成する塗料としては、アクリル系樹脂塗料、ウ
レタン樹脂系塗料、エポキシ樹脂系塗料、メラミン樹脂
系塗料、その他の塗料が可能である。塗膜は、いわゆる
粉体塗膜(ポリエステル系、エポキシ系、アクリル系
等)を溶融させて得られた塗膜でもよい。
【0042】表1〜表4に、各金属の各波長における反
射率を示す(AMERICAN INSTITUTE OF PHYSICS HANDBOO
K、アメリカン インスティテュート オブ フィジッ
クスハンドブック6ー120)。反射率の高いほど吸収率は
低く、反射率の低いほど吸収率は高くなる。
【0043】図1は、ブチル化尿素ーブチル化メラミン
樹脂の赤外吸収曲線である。図2は、ビスフェノールA
型エポキシ樹脂の赤外吸収曲線である。図3は、MMA
ホモポリマー(アクリル系)の赤外吸収曲線である。図
4はEMAホモポリマー(アクリル系)赤外吸収曲線で
ある。図5は、不飽和ポリエステル樹脂の赤外吸収曲線
である。図6は、この実施例に使用される近赤外線ラン
プの特性曲線および遠赤外線ランプの特性曲線を表す。
近赤外線ランプのピーク波長は1.4μm、遠赤外線ラン
プのピーク波長は3.5μmである。
【0044】被乾燥物Wの母材の金属板として、鉄、ア
ルミニウム、銅、真ちゅう、金、ベリリウム、モリブデ
ン、ニッケル、鉛、ロジウム、銀、タンケル、アンチモ
ン、カドミウム、クロム、イリジウム、コバルト、マグ
ネシウム、タングステンからなる金属板を使用し、塗料
としてアクリル系樹脂塗料、ウレタン樹脂系塗料、エポ
キシ樹脂系塗料、メラミン樹脂系塗料を使用する場合
は、母材表面に塗布された塗料の塗膜に対する赤外線透
過率が高くかつ母材の吸収率の高い領域の赤外線を発生
する赤外線としては、波長のピークが2μm以下の赤外
線ランプ、望ましくは1.2μm〜1.5μmのいわゆる近赤
外線ランプを使用するのが望ましい。
【0045】図7は、この発明の実施例に使用される乾
燥炉11の平面中央断面図である。乾燥炉11は、トン
ネル炉からなっても、山型炉からなってもよい。12、
13はそれぞれ炉面である。炉面12、13は相互に対
向する面からなる。
【0046】21は、赤外線ランプバンクである。赤外
線ランプバンク21は、乾燥炉の側面中央断面を表す図
8に図示されるように、円柱状の赤外線ランプ22を水
平方向に複数本並べて得る。赤外線ランプ22の背面に
は、反射板23が設置される。反射板23は、図14に
図示される実施例では、ランプ側の面は鏡面から形成さ
れた放物曲面からなり、放物線の焦点位置に赤外線ラン
プ22は設置される。図15に図示される赤外線ランプ
22では、反射板23は曲面からなる。そのため、図1
4、図15に図示される赤外線ランプでは、赤外線は集
光され、さらに図14に図示される実施例では、光はほ
ぼ平行光線となり、被乾燥物Wであるワークに照射され
る。図16は、赤外線ランプ22と反射板23とからな
るランプを複数並べた赤外線ランプバンク21とした実
施例を表す。
【0047】赤外線ランプバンク21は、図7、図8に
図示されるように赤外線ランプ21側面に付属品を取り
付けなくとも、赤外線バンク21の他の実施例の平面図
を表す図17に図示されるように赤外線ランプバンク2
1の両側に、先端を広げて設置された鏡面からなる反射
面24、24を設けられてもよい。
【0048】ワークを120℃まで加熱するのに反射板
つきと反射板なしの赤外線ランプをそれぞれ用い実験し
たところ、反射板なしでは、7分かかった場合でも、反
射板をつけることで1分20秒で同温度に到達した。さ
らに最高到達温度は、反射板つきの場合、反射板なしに
比較し、1.65倍に達した。すなわち、反射板をつけ
ることで、必要なワーク上のみ集中して加熱することに
なるため、短時間で加熱させる。
【0049】31は反射面である。反射面31は、アル
ミニウム、鉄、ステンレス、銅その他反射率のよい金属
のメッキ、蒸着等の表面処理、あるいは張り合わせされ
た複合材料からなる。反射面31は、図7に図示される
ように赤外線ランプ22に対向させて設置させる。反射
面31の形状は、図9、図11に図示されるような炉内
に向かって湾曲した曲面形状からなっても、図12に図
示されるような平面板状からなっても、図13に図示さ
れるような断面波形からなってもよい。反射面の両側に
は、先端を広げて設置された鏡面からなる補助反射面3
2、32を設けてもよい。更に反射面31は、薄い巻と
り可能な薄板等から形成し、乾燥炉11の正面中央断面
図をあらわす図18に図示されるように、上部に巻取機
構33を設けブラインド式に構成し、不使用時は、乾燥
炉11天井面近くに巻き上げておき、使用時には下げて
使用してもよい。
【0050】41は搬送手段である。搬送手段41は、
この実施例ではトロリーコンベアであり、被乾燥物W
を、乾燥炉11外から乾燥炉11内へ、乾燥炉11内か
ら乾燥炉11外へ搬送させる。搬送手段41は、搬送手
段41で搬送させる被乾燥物Wから赤外線ランプ22ま
での距離bよりも被乾燥物Wから反射面31までの距離
aの方が短い位置に被乾燥物Wが位置するように、被乾
燥物Wを搬送させる。距離aは出来るだけ短い方がよ
い。
【0051】赤外線ランプ22、反射面31、被乾燥物
Wの位置の選択は、図7に図示されるように搬送手段4
1を乾燥炉11の中心より反射面側に設置させても、他
の実施例の一部平面断面図をあらわす図10に図示され
るように、搬送手段41自体は乾燥炉の中央に設置し、
反射面31を炉内に突設させてもよい。
【0052】次に、実施例の作用を説明する。被乾燥物
Wの一方の面は、赤外線ランプ22により直接赤外線を
照射され乾燥される。被乾燥物Wの他方の面は反射面3
1により反射された赤外線により照射させる。このと
き、被乾燥物Wは、赤外線ランプ22までの距離よりも
反射面31までの距離の方が短い位置に設置され、ある
いは同位置を搬送手段により搬送されるため、被乾燥物
Wの反射面により赤外線を照射される面も、赤外線ラン
プ22により直接赤外線を照射される面と同様に乾燥さ
れる。
【0053】塗膜の形成された被乾燥物Wの母材表面
に、当該塗膜に対する赤外線透過率が高くかつ母材の吸
収率の高い領域の赤外線を発生する赤外線およびその反
射光を照射する場合は、照射された赤外線は、塗膜を透
過し、表面に塗膜を形成された母材に吸収され母材表面
が加熱される。そのため、塗膜は母材表面に近い塗膜裏
面から加熱され固化される。そのため、塗膜中の溶剤が
蒸発しても固化した塗膜表面を破りピンホールを形成す
ることはない。
【0054】図19に図示される実施例では、反射面3
1の間に、遠赤外線ランプ51を設置する。遠赤外線ラ
ンプ51を併用することで、遠赤外線の作用で、被乾燥
物Wの内部にまで加熱が加わり、かまぼこ、魚の乾燥に
適する。
【0055】図20に図示される実施例では、乾燥炉1
1の入り口に誘導路61が設置される。誘導路61は、
コンクリート製ブロックの中心に円柱状の穴63を空
け、円柱状の穴63の表面より内部には、穴の表面に沿
って銅線を巻き全体として銅線コイル62を形成する。
被乾燥物Wは、乾燥炉11に入るにあたって、まず銅線
コイル62で周囲をまかれた誘導路61の穴63を通過
する。ここで誘導路61は、高周波加熱誘導路発信機を
形成するので、被乾燥物Wの温度は上昇され、乾燥炉1
1に入る前にあらかじめ加熱される。そのため、門扉や
燈籠等の塗料乾燥に適する。
【0056】(実施例1)
【0057】有効炉長5000mmの乾燥炉中の一方の
面に、図9に図示されるように、λ=1.2〜1.4の
とき、Ebλ[W/cm2μ]の最大値を示す1KW近
赤外線ランプを3×3本設置された高さ1200mm、
幅300mmの2個の赤外線ランプバンクを、中心相互
間1800mmで設置する。赤外線ランプバンクの対向
位置には、反射面を設置し、赤外線ランプバンクと反射
面との間に、コンベアを設置し、2.5m/secの速
度で、縦700mm、横350mm、幅3mmのPMC
製被乾燥物をやや傾けて搬送した。反射面底面から被乾
燥物の最も反射面より端部までは100mm、被乾燥物
の進行方向に対する幅は260mm、最も赤外線ランプ
バンクよりの被乾燥物端部から赤外線ランプまでは47
0mmであった。
【0058】このときの赤外線ランプ側の被乾燥物の表
面の温度変化を図21に図示する。反射面側の被乾燥物
の表面の温度変化を図22に図示する。反射板Aは、図
11に図示される湾曲状反射面を使用した場合であり、
反射板Bは、図12に図示される平板状の反射面を使用
した場合、反射板Cは、図13に図示される断面波形の
反射面を使用した場合の温度変化である。反射板はそれ
ぞれアルミニウム製を使用した。反射板Aを使用した場
合が最も温度上昇が早くえらえた。
【0059】(実施例2)
【0060】同装置を使用して、被乾燥物と赤外線ラン
プ表面までは300mmに固定させ、反射面からの距離
を、100mm、200mm、300mm、400m
m、500mmと変化させた。
【0061】被乾燥物と反射面までの距離が100〜2
00mmのときは、反射面側の塗膜も赤外線ランプ側の
塗膜と同様な塗膜の硬度状態を得たが、赤外線ランプと
被乾燥物の距離に等しい300mmの場合は、硬度が低
下し、400〜500mmの場合は極度に硬度が低下し
た。
【0062】
【発明の効果】 したがって、この発明では、使用する
赤外線ランプの数を少なくしながら充分な塗膜硬度を得
ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】各樹脂の赤外線吸収曲線図
【図2】各樹脂の赤外線吸収曲線図
【図3】各樹脂の赤外線吸収曲線図
【図4】各樹脂の赤外線吸収曲線図
【図5】各樹脂の赤外線吸収曲線図
【図6】赤外線ランプの特性曲線図
【図7】この発明の実施例の乾燥炉の平面中央断面図
【図8】この発明の実施例の乾燥炉の側面断面図
【図9】この発明の実施例の乾燥炉の一部拡大平面断面
【図10】この発明の他の実施例の一部拡大平面断面図
【図11】この発明の実施例の反射面の斜視図
【図12】この発明の他の実施例の反射面の斜視図
【図13】この発明の他の実施例の反射面の斜視図
【図14】この発明の実施例の赤外線ランプの中央断面
【図15】この発明の実施例の他の赤外線ランプの中央
断面図
【図16】この発明の実施例の赤外線ランプバンクの斜
視図
【図17】この発明の実施例の他の赤外線ランプバンク
の平面図
【図18】この発明の他の実施例の反射面の正面図
【図19】この発明の他の実施例の乾燥炉の平面断面図
【図20】この発明の他の実施例の乾燥炉の平面断面図
【図21】この発明の他の実施例の使用状態の表面温度
変化図
【図22】この発明の他の実施例の使用状態の表面温度
変化図
【表1】 金属の各波長における反射率
【表2】 金属の各波長における反射率
【表3】 金属の各波長における反射率
【表4】 金属の各波長における反射率
【符号の説明】
11 乾燥炉 22 赤外線ランプ 31 反射面 41 搬送手段
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉内の一方の面に設置される赤外線ラン
    プと、赤外線ランプの設置された炉面の対向面に設置さ
    れる反射面と、赤外線ランプまでの距離よりも反射面ま
    での距離の方が短い位置に設置される被乾燥物とからな
    ることを特徴とする乾燥炉。
  2. 【請求項2】 炉内の一方の面に設置される赤外線ラン
    プと、赤外線ランプの設置された炉面の対向面に設置さ
    れる反射面と、赤外線ランプまでの距離よりも反射面ま
    での距離の方が短い位置に被乾燥物を搬送させる搬送手
    段とからなることを特徴とする乾燥炉。
  3. 【請求項3】 炉内の一方の面に設置される、母材表面
    に塗布された塗料の塗膜に対する赤外線透過率が高くか
    つ母材の吸収率の高い領域の赤外線を発生する赤外線ラ
    ンプと、赤外線ランプの設置された炉面の対向面に設置
    される反射面と、赤外線ランプまでの距離よりも反射面
    までの距離の方が短い位置に被乾燥物を搬送させる搬送
    手段とからなることを特徴とする乾燥炉。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0866656A (ja) * 1994-08-29 1996-03-12 Tsuneo Tate 近赤外線ランプカバー

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