JPH05184883A - 膜分離エレメント - Google Patents

膜分離エレメント

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JPH05184883A
JPH05184883A JP36023091A JP36023091A JPH05184883A JP H05184883 A JPH05184883 A JP H05184883A JP 36023091 A JP36023091 A JP 36023091A JP 36023091 A JP36023091 A JP 36023091A JP H05184883 A JPH05184883 A JP H05184883A
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JP
Japan
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membrane
porous
separation
tubular
hoop stress
Prior art date
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Pending
Application number
JP36023091A
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English (en)
Inventor
Kenichi Ikeda
健一 池田
Toshio Yabushita
利男 薮下
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】管状乃至筒状膜または平膜の使用にもかかわら
ず、逆洗を可能にした膜分離エレメントを提供する。 【構成】分離膜を熱収縮により多孔質支持体に被覆する
か、または、織布を埋設した分離膜を多孔質支持体に被
覆することにより、分離膜を多孔質支持体に透過液によ
る逆洗が可能なように被覆したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は管状乃至筒状膜又は平膜
を使用した逆洗可能な膜分離エレメントに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近来、濾過処理には分離膜が多用されて
いる。この場合、加熱原液を濾過処理するには、耐熱性
の分離膜が必要となる。また、懸濁物質、コロイド、水
溶性高分子物質等を多量に含有する原液を処理する場
合、膜面へのゲル層の付着により早期に透過流量が低下
するので、相当頻繁に膜洗浄を行って透過流束を回復す
ることが必要になる。
【0003】例えば、食品,発酵分野における醤油等の
食品プロセス液の濾過による除菌やオリ除去を膜分離に
より行い得れば、珪藻土濾過の旧来法での使用済み珪藻
土の廃棄処分が不要となり、環境保全に資するところが
大であるが、この膜分離においては、プロセス液の加熱
温度に耐え得る膜の耐熱性と顕著なゲル層付着に対処す
るための洗浄方法が要求される。而るに、膜の耐熱性に
ついては、ポリフロロエチレン多孔質膜等の耐熱性に優
れた膜が開発されており、特に問題はない。
【0004】他方、膜の洗浄方法については、薬品洗
浄、熱水洗浄、フラッシュ洗浄、ボ−ル洗浄等が公知で
ある。また、中空糸膜モジュ−ルを対象とした逆洗(透
過により得た透過液を透過側に加圧注入する方法)も公
知であり、この洗浄方法は前記の他の洗浄方法に較べ、
洗浄作業が簡単であり、付帯設備を簡易化でき、更に洗
浄効率にも優れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、中空糸
膜においては、内圧(逆洗圧)を作用させても、膜のフ
−プストレスを充分に小さくし得る(膜の平均直径を
R,厚みをt,内圧をpとすれば、フ−プストレスσ=
R/2t・pであり、R≪tであるから、σを充分に小
さくできる)ために、逆洗が可能であるが、平膜、R≫
tの関係にある管状膜を使用した膜モジュ−ルにおいて
は逆洗を使用し難い。
【0006】他方、中空糸膜モジュ−ルにおいては、逆
洗が可能であっても、中空糸膜の製法上(ノズルから押
出し、中空部に窒素ガス等の不活性ガスを注入し、加熱
部に通して活性層を形成し、次いで水中に浸漬して凝固
する)、製膜液に制約があり、所望の耐熱性を充足する
ことは容易ではない。
【0007】本発明の目的は、管状乃至筒状膜または平
膜の使用にもかかわらず、逆洗を可能にした膜分離エレ
メントを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の膜分離エレメン
トは、分離膜を熱収縮により多孔質支持体に被覆する
か、または、織布を埋設した分離膜を多孔質支持体に被
覆することにより、分離膜を多孔質支持体に透過液によ
る逆洗が可能なように被覆したことを特徴とする構成で
ある。
【0009】
【作用】熱収縮によって分離膜を多孔質支持体に密着さ
せ得、内圧に対しても分離膜と多孔質支持体との一体化
をよく保持できるから、内圧に対し分離膜と多孔質支持
体とを複合体として作用させ得、両者が非一体の場合に
較べて、膜に作用するフ−プストレスを軽減できる。
【0010】また、分離膜への織布の埋込により、内圧
に対し織布をテンションメンバ−として作用させ得、フ
−プストレスを実質上、織布で支承させることができ、
膜へのフ−プストレスの作用を排除できる。従って、内
圧によって膜に作用するフ−プストレスを軽減乃至は零
にでき、逆洗を安全に行うことができる。
【0011】
【実施例】以下、図面により本発明の実施例を図面によ
り説明する。図1の(イ)は本発明の実施例を示す斜視
図、図1の(ロ)は図1の(イ)におけるロ−ロ断面図
である。図1の(イ)並びに(ロ)において、1は多孔
質筒状体であり、素焼き、ファィンセラミック、ポ−ラ
スガラス、金属メッシュ、金属焼結体、パンチング又は
エッチングによる孔開け体等の無機質多孔体やポリプロ
ピレン焼結体、ワィンディングフィルタ−等の有機質多
孔体を使用できる。2は分離膜であり、熱収縮性を有
し、多孔質筒状体1上に熱収縮により密着状態で被覆し
てある。この分離膜においては、延伸により多孔質化し
たシ−ト状のポリフロロエチレン多孔質膜を筒状に形成
し、その両端縁をヒ−トシ−ルし〔図1の(イ)におい
て、21はヒ−トシ−ル箇所を示す)、この筒状膜を多
孔質筒状体に挿通し、加熱により多孔質筒状体上に熱収
縮により密着させて設けることができる。
【0012】上記の膜分離エレメントは外圧型管状モジ
ュ−ルの膜エレメントとして使用される。原液の濾過処
理にあたっては、原液を膜の外面に加圧下で流動させ、
この流動中、原液中の透過成分が膜を透過し、この透過
液を多孔質筒状体内を経て透過液出口から外部に取出
し、一部を透過液タンクに蓄積する。この濾過処理中、
多孔質筒状体は原液圧力に対して膜を支持し、膜の圧潰
を防止し、膜の断面形状を安定に保持する。
【0013】濾過処理が進行し、膜面でのゲル層の付着
により透過流束が相当に低下すると、透過液タンク内の
透過液を適宜の手段によって膜分離エレメントの透過側
(多孔質筒状体内)に加圧注入し、膜表面に付着したゲ
ル層を逆洗により剥離,除去する。
【0014】この逆洗時、多孔質筒状体内が透過液によ
って加圧されるが、分離膜が熱収縮力のために多孔質筒
状体に一体化されており、この内圧に対し膜と多孔質筒
状体とが機械的に複合体として作用するから、膜と多孔
質筒状体との一体化がない場合に較べて、内圧に基づき
分離膜に作用するフ−プストレスを充分に軽減でき、膜
を破損の畏れなく安定に逆洗できる。
【0015】上記多孔質筒状体において、孔径が小さ過
ぎると、逆洗液(透過液)の膜への到達が困難となって
逆洗効率が低下し、他方、孔径が大き過ぎると上記原液
圧力に対する膜の支持作用が困難になるので、多孔質筒
状体の孔径は0.01μm〜100mm、好ましくは、
0.1μm〜10mmとすることが適切である。
【0016】図2は本発明の別実施例を示す横断面図で
ある。図2において、1は多孔質筒状体であり、その材
質、孔径は前記した通りである。2は織布3を中間に埋
設した分離膜であり、多孔質筒状体1上に被覆してあ
る。この別実施例において、分離膜2としては、精密濾
過膜のほか、限外濾過膜、逆浸透膜、ル−ズ逆浸透膜等
を使用できる。
【0017】この織布を埋め込んだ膜は、例えば、製膜
溶液を織布に含浸し、これをギャップを調節した2本の
ロ−ルの間に垂直に通して織布両表面の製膜溶液層の厚
みをほぼ等厚に調整し、製膜液表面からの溶剤蒸発によ
りスキン層を形成し、次いで、凝固液に浸漬し、膜内部
の溶剤を含んだ溶液状態の部分を凝固させてスポンジ層
に相転位させることにより製作できる。膜素材として
は、製膜性があり、かつ耐熱性のある高分子ポリマ−で
あれば、特に、制約がなく、例えば、ポリスルホン、ポ
リプロピレン等を使用できる。
【0018】別実施例においては、多孔質筒状体の多孔
を経て膜裏面に作用する逆洗圧に対し、膜と織布とが一
体化されており、織布のヤング率をE1,厚みをt1,膜
のヤング率をE2,厚みをt2とすると、逆洗圧のために
織布埋込膜に作用する引張り力F中、膜部分に作用する
引張り力F2は、 F2=F/(1+E1t1/E2t2) であり、織布のヤング率E1または厚さt1を大とするこ
とによって、膜部分に作用する引張り力F2を充分に小
さくできる。従って、膜を安全に保持して逆洗を行うこ
とができる。
【0019】本発明の膜分離エレメントを製作するに
は、図1に示す実施例のものでは、熱収縮性のシ−ト状
多孔質膜を筒形に形成し、その両端縁部をヒ−トシ−ル
又は接着剤によって接合し、この筒状膜を多孔質筒状体
上に挿通し、加熱して熱収縮させる方法を使用できる。
【0020】また、図2に示す実施例のものでは、織布
埋込膜を多孔質筒状体上に巻き付け、その重ね目をヒ−
トシ−ル又は接着剤により封止する方法を使用できる。
【0021】本発明の膜分離エレメントは上記した筒状
乃至は管状のほか、図3に示すように、織布3を埋め込
んだシ−ト状膜2を多孔質平板1に被せ、その膜の両端
部を折り曲げて接着剤4、例えば、ポリウレタン樹脂で
固定して平板形とすることもできる。
【0022】本発明の膜分離エレメントによれば、筒状
(管状)膜または平膜であっても、膜を安全に保持しつ
つ逆洗でき、筒状(管状)膜または平膜においては膜材
として製膜可能な高分子ポリマ−を広範囲に使用できる
から、耐熱性で、かつ、逆洗可能な膜分離エレメントを
容易に得ることができる。このことは次の実施例品につ
いての試験結果からも明らかである。
【0023】実施例1 外径10cm、長さ30cmの素焼きの筒状体に、ヒ-トシ-
ルにより円筒状に形成した平均孔径0.2μmのポリフ
ロロエチレン多孔質膜を被せ、100℃にて熱収縮によ
り密着させて円筒形膜分離エレメントを作成した。この
膜分離エレメントを試験装置にセットし、90℃の熱水
を圧力10kg/cm2で2時間透過させた。透過開始前と透
過後でのラテックス粒子阻止性能(0.18μmの粒子
径のポリスチレン製ユニホ−ムラテックスの10ppm溶
液を0.5kg/cm2の圧力で透過させて、分光光度計より
供給液中のラテックス濃度と透過液中のラテックス濃度
との比較により阻止率を測定する)を測定したところ、
熱水透過開始前の阻止率が91.3%であったのに対
し、透過後の阻止率は91.5%であり、熱水による膜
の劣化は認められず、また、膜の外観上の変化がなく、
傷や膜破れは全く観られなかった。
【0024】この熱水透過試験の後、カオリン分散液
(超純水1リットルに対し、カオリン100mgを分
散)を圧力2kg/cm2で透過させた。初期透過流量は3L/
m2/minであり、透過流量が半減した時点で透過を停止
し、透過液を圧力1kg/cm2で透過側に加圧注入して逆洗
を行ったところ、透過流量が2.4L/m2/minとなり、初
期透過流量の80%まで回復した。この逆洗試験を20
回繰り返したが、毎回、初期透過流量の80%まで回復
した。この一連の逆洗試験においても、膜破れ等の異常
は全く認められなかった。
【0025】実施例2 織布を埋め込んだポリスルホン限外濾過膜(平膜)を、
外径10cm,長さ30cmの素焼きの円筒体に巻きつけ、
その端縁の重ね目をポリウレタン樹脂にて封止して円筒
形の膜分離エレメントを作成した。この実施例品につい
ても、実施例1と同様にして熱水透過試験を行った。そ
の熱水透過試験の前後において、ポリエチレングリコ−
ル(分子量2万)の0.5%水溶液を評価液に使用し、
圧力2kg/cm2のもとで阻止率を測定したところ、試験前
では72%であったのに対し、試験後では71%であ
り、熱水による膜劣化は認められなかった。
【0026】この熱水試験後、実施例1と同様にして逆
洗試験を行ったところ、初期透過流束1m3/m2/dayに対
し、第1回目の逆洗による回復率は88%であった。こ
の逆洗を20回繰り返したところ、最終回の回復率は8
4%であり、各回の回復率には殆ど差がなく、安定した
回復率であった。膜の破れや剥離は全く観られなかっ
た。
【0027】
【発明の効果】本発明の膜分離エレメントにおいては、
上述した通り、管状乃至筒状膜または平膜の使用にもか
かわらず逆洗が可能であり、中空糸膜では充足し難い耐
熱性に優れた膜で逆洗可能な膜分離エレメントを提供で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1の(イ)は本発明の実施例を示す斜視図、
図1の(ロ)は図1の(イ)におけるロ−ロ断面図であ
る。
【図2】本発明の別実施例を示す断面図である。
【図3】本発明の上記とは別の実施例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 多孔質支持体 2 分離膜 3 織布

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分離膜を多孔質支持体に透過液による逆洗
    が可能なように被覆したことを特徴とする膜分離エレメ
    ント。
  2. 【請求項2】分離膜を熱収縮により多孔質支持体に被覆
    したことを特徴とする膜分離エレメント。
  3. 【請求項3】織布を埋設した分離膜を多孔質支持体に被
    覆したことを特徴とする膜分離エレメント。
JP36023091A 1991-12-30 1991-12-30 膜分離エレメント Pending JPH05184883A (ja)

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JP36023091A JPH05184883A (ja) 1991-12-30 1991-12-30 膜分離エレメント

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JP36023091A JPH05184883A (ja) 1991-12-30 1991-12-30 膜分離エレメント

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JPH05184883A true JPH05184883A (ja) 1993-07-27

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JP36023091A Pending JPH05184883A (ja) 1991-12-30 1991-12-30 膜分離エレメント

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009213984A (ja) * 2008-03-07 2009-09-24 Sumitomo Electric Ind Ltd 濾過用分離膜モジュール及び該分離膜モジュールを用いた濾過装置
JP2011036568A (ja) * 2009-08-17 2011-02-24 Agc Engineering Co Ltd 調湿モジュール、該調湿モジュールの製造方法及び該調湿モジュールの製造装置

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JP2009213984A (ja) * 2008-03-07 2009-09-24 Sumitomo Electric Ind Ltd 濾過用分離膜モジュール及び該分離膜モジュールを用いた濾過装置
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