JPH05184486A - 電気掃除機用バンパー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本体ケースへの嵌合部が変形することなく、
本体ケースへの組込み作業や保管、運搬が容易な電気掃
除機用バンパーを提供すること。 【構成】 掃除機本体の下ケース２０に嵌合可能な芯部
１０ａ，１０ｂと、この芯部１０ａ，１０ｂに一体化さ
れたバンパー部１１及びリップシール部１２ａ〜１２ｄ
から構成されている。芯部１０ａ，１０ｂは硬質樹脂材
からなり、バンパー部１１とリップシール部１２ａ〜１
２ｄは軟質樹脂材からなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、電気掃除機用バンパー
に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、キャニスタ型と称される電気掃
除機の本体は、図２に示すように、下ケース１と上ケー
ス２（さらに、後部ケース２ａと前部ケース２ｂとに分
かれる）とに分けられ、下ケース１と上ケース２との接
合部には軟質樹脂材からなるバンパー３が挟み込まれ、
後部ケース２ａと前部ケース２ｂとの接合部には軟質樹
脂材からなるリップシール４が挟み込まれる。バンパー
３は家具等の保護のため、リップシール４は掃除機本体
の密封性を保持するために設けられ、これらはさらにモ
ータの振動、騒音を減衰する機能をも有する。

【０００３】ところで、最近では、図３、図４に示すよ
うに、バンパー部５ａとリップシール部５ｂとを一体的
に成形したバンパー５を上下のケース間に組み込むよう
にしている。しかし、このバンパー５は全体が軟質樹脂
からなるため変形しやすく、特にケースとの嵌合部にね
じれ、歪、曲がりが生じるとケースへの組込み作業が極
めて面倒なこととなる。また、変形を防止するにはバン
パー５をハンガーに吊るして保管、運搬する必要があ
り、スペース的にも労力的にも問題がある。

【０００４】

【発明の目的、構成、作用】そこで、本発明の目的は、
本体ケースへの嵌合部が変形することなく、本体ケース
への組み込み作業や保管、運搬が容易な電気掃除機用バ
ンパーを提供することにある。以上の目的を達成するた
め、本発明に係る電気掃除機用バンパーは、掃除機本体
の下ケース又は上ケースに嵌合可能な芯部とこの芯部と
一体化されたバンパー部及びリップシール部とから構成
され、芯部は硬質樹脂材からなり、バンパー部とリップ
シール部は軟質樹脂材からなる。

【０００５】以上の構成において、芯部は硬質樹脂材か
らなるために変形することがなく、本体ケースへの組込
み作業が容易となり、かつ、保管や運搬時にバンパーの
保形性を維持するためにハンガーを使用する必要もなく
なる。

【０００６】

【実施例】以下、本発明に係る電気掃除機用バンパーの
実施例につき、添付図面を参照して説明する。図１
（ａ），（ｂ）は一実施例であるバンパーの要部の断面
形状を示し、硬質樹脂材からなる芯部１０ａ，１０ｂ
と、軟質樹脂材からなるバンパー部１１とリップシール
部１２ａ，１２ｂ，１２ｃ，１２ｄとから構成されてい
る。

【０００７】バンパーの全体的な形状は図３に示したバ
ンパー５と略同形であり、芯部１０ａは下ケース２０の
溝部２１に嵌合可能であり、下ケース２０の周縁部に沿
って略馬蹄形に湾曲している。芯部１０ｂは下ケース２
０を動力部とゴミ収納部に仕切る隔壁部２２の上縁部に
嵌合可能であり、芯部１０ａと共に一体的に成形されて
いる。

【０００８】バンパー部１１は下ケース２０の前側の周
囲を覆うようにスカート状に成形されている。リップシ
ール部１２ａは芯部１０ａに沿って、リップシール部１
２ｂは芯部１０ｂに沿って設けられ、両者は一体的に連
続しており、上ケース２５の下端面によって押圧され、
ケース内部の密封性を維持する。また、リップシール部
１２ｃ，１２ｄは下方に突出しており、下ケース２０の
上縁部に圧接し、ケース内部の密封性を補助的に維持す
る。さらに、前記軟質樹脂部分はモータの振動、騒音を
減衰する機能をも有する。

【０００９】ところで、前記バンパーは二重成形法によ
る射出成形で製作することが最も好ましい。例えば、硬
質樹脂としてポリオレフィン系樹脂を用いて、まず芯部
１０ａ，１０ｂを成形し、次に軟質樹脂として非加硫の
熱可塑性エラストマーを用いて、バンパー部１１及びリ
ップシール部１２ａ〜１２ｄを重ねて成形する。これに
よって２種類の樹脂が融着し、一体的なバンパーが製作
される。

【００１０】以上の構成からなるバンパーにおいては、
下ケース２０へ嵌合される芯部１０ａ，１０ｂが硬質樹
脂材からなるため、変形のおそれはなく、下ケース２０
に容易に組み込むことができ、また、従来の如く嵌合部
の変形を防止するためにハンガーを用いて保管、運搬す
る必要はない。なお、本発明に係る電気掃除機用バンパ
ーは前記実施例に限定するものではなく、その要旨の範
囲内で種々に変更することができる。

【００１１】例えば、本体ケースの密封は主にリップシ
ール部１２ａ，１２ｂで行われ、下ケース２０に圧接す
るリップシール部１２ｃ，１２ｄは必ずしも必要ではな
い。また、芯部１０ａ，１０ｂは上ケースに嵌合可能で
あってもよい。さらに、樹脂材としては種々の種類を選
択でき、成形方法も二重成形法に限定するものではな
い。

【００１２】

【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、下ケース又は上ケースに嵌合可能な芯部を硬質
樹脂材にて成形し、この芯部に軟質樹脂材からなるバン
パー部とリップシール部とを一体的に設けたため、本体
ケースへの嵌合部となる芯部が変形するおそれはなく、
バンパーを容易にケースに組み込むことができ、しか
も、保管、運搬に際してバンパーの保形性を考慮する必
要がない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る電気掃除機用バンパーの断面図、
（ａ）は図３のＡ−Ａ線相当部分の断面を示し、（ｂ）
は図３のＢ−Ｂ線相当部分の断面を示す。

【図２】従来の電気掃除機本体の分解図。

【図３】従来の電気掃除機用バンパーの概略斜視図。

【図４】図３に示したバンパーの断面図、（ａ）はＡ−
Ａ線の断面を示し、（ｂ）はＢ−Ｂ線の断面を示す。

【符号の説明】

１０ａ，１０ｂ…芯部 １１…バンパー部 １２ａ，１２ｂ，１２ｃ，１２ｄ…リップシール部 ２０…下ケース ２５…上ケース

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 電気掃除機本体の下ケースと上ケースと
   の間に挟着されるバンパーであって、 硬質樹脂材からなり、下ケース又は上ケースに嵌合可能
   な芯部と、 軟質樹脂材からなり、前記芯部と一体化されたバンパー
   部と、 軟質樹脂材からなり、前記芯部と一体化されたリップシ
   ール部と、 を備えたことを特徴とする電気掃除機用バンパー。