JPH05184237A - 減圧貯蔵方法及びその装置 - Google Patents

減圧貯蔵方法及びその装置

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JPH05184237A
JPH05184237A JP417492A JP417492A JPH05184237A JP H05184237 A JPH05184237 A JP H05184237A JP 417492 A JP417492 A JP 417492A JP 417492 A JP417492 A JP 417492A JP H05184237 A JPH05184237 A JP H05184237A
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武 井本
Takashi Yamamoto
敬司 山本
Sadao Shogawa
貞夫 書川
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小形で高い能力を有しない減圧手段を用いた
低価格の装置により、比較的短時間に炭酸ガス濃度をC
A条件を満足する程に高め、しかもその状態を長時間保
持することができる減圧貯蔵方法及びその装置を提供す
る。 【構成】 貯蔵室(真空タンク11)を減圧状態に設定
する減圧手段(真空ポンプ12)、真空ポンプ12を真
空タンク11に個別に機能させる排気手段(電磁弁1
5)、及び各真空タンク11の個々に吸気手段(電磁弁
14及び流量調節弁19)を設け、電磁弁15及び電磁
弁14を制御して、低圧状態の第一圧力に設定した後、
真空タンク11の内部を密閉状態にして第一圧力を一定
期間保持する低圧保持域を設け、低圧保持域から低圧状
態の第二圧力へと変動させ、更に第二圧力から第一圧力
へと変動させる制御手段(圧力スイッチ20)を設け、
低圧保持域から第二圧力を経て第一圧力までの連続的な
圧力変動を繰り返し行なわせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、貯蔵物を減圧状態で
貯蔵する減圧貯蔵方法及びその装置の改良に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、農産物等の貯蔵物を、一気圧以下
の低圧状態に減圧保持した貯蔵室に貯蔵する減圧貯蔵方
法として、差圧式減圧貯蔵方法が知られている。
【0003】ところで、収穫された青果物は、加工処理
されるまでは一個の独立した生体食品であり、生命を維
持するために呼吸作用を営んでいる。そして、この呼吸
作用によって酸素を吸収し、炭酸ガスを放出することで
体内の糖や酸等の栄養分を消耗する代謝活動が行われて
いる。
【0004】従って、長期に貯蔵するためには、呼吸作
用を低下させて代謝活動を抑え体内の栄養分の消耗を抑
制させる必要がある。
【0005】この呼吸作用を抑制するための一つの方法
として、貯蔵環境として貯蔵庫内空気組織をコントロー
ルする貯蔵法(Controlled Atmosph
ere Storage;略称CA貯蔵)があり、この
CA条件を満足させる方法の一つとして減圧下で行う減
圧貯蔵法がある。
【0006】このとき、青果物の貯蔵環境として庫内の
空気組成をコントロールするCA条件は青果物によって
それぞれ異なるが、園芸学資料(園芸学全編[利用部
門、萩沼]、1973.Hort Review No
2C.A.B.、[Fidler等、1972])によ
ると、概ね庫内温度0〜4℃の冷蔵域では、酸素ガス濃
度は約3%、炭酸ガス濃度は約5%で、これらのガス濃
度を共に保つことが青果物の鮮度を保持する上から大切
である。
【0007】なお、炭酸ガス濃度を高めることは、エチ
レンガスの発生を抑えることから、青果物の老化・成熟
を抑制させて鮮度保持する効果も有しているが、逆に、
余り炭酸ガス濃度を高め過ぎると、青果物が一種の生理
障害を起こして貯蔵物の傷みを早めることから、貯蔵期
間を短縮させる結果となる。
【0008】差圧式減圧貯蔵方法は、所定幅の異なった
二つの圧力を設定し、その二つの圧力の範囲内を往復さ
せながら経時的に圧力変動を行っており、その装置は、
貯蔵用の真空タンク内に装着された吸気用電磁弁及び真
空ポンプを有し、この吸気用電磁弁の開閉に伴う真空ポ
ンプ運転によって、空気を真空タンク内に導入する吸気
域と真空タンクの気体を真空タンク外へと排出する排気
域を繰り返し、真空タンク内の圧力を変動させるもので
ある。
【0009】この場合の真空タンク内の圧力変動を、図
3に示す。
【0010】畑等から収穫され真空タンクに入庫された
青果物や果樹は、呼吸作用によって酸素ガスを吸収し代
わりに炭酸ガスを放出しており、吸気域における炭酸ガ
ス濃度は、外気(空気)導入によって薄められることか
ら、真空タンク内の炭酸ガス濃度は緩やかな時間経過で
増加する。
【0011】真空タンク内が炭酸ガス濃度の上限値であ
る設定圧力に到達したとき、今度は排気域に移って真空
タンク内圧力は酸素ガス濃度の下限値である設定圧力ま
で排気され、この結果炭酸ガス濃度は減少する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな差圧式減圧貯蔵方法においては、低圧且つ低酸素ガ
ス濃度(例えば{100/760}×21%=2.76
%)にすることは容易であったが、炭酸ガス濃度の増加
は緩慢であるため時間がかかり、しかも低濃度点と高濃
度点との濃度間を略直線的に変動しそれを繰り返すこと
から、濃度差が比較的大きくなってしまい、炭酸ガス濃
度をCA条件を満足する程(例えば4%)に早く高めて
それを長時間保つことは困難であるという問題点があっ
た。
【0013】また、圧力を一定(例えば100mmH
g)にして連続的に換気する方法(定圧式:特公昭57
−4298号公報参照)もあるが、この場合、貯蔵物か
ら水分が目減りするばかりでなく、貯蔵装置に設ける真
空ポンプが大容量を要するのに加え運転時間も長くなる
という問題点もあった。
【0014】更に、予め設定した圧力P1(例えば10
0mmHg)にまで真空ポンプで下げた後真空ポンプの
作動を停止し、真空タンクのリーク調節装置等で空気
(酸素O2)を補給し、圧力P2(例えば300mmH
g)になると真空ポンプを作動させて換気し圧力をP1
に下げ、その後真空ポンプを停止する。以下この動作を
繰り返す方法(差圧式:特公昭53−24347号公報
参照)もあるが、この場合、極めて短時間の内に換気を
しなければならないため、真空ポンプの排気容量が大き
くなって装置が高価になるという問題点もあった。
【0015】この発明は、上記問題点に鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところは、小形小容量の減
圧手段を用いた低価格の装置により、比較的短時間に炭
酸ガス濃度をCA条件を満足する程に高め、しかもその
状態を長時間保つことができる減圧貯蔵方法及びその装
置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明に係る減圧貯蔵方法は、貯蔵物を、一気圧
以下の低圧状態に減圧保持した貯蔵室に貯蔵する減圧貯
蔵方法において、前記低圧状態の第一圧力に設定した
後、前記貯蔵室の内部を密閉状態にして前記第一圧力を
一定期間保持する低圧保持域を設け、前記低圧保持域か
ら前記低圧状態の第二圧力へと変動させ、更に前記第二
圧力から前記第一圧力へと変動させて、前記低圧保持域
から前記第二圧力を経て前記第一圧力までの連続的な圧
力変動を繰り返し行なうことを特徴としている。
【0017】また、この発明に係る減圧貯蔵装置は、貯
蔵物を貯蔵するための一気圧以下の低圧状態に減圧保持
した少なくとも一個の貯蔵室を有する減圧貯蔵装置にお
いて、前記貯蔵室を減圧状態に設定する減圧手段、前記
減圧手段を前記貯蔵室に個別に機能させる排気手段、及
び各貯蔵室の個々に吸気手段を設け、前記排気手段及び
前記吸気手段を制御して、前記低圧状態の第一圧力に設
定した後、前記貯蔵室の内部を密閉状態にして前記第一
圧力を一定期間保持する低圧保持域を設け、前記低圧保
持域から前記低圧状態の第二圧力へと変動させ、更に前
記第二圧力から前記第一圧力へと変動させる制御手段を
設け、前記低圧保持域から前記第二圧力を経て前記第一
圧力までの連続的な圧力変動を繰り返し行なわせること
を特徴としている。
【0018】
【作用】上記構成を有する減圧貯蔵装置は、低圧状態の
第一圧力に設定した後、貯蔵室の内部を密閉状態にして
第一圧力を一定期間保持する低圧保持域を設け、低圧保
持域から低圧状態の第二圧力へと変動させ、更に第二圧
力から第一圧力へと変動させて、低圧保持域から第二圧
力を経て第一圧力までに連続的に圧力を変動させる圧力
変動を繰り返し行なう。
【0019】
【実施例】以下に、本発明に係る減圧貯蔵装置の実施例
を、図面を参照しつつ説明する。
【0020】図1に示すように、減圧貯蔵装置10は、
貯蔵室としての真空タンク11と、減圧手段としての真
空ポンプ12と、圧力計13と、吸気手段としての電磁
弁14及び流量調節弁19と、排気手段としての電磁弁
15と、冷蔵庫16とを有している。
【0021】電磁弁14は、制御タイマー(図示せず)
からの出力信号によりその開閉が制御されるものであ
る。
【0022】冷蔵庫16には、冷凍機17が付属してお
り、冷凍機17が作り出す冷気はファン17aにより撹
拌され冷蔵庫16内に送り込まれる。
【0023】また、冷蔵庫16内には、薄い壁厚(例え
ば2mm)により形成された四個の真空タンク11A,
11B,11C,11Dが格納されており、更に、加湿
器18が設置されている。
【0024】各真空タンク11には、各真空タンク11
毎に設けた電磁弁15を介して、冷蔵庫16外に設置さ
れた真空ポンプ12が接続されていると共に、個別に、
圧力計13、電磁弁14と流量調節弁19、制御手段と
しての圧力スイッチ20、及び真空破壊用としての手動
弁21がそれぞれ装着されている。
【0025】真空ポンプ12は、逆止弁22を介して電
磁弁15に接続されている。
【0026】次に、上記構成を有する減圧貯蔵装置の作
用を説明する。
【0027】図2は、減圧貯蔵装置10の作動による、
真空タンク11A内の圧力変動及び炭酸ガス濃度変化を
示す。
【0028】先ず、冷蔵庫16内の真空タンク11内に
農産物aを収容する。収容された農産物aは、真空タン
ク11の薄い壁を介して収穫直後の温度(例えば25
℃)から貯蔵温度(例えば2℃)に冷却される。
【0029】真空タンク11Aに農産物aを収容した
後、真空ポンプ12を作動させると共に電磁弁15を開
いて排気する。
【0030】この排気により、真空タンク11A内に
は、真空タンク11A内を一気圧以下の低圧状態に減圧
する減圧域T1(減圧開始から時間t0後、図2参照)が
形成される。
【0031】このとき、電磁弁14、手動弁21、並び
に真空タンク11B,11C,11Dのそれぞれの電磁
弁15は閉じている。
【0032】なお、真空ポンプ12は、排気が行われる
間連続運転されており、真空タンク11A内が、圧力ス
イッチ20の設定値である圧力P1(第一圧力、例えば
200mmHg)になったら(減圧開始から時間t
0後、図2参照)、電磁弁15は自動的に閉じられる。
【0033】その後、上記操作を真空タンク11B,1
1C,11Dのそれぞれについても行ない(順不同でよ
い)、全ての真空タンク11が圧力P1になったら真空
ポンプ12は自動的に停止する。
【0034】真空ポンプ12が停止することにより、密
閉状態である真空タンク11内には、圧力P1が一定期
間保持される低圧保持域T2が形成される。
【0035】低圧保持域が一定期間保持された後(減圧
開始から時間t1後、図2参照)、制御タイマーからの
出力信号により電磁弁14が開く。
【0036】電磁弁14が開くことにより、流量調節弁
19で設定された量の冷蔵庫16内の冷気が真空タンク
11内に導入される。
【0037】冷気(酸素O2)の導入により真空タンク
11内の圧力が上昇し、真空タンク11A内には、一定
時間後に圧力P2(第二圧力、例えば300mmHg)
に昇圧される昇圧域T3(減圧開始から時間t2後、図2
参照)が形成される。
【0038】このときの冷蔵庫16内の温度及び湿度
は、冷凍機17で作られた冷気をファン17aで攪拌
し、更に加湿器18で必要量加湿することで、コントロ
ールされている。
【0039】ところで、減圧開始から電磁弁14が開く
迄の時間t1(減圧域T1と低圧保持域T2を合わせた時
間)は、農産物aの貯蔵温度(例えば2℃)における呼
吸作用により真空タンク11内に排出される二酸化炭素
CO2量が、圧力P1(例えば200mmHg,CA条件
の酸素O2量5.5%に相当)に達するまでに容積比4%
(CA条件)となるように、計算値と実験によって事前
に圧力スイッチ20及び制御タイマーに設定されてい
る。
【0040】そして、真空タンク11内の圧力が圧力P
2に達することにより、圧力スイッチ20からの出力信
号により電磁弁14が閉じ、同時に、真空ポンプ12が
起動して電磁弁15が開き、真空タンク11内は圧力P
1まで排気される排気域T4が形成される。
【0041】以下、低圧保持域から第二圧力を経て第一
圧力までに連続的に圧力を変動させる圧力変動が繰り返
される。
【0042】なお、貯蔵途中での検品や貯蔵終了後の搬
出時には、手動弁21を開いて冷蔵庫16内の冷気を真
空タンク11内に導入し、圧力計13の圧力が760m
mHgであることを確認の上、真空タンク11の扉を開
ける。
【0043】このように、真空タンク11を密閉状態に
してベース圧力である圧力P1を保持する低圧保持域、
吸気用の電磁弁14を開くことにより圧力P1から圧力
2へ推移する吸気域、及び吸気用の電磁弁14を閉じ
て真空ポンプ12を運転することにより圧力P2から圧
力P1に戻す排気域の一連の動作を繰り返している。
【0044】ここで、真空タンク11内の炭酸ガス濃度
及び酸素ガス濃度の変化を調べる。
【0045】炭酸ガス濃度は、最初は微小濃度である
が、低圧保持域では、密閉状態で青果物等の農産物aが
呼吸作用を行うことによって、次第に炭酸ガス濃度は増
加する。その増加の割合は、外気(酸素O2)が導入さ
れる差圧式に比較して大きく、時間的にはCA条件の炭
酸ガス濃度の設定値に早く到達する。
【0046】その後、吸気域では、CA効果により炭酸
ガス濃度の増加は非常に少なくなる。なお、条件によっ
ては減少する場合もあるが、そのときの外気導入率と炭
酸ガス濃度増加率を等しくとれば炭酸ガス濃度は略一定
となり得る。
【0047】排気域では、真空タンク11内の圧力はベ
ース圧力である圧力P1まで排気され、炭酸ガス濃度は
減少し始め遂には微小濃度となる。
【0048】以上から、炭酸ガス濃度は、差圧式に比較
してCA条件とする設定目標に早く到達し、炭酸ガス濃
度を長時間保持することができる。
【0049】一方、酸素ガス濃度は、農産物aの呼吸に
よる酸素消費量を略一定として無視すれば、圧力P1
圧力P2それぞれの酸素ガス濃度の間を圧力に略応じて
推移することになり、差圧式と余り変わらないことにな
る。
【0050】このように、この発明に係る減圧貯蔵方法
にあっては、以下に示す効果を得ることができる。
【0051】1.真空タンク11は、圧力P1をベース
圧力としての運転を行い圧力変動させるので、酸素O2
濃度の調整は圧力P1で設定すればより簡単である。
【0052】しかも、換気の際の吸気或は排気運転時以
外は、真空タンク11は圧力一定の略密閉状態で保持さ
れるので、炭素ガス濃度を簡単に高めることができ、貯
蔵環境としてのCA条件を容易且つ安価に得ることがで
きる。
【0053】2.真空タンク11に対する吸気或は排気
は、常に温度・湿度をコントロールした新鮮な空気によ
り短時間に圧力差をもって行われる。
【0054】即ち、真空タンク11内の圧力変化によ
り、低温空気の流れが貯蔵物である農産物a内部にまで
存在するので、収納された農産物aの堆積方法や包装方
法に関係なく、新鮮空気の補給と換気を均一且つ簡単に
行なうことができる。
【0055】また、農産物aの老化を早めるエチレンガ
ス等を容易に真空タンク11内から排出できることか
ら、青果物の鮮度を保持させて貯蔵性を高めることがで
きる。
【0056】3.低圧保持域における運転時には、農産
物aは真空タンク11内にて略密閉状態で保持されるの
で、真空タンク11内は農産物aの呼吸作用により湿度
が上昇する。
【0057】また、換気の際には、新鮮空気に予め温度
及び湿度調節した湿った空気をタンク内に吸気すること
から、真空タンク11内は、常に湿った空気で満たされ
る状態が確保されるので、他の貯蔵方法である冷風を循
環させる冷蔵や常に新鮮空気を吸気している定圧式減圧
貯蔵方法(従来例参照)に比較して、農産物a表面から
の水分蒸散も少なく目減りが抑制される。
【0058】4.真空タンク11は、小形小容量のもの
を複数個用いるので、小排気容量の真空ポンプ12によ
る真空タンク11内の排気が可能となり、低価格の装置
が可能となる。
【0059】また、換気量の多い定圧式や急激に換気を
行なう差圧式の何れよりも、真空ポンプ12の消費する
電力量を低減させることができる。
【0060】5.冷蔵設備である冷蔵庫16内に真空タ
ンク11を設置するので、農産物aの乾燥及び老化の促
進度合が低減される。
【0061】即ち、真空タンク11へと吸入される空気
は、冷蔵庫16内の空気であって、真空タンク11内部
との温度差がないのに加えて充分な湿度が確保されてい
るので、農産物aの乾燥及び老化の促進阻止が可能とな
る。
【0062】6.四基の真空タンク11は、それぞれ独
立し個別に制御することができるので、出庫に必要な真
空タンク11のみを扉開放し、他の真空タンク11に影
響させることなく出荷させることができ、更に、仮に病
害の発生や老化物のガス排出等があっても、真空タンク
11内は常に負圧になっているので各個別に管理するこ
とができる。
【0063】7.真空タンク11内への農産物aの入庫
量が少ないときは、炭酸ガス濃度の上昇は難しいが、こ
のときにでも、低圧保持域を長くとることによって炭酸
ガス濃度を設定目標に近付けることができ、減圧貯蔵が
可能となる。
【0064】従って、酸素ガス濃度及び炭酸ガス濃度を
最適貯蔵条件となるように調節することで、貯蔵物が代
謝する余分なエネルギーを抑えると共に水分の蒸発を防
止することにより、より一層の長期貯蔵を図ることがで
きる。
【0065】また、炭酸ガス濃度を貯蔵物に適正な濃度
にするためには、時間(t2−t0)及び圧力P2を調節
して設定する。更に、圧力P1及び低圧保持時間は、貯
蔵期間中に変化する貯蔵物の生理状況、老化状況等にあ
わせて、経時的に手動調節又はプログラム設定による自
動調節を行う。
【0066】
【発明の効果】この発明に係る減圧貯蔵方法は、貯蔵物
を、一気圧以下の低圧状態に減圧保持した貯蔵室に貯蔵
する減圧貯蔵方法において、前記低圧状態の第一圧力に
設定した後、前記貯蔵室の内部を密閉状態にして前記第
一圧力を一定期間保持する低圧保持域を設け、前記低圧
保持域から前記低圧状態の第二圧力へと変動させ、更に
前記第二圧力から前記第一圧力へと変動させて、前記低
圧保持域から前記第二圧力を経て前記第一圧力までの連
続的な圧力変動を繰り返し行なうことを特徴としてい
る。
【0067】また、この発明に係る減圧貯蔵装置は、貯
蔵物を貯蔵するための一気圧以下の低圧状態に減圧保持
した少なくとも一個の貯蔵室を有する減圧貯蔵装置にお
いて、前記貯蔵室を減圧状態に設定する減圧手段、前記
減圧手段を前記貯蔵室に個別に機能させる排気手段、及
び各貯蔵室の個々に吸気手段を設け、前記排気手段及び
前記吸気手段を制御して、前記低圧状態の第一圧力に設
定した後、前記貯蔵室の内部を密閉状態にして前記第一
圧力を一定期間保持する低圧保持域を設け、前記低圧保
持域から前記低圧状態の第二圧力へと変動させ、更に前
記第二圧力から前記第一圧力へと変動させる制御手段を
設け、前記低圧保持域から前記第二圧力を経て前記第一
圧力までの連続的な圧力変動を繰り返し行なわせること
を特徴としている。
【0068】このため、小形で高い能力を有しない減圧
手段を用いた低価格の装置を提供すると共に、比較的短
時間に炭酸ガス濃度をCA条件を満足する程に高め、し
かもその状態を長時間保持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る減圧貯蔵装置の概略構成を示す
説明図である。
【図2】減圧貯蔵装置の圧力変動及び炭酸ガス濃度変化
を示す説明図である。
【図3】差圧式減圧貯蔵装置の圧力変動及び炭酸ガス濃
度変化を示す説明図である。
【符号の説明】
10 減圧貯蔵装置 11 真空タンク(貯蔵室) 12 真空ポンプ(減圧手段) 13 圧力計 14 電磁弁(吸気手段) 15 電磁弁(排気手段) 19 流量調節弁(吸気手段) 20 圧力スイッチ(制御手段) a 農産物(貯蔵物)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 敬司 香川県高松市新北町28−24−302号 (72)発明者 書川 貞夫 東京都大田区蒲田本町1丁目9−3 株式 会社新潟鉄工所事業開発センター内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貯蔵物を、一気圧以下の低圧状態に減圧
    保持した貯蔵室に貯蔵する減圧貯蔵方法において、 前記低圧状態の第一圧力に設定した後、前記貯蔵室の内
    部を密閉状態にして前記第一圧力を一定期間保持する低
    圧保持域を設け、前記低圧保持域から前記低圧状態の第
    二圧力へと変動させ、更に前記第二圧力から前記第一圧
    力へと変動させて、前記低圧保持域から前記第二圧力を
    経て前記第一圧力までの連続的な圧力変動を繰り返し行
    なうことを特徴とする減圧貯蔵方法。
  2. 【請求項2】 貯蔵物を貯蔵するための一気圧以下の低
    圧状態に減圧保持した少なくとも一個の貯蔵室を有する
    減圧貯蔵装置において、 前記貯蔵室を減圧状態に設定する減圧手段、前記減圧手
    段を前記貯蔵室に個別に機能させる排気手段、及び各貯
    蔵室の個々に吸気手段を設け、 前記排気手段及び前記吸気手段を制御して、前記低圧状
    態の第一圧力に設定した後、前記貯蔵室の内部を密閉状
    態にして前記第一圧力を一定期間保持する低圧保持域を
    設け、前記低圧保持域から前記低圧状態の第二圧力へと
    変動させ、更に前記第二圧力から前記第一圧力へと変動
    させる制御手段を設け、前記低圧保持域から前記第二圧
    力を経て前記第一圧力までの連続的な圧力変動を繰り返
    し行なわせることを特徴とする減圧貯蔵装置。
JP417492A 1992-01-13 1992-01-13 減圧貯蔵方法及びその装置 Expired - Lifetime JPH0771423B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016049057A (ja) * 2014-08-29 2016-04-11 株式会社サタケ カントリーエレベータにおける穀物貯蔵サイロ及び生穀物の品質保持方法
KR20190117941A (ko) * 2018-04-09 2019-10-17 주식회사 위프 농산물 저장 장치
US11314390B2 (en) 2002-09-16 2022-04-26 Touchtunes Music Corporation Jukebox with customizable avatar

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