JPH05183083A - リードフレーム及びその製造法 - Google Patents

リードフレーム及びその製造法

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JPH05183083A
JPH05183083A JP36024391A JP36024391A JPH05183083A JP H05183083 A JPH05183083 A JP H05183083A JP 36024391 A JP36024391 A JP 36024391A JP 36024391 A JP36024391 A JP 36024391A JP H05183083 A JPH05183083 A JP H05183083A
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昌子 竹内
Shinichi Wakabayashi
信一 若林
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 細幅で且つ取扱が容易な機械的強度を有する
リードを狭ピッチで形成でき、リード表面の所定の箇所
に所望の金属から成る金属膜をリードの側面にはみ出さ
せることなく部分的に形成できるリードフレームの製造
法を提供する。 【構成】 エッチング法によってリードフレームを製造
する際に、金属薄板30の面のエッチングを施す部分に
予めレジスト32を形成した後、金属薄板30のリード
を形成する部分にめっきで積層した導電性金属層12の
表面の所定箇所に、所望の金属から成る金属膜16を部
分めっきによって形成し、次いで、レジスト32を除去
した後、金属薄板30にエッチングを施すエッチング液
に対して不溶の不溶性金属膜34を、金属層16及び導
電性金属層12の表面にめっきによって選択的に形成
し、その後、レジスト32の除去によって露出した金属
薄板30の部分にエッチングを施してリード間の間隙を
形成してから不溶性金属膜34を除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はリードフレーム及びその
製造法に関し、更に詳細には金属薄板をエッチングして
リードが形成されたリードフレーム及びその製造法に関
する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置において、リードフレームに
搭載された半導体チップは、半導体チップ近傍に位置す
るインナーリード先端とワイヤボンディング等によって
電気的に連結されている。この様な半導体装置において
は、インナーリードと連結されているアウターリードを
介して半導体チップと外部装置との信号等の受け渡しが
なされる。従来、かかるリードフレームは、プレス加工
によって形成されてきたが、最近の半導体チップの高集
積化に伴うリードフレームの多ピン化及び/又は半導体
装置の小型化等によって、インナーリード等の高密度化
が要請されている。このため、リードフレームにおける
リードの高密度化を図るべく、細幅のリードを狭ピッチ
で形成することのできるエッチング法が採用されつつあ
る。
【0003】エッチング法によれば、プレス加工よりも
細幅のリードが狭ピッチで形成されたリードフレームを
製造することができる。ところで、エッチング法におい
ても、得られるリードフレームにおけるリードのピッチ
は、エッチング加工に供する金属薄板の板厚に因る。こ
のことを図6を用いて説明する。先ず、図6aの如く、
エッチングを施すエッチング部分112、112を残し
て両面に保護皮膜110を形成した金属薄板100をエ
ッチング液に浸漬することによって、エッチング部分1
12、112に同時にエッチングが施される(図6
b)。更に、エッチング部分112、112のエッチン
グが進行すると、エッチング幅が当初予定していた幅よ
りも拡大されつつエッチングが施され(図6c)、エッ
チング部分112、112が貫通してエッチング孔11
4が穿設されたとき、エッチングが完了する(図6
d)。
【0004】この様にして穿設されるエッチング孔11
4の幅を狭くせんとするとき、エッチング処理中にエッ
チング幅が拡大する現象のため、エッチング孔114の
最小幅はエッチング加工に供する金属薄板の板厚によっ
て決定する。従って、細幅のリードを狭ピッチで形成す
るためには、エッチング加工に供する金属薄板の板厚も
薄くすることが必要である。しかし、エッチング加工に
供する金属薄板の板厚を薄くすると、得られるリードフ
レームを構成するリードの機械的強度が低下し、得られ
たリードフレームの取扱が困難となる。このため、本発
明者の一人は、先に、特願平3ー290972号明細書
において、板厚を薄くした金属薄板をエッチング加工し
て得られるリードフレームのリードの機械的強度を向上
すべく、図5に示すエッチング加工によるリードフレー
ムの製造方法を提案した。
【0005】図5に示すリードフレームの製造方法にお
いて、先ず、銅(Cu)金属から成る金属薄板300の両面
に、ニッケル(Ni)金属から成る保護金属膜180、18
0をめっきによって形成する(図5イ)。この保護金属
膜180、180が形成された金属薄板300におい
て、エッチングを施す部分にフォトレジスト320、3
20・・・を形成した後(図6ロ)、フォトレジスト3
20、320・・・が形成されておらず保護金属層18
0、180の表面が露出している部分、つまりリードを
形成する部分に銅(Cu)金属から成る導電性金属層12
0、120・・・を電解めっきによって積層する(図6
ハ)。次いで、フォトレジスト320、320・・・を
除去し(図6ニ)、導電性金属層120、120・・・
の各表面にのみ、金属薄板300のエッチングに使用す
るエッチング液に対して不溶である銀(Ag)金属から成る
金属膜160をめっきによって形成する。その後、エッ
チング液に金属薄板300を浸漬し、金属膜160の非
被覆部分にエッチングを施してリードを形成する(図6
ヘ)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この製造方法によって
得られたリードフレームのリードは、金属薄板300に
エッチングを施して形成した基部210の両面の導電性
金属層120、120によって補強されて機械的強度が
向上されているため、板厚の薄い金属薄板300をエッ
チング加工に供して狭ピッチで且つ高強度のリードを成
形することができる。唯、図5に示す方法によって得ら
れたリードフレームのリードは、銀(Ag)金属から成る金
属膜160によって導電性金属層120の側面(リード
の側面)も覆われているため、銀(Ag)金属のマイグレー
ション等に起因する問題が発生するおそれがある。特
に、インナーリードが狭ピッチで形成されるリードフレ
ームにおいては、リード側面への銀(Ag)金属から成る金
属膜等のはみ出しが厳しく規制される。そこで、本発明
の目的は、細幅で且つ取扱が容易な機械的強度を有する
リードを狭ピッチで形成でき、リード表面の所定の箇所
に所望の金属から成る金属膜をリードの側面にはみ出さ
せることなく部分的に形成できるリードフレーム及びそ
の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記目的
を達成すべく検討を重ねた結果、金属薄板にリードを形
成する部分にめっきによって積層した導電性金属層の表
面に所望の金属膜を所定の箇所に部分的に形成し、次い
で前記金属膜及び導電性金属層を覆うように、金属薄板
用のエッチング液に対して不溶の不溶性金属膜を形成し
てから導電性金属層間に露出する金属薄板部分にエッチ
ングを施し、その後、不溶性金属膜のみをエッチングに
よって除去するすことによって、充分な強度を有する細
幅のリードが狭ピッチで形成されていると共に、所定の
箇所に所望の金属膜がリードの側面にはみ出させること
なく部分的に形成されたリードフレームを得ることがで
きることを見出し、本発明に到達した。
【0008】即ち、本発明は、金属薄板をエッチングし
てリードが形成されたリードフレームにおいて、該リー
ドには、横断面形状が略矩形で且つリード間の間隙に臨
む側面の各々にエッチングが施された基部の両平面の少
なくとも一方の平面に、前記基部を補強する導電性金属
層がリードの長手方向に沿って積層されていると共に、
リードの平面を構成する導電性金属層の表面の所定箇所
に、所望の金属から成る金属膜がリードの側面にはみ出
すことなく部分的に形成されていることを特徴とするリ
ードフレームにある。
【0009】また、本発明は、金属薄板をエッチングし
てリードが形成されたリードフレームを製造する際に、
該金属薄板の少なくとも一面のエッチングを施す部分に
予めレジストを形成した後、前記金属薄板のリードを形
成する部分にめっきによって積層した導電性金属層の表
面の所定箇所に、所望の金属から成る金属膜を部分めっ
きによって部分的に形成し、次いで、前記レジストを除
去した後、金属薄板にエッチングを施すエッチング液に
対して不溶である不溶性金属膜を、前記金属層及び導電
性金属層の表面にめっきによって選択的に形成し、その
後、前記レジストの除去によって露出した金属薄板の部
分にエッチングを施してリード間の間隙を形成してから
前記不溶性金属膜を除去することを特徴とするリードフ
レームの製造法である。
【0010】かかる構成の本発明において、基部の両平
面の各面に、導電性金属層が積層されていること、及び
/又は導電性金属層の厚さが基部の厚さと略同一厚さで
あることが、エッチングを施す金属薄板の板厚を薄くし
ても得られるリードの強度が補強されるため、リードの
更に一層のファイン化を図ることができる。また、金属
薄板を形成する金属と同種の金属によって導電性金属層
を形成するとき、導電性金属層の表面を覆う不溶性金属
膜を形成する金属がエッチングを施す金属薄板表面に付
着することのないように、金属薄板表面に保護金属膜を
形成した後、レジストを所定の位置に形成することによ
って、主として導電性に優れた銅(Cu)等の金属から成る
リードを形成することができる。更に、部分的に形成さ
れた金属膜が、搭載される半導体チップとのボンディン
グがなされるボンディング面に形成されていることが、
リードフレームのボンディング性を向上することができ
る。
【0011】
【作用】本発明によれば、エッチングに供する金属薄板
の板厚を薄くすることができるため、エッチングによっ
て形成されるリード間のピッチを狭ピッチとすることが
できる。また、金属薄板のリードが成形される部分に、
予め導電性金属層が積層されているため、前記金属薄板
の薄板化に因るリードの機械的強度の低下を補うことが
でき、得られたリードフレームの取扱を容易に行うこと
ができる。更に、導電性金属層の表面に所定の箇所に部
分的に形成された金属膜は、リードの側面にはみ出すこ
とがなく、リードの側面にはみ出した金属膜のマイグレ
ーションに起因する問題発生のおそれを解消できる。
【0012】
【実施例】本発明を図面を用いて更に詳細に説明する。
図1aは、本発明の一実施例であるリードフレームを構
成するインナーリードIのボンディング部の横断面図で
ある。インナーリードIは、エッチング法によって形成
されたものである。図1aのインナーリードIの側面は
インナーリード間の間隙(ピッチ)に臨む面であり、中
間部近傍にエッチングが施された面14、14がある。
このエッチング面14、14を側面とする略矩形の基部
10の両平面に、導電性金属層12、12がめっきによ
って積層されている。本実施例においては、基部10及
び導電性金属層12、12は、共に銅(Cu)金属によって
形成されている。この基部10の厚さAは約50μmで
あって、導電性金属層12、12の厚さB、Bも約50
μmである。
【0013】また、導電性金属層12、12の表面に
は、銀(Ag)金属から成る厚さ5μm程度の金属膜16、
16が導電性金属層12、12及び基部10の側面には
み出すことなく形成されている。この金属膜16が形成
された面がボンディング面であって、搭載される半導体
チップとワイヤボンディング等がなされる。この様な図
1aに示すインナーリードIにおいては、基部10と導
電性金属層12、12との間にニッケル(Ni)金属から成
る厚さ1μm以下の保護金属膜18、18が形成されて
いる。この保護金属膜18、18は、後述する様に、金
属膜16及び導電性金属層12、12の表面に錫(Sn)金
属から成る不溶性金属膜をめっきによって形成する際
に、エッチングを施す金属薄板の表面に錫(Sn)金属が付
着しないようにするためである。
【0014】図1aに示すインナーリードIは、図2に
示す製造方法で製造することができる。先ず、銅(Cu)金
属から成る金属薄板30(厚さ50μm)の両面に、厚
さ1μm以下のニッケル(Ni)金属から成る保護金属膜1
8、18をめっきによって形成する(図2a)。このニ
ッケルめっきは電解めっき或いは無電解めっきのいずれ
であってもよい。この様に両面にニッケルめっきが施さ
れた金属薄板30において、エッチングを施す部分にフ
ォトレジスト32、32を約50μmの厚さに塗布した
後(図2b)、パターニングしてフォトレジスト32、
32を部分的に除去し(図2c)保護金属膜18、18
の表面が部分的に露出している部分、つまりインナーリ
ードを形成する部分に銅(Cu)金属を電解めっきによって
約50μmの厚さに積層して導電性金属層12、12・
・・を形成する(図2d)。
【0015】次いで、形成した導電性金属層12、12
・・・の表面の所定の箇所に、銀(Ag)金属から成る厚さ
5μmの金属膜16を部分めっきによって形成する(図
2e)。かかる部分めっきは、インナーリードの金属膜
16を形成する必要のない部分をマスクで覆いつつ図2
dの状態にある金属薄板30をKAg(CN)2 、K2
HPO4 、及びKSeCNが含有された70℃のめっき
浴に浸漬し、100A/dm2 の電流を流す電解めっき
によって行った。その後、フォトレジスト32、32・
・・を除去し(図2f)、露出した導電性金属層12、
12・・・の各側面及び金属膜16の表面に錫(Sn)金属
から成り且つ厚さ1μmの金属膜34を形成する(図2
g)。この金属膜34は、本実施例において金属薄板3
0のエッチングに使用するエッチング液に対して不溶性
である不溶性金属膜(以下、不溶性金属膜34と称する
ことがある)である。かかる不溶性金属膜34は、金属
膜16の表面及び導電性金属層12の側面に選択的に形
成する必要があるため、無電解めっきを施す。かかる無
電解めっきに用いるめっき液は、塩化錫、チオ尿素、ジ
アリン酸ナトリウム、クエン酸、EDTA、塩酸、及び
1ー塩化ラウリルピリジウムが含有されているものであ
る。
【0016】更に、エッチング液に金属薄板30を浸漬
し、フォトレジスト32、32・・・が除去されて保護
金属膜18、18が露出されている部分を溶解して金属
薄板30を部分的に露出させた後(図2h)、金属薄板
30の露出部分をアンモニアアルカリエッチング液にて
金属膜16及び不溶性金属膜34を侵さずにエッチング
を施しインナーリードを形成した(図2i)。このアン
モニアアルカリエッチング液には、NH4 OH、NH4
Cl、NaClO、(NH4 )HCO3 が含有されてい
る。本実施例においては、インナーリードに形成した
後、不溶性金属膜34をエッチングして剥離することに
よって、インナーリードのボンディング部を形成する導
電性金属層16の表面の所定箇所に、銀(Ag)金属から成
る金属膜16をインナーリードの側面に形成することな
く形成できるのである(図2j)。
【0017】この様に本実施例においては、エッチング
が施されてインナーリード間の間隙となる部分が、エッ
チング加工に供する薄板化された金属薄板30と略同一
厚さであるため、インナーリードのピッチを狭ピッチと
することができると共に、金属薄板30の薄板化に伴い
得られるリードの機械的強度の低下は、銅(Cu)金属から
成る導電性金属層12、12の積層によって補うことが
できる。このため、本実施例の様に、板厚50μmの金
属薄板30の両面に、厚さ50μmの導電性金属層1
2、12を形成することによって、厚さ150μmのイ
ンナーリードが100μmのピッチで形成されたリード
フレームを得ることができる。更に、インナーリードを
狭ピッチで形成しても、銀(Ag)金属から成る金属膜16
がインナーリードの側面にはみ出すことがなく、はみ出
した銀(Ag)金属に起因するマイグレーション等の懸念を
解消できる。
【0018】図1aにおいては、基部10及び導電性金
属層12、12が共に銅(Cu)金属によって形成されてい
るが、基部10及び導電性金属層12、12を異種の金
属で形成することができる。この場合、基部20を形成
する金属を鉄(Fe)ーニッケル(Ni)合金とすると、図1b
に示す様に、図1aに示す保護金属膜18を介すことな
く銅(Cu)金属から成る導電性金属層12を基部20の両
面の各々に直接形成できる。鉄(Fe)ーニッケル(Ni)合金
から成る金属薄板には、銀(Ag)金属から成る金属膜16
及び導電性金属層12を覆う錫(Sn)金属から成る不溶性
金属層16を無電解めっきによって形成する際に、錫(S
n)金属が付着しないからである。この様な図1bのイン
ナーリードの製造工程においては、図2に示すニッケル
(Ni)金属から成る保護金属膜18を形成する工程(図2
a)を省略できる。
【0019】図1〜図2においては、インナーリードを
構成する基部10の両面に導電性金属層12、12が形
成されていたが、図3に示す様に、基部10の一面にの
み形成された導電性金属層12の表面の所定の箇所に銀
(Ag)金属から成る金属膜16が部分的に形成されている
インナーリードIであってもよい。かかるインナーリー
ドIであっても、基部10は基部10の一面に形成され
ている導電性金属層12によって補強されているためで
ある。この様な図3に示すインナーリードIは、図4に
示す工程で製造することができる。この図4の製造工程
においては、銅(Cu)金属から成る金属薄板30の一面に
ニッケルめっきを施してニッケル(Ni)金属から成る保護
金属膜18を形成し且つエッチングを施す部分にフォト
レジスト32、32・・・を形成すると共に、他方の面
には全面に亘ってフォトレジスト34を塗布する(図4
イ)。図4イにおいて、フォトレジスト32、32・・
・が形成されておらず保護金属層18の表面が露出して
いる部分、つまりインナーリードを形成する部分に銅(C
u)金属を電解めっきによって積層した導電性金属層1
2、12・・・を形成する(図4ロ)。
【0020】次いで、導電性金属層12、12・・・の
表面の所定の箇所に銀(Ag)金属から成る金属膜16を部
分的に形成し(図4ハ)、フォトレジスト32、32・
・・及びフォトレジスト36のインナーリードに相当す
る部分を除去した後、金属膜16、導電性金属層12、
及びフォトレジスト36の除去部分に錫(Sn)金属から成
る不溶性金属膜34を選択的に形成する(図4二)。こ
の不溶性金属層34は、本実施例において使用するエッ
チング液に対して不溶性でであって、無電解めっきによ
って形成される。更に、フォトレジスト36の残留部分
を除去してから金属薄板30の露出部分にエッチングを
施してインナーリードを形成した後(図4ホ)、不溶性
金属層34をエッチングによって除去する(図4ヘ)。
【0021】この様にして得られた本実施例のリードフ
レームは、インナーリードの所定の箇所に所望の金属か
ら成る金属膜がインナーリードの側面にはみ出すことな
く部分的に形成されているため、はみ出し金属の剥離等
を行う必要はない。尚、以上、述べてきた実施例におい
て、金属膜16を銀(Ag)金属によって形成してきたが、
めっきによって膜を形成できる金属であれば任意の金
属、例えば金(Au)等の金属を好適に使用できる。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、幅狭のリードを狭ピッ
チで形成することができると共に、インナーリードの所
定の箇所に所望の金属から成る金属膜をインナーリード
の側面にはみ出すことなく形成でき、半導体チップの高
集積化等に伴うリードフレームの多ピン化や半導体装置
の小型化等の要請に応えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるリードフレームを構成
するインナーリードの横断面図である。
【図2】図1のリードフレームを製造する工程を説明す
るための工程図である。
【図3】図1に示すインナーリードの他の例を示す横断
面図である。
【図4】図3のリードフレームを製造する工程を説明す
るための工程図である。
【図5】本発明者の一人が先に提案したリードフレーム
の製造法を説明するための工程図である。
【図6】エッチングの進行状態を説明するための説明図
である。
【符号の説明】
10、20 基部 12 導電性金属層 14 エッチング面 16 金属膜 30 金属薄板 32 レジスト 34 不溶性金属膜

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属薄板をエッチングしてリードが形成
    されたリードフレームにおいて、 該リードには、横断面形状が略矩形で且つリード間の間
    隙に臨む側面の各々にエッチングが施された基部の両平
    面の少なくとも一方の平面に、前記基部を補強する導電
    性金属層がリードの長手方向に沿って積層されていると
    共に、 リードの平面を構成する導電性金属層の表面の所定箇所
    に、所望の金属から成る金属膜がリードの側面にはみ出
    すことなく部分的に形成されていることを特徴とするリ
    ードフレーム。
  2. 【請求項2】 基部の両平面の各面に、導電性金属層が
    積層されている請求項1記載のリードフレーム。
  3. 【請求項3】 部分的に形成された金属膜が、搭載され
    る半導体チップとのボンディングがなされるボンディン
    グ面に形成されている請求項1記載のリードフレーム。
  4. 【請求項4】 導電性金属層の厚さが、基部の厚さと略
    同一厚さである請求項1又は請求項2記載のリードフレ
    ーム。
  5. 【請求項5】 金属薄板をエッチングしてリードが形成
    されたリードフレームを製造する際に、 該金属薄板の少なくとも一面のエッチングを施す部分に
    予めレジストを形成した後、前記金属薄板のリードを形
    成する部分にめっきによって積層した導電性金属層の表
    面の所定箇所に、所望の金属から成る金属膜を部分めっ
    きによって部分的に形成し、 次いで、前記レジストを除去した後、金属薄板にエッチ
    ングを施すエッチング液に対して不溶である不溶性金属
    膜を、前記金属層及び導電性金属層の表面にめっきによ
    って選択的に形成し、 その後、前記レジストの除去によって露出した金属薄板
    の部分にエッチングを施してリード間の間隙を形成して
    から前記不溶性金属膜を除去することを特徴とするリー
    ドフレームの製造法。
  6. 【請求項6】 金属薄板の両面の各面のエッチングを施
    す部分にレジストを形成する請求項5記載のリードフレ
    ームの製造法。
  7. 【請求項7】 金属薄板を形成する金属と同種の金属に
    よって導電性金属層を形成するとき、導電性金属層の表
    面に付着する不溶性金属膜を形成する金属がエッチング
    を施す金属薄板表面に付着することのないように、金属
    薄板表面に保護金属膜を形成した後、レジストを所定の
    位置に形成する請求項5又は請求項6記載のリードフレ
    ームの製造法。
  8. 【請求項8】 導電性金属層の厚さを、金属薄板の厚さ
    と略同一厚さとする請求項5又は請求項7記載のリード
    フレームの製造方法。
  9. 【請求項9】 部分的に形成した金属膜が、搭載される
    半導体チップとのボンディングがなされるボンディング
    面に形成された請求項5記載のリードフレームの製造
    法。
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