JPH05182543A - 耐熱性絶縁電線の製造方法 - Google Patents

耐熱性絶縁電線の製造方法

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Publication number
JPH05182543A
JPH05182543A JP3346290A JP34629091A JPH05182543A JP H05182543 A JPH05182543 A JP H05182543A JP 3346290 A JP3346290 A JP 3346290A JP 34629091 A JP34629091 A JP 34629091A JP H05182543 A JPH05182543 A JP H05182543A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tetrafluoroethylene
insulated wire
propylene copolymer
heat resistance
coating layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3346290A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaru Hashimoto
大 橋本
Masami Nishiguchi
雅己 西口
Yoshiaki Oishi
義昭 大石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Furukawa Electric Co Ltd filed Critical Furukawa Electric Co Ltd
Priority to JP3346290A priority Critical patent/JPH05182543A/ja
Publication of JPH05182543A publication Critical patent/JPH05182543A/ja
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  • Insulated Conductors (AREA)
  • Processes Specially Adapted For Manufacturing Cables (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 テトラフルオロエチレン−プロピレン共重合
体100重量部、密度0.91g/cm3 以下のポリエチレン
5〜30重量部を必須成分とするゴム組成物の層を導体
の周囲に形成し、ついで、前記ゴム組成物を架橋する耐
熱性絶縁電線の製造方法。 【効果】 電線の製造時に被覆層に外傷が発生しない。
被覆層は、絶縁性はもとよりのこと、耐熱性,老化特
性,機械的特性に優れている。低温の混練が可能なの
で、安価に電線を製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐熱性絶縁電線の製造方
法に関し、更に詳しくは、電子レンジのヒータ用コード
や自動車内の配線用コードに用いて有効な耐熱性絶縁電
線を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】フッ素系ゴムは、耐熱性,電気絶縁性,
耐油性,耐薬品性,および難燃性が優れている材料なの
で、電子レンジなど耐熱性が要求される電子機器の配線
用の被覆材として、また、ヒータ用コードやセンサコー
ドの絶縁被覆材として、更には自動車内の配線用コード
の耐油被覆材として用いられている。
【0003】各種のフッ素系ゴムのうち、テトラフルオ
ロエチレン−プロピレン共重合体は、他のフッ素系ゴム
エラストマに比べて安価であるため、上記した用途の外
に、電線やケーブルの絶縁被覆材料としても広く用いら
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このテ
トラフルオロエチレン−プロピレン共重合体を導体周囲
に押出被覆して絶縁電線を製造すると、このテトラフル
オロエチレン−プロピレン共重合体は非常に軟質な材料
であるため、押出走線時に押出被覆装置のガイドロール
などで潰れたり、また製造された電線が相互に粘着して
互いの押出被覆層が損傷することがあり、電線使用時に
その部分が絶縁不良になってスパークなどが発生するこ
とがある。
【0005】また、テトラフルオロエチレン−プロピレ
ン共重合体は、他のフッ素系ゴムに比べて、引張強さ,
強靱性,耐摩耗性などの機械的特性が劣るという問題が
ある。このような問題の解決を目的として、例えば、特
開昭59−139504号公報には、テトラフルオロエ
チレン−プロピレン共重合体にエチレン−テトラフルオ
ロエチレン共重合体を混練する方法が開示されている。
【0006】しかしながら、この方法の場合、配合する
エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体の融点は約
260℃と高温であるため、両者の混練温度や成形温度
を300℃付近にまで昇温することが必要となり、その
結果、成形作業性の低下のみならず、混練樹脂に焼けが
生じるなどの不都合な問題が生ずる。また、特開昭59
−230030号公報には、テトラフルオロエチレン−
プロピレン共重合体にポリフッ化ビニリデンを混練する
方法が開示されている。
【0007】この方法の場合、ポリフッ化ビニリデンの
融点は約200℃と比較的低温であるため、前記特開昭
59−139504号公報記載の方法に比べてその成形
加工性は優れている。しかしながら、ポリフッ化ビニリ
デンとテトラフルオロエチレン−プロピレン共重合体と
の相溶性は悪く、そのため、両者を混練して均一な組成
にすることは非常に困難であるという問題がある。
【0008】更に、特開昭63−284712号公報に
は、テトラフルオロエチレン−プロピレン共重合体とエ
チレン−酢酸ビニル共重合体を混練する方法が提案され
ている。この方法は、混練を200℃未満の温度で行な
うことができ、また両者の相溶性も良好であるという利
点を備えている。しかしながら、得られた混練物は、老
化特性や難燃性が良好とはいえず、また各種の機械的特
性が飛躍的に向上するというわけでもない。
【0009】本発明は、テトラフルオロエチレン−プロ
ピレン共重合体を被覆層の材料にする場合における上記
した問題を解決し、機械的特性も向上した耐熱性絶縁電
線を安価に製造する方法の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明においては、テトラフルオロエチレン−
プロピレン共重合体100重量部、密度0.91g/cm3
下のポリエチレン5〜30重量部を必須成分とするゴム
組成物の層を導体の周囲に形成し、ついで、前記ゴム組
成物を架橋することを特徴とする耐熱性絶縁電線の製造
方法が提供される。
【0011】本発明においては、まず、テトラフルオロ
エチレン−プロピレン共重合体とポリエチレンが混練さ
れる。ポリエチレンとしては、密度が0.91g/cm3 以下
の超低密度のポリエチレンが用いられる。この超低密度
ポリエチレンは、高圧法で製造されるエチレンとα−オ
レフィンとの共重合体で、とくにα−オレフィンとして
は、1−ブテンが用いられる。α−オレフィンと共重合
させることによって、分子中に短鎖分岐ができ、これが
結晶化を阻害するため、密度が低下し結晶化度も20%
以下となる。
【0012】このポリエチレンは、テトラフルオロエチ
レン−プロピレン共重合体との相溶性が良好で、しかも
200℃未満の低温でテトラフルオロエチレン−プロピ
レン共重合体との均一混練が可能であるからである。更
に得られた混練物で導体を被覆したとき、その電線が相
互に粘着することや被覆層が圧潰することもなく、ま
た、その被覆層の引張強度などの機械的強度の大幅な向
上が認められ、更には、老化特性や難燃性の低下も起こ
らない。
【0013】ポリエチレンの配合量は、テトラフルオロ
エチレン−プロピレン共重合体100重量部に対し、5
〜30重量部に設定される。ポリエチレンの配合量が5
重量部未満の場合は、上記したポリエチレン配合による
効果がほとんど発揮されない。また、30重量部を超え
ると、得られた混練物の老化特性が著しく低下してしま
う。ポリエチレンの好ましい配合量は、テトラフルオロ
エチレン−プロピレン共重合体100重量部に対し、1
0〜20重量部である。
【0014】なお、上記したゴム組成物の調製に際して
は、更に、架橋助剤やその他適宜な添加剤が配合されて
もよい。架橋助剤としては、例えば、アリル化合物類,
メタクリレート類,有機アミン類などをあげることがで
きるが、これらのうち、トリアリルシアヌレート,トリ
アリルイソシアヌレートのようなアリル化合物は好適で
ある。また、他の添加剤としては、例えば、炭酸カルシ
ウム,炭酸バリウム,乾式シリカ,湿気シリカ,酸化亜
鉛,ケイ酸アルミニウム,硫酸カルシウム,硫酸バリウ
ム,タルク,ケイソウ土のような公知の無機充填剤やシ
リコーンなどの外観改良剤,その他の有機質または無機
質の顔料や、安定剤,老化防止剤などをあげることがで
きる。
【0015】混練は、バンバリーミキサー,ニーダー,
ゴム混練り用ロール等の混練機を用い、170℃以上の
温度で10分以上の時間をかけて行なえばよい。このよ
うにして調整されたゴム組成物は、押出成形機を用いて
導体の周囲に押出被覆される。このときの押出成形機の
温度は、シリンダー内で約200℃、クロスヘッドで約
210℃程度であることが好ましい。
【0016】最後に、得られた電線の被覆層に電子線照
射を行ない、その被覆層を構成するゴム組成物を架橋し
て、本発明の絶縁電線が製造される。このときの電子線
の照射量は格別限定されるものではないが、通常、2〜
60Mradであればよい。
【0017】
【発明の実施例】
実施例1〜3、比較例1〜5 表1に示した各成分を表示の割合(重量部)で、ニーダ
ー,ゴム混練り用ロールを用いて順次混練し、得られた
混練物を、導体径0.9mmの裸導線に厚み0.35mmで押出
被覆した。ついで、被覆層に15Mradの照射量で電子線
を照射して混練物を架橋し、絶縁電線を製造した。
【0018】各電線につき、被覆層の引張試験による抗
張力(kgf/mm2) 、伸び率(%)を測定した。また、各電
線を温度238℃で7日間放置し、そのときの被覆層の
抗張力と伸び率も測定し熱処理前の値に対する割合(残
率:%)を算出した。更に、各混練物については、JI
SK7215に準拠して厚み9mmのシートにおけるデュ
ロメータ硬さを測定した。また、各電線の被覆層の外傷
の有無を観察し、被覆層の粘着性を調べた。以上の結果
を一括して表1に示した。
【0019】
【表1】
【0020】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明方
法によれば、導体の周囲の被覆層は、絶縁性はもとより
のこと、耐熱性,老化特性,機械的特性が優れている。
そして、押出被覆の過程で、被覆層相互の粘着も起こら
ないので外傷の発生はほとんどなく、絶縁不良に基づく
スパーク発生の虞れもない。また、押出被覆は200℃
程度の低温で行なうことができて安価で加工性に優れた
絶縁電線を製造することができる。これは、テトラフル
オロエチレン−プロピレン共重合体に密度0.91g/cm3
以下のポリエチレンを混練したことがもたらす効果であ
る。電子レンジヒータ用コードや自動車内配線コードの
製造にとって非常に有用である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テトラフルオロエチレン−プロピレン共
    重合体100重量部、密度0.91g/cm3 以下のポリエチ
    レン5〜30重量部を必須成分とするゴム組成物の層を
    導体の周囲に形成し、ついで、前記ゴム組成物を架橋す
    ることを特徴とする耐熱性絶縁電線の製造方法。
JP3346290A 1991-12-27 1991-12-27 耐熱性絶縁電線の製造方法 Pending JPH05182543A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015003985A (ja) * 2013-06-20 2015-01-08 日立金属株式会社 含フッ素エラストマー組成物、並びにこれを用いた絶縁電線及び絶縁ケーブル
US9701837B2 (en) 2013-06-19 2017-07-11 Autonetworks Technologies, Ltd. Resin composition for wire covering material, insulated wire, and wiring harness

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9701837B2 (en) 2013-06-19 2017-07-11 Autonetworks Technologies, Ltd. Resin composition for wire covering material, insulated wire, and wiring harness
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