JPH05182157A - 回転ヘッド装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】回転ヘッド装置の製造工数を削減することと小
型化することを目的とする。 【構成】回転ドラム２Ａの下面１０Ａの、少なくとも磁
気ヘッド装置２０Ａの取付け部付近である周縁部を平面
とし、その平面部に、その所定の厚みを有し、平行な２
平滑面２５、２６が形成されたヘッドベース２１Ａの平
滑面２６に、その端部からヘッドチップ２２の磁気ギャ
ップ２３が突出するように、ヘッドチップ２２を固定し
た磁気ヘッド装置２０Ａを、そのヘッドチップ２２が搭
載されていない他の面２５を前記下面１０Ａに対面させ
て取付け、固定している。 【効果】下面１０Ａに座グリ加工や切削加工を施さない
ので製造工数が削減でき、またヘッドチップの高さ調整
用押しネジの位置が限定されないので回転ドラムを小型
化できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、例えば、ＶＴＲやＤ
ＡＴに用いられている回転ヘッド装置、特にその回転ヘ
ッド装置への磁気ヘッド装置の取付け構造に関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】図２乃至図４を用いて、ＶＴＲやＤＡＴ
に用いられている従来技術の回転ヘッド装置を説明す
る。図２はその従来技術の回転ヘッド装置の概略の構成
を示した側面図であり、図３は従来技術の回転ヘッド装
置への磁気ヘッド装置の取付け構造を説明するための図
で、同図Ａは回転ドラムの磁気ヘッド装置の取付け面の
一部平面図、同図Ｂは回転ドラムの磁気ヘッド装置取付
け部の一部断面側面図、そして同図Ｃは回転ドラムの磁
気ヘッド装置取付け部の一部正面図であり、図４は従来
技術の回転ヘッド装置への磁気ヘッド装置の他の取付け
構造を説明するための図で、同図Ａは回転ドラムの磁気
ヘッド装置の取付け面の一部平面図、同図Ｂは回転ドラ
ムの磁気ヘッド装置取付け部の一部断面側面図、そして
同図Ｃは回転ドラムの磁気ヘッド装置取付け部の一部正
面図である。

【０００３】先ず、図２を用いて、従来技術の回転ヘッ
ド装置を説明する。符号１は全体としてヘリカルスキャ
ン型ＶＴＲ等の回転ヘッド装置の概略を示す。この回転
ヘッド装置１は、回転ドラム２と固定ドラム３とが所定
の間隔で回転軸４を中心に同軸的に配置されており、前
記回転ドラム２はこの回転軸４の上端部に固定されてい
る。回転軸４は軸受５で軸受けされ、この回転軸４の下
方に設けられたモータで回転駆動させられる。固定ドラ
ム３は図示していないＶＴＲ本体のシャーシに固定され
ている。なお、符号６は情報信号の送受を行うロータリ
トランスである。

【０００４】回転ドラム２の固定ドラム３に対面した下
面１０（図３Ａ）の周縁には、少なくとも１個の磁気ヘ
ッド装置２０が固定されている。この磁気ヘッド装置２
０は、図３Ｂに示したように、ヘッドベース２１の端部
からヘッドチップ２２の磁気ギャップ２３（図３Ｃ）が
突出するように、そのヘッドチップ２２をヘッドベース
２１の一平滑面に搭載し、接着剤２４で接着固定して構
成されている。

【０００５】この磁気ヘッド装置２０は前記回転ドラム
２の下面１０に取付けられるのであるが、従来技術の取
付け構造としては、図３及び図４に示したように、ヘッ
ドベース２１のヘッドチップ２２を搭載した側の平滑面
を回転ドラム２の下面１０に対面させて、その下面１０
に固定している。

【０００６】そのため、ヘッドチップ２２が回転ドラム
２の下面１０の方に出っ張っているので、従来技術の取
付け構造では、図３Ａに示したように、回転ドラム２の
下面１０の周縁に臨んで座グリ加工を施して窪み部１１
を形成し、或いは図４Ａに示したように、旋盤による切
削加工を施して環状凹部１２を形成し、この窪み部１１
或いは環状凹部１２で前記ヘッドチップ２２や接着剤２
４の出っ張りを逃げるようにしている。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかし、このような座
グリ加工や切削加工は手間が掛かるばかりか、ヘッドチ
ップ２２の高さ調整のための押しネジ７を回転ドラム２
の外周付近に設けることができず、従って、回転ヘッド
装置１を小型化しようとしても、このような構造では回
転ヘッド装置１の小型化には向かなかった。この発明
は、このような諸欠点を解決しようとするものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】それ故、この発明では、
前記回転ドラムの下面の、少なくとも磁気ヘッド装置の
取付け部付近である周縁部には、前記のような座グリ加
工や切削加工を施すことなく平面のままにしておき、そ
の面に、所定の厚みを有し、平行な２平滑面が形成され
たヘッドベースの一面に、その端部からヘッドチップの
磁気ギャップが突出するように、ヘッドチップを固定し
た磁気ヘッド装置を、そのヘッドチップが固定されてい
ない他の面を前記下面に対面するようにして固定する構
造にした。

【０００９】

【作用】従って、座グリ加工或いは切削加工を省略でき
るので、それだけ回転ヘッド装置の製造工数を減らすこ
とができ、そして回転ドラムの周縁部に高さ調整用の押
しネジを設けることができるので、回転ヘッド装置を小
型化できる。

【００１０】

【実施例】以下、この発明の実施例を図１を用いて説明
する。図１はこの発明の回転ヘッド装置への磁気ヘッド
装置の取付け構造を説明するための図で、同図Ａは回転
ドラムの磁気ヘッド装置の取付け面の一部平面図、同図
Ｂは回転ドラムの磁気ヘッド装置取付け部の一部断面側
面図、そして同図Ｃは回転ドラムの磁気ヘッド装置取付
け部の一部正面図である。なお、図２乃至図４と同一部
分には同一の符号を付した。

【００１１】図１において、符号２Ａは回転ドラムを示
し、その下面１０Ａの周縁に磁気ヘッド装置２０Ａを取
付けるために、少なくともその周縁の下面１０Ａは高精
度の平面に仕上げられており、従来技術のような座グリ
加工による前記窪み部１１や切削加工による環状凹部１
２は形成されていない。

【００１２】一方、磁気ヘッド装置２０Ａは、所定の厚
みを有し、平行な２平滑面２５、２６が形成されたヘッ
ドベース２１Ａの一面２６に、その端部からヘッドチッ
プ２２の磁気ギャップ２３が突出するように、ヘッドチ
ップ２２を接着剤２４で接着固定して構成されている。

【００１３】このような磁気ヘッド装置２０Ａを、その
ヘッドチップ２２のテープ対接面が回転ドラム２Ａの周
面からやや突出するように、ヘッドベース２１Ａの平滑
面２５を回転ドラム２Ａの下面１０Ａに対面させて取付
け、押しネジ７でヘッドチップ２２の高さを調整して固
定する。そしてこのような回転ドラム２Ａを固定ドラム
３に搭載するとこの発明の回転ヘッド装置が完成する。

【００１４】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、座グリ
加工或いは切削加工を省略できるので、それだけ回転ヘ
ッド装置の製造工数を減らすことができ、そして回転ド
ラムの周縁部に高さ調整用の押しネジを設けることがで
きるので、回転ヘッド装置を小型化できる等、優れた効
果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の回転ヘッド装置への磁気ヘッド装置
の取付け構造を説明するための図で、同図Ａは回転ドラ
ムの磁気ヘッド装置の取付け面の一部平面図、同図Ｂは
回転ドラムの磁気ヘッド装置取付け部の一部断面側面
図、そして同図Ｃは回転ドラムの磁気ヘッド装置取付け
部の一部正面図である。

【図２】従来技術の回転ヘッド装置の概略の構成を示し
た側面図である。

【図３】従来技術の回転ヘッド装置への磁気ヘッド装置
の取付け構造を説明するための図で、同図Ａは回転ドラ
ムの磁気ヘッド装置の取付け面の一部平面図、同図Ｂは
回転ドラムの磁気ヘッド装置取付け部の一部断面側面
図、そして同図Ｃは回転ドラムの磁気ヘッド装置取付け
部の一部正面図である。

【図４】従来技術の回転ヘッド装置への磁気ヘッド装置
の他の取付け構造を説明するための図で、同図Ａは回転
ドラムの磁気ヘッド装置の取付け面の一部平面図、同図
Ｂは回転ドラムの磁気ヘッド装置取付け部の一部断面側
面図、そして同図Ｃは回転ドラムの磁気ヘッド装置取付
け部の一部正面図である。

【符号の説明】

１ 回転ヘッド装置 ２Ａ 回転ドラム ３ 固定ドラム ７ 押しネジ １０Ａ 下面 ２０Ａ 磁気ヘッド装置 ２１Ａ ヘッドベース ２２ ヘッドチップ ２３ 磁気ギャップ ２４ 接着剤 ２５ 平滑面 ２６ 平滑面

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】シャーシに固定された固定ドラムとこの固
   定ドラムと所定の間隔を開けて同軸的に配置され、該固
   定ドラムに対面する下面に磁気ヘッド装置を備えた回転
   ドラムとから構成された回転ヘッド装置において、該回
   転ドラムは該下面の少なくとも周縁部が平面で形成さ
   れ、また所定の厚みを有し、平行な２平滑面が形成され
   たヘッドベースの一面に、その端部から磁気ヘッドチッ
   プの磁気ギャップが突出するように、該磁気ヘッドチッ
   プを固定した磁気ヘッド装置を、該ヘッドベースの他の
   平滑面が前記回転ドラムの周縁の前記平面に対面するよ
   うにして固定されていることを特徴とする回転ヘッド装
   置。