JPH05182101A - ドロップアウト位置測定装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ドロップアウトの位置を常に正確に測定でき
るようにすると共に映像信号以外の信号を記録再生する
磁気記録再生装置にも適用できるようにする。 【構成】 ヘリカルスキャン方式の磁気記録再生装置３
における磁気テープ１の再生高周波信号のドロップアウ
ト２の位置を測定するドロップアウト位置測定装置にお
いて、ヘッドスイッチングパルスの数をカウントし、こ
のカウント数によりこの磁気テープ１の長手方向の位置
を測定すると共にこのヘッドスイッチングパルスを位相
ロックループ回路４で逓倍し、この逓倍したパルスの数
をカウントし、このカウント数により磁気テープ１の幅
方向の位置を測定するようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はヘリカルスキャン方式の
磁気記録再生装置例えばＶＴＲ、ＤＡＴ、８ミリビデオ
に使用して好適なドロップアウト位置測定装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】一般に磁気テープ上におけるドロップア
ウト発生マップを視覚的に表示させることにより、ドロ
ップアウトの発生パターンを明瞭に把握することができ
るので、その発生原因についてさまざまな考察を行うこ
とが可能となり、磁気テープの開発やＶＴＲ、ＤＡＴ等
のハードウェアの開発の助けとなる。例えば図３にしめ
す如き、磁気テープ１の長手方向に連続したドロップア
ウト２が発生したときは、このドロップアウト２の発生
原因は磁気記録再生装置のテープガイドの突起に起因す
る磁気テープ１の傷によるものと考察でき、また例えば
図４に示す如く、磁気テープ１の幅方向、あるいは斜め
方向で、一方のエッジからもう一方のエッジまでつっき
るドロップアウト２が発生したときは、このドロップア
ウト２の発生原因は磁気テープ１の折れ曲がりに起因す
る磁気テープ１の傷によるものと考察でき、またドロッ
プアウト２の原因がほこりや磁性体のはがれによるもの
であるときは、回転ヘッドと磁気テープ１との間に異物
がはさまって之等が走行するため図５に示す如く、斜め
方向に連続したドロップアウト２が生じる。またドロッ
プアウト２の原因がヘッドクロッグによるときは、図６
に示す如く隣接トラックにまたがることなく、片チャン
ネルの出力が完全になくなってしまう。

【０００３】従来、斯る磁気テープ１のドロップアウト
の位置を測定するのに映像信号の垂直パルスの数をカウ
ントして、このカウント数により磁気テープ１の長手方
向の位置を測定し、また映像信号の水平同期パルスの数
をカウントして、このカウント数により、この磁気テー
プ１の幅方向の位置を測定するようにしたものが提案さ
れている（特開昭５８−１７５３６９号公報）。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】然しながら、ドロップ
アウトの発生時においては、このドロップアウト部の垂
直同期パルス及び水平同期パルスを復調することができ
ないので、このドロップアウトの位置を正確に測定する
ことは不可能である不都合がある。

【０００５】またＤＡＴのようなオーディオ信号では垂
直同期パルス及び水平同期パルスを有していないので、
ＤＡＴプレーヤに、これを適用することができない不都
合がある。本発明は斯る点に鑑み、ドロップアウトの位
置を常に正確に測定できるようにすると共に映像信号以
外の信号を記録再生する磁気記録再生装置にも適用でき
るようにすることを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明ドロップアウト位
置測定装置は例えば図１に示す如く、ヘリカルスキャン
方式の磁気記録再生装置３における磁気テープ１の再生
信号のドロップアウト２の位置を測定するドロップアウ
ト位置測定装置において、ヘッドスイッチングパルスの
数をカウントし、このカウント数によりこの磁気テープ
１の長手方向の位置を測定すると共にこのヘッドスイッ
チングパルスを逓倍し、この逓倍したパルスの数をカウ
ントし、このカウント数により磁気テープ１の幅方向の
位置を測定するようにしたものである。

【０００７】

【作用】本発明に依ればヘッドスイッチングパルスの数
をカウントして磁気テープ１の長手方向の位置を測定す
ると共にこのヘッドスイッチングパルスを逓倍例えば１
００倍し、この逓倍したパルスの数により磁気テープ１
の幅方向の位置を測定するのでドロップアウトにより信
号が欠落しても、このドロップアウトの位置を測定でき
ると共に垂直同期パルス及び水平同期パルスを必要とす
ることなくドロップアウトの位置を測定できる。

【０００８】

【実施例】以下図面を参照しながら本発明ドロップアウ
ト位置測定装置の一実施例につき説明しよう。図１にお
いて３は例えば１／２インチ幅の磁気テープ１を使用す
るヘリカルスキャン方式のビデオテープレコーダー（以
下、ＶＴＲという）を示し、このＶＴＲ３は図２に示す
如く、磁気テープ１を矢印Ａ方向に走行し、磁気ヘッド
５を磁気テープ１に対し角度θでもって矢印Ｂの斜め方
向に操作する如くする。このため記録トラック６は磁気
テープ１上に角度θでもって斜め方向に形成される。な
お図示していないが磁気ヘッド５としては２つの磁気ヘ
ッドが用いられ、これらの磁気ヘッドは回転ドラム上に
互いに１８０°の角間隔で設けられ、一方の磁気ヘッド
は１つおきの記録トラック６を記録又は再生し、他方の
磁気ヘッドは他の１つおきの記録トラックを記録又は再
生する如くなされている。即ち之等２つの磁気ヘッドは
交互に使用する如くするためヘッドスイッチングパルス
が用いられている。

【０００９】本例においては、ＶＴＲ３で再生された再
生信号を整流回路７及びローパスフィルタ８を介して比
較回路９に供給する。この場合、整流回路７で整流され
た信号はローパスフィルタ８でそのエンベロープが抽出
され、比較回路９で所定レベル以下の部分をドロップア
ウトと判定し、この比較回路９の出力側にドロップアウ
ト検出信号を得る如くする。

【００１０】この比較回路９の出力側に得られるローレ
ベルのドロップアウト検出信号をドロップアウト位置判
定用のマイコン１０に供給すると共にドロップアウト長
カウンタ１１に供給する。このドロップアウト長カウン
タ１１はドロップアウト検出信号毎にこのドロップアウ
ト検出信号が存在する間のパルス発振器１２よりのパル
スをカウントする如くなされたものである。このドロッ
プアウト長カウンタ１１のカウント出力信号をこのドロ
ップアウト検出信号の立上り時にマイコン１０に供給す
ると共にその後このドロップアウト長カウンタ１１をリ
セットする如くする。

【００１１】この場合、このドロップアウト長カウンタ
１１を例えば１６ビットで構成し、パルス発振器１２の
発振周波数を１ＭＨｚとしたときは、このドロップアウ
ト長を１μｓの精度で１〜６５５３５μｓの範囲で測定
することができる。また、このドロップアウト長カウン
タ１１のオーバフロー信号をマイコン１０に供給する如
くする。

【００１２】また、ＶＴＲ３に得られる２つの磁気ヘッ
ドを切換え使用するヘッドスイッチングパルスを長手ア
ドレスカウンタ１３に供給する。このヘッドスイッチン
グパルスの周波数が例えば３０Ｈｚのときに、この長手
アドレスカウンタ１３を１６ビット構成としたときに
は、最大で３６分のカウントが可能となる。この長手ア
ドレスカウンタ１３のカウント出力信号をマイコン１０
に供給する。また、１６はＶＴＲ３の再生のスタートス
イッチを示し、このスタートスイッチ１６によりＶＴＲ
３を再生開始したときにこの長手アドレスカウンタ１３
をリセットすると共にマイコン１０に計測スタートを知
らせる。

【００１３】また、このヘッドスイッチングパルスをこ
のパルスの立上りを検出するエッジ抽出回路１４に供給
し、このエッジ抽出回路１４の出力側に得られるヘッド
スイッチングパルスの例えば立上りに同期したエッジパ
ルスをリセット信号として幅アドレスカウンタ１５に供
給する。

【００１４】また、このヘッドスイッチングパルスを位
相ロックループ回路４を構成する位相比較回路４ａの一
方の入力端子に供給し、この位相比較回路４ａの出力側
に得られる誤差信号を電圧制御型可変周波数発振回路
（以下ＶＣＯという）４ｂに供給し、このＶＣＯ４ｂの
出力信号を例えば１／１００とする１／１００分周回路
４Ｃに供給し、この１／１００分周回路４Ｃの出力信号
を比較回路４ａの他方の入力端子に供給する如くする。
この場合位相比較回路４ａ、ＶＣＯ４ｂ及び１／１００
分周回路４Ｃにて位相ロックループ回路４を構成する。
また、この場合ヘッドスイッチングパルスが例えば３０
Ｈｚで分周回路４Ｃが１／１００分周回路のときはＶＣ
Ｏ４ｂの出力側に得られる幅アドレスカウントパルスは
３０Ｈｚ×１００＝３０００Ｈｚである。このときは磁
気テープ１の幅方向の測定精度は１／１００＝１％であ
る。

【００１５】このＶＣＯ４ｂの出力信号の例えば３００
０Ｈｚのパルスを幅アドレスカウンタ１５のカウント端
子に供給する如くする。この幅アドレスカウンタ１５の
カウント出力信号をマイコン１０に供給する如くする。

【００１６】このマイコン１０においてはドロップアウ
ト検出信号の立ち下りエッジで、このときのこの長手ア
ドレスカウンタ１３のカウント値をメモリにストアする
と共にこのときの幅アドレスカウンタ１５のカウント値
をメモリにストアする。またマイコン１０においてはこ
のドロップアウト検出信号の立ち上がりエッジで長手ア
ドレスカウンタ１３のカウント値をメモリにストアし、
またドロップアウト長カウンタ１１がオーバーフローし
ないときには、このドロップアウト長カウンタ１１のカ
ウント値をメモリにストアし、もし、このドロップアウ
ト長カウンタ１１がオーバーフローしたときは、幅アド
レスカウンタ１５のカウント値をメモリにストアする。
また、このマイコン１０においてはドロップアウト長カ
ウンタ１１がオーバーフローしたときは、このオーバー
フロー信号をメモリにストアしておくものである。

【００１７】この場合本例においては、上述の如くドロ
ップアウト長カウンタ１１は６５５３５μｓまでのドロ
ップアウト長を計測可能であり、このドロップアウト長
カウンタ１１がオーバーフローしてしまうような巨大な
ドロップアウトが生じたときはそのドロップアウトの長
さの計測は長手アドレスカウンタ１３及び幅アドレスカ
ウンタ１５のカウント値で代用されることとなる。

【００１８】このときドロップアウト長が例えば６５５
３５μｓを越えた場合にはその計測精度は幅アドレスカ
ウンタ１５の精度によることとなるが本例では幅アドレ
スカウンタ１５のカウントパルスは３０００Ｈｚ＝３３
３μｓであり、これが６５５３５μｓ中に占める割合は
最大でも ３３３÷６５５３５＝０．５％ となり計測精度が劣化するものではない。

【００１９】このマイコン１０のメモリにストアした情
報をモニタ１７で表示する如くする。

【００２０】本例においては上述の如くヘッドスイッチ
ングパルスの数を長手アドレスカウンタ１３でカウント
して磁気テープ１の長手方向の位置を測定例えば図２に
おいては長手アドレスカウンタ１３のカウント値は「５
６４」であると共にこのヘッドスイッチングパルスの逓
倍例えば１００倍し、この１００倍したパルスの数を幅
アドレスカウンタ１５をカウントし、このカウント値に
より磁気テープ１の幅方向の位置を測定例えば図２にお
いては「２５」また本例のドロップアウト長カウンタ１
１にドロップアウト長は例えば図２において２０００μ
ｓと測定できる。

【００２１】この場合本例においてはヘッドスイッチン
グパルス及びこのヘッドスイッチングパルスを位相ロッ
クループ回路で１００倍したパルスにより、このドロッ
プアウトの位置及び大きさを測定しているので、ドロッ
プアウトにより記録信号が欠落していても、ドロップア
ウトの位置を正確に測定できると共に垂直同期パルス及
び水平同期パルスを必要とすることなくドロップアウト
の位置を測定できるのでＤＡＴプレーヤ等のオーディオ
信号を記録再生する映像信号以外の信号を記録再生する
ヘリカルスキャン方式の磁気記録再生装置に適用できる
利益がある。尚本発明は上述実施例に限ることなく本発
明の要旨を逸脱することなく、その他種々の構成が採り
得ることは勿論である。

【００２２】

【発明の効果】本発明に依ればドロップアウトにより記
録信号が欠落していても、ドロップアウトの位置を正確
に測定できると共にオーディオ信号等映像信号以外の信
号が記録されているときにもこのドロップアウトの位置
が正確に測定できる利益がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のドロップアウト位置測定装置の一実施
例を示す構成図である。

【図２】本発明の説明に供する線図である。

【図３】本発明の説明に供する線図である。

【図４】本発明の説明に供する線図である。

【図５】本発明の説明に供する線図である。

【図６】本発明の説明に供する線図である。

【符号の説明】

１ 磁気テープ ２ ドロップアウト ３ ビデオテープレコーダー ４ 位相ロックループ回路 ５ 磁気ヘッド ６ 記録トラック １０ マイコン １１ ドロップアウト長カウンタ １３ 長手アドレスカウンタ １５ 幅アドレスカウンタ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ヘリカルスキャン方式の磁気記録再生装
   置における磁気テープの再生信号のドロップアウトの位
   置を測定するドロップアウト位置測定装置において、 ヘッドスイッチングパルスの数をカウントし、該カウン
   ト数により上記磁気テープの長手方向の位置を測定する
   と共に上記ヘッドスイッチングパルスを逓倍し、該逓倍
   したパルスの数をカウントし、該カウント数により上記
   磁気テープの幅方向の位置を測定するようにしたことを
   特徴とするドロップアウト位置測定装置。