JPH051820B2 - - Google Patents

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JPH051820B2
JPH051820B2 JP60252247A JP25224785A JPH051820B2 JP H051820 B2 JPH051820 B2 JP H051820B2 JP 60252247 A JP60252247 A JP 60252247A JP 25224785 A JP25224785 A JP 25224785A JP H051820 B2 JPH051820 B2 JP H051820B2
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water
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water absorption
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superabsorbent
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、水に溶解しないで大量の水性液体を
高度に吸収し、かつそれを安定して保持すること
のできる高吸水性樹脂粉末の製造方法に関するも
のである。さらに詳しくは、高吸水性樹脂粉末
が、水性液体に接触した後、短時間に、できるか
ぎり大量の水性液体を吸収させることができるよ
うに、改質する方法に関するものである。 本発明の吸水性樹脂粉末は、紙おむつ、生理品
用、使い捨て雑布等の吸水性の向上や、木土、園
芸用の保水材等に利用されるものである。 (従来の技術と問題点) 高吸水性樹脂の代表的な製造方法は、水溶性高
分子に架橋剤を加えて、分子間の架橋を行なつた
り、親水性の単量体の重合時に架橋剤を加えて重
合と同時に架橋させる方法が知られている。これ
まで提供されている吸水性樹脂としては、ポリア
クリル酸またはそのアルカリ塩、ポリアクリルア
ミドまたはその部分加水分解物、ポリビニルピロ
リドン、スルホン化ポリスチレン、ポリアクリル
アミド2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウ
ム、セルローズ誘導体、デン粉−アクリルニトリ
ルのグラフト重合物等の天然または、合成高分子
物を用いたものがある。 しかしこれらの吸水性樹脂は吸水率を高めるた
めには、架橋剤の量をできるかぎり少なくして、
製造しているために、吸水性樹脂内には可溶性成
分が共存し、これが吸水性樹脂の吸収速度の低
下、吸水後の樹脂表面からの可溶成分の溶出、樹
脂表面の粘着性(ドライフイーリング)の悪化を
来たしている。 従来から、吸水速度を早める目的で吸水性樹脂
粉末の粒径を小さくする方法が一般に取られてい
る。これは、粒子を細かくした場合単位重量当り
の粒子の表面積が大きくなり、その分だけ吸水速
度を早める事ができる。 しかし、吸水率の大きな吸水性樹脂ほど、樹脂
粒子表面には、樹脂を構成している成分の内、架
橋反応を受けなかつた水に可溶性の高分子や、樹
脂表面から伸びている可溶性高分子セグメントが
共存しているため、水との接触時に、それらが溶
解して、粒子間に浸入した水の粘生を高め、粒子
塊全体への水の拡散を防げ、いわゆる“ままこ”
を形成し、吸水速度を低下させる。そして、この
“ままこ”現象は粒径が小さいほど起こしやすい。 この様な現象を緩和する目的でこれまでにも各
種の方法が提案されている。例えば特開昭57−
168921号公報には、非イオン系の界面活性剤又は
非イオン系の高分子化合物で吸水樹脂表面をコー
テイングする方法が開示されている。しかし、こ
の処理方法では、“ままこ”防止には有効であつ
ても、ドライフイーリングの改善には役立たな
い。又特開昭58−117222号公報、特開昭59−
189103号公報では、吸水樹脂の有するカルボン酸
基とグリシジル基の開環反応、アミノ基との脱水
縮合反応等の化学反応によつて、粒子表面部分の
架橋密度を高める手法が開示されている。しかし
これらの官能基を反応させるためには、温度等の
反応条件を、コントロールする必要が有り、又高
価な反応装置を必要とする。反応温度が高くなり
すぎた場合は、吸水樹脂そのものを変質させる恐
れが有り、簡便な装置で同様の目的を達成する方
法が望まれている。 なお、吸水速度を向上させることを目的とする
ものではないが、特開昭60−36534号公報には、
多価グリシジル化合物等を架橋剤とし各種官能基
を有する高分子化合物を粒子表面に結合させる方
法が提案されている。 (発明の目的及び問題点) 本発明は、吸水樹脂の給水率を損なうことな
く、吸水速度を向上し、吸水後の樹脂の粘着性を
低下させることを目的とするものである。 (問題点を解決するための手段) 本発明は高吸水性樹脂粒子表面にポリアミドポ
リアミンエピクロルヒドリン系熱硬化性樹脂を吸
着させた後、熱硬化することによつて問題点を解
決することができた。 本発明において使用する高吸水性樹脂はポリア
クリル酸塩架橋物から成る粒径40〜200メツシユ
のポリマー粒子が望ましい。 本発明において使用されるポリアミドポリアミ
ンエピクロルヒドリン樹脂は水溶性であり、かつ
熱硬化性があれば特に限定するものではないが通
常の市販品、つまり製紙工業において使用する湿
潤紙力増強剤のそのまゝ使用することができる。 ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン樹脂
の製造方法はポリアルキレンポリアミンとジカル
ボン酸との反応により形成されたポリアミドポリ
アミンとエピクロルヒドリンとの反応により製造
する方法が代表的であるが各種の改良法も知られ
ている。また市販品としては濃度10%、12.5%、
30%等の製品がある。そして主に湿潤紙力増強剤
として印刷用紙、テイツシユペーパー、紙ナプキ
ン、耐水ライナー、中芯原紙、ミルクカートン、
クラフト紙、紙おむつ用紙等に応く利用されてい
るものである。 ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン樹脂
の使用量は高吸水性樹脂に対して0.01〜10重量
%、好ましくは0.03〜3重量%で、あまり少量で
あると吸水速度は改善されず、過剰に加えても吸
水速度は上昇しない。 本発明の高吸水性樹脂粉末にポリアミドポリア
ミンエピクロルヒドリン樹脂を吸着させるために
は、後者を溶解した溶媒中に前者を加える等の方
法がある。一般にメタノールと水との混合溶媒が
経済性の点から使用される。但し、他の水と混和
した低級アルコール、低級ケトン、低級アミドの
使用も可能ではある。メタノール−水混合溶媒中
の水の比率は本発明の実施に重要な因子であり、
水の比率の高い場合は高吸水性樹脂の吸水が起
り、不均一な吸着になつて好ましくない。また水
を含有しないメタノール単独では吸着反応が起こ
らない。このメタノールと水との混合比は吸着反
応が起る範囲内でメタノールの多い比率とするこ
とが均一な定着に望ましく、乾燥工程の負荷を減
少するので好ましい。 好ましいメタノールと水との混合重量比率は
95:5〜50:50の範囲に含まれるが、混合比を変
えた溶媒中でコロイド滴定等の分析法を用いて吸
着実験を行えば容易に決定できる。 また使用する混合溶媒の量は、高吸水性樹脂に
対し、重量比0.02〜2倍程度が経済性及び均一性
の点で好ましいが、混合溶媒の使用量の少い場合
には噴霧機等の使用が望ましいが、多い場合には
含浸後、分離することが乾燥時の負荷を減少する
ので望ましい。定着時間は3〜10分以下で充分で
あり、別、遠心分離等の溶媒の回収後加熱乾燥
することにより最終製品を得ることができる。ポ
リアミドポリアミンエピクロルヒドリン樹脂は製
紙工程での極短時間の加熱乾燥工程で硬化するよ
うに反応性が高いので通常の加熱乾燥により充分
な硬化を起す。また定着後、かつ乾燥前において
メタノールおよびメタノール−水混合溶媒等によ
つて、高吸水性樹脂中の不純物を抽出洗浄するこ
とも可能である。 (作用) 本発明における吸水速度の改善理由について断
定することはできないが、以下に述べるように考
えられる。 すなわち未処理の高水溶性ポリマーは水を加え
ると粒子間で相互に粘着を起し、止水性つまり高
吸水性ポリマー間を粘着し、自由水の流れを阻害
し、所謂ママコ現象つまり複数の粒子の集合体の
表面のみ吸水し、内部が吸水しない現象を起す。
つまり、粒子表面の吸水速度が速く、また平面が
溶解または半溶解状態の部分を持ち粒子間を粘着
し、ママコになつていると考えられる。また一般
に吸水倍率と吸水速度は反比例の関係にあるとい
われてる。実際に高吸水性樹脂の製造時に架橋剤
の添加量を変えると吸水倍率と吸水速度が反比例
することが多い。 これらのことから、高吸水性樹脂粒子の表面の
吸水性、つまり水膨潤性を低下させることにより
吸水速度と吸水倍率と両者とも良好な高吸水性樹
脂を製造することができると考えられる。この例
として特開昭57−44627号公報および特開昭58−
42602号公報があるが、しかしこれらの方法では
吸水倍率を維持したまま吸水速度を改善すること
は難かしく、多くの場合、吸水速度は改善されて
も吸水倍率が低下してしまう。 この理由としてはエチレングリコールジグリン
ジルエーテル等の架橋剤が高吸水性樹脂の内部に
まで浸透してしまうことが考えられる。この問題
を解決する手段として架橋剤の添加時の温度を上
げることや高吸水性樹脂粒子中の水分を制御する
など高吸水性樹脂表面で架橋反応を起こさせるこ
とが考えられるが、得られた製品の品質に変動が
あり、製造工程での管理がむずかしい。 ところがポリアミドポリアミンエピクロルヒド
リン樹脂は非常に多くの反応性基と非常に多くの
陽イオン性基とを同一分子内に持つており、陰イ
オン性を持つ高吸水性樹脂表面に接触して、二者
間で静電気的相互作用を起し、表面に固く吸着す
る。そして同一分子内の多くの部分が相互作用し
合い内部への拡散浸透が起りにくい。表面への吸
着後、乾燥することによつてポリアミドポリアミ
ンエピクロルヒドリン樹脂内の多数の反応性基が
陽イオン性基と分子間反応を起し熱硬化し、また
高吸水性樹脂とも反応する。その結果、高吸水性
樹脂表面の状態が処理前に比べ大きく変化する。
つまり、高吸水性樹脂粒子の表面にあつた製造粉
砕時の微小な粉塵、可溶性成分や、比較的に自由
度の高い架橋の不完全な高分子セグメント等とポ
リアミドポリアミンエピクロルヒドリン樹脂が混
合した水膨潤性の低下した三次元構造物になる。
このような高吸水性樹脂は湿潤時において、粒子
表面が固くなり、粒子間の間隙が閉塞されないの
で毛細管現象によつて極度に速い吸水速度が得ら
れている。また粒子内部の架橋密度は変化してい
ないので、吸水倍率の低下しない、また樹脂表面
の粘着性が少ない吸水速度の速い高吸水性樹脂が
得られる。 このようにして得られた高吸水性樹脂は前述の
各種の用途に対して有利に利用されるものであ
る。 (実施例) 次に本発明を実施例にもとずいて更に具体的に
説明するが、本発明は、その要旨を越えない限
り、この実施例により制限されるものではない。 Γ試験法 実施例の中の吸水率は、吸水性樹脂粉末を1g
正確に計り取り、蒸留水1000mlに分散させた後1
時間放置後、200メツシユのナイロン製スクリー
ンで過した時の液量を測定して、次式により
吸水樹脂乾燥純分当りの吸水率として求めた。 吸水率=(1000−V)/1×(1−d) d:吸水樹脂の105℃3時間乾燥減量率 V:液量 吸水速度は、吸水樹脂粉末0.1gを人工尿に接
触させた後一定時間経過後の吸水倍率として表示
する。測定方法は、水平面上に、底の浅い盆状の
容器を置き、その中に厚さ10mmの吸水性スポンジ
板を入れ、そのスポンジ上部が、丁度水にかくれ
る程度に人工尿を注ぎ込む。そしてスポンジ上部
に200メツシユのナイロンスクリーンを張つた枠
をスクリーン面がスポンジ上部に接する様に設置
して、その上に試験すべき高吸水性樹脂粉末0.1
gを正確に測り取つて乗せる。一定時間経過後
に、枠をスポンジ上から離して、スクリーンのス
ポンジ面に接していた部分の水をふき取つて吸水
後の樹脂の重量を測定する。この時の樹脂の吸水
倍率を乾燥重量当りに換算して、この値を吸水速
度とする。本実験で用いる人工尿の組成は下記の
通りである。 第1表 人工尿の組成 尿 素 1.94% 食 塩 0.80% 硫酸マグネシウム 0.11% 塩化カルシウム 0.06% 蒸留水 97.09% 可溶性成分の定量は、吸水率測定時に得られた
過液中のアニオン性高分子の量をコロイド滴定
により求めることにより行なう。 ドライフイーリングは、吸水後のゲルの表面の
粘着性を指で押して、その感触で4段階評価で行
なう。 比較例 1 98%濃度のアクリル酸540g、苛性カリウム290
g、水180g、メチレンビスアクリルアミド0.1g
を冷却混和し、70℃に加熱し溶解する。このモノ
マー水溶液に、2,2′−アゾビス(2−アミジノ
プロパン)塩酸塩1.5部を混合し、テフロン容器
に厚さ7mmになるように流入後、容器底面から加
熱することにより、重合反応を始め、塊状の重合
体を得た。これを粉砕および櫛別し40メツシユ以
下200メツシユ以上の粉末状高吸水性樹脂を得た。 比較例 2 比較例1で得られた樹脂50gにメタノール50g
とエチレングリコールジグリシジルエーテル100
mgと水10gとの混合溶液を加えて、よく混合した
後、湯浴上で濃縮し、110゜にて1時間蒸発乾燥す
ることにより高吸水性樹脂を得た。 実施例 1 比較例1で得られた樹脂50gにメタノール50
g、ハイモロツクSC−50〔協立有機工業研究所市
販品〕333mg、水10gの混合溶液を加え、撹拌混
合した。3分間室温に放置した後、200メツシユ
のフルイによつて液を分離後、110℃にて1時間
蒸発乾燥することにより高吸水性樹脂を得た。な
おハイモロツクSC−50は固形分30%で比重1.1、
PH5.0、25℃で粘度130cpのポリアミドポリアミン
エピクロルヒドリン樹脂である。 実施例 2 比較例1で得られた樹脂50gにメタノール50
g、カイメン557−H〔デイツク・ハーキユレス社
市販品、125%固形分のポリアミドポリアミンエ
ピクロルヒドリン樹脂〕800mg;水10gの混合溶
媒を加えて撹拌混合した。3分間室温に放置し、
液部を別し、メタノール50gと水10gの混合溶
媒により洗浄後、別し、110℃にて1時間乾燥
し、高吸水性樹脂を得た。 実施例 3 333mgのエピノツクスP−130(デイツク・ハー
キユレス社市販品、固形分30%のポリアミドポリ
アミンエピクロルヒドリン樹脂)を用いた場合を
除き、実施例1と同一の操作を行つた。 実施例 4 333mgのハイモロツクSC−50を使用した以外は
実施例1と同一の操作を行つた。以上の結果を表
に示す。
【表】 (効果) この表に示された結果から本発明の製造方法に
よつて得た吸水性樹脂は良好な結果であることが
わかる。 また比較例2の吸水倍率が他の例に比べ低下し
ていることから比較例2の方法では吸水速度が改
善されても、吸水倍率が低下してしまうことが判
る。 また吸水速度として30秒、1分、3分の後の
各々の吸水倍率を表示してあるが本発明方法によ
り比較例1に比べて極端な効果の改善が認めら
れ、さらに実施例4に見られるように添加量を増
大しても吸水倍率は低下は少いことが判る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 粒径40〜200メツシユのポリアクリル酸塩架
    橋物から成る高吸水性樹脂粒子表面に、ポリアミ
    ドポリアミンエピクロルヒドリン縮合物から成る
    熱硬化性樹脂を該高吸水性樹脂粒子に対し0.01〜
    10重量%吸着させた後、熱硬化させて成る吸水速
    度の速い高吸水性樹脂の製造方法。
JP25224785A 1985-11-11 1985-11-11 高吸水性樹脂の製造方法 Granted JPS62112655A (ja)

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