JP2002542364A - ヒドロゲル形成ポリマー混合物 - Google Patents

ヒドロゲル形成ポリマー混合物

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JP2002542364A JP2000612376A JP2000612376A JP2002542364A JP 2002542364 A JP2002542364 A JP 2002542364A JP 2000612376 A JP2000612376 A JP 2000612376A JP 2000612376 A JP2000612376 A JP 2000612376A JP 2002542364 A JP2002542364 A JP 2002542364A
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J3/00Processes of treating or compounding macromolecular substances
    • C08J3/24Crosslinking, e.g. vulcanising, of macromolecules
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L101/00Compositions of unspecified macromolecular compounds
    • C08L101/12Compositions of unspecified macromolecular compounds characterised by physical features, e.g. anisotropy, viscosity or electrical conductivity
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J2300/00Characterised by the use of unspecified polymers
    • C08J2300/14Water soluble or water swellable polymers, e.g. aqueous gels

Abstract

(57)【要約】 本発明は、a)酸基を含有するヒドロゲル形成ポリマーIおよびb)アミノ基および/またはイミノ基を含有するヒドロゲル形成ポリマーIIを含有するヒドロゲル形成ポリマー混合物に関する。該酸基と該アミノ/イミノ基の合計との比は、1:9〜9:1である。本発明は、また吸収衛生用品における該混合物の使用に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、ヒドロゲル形成ポリマー混合物であって、 a) 酸基を含有するヒドロゲル形成ポリマーI、および b) アミノ基および/またはイミノ基を含有するヒドロゲル形成ポリマーII、 を含み、該酸基と該アミノ/イミノ基の合計との比が1:9〜9:1の範囲内にある
、前記ヒドロゲル形成ポリマー混合物、 およびこれらの混合物の吸収衛生用品における使用に関する。
【0002】 より良好な吸収性を有する新規ヒドロゲル形成ポリマー(超吸収材とも呼ばれ
る)の開発は、依然として相当の商業的関心がもたれている。特に、良好な吸収
性が着心地に深く関係するオムツもしくは失禁パッドのような使い捨ての衛生用
品の分野においてはそうである。さらに、より良好な超吸収材は、木材パルプの
量をより低減して使用することを可能にし、このことによってより薄い衛生用品
を製造することが可能となる。従って、超吸収材は包装および輸送コストを低減
するので商業的に重要である。
【0003】 超吸収材は、脱イオン水に対する吸収容量に関して満足のゆく結果を提供する
ことが多い。しかし超吸収材は、尿のような体液との交換に関してはあまり満足
のゆくように働かない。この超吸収材の「中毒(poisoning)」は、一般的に体液
が塩を含有することに原因がある。
【0004】 この影響を最小化するために、WO 96/15162、WO 96/15163、WO 96/17681およ
びWO 98/37149は、アニオン性超吸収材料およびカチオン性超吸収材料から成る
超吸収材料を提案している。ここでのカチオン性超吸収材料は、第4級アミン官
能基であり、かつビスアリルビスアルキルアンモニウムイオンに由来するポリマ
ー単位を有するものである。
【0005】 WO 92/20735、WO 96/15180、DE-A-19640329およびWO 98/24832は、アニオン性
およびカチオン性超吸収材料の混合物を記載しており、後者は第4級アミン官能
基を保有し、すなわち脱プロトン化が可能ではない。これらの明細書において使
用するポリ水酸化ジアリルジメチルアンモニウムは、対応する塩化物の重合によ
り製造する必要があり、次いでまず水酸化物の形態に(水酸化ナトリウム溶液で
徹底的に洗浄することによって)変換しなければならず、その後で、乾燥してか
らアニオン性超吸収材料と混合することができる。
【0006】 流体がより低い超吸収材層へと伝わるのを低減させるゲルブロッキング効果を
防止することがさらに必要であるが、これに関してUS 5,599,335、US 5,669,894
およびUS 5,562,646は、この要件に関する試験方法(食塩水流動伝導性(Saline
Flow Conductivity:SFC))およびそれから得られる要件プロファイルを記載し
ている。
【0007】 EP-A-0210756は、カチオン交換材料およびアニオン交換材料(該材料は、両方
とも改質されたセルロース系繊維である)の吸収材混合物を教示している。
【0008】 本発明の目的は、良好な吸収性、分配性および高い機械的安定性を有する新規
ヒドロゲル形成ポリマー混合物を提供することである。
【0009】 本発明者らは、この目的は上述のポリマー混合物によって達成されることを見
出した。
【0010】 ヒドロゲル形成ポリマーIは、遊離の酸基を有する水不溶性ポリマーである。
好ましいものは、架橋されたポリ酸、とりわけポリカルボン酸であり、これらは
部分的に塩の形態であってもよい。酸基の濃度(meq/g)が>4、とりわけ>8、特
に>12であるポリマーIが好適である。
【0011】 酸基を担持するモノエチレン性不飽和モノマーを架橋重合もしくは架橋共重合
することによって製造されるポリマーIが好適である。あるいは、酸基を担持す
るモノエチレン性不飽和モノマーを、架橋剤なしに(共)重合し、その後に架橋
してもよい。
【0012】 かかる酸基を担持するモノマーの例としては、モノエチレン性不飽和C3〜C25-
カルボン酸もしくは無水物で、例えばアクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸
、α-クロロアクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン
酸、シトラコン酸、メサコン酸、グルタコン酸、アコニット酸およびフマル酸で
ある。またモノエチレン性不飽和スルホン酸もしくはホスホン酸を使用すること
も可能であり、例えばビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、スルホエチルアク
リレート、スルホエチルメタクリレート、スルホプロピルアクリレート、スルホ
プロピルメタクリレート、2-ヒドロキシ-3-アクリロイルオキシプロピルスルホ
ン酸、2-ヒドロキシ-3-メタクリロイルオキシプロピルスルホン酸、ビニルホス
ホン酸、アリルホスホン酸、スチレンスルホン酸、および2-アクリルアミド-2-
メチルプロパンスルホン酸が挙げられる。これらのモノマーは、単独で使用して
も、または混合してもよい。
【0013】 好ましいモノマーは、アクリル酸、メタクリル酸、ビニルスルホン酸、アクリ
ルアミドプロパンスルホン酸、またはこれらの混合物で、例えばアクリル酸とメ
タクリル酸との混合物、アクリル酸とアクリルアミドプロパンスルホン酸との混
合物、またはアクリル酸とビニルスルホン酸との混合物である。
【0014】 諸性質を最適化するために、酸基を担持しないが、酸基を担持するモノマーと
共重合可能な、追加のモノエチレン性不飽和化合物を使用できることが理解され
よう。かかる化合物には、例えば、モノエチレン性不飽和カルボン酸のアミドお
よびニトリルが含まれ、これらの化合物としては、例えばアクリルアミド、メタ
クリルアミド、N-ビニルホルムアミド、N-ビニルアセトアミド、N-メチル-N-ビ
ニルアセトアミド、アクリロニトリルおよびメタクリロニトリルが挙げられる。
さらに好適な化合物の例としては、飽和C1〜C4-カルボン酸のビニルエステル(
例えばギ酸ビニル、酢酸ビニル、またはプロピオン酸ビニル)、アルキル基に少
なくとも2個の炭素原子を有するアルキルビニルエーテル(例えば、エチルビニ
ルエーテルもしくはブチルビニルエーテル)、またはモノエチレン性不飽和C3
C6-カルボン酸のエステル(例えば、一価C1〜C18-アルコールと、アクリル酸、メ
タクリル酸、またはマレイン酸とのエステル)、マレイン酸のモノエステル(例
えば、メチル水素マレエート)、N-ビニルラクタム(例えば、N-ビニルピロリド
ンもしくはN-ビニルカプロラクタム)、アルコキシル化一価飽和アルコール(例
えば、アルコール1molあたり、エチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキ
シド2〜200molと反応させた10〜25個の炭素原子を有するアルコール)のアクリ
ル酸エステルおよびメタクリル酸エステル、ならびにポリエチレングリコールも
しくはポリプロピレングリコール(これらのポリアルキレングリコールのモル質
量(MN)は、例えば2000までである)のモノアクリル酸エステルおよびモノメタク
リル酸エステルである。さらに好適なモノマーは、スチレンおよびアルキル置換
されたスチレン(例えば、エチルスチレンもしくはt-ブチルスチレン)である。
【0015】 また、酸基がないこれらのモノマーを、他のモノマーと混合して(例えば任意
の割合での酢酸ビニルとアクリル酸2-ヒドロキシエチルとの混合物を)用いるこ
ともできる。酸基がないこれらのモノマーは、0〜80重量%の範囲内、好ましく
は50重量%未満の量で反応混合物に添加する。
【0016】 可能性のある架橋剤には、少なくとも2個のエチレン性不飽和二重結合を含む
化合物が含まれる。この型の化合物の例としては、N,N'-メチレンビスアクリル
アミド、ポリエチレングリコールジアクリレートおよびポリエチレングリコール
ジメタクリレート(これらは各々、分子量が106〜8500、好ましくは400〜2000で
あるポリエチレングリコールから誘導される)、トリメチロールプロパントリア
クリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、エチレングリコール
ジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ブタンジオールジアク
リレート、ヘキサンジオールジアクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレー
ト、アリルメタクリレート、エチレンオキシドおよびプロピレンオキシドのブロ
ックコポリマーのジアクリレートおよびジメタクリレート、アクリル酸もしくは
メタクリル酸で二重にもしくは三重にエステル化された多価アルコール(例えば
、グリセロールもしくはペンタエリトリトール)、トリアリルアミン、テトラア
リルエチレンジアミン、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、分子量が126
〜4000であるポリエチレングリコールのポリエチレングリコールジビニルエーテ
ル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテ
ル、ペンタエリトリトールトリアリルエーテルおよび/またはジビニルエチレン
ウレアである。水溶性架橋剤、例えばN,N'-メチレンビスアクリルアミド、エチ
レンオキシド2〜400molとジオールもしくはポリオール1molとの付加生成物から
誘導されるポリエチレングリコールジアクリレートおよびポリエチレングリコー
ルジメタクリレート、エチレンオキシド2〜400molとジオールもしくはポリオー
ル1molとの付加生成物から誘導されるビニルエーテル、エチレンオキシド6〜20m
olとグリセロール1molとの付加生成物から誘導されるエチレングリコールジアク
リレート、エチレングリコールジメタクリレートまたはトリアクリレートおよび
トリメタクリレート、ペンタエリトリトールトリアリルエーテルおよび/または
ジビニルウレアを用いることが好ましい。
【0017】 可能性のある架橋剤としては、少なくとも1つの重合可能なエチレン性不飽和
基および少なくとも1つの別の官能基を含有する化合物も含まれる。これらの架
橋剤の官能基は、モノマーの官能基、とりわけ酸基と反応することが可能でなけ
ればならない。好適な官能基としては、例えばヒドロキシル基、アミノ基、エポ
キシ基およびアジリジノ基が挙げられる。例えば、上述のモノエチレン性不飽和
カルボン酸のヒドロキシアルキルエステル(例えば、2-ヒドロキシエチルアクリ
レート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ヒ
ドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレートおよびヒド
ロキシブチルメタクリレート)、ハロゲン化ジアルキルジアリルアンモニウム(
例えば、塩化ジメチルジアリルアンモニウム、塩化ジエチルジアリルアンモニウ
ム)、臭化アリルピペリジニウム、N-ビニルイミダゾール類(例えば、N-ビニル
イミダゾール、1-ビニル-2-メチルイミダゾール)およびN-ビニルイミダゾリン
類(例えば、N-ビニルイミダゾリン、1-ビニル-2-メチルイミダゾリン、1-ビニル
-2-エチルイミダゾリン、もしくは1-ビニル-2-プロピルイミダゾリン)(重合中
には遊離塩基の形態で、第4級化された形態で、または塩として使用できる)が
有用である。ジアルキルアミノアルキルアクリレートおよびジアルキルアミノア
ルキルメタクリレート(例えば、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチル
アミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレートおよびジエチ
ルアミノエチルメタクリレート)を使用することも可能である。塩基性エステル
は、第4級化形態で、または塩として使用することが好ましい。例えば、グリシ
ジル(メタ)アクリレートを使用することも可能である。架橋剤は、例えば0.001
〜20重量%、好ましくは0.01〜14重量%で反応混合物中に存在する。
【0018】 重合は、一般的に慣用の方法で、開始剤によって開始される。重合条件下で遊
離基を形成する慣用の開始剤はどれも、超吸収材の製造に使用することができる
。重合を、重合性の水性混合物に作用する電子ビームによって開始させてもよい
。しかしながら、重合は、上記の種類の開始剤不在下で、光重合開始剤の存在下
での高エネルギー放射線の作用によっても開始されうる。有用な重合開始剤には
、重合条件下で遊離基に分解される全ての化合物が含まれ、例えばペルオキシド
、ヒドロペルオキシド、過酸化水素、過硫酸塩、アゾ化合物およびレドックス触
媒が挙げられる。水溶性開始剤の使用が好ましい。幾つかの場合において、異な
る重合開始剤の混合物(例えば、過酸化水素と、ペルオキソ二硫酸ナトリウムも
しくはペルオキソ二硫酸カリウムとの混合物)を使用することは好都合である。
過酸化水素とペルオキソ二硫酸ナトリウムとの混合物は、任意の割合で使用する
ことができる。好適な有機ペルオキシドの例としては、アセチルアセトンペルオ
キシド、メチルエチルケトンペルオキシド、t-ブチルヒドロペルオキシド、クメ
ンヒドロペルオキシド、t-アミルペルピバレート、t-ブチルペルピバレート、t-
ブチルペルネオヘキサノエート、t-ブチルぺルイソブチレート、t-ブチルペル-2
-エチルヘキサノエート、t-ブチルペルイソノナノエート、t-ブチルペルマレエ
ート、t-ブチルペルベンゾエート、ジ(2-エチルへキシル)ペルオキシジカーボネ
ート、ジシクロへキシルペルオキシジカーボネート、ジ(4-t-ブチルシクロへキ
シル)ペルオキシジカーボネート、ジミリスチルペルオキシジカーボネート、ジ
アセチルペルオキシペルオキシジカーボネート、アリルペルエステル、クミルペ
ルオキシネオデカノエート、t-ブチルペル-3,5,5-トリメチルヘキサノエート、
アセチルシクロへキシルスルホニルペルオキシド、ジラウリルペルオキシド、ジ
ベンゾイルペルオキシドおよびt-アミルペルネオデカノエートである。特に好適
な重合開始剤は水溶性のアゾ開始剤であり、例えば2,2'-アゾビス(2-アミジノプ
ロパン)二塩酸塩、2,2'-アゾビス(N,N'-ジメチレン)イソブチルアミジン二塩酸
塩、2-(カルバモイルアゾ)イソブチロニトリル、2,2'-アゾビス[2-(2'-イミダゾ
リン-2-イル)プロパン]二塩酸塩および4,4'-アゾビス(4-シアノバレリアン酸)が
挙げられる。上述の重合開始剤は、慣用の量、例えば重合すべきモノマーに基づ
いて0.01〜5重量%、好ましくは0.1〜2.0重量%の量で使用される。
【0019】 有用な開始剤には、レドックス触媒も含まれる。レドックス触媒において、酸
化成分は先に特定したペル化合物の少なくとも1つであり、還元成分は、例えば
アスコルビン酸、グルコース、ソルボース、アンモニウムもしくはアルカリ金属
の重亜硫酸塩、亜硫酸塩、チオ硫酸塩、次亜硫酸塩、ピロ亜硫酸塩もしくは硫化
物、または金属塩(例えば鉄(II)イオン、銀イオン)、またはヒドロキシメチル
スルホキシル酸ナトリウムである。レドックス触媒の還元成分は、アスコルビン
酸または亜硫酸ナトリウムであることが好ましい。例えば、重合に使用されるモ
ノマーの量に基づいて、レドックス触媒系の還元成分については、3・10-6〜1mo
l%を使用することができ、レドックス触媒の酸化成分については、0.001〜5.0m
ol%を使用することができる。
【0020】 重合が、高エネルギー放射線を用いて開始される場合、使用される開始剤は通
常光重合開始剤である。光重合開始剤には、例えばα-スプリッター、H-分離系
、さもなければアジドが挙げられる。かかる開始剤の例としては、ベンゾフェノ
ン誘導体(例えばメヒラーケトン)、フェナントレン誘導体、フルオレン誘導体
、アントラキノン誘導体、チオキサントン誘導体、クマリン誘導体、ベンゾイン
エーテルおよびその誘導体、アゾ化合物(例えば、上述の遊離基形成体)、置換
されたヘキサアリールビスイミダゾール、またはアシルホスフィンオキシドであ
る。アジドの例としては、2-(N,N-ジメチルアミノ)エチル4-アジドシンナメート
、2-(N,N-ジメチルアミノ)エチル4-アジドナフチルケトン、2-(N,N-ジメチルア
ミノ)エチル4-アジドベンゾエート、5-アジド-1-ナフチル2'-(N,N-ジメチルアミ
ノ)エチルスルホン、N-(4-スルホニルアジドフェニル)マレイミド、N-アセチル-
4-スルホニルアジドアニリン、4-スルホニルアジドアニリン、4-アジドアニリン
、臭化4-アジドフェナシル、p-アジド安息香酸、2,6-ビス(p-アジドベンジリデ
ン)シクロヘキサノンおよび2,6-ビス(p-アジドベンジリデン)-4-メチルシクロヘ
キサノンである。光重合開始剤を使用する場合には、通常重合すべきモノマーの
0.01〜5重量%の量が使用される。
【0021】 後に続く架橋には、上述のモノエチレン性不飽和酸と任意のモノエチレン性不
飽和コモノマーとの重合により形成された、分子量が5000以上、好ましくは50,0
00以上のポリ酸と、酸基に対して反応する基を少なくとも2つ含有する化合物と
の反応が含まれる。この反応は、室温で、さもなければ200℃までの昇温で行う
ことができる。
【0022】 好適な官能基は、すでに上述した通りであり、すなわちヒドロキシル基、アミ
ノ基、エポキシ基、イソシアネート基、エステル基、アミド基、およびアジリジ
ノ基である。かかる好適な架橋剤の例としては、エチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチ
レングリコール、グリセロール、ポリグリセロール、プロピレングリコール、ポ
リプロピレングリコール、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのブロック
コポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、エトキシル化ソルビタン脂肪酸エステ
ル、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、1,3-ブタンジオール、1,
4-ブタンジオール、ポリビニルアルコール、ソルビトール、ポリグリシジルエー
テル(例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコ
ールジグリシジルエーテル、グリセロールジグリシジルエーテル、グリセロール
ポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、ポリグリセ
ロールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ペンタ
エリトリトールポリグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエ
ーテルおよびポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル)、ポリアジリジ
ン化合物(例えば、2,2-ビスヒドロキシメチルブタノールトリス[3-(1-アジリジ
ニル)プロピオネート])、1,6-ヘキサメチレンジエチレンウレア、ジフェニルメ
タンビス-4,4'-N,N'-ジエチレンウレア、ヒドロキシエポキシ化合物(例えば、グ
リシドール)、ハロエポキシ化合物(例えば、エピクロロヒドリンおよびα-メチ
ルエピフルオロヒドリン)、ポリイソシアネート(例えば、2,4-トリレンジイソ
シアネートおよびヘキサメチレンジイソシアネート)、アルキレンカーボネート
(例えば、1,3-ジオキソラン-2-オンおよび4-メチル-1,3-ジオキソラン-2-オン)
、またビスオキサゾリンおよびオキサゾリドン、またポリ第4級アミン(例えば
、ジメチルアミンとエピクロロヒドリンとの縮合生成物)、塩化ジアリルジメチ
ルアンモニウムのホモポリマーおよびコポリマー、およびまたジメチルアミノエ
チル(メタ)アクリレートのホモポリマーおよびコポリマー(例えば塩化メチル
で4級化されていてもよい)である。
【0023】 さらに後架橋に好適な架橋剤は、イオン性架橋を形成することが可能な多価金
属イオンである。かかる架橋剤の例としては、マグネシウムイオン、カルシウム
イオン、バリウムイオンおよびアルミニウムイオンである。これらの架橋剤は、
例えば水酸化物、炭酸塩、もしくは炭酸水素塩として重合性水溶液に添加される
。さらに好適な架橋剤は、同様にイオン性架橋を形成することが可能な多官能性
塩基(例えば、ポリアミンもしくはその4級化塩)である。ポリアミンの例として
は、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テト
ラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミンおよびポリエチレンイミン、
かつまた各々の場合においてモル質量が4,000,000までのポリビニルアミンであ
る。
【0024】 架橋剤は、ポリアクリル酸もしくはポリアクリル酸塩に、使用されるポリ酸の
量に基づいて0.5〜25重量%、好ましくは1〜15重量%の量で添加される。架橋さ
れたポリ酸は、非中和形態で本発明のポリマー混合物に使用することが好ましい
。にもかかわず、酸基を部分的に中和することは、好都合であり得る。中和の程
度は、本質的に50%未満、好ましくは30%未満とする。有用な中和剤としては、
アルカリ金属塩基もしくはアンモニア/アミンが挙げられる。水酸化ナトリウム
溶液もしくは水酸化カリウム溶液を使用することが、好ましい。しかしながら、
中和は炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウムもしくは炭酸水素カ
リウム、または他の炭酸塩もしくは炭酸水素塩、またはアンモニアを用いても達
成することができる。さらに第1級、第2級および第3級アミンを用いてもよい。
【0025】 これらの生成物を製造するのに有用な工業的方法には、例えば「Modern Super
absorbent Polymer Technology」(F.L. BuchholzおよびA.T. Graham, Wiley-VC
H, 1998)の第3章に記載されているような、超吸収材を製造するために通常使用
される方法がすべて含まれる。
【0026】 水溶液中での重合は、ゲル重合として実施することが好ましい。この重合には
、遊離基開始剤の存在下にてトロムスドルフ・ノリッシ効果を利用することによ
って重合されるモノマーの、および場合により、好適なグラフト基体の10〜70重
量%濃度の水溶液が含まれる。
【0027】 重合反応は、0〜150℃、好ましくは10〜100℃で、大気圧だけでなく過圧もし
くは減圧にて実施されうる。通常通り、重合を保護ガスの雰囲気中で、好ましく
は窒素下で実施することもできる。
【0028】 次いでポリマーゲルを50〜130℃で、好ましくは70〜100℃で数時間加熱するこ
とによって、ポリマーの性能特性をさらに改良することができる。
【0029】 有用なポリマーIには、好適なグラフト基体への1以上の親水性モノマーのグラ
フトコポリマー、酸基を担持する架橋されたセルロースもしくはデンプンのエー
テルおよびエステル、架橋されたカルボキシメチルセルロース、または酸基を有
し、かつ水性液体中で膨潤することが可能である天然産物(例えば、アルギネー
トおよびカラジーナン)が含まれる。
【0030】 有用なグラフト基体は、天然のものであっても合成したものであってもよい。
例としては、デンプン、セルロースもしくはセルロース誘導体、さらに他の多糖
類およびオリゴ糖類、ポリビニルアルコール、ポリアルキレンオキシド(特にポ
リエチレンオキシドおよびポリプロピレンオキシド)、ポリアミン、ポリアミド
、さらに親水性ポリエステルである。好適なポリアルキレンオキシドは、例えば
式:
【化1】 [式中、R1およびR2は、独立して水素、アルキル、アルケニルまたはアリール、X
は、水素またはメチル、nは1〜10,000の整数である。] に一致する。
【0031】 R1およびR2は、各々水素、(C1-C4)-アルキル、(C2-C6)-アルケニルまたはフェ
ニルであることが好ましい。
【0032】 ポリマーIIに関して、アミノという用語は、本明細書においては、IUPAC規則
に従って第1級アミノ基を意味するものとして使用され、NH2基がカルボニル基と
結合した場合に形成されるアミド基は意味しない。対応して、イミノという用語
は、本明細書においては、IUPAC規則に従って第2級アミノ基(-NH-)を意味するも
のとして使用され、NHR基がカルボニル基と結合しているイミド基は意味しない
【0033】 有用なヒドロゲル形成ポリマーIIには、架橋によって水不溶性にされた以下の
アミノおよび/またはイミノ担持ポリマーが含まれる。好ましいポリマーは、ポ
リマーに類似した改変を有するもしくは有しない「ビニルアミン」もしくはエチ
レンイミンのポリマーおよびコポリマー(グラフトコポリマーを含む)である。
【0034】 a) いわゆるポリビニルアミン、すなわち特徴的な構成単位として-CH2-CH(NH 2 )-基を含有するポリマーは、ポリマー類似反応により得ることができる。当業
者に公知のかかるポリマー類似反応の例としては、ポリ-N-ビニルアミド(例え
ば、ポリ-N-ビニルホルムアミド、ポリ-N-ビニルアセトアミド)の加水分解、ポ
リ-N-ビニルイミド(例えば、ポリ-N-ビニルスクシンイミドおよびポリ-N-ビニル
フタルイミド)の加水分解および塩基性次亜塩素酸塩の作用下でのポリアクリル
アミドのホフマン分解が含まれる。
【0035】 ポリビニルアミンは、DE-A-3 128 478に記載のように、N-ビニルホルムアミド
を重合し、次いでポリマー類似反応を行うことによって製造することが好ましい
。架橋されていないポリビニルアミンのモル質量は、30〜250のK値(1重量%の
ポリマーを含有する25℃の5重量%NaCl水溶液においてH. Fikentscherの方法に
より測定)に相当する。
【0036】 ポリマーのN-ビニルホルムアミド単位は、酸性、塩基性もしくは酵素的加水分
解により、ビニルアミン単位を含む対応するポリマーに加水分解することができ
る。例えばN-ビニルホルムアミドのホモポリマーを完全に加水分解すると、結果
としてポリビニルアミンが生じる。塩基性加水分解は、特に好ましく、例えば5
〜95%の加水分解度を提供する。70〜100%の加水分解度を有する生成物が特に
好ましく、完全に加水分解された生成物(すなわち、最大で100%、通常95%)が
最も好ましい。加水分解度は、例えばホルメートの酵素的定量によって、または
ポリ硫酸ビニルカリウム溶液を用いた有効アミン基の高分子電解質滴定によって
測定される。
【0037】 ポリマーIIとして使用される架橋されたポリビニルアミンは、前もって脱塩さ
れていることが好ましい。これに関して脱塩されたとは、低分子量塩(分子量<
500)に関しての塩含有量が、ポリマーに基づいて8重量%以下であることを意味
する。脱塩は、例えば排除限界が3000Dである膜を用いた透析法もしくは限外濾
過法によって達成される。脱塩の程度を、ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)を
用いて確認することができる。脱塩は、ポリマー類似反応で架橋反応前に実施す
ることが有利である。
【0038】 脱塩されたポリマー溶液IIは、通常水溶液中で架橋される。水溶液のポリマー
含有量は、一般的には2〜50重量%の範囲内とする。さらに濃厚なポリマー溶液
を、極性非プロトン性溶媒(例えば、ジメチルスルホキシドまたはN-メチルピロ
リドン)を添加することによって架橋することができる。
【0039】 上記のように、K値が30〜250、好ましくは50〜230、特に好ましくは70〜200で
あるポリビニルアミンを架橋することによって得られるポリマーIIが好ましいも
のである。高分子量のポリビニルアミンの架橋は遅く、完全には架橋しないこと
があるので、非架橋状態でK値が70〜180であるポリビニルアミンを架橋すること
が特に好ましい。
【0040】 有用なヒドロゲル形成ポリマーIIには、さらに、「ビニルアミン」のコポリマ
ー、すなわち、例えばビニルホルムアミドとコモノマーとから形成され、かつ上
記のポリマー類似反応によって正式のビニルアミンのコポリマーに転化されたコ
ポリマーが含まれる。
【0041】 有用なコポリマーには、原則としてビニルホルムアミドと共重合可能な全ての
モノマーが含まれる。以下のモノ不飽和モノマーを、例として挙げることができ
る:アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、スチレン、エチレン、プロピレン、N-ビ
ニルピロリドン、N-ビニルカプロラクタム、N-ビニルイミダゾール、スルホン基
もしくはホスホネート基を含有するモノマー、ビニルグリコール、アクリルアミ
ド(メタクリルアミド)アルキレントリアルキルアンモニウム塩、ジアリルジア
ルキルアンモニウム塩、(C1-C4)-アルキルビニルエーテル(例えば、メチルビニ
ルエーテル、エチルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n-プロピル
ビニルエーテル、t-ブチルビニルエーテル)、(C1-C4)-アルキル基によって置換
されたN-置換型アルキル(メタ)アクリルアミド(例えば、N-メチルアクリルア
ミド、N-イソプロピルアクリルアミドおよびN,N-ジメチルアクリルアミド)、さ
らに(C1-C20)-アルキル(メタ)アクリレート(例えば、メチルアクリレート、
エチルメタクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、ヒドロキ
シエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピル
アクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシブチルアクリレ
ート、ヒドロキシブチルメタクリレート、2-メチルブチルアクリレート、3-メチ
ルブチルアクリレート、3-ペンチルアクリレート、ネオペンチルアクリレート、
2-メチルペンチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、シクロへキシルアクリ
レート、2-エチルヘキシルアクリレート、フェニルアクリレート、ヘプチルアク
リレート、ベンジルアクリレート、トリルアクリレート、オクチルアクリレート
、2-オクチルアクリレート、ノニルアクリレートおよびオクチルメタクリレート
)。
【0042】 特定のコポリマーについて詳細に述べると、例えば、DE-A-3 534 273は、N-ビ
ニルホルムアミドと、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、(C1-C4)-アルキルビニ
ルエーテル、メタクリル酸およびアクリル酸のエステル、アクリロニトリルおよ
びアクリルアミドならびにそれらの同族体、またはビニルピロリドンとのコポリ
マーを記載している。
【0043】 N-ビニルホルムアミドの濃度は10〜95mol%とし、コモノマーの濃度は5〜90mo
l%とすることができる。
【0044】 有用なポリマーIIには、さらに、DE-A-1 951 5943に記載のようにアルキレン
オキシド単位およびN-ビニルホルムアミドから形成され、加水分解後に架橋され
たグラフトポリマーが含まれる。かかるグラフトポリマーは、例えばポリエチレ
ングリコールの存在下で、N-ビニルホルムアミドを遊離基重合し、次いで塩基性
で加水分解することによって製造することができる。
【0045】 さらに有利なグラフト基体は、ポリ酢酸ビニルおよび/またはポリビニルアル
コールである。DE-A-19 526 626に従って、N-ビニルホルムアミドを、遊離基重
合によってこれらのポリマー上にグラフトし、得られたポリマーを、脱塩を伴う
もしくは脱塩伴わない加水分解にかけ、次いで架橋することでポリマーIIを形成
することができる。
【0046】 N-ビニルホルムアミドに対する有用なグラフト基体には、さらに酢酸ビニル、
アクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミドおよびアクリロニトリルのコポリマ
ーが含まれる。さらには、DE-A-4 127 733によれば、酸化的分解、酵素的分解も
しくは加水分解を伴うもしくは伴わない単糖類、オリゴ糖類および多糖類は、N-
ビニルホルムアミドに対する好都合なグラフト基体であり、重量%はモノマー+
グラフト基体の総量に基づいて20〜95%である。次いでこれらのグラフトポリマ
ーを、加水分解によって遊離アミンに転化し、場合により脱塩して、最終的に架
橋することでポリマーIIを形成する。
【0047】 グラフトポリマーを形成するには、N-ビニルホルムアミドを唯一のモノマーと
して用いることが好ましい。しかしながら、N-ビニルホルムアミドの50重量%ま
でを上記のN-ビニルホルムアミドのコモノマーに置き換えることが可能である。
【0048】 さらには、ポリビニルアミンおよびそれらのコポリマー(グラフトコポリマー
を含む)を、別のポリマー類似反応によって改変することができる。これらの反
応は、様々であり、任意の有機化学の教科書、例えば「Advanced Organic Chemi
stry」(Jerry March編, 第3版, John Wiley & Sons 1985)において見出されうる
【0049】 第1級アミンを必要とする多数の可能性のある反応のうち幾つかを、ここで実
例として挙げる。ポリビニルアミンの隣接アミノ基は、ギ酸もしくはオルトホル
メートの存在下で反応して6員の環式アミジンを形成する(例えばUS-A 5 401 80
8に記載されている)。従って、アミノ基の一部が隣接ホルムアミド基と反応し
て環式アミジン構造を形成することがその例である。同様に、DE-A 4 328 975に
従えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリルもしくはそれらの同族体ならび
にアクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルと、N-ビニルホルムアミドと
のコポリマーは、(ホルムアミド基の対応するアミノ基への加水分解の間中もし
くは後に)分子内縮合反応において隣接のニトリル基もしくはカルボン酸エステ
ル基と反応して、対応する2-アミノ-1-イミダゾリンもしくは対応するλ-ラクタ
ム構造を形成することができる。ポリマー類似的に転化されたアミノ基の割合は
、50mol%まででありうる。
【0050】 これらのポリビニルアミンの分子内ポリマー類似反応の他に、さらにこのタイ
プの可能性のある反応が多数存在する。これらには、ほんの少数の名を挙げると
、アミド化、アルキル化、スルホンアミド形成、ウレア形成、チオウレア形成、
カルバメート形成、アシル化(酸、ラクトン、酸無水物および塩化アシルによる
)、チオカルバメート化、カルボキシメチル化、ホスホノメチル化およびマイケ
ル付加反応が含まれる。これらの方法で製造されたポリビニルアミン誘導体も同
様に、架橋されたポリマーIIを製造するのに有用である。ポリマー類似反応は、
ポリビニルアミンおよび「ビニルアミン」のコポリマー(グラフトコポリマーを
含む)を架橋する前に実施することが好ましい。ポリマー類似的に転化されたア
ミノ基の割合は、使用されるポリマーのアミノ基の50mol%まで、好ましくは10
〜30mol%である。続いて架橋することによって得られたポリマー、特に脱塩し
てから架橋したものが好ましい。
【0051】 b) さらにポリエチレンイミン、エチレンイミンでグラフトされたポリアミド
アミンもしくはエチレンイミンでグラフトされたポリアミン、かつまた、これら
の種類のポリマーとα,β-不飽和カルボン酸もしくはエステルとの反応生成物、
またはホルムアルデヒドとHCNとのもしくはホルムアルデヒドとアルカリ金属シ
アン化合物との反応生成物(シュトレッカー反応)(適宜に、後続の加水分解を
伴って対応するカルボン酸にしたもの)との反応生成物を使用することも可能で
ある。
【0052】 アミノ基、好ましくはエチレンイミン単位を含有するポリマーのさらなる種類
は、WO-A-94/12560から公知である。それらは、以下の反応によって得ることが
できる水溶性の架橋された部分的アミド化ポリエチレンイミンである: - ポリエチレンイミンと、一塩基カルボン酸もしくはそれらのエステル、無水
物、塩化アシルまたはアミドとを反応させてアミドを形成させる反応、および - アミド化ポリエチレンイミンと少なくとも2つの官能基を含有する架橋剤との
反応。
【0053】 有用なポリエチレンイミンのモル質量は、5,000,000までの範囲であることが
でき、1000〜1,000,000の範囲内であることが好ましい。ポリエチレンイミンは
、一塩基カルボン酸で部分的にアミド化される。その結果として、例えばポリエ
チレンイミン中のアミド化可能な窒素原子の0.1〜90%、好ましくは1〜50%が、
アミド基として存在する。少なくとも2つの官能基を含有する有用な架橋剤は上
記したとおりであり、ハロゲンを含まない架橋剤を使用することが、好ましい。
【0054】 アミノ含有化合物は、アミノ含有化合物1重量部あたり0.1〜50重量部、好まし
くは1〜5重量部で少なくとも1つの架橋剤を用いることによって、架橋剤と反応
させることができる。
【0055】 超吸収材の成分として架橋後に有用な他のアミノ含有付加生成物は、ポリエチ
レンイミンおよび第4級化ポリエチレンイミンである。ポリエチレンイミンおよ
び第4級化ポリエチレンイミンを、適宜、少なくとも2つの官能基を含有する架橋
剤と反応させることができる。ポリエチレンイミンは、例えばハロゲン化アルキ
ル(塩化メチル、塩化エチル、塩化へキシル、塩化ベンジルまたは塩化ラウリル
など)で、または例えば硫酸ジメチルで4級化することができる。この反応生成
物は、必要に応じて脱塩しなければならない。さらに有用なアミノ含有ポリマー
は、シュトレッカー合成により改変されたポリエチレンイミンであり、例えばポ
リエチレンイミンとホルムアルデヒドとシアン化ナトリウムとの反応生成物で、
結果として生じたニトリルは加水分解により対応するカルボン酸となる。これら
の生成物を、適宜、少なくとも2つの官能基を含有する架橋剤と反応させたり、
またはアミド形成および脱水によってそれらの生成物どうしを架橋することがで
きる。
【0056】 例えば、ポリエチレンイミンとエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオ
キシドとを反応させることによって得ることができるアルコキシル化ポリエチレ
ンイミンもまた有用である。アルコキシル化ポリエチレンイミンを、少なくとも
2つの官能基を含有する架橋剤と反応させ、それらを水不溶性にする。アルコキ
シル化ポリエチレンイミンは、NH基あたり0.1〜100、好ましくは1〜3のアルキレ
ンオキシド単位を含有する。ポリエチレンイミンのモル質量は、2,000,000まで
であってよい。アルコキシル化に使用されるポリエチレンイミンのモル質量は、
1,000〜50,000であることが好ましい。さらに有用な水溶性アミノ含有ポリマー
は、ポリエチレンイミンとジケテンとの反応生成物(例えばモル質量が1,000〜5
0,000であるポリエチレンイミンとジステアリルジケテンとの反応生成物)であ
り、この反応生成物は、次いで架橋される。
【0057】 架橋されたポリエチレンイミンは、例えばEP 0895 521に記載されている。
【0058】 ポリエチレンイミンは、重合触媒(例えば酸、ルイス酸、酸の金属塩またはア
ルキル化剤)存在下でのエチレンイミンンのカチオン重合によって従来の方法で
製造される。分子量が1000〜5,000,000(例えば静的光散乱法によって測定され
る)のポリエチレンイミンを架橋してポリマーIIを形成することが好ましい。
【0059】 ヒドロゲル形成ポリマーIIを製造するための架橋剤は、二官能性もしくは多官
能性である。すなわち該架橋剤は、ポリマーのアミノ基もしくはイミノ基と反応
することができる2以上の活性基を有する。低分子量の架橋剤の他に、有用な架
橋剤には、さらにポリマーおよびコポリマー(これらは水溶性であることが好ま
しい)が含まれる。
【0060】 有用な二官能性もしくは多官能性架橋剤の例としては、 (1) ジグリシジルおよびポリグリシジル化合物 (2) ジハロゲンおよびポリハロゲン化合物 (3) ブロックされていてもよい2以上のイソシアネート基を有する化合物 (4) ポリアジリジン (5) 炭酸誘導体 (6) マイケル付加を受けることが可能である2以上の活性化二重結合を有する化
合物 (7) ジカルボン酸およびポリカルボン酸ならびにそれらの酸誘導体 (8) モノエチレン性不飽和カルボン酸、エステル、アミドおよび無水物 (9) ジアルデヒドおよびポリアルデヒドならびにジケトンおよびポリケトン が挙げられる。
【0061】 好ましい架橋剤(1)は、例えばUS-A-4 144 123に記載されているポリアルキレ
ングリコールのビスクロロヒドリンエーテルである。リン酸ジグリシジルエーテ
ルおよびエチレングリコールジグリシジルエーテルも好適である。
【0062】 さらには、架橋剤は、少なくとも三価のアルコールとエピクロロヒドリンとを
反応させることにより得られる、少なくとも2つのクロロヒドリン単位を有する
反応生成物である。使用される多価アルコールは、例えばグリセロール、エトキ
シル化もしくはプロポキシル化グリセロール、分子中に2〜15個のグリセロール
単位を有するポリグリセロール、かつまた場合によりエトキシル化および/また
はプロポキシル化されたポリグリセロールである。この型の架橋剤は、例えばDE
-A-2 916 356から公知である。
【0063】 有用な架橋剤(2)は、α,ω-もしくは隣接(ビシナル)ジクロロアルカン(例え
ば、1,2-ジクロロエタン、1,2-ジクロロプロパン、1,3-ジクロロブタンおよび1,
6-ジクロロヘキサン)である。
【0064】 さらには、EP-A-0 025 515は、架橋剤として使用するためのα,ω-ジクロロポ
リアルキレングリコール(好ましくは1〜100の単位、特に好ましくは1〜100のエ
チレンオキシド単位を有する)を開示している。
【0065】 有用な架橋剤はさらに、ブロック化イソシアネート基、例えば、2,2,6,6-テト
ラメチルピペリジン-4-オンでブロックされたジイソシアン酸トリメチルヘキサ
メチレンを含有する架橋剤(3)を含む。このような架橋剤は、公知であり、例
えば、DE-A-4 028 285に記載のものを参照されたい。
【0066】 さらに、アジリジン単位を有し、ポリエーテルまたは置換された炭化水素、例
えば、1,6-ビス-N-アジリジノメタン(US-A-3 977 923を参照されたい)に基づ
く架橋剤(4)が好ましい。このクラスの架橋剤は、さらに、ジカルボン酸エス
テルとエチレンイミンとの反応により形成され、かつ、少なくとも2つのアジリ
ジノ基を有する生成物およびそれらの混合物を含む。
【0067】 グループ(4)の有用なハロゲン非含有架橋剤は、エチレンイミンを、1〜5
個の炭素原子の一価アルコールで完全にエステル化したジカルボン酸エステルと
反応させることにより調製された反応生成物を含む。適したジカルボン酸エステ
ルの例としては、シュウ酸ジメチル、シュウ酸ジエチル、コハク酸ジメチル、コ
ハク酸ジエチル、アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジエチルおよびグルタル酸ジ
メチルが挙げられる。例えば、シュウ酸ジエチルをエチレンイミンと反応させる
ことにより、ビス[β-(1-アジリジノ)エチル]オキサルアミドが得られる。ジカ
ルボン酸エステルとエチレンイミンとの反応は、1:少なくとも4のモル比で実
施する。これら架橋剤の反応基は、末端のアジリジン基である。これら架橋剤は
、例えば、式:
【化2】 [式中、nは、0〜22である] により、表すことができる。
【0068】 架橋剤(5)の例としては、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、尿素、チオ尿素
、グアニジン、ジシアンジアミドもしくは2-オキサゾリジノンおよびその誘導体
がある。このグループのモノマーの中でも、炭酸プロピレン、尿素およびグアニ
ジンを用いることが好ましい。
【0069】 架橋剤(6)は、ポリエーテルジアミン、アルキレンジアミン、ポリアルキレ
ンポリアミン、アルキレングリコール、ポリアルキレングリコールもしくはそれ
らの混合物と、モノエチレン性不飽和カルボン酸、エステル、アミド、あるいは
、モノエチレン性不飽和カルボン酸の無水物との反応生成物であり、該反応生成
物は、少なくとも2つのエチレン性不飽和二重結合、カルボキサミド、官能基と
してカルボキシルまたはエステル基、ならびにまた、メチレンビスアクリルアミ
ドおよびジビニルスルホンを含有する。
【0070】 架橋剤(6)は、例えば、好ましくは、2〜50の酸化アルキレン単位を有する
ポリエーテルジアミン、アルキレンジアミン(例えば、エチレンジアミン、プロ
ピレンジアミン、1,4-ジアミノブタンおよび1,6-ジアミノヘキサン)、分子量が
<5,000のポリアルキレンポリアミン(例えば、ジエチレントリアミン、トリエ
チレンテトラアミン、ジプロピレントリアミン、トリプロピレンテトラアミン、
ジヘキサメチレントリアミンおよびアミノプロピルエチレンジアミン)、アルキ
レングリコール、ポリアルキレングリコールもしくはそれらの混合物と、 - モノエチレン性不飽和カルボン酸、 - モノエチレン性不飽和カルボン酸のエステル、 - モノエチレン性不飽和カルボン酸のアミド、および - モノエチレン性不飽和カルボン酸の無水物 との反応生成物である。
【0071】 これら反応生成物およびその調製については、EP-A-873 371に記載されており
、架橋剤としての用途が明瞭に述べられている。
【0072】 特に好ましい架橋剤は、上記文献に記載されている、モル質量が400〜5,000の
α,ω-ポリエーテルジアミンと無水マレイン酸との反応生成物、モル質量が129
〜50,000のポリエチレンイミンと無水マレイン酸との反応生成物、ならびにまた
、モル比が1:少なくとも2でのエチレンジアミンもしくはトリエチレンテトラ
アミンと無水マレイン酸との反応生成物である。
【0073】 架橋剤(6)は、好ましくは、式:
【化3】 [式中、X、Y、Z=O、NHであり、 また、Yは、=CH2でもよく、 m、n=0〜4であり、 p、q=0〜45,000である] の化合物であり、これは、ポリエーテルジアミン、エチレンジアミンまたはポリ
アルキレンポリアミンと無水マレイン酸を反応させることにより、得ることがで
きる。
【0074】 さらに、グループ(7)のハロゲン非含有架橋剤は、ジカルボン酸およびその
塩のような少なくとも二塩基の飽和カルボン酸、ジエステルおよびそれらから誘
導されたジアミドである。これらの化合物は、例えば、式: X-CO-(CH2)n-CO-X [式中、X=OH、OR1、N(R2)2、 R1=C1-C22-アルキル、 R2=H、C1-C22-アルキル、および n=0〜22] によって表すことができる。
【0075】 上記式のジカルボン酸以外にも、例えば、マレイン酸またはイタコン酸等のモ
ノエチレン性不飽和ジカルボン酸を用いることも可能である。考えられるジカル
ボン酸のエステルは、好ましくは、1〜4個の炭素原子を有するアルコールから
誘導されたものである。適したジカルボン酸エステルの例としては、シュウ酸ジ
メチル、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジイソプロピル、コハク酸ジメチル、コハ
ク酸ジエチル、コハク酸ジイソプロピル、コハク酸ジ-n-プロピル、コハク酸ジ
イソブチル、アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジエチルおよびアジピン酸ジイソ
プロピル、または少なくとも2つのエステル基を含み、かつポリエーテルジアミ
ン、ポリアルキレンポリアミンもしくはエチレンジアミンから形成されるマイケ
ル付加生成物、ならびに、アクリル酸もしくはメタクリル酸と、それぞれ、1〜
4個の炭素原子の一価アルコールとのエステルが挙げられる。エチレン性不飽和
ジカルボン酸の適したエステルの例としては、マレイン酸ジメチル、マレイン酸
ジエチル、マレイン酸ジイソプロピル、イタコン酸ジメチルおよびイタコン酸ジ
イソプロピルがある。また、酒石酸(D,L-形およびラセミ体)等の置換ジカルボ
ン酸およびそれらのエステル、ならびに、酒石酸ジメチルおよび酒石酸ジエチル
等の酒石酸エステルを用いることも可能である。
【0076】 適した無水ジカルボン酸の例には、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水コ
ハク酸がある。有用な架橋剤(7)はさらに、例えば、マレイン酸ジメチル、マ
レイン酸ジエチルおよびマレイン酸を含む。アミノ含有化合物と、前記架橋剤と
の架橋は、アミド基の形成を伴って、あるいは、アジポアミド等のアミドの場合
には、アミド基転移によって起こる。マレイン酸エステル、モノエチレン性不飽
和ジカルボン酸およびそれらの無水物は、カルボキサミド基の形成、ならびに、
架橋しようとする成分(例えば、ポリアミドアミン)のNH基のマイケル付加の方
法での付加の双方によって架橋を達成することができる。
【0077】 架橋剤クラス(7)の少なくとも二塩基の飽和カルボン酸は、例えば、トリ-
およびテトラカルボン酸(例えば、クエン酸、プロパントリカルボン酸、ニトリ
ロトリ酢酸、エチレンジアミンテトラ酢酸、ブタンテトラカルボン酸およびジエ
チレントリアミンペンタ酢酸)を含む。グループ(7)の有用な架橋剤はさらに
、前記カルボン酸から誘導された塩、エステル、アミドおよび無水物(例えば、
酒石酸ジメチル、酒石酸ジエチル、アジピン酸ジメチルおよびアジピン酸ジエチ
ル)を含む。
【0078】 さらに、グループ(7)の有用な架橋剤は、モノエチレン性不飽和カルボン酸
、無水物、エステルまたはアミドを重合することにより得られるポリカルボン酸
を含む。適したモノエチレン性不飽和カルボン酸の例は、アクリル酸、メタクリ
ル酸、フマル酸、マレイン酸および/またはイタコン酸である。従って、有用な
架橋剤の例は、ポリアクリル酸、アクリル酸およびメタクリル酸のコポリマー、
もしくはアクリル酸およびマレイン酸のコポリマーである。コモノマーの例とし
ては、ビニルエーテル、ギ酸ビニル、酢酸ビニルおよびビニルラクラムが挙げら
れる。
【0079】 さらに、有用な架橋剤(7)は、不活性溶媒(例えば、トルエン、キシレン、
エチルベンゼン、イソプロピルベンゼン)またはこれら溶媒の混合物中で、無水
マレイン酸等の無水物の遊離基重合により調製される。ホモポリマーの他に、無
水マレイン酸のコポリマー(例えば、アクリル酸と無水マレイン酸とのコポリマ
ー、もしくは、無水マレイン酸とC2-〜C30-オレフィンのコポリマー)が適して
いる。
【0080】 好ましい架橋剤(7)の例としては、無水マレイン酸とイソブテンとのコポリ
マー、または無水マレイン酸とジイソブテンとのコポリマーが挙げられる。場合
によっては、無水物基含有コポリマーを、アンモニアまたはアミンのC1-〜C20-
アルコールとの反応により改変し、その形態で、架橋剤として使用することも可
能である。
【0081】 好ましい重合性架橋剤(7)の例としては、アクリルアミドとアクリル酸エス
テル(例えば、アクリル酸ヒドロキシエチルまたはアクリル酸メチル)とのコポ
リマーであり、その際、アクリルアミドとアクリル酸エステルとのモル比は、90
:10〜10:90の範囲を変動する。これらのコポリマー以外に、ターポリマーを用
いてもよく、例えば、有用な組合わせの例としては、アクリルアミド、メタクリ
ルアミドおよびアクリレート/メタクリレートである。
【0082】 ホモ-およびコポリマーのモル質量MWは、10,000までで、好ましくは、500〜5,
000であってよい。前記の型のポリマーは、例えば、EP-A-0 276 464、US-A-3 81
0 834、GB-A-1 411 063およびUS-A-4 818 795に記載されている。また、少なく
とも二塩基の飽和カルボン酸およびポリカルボン酸は、アルカリ金属もしくはア
ンモニウム塩の形態で、架橋剤として用いてもよく、ナトリウム塩を用いるのが
好ましい。ポリカルボン酸を、部分的に、例えば、10〜50モル%の程度まで中和
しても、あるいは、完全に中和してもよい。
【0083】 グループ(8)の有用なハロゲン非含有架橋剤は、例えば、モノエチレン性不
飽和モノカルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸およびクロトン酸)、
ならびにそれらから誘導されたアミド、エステルおよび無水物を含む。これらエ
ステルは、1〜22個、好ましくは、1〜18個の炭素原子のアルコールから誘導す
ることができる。上記アミドは、好ましくは、置換されていないが、C1-〜C22-
アルキル置換基を保有していてもよい。
【0084】 好ましい架橋剤(8)は、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル
、アクリルアミドおよびメタクリルアミドである。
【0085】 グループ(9)の有用なハロゲン非含有架橋剤は、例えば、前駆体として、ジ
アルデヒドまたはそれらのヘミアセタールもしくはアセタール(例えば、グリオ
キサール、メチルグリオキサール、マロンアルデヒド、スクシンアルデヒド、マ
レイアルデヒド、フマルアルデヒド、タルタルアルデヒド、アジポアルデヒド、
2-ヒドロキシアジポアルデヒド、フラン-2,5-ジプロピオンアルデヒド、2-ホル
ミル-2,3-ジヒドロピラン、グルタルアルデヒド、ピメルアルデヒド)ならびに
、芳香族ジアルデヒド(例えば、テレフタルアルデヒド、o-フタルアルデヒド、
ピリジン-2,6-ジアルデヒドまたはフェニルグリオキサール)を含む。しかし、
また、114〜約10,000のモル質量を有するアクロレインもしくはメタクロレイン
のホモ-もしくはコポリマーを用いてもよい。有用なコポリマーは、原則として
、あらゆる水溶性コモノマー、例えば、アクリルアミド、酢酸ビニルおよびアク
リル酸を含む。アルデヒドデンプンも同様に架橋剤として有用である。
【0086】 グループ(9)の有用なハロゲン非含有架橋剤は、例えば、前駆体として、ジ
ケトンまたは対応するヘミケタールもしくはケタール(例えば、アセチルアセト
ン等のβジケトン)、またはシクロアルカン-1,n-ジオン(例えば、シクロペン
タン-1,3-ジオンおよびシクロヘキサン-1,4-ジオン)を含む。しかし、また、14
0〜約15,000のモル質量を有するメチルビニルケトンのホモ-またはコポリマーを
使用してもよい。有用なコポリマーは、原則として、あらゆる水溶性モノマー、
例えば、アクリルアミド、酢酸ビニルおよびアクリル酸を含む。
【0087】 2種以上の架橋剤の混合物を用いてもよいことは理解されよう。
【0088】 本発明の超吸収材は、好ましくは、特に、有機ハロゲンを含まない架橋剤を用
いて調製される。従って、ハロゲン非含有架橋剤を用いて、各々が水に不溶性の
架橋されたポリマーIIを調製するのが好ましい。
【0089】 前述の架橋剤を、単独で、あるいは混合して、水溶性アミノ含有ポリマーまた
はポリアルキレンポリアミンとの反応に用いることができる。架橋反応は、あら
ゆる場合において、得られる生成物が依然として膨潤するが、もはや水には溶解
しない時点まで継続する。架橋反応は、室温から220℃、好ましくは、50〜180℃
で反応成分を加熱することにより達成される。架橋反応を、100℃を超える温度
で、水性媒質中で実施する場合には、発生する凝縮液(水、低級アルコール、ア
ンモニア、アミン)を存在する希釈水と共に、蒸留によって除去することにより
、反応混合物を固体にすることが有利である。次に、ポリマー膜を微粉砕し、必
要に応じて、ドライアイスで冷却しながら粉砕する。
【0090】 さらに、架橋剤を添加していないが、それらのコモノマーのために、自己架橋
が可能なポリマーIIが好ましい。このようなビニルホルムアミドのコポリマーは
、その加水分解後に、熱的に架橋させる。
【0091】 自己架橋性コモノマーは、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、
メタクリル酸エステルおよびそれらの同族体、ならびにまた、アクリルアミドお
よびアクリロニトリルである。
【0092】 自己架橋性コモノマーは、特に、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル
またはそれらの同族体、さらにまた、アクリル酸、メタクリル酸またはそれらの
同族体に基づく。N-ビニルホルムアミド留分は、通常、50〜99モル%の範囲内に
あり、コモノマー留分は、通常、1〜50モル%の範囲内にある。特に、5〜15モ
ル%のコモノマー留分および85〜95モル%のN-ビニルホルムアミド留分を有する
のが有利であり、モノマー留分は合計すると、常に100モル%となる。このよう
なコポリマーを、まず、塩基性条件下で、実質的に完全に鹸化し、場合によって
は、脱塩した後、80〜220℃、好ましくは、120〜180℃で架橋する。所望であれ
ば、このようなコポリマーの架橋は、ポリビニルアミンまたはポリエチレンイミ
ドをさらに添加することにより、速度を高めることも可能である。
【0093】 ポリビニルアミンも、熱的自己架橋を経ることが認められている。これは、加
水分解後でもホルムアミド基が残っていることと、さらにまた、アンモニアの除
去により縮合が起こり、その結果、第2級アミンが形成されるためであると考え
られる。ホルムアミド基とアミノ基の比は、30/70〜0/100の範囲内であれば
よく、好ましくは、15/85〜5/95の範囲内である。ポリビニルアミンの自己架
橋は、100〜200℃、好ましくは、150〜180℃にて、水溶液中で実施する。好まし
い実施形態では、架橋しようとするポリビニルアミンを薄膜状に塗布する。これ
により好適な特性を有するヒドロゲル形成ポリマーが得られることから、K値が
70〜200、特に好ましくは、100〜150の自己架橋性ポリビニルアミンが好ましい
【0094】 2つのヒドロゲル形成ポリマーIおよびIIを互いに混合する比は、特に、酸も
しくはアミン基の濃度(eq/g)、酸または塩基の強さ、ならびに、その他の要
因によって異なる。ブレンド比は、20:1〜1:20(重量比)まで変動する。10
:1〜1:10の範囲、特に好ましくは、7:3〜3:7の範囲内のブレンド比が
好ましい。
【0095】 原則として、下記の可能性のある混合物の調製方法がある: a)個別に用意した粉末を混合し、 b)含水ゲルを混合し、 c)含水ゲルを粉末と混合し、 d)一成分の粉末またはゲルを反応混合物に添加することにより、他の成分を
調製し、 e)一成分がコアで、他の成分がシースであるシェル型粒子を具体的に構築す
る。
【0096】 a)個別に用意した粉末は、あらゆる市販の粉末混合装置を用いて、混合するこ
とができる。混合しようとする粒子は、粒度が、10〜2,000μm、好ましくは、10
0〜850μmである。混合しようとする2つの成分は、同じ粒度でも、異なる粒度
でもよい。粒度の異なる2つの成分を使用するのが有利であり、その際、これら
両成分の吸収速度またはイオン交換速度の差をこれによって調節することができ
る。比較的粗く分割した形態の一成分と、微細に分割した形態の他の成分とを用
いるのも有利であり、この場合、微細な成分が、粗い方の成分の表面に集塊する
。場合に応じて、この工程は、例えば、ポリエチレングリコール、水および/ま
たはポリオール等の集塊助剤(agglomeration assistants)の添加により、増強
することができる。さらには、非常に微細に分割した粉末形態の両成分を使用し
、上記集塊助剤を用いて、両成分を集塊させ、粒度が100μm〜1,500μmの集塊物
を形成することも可能である。また、この集塊と、表面後架橋(surface postcr
osslinking)とを組み合わせ、これによって、後架橋もまた集塊をもたらすよう
にすれば、有利でありうる。集塊(いずれの変法によるものであれ)の利点は、
これによって、2つの成分を共に含む粒子が生成され、その結果、例えば、該混
合物を衛生用品に用いた場合、両成分が分離することができない点にある。この
効果は、粒度が非常に異なる2つの成分を含む混合物の場合に、特に顕著である
。両成分が分離すると、イオン交換工程において、長い拡散路が生じ、その結果
、局部的に強い酸性または塩基性のpH値を招くことになる。この挙動は、衛生用
品での使用には許容されない。集塊はまた、非常に微細な粉末を使用することな
く、高い吸収速度を実現できるという利点も提供する。このような微粉末は、粉
立ちが起こるために、望ましくない。
【0097】 b)成分の分離という前述の問題を解決する別の方法は、まず水性ゲルを互いに
混合し、次に、乾燥、粉砕した後、場合に応じて、これらを篩にかける。これに
より、互いにしっかりと結合した2つの成分を含む粒子が得られ、従って、両成
分の分離は不可能である。両ゲル成分の間の境界層に強力なイオン相互作用が発
生し、塩基性および酸性成分を互いにしっかりと結合すると考えられる(DE-A-1
9640329を参照)。従来の高分子電解質の錯体形成は、2つの高分子電解質が、
個別網目構造の各部分であることから、上記とは考えられない。両成分は、水性
ゲルとして製造されるため、これらゲルの混合物を用いるのが有利である。しか
し、また、乾燥した生成物を水で膨潤させることにより得られたゲルを用いるこ
とも可能である。さらに、両成分の製造したままのゲルを部分的に乾燥させた後
、混合するのも有利でありうる。混合自体は、各種の装置、例えば、肉挽き器、
混練機、遊星形ロール押出機を含む押出機、あるいは、ミキサーを用いて、達成
することができる。使用する装置は、過剰なせん断によってゲルの網目構造を破
損することなく、2つの成分の均質で、微細な混合を確実にするものでなければ
ならない。混合されたゲルの含水率は、5〜99.8重量%、好ましくは、60〜99重
量%の範囲内である。2つの混合されたゲルの含水率は、同じでも、異なってい
てもよい。この変法を用いることの別の利点は、これまでより乾燥が速く、粉砕
が容易で、しかも、追加の個別乾燥工程を必要とせず、得られたゲル混合物のゲ
ル強度が向上し、従って、取扱い適性が優れていることである。
【0098】 c)さらに、ゲル状の1つの成分と、粉末状の他方の成分とを混合することも可
能である。使用する手順および装置は、上記b)に記載したものと同じである。
この場合は、ゲル同士を混合する場合とは異なる構造が粒子内に発生すると考え
られる。後者の場合には、粒子は、成分が、比較的大きなドメインに近接して存
在する構造を有するであろう。該ドメインの大きさの比は、使用したゲルのブレ
ンド比および固形分、ならびに、混合の強度によって、明白に決定される。前者
の場合では、粉体として添加された成分は、ゲル形態で用いた成分のマトリック
ス中に島状構造を有するであろう。所望する特性スペクトルに応じて、1つの構
造または他の構造を実現することが有利でありうる。
【0099】 d)非分離生成物を得る他の方法は、粉末またはゲル状の一成分を、他の成分の
反応混合物に添加することである。例えば、粉末またはゲルとしてポリマーI(
例えば、ポリアクリル酸)をポリビニルアミン溶液に添加した後、ポリビニルア
ミンを架橋させることにより、有利な特性を有する混合物が得られる。この架橋
は、架橋剤の添加により、あるいは、自己架橋として熱的に、達成されうる。同
様に、粉末またはゲルとして架橋されたポリビニルアミンをポリマーI(例えば
、ポリアクリル酸)に添加した後、架橋させることにより、有利な特性を有する
混合物が得られる。これに関しては、不要な反応が起こらないよう注意を払わな
ければならない。例えば、架橋されたポリビニルアミンをアクリル酸の反応混合
物に添加すると、架橋剤および開始剤が、ゲルの第1級アミノ基とアクリル酸と
の間に、マイケル付加を直ちに引き起こすであろう。不要な反応が起こる可能性
がないことを条件として、反応順序のあらゆる時点で、粉末またはゲルを他方の
成分の反応混合物に添加することができる。この変法は、成分同士の境界層が、
ゲルまたは粉末混合物の場合とは異なる構造を有する生成物を生成すると考えら
れる。2つの成分のうち1つは、ここで、少なくとも、まだ部分的に架橋されて
いない状態で、あるいは、ちょうどモノマー混合物として存在する。その結果、
高分子電解質錯体に対して比較的強い相互作用を有するさらに規則的な構造が境
界層に発生し、該境界層が、前記の変法の場合より有意に厚くなると思われる。
この作用が、ゲル安定性を強化すると共に、到達可能な特性範囲を、表面後架橋
へと向けるに違いない。
【0100】 e)また、コア-シェル構造の形成も可能である。このために、一成分の粒子を
反応混合物で、例えば、噴霧によって、コーティングすることにより、第2成分
を調製する。反応後またはその間、得られたコア-シェル生成物を乾燥させる。
所定の厚さの層を提供するため、コーティングを何度が繰り返さなければならな
い場合もある。これに対し、このような工程を用いて、両成分の層を交互に含む
多層粒子を作製することも考えられる。単純な構造と共に、特に、複雑な層構造
を作製するのに特に適した方法は、流動層方法である。このような方法の本質的
な利点は、均質で、特に、調節可能な厚さの層を有する規定の構造の製造を可能
にすることである。
【0101】 ヒドロゲル形成ポリマー(ポリマーI、ポリマーIIまたはポリマーIおよびポ
リマーIIの混合物)を、当業者には公知の様々な方法に従って乾燥させることが
できる。有用な乾燥方法の例としては、熱対流乾燥(例えば、トレー、チャンバ
ー、ダクト、平板、円板、回転ドラム、フリーフォール塔(free fall tower)
、有孔ベルト(foraminous belt)、熱流(flow)、流動層、移動層、パドル(pa
ddle)およびボール層(ball bed)乾燥)、熱接触乾燥(例えば、熱板、ドラム、ベ
ルト、有孔(foraminous)シリンダー、スクリュー、タンブルおよび接触ディス
ク乾燥)、放射性乾燥(例えば、赤外線乾燥)、高周波乾燥(例えば、電磁波乾
燥)、ならびに、凍結乾燥が挙げられる。不要な分解および架橋反応を回避する
ために、減圧下で、保護ガス雰囲気および/または穏やかな熱条件(生成物の温
度が120℃、好ましくは、100℃を超えない)下で、乾燥するのが有利でありうる
。特に適した乾燥方法は、(真空)ベルト乾燥およびパドル乾燥である。
【0102】 乾燥したヒドロゲル形成ポリマーは、場合に応じて、予備粉砕した後、当業者
には公知の方法に従い、例えば、ロールミルもしくはハンマーミルを用いて、粉
砕する。次に、篩を用いて粒度分布を調節するが、この粒度分布は、一般に、10
0〜1,000μm、好ましくは、120〜850μmの範囲にある。粒度が大きすぎる粒子は
再粉砕し、小さすぎる粒子は、生成工程に再循環させることができる。
【0103】 また、前述した混合物を、すでに市販されている超吸収材と混合する、すなわ
ち、酸性または塩基性基が少なくとも50%中和された酸性または塩基性架橋ポリ
マーを添加することも考えうる。これら市販の超吸収材の割合は、50%未満、好
ましくは、25%未満でなければならない。
【0104】 さらに、ポリマーIおよびIIは、従来のように、水性ゲル相で後架橋させても
よく、あるいは、乾燥、粉砕され、分類されたポリマー粒子の状態で、表面架橋
させてもよい。
【0105】 本発明の好ましい実施形態では、得られたポリマーIおよびポリマーIIの混合
物の吸収性は、後の表面後架橋によりさらに改善される。これは、ポリマーIの
排他的架橋、ポリマーIIの排他的架橋、あるいは、2種類のポリマーの均質混合
物の架橋の形態をとってもよい。この目的のために、架橋中のポリマーの官能基
と反応することができる化合物を、好ましくは、水溶液の形態で、ヒドロゲル粒
子の表面に適用する。該水溶液は、水混和性有機溶媒を含んでいてもよい。適し
た溶媒は、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、i-プロパノール)ま
たはアセトンである。
【0106】 適した表面後架橋剤は、例えば、下記のものを含む: - ジ-またはポリグリシジル化合物(例えば、ホスホン酸ジグリシジルもしくは
エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリアルキレングリコールのビスク
ロロヒドリンエーテル)、 - グリシドールまたはエピクロロヒドリン、 - アルコキシシリル化合物、 - ポリアジリジン、ポリエーテルまたは置換された炭化水素に基づくアジリジ
ン化合物(例えば、ビス-N-アジリジノメタン)、 - ポリアミンまたはポリアミドアミン、およびまたエピクロロヒドリンとそれ
らとの反応生成物、 - ポリオール(例えば、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,4-ブ
タンジオール、グリセロール、メチルトリグリコール、平均分子量MWが200〜10,
000のポリエチレングリコール、ジ-およびポリグリセロール、ペンタエリトリト
ール、ソルビトール)、これらのポリオールのエトキシレート、ならびに、カル
ボン酸または炭酸とそれらとのエステル(例えば、炭酸エチレンもしくは炭酸プ
ロピレン)、 - 炭酸誘導体(例えば、尿素、チオ尿素、グアニジン、ジシアンジアミド、2-
オキサゾリジノンおよびその誘導体、ビスオキサゾリン、ポリオキサゾリン、ジ
-およびポリイソシアネート)、 - ジ-またはポリアルデヒド(例えば、グリオキサール、スクシンアルデヒドも
しくはアルデヒドデンプン)、 - ジ-またはポリケトン、 - マイケル付加に参加することができる2つ以上の活性化二重結合を有する化合
物(例えば、ジビニルスルホン、メチレンビスアクリルアミドまたはジメタクリ
ル酸エチレングリコール)、 - ジ-およびポリカルボン酸、ならびに、それらの無水物、エステル、塩化アシ
ルおよびニトリル(例えば、シュウ酸、グルタル酸、アジピン酸、無水マレイン
酸、タルトロン酸、リンゴ酸、酒石酸またはクエン酸)、 - ジ-およびポリ-N-メチロール化合物(例えば、メチレンビス(N-メチロールメ
タクリルアミド)またはメラミン-ホルムアルデヒド樹脂など)、 - ジ-およびポリハロゲン化合物(例えば、α,ω-ジクロロポリアルキレングリ
コール、α,ω-またはビシナルジクロロアルカン(例えば、1,2-ジクロロエタン
、1,2-ジクロロプロパン、1,3-ジクロロブタンもしくは1,6-ジクロロヘキサン)
)、 - 2つ以上のブロック化イソシアネート基を有する化合物(例えば、2,2,6,6-
テトラメチルピペリジン-4-オンでブロックされたジイソシアン酸トリメチルヘ
キサメチレン)、 - モノエチレン性不飽和カルボン酸(例えば、(メタ)アクリル酸またはクロト
ン酸)、ならびにそれらのエステル、アミドおよび無水物。
【0107】 必要であれば、酸性触媒(例えば、p-トルエンスルホン酸、リン酸、ホウ酸ま
たはリン酸二水素アンモニウム)を添加することもできる。
【0108】 特に有用な後架橋剤は、エチレングリコールジグリシジルエーテル等のジ-も
しくはポリグリシジル化合物、ポリアミドアミンとエピクロロヒドリンとの反応
生成物、ならびに、2-オキサゾリジノンであり、これらは、アミノおよびカルボ
キシル基のいずれとも反応して、架橋を達成することができる。
【0109】 架橋剤溶液は、好ましくは、反応ミキサーもしくは混合および乾燥装置中で、
架橋剤の溶液を噴霧することにより、適用される。架橋剤溶液をポリマー粒子に
噴霧するのに適した従来の混合装置は、例えば、パターソン-ケリー(Patteson-
Kelly)ミキサー、DRAIS乱流ミキサー、Lodigeミキサー、NARAパドルミキサー、
スクリューミキサー、ディスクミキサー、流動層乾燥機、Schugiミキサー(Flex
o-Mix)もしくはPROCESSALLを含む。少量であれば、調理用ブレンダー、例えば
、WARINGブレンダーを用いて、実験室規模で後架橋することができる。架橋剤溶
液の噴霧の後、好ましくは、下流の乾燥機内で、80〜230℃、好ましくは、80〜1
90℃、特に好ましくは、100〜160℃で、5分〜6時間、好ましくは、10分〜2時
間、特に好ましくは、10分〜1時間加熱処理を実施することができ、その間、ク
ラッキング生成物だけではなく、溶媒の留分を除去することができる。乾燥は、
ジャケットを加熱することによって、あるいは、予熱した担体ガスを吹き込むこ
とによって、ミキサー自体の中で実施することも可能である。
【0110】 ポリマーIおよびポリマーIIの隣接するドメインまたは領域を特徴とする構造
を含んでなる粒子が存在する場合には、架橋剤を添加することなく、加熱処理に
より、これらのドメインもしくは領域境界の更なる架橋を達成することもできる
。この加熱処理前の粒子の含水率は、好ましくは0〜50重量%の範囲内、特に好
ましくは1〜30重量%の範囲内、最も好ましくは2〜20重量%の範囲内にある。
この焼戻し工程における温度は、80〜230℃の範囲内、好ましくは80〜190℃の範
囲内、特に好ましくは100〜160℃の範囲内であり、5分〜6時間、好ましくは10
分〜2時間、特に好ましくは10分〜1時間実施する。加熱処理工程は、下流の乾
燥機内で、粒子の乾燥後に行ってもよく、その際、水もしくは水と1種以上の水
混和性有機溶媒との混合物を噴霧することにより、粒子について所望する含水率
を達成することができる。しかし、好ましくは、加熱処理工程は、まずヒドロゲ
ルを所望の含水率まで乾燥させ、次に、それを加熱処理に付すことによるヒドロ
ゲル粒子の乾燥中に行う。加熱処理は、個別の乾燥機、もしくは、好ましくは、
ヒドロゲルを所望の含水率まで乾燥させるのに用いたのと同じ乾燥機内で行うこ
とができる。特定の1つの理論に拘束されるわけではないが、本発明者らは、こ
の加熱処理によって、ポリマーIの酸基が、ドメインもしくは領域境界で、ポリ
マーIIのアミノ基との共有結合アミド基を形成し、その結果、更なる架橋が行わ
れると考える。
【0111】 本発明の特に好ましい実施形態では、ポリマーIおよびポリマーIIの混合物の
粒子表面の親水性を、錯体の形成により、さらに改変する。ヒドロゲル粒子の外
側のシェルにおける錯体の形成は、二価以上の多価金属塩溶液および/または二
価以上の多価アニオンの溶液を噴霧することにより、達成される。その際、金属
カチオンは、アニオン性ポリマーの官能基と反応し、多価アニオンは、カチオン
性ポリマーの官能基と反応することにより、錯体を形成することができる。二価
以上の多価金属カチオンの例としては、Mg2+、Ca2+、Al3+、Sc3+、Ti4+、Mn2+
Fe2+/3+、Co2+、Ni2+、Cu+/2+、Zn2+、Y3+、Zr4+、Ag+、La3+、Ce4+、Hf4+、な
らびに、Au+/3+であり、好ましい金属カチオンは、Mg2+、Ca2+、Al3+、Ti4+、Zr 4+ およびLa3+であり、特に好ましい金属カチオンは、Al3+、Ti4+およびZr4+であ
る。また、二価以上の多価アニオンの例としては、硫酸イオン、リン酸イオン、
ホウ酸イオンおよびシュウ酸イオンである。記載した金属カチオンおよび多価ア
ニオンのうち、用いようとする溶媒において、十分な溶解性を有するあらゆる塩
が適している。塩に有用な溶媒は、水、アルコール、DMF、DMSOおよびそれらの
混合物である。水および水/アルコール混合物(例えば、水/メタノールもしく
は水/1,2-プロパンジオール)が特に好ましい。
【0112】 ヒドロゲル形成ポリマーIおよびIIの混合物の粒子への塩溶液の噴霧は、粒子
の表面後架橋の前および後の双方において実施しうる。特に好ましい方法では、
金属塩溶液の噴霧は、架橋剤溶液の噴霧と同じ工程で実施し、2つの溶液は、2
つのノズルを介して、別々に、逐次または同時に噴霧するか、あるいは、架橋剤
と塩溶液は、単一のノズルから、一緒に噴霧してもよい。
【0113】 場合によっては、微粉状の無機固体、例えば、シリカ、ベントナイト、酸化ア
ルミニウム、二酸化チタンおよび酸化鉄(III)の添加により、ポリマーIおよ
びポリマーIIの混合物の粒子をさらに改変し、これによって、表面後処理の効果
をさらに高めることも可能である。特に、平均一次粒径が4〜50nmで、比表面積
が50〜450 m2/gの親水性シリカまたは酸化アルミニウムの添加が好ましい。非
常に微細な無機固体の添加は、好ましくは、架橋/複合体形成による表面改変後
に行うが、これら表面改変の前またはその間に実施してもよい。
【0114】 多数の工程段階で、添加剤を使用することが考えられる。本発明の目的のため
の添加剤は、微細な粉末状または繊維状の有機もしくは無機物質であり、これら
は、当該成分および混合物の製造条件に対して不活性である。このような添加剤
の例として、次のものが挙げられる:微粉二酸化ケイ素、焼成シリカ、親水性ま
たは疎水性改変した沈殿シリカ、ゼオライト、二酸化チタン、二酸化ジルコニウ
ム、タルク、あらゆる種類のベントナイト、セルロース、あらゆる種類のケイ酸
塩、クラスタマメ粉、タラマメ粉(tara bean flour)、イナゴマメ粉、あらゆ
る種類のデンプン、クレー、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、合成および天然繊
維。
【0115】 これらは、加工助剤および担体材料のいずれとしても使用することができる。
【0116】 本発明の混合物の製造の過程で取り扱うゲルはすべて、多かれ少なかれ粘着性
である。この問題を解決するため、特に、粉砕、混合または乾燥工程中で、加工
工程の前またはその間に、0.1〜10重量%の1種以上の上記添加剤を添加するこ
とが考えられる。この方法は、ゲルの表面を微粉添加剤でコーティングすること
により、粘着性を低下させる、あるいは、少なくとも著しく低減する働きをする
。この添加はまた、最終生成物の特性にも影響を及ぼす。乾燥した粉末粒子の表
面を添加剤でコーティングすることにより、得られる粉末の流動性が改善される
。さらに、乾燥したゲルは、特に、湿った雰囲気に接触すると、水分を吸収し、
その結果、互いに凝集する傾向がある。上記添加剤の添加は、この凝集作用も低
減する。従って、このような添加剤を最終生成物のみに添加することも考えられ
る。ただし、これは、その前の工程で添加剤が必要ない場合である。
【0117】 表面積を広げ、拡散路を短くすると共に、ゲルの官能基をさらに容易にアクセ
ス可能にするために、担体上に、前述の酸性または塩基性ゲルを生成することが
考えられる。従って、このような担体は、大きな比表面積を有しなければならな
い。前記の添加剤は、この特性を備えており、特に、焼成シリカ、ベントナイト
およびタルクが好ましい。このような酸性または塩基性成分を調製するためには
、該成分の製造中に、該担体材料を反応混合物に単に添加すればよい。あるいは
、例えば、流動層における噴霧により、担体材料を反応混合物で特にコーティン
グしてもよい。使用する担体材料の量は、5%〜80%の範囲内である。
【0118】 また、助剤として、界面活性剤および発泡剤を用いてもよい。
【0119】 下記の試験方法を用いて、本発明のポリマー混合物を調査した。
【0120】CRC(遠心保持能力): CRC Iは、0.2 gのポリマー粉末を計量して、寸法が60×85mmのティーバッグに
入れた後、これをヒートシールすることにより、測定する。次に、該ティーバッ
グを過剰量の0.9重量%塩化ナトリウム溶液中に入れる(少なくとも0.83lの食
塩水/1 gのポリマー粉末)。30分間の膨潤後、ティーバッグを食塩水から取り
出し、250 gで3分遠心にかける。遠心にかけたティーバッグを計量することによ
り、ポリマー粉末が保持する液体の量を測定した。
【0121】PUP 0.7 psi(圧力0.7 psiでの性能): PUP 0.7 psi(ポンド/平方インチ、0.7 psi=4826.5 Pa)を測定するための
試験方法は、米国特許第5,599,335号に記載されている。
【0122】PUP 1.4 psi(圧力1.4psiでの性能): PUP 1.4 psiは、圧力が1.4psiである以外は、PUP 0.7 psiと同様に測定する。
【0123】PUP 0.014 psi(圧力0.014psiでの性能): PUP 0.014 psiは、圧力を0.014psiに減圧する、すなわち、重りなしで、プラ
スチックインサートの重量だけで、実施する以外は、PUP 0.7 psiと同様に測定
する。
【0124】SFC(食塩水流動伝導性): SFC試験方法は、米国特許第5,599,335号に記載されている。
【0125】SFC指数(食塩水流動伝導性指数): SFC指数は、下記の式に従い、異なる圧力下での三つのSFC測定値から求められ
る: SFC指数=[SFC(0.3 psi)・107 g/cm3s]・([SFC(0.6 psi)・107 g/c
m3s]+[SFC(0.9 psi)・107 g/cm3s]) SFC(0.3 psi)は、前述のSFC(0.3 psi=2068.5 Pa)に対応する。SFC(0.6
psi)の場合には、ヒドロゲルの膨潤および流動性測定は、0.6 psi(4137 Pa)
の圧力下で実施し、SFC(0.9psi)の場合には、膨潤および流動性測定は、0.9 p
si(6205.5 Pa)の圧力下で実施する。
【0126】PAI(NaCl)(圧力吸収指数(NaCl)): 圧力吸収指数(NaCl)は、測定時間を16時間まで延長すること以外は、欧州特
許出願第0,615,736号に記載のPAI試験方法に従って測定する。
【0127】PAI(Jayco)(圧力吸収指数(Jayco)): 圧力吸収指数(Jayco)は、圧力吸収指数(NaCl)の前記測定と同様に測定す
るが、吸収しようとする液体は、次の組成の合成尿素溶液である:1000 gの蒸留
水、2.0 gのKCl、2.0 gのNa2SO4、0.85gの(NH4)H2PO4、0.15 gの(NH4)2HPO4、0.
19 gのCaCl2、0.23gのMgCl2
【0128】加圧下拡散吸収性 加圧下拡散吸収性の測定方法は、下記の変更事項を除いて、欧州特許出願第0,
712,659号の記載と同様である。使用するポリマーの重量は、1.5 gではなく、0.
9 gとする;ポリマーサンプルは、106〜850μmの粒度範囲で測定する;測定中の
圧力は、0.3 psi(2068.5 Pa)ではなく、0.7 psi(4826.5 pa)である;試験溶
液は、0.9重量%の食塩水ではなく、合成尿素溶液(PAI参照);測定時間は、1
時間ではなく、4時間とする。
【0129】吸上性能: 吸上性能は、吸上パラメーターと同様に測定する。その測定については、欧州
特許出願第0,532,002号に記載されている。吸上パラメーターの測定方法とは異
なり、吸上性能は、0.9重量%の食塩水/1 gのポリマーの予備膨潤時にのみ、
2 gのポリマー(粒度分布106〜850μm)を用いて、測定する。測定される量は
、1時間の試験時間後に、ポリマー粒子が青色試験液で膨潤した長さを示す吸上
距離と、この時間に、さらに吸収された液体の量に相当する吸上力である。
【0130】加圧下における獲得時間/再湿潤: この試験は、実験用パッドを用いて実施する。これら実験用パッドを製造する
ために、11.2 gのセルロース毛羽と、23.7 gのヒドロゲルを、風箱(air box)
中で、寸法12×26cmの金型にわずかな減圧を及ぼすことにより、均質に流動化さ
せる。この組成物をティッシュペーパーで包み、20バールの圧力下で15秒2回圧
縮した。このようにして製造した実験用パッドを水平面に取り付ける。パッドの
中心を決定し、マークを付けた。中央にリング(該リングの内径は6.0 cm、高さ
は4.0 cm)を有するプラスチック製プレートを通して、合成尿素溶液を注ぐ。該
プレートにさらに重りを加えることにより、パッド上の合計荷重が、13.6 g/cm 2 となるようにする。プラスチック製プレートを該パッドに載せ、パッドの中心
が、アプリケーションリングの中心でもあるようにする。80 mlの合成尿素溶液
を3回注ぐ。この合成尿素溶液は、1.14 gの硫酸マグネシウム七水和物と、0.64
gの塩化カルシウムと、8.20 gの塩化ナトリウムと、20 gの尿素とを1kgの脱イ
オン水に溶解させることにより、調製される。該合成尿素溶液は、測定用シリン
ダーで測定し、プレートのリングを通して、パッドに1回注ぐ。同時に、溶液が
パッドに完全に浸透するまでの時間を測定する。測定した時間は、獲得時間1と
して記録する。その後、パッドにプレートの荷重を20分加え、この荷重をさらに
、13.6 g/cm2に維持する。次に、プレートを取り外し、10 g±0.5 gの濾紙(Sc
hleicherおよびSchuell、1450 CV)を中央部に載せ、重り(面積10×10 cm、重
量3.5 kg)を15秒加える。この後、重りを取り外し、濾紙を再び計量する。重量
の差は、再湿潤1として記録する。次に、アプリケーションリング付プラスチッ
ク製プレートを再びパッドに載せ、液体を再度注ぐ。時間を獲得時間2として記
録する。以上の手順を繰り返すが、再湿潤試験では、45±0.5 gの濾紙を使用す
る。再湿潤2を記録する。同じ方法を用いて、獲得時間3を記録する。50 g±0.
5 gの濾紙を使用して、再湿潤3を測定する。
【0131】RAC係数(せん断ゲルの再吸収力係数) RAC係数は、アルミニウム製の皿(直径4cm、リムの高さ3mm)中の1.2 gのポ
リマーと、12.0 gの0.9重量%のNaCl溶液を混合した後、乾燥しないように、被
覆した状態で、サンプルを30分放置して膨潤させることにより、測定する(一般
には、二重に測定する)。1.10 gの予備膨潤ゲルを計量し、プレキシグラス(Pl
exiglas)シリンダー(内径25 mm、高さ33 mm)に導入する。該シリンダーの底
部面は、140μmの篩となっており、プレキシグラスディスクで覆われている。物
質とディスクを含んだシリンダーを計量し、その重量をW1として記録する。次に
、プレキシグラスディスクに金属重り(プレキシグラスディスク+重り=245 g
で、圧力50 g/cm2または4095Paの圧力に相当する)を加え、測定ユニット全体
を、13 mlの0.9重量%NaCl溶液で満たしたペトリ皿(直径100 mm、高さ10 mm)
の中に配置する。60分の膨潤後、測定ユニットをペトリ皿から取り出し、重りを
外して、篩底部に付着した余分な食塩水を除去し、膨潤ゲルおよびプレキシグラ
スディスクを含む測定セルを再度計量し、その重量をW2として記録する。前述し
た二重測定のためにゲル量を導き出した後、残り(11 g)の予備膨潤ゲルをポリ
エチレンバッグ(寸法30×150 mm)に移した後、該バッグの開口末端を真空密封
する。このバッグを、粘着性ストリップを用いて、フィルムバッグテスターに固
定した後、重量2kgのロールでその上を50回(往復25回)転がすことによりロー
ルダウン(Roll-down)試験に付す。こうして得られたせん断ゲルを50 g/cm2
圧力下で前記吸収試験に付し、せん断ゲルの再吸収力を得る。60分間の吸収期間
の前のゲルおよびディスクを含む測定セルの重量をW3として記録し、吸収後の重
量をW4として記録する。再吸収力係数は、ゲルせん断後の吸収と、せん断前の吸
収の比に100を掛けることにより得られる: RAC係数=[(W4−W3)/(せん断ゲルの重量/10)]・100/[(W2−W1)/(
非せん断ゲルの重量/10)]DATGLAP 0.7 psi/0.9 psi(0.7 psi/0.9 psiの圧力に対するゲル層を通じた要 求吸収) DATGLAPを決定する方法は、2つの段階から成る。第1の段階は、米国特許第5
,599,335号に記載されているPUP 0.7 psiの測定と同じ測定セルおよび同じ装置
、ならびに、実質的に同じ方法を用いた、0.7 psi(0.7 psi=4826.5 Pa)の圧
力での、AUL(荷重下の吸収)の測定からなる。ただし、DATGLAP/段階1は、次
の2点がPUPとは異なる: 1.試験物質を、測定セルの篩底部で篩った後、上部に位置するプレキシグラス
リングの高さが0.32 cmであり、その上部面を、測定セルの底部面と同じ篩構造
で被覆する。被覆したリングの外径は5.98 cmとし、ゲルが膨潤したときに、つ
っかえたり詰まったりすることなく、測定セル内を上方に移動できるようにする
。尚、内径は、4.9 cm、高さは0.32 cmである。被覆されたリングには、前記米
国特許に記載されているように、その上部に、重りと共にプラスチック製のカバ
ーを取り付ける。
【0132】 2.DATGLAPに用いられる試験液は、合成尿素ではなく、0.9重量%食塩水である
【0133】 1時間の測定後、測定セル内に残り、かつ、ゲル上に位置する被覆プレキシグ
ラスリングから、第2段階で、重りおよびプラスチック製カバープレートを取り
外し、前述と同じ設計(しかし、第1測定段階のプレキシグラスシリンダーにフ
ィットするように、これより小さな直径の)の新しい測定ユニットに取り替え、
そのまま4時間放置する。第1測定ユニットの篩リング上に配置した第2測定ユ
ニットについて、時間経過による液体の吸収測定を開始する。第2測定セルは、
次の寸法を有する:外径=5.98 cm/内径=5.03 cm。第2測定セルの篩底部に分
布する試験物質は、事前に、プレキシグラスディスク(直径5.018 cm)で被覆し
、重り(プレキシグラスプレート+重り=1331 g→63.7 g/cm2=6606 Pa)で荷
重を加えておく。
【0134】 DATGLAP=(DAAP−TGL/DAAP−正則)・(DAAP−正則/DAAP−TGL)[g/g] DAAP−TGL=4時間後のゲル層を通した圧力に対する要求吸収[g/g] =第2測定セルを用いた第2段階の測定値 DAAP−正則=1時間後の圧力に対する要求吸収[g/g] =第1測定セルを用いた第1段階の測定値 少なくとも10,000、好ましくは、≧100,000、特に、≧200,000、特に好ましく
は、≧300,000のSEF指数を有するポリマー混合物が好ましい。
【0135】 CRC、PUP 0.014 psi、PUP 0.7 psiおよびpup 1.4 psi、PAI(NaCl)およびPAI
(Jayco)は、様々な拘束圧力下での食塩水についてのポリマー混合物の吸収力
を評価するための試験方法である。SFC、SFC指数および吸上性能は、膨潤ゲル層
の浸透性を表すものである。加圧下拡散吸収性およびDATGLAPは、吸収力および
液体輸送を併せて捉えるための試験方法である。RAC係数は、膨潤ポリマー粒子
の機械的安定度を表すものである。加圧下における獲得時間/再湿潤試験は、小
児または失禁用オムツ等の衛生用品におけるポリマー混合物の挙動をシミュレー
トする。
【0136】 衛生用品への用途に有用なのは、特に、16時間、好ましくは、4時間の膨潤後
の圧力吸収指数(NaCl)が、≧100、好ましくは≧130、特に≧150、特に好まし
くは≧180の特定のポリマー混合物である。
【0137】 16時間、好ましくは、4時間の膨潤後の圧力吸収指数(Jayco)が、少なくと
も150、好ましくは≧200、特に≧225、特に好ましくは≧250のポリマー混合物が
特に好ましい。
【0138】 さらに、加圧下拡散吸収性が、少なくとも30 g/g、好ましくは≧40 g/g、特に
≧45 g/g、特に好ましくは、≧50 g/gのポリマー混合物が有利である。
【0139】 また、吸上性能試験で、少なくとも5cm、好ましくは≧8cm、特に≧10cm、特
に好ましくは≧15 cmの吸上距離を示し、しかも、少なくとも5 g、好ましくは
≧8 g、特に≧10 g、特に好ましくは≧13gの吸上力を示すポリマー混合物も有
利である。
【0140】 さらに、加圧下における獲得時間/再湿潤試験で、獲得時間3が、25秒以下、
好ましくは≦20秒、特に≦15秒、最も好ましくは≦10秒で、しかも、再湿潤3が
、9 g以下、好ましくは≦5 g、特に≦3 g、特に好ましくは≦2 gのポリマー
混合物が好ましい。
【0141】 さらに、RAC係数が、少なくとも80、好ましくは≧90、特に≧100、特に好まし
くは≧120であるポリマー混合物が好ましい。
【0142】 さらにまた、DATGLAPが、少なくとも50 g/g、好ましくは≧65 g/g、特に≧80
g/g、特に好ましくは≧90 g/gのポリマー混合物が有利である。
【0143】 特に、上記の好ましい特性を多く兼ね備えているポリマーが好ましい。例えば
、SFC指数が≧10,000、吸上距離が≧5cm、吸上力が少なくとも5 gのポリマー
混合物が好ましい。獲得時間3が25秒以下で、再湿潤3が9 g以下、そして、SF
Cが≧10,000および/または加圧下拡散吸収性が≧30 g/gであるポリマー混合物
が特に好ましい。SFC指数が≧1,000、16時間の膨潤後のPAIが≧150、加圧下拡散
吸収性が、少なくとも30 g/gで、吸上距離が≧5cm、吸上力が≧5 g、獲得時間
3が25秒以下、ならびに、再湿潤3が9 g以下であるポリマー混合物が最も好ま
しい。
【0144】 アクリル酸および/またはメタクリル酸に基づくポリマーIを含んでなるポリ
マー混合物が好ましい。
【0145】 該ポリマーIが架橋ポリアクリル酸であり、そのカルボン酸基の0〜50%が、
アルカリ金属塩および/またはアンモニウム塩として存在するポリマー混合物が
好ましい。
【0146】 同様に、ポリマーIとして、ビニルスルホン酸またはアクリルアミドプロパン
スルホン酸と、アクリル酸またはメタクリル酸との架橋コポリマーを含んでなる
ポリマー混合物が好ましい。
【0147】 さらに、上記ポリマーIが、分子量200〜1,000の範囲内のオリゴ−またはポリ
エチレングリコールのジアクリル酸またはメタクリル酸エステルで架橋されてい
るポリマー混合物が好ましい。
【0148】 ポリマーIIが、各々架橋されたポリエチレンイミン、エチレンイミンでグラフ
トされたポリアミドアミンおよび/またはエチレンイミンでグラフトされたポリ
アミンであるポリマー混合物が好ましい。
【0149】 また、ポリマーIIが、架橋ポリビニルアミンであるポリマー混合物も好ましい
【0150】 さらに、ポリマーIIが、ビニルホルムアミドと、1種以上のモノエチレン性不
飽和化合物とを共重合させ、次いで、脱塩を伴ってもしくは伴わずに加水分解し
た後に、架橋させることにより得られるものである、ポリマー混合物が好ましい
【0151】 ポリマーIIが、ビニルホルムアミドとポリマー化合物とのグラフトコポリマー
であり、これを、脱塩を伴ってもしくは伴わずに加水分解し、その後、架橋させ
て得られるものである、ポリマー混合物が好ましい。
【0152】 さらに、ポリマーIIが、ビニルホルムアミドと、モノエチレン性不飽和モノ−
および/またはポリカルボン酸とのコポリマーであり、これを、脱塩を伴っても
しくは伴わずに加水分解し、次に、加熱による架橋、すなわち、架橋剤を用いな
い自己架橋に付すことにより得られるものである、ポリマー混合物が好ましい。
【0153】 さらに、ポリマーIIが、ビニルホルムアミドと、モノエチレン性不飽和モノ−
および/またはポリカルボン酸とのコポリマーであり、これを、脱塩を伴っても
しくは伴わずに加水分解し、次に、加熱によって架橋した後、ポリビニルアミン
もしくはポリエチレンイミンに基づくカチオン性ポリマーまたはコポリマーおよ
び/または少なくとも1種の二官能性架橋剤で更に架橋することにより得られる
ものである、ポリマー混合物が好ましい。
【0154】 さらにまた、ポリマーIIが、ポリエチレンイミン、エチレンイミンでグラフト
されたポリアミドアミンまたはエチレンイミンでグラフトされたポリアミンであ
り、これを、α,β−不飽和カルボン酸またはエステルとの反応、あるいは、シ
ュトレッカー(Strecker)反応によりポリマー同様に改変した後、それ自体で、
もしくは、少なくとも1種の架橋剤を用いて、熱的に架橋させることにより得ら
れるものである、ポリマー混合物が好ましい。
【0155】 さらに、ポリマーIIが、40〜220、特に70〜160のK値を有するポリビニルアミ
ンを架橋させることにより得られるものである、ポリマー混合物が好ましい。
【0156】 さらに、ポリマーIIが、グループ(1)、(5)、(6)、(7)、(8)お
よび(9)の1種以上の架橋剤を用いて調製されたポリマー混合物が好ましい。
【0157】 酸成分と、アミノ/イミノ成分合計との比が、2:1〜1:8であるポリマー
混合物が好ましい。
【0158】 ポリマーゲルIとポリマーゲルIIを混合することにより得られるポリマー混合
物が好ましい。
【0159】 ポリマーゲルIとポリマー粉末II、またはポリマー粉末IとポリマーゲルIIを
混合することにより得られるポリマー混合物が特に好ましい。
【0160】 粉末状のブレンド成分IまたはIIを、他の成分の反応混合物に添加することに
より得られるポリマー混合物が特に好ましい。
【0161】 さらに、ポリマー粉末Iと、ポリマー粉末IIと、凝集助剤とを含むポリマー混
合物が好ましい。
【0162】 表面後架橋ポリマーIと、表面後架橋ポリマーIIを混合することにより得られ
るポリマー混合物が好ましい。このようにして得られたドメイン構造、アイラン
ド(island)構造および/またはコア−シェル構造を有する粒子内混合物が好ま
しい。
【0163】 さらに、凝集した表面後架橋粉末混合物を含んで成るポリマー混合物が好まし
い。
【0164】 本発明のポリマー混合物は、優れた適用性を有する。これらは、有利なSFC指
数と、塩化ナトリウムだけではなく、Jaycoについても優れたPAI値を有する。さ
らに、これらは、加圧下拡散吸収性が優れている。また、これらは、吸上性能試
験でも良好な結果を示す。同様に、これら混合物の加圧下での獲得時間/再湿潤
試験における優れた結果も特に際立っている。
【0165】 本発明のポリマー混合物は、水および食塩水についての吸収力が優れ、膨潤ゲ
ル層の浸透性が高く、しかも、膨潤ポリマー粒子の機械的安定度が高いことが注
目に値し、従って、水や水性液体、特に、尿または血液等の体液の吸収剤として
、例えば、小児および成人用オムツ、生理用ナプキン、タンポン等の衛生用品に
おいて、非常に有用である。しかし、これらは、農業および園芸における土壌改
良剤として、また、ケーブル外装および水性汚物の濃縮用の水分結合剤としても
用いることができる。
【0166】 以下の実施例により、本発明を説明する。
【0167】実施例1 a)架橋ポリアクリル酸の調製 350 g(4.86モル)のアクリル酸と、分子量400のジアクリル酸ポリエチレング
リコール3.84 gと、0.88 gのペルオキソ二硫酸ナトリウムとを1046.16 gの蒸留
水中に溶解させる。室温で、該溶液を2lのデュワー瓶に移す。デュワー瓶を、
栓で密封するが、この栓は、底部に到達するガス送込管およびガス排出管を備え
ている。該ガス送込管から、窒素を30分通過させることにより、溶存酸素を除去
する。2.92 gの0.3重量%アスコルビン酸溶液を共開始剤として添加し、激しい
窒素流で均質に混合する。重合が開始した後、窒素流を止め、ガス送込管をデュ
ワー瓶から引き抜く。反応完了まで一晩反応させた後、得られたゲルブロックの
一部を肉挽き器で微粉砕し、減圧乾燥室内で、減圧下、85℃にて乾燥させた。さ
らに、第2の部分は、追加処理を施さずに後の実験に使用した。乾燥したゲルを
粉砕し、100μm〜850μmまでの粒度画分に分類した。
【0168】b)エチレングリコールジグリシジルエーテルで架橋したポリビニルアミンの調 2241 gの12.3重量%ポリビニルアミン水溶液(K 85)を、100 gの蒸留水中の1
3.77 gのエチレングリコールジグリシジルエーテル溶液と室温で均質に混合する
。次に、水浴中で、該混合物を75℃に2時間加熱する。得られたゲルの一部を後
の実験に直接使用し、残りは、減圧下、85℃で一晩乾燥する。得られた生成物を
粉砕し、100μm〜850μmまでの粒度画分に分類する。
【0169】c)粉末混合物の調製 各ケースで、a)およびb)で得られ、分類された粉末生成物10 gずつを均質
に混合した。
【0170】実施例2 ゲル−ゲル混合物の調製 実施例1a)に従い調製した非乾燥ポリアクリル酸ゲル86.40 gと、実施例1
b)に従い調製した非乾燥ポリビニルアミンゲル157.30 gとを、市販の肉挽き器
に3回一緒に通過させることにより、互いに均質混合する。得られたゲル混合物
を減圧下、85℃で、一晩乾燥させる。粉砕後、100μm〜850μmまでの粒度画分を
分類する。
【0171】実施例3 実施例1a)に従い調製した非乾燥ポリアクリル酸ゲル64.8 gと、実施例1b
)に従い調製した非乾燥ポリビニルアミンゲル183.5 gとを、市販の肉挽き器に
3回一緒に通過させることにより、互いに均質混合する。得られたゲル混合物を
減圧下、85℃で、一晩乾燥させる。粉砕後、100μm〜850μmまでの粒度画分を分
類する。
【0172】実施例4 100 gの12.5重量%ポリビニルアミン水溶液(K 85)と、4.38 gの蒸留水中の0
.63 gのエチレングリコールジグリシジルエーテル溶液を、室温で均質に混合す
る。次に、実施例1a)に従い調製した微粉状架橋ポリアクリル酸12.5 gを添加
し、同様に、激しく攪拌することにより、均質に混合する。反応混合物を水浴中
で75℃に2時間加熱する。得られたゲルを微粉砕し、減圧下、85℃にて一晩乾燥
させた後、粉砕し、100μm〜850μmまでの粒度画分に分類する。
【0173】実施例5 a)100 gの13.6重量%ポリビニルアミン水溶液(K 85)と、9.93 gの蒸留水中
の0.41 gのN,N’-メチレンビスアクリルアミド溶液を、室温で均質に混合する。
反応混合物を水浴中で75℃に2時間加熱する。得られたゲルを微粉砕し、減圧下
、85℃にて一晩乾燥させた後、粉砕し、100μm〜850μmまでの粒度画分に分類す
る。
【0174】 b)各々のケースで、1a)および5a)に従い得られ、分類された粉末生成物
を10 gずつ、均質に混合した。
【0175】実施例6 a)100 gの37.4重量%ポリエチレンイミン水溶液(分子量:約500,000)を、2.
99 gのエチレングリコールジグリシジルエーテルと室温で均質に混合する。次に
、この混合物を水浴中で75℃に2時間加熱する。得られたゲルの一部は、後の実
験に直接使用し、残りは、減圧下、85℃にて一晩乾燥させる。得られた生成物を
ドライアイスとともに粉砕し、100μm〜850μmまでの粒度画分に分類した。
【0176】 b)各々のケースで、1a)および6a)に従い得られ、分類された粉末生成物
を10 gずつ、均質に混合した。
【0177】 本発明の実施例1〜6のポリマー混合物の有利な適用特性を表1に示す。
【0178】
【表1】
【0179】実施例7 a) 発泡ポリマー材料で十分に断熱された10l容量のポリエチレン容器に、3,4
50gの脱イオン水と、1,400gのアクリル酸を導入する。この溶液に、14gのメ
タクリル酸アリルを攪拌しながら添加し、該溶液に窒素を通過させることにより
、該溶液を不活性化する。約10℃の温度で、50gの脱イオン水に溶解した0.57g
の2,2’-アゾビスアミジノプロパン・ジヒドロクロライドと、50gの脱イオン水
に溶解した69 mgの過酸化水素と、50gの脱イオン水に溶解した27 mgのアスコル
ビン酸とから成る開始剤を連続的に添加し、攪拌する。反応溶液を攪拌せずに静
置し、重合温度を約92℃まで上昇させる。このようにして、固体ゲルが得られる
【0180】 b) 1,000gの6重量%ポリビニルアミン水溶液(K 137)と、240 mlの脱イオ
ン水中4.8gのメチレンビスアクリルアミド溶液とを、室温で均質に混合する。
次に、反応混合物を、攪拌せずに、80℃に6時間維持すると、固体ゲルが得られ
る。
【0181】 c) 前記の2つのゲルを各々機械的に微粉砕し、微粉砕したゲルを共に肉挽き
器に繰返しかけることにより、ゲルの固形分を基準として1:1の比で互いに混
合する。混合したゲルを減圧乾燥室内で、80〜100℃で乾燥させ、粉砕した後、1
06〜850μmに分類する。
【0182】 生成物は、以下の特性を有する: PUP 0.014 psi = 240分後で55.2g/g PUP 0.7 psi = 240分後で51.4g/g PUP 1.4 psi = 240分後で41.7g/g CRC = 20.7g/g SFC = 1,055×107 cm3s/g SFC指数 SFC(0.3 psi) = 1,055×10-7 cm3s/g SFC(0.6 psi) = 315×10-7 cm3s/g SFC(0.9 psi) = 47×10-7 cm3s/g SFC指数 = 378,745 PAI(NaCl) AUL 0.01 psi = 240分後で43.8g/g AUL 0.29 psi = 240分後で41.6g/g AUL 0.57 psi = 240分後で37.9g/g AUL 0.90 psi = 240分後で34.9g/g PAI = 158.2 AUL 0.01 psi = 16時間後で50.3g/g AUL 0.29 psi = 16時間後で47.8g/g AUL 0.57 psi = 16時間後で44.2g/g AUL 0.90 psi = 16時間後で40.7g/g PAI = 183.0 PAI(Jayco) AUL 0.01 psi = 240分後で63.6g/g AUL 0.29 psi = 240分後で58.1g/g AUL 0.57 psi = 240分後で55.3g/g AUL 0.90 psi = 240分後で52.9g/g PAI = 229.9 AUL 0.01 psi = 16時間後で70.4g/g AUL 0.29 psi = 16時間後で64.8g/g AUL 0.57 psi = 16時間後で61.9g/g AUL 0.90 psi = 16時間後で58.3g/g PAI = 255.4 加圧下拡散吸収性=51.6g/g 吸上性能:吸上距離=11 cm 吸上容量=13.1g 加圧下獲得時間/再湿潤: 獲得時間1=38秒 獲得時間2=32秒 獲得時間3=13秒 再湿潤1<0.1g 再湿潤2<0.1g 再湿潤3<1.4g RAC係数=101 DATGLAP=86.2g/g
【0183】表面後架橋ポリマーIの調製 基本ポリマーゲルA 8.0 kgの氷アクリル酸を、40lのプラスチック製バケツ中の24 kgの水で希釈
する。37g(アクリル酸を基準として0.457重量%)のペンタエリトリトールト
リアリルエーテルを攪拌しながら添加した後、窒素を通過させることにより、密
封したバケツを不活性化する。次に、100 mlの水に溶解させた4gの2,2’-アゾ
ビスアミジノプロパン二塩酸塩と、それぞれ同様に100 mlの水に溶解させた460
mgの過酸化水素および170 mgのアスコルビン酸とを添加することにより、重合を
開始させる。反応が終了してから約3時間後、このゲルを機械的に微粉砕する。
【0184】ポリマーA0 基本ポリマーゲルAを減圧下の乾燥室内で、50℃で乾燥させ、コーヒー挽き器
で粉砕し、最終的に100〜800μmに分類する。
【0185】ポリマーA1 ポリマーA0をWaring実験用ミキサーに導入し、次の組成を有する架橋剤溶液を
噴霧する:用いたポリマーを基準として、2.5重量%の1,2-プロパンジオール、2
.5重量%の水、0.2重量%のエチレングリコールジグリシジルエーテル。次に、
この湿った生成物を、空気循環乾燥室内で120℃にて120分熱処理する(temper)。
乾燥した生成物を850μmでスクリーニングすることにより、凝集塊を除去する。
【0186】ポリマーA2 基本ポリマーゲルAを十分な苛性ソーダと混合することにより、使用したアク
リル酸を基準として10モル%の中和を達成する。次に、この部分的に中和したゲ
ルを乾燥、粉砕、篩分けし、A1と同様に、後架橋する。
【0187】ポリマーA3 基本ポリマーゲルAを十分な苛性ソーダと混合することにより、使用したアク
リル酸を基準として20モル%の中和を達成する。次に、この部分的に中和したゲ
ルを乾燥、粉砕、篩分けし、ポリマーA1と同様に、後架橋する。
【0188】ポリマーA4 基本ポリマーゲルAを十分な苛性ソーダと混合することにより、使用したアク
リル酸を基準として30モル%の中和を達成する。次に、この部分的に中和したゲ
ルを乾燥、粉砕、篩分けし、A1と同様に、後架橋する。
【0189】ポリマーA5 基本ポリマーゲルAを十分な苛性ソーダと混合することにより、使用したアク
リル酸を基準として40モル%の中和を達成する。次に、この部分的に中和したゲ
ルを乾燥、粉砕、篩分けし、A1と同様に、後架橋する。
【0190】ポリマーA6 基本ポリマーゲルAを十分な苛性ソーダと混合することにより、使用したアク
リル酸を基準として40モル%の中和を達成する。次に、この部分的に中和したゲ
ルをドラム乾燥機で乾燥し、ピンミル中で粉砕した後、100〜800μmに分類する
。後架橋は、Lodigeミキサー中で、下記組成の架橋剤溶液を、二材料ノズルを介
して、1kgのポリマー粉末に噴霧することにより、実施する:用いたポリマー粉
末を基準として、4重量%のメタノール、6重量%の水、0.2重量%の2-オキサ
ゾリジノン。次に、湿った生成物を、空気循環乾燥室内で、180℃にて90分熱処
理する。乾燥させた生成物を850μmでスクリーニングし、凝集塊を除去する。
【0191】ポリマーA7 基本ポリマーゲルAを、ポリマーA6と同様に中和、乾燥および粉砕する。次に
、Waring実験用ミキサー中で、この粉末に架橋剤溶液を噴霧する。この溶液は、
使用した基本ポリマーを基準として、下記の配分が達成されるような組成を有す
る:0.30重量%の2-オキソテトラヒドロ-1,3-オキサジン、3重量%の1,2-プロ
パンジオール、7重量%の水および0.2重量%のホウ酸。次に、湿ったポリマー
を175℃で60分乾燥させる。
【0192】ポリマーA8 5lの重合用フラスコ中で、1,040gの氷アクリル酸を、2,827gの完全にイオ
ンを含まない水で稀釈する。5.2gのメタクリル酸アリルを攪拌しながらこの溶
液に添加し、密封したフラスコに窒素を通過させることにより、これを不活性化
させる。次に、25 mlの完全にイオンを含まない水に溶解させた0.52gの2,2’-
アゾビスアミジノプロパンニ塩酸塩、12gの完全にイオンを含まない水に溶解さ
せた165 mgの35重量%過酸化水素、ならびに、15 mlの完全にイオンを含まない
水に溶解させた20.8 mgのアスコルビン酸を添加することにより、重合を開始さ
せる。反応の終了から3時間後、ゲルを機械的に微粉砕し、乾燥室内で、減圧下
、50℃で乾燥させ、コーヒー挽き器で粉砕した後、最終的に150〜800μmに分類
する。
【0193】 このようにして得られたポリマーをWaring実験用ミキサーに導入し、下記組成
の架橋剤溶液を噴霧する:用いたポリマーに対して、2.5重量%の1,2-プロパン
ジオール、2.5重量%の水、0.2重量%のエチレングリコールジグリシジルエーテ
ル。次に、湿った生成物を空気循環乾燥室内で、120℃にて120分熱処理する。乾
燥させた生成物を850μmでスクリーニングすることにより、凝集塊を除去する。
【0194】表面後架橋ポリマーIIの調製 ポリマーB1 4.1gのエチレングリコールジグリシジルエーテルを、室温で2,123gの5.5重
量%塩非含有ポリビニルアミン溶液(K 137)に添加して、均質になるまで攪拌
した後、該溶液を60℃で一晩熱処理する。得られたゲルを機械的に微粉砕し、減
圧下で80℃にて乾燥させて、粉砕した後、最終的に150〜800μmに分類する。こ
のポリマーをWaring実験用ミキサーに導入し、用いたポリマーを基準として、下
記の配分が得られるような組成を有する架橋剤溶液を噴霧する:0.2重量%のエ
チレングリコールジグリシジルエーテル、2.5重量%の1,2-プロパンジオールお
よび2.5重量%の水。次に、この湿ったポリマーを空気循環乾燥室内で120℃にて
60分乾燥させる。
【0195】基本ポリマーB 621gの市販のポリエチレンイミン(POLYMIN(登録商標)P、20℃でのB型粘
度が約22,000 mPas)を279gの蒸留水と共に攪拌することにより、均質な溶液を
形成する。100gの蒸留水に溶解させた6.0gのエチレングリコールジグリシジル
エーテルを室温で攪拌し、均質化させる。次に、この混合物を、被覆した形態で
80℃にて6時間熱処理する。得られたゲルを機械的に微粉砕し、減圧下80℃にて
乾燥させて、粉砕した後、150〜850μmに分類する。
【0196】ポリマーB2 基本ポリマーBをWaring実験用ミキサーに導入し、下記組成の架橋剤溶液を噴
霧する:用いたポリマーを基準として、2.5重量%の1,2-プロパンジオール、2.5
重量%の水、0.2重量%のエチレングリコールジグリシジルエーテル。次に、こ
の湿った生成物を、減圧乾燥室内で120℃にて120分熱処理する。乾燥させた生成
物を850μmでスクリーニングすることにより、凝集塊を除去する。
【0197】ポリマーB3 基本ポリマーBをWaring実験用ミキサーに導入し、架橋剤溶液を噴霧する。該
溶液は、用いたポリマーを基準として、下記の配分が得られるような組成を有す
る:0.20重量%のグルタルアルデヒド、3.0重量%の1,2-プロパンジオールおよ
び2.0重量%の水。次に、この湿ったポリマーを120℃で60分乾燥させた後、850
μmでスクリーニングする。
【0198】ポリマーB4 基本ポリマーBをWaring実験用ミキサーに導入し、架橋剤溶液を噴霧する。該
溶液は、用いたポリマーを基準として、下記の配分が得られるような組成を有す
る:0.5重量%のポリアミドアミン樹脂(Hoechst AG製のレサミン(Resamin)(
登録商標)VHW 3608)、2重量%の1,2-プロパンジオールおよび3重量%の水。
次に、この湿ったポリマーを120℃で60分乾燥させた後、850μmでスクリーニン
グする。
【0199】ポリマーB5 基本ポリマーBをWaring実験用ミキサーに導入し、架橋剤溶液を噴霧する。該
溶液は、用いたポリマーを基準として、下記の配分が得られるような組成を有す
る:0.2重量%の2-オキサゾリジノン、3.0重量%の1,2-プロパンジオールおよび
2.0重量%の水。次に、この湿ったポリマーを180℃で60分乾燥させた後、850μm
でスクリーニングする。
【0200】 以上の実施例に従って調製したポリマーを個別に試験し、その結果を以下の表
2にまとめる:
【表2】
【0201】実施例8.1〜8.16 表面後架橋ポリマーAおよびBを用いて、均質な混合物を生成した。各々の実
施例で用いたポリマー、それらのブレンド比、ならびに、混合物の使用測定値を
表3に示す。
【0202】ポリマーIおよびIIの基本ポリマー粉末混合物の表面後架橋: 実施例9.1〜9.3 実施例A0〜A8に従って調製したが表面後架橋は行っていないポリマー粉末を、
実施例BおよびB1に従って調製したポリマー粉末(そこに記載された表面後架橋
は行っていない)と均質に混合し、Waring実験用ミキサー中で、架橋剤溶液(2.
5重量%の1,2-プロパンジオール、0.2重量%のエチレングリコールジグリシジル
エーテルおよび2.5重量%の水)を噴霧した後、120℃で60分乾燥させる。使用し
たポリマーの種類、ブレンド比、ならびに試験結果を以下の表3にまとめる。
【0203】
【表3】
【0204】
【表4】
【0205】実施例10 平均分子量9,000(70g)のポリエチレングリコールとN-ビニルホルムアミド
(30g)とを基材とし、かつK値が42である100gのグラフトコポリマーを900g
の脱塩水で稀釈し、20gの40重量%二硫化ナトリウム溶液および67gの25重量%
水酸化ナトリウム水溶液と共に80℃で攪拌した。さらに、20.1gの25重量%NaOH
溶液を24時間かけて添加した。加水分解率は、高分子電解質滴定によりpH 3.5で
決定した理論の81.4%であった。膜(排除限界3,000 D)を用いた超濾過により
、このポリマー溶液を脱塩した。 200gのほぼ脱塩したポリマー溶液(非揮発物5%)を0.2gのアクリル酸と混
合し、減圧乾燥室において、テフロン(登録商標)被覆トラフ中で、175℃にて1 0分架橋させた。このようにして得られたポリマーは、乾燥しており、容易に粉 砕可能であった。このポリマーと、架橋したポリアクリル酸(基本ポリマーA0) との1:1粉末混合物を、その適用特性について試験した。 吸収容量(30分)[g/g]:32.7 吸収容量(4時間)[g/g]:46.3 CRC(30分)[g/g]:19.2 AAP(0.7 psi)[g/g]:17.0
【0206】実施例11 49.5重量%の固形分を有する50gの高分子量ポリエチレンイミン(平均分子量
:500,000)を、アクリルアミド(98g)およびアクリル酸ヒドロキシエチル(
2g)の100部のコポリマー(K 72.1および固形分14.8重量%)と混合し、Jahnk
e および Kunkelの実験用混練機で1時間混練した。得られたゲルを減圧下で70℃
にて24時間乾燥させた後、粉砕した。 このポリマーと、架橋したポリアクリル酸(実施例1aに従う)との1:1粉末
混合物を、それらの吸収特性について試験した。 吸収容量(30分)[g/g]:26.5 CRC(30分)[g/g]:10.4 AAP(0.3 psi)[g/g]:17.6
【0207】実施例12 K値が91、加水分解率が90.1%、かつ固形分が4重量%である600gの完全にイ
オンを含まないポリビニルアミンホモポリマーを、1gのアクリル酸と実験用混
練機で混合し、100℃で架橋させた。この間、さらに600gのポリビニルアミンを
添加し、合計490gの水を蒸留した。5時間後、このポリマーは、水不溶性であ
った。次に、このゲルを減圧下、75℃で24時間乾燥させた後、粉砕した。このポ
リマーと、架橋したポリアクリル酸(基本ポリマーA0)との1:1粉末混合物を
試験した。 吸収容量(30分)[g/g]:30.3 CRC(30分)[g/g]:15.1 CRC(4時間)[g/g]:23.3 吸収容量(4時間)[g/g]:42.0 AAP(0.7 psi)[g/g]:16.2 PUP(0.7 psi Jayco)[g/g]:15.3 PUP(0.7 psi Jayco、4時間)[g/g]:22.3
【0208】実施例13 K値が85、加水分解率が92.1%、かつ固形分が6.7重量%である500gの完全に
イオンを含まないポリビニルアミンホモポリマーを、1gのアクリル酸メチルと
実験用混練機で混合し、100℃で架橋させた。この間、さらに500gのポリビニル
アミンを添加し、合計360gの水を蒸留した。5時間後、このポリマーは、水不
溶性であった。次に、このゲルを減圧下、75℃で24時間乾燥させた後、粉砕した
。このポリマーと、架橋したポリアクリル酸(基本ポリマーA0)との1:1粉末
混合物を、超吸収剤としての使用について試験した。 吸収容量(30分)[g/g]:28.7 CRC(30分)[g/g]:17.9 AAP(0.3 psi)[g/g]:15.3
【0209】実施例14 200gの完全にイオンを含まないポリビニルアミンホモポリマー溶液(非揮発
物5%)を0.4gの尿素と混合し、減圧乾燥室において、テフロン被覆トラフ中
で、175℃にて10分架橋させた。このようにして得られたポリマーは、185℃での
追加乾燥段階後は脆く、乾燥しており、容易に粉砕可能であった。 このポリマーと、実施例1a)の架橋ポリアクリル酸との1:1粉末混合物を試
験した。 吸収容量(30分)[g/g]:24.9 CRC(30分)[g/g]:10.1 吸収容量(4時間)[g/g]:41.9 CRC(4時間)[g/g]:16.5 AAP(0.7 psi 1時間)[g/g]:15.6
【0210】実施例15 200gの完全にイオンを含まないポリビニルアミンホモポリマー溶液(非揮発
物5%)を0.4gの炭酸プロピレンと混合し、減圧乾燥室において、テフロン被
覆トラフ中で、175℃にて10分架橋させた。得られたポリマーは、185℃での追加
乾燥段階後は脆く、乾燥しており、容易に粉砕可能であった。 このポリマーと、実施例1a)の架橋ポリアクリル酸との1:1粉末混合物を、
超吸収剤としての使用について、試験した。 吸収容量(30分)[g/g]:25.0 CRC(30分)[g/g]:10.6 吸収容量(4時間)[g/g]:40.6 CRC(4時間)[g/g]:16.8 AAP(0.7 psi 1時間)[g/g]:16.4
【0211】実施例16 668.9gのK 137の脱塩ポリビニルアミン(非揮発物2.8%)を、減圧乾燥室に
おいて、テフロン被覆パン中で、185℃にて2時間自己架橋させた。得られた生
成物は、膜のように剥がすことができた。これによって、約20gの固体ポリマー
が得られ、これを分析用ミルで粉砕した。 このポリマーと、架橋ポリアクリル酸(実施例1aに従う)との1:1粉末混合
物をその吸収特性について試験した。 吸収力(30分)[g/g]:48.5 吸収力(4時間)[g/g]:64.3 CRC(30分)[g/g]:25.4 AAP(0.7 psi 1時間)[g/g]:16.8
【0212】実施例17 337.3gのK 137の脱塩ポリビニルアミン(非揮発物2.5%)を、33.37gの実施
例1aに従う25重量%ポリアクリル酸ゲルと、Jahnke および Kunkel実験用混練機
で、室温にて45分混合した(固形分比1:1)。その後、400 mbarの減圧乾燥室
において、テフロン被覆パン中で、窒素下、180℃にて1.5時間にわたり架橋を実
施した。得られた生成物を分析用ミルで粉砕した後、500μ篩で選別した。この
固体ポリマーの吸収特性は次の通りであった: 吸収容量(30分)[g/g]:35.1 吸収容量(4時間)[g/g]:43.9 CRC(30分)[g/g]:11.8 AAP(0.7 psi 1時間)[g/g]:23.8
【0213】実施例18 200gの脱塩ポリビニルアミン(非揮発物2.5%)を、30gの実施例1aに従う25
%ポリアクリル酸ゲルと、Duplex混練機で、室温にて1時間混合した(ポリビニ
ルアミン対超吸収剤の固形分比4:6)後、400 mbarのテフロン被覆パン中で、
窒素下、180℃にて1.5時間にわたり架橋を実施した。 得られた生成物を分析用ミルで粉砕した後、500μ篩で選別した。この固体ポ
リマーの吸収特性は次の通りであった: 吸収容量(30分)[g/g]:30.6 吸収容量(4時間)[g/g]:38.4 CRC(30分)[g/g]:11.2 AAP(0.7 psi )[g/g]:21.6
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年3月14日(2001.3.14)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),BR,CA,J P,MX,PL,US (72)発明者 ディリク−ブレンジンガー、ライナー ドイツ連邦共和国 ディー−69469 ウェ インハイム、ウェインハイマー シュトラ ーセ 44 (72)発明者 シュレーダー、ユルリッヒ ドイツ連邦共和国 ディー−67227 フラ ンケンタール、カルミットシュトラーセ 7 (72)発明者 ハーファート、ノルベルト ドイツ連邦共和国 ディー−63674 アル テンシュタット、オバーガッセ 59 (72)発明者 リーゲル、ユルリッヒ ドイツ連邦共和国 ディー−60386 フラ ンクフルト、シュタイネッカーシュトラー セ 6 Fターム(参考) 3B029 BA18 4C003 AA24 4C098 AA09 CC03 DD05 DD06 DD14 DD19 DD23 DD25 DD26 DD27 DD28 DD29 DD30 4J002 BG01W BG12X BG13X BJ00X GB00

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒドロゲル形成ポリマー混合物であって、 a)酸基を含有するヒドロゲル形成ポリマーIおよび b)アミノ基および/またはイミノ基を含有するヒドロゲル形成ポリマーII、 を含み、 ここで該酸基と該アミノ/イミノ基の合計との比が1:9〜9:1の範囲内にある
    、前記ヒドロゲル形成ポリマー混合物。
  2. 【請求項2】 ヒドロゲル形成ポリマーIが架橋されたポリアクリル酸であ
    り、その場合、0〜50%のカルボキシル基がアルカリ金属塩および/またはアンモ
    ニウム塩として存在する、請求項1に記載のヒドロゲル形成ポリマー混合物。
  3. 【請求項3】 ヒドロゲル形成ポリマーIIが架橋されており、かつポリエチ
    レンイミン、エチレンイミンでグラフトされたポリアミドアミンおよび/または
    エチレンイミンでグラフトされたポリアミンである、請求項1または2に記載の
    ヒドロゲル形成ポリマー混合物。
  4. 【請求項4】 ヒドロゲル形成ポリマーIIが架橋されたポリビニルアミンで
    ある、請求項1または2に記載のヒドロゲル形成ポリマー混合物。
  5. 【請求項5】 ヒドロゲル形成ポリマーが、加水分解度70〜100を有するポ
    リビニルアミンで、その後に熱的に後架橋されたものである、請求項4に記載の
    ヒドロゲル形成ポリマー混合物。
  6. 【請求項6】 ヒドロゲル形成ポリマーIIが、ビニルホルムアミドと1種以
    上のモノエチレン性不飽和化合物とを共重合し、続いて、脱塩を伴ってもしくは
    伴わずに加水分解し、その後架橋することによって得られたものである、請求項
    1または2に記載のヒドロゲル形成ポリマー混合物。
  7. 【請求項7】 ヒドロゲル形成ポリマーIIが、ポリマー化合物へのビニルホ
    ルムアミドのグラフトコポリマーを、その後に脱塩を伴ってもしくは伴わずに加
    水分解し、かつ架橋したものである、請求項1または2に記載のヒドロゲル形成
    ポリマー混合物。
  8. 【請求項8】 ヒドロゲル形成ポリマーIIが、ビニルホルムアミドとモノエ
    チレン性不飽和モノ-および/またはポリカルボン酸とのコポリマーを、その後に
    脱塩を伴ってもしくは伴わずに加水分解し、かつ加熱により架橋したものである
    、請求項1、2および6のいずれか1項に記載のヒドロゲル形成ポリマー混合物
  9. 【請求項9】 ヒドロゲル形成ポリマーIIが、ビニルホルムアミドとモノエ
    チレン性不飽和モノ-および/またはポリカルボン酸とのコポリマーを、脱塩を伴
    ってもしくは伴わずに加水分解し、かつ加熱により架橋し、続いてポリビニルア
    ミンもしくはポリエチレンイミンに基づくカチオン性ポリマーもしくはコポリマ
    ーを用いておよび/または少なくとも1種の二官能性架橋剤を用いてさらに架橋し
    たものである、請求項1、2および6のいずれか1項に記載のヒドロゲル形成ポ
    リマー混合物。
  10. 【請求項10】 ポリマーIIが、α,β-不飽和カルボン酸もしくはエステル
    との反応により、またはシュトレッカー反応によりポリマー類似的に改変され、
    続いて熱的に架橋された、ポリエチレンイミン、エチレンイミンでグラフトされ
    たポリアミドアミン、またはポリアミンである、請求項1〜3のいずれか1項に
    記載のヒドロゲル形成ポリマー混合物。
  11. 【請求項11】 10,000以上のSFC指数を有する、請求項1に記載のヒドロ
    ゲル形成ポリマー混合物。
  12. 【請求項12】 膨潤時間16時間後に100以上のPAI指数(NaCl)を有する、請
    求項1に記載のヒドロゲル形成ポリマー混合物。
  13. 【請求項13】 膨潤時間16時間後に150以上のPAI指数(Jayco)を有する、
    請求項1に記載のヒドロゲル形成ポリマー混合物。
  14. 【請求項14】 30g/g以上の加圧下拡散吸収性を有する、請求項1に記載
    のヒドロゲル形成ポリマー混合物。
  15. 【請求項15】 吸上性能試験において吸上距離が5以上であり、かつ吸上
    容量が少なくとも5gである、請求項1に記載のヒドロゲル形成ポリマー混合物。
  16. 【請求項16】 加圧下における獲得時間/再湿潤試験において、獲得時間3
    が25秒以下であり、再湿潤3が9g以下である、請求項1に記載のヒドロゲル形成
    ポリマー混合物。
  17. 【請求項17】 RAC係数が少なくとも80である、請求項1に記載のヒドロ
    ゲル形成ポリマー混合物。
  18. 【請求項18】 DATGLAPが少なくとも50g/gである、請求項1に記載のヒド
    ロゲル形成ポリマー混合物。
  19. 【請求項19】 ポリマーゲルIとポリマー粉末IIとを混合することによっ
    て、またはポリマー粉末IとポリマーゲルIIとを混合することによって得られる
    、請求項1に記載のヒドロゲル形成ポリマー混合物。
  20. 【請求項20】 粉末としての配合成分IもしくはIIを、他の成分の反応混
    合物に添加することによって得られる、請求項1に記載のヒドロゲル形成ポリマ
    ー混合物。
  21. 【請求項21】 ポリマーIおよびポリマーIIの混合物を80〜200℃にて乾燥
    する際に加水分解度が70〜100であるポリビニルアミンを自己架橋することによ
    って得られたものである、請求項1に記載のヒドロゲル形成ポリマー混合物。
  22. 【請求項22】 水および水性液体に対する吸収材としての請求項1に記載
    のヒドロゲル形成ポリマー混合物の使用方法。
  23. 【請求項23】 体液を吸収させるための衛生用品における請求項1に記載
    のヒドロゲル形成ポリマー混合物の使用方法。
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