JPH05179220A - 耐熱性の接着剤 - Google Patents
耐熱性の接着剤Info
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- JPH05179220A JPH05179220A JP36129191A JP36129191A JPH05179220A JP H05179220 A JPH05179220 A JP H05179220A JP 36129191 A JP36129191 A JP 36129191A JP 36129191 A JP36129191 A JP 36129191A JP H05179220 A JPH05179220 A JP H05179220A
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- JP
- Japan
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- aromatic
- heat
- epoxy resin
- curing agent
- adhesive
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-
- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05K—PRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
- H05K3/00—Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
- H05K3/38—Improvement of the adhesion between the insulating substrate and the metal
- H05K3/386—Improvement of the adhesion between the insulating substrate and the metal by the use of an organic polymeric bonding layer, e.g. adhesive
Landscapes
- Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【構成】(A)トリメリット酸類を主成分とする芳香族
トリカルボン酸成分とジアミノポリシロキサンを主成分
とするジアミン成分とから得られた可溶性の芳香族アミ
ドイミド100重量部、(B)エポキシ樹脂25〜30
0重量部及び、(C)エポキシ硬化剤を含有する接着
剤。 【効果】銅箔などの各種金属箔と耐熱性支持材料(例え
ば耐熱性フィルム、無機シートなど)とを、この接着剤
を介して貼り合わせることが比較的低温で行うことがで
き、硬化した接着剤層が充分な接着力を示すと共に優れ
た耐熱性を示し、剛直でなく柔軟であるので、フレキシ
ブル配線基板、TAB用銅張基板などの接着剤として好
適に使用することができる。
トリカルボン酸成分とジアミノポリシロキサンを主成分
とするジアミン成分とから得られた可溶性の芳香族アミ
ドイミド100重量部、(B)エポキシ樹脂25〜30
0重量部及び、(C)エポキシ硬化剤を含有する接着
剤。 【効果】銅箔などの各種金属箔と耐熱性支持材料(例え
ば耐熱性フィルム、無機シートなど)とを、この接着剤
を介して貼り合わせることが比較的低温で行うことがで
き、硬化した接着剤層が充分な接着力を示すと共に優れ
た耐熱性を示し、剛直でなく柔軟であるので、フレキシ
ブル配線基板、TAB用銅張基板などの接着剤として好
適に使用することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、柔軟性ポリマー成分
として、(A)末端に不飽和基を有していない可溶性の
芳香族ポリアミドイミド、そして、硬化成分として、
(B)エポキシ樹脂、及び、(C)エポキシ硬化剤が樹
脂成分として特定の組成比で含有されている、ボンディ
ングシートとして使用できる耐熱性の接着剤に係わるも
のである。
として、(A)末端に不飽和基を有していない可溶性の
芳香族ポリアミドイミド、そして、硬化成分として、
(B)エポキシ樹脂、及び、(C)エポキシ硬化剤が樹
脂成分として特定の組成比で含有されている、ボンディ
ングシートとして使用できる耐熱性の接着剤に係わるも
のである。
【0002】この発明の耐熱性の接着剤は、銅箔などの
各種金属箔と、耐熱性支持材料(例えば、耐熱性フィル
ム、無機シートなど)とを該接着剤を介してボンディン
グすする際に比較的低温で行うことができ、硬化した接
着剤層が充分な接着力を示すと共に、優れた耐熱性を示
し、剛直でなく柔軟であるので、フレキシブル配線基
板、TAB(Tape Automated Bond
ing)用銅張基板などの製造に使用すれば、その耐熱
性の接着剤を使用して得られた各基板が、その後のハン
ダ処理などの各種の高温処理工程を安心して行うことが
でき、最終製品が激しくカールすることがなく、その品
質を高め製品の不良率を低下させることができる。
各種金属箔と、耐熱性支持材料(例えば、耐熱性フィル
ム、無機シートなど)とを該接着剤を介してボンディン
グすする際に比較的低温で行うことができ、硬化した接
着剤層が充分な接着力を示すと共に、優れた耐熱性を示
し、剛直でなく柔軟であるので、フレキシブル配線基
板、TAB(Tape Automated Bond
ing)用銅張基板などの製造に使用すれば、その耐熱
性の接着剤を使用して得られた各基板が、その後のハン
ダ処理などの各種の高温処理工程を安心して行うことが
でき、最終製品が激しくカールすることがなく、その品
質を高め製品の不良率を低下させることができる。
【0003】
【従来の技術の説明】従来、フレキシブル配線基板は、
エポキシ樹脂やウレタン樹脂などの接着剤を用いて、芳
香族ポリイミドフィルムと銅箔とを貼り合わせることに
よって製造されていることが多かった。しかし、公知の
接着剤を使用して製造されたフレキシブル配線基板は、
その後のハンダ工程で高温に曝されると、接着剤層にお
いて、『ふくれ』や『剥がれ』を生じるという問題があ
り、接着剤の耐熱性を向上させることが望まれていた。
エポキシ樹脂やウレタン樹脂などの接着剤を用いて、芳
香族ポリイミドフィルムと銅箔とを貼り合わせることに
よって製造されていることが多かった。しかし、公知の
接着剤を使用して製造されたフレキシブル配線基板は、
その後のハンダ工程で高温に曝されると、接着剤層にお
いて、『ふくれ』や『剥がれ』を生じるという問題があ
り、接着剤の耐熱性を向上させることが望まれていた。
【0004】耐熱性の接着剤としては、イミド樹脂系の
接着剤が提案されており、例えば、N,N’−(4,
4’−ジフェニルメタン)ビスマレイミドと、4,4’
−ジアミノジフェニルメタンからなる予備縮合物が知ら
れている。しかし、この予備縮合物自体は、脆いため
に、フレキシブル回路用基板用の接着剤としては適して
いない。
接着剤が提案されており、例えば、N,N’−(4,
4’−ジフェニルメタン)ビスマレイミドと、4,4’
−ジアミノジフェニルメタンからなる予備縮合物が知ら
れている。しかし、この予備縮合物自体は、脆いため
に、フレキシブル回路用基板用の接着剤としては適して
いない。
【0005】前記欠点を改良する方法として、ベンゾフ
ェノンテトラカルボン酸と芳香族ジアミンとから得られ
る芳香族ポリイミドとポリビスマレイミドとを混合した
樹脂組成物から接着性フィルム(ドライフィルム又はボ
ンディングシート)を形成しその接着性フィルムを耐熱
性フィルムと銅箔との間に挟み込んで熱圧着する方法が
提案されている。(特開昭62−232475号公報お
よび特開昭62−235382号公報を参照)
ェノンテトラカルボン酸と芳香族ジアミンとから得られ
る芳香族ポリイミドとポリビスマレイミドとを混合した
樹脂組成物から接着性フィルム(ドライフィルム又はボ
ンディングシート)を形成しその接着性フィルムを耐熱
性フィルムと銅箔との間に挟み込んで熱圧着する方法が
提案されている。(特開昭62−232475号公報お
よび特開昭62−235382号公報を参照)
【0006】しかし、前記の接着性フィルムはその軟化
点が180℃以上であり、耐熱性フィルムと銅箔との接
着を、約260〜280℃程度の高い温度下で、しかも
30〜60kg/cm2程度の高い圧力下で行う必要が
あり、このような接着条件では、有機樹脂製の圧着ロー
ルを使用して連続的に、耐熱性フィルムと銅箔とをラミ
ネートすることが極めて困難であり、実用性という点で
問題であった。
点が180℃以上であり、耐熱性フィルムと銅箔との接
着を、約260〜280℃程度の高い温度下で、しかも
30〜60kg/cm2程度の高い圧力下で行う必要が
あり、このような接着条件では、有機樹脂製の圧着ロー
ルを使用して連続的に、耐熱性フィルムと銅箔とをラミ
ネートすることが極めて困難であり、実用性という点で
問題であった。
【0007】一方、配線板等の電子部品のコーティング
用組成物として、芳香族ポリイミド等にエポキシ樹脂を
配合した樹脂溶液(ワニス)が、前記樹脂硬化物からな
る耐熱性コーティング層と配線板等との接着性を改良す
るために、種々提案されているが、公知のコーティング
組成物は、前述のような銅張基板の製造における『銅箔
と芳香族ポリイミドフィルムとを接着するための接着
剤』としては、貼り合わせ又は硬化の温度が高くなった
り、芳香族ポリイミドとエポキシ樹脂との相溶性又は芳
香族ポリイミドと溶媒との相溶性が低かったり、あるい
は接着・硬化した後の接着剤層が柔軟でなかったりとい
う問題があり、実際に接着剤として使用できるものでは
なかった。
用組成物として、芳香族ポリイミド等にエポキシ樹脂を
配合した樹脂溶液(ワニス)が、前記樹脂硬化物からな
る耐熱性コーティング層と配線板等との接着性を改良す
るために、種々提案されているが、公知のコーティング
組成物は、前述のような銅張基板の製造における『銅箔
と芳香族ポリイミドフィルムとを接着するための接着
剤』としては、貼り合わせ又は硬化の温度が高くなった
り、芳香族ポリイミドとエポキシ樹脂との相溶性又は芳
香族ポリイミドと溶媒との相溶性が低かったり、あるい
は接着・硬化した後の接着剤層が柔軟でなかったりとい
う問題があり、実際に接着剤として使用できるものでは
なかった。
【0008】
【この発明が解決しようとする課題】この発明の目的
は、前述の公知の接着剤における問題点が解消されてい
て、接着性フィルム(ボンディングシート)を容易に形
成することができ、そのボンディングシート自体に、フ
レキシブル性(柔軟性)があり、しかも、タック性があ
り、銅箔のラミネートおよび接着剤層の硬化からなる工
程を経て、耐熱性フィルムと各種金属箔とを好適に貼り
合わせて優れた性能の積層体を得ることができる『高温
度での高い接着性を示すボンディングシートとして使用
できる耐熱性接着剤』を提供することを目的とするもの
である。
は、前述の公知の接着剤における問題点が解消されてい
て、接着性フィルム(ボンディングシート)を容易に形
成することができ、そのボンディングシート自体に、フ
レキシブル性(柔軟性)があり、しかも、タック性があ
り、銅箔のラミネートおよび接着剤層の硬化からなる工
程を経て、耐熱性フィルムと各種金属箔とを好適に貼り
合わせて優れた性能の積層体を得ることができる『高温
度での高い接着性を示すボンディングシートとして使用
できる耐熱性接着剤』を提供することを目的とするもの
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、(A)トリ
メリット酸類を主成分とする(好ましくは60モル%以
上、特に80〜100モル%含有する。)芳香族トリカ
ルボン酸成分とジアミノポリシロキサンを主成分とする
(好ましくは20モル%以上、特に30〜80モル%含
有する)ジアミン成分とから得られた一般式(1)
メリット酸類を主成分とする(好ましくは60モル%以
上、特に80〜100モル%含有する。)芳香族トリカ
ルボン酸成分とジアミノポリシロキサンを主成分とする
(好ましくは20モル%以上、特に30〜80モル%含
有する)ジアミン成分とから得られた一般式(1)
【0010】
【化2】
【0011】〔但し、Aはジアミン化合物の2個のアミ
ノ基を除いた二価の残基(好ましくは40〜80モル%
がジアミノポリシロキサンの2個のアミノ基を除いた二
価の残基であり、残部がその他のジアミン化合物に基づ
く二価の残基である。)を示し、Arは芳香族トリカル
ボン酸の3個のカルボキシル基を除いた三価の芳香族残
基(Arは主として、好ましくは60%以上がトリメリ
ット酸から3個のカルボキシル基を除いた三価のベンゼ
ン環残基であり、残部が他の芳香族トリカルボン酸類に
基づく三価の芳香族残基である。)を示し、さらに、Y
は水素、又はメチル基を示す。〕で示される反復単位を
80%以上(好ましくは90〜100%)含有する可溶
性の芳香族ポリアミドイミド100重量部、(B)エポ
キシ樹脂25〜300重量部(好ましくは30〜250
重量部)、および、(C)エポキシ硬化剤(好ましくは
エポキシ樹脂100重量部に対して0.01〜110重
量部、特に0.05〜100重量部)が、樹脂成分とし
て、含有されていることを特徴とする耐熱性の接着剤に
関する。
ノ基を除いた二価の残基(好ましくは40〜80モル%
がジアミノポリシロキサンの2個のアミノ基を除いた二
価の残基であり、残部がその他のジアミン化合物に基づ
く二価の残基である。)を示し、Arは芳香族トリカル
ボン酸の3個のカルボキシル基を除いた三価の芳香族残
基(Arは主として、好ましくは60%以上がトリメリ
ット酸から3個のカルボキシル基を除いた三価のベンゼ
ン環残基であり、残部が他の芳香族トリカルボン酸類に
基づく三価の芳香族残基である。)を示し、さらに、Y
は水素、又はメチル基を示す。〕で示される反復単位を
80%以上(好ましくは90〜100%)含有する可溶
性の芳香族ポリアミドイミド100重量部、(B)エポ
キシ樹脂25〜300重量部(好ましくは30〜250
重量部)、および、(C)エポキシ硬化剤(好ましくは
エポキシ樹脂100重量部に対して0.01〜110重
量部、特に0.05〜100重量部)が、樹脂成分とし
て、含有されていることを特徴とする耐熱性の接着剤に
関する。
【0012】この発明で樹脂成分の1成分として使用さ
れる可溶性である芳香族ポリアミドイミド(A)は、例
えば、トリメリット酸類を主成分とする(好ましくは約
60モル%以上、特に80〜100モル%含有する)芳
香族トリカルボン酸成分と、ジアミノポリシロキサンを
主成分とする(好ましくは80モル%以上、特に90〜
100モル%含有する)ジアミン成分とを、略等モル、
有機極性溶媒中で重合して得られる可溶性の芳香族ポリ
アミドイミドである。
れる可溶性である芳香族ポリアミドイミド(A)は、例
えば、トリメリット酸類を主成分とする(好ましくは約
60モル%以上、特に80〜100モル%含有する)芳
香族トリカルボン酸成分と、ジアミノポリシロキサンを
主成分とする(好ましくは80モル%以上、特に90〜
100モル%含有する)ジアミン成分とを、略等モル、
有機極性溶媒中で重合して得られる可溶性の芳香族ポリ
アミドイミドである。
【0013】前記の芳香族ポリアミドイミドは、対数粘
度(測定濃度:0.5g/100ミリリットル溶媒、溶
媒:N−メチル−2−ピロリドン、測定温度:30℃)
が0.2〜3.0であることが好ましい。
度(測定濃度:0.5g/100ミリリットル溶媒、溶
媒:N−メチル−2−ピロリドン、測定温度:30℃)
が0.2〜3.0であることが好ましい。
【0014】芳香族ポリアミドイミド(A)の製造に使
用されるトリメリット酸類およびトリメリット酸類と共
に使用される芳香族トリカルボン酸類としては、一般式
(2)
用されるトリメリット酸類およびトリメリット酸類と共
に使用される芳香族トリカルボン酸類としては、一般式
(2)
【0015】
【化3】 または、一般式(3)
【0016】
【化4】
【0017】[但し、一般式(2)および(3)におい
て、Arは三価の芳香族残基であり、R は水素又は低
級アルキル基である。]で示される芳香族トリカルボン
酸又はそのモノエステル化物[一般式(2)]、あるい
は、芳香族トリカルボン酸無水物[一般式(3)]であ
ればよい。
て、Arは三価の芳香族残基であり、R は水素又は低
級アルキル基である。]で示される芳香族トリカルボン
酸又はそのモノエステル化物[一般式(2)]、あるい
は、芳香族トリカルボン酸無水物[一般式(3)]であ
ればよい。
【0018】前記のArとしては、例えば、
【0019】
【化5】
【0020】などの三価の芳香族残基を挙げることがで
きる。一般式(2)および(3)で表される芳香族トリ
カルボン酸類としては、例えば、3,4,3’−トリメ
リット酸又はその酸無水物、或いはその酸のモノメチル
エステル化物を代表的なものとして挙げることができる
と共に、さらに、1,2,8−ベンゼントリカルボン酸
又はその酸無水物、1,2,4−、1,4,5−、又は
2,3,6−ナフタリントリカルボン酸又はそれらの酸
無水物、3,4,4’−ベンゾフェノントリカルボン酸
又はその酸無水物、3,4,4’−ビフェニルトリカル
ボン酸又はその酸無水物、あるいは、それらの酸のモノ
メチルエステル化物などを挙げることができる。
きる。一般式(2)および(3)で表される芳香族トリ
カルボン酸類としては、例えば、3,4,3’−トリメ
リット酸又はその酸無水物、或いはその酸のモノメチル
エステル化物を代表的なものとして挙げることができる
と共に、さらに、1,2,8−ベンゼントリカルボン酸
又はその酸無水物、1,2,4−、1,4,5−、又は
2,3,6−ナフタリントリカルボン酸又はそれらの酸
無水物、3,4,4’−ベンゾフェノントリカルボン酸
又はその酸無水物、3,4,4’−ビフェニルトリカル
ボン酸又はその酸無水物、あるいは、それらの酸のモノ
メチルエステル化物などを挙げることができる。
【0021】なお、芳香族ポリアミドイミド(A)の製
造において、溶解性の優れた高分子量の芳香族ポリアミ
ドイミドが得られるという特徴を損なわない範囲で、芳
香族トリカルボン酸類の他に、芳香族ジカルボン酸、又
は芳香族テトラカルボン酸類が少ない割合(芳香族トリ
カルボン酸1モル当たり、芳香族ジカルボン酸又は芳香
族テトラカルボン酸類0.3モル以下、特に0.2モル
以下の割合)で併用されていてもよい。
造において、溶解性の優れた高分子量の芳香族ポリアミ
ドイミドが得られるという特徴を損なわない範囲で、芳
香族トリカルボン酸類の他に、芳香族ジカルボン酸、又
は芳香族テトラカルボン酸類が少ない割合(芳香族トリ
カルボン酸1モル当たり、芳香族ジカルボン酸又は芳香
族テトラカルボン酸類0.3モル以下、特に0.2モル
以下の割合)で併用されていてもよい。
【0022】前記の芳香族ジカルボン酸としては、テレ
フタル酸、2−メチルテレフタル酸、イソフタル酸、ナ
フタレンジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボ
ン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸、
4,4’−ジフェニルメタンジカルボン酸、4,4’−
ジフェニルスルフォンジカルボン酸、4,4’−ベンゾ
フェノンジカルボン酸等を挙げることができる。また、
前記の芳香族テトラカルボン酸類としては、ビフェニル
テトラカルボン酸又はその酸二無水物、ジフェニルエー
テルテトラカルボン酸又はその酸二無水物、ナフタレン
テトラカルボン酸又はその酸二無水物等を挙げることが
できる。前記の芳香族ポリアミドイミドの製法で使用さ
れるジアミノポリシロキサンとしては、例えば、一般式
(4)
フタル酸、2−メチルテレフタル酸、イソフタル酸、ナ
フタレンジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボ
ン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸、
4,4’−ジフェニルメタンジカルボン酸、4,4’−
ジフェニルスルフォンジカルボン酸、4,4’−ベンゾ
フェノンジカルボン酸等を挙げることができる。また、
前記の芳香族テトラカルボン酸類としては、ビフェニル
テトラカルボン酸又はその酸二無水物、ジフェニルエー
テルテトラカルボン酸又はその酸二無水物、ナフタレン
テトラカルボン酸又はその酸二無水物等を挙げることが
できる。前記の芳香族ポリアミドイミドの製法で使用さ
れるジアミノポリシロキサンとしては、例えば、一般式
(4)
【0023】
【化6】
【0024】(但し、式中、R0は二価の炭化水素残基
を示し、R1、R2、R3及びR4は炭素数1〜4の低
級アルキル基又はフェニル基を示し、pは3〜60、特
に5〜50の整数を示す。)で示されるジアミノポリシ
ロキサンを好適に挙げることができる。
を示し、R1、R2、R3及びR4は炭素数1〜4の低
級アルキル基又はフェニル基を示し、pは3〜60、特
に5〜50の整数を示す。)で示されるジアミノポリシ
ロキサンを好適に挙げることができる。
【0025】一般式(4)で示されるジアミノポリシロ
キサンは、一般式(4)中のR0が炭素数2〜6個、特
に3〜5個の『複数のメチレン基』またはフェニレン基
からなる2価の炭化水素残基であり、R1〜R4がメチ
ル基、エチル基、プロピル基などの炭素数1〜5個の低
級アルキル基またはフェニル基であることが好ましく、
さらに、pが5〜20、特に5〜15程度であることが
好ましい。
キサンは、一般式(4)中のR0が炭素数2〜6個、特
に3〜5個の『複数のメチレン基』またはフェニレン基
からなる2価の炭化水素残基であり、R1〜R4がメチ
ル基、エチル基、プロピル基などの炭素数1〜5個の低
級アルキル基またはフェニル基であることが好ましく、
さらに、pが5〜20、特に5〜15程度であることが
好ましい。
【0026】前記の芳香族ポリアミドイミドの製造にお
いてジアミノポリシロキサンと共に併用されるジアミン
成分としては、例えば、ビフェニル系ジアミン、ジフェ
ニルエーテル系ジアミン、ベンゾフェノン系ジアミン、
ジフェニルスルホン系ジアミン、ジフェニルメタン系ジ
アミン、ジフェニルプロパン系ジアミン、2,2−ビス
(フェニル)ヘキサフルオロプロパン系ジアミン、ジフ
ェニレンスルホン系ジアミン、ジ(フェノキシ)ベンゼ
ン系ジアミン、ジ(フェニル)ベンゼン系ジアミン、
2,2−ビス(フェノキシフェニル)プロパン系ジアミ
ン、ビス(フェノキシフェニル)スルホン系ジアミン、
ジ(フェノキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン系ジ
アミンなどの『芳香族環(ベンゼン環等)を2個以上、
特に2〜5個有する芳香族ジアミン化合物』を好適に挙
げることができる。
いてジアミノポリシロキサンと共に併用されるジアミン
成分としては、例えば、ビフェニル系ジアミン、ジフェ
ニルエーテル系ジアミン、ベンゾフェノン系ジアミン、
ジフェニルスルホン系ジアミン、ジフェニルメタン系ジ
アミン、ジフェニルプロパン系ジアミン、2,2−ビス
(フェニル)ヘキサフルオロプロパン系ジアミン、ジフ
ェニレンスルホン系ジアミン、ジ(フェノキシ)ベンゼ
ン系ジアミン、ジ(フェニル)ベンゼン系ジアミン、
2,2−ビス(フェノキシフェニル)プロパン系ジアミ
ン、ビス(フェノキシフェニル)スルホン系ジアミン、
ジ(フェノキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン系ジ
アミンなどの『芳香族環(ベンゼン環等)を2個以上、
特に2〜5個有する芳香族ジアミン化合物』を好適に挙
げることができる。
【0027】芳香族ポリアミドイミド(A)の製造にお
いて使用する有機極性溶媒としては、例えば、N,N−
ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミ
ド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチル
ホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドンなどのアミ
ド系溶媒、スルホラン、ジメチルスルホキシド、ジエチ
ルスルホキシド、ジメチルスルホン、ジエチルスルホ
ン、ヘキサメチルスルホルアミドなどの硫黄原子を含有
する溶媒、クレゾール、フェノール、キシレノールなど
のフェノール系溶媒、アセトン、メタノール、エタノー
ル、エチレングリコール、ジオキサン、テトラヒドロフ
ランなどの酸素原子を分子内に有する溶媒、ピリジン、
テトラメチル尿素などのその他の溶媒を挙げることがで
きる。
いて使用する有機極性溶媒としては、例えば、N,N−
ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミ
ド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチル
ホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドンなどのアミ
ド系溶媒、スルホラン、ジメチルスルホキシド、ジエチ
ルスルホキシド、ジメチルスルホン、ジエチルスルホ
ン、ヘキサメチルスルホルアミドなどの硫黄原子を含有
する溶媒、クレゾール、フェノール、キシレノールなど
のフェノール系溶媒、アセトン、メタノール、エタノー
ル、エチレングリコール、ジオキサン、テトラヒドロフ
ランなどの酸素原子を分子内に有する溶媒、ピリジン、
テトラメチル尿素などのその他の溶媒を挙げることがで
きる。
【0028】この発明の耐熱性の接着剤において使用さ
れエポキシ樹脂(B)としては、例えば、ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹
脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジル
エーテルエポキシ樹脂、グリシジルエステルエポキシ樹
脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、或いは、芳香族
ジアミンとエピクロルヒドリンなどのエポキシ化合物と
の反応物〔例えば、メタキシレンジアミンとエピクロル
ヒドリンとの反応物(4個のグリシジル基を有する多官
能性エポキシ樹脂、三菱瓦斯化学株式会社製の『テトラ
ッド−X』等)、又はジアミノフェノール系化合物とエ
ピクロルヒドリンなどのエポキシ化合物との反応物(3
個のグリシジル基を有する多官能性エポキシ樹脂、住友
化学株式会社製の『ELM−100』等)の『3個以上
のエポキシ基を有する多官能性エポキシ化合物』〕を挙
げることができ、前述の各種のエポキシ樹脂を複数併用
することもできる。この発明では、エポキシ樹脂は、2
5℃で液状であり、その溶液粘度が10000センチポ
イズ以下、特に100〜6000センチポイズであるも
のが好ましい。
れエポキシ樹脂(B)としては、例えば、ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹
脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジル
エーテルエポキシ樹脂、グリシジルエステルエポキシ樹
脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、或いは、芳香族
ジアミンとエピクロルヒドリンなどのエポキシ化合物と
の反応物〔例えば、メタキシレンジアミンとエピクロル
ヒドリンとの反応物(4個のグリシジル基を有する多官
能性エポキシ樹脂、三菱瓦斯化学株式会社製の『テトラ
ッド−X』等)、又はジアミノフェノール系化合物とエ
ピクロルヒドリンなどのエポキシ化合物との反応物(3
個のグリシジル基を有する多官能性エポキシ樹脂、住友
化学株式会社製の『ELM−100』等)の『3個以上
のエポキシ基を有する多官能性エポキシ化合物』〕を挙
げることができ、前述の各種のエポキシ樹脂を複数併用
することもできる。この発明では、エポキシ樹脂は、2
5℃で液状であり、その溶液粘度が10000センチポ
イズ以下、特に100〜6000センチポイズであるも
のが好ましい。
【0029】また、この発明の耐熱性の接着剤で使用さ
れるエポキシ硬化剤(C)としては、イミダゾール類、
第3級アミン類、トリフェニルフォスフィン類などのア
ニオン重合型硬化剤、ジシアンジアミド類、ヒドラジン
類、芳香族ジアミン類等のアニオン重合型硬化剤、ポリ
フェノール型硬化剤、フェノールノボラック型硬化剤等
の重付加型硬化剤、有機過酸化物などを挙げることがで
きる。前記のエポキシ硬化剤は、その使用割合を適宜決
めることができるが、エポキシ樹脂100重量部に対し
て0.01〜110重量部、特に、0.03〜100重
量部程度の割合で使用することことが好ましい。
れるエポキシ硬化剤(C)としては、イミダゾール類、
第3級アミン類、トリフェニルフォスフィン類などのア
ニオン重合型硬化剤、ジシアンジアミド類、ヒドラジン
類、芳香族ジアミン類等のアニオン重合型硬化剤、ポリ
フェノール型硬化剤、フェノールノボラック型硬化剤等
の重付加型硬化剤、有機過酸化物などを挙げることがで
きる。前記のエポキシ硬化剤は、その使用割合を適宜決
めることができるが、エポキシ樹脂100重量部に対し
て0.01〜110重量部、特に、0.03〜100重
量部程度の割合で使用することことが好ましい。
【0030】この発明の耐熱性の接着剤は芳香族ポリア
ミドイミド(A)、エポキシ樹脂(B)、およびエポキ
シ硬化剤(C)からなる特定の組成比の樹脂成分が、主
成分として(90重量%以上、特に95〜100重量
%)含有されている樹脂組成物であればよいが、前記の
全樹脂成分が、適当な有機極性溶媒中に、特に3〜50
重量%、さらに好ましくは5〜40重量%の濃度で、均
一に溶解されている耐熱性接着剤の溶液組成物であって
もよい。
ミドイミド(A)、エポキシ樹脂(B)、およびエポキ
シ硬化剤(C)からなる特定の組成比の樹脂成分が、主
成分として(90重量%以上、特に95〜100重量
%)含有されている樹脂組成物であればよいが、前記の
全樹脂成分が、適当な有機極性溶媒中に、特に3〜50
重量%、さらに好ましくは5〜40重量%の濃度で、均
一に溶解されている耐熱性接着剤の溶液組成物であって
もよい。
【0031】前記の耐熱性の接着剤の溶液組成物は、そ
の溶液粘度(30℃)が、0.1〜10000ポイズ、
特に好ましくは0.2〜5000ポイズ、さらに好まし
くは1〜1000ポイズ程度であることが好ましい。
の溶液粘度(30℃)が、0.1〜10000ポイズ、
特に好ましくは0.2〜5000ポイズ、さらに好まし
くは1〜1000ポイズ程度であることが好ましい。
【0032】また、前記の溶液組成物は、未硬化の樹脂
成分のみの組成物の軟化点(熱板上で軟化が開始する温
度)が、150℃以下、特に120℃以下、さらに好ま
しくは100℃以下であることが好ましく、130〜4
00℃、特に140〜350℃の硬化温度に加熱するこ
とによって硬化できるものであることが好ましい。
成分のみの組成物の軟化点(熱板上で軟化が開始する温
度)が、150℃以下、特に120℃以下、さらに好ま
しくは100℃以下であることが好ましく、130〜4
00℃、特に140〜350℃の硬化温度に加熱するこ
とによって硬化できるものであることが好ましい。
【0033】この発明の耐熱性の接着剤を調製する際に
使用する有機極性溶媒は、前述の芳香族ポリアミドイミ
ドの製造において使用される重合用の有機極性溶媒をそ
のまま使用することができるが、例えば、ジオキサン、
テトラヒドロフランなどの酸素原子を分子内に有する有
機極性溶媒を使用することが特に好ましい。
使用する有機極性溶媒は、前述の芳香族ポリアミドイミ
ドの製造において使用される重合用の有機極性溶媒をそ
のまま使用することができるが、例えば、ジオキサン、
テトラヒドロフランなどの酸素原子を分子内に有する有
機極性溶媒を使用することが特に好ましい。
【0034】前記の耐熱性の接着剤の溶液は、適当な金
属箔、芳香族ポリイミドフィルム、芳香族ポリエステル
等の耐熱性フィルム面に塗布し、その塗布層を60〜1
40℃の温度で0.5〜100分間乾燥することによっ
て溶媒が実質的に除去された(好ましくは溶媒残存率が
1重量%以下である)未硬化状態の耐熱性の接着剤のシ
ート(厚さ約1〜200μmであるドライフィルム又は
ボンディングシート)を形成することができる。
属箔、芳香族ポリイミドフィルム、芳香族ポリエステル
等の耐熱性フィルム面に塗布し、その塗布層を60〜1
40℃の温度で0.5〜100分間乾燥することによっ
て溶媒が実質的に除去された(好ましくは溶媒残存率が
1重量%以下である)未硬化状態の耐熱性の接着剤のシ
ート(厚さ約1〜200μmであるドライフィルム又は
ボンディングシート)を形成することができる。
【0035】前記のボンディングシートは、好適な柔軟
性を有しており、紙管などに巻きつけたり、または、打
ち抜き法などの穴開け加工をすることもでき、さらに、
剥離性フィルム上に未硬化の耐熱性の接着剤のシート層
が形成されている積層シートと、転写先用の耐熱性フィ
ルムとを重ね合わせて、約20〜140℃の温度に加熱
された一対のラミネートロール間を通すことによって、
転写先用の耐熱性フィルム上に耐熱性接着剤のシート層
を転写することも可能である。
性を有しており、紙管などに巻きつけたり、または、打
ち抜き法などの穴開け加工をすることもでき、さらに、
剥離性フィルム上に未硬化の耐熱性の接着剤のシート層
が形成されている積層シートと、転写先用の耐熱性フィ
ルムとを重ね合わせて、約20〜140℃の温度に加熱
された一対のラミネートロール間を通すことによって、
転写先用の耐熱性フィルム上に耐熱性接着剤のシート層
を転写することも可能である。
【0036】この発明の耐熱性の接着剤を使用して耐熱
性フィルムと金属箔とを接合させて銅張基板などの積層
体を形成するには、例えば、耐熱性の接着剤のフィルム
又はシートを介して、耐熱性フィルムと金属箔とを10
0〜180℃の温度でラミネートして、さらに、そのラ
ミネートされたものを、80〜350℃の温度で1〜3
0時間加熱して、接着剤層を加熱硬化させることによっ
て、前述の積層体を容易に連続的に製造することができ
る。
性フィルムと金属箔とを接合させて銅張基板などの積層
体を形成するには、例えば、耐熱性の接着剤のフィルム
又はシートを介して、耐熱性フィルムと金属箔とを10
0〜180℃の温度でラミネートして、さらに、そのラ
ミネートされたものを、80〜350℃の温度で1〜3
0時間加熱して、接着剤層を加熱硬化させることによっ
て、前述の積層体を容易に連続的に製造することができ
る。
【0037】この発明の耐熱性の接着剤は、芳香族ポリ
イミドフィルム、ポリアミドフィルム、ポリエーテルエ
ーテルケトン、PEEKフィルム、ポリエーテルスルホ
ンフィルムなどの耐熱性フィルムと、銅箔などの適当な
金属箔と接合するために好適に使用することができる。
イミドフィルム、ポリアミドフィルム、ポリエーテルエ
ーテルケトン、PEEKフィルム、ポリエーテルスルホ
ンフィルムなどの耐熱性フィルムと、銅箔などの適当な
金属箔と接合するために好適に使用することができる。
【0038】
【実施例】以下、実施例を示し、この発明をさらに詳し
く説明する。以下の実施例において、対数粘度(η
inh)は、濃度が0.5g/100ml溶媒となるよ
うに、芳香族ポリアミドイミドを、N−メチル−2−ピ
ロリドンに均一に溶解して溶液を調製し、その溶液の溶
液粘度および溶媒の粘度を30℃で測定して下記の計算
式で算出された値である。
く説明する。以下の実施例において、対数粘度(η
inh)は、濃度が0.5g/100ml溶媒となるよ
うに、芳香族ポリアミドイミドを、N−メチル−2−ピ
ロリドンに均一に溶解して溶液を調製し、その溶液の溶
液粘度および溶媒の粘度を30℃で測定して下記の計算
式で算出された値である。
【0039】
【式1】
【0040】また、接着剤の作業性は、耐熱性の接着剤
を使用して種々の積層体を形成する工程において、タッ
ク性(保護用フィルムとのタック性)、積層体のパンチ
ング性、及び加熱接着時の作業性を総合的に評価したも
のであり、○は良を示し、△は普通であり、×は不良を
示す。そして、ボンディングシートの接着強度は、イン
テスコ社製の引張り試験機を用いて、剥離速度50mm
/分でT型剥離試験を行って測定した結果である。
を使用して種々の積層体を形成する工程において、タッ
ク性(保護用フィルムとのタック性)、積層体のパンチ
ング性、及び加熱接着時の作業性を総合的に評価したも
のであり、○は良を示し、△は普通であり、×は不良を
示す。そして、ボンディングシートの接着強度は、イン
テスコ社製の引張り試験機を用いて、剥離速度50mm
/分でT型剥離試験を行って測定した結果である。
【0041】参考例1 〔芳香族ポリアミドイミドAの製造〕温度計、真空系に
連結した留出口及び攪拌機を備えた2リットルのオート
クレーブ中に、トリメリット酸無水物88.4g(0.
2モル)、一般式(4)で示されるジアミノポリシロキ
サン(R0:−CH2CH2CH2−、R1〜R4:−
CH3、p:9)105.6g(0.12モル)、2,
2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プ
ロパン32.84g(0.08モル)及びスルホラン6
80gを仕込んだ。反応液中のモノマー成分をスルホラ
ン中で270℃の温度に高め、この温度で2時間攪拌し
て、留出口から生成水及びスルホランの一部を連続的に
留出させながら、重合およびイミド化して、可溶性の芳
香族ポリアミドイミドAが25重量%含有していて均一
に溶解している溶液を調製した。この芳香族ポリアミド
イミドAは、一般式(1)で示される繰返単位[一般式
(1)中のAは前記の一般式(4)で示されるジアミノ
ポリシロキサン及び2,2−ビス〔4−(4−アミノフ
ェノキシ)フェニル〕プロパンに基づく残基であり、従
って一般式(1)中のYは水素原子である]を有するで
ポリマーであり、イミド化率が実質的に100%であ
り、そして、対数粘度(30℃)が約0.7であった。
連結した留出口及び攪拌機を備えた2リットルのオート
クレーブ中に、トリメリット酸無水物88.4g(0.
2モル)、一般式(4)で示されるジアミノポリシロキ
サン(R0:−CH2CH2CH2−、R1〜R4:−
CH3、p:9)105.6g(0.12モル)、2,
2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プ
ロパン32.84g(0.08モル)及びスルホラン6
80gを仕込んだ。反応液中のモノマー成分をスルホラ
ン中で270℃の温度に高め、この温度で2時間攪拌し
て、留出口から生成水及びスルホランの一部を連続的に
留出させながら、重合およびイミド化して、可溶性の芳
香族ポリアミドイミドAが25重量%含有していて均一
に溶解している溶液を調製した。この芳香族ポリアミド
イミドAは、一般式(1)で示される繰返単位[一般式
(1)中のAは前記の一般式(4)で示されるジアミノ
ポリシロキサン及び2,2−ビス〔4−(4−アミノフ
ェノキシ)フェニル〕プロパンに基づく残基であり、従
って一般式(1)中のYは水素原子である]を有するで
ポリマーであり、イミド化率が実質的に100%であ
り、そして、対数粘度(30℃)が約0.7であった。
【0042】実施例1 〔耐熱性の接着剤の溶液組成物の調製〕容量1リットル
のガラス製フラスコに、前記の参考例1で製造された芳
香族ポリアミドイミド(A)50重量部、ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂(油化シェル株式会社製、商品名:
エピコート807)20重量部、多官能性エポキシ樹脂
(三菱瓦斯化学株式会社製、商品名:テトラッドX)1
0重量部、フェノールノボラック型硬化剤(明和化成株
式会社製、商品名:H−1)20重量部、及びテトラヒ
ドロフラン(THF)200重量部を仕込み、室温(2
5℃)で約2時間攪拌して均一な耐熱性の接着剤の溶液
組成物(25℃の粘度:5ポイズ)を調製した。この溶
液組成物は室温に1週間放置しても均一な溶液の状態を
保持していた。
のガラス製フラスコに、前記の参考例1で製造された芳
香族ポリアミドイミド(A)50重量部、ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂(油化シェル株式会社製、商品名:
エピコート807)20重量部、多官能性エポキシ樹脂
(三菱瓦斯化学株式会社製、商品名:テトラッドX)1
0重量部、フェノールノボラック型硬化剤(明和化成株
式会社製、商品名:H−1)20重量部、及びテトラヒ
ドロフラン(THF)200重量部を仕込み、室温(2
5℃)で約2時間攪拌して均一な耐熱性の接着剤の溶液
組成物(25℃の粘度:5ポイズ)を調製した。この溶
液組成物は室温に1週間放置しても均一な溶液の状態を
保持していた。
【0043】〔耐熱性の接着剤による積層体の製造〕前
述の耐熱性の接着剤の溶液組成物をポリイミドフィルム
(宇部興産(株)製、商品名:UPILEX Sタイ
プ、厚さ75μm)上にドクターブレードで125μm
の厚さで塗布し、次いで、その塗布層を60℃で10分
間、100℃で10分間、さらに、120℃10分間加
熱して乾燥し、ポリイミドフィルム上に厚さ約25μm
の耐熱性の接着剤のシート層(未硬化の乾燥された接着
剤組成物のボンディングシート層、軟化点:40℃)を
形成した。
述の耐熱性の接着剤の溶液組成物をポリイミドフィルム
(宇部興産(株)製、商品名:UPILEX Sタイ
プ、厚さ75μm)上にドクターブレードで125μm
の厚さで塗布し、次いで、その塗布層を60℃で10分
間、100℃で10分間、さらに、120℃10分間加
熱して乾燥し、ポリイミドフィルム上に厚さ約25μm
の耐熱性の接着剤のシート層(未硬化の乾燥された接着
剤組成物のボンディングシート層、軟化点:40℃)を
形成した。
【0044】この耐熱性の接着剤のボンディングシート
層を有するポリイミドフィルムと銅箔(35μm)とを
重ね合わせて、130℃に加熱したラミネートロール間
で圧力をかけながら通過させることにより圧着し、この
圧着した積層体を80℃で2時間、100℃で2時間、
120℃で1時間、140℃で1時間、更に、160℃
で10時間、窒素気流中、加熱処理してボンディングシ
ート層を硬化させ、積層体を製造した。得られた積層体
について、接着強度を測定し、その結果を第1表に示
す。
層を有するポリイミドフィルムと銅箔(35μm)とを
重ね合わせて、130℃に加熱したラミネートロール間
で圧力をかけながら通過させることにより圧着し、この
圧着した積層体を80℃で2時間、100℃で2時間、
120℃で1時間、140℃で1時間、更に、160℃
で10時間、窒素気流中、加熱処理してボンディングシ
ート層を硬化させ、積層体を製造した。得られた積層体
について、接着強度を測定し、その結果を第1表に示
す。
【0045】実施例2〜3および比較例1〜2 第1表に示すエポキシ化合物および硬化剤をそれぞれ使
用し、そして、各成分の組成を第1表に示すようにした
ほかは、実施例1と同様にして、耐熱性の接着剤の溶液
組成物をそれぞれ調製した。さらに、前記の各溶液組成
物を使用したほかは、実施例1と同様にして、積層体を
それぞれ製造した。その積層体の性能を第1表に示す。
用し、そして、各成分の組成を第1表に示すようにした
ほかは、実施例1と同様にして、耐熱性の接着剤の溶液
組成物をそれぞれ調製した。さらに、前記の各溶液組成
物を使用したほかは、実施例1と同様にして、積層体を
それぞれ製造した。その積層体の性能を第1表に示す。
【0046】比較例1では、ラミネートが困難であっ
た。比較例2では、べタツキ過ぎであった。第1表にお
いて、エポキシ化合物の欄で『エピコート828』は油
化シェル株式会社製のエポキシ樹脂である。
た。比較例2では、べタツキ過ぎであった。第1表にお
いて、エポキシ化合物の欄で『エピコート828』は油
化シェル株式会社製のエポキシ樹脂である。
【0047】
【表1】
【0048】
【この発明の作用効果】この発明の耐熱性の接着剤は、
その溶液組成物を支持フィルム上に塗布し比較的低温で
乾燥することによって、未硬化で薄層状態のボンディン
グシート層(接着剤層)を容易に形成することができ、
しかも、その薄層のボンディングシート層が充分な柔軟
性を有していると共に、その支持フィルム上の薄層のボ
ンディングシート層が穴開け加工を受けても何ら支障が
なく、また、他の耐熱性フィルム上へ適当な温度で転写
することも可能であり、そして、耐熱性フィルムと銅箔
とのラミネート(接合)などを比較的低温で接着させる
ことができ、作業性がよいものである。
その溶液組成物を支持フィルム上に塗布し比較的低温で
乾燥することによって、未硬化で薄層状態のボンディン
グシート層(接着剤層)を容易に形成することができ、
しかも、その薄層のボンディングシート層が充分な柔軟
性を有していると共に、その支持フィルム上の薄層のボ
ンディングシート層が穴開け加工を受けても何ら支障が
なく、また、他の耐熱性フィルム上へ適当な温度で転写
することも可能であり、そして、耐熱性フィルムと銅箔
とのラミネート(接合)などを比較的低温で接着させる
ことができ、作業性がよいものである。
【0049】さらに、この発明の耐熱性の接着剤は、加
熱硬化された後であっても、耐熱性(150℃以上の温
度での接着性が優れている)、可とう性などに優れてい
るので、特にフレキシブル配線基板、TAB用銅張り基
板などの柔軟性を必要とする積層材料の接着剤として好
適に使用することができる。
熱硬化された後であっても、耐熱性(150℃以上の温
度での接着性が優れている)、可とう性などに優れてい
るので、特にフレキシブル配線基板、TAB用銅張り基
板などの柔軟性を必要とする積層材料の接着剤として好
適に使用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 園山 研二 大阪府枚方市中宮北町3番10号 宇部興産 株式会社枚方研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】(A)トリメリット酸類を主成分とする芳
香族トリカルボン酸成分とジアミノポリシロキサンを主
成分とするジアミン成分とから得られた一般式(1) 【化1】 (但し、Aはジアミン化合物の2個のアミノ基を除いた
二価の残基を示し、Arは芳香族トリカルボン酸の3個
のカルボキシル基を除いた三価の芳香族残基を示し、さ
らに、Yは水素、又はメチル基を示す。)で示される反
復単位を80%以上有する可溶性の芳香族ポリアミドイ
ミド100重量部、(B)エポキシ樹脂25〜300重
量部、及び、(C)エポキシ硬化剤が、樹脂成分とし
て、含有されていることを特徴とする耐熱性の接着剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3361291A JP3063929B2 (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | 耐熱性の接着剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3361291A JP3063929B2 (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | 耐熱性の接着剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05179220A true JPH05179220A (ja) | 1993-07-20 |
JP3063929B2 JP3063929B2 (ja) | 2000-07-12 |
Family
ID=18472976
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3361291A Expired - Fee Related JP3063929B2 (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | 耐熱性の接着剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3063929B2 (ja) |
Cited By (8)
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---|---|---|---|---|
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EP0913429A3 (en) * | 1997-10-29 | 1999-12-08 | Hitachi Chemical Company, Ltd. | Siloxane-modified polyamideimide resin composition adhesive film, adhesive sheet and semiconductor device |
DE19748075C2 (de) * | 1997-03-03 | 2001-03-08 | Hitachi Chemical Co Ltd | Klebstoffzusammensetzung für isolierende Klebschichten für Leiterplatten |
JP2002161261A (ja) * | 2000-11-28 | 2002-06-04 | Hitachi Chem Co Ltd | 熱硬化性耐熱接着フィルム |
US6445076B1 (en) | 1998-05-20 | 2002-09-03 | Hitachi Chemical Company, Ltd. | Insulating adhesive for electronic parts, and lead frame and semiconductor device using the same |
US6809130B2 (en) * | 2002-12-06 | 2004-10-26 | Industrial Technology Research Institute | Halogen-free, phosphorus-free flame-retardant advanced epoxy resin and an epoxy composition containing the same |
JP2010083958A (ja) * | 2008-09-30 | 2010-04-15 | Hitachi Chem Co Ltd | 多層フレキシブル基板用接着剤及びこれを用いた多層フレキシブル基板材料、積層板並びに印刷配線板 |
WO2023189298A1 (ja) * | 2022-03-30 | 2023-10-05 | 三井金属鉱業株式会社 | 樹脂組成物、樹脂付銅箔及び複合材料 |
-
1991
- 1991-12-26 JP JP3361291A patent/JP3063929B2/ja not_active Expired - Fee Related
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